JP5356850B2 - 乗物用シート - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シートに係り、特に後面衝突時における衝撃の低減を図った乗物用シートに関する。
一般に、自動車などの乗物用シートの後部が追突されたり、後退走行時に大きく衝突したりするなど、いわゆる後面衝突の際には、着座している乗員の頭部が慣性力によって急激に後傾し、頸部が衝撃を受ける虞がある。
そのため、従来から自動車などの乗物用シートには、後面衝突時による衝撃から乗員の頭部や頚部を保護し、頸部への衝撃を軽減するために、シートバック上方に乗員の頭部を後方から受けるヘッドレストを設けている。
しかし、ヘッドレストを設けているだけでは、身体への衝撃を軽減できないだけでなく、後面衝突時に乗員の頭部とヘッドレストとの間の隙間を速やかに減少させないと、頸部へ加わる衝撃を十分に軽減できない場合がある。
このような問題を解消するために、後面衝突時に、乗員の身体を支持する部材をヘッドレストと独立して後方へ倒して、ヘッドレストで乗員の頭部及び頸部を支持する乗物用シートが知られている。例えば、ヘッドレストを有する背凭シートにおいて、上部にヘッドレストを装着する固定フレームに、クッション材を支持するばね体を有する可動フレームを、この可動フレームの上部がその下部を中心に後方に回動するように取り付け、固定フレームと可動フレームとの間には、通常の着座荷重は支持するが所定以上の衝撃荷重がかかると可動フレームの後方回動を許容するばねを設けた乗物用シートが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−272395号公報
特許文献1で開示される技術は、後面衝突時に乗員からの荷重を受ける上部中央支持面を支持して後方へ移動する可動フレーム(受圧部材)が、左右で一体化されているので、後面衝突時に可動フレームにかかる左右の荷重のばらつきを効率よく吸収できない虞があった。
本発明の目的は、後面衝突時に乗員の身体を支持する部材が受ける荷重の左右のばらつきを効率よく吸収でき、乗員を支持する部材全体を確実に乗物後方へ移動させて、乗物後方への身体全体の沈み込み(移動)量を大きく確保し、ヘッドレストと独立して後面衝突時に乗員に加わる衝撃を効果的に軽減することのできる乗物用シートを提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、シートの位置や左右のシート構成等に合わせた衝撃低減部材の配置が可能で、設計自由度を確保して、後面衝突時における乗員の身体、頸部等への衝撃を効果的に軽減できる乗物用シートを提供することにある。
前記課題は、請求項1に係る乗物用シートは、両側に位置するサイド部と、上方に配設されたアッパー部とを少なくとも備えたシートバックフレームと、該シートバックフレームの上方に配設されるヘッドレストと、前記ヘッドレストと独立して移動する乗員の身体を支持する支持部材と、前記シートバックフレームの前記両側のサイド部に配設された衝撃低減部材と、を備え、前記両側の衝撃低減部材は、各々が異なった構成を有し、通常の着座荷重よりも大きな所定の衝撃荷重により各々独立して可動して、前記支持部材の移動量を調整し、前記支持部材の全体が、前記通常の着座荷重よりも大きな所定の衝撃荷重により乗物後方へ移動すること、により解決される。
上記のように、両側のサイド部に配設された衝撃低減部材は、通常の着座荷重よりも大きな所定の衝撃荷重により各々独立して可動して、乗員の身体を支持する支持部材の移動量を調整するので、支持部材から衝撃低減部材に伝わる荷重の左右のばらつきを効率良く吸収して、支持部材全体を確実に後方へ移動させて、乗員の身体全体を乗物後方側へ沈み込ませることができる。
ここで、所定の衝撃荷重とは、実際に生じた荷重に限らず、後方の車両の速度や車間距離を検出し、衝撃荷重を予測して判断した所定の衝撃荷重を含むものである。
衝撃荷重を予測して所定の衝撃荷重を判断した場合には、例えば、駆動手段(モータなど)からの駆動力を、伝達機構(ギヤやリンクなど)を介して受圧部材に作動させることで、受圧部材を後方に移動させて乗員を後方に移動させることができる。
また、両側の衝撃低減部材の各々が異なった構成であるので、シートの位置や左右のシート構成等に合わせた衝撃低減部材の配置が可能となり、設計自由度が向上する。
このとき、請求項2のように、前記両側の衝撃低減部材は、各々形状、大きさ、或いは配置の少なくとも1つが異なるようにすると、シートの左右の形状や大きさ、或いはシートバックフレームのサイド部に取り付けられる他の部品の配置に応じて衝撃低減部材を適切に配置することが可能となる。
さらに、請求項3のように、前記両側の衝撃低減部材は、各々異なる衝撃荷重、或いはタイミングで作動するように構成すると、後面衝突時に支持部材を後方に移動させる荷重の閾値を、シートの位置や左右のシート構成等に合わせて設定できるので、効率良く乗員の身体全体を乗物後方へ沈み込ませることができる。
また、請求項4のように、前記サイド部の一方にはエアバッグ装置が設けられ、該エアバッグ装置が設けられた側の前記衝撃低減部材は、前記エアバッグ装置が設けられていない側の前記衝撃低減部材よりも小さく形成されていると、衝撃低減部材とエアバッグ装置との干渉を抑制可能となる。
さらに、請求項5のように、前記両側の衝撃低減部材のうち、乗物の中央部から遠い側に配置された前記衝撃低減部材は、乗物の中央部側に配置された前記衝撃低減部材よりも小さい衝撃荷重で作動するように構成すると好適である。
このように、後面衝突時の荷重が伝達されにくい乗物の中央部から遠い側、すなわち乗物のドア側に配置された衝撃低減部材の後方に移動させる閾値を、乗物の中央部側に配置された衝撃低減部材の後方に移動させる閾値よりも小さくしたので、乗物の中央部から遠い側に配置された衝撃低減部材の応答性を向上できる。
また、請求項6のように、前記両側の衝撃低減部材のうち、衝撃荷重を受けにくい側に配置された前記衝撃低減部材は、衝撃荷重を受けやすい側に配置された前記衝撃低減部材よりも小さい衝撃荷重で作動すると、衝撃荷重を受けにくい側に配置された衝撃低減部材の応答性を向上できる。
請求項1の乗物用シートによれば、支持部材から衝撃低減部材に伝わる荷重の左右のばらつきを効率良く吸収して、支持部材全体を確実に後方へ移動させて、乗員の身体全体を乗物後方側へ沈み込ませることができる。また、シートの位置や左右のシート構成等に合わせた衝撃低減部材の配置が可能となり、設計自由度が向上する。
請求項2の乗物用シートによれば、シートの左右の形状や大きさ、あるいはシートバックフレームのサイド部に取り付けられる他の部品の配置に応じて衝撃低減部材を適切に配置することが可能となる。
請求項3の乗物用シートによれば、後面衝突時に支持部材を後方に移動させる荷重の閾値を、シートの位置や左右のシート構成等に合わせて設定できるので、効率良く乗員の身体全体を乗物後方へ沈み込ませることができる。
請求項4の乗物用シートによれば、衝撃低減部材とエアバッグ装置との干渉を抑制可能となる。
請求項5の乗物用シートによれば、後面衝突時の荷重が伝達されにくい乗物の中央部から遠い側に配置された衝撃低減部材の応答性を向上できる。
請求項6の乗物用シートによれば、後面衝突時の衝撃荷重を受けにくい側に配置された衝撃低減部材の応答性を向上できる。
シートの概略斜視図である。 シートフレームの概略斜視図である。 シートバックフレームの背面からの概略説明図である。 衝撃低減部材の可動前のシートバックフレームの概略断面説明図である。 衝撃低減部材の可動後のシートバックフレームの概略断面説明図である。 衝撃低減部材と付勢手段との関係を示す拡大説明図である。 衝撃低減部材と付勢手段との分解説明図である。 衝撃低減部材の説明図である。 衝撃低減部材と付勢手段との関係を示す拡大説明図である。 後面衝突前後での衝撃低減部材と付勢手段の状態を示す説明図である。 後面衝突前後での衝撃低減部材と付勢手段の状態を示す説明図である。 他の実施形態を示す図9と同様な拡大説明図である。 他の実施形態を示す衝撃低減部材と連結部材の分解説明図である。 他の実施形態を示す衝撃低減部材と連結部材の分解説明図である。 他の実施形態を示す衝撃低減部材と連結部材の分解説明図である。 他の実施形態を示す衝撃低減部材を示す拡大説明図である。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。また、本明細書において、乗物とは、自動車・鉄道など車輪を有する地上走行用乗物、地上以外を移動する航空機や船舶など、シートを装着できる移動用のものをいうものとする。また通常の着座荷重とは、着座するときに生じる着座衝撃、乗物の急発進によって生じる加速時の荷重などを含むものである。また後面衝突時の荷重とは、後面衝突によって生じる大きな荷重であり、後方側からの乗物による大きな追突、後退走行時における大きな衝突などを指すものであり、通常の着座時に生じる荷重と同様な荷重領域のものは含まないものである。
図1乃至図11は本発明に係る実施の形態を示し、図1はシートの概略斜視図、図2はシートフレームの概略斜視図、図3はシートバックフレームの背面からの概略説明図、図4は衝撃低減部材の可動前のシートバックフレームの概略断面説明図、図5は衝撃低減部材の可動後のシートバックフレームの概略断面説明図、図6は衝撃低減部材と付勢手段との関係を示す拡大説明図、図7は衝撃低減部材と付勢手段との分解説明図、図8は衝撃低減部材の説明図、図9は衝撃低減部材と付勢手段との関係を示す拡大説明図、図10及び図11は後面衝突前後での衝撃低減部材と付勢手段の状態を示す説明図である。
本実施の形態に係る乗物用シートSは、図1で示すように、シートバックS1(背部)、着座部S2、ヘッドレストS3より構成されており、シートバックS1(背部)及び着座部S2はシートフレームFにクッションパッド1a,2aを載置して、表皮材1b,2bで被覆されている。なお、ヘッドレストS3は、頭部の芯材(不図示)にパッド材3aを配して、表皮材3bで被覆して形成される。また符号19は、ヘッドレストS3を支持するヘッドレストピラーである。
乗物用シートSのシートフレームFは、図2で示すように、シートバックS1を構成するシートバックフレーム1、着座部S2を構成する着座フレーム2から構成されている。
着座フレーム2は、上述のようにクッションパッド2aを載置して、クッションパッド2aの上から表皮材2bによって覆われており、乗員を下部から支持する構成となっている。着座フレーム2は脚部で支持されており、この脚部には、図示しないインナレールが取り付けられ、車体フロアに設置されるアウタレールとの間で、前後に位置調整可能なスライド式に組み立てられている。
また着座フレーム2の後端部は、リクライニング機構11を介してシートバックフレーム1と連結されている。
シートバックS1は、シートバックフレーム1に、上述のようにクッションパッド1aを載置して、クッションパッド1aの上から表皮材1bにより覆われており、乗員の背中を後方から支持するものである。本実施の形態において、シートバックフレーム1は、図2で示すように、略矩形状の枠体となっており、サイド部とアッパー部とロアー部を備えている。
サイド部は、シートバック幅を構成するため、左右方向に離間して配設され、上下方向に延在する2本のサイドフレーム15を有している。そして、サイドフレーム15の上端部側を連結する上部フレーム16が、サイド部から上方に延出し、アッパー部を構成している。
また、シートバックフレーム1のロアー部は、サイドフレーム15の下端部側を下部フレーム17で連結して形成されている。下部フレーム17は、サイドフレーム15の下側に連結され下方に延長した延長部17aと、両側を連結する中間部17bを有しており、延長部17aは、着座フレーム2との関係で、支障のない範囲で延長されている。
なお、本実施形態のシートバックフレーム1は、サイドフレーム15と上部フレーム16と下部フレーム17との別部材で形成されているが、一体のパイプフレーム、一体の板状フレーム等で形成することもできる。
本実施形態のサイドフレーム15は、シートバックフレーム1の側面を構成する延伸部材であり、図6で示すように、平板状の側板15aと、この側板15aの前端部(乗物前方側に位置する端部)からU字型に内側に折り返した前縁部15bと、後端部からL字型に内側へ屈曲した後縁部15cとを有しており、乗物前後方向に配置された側板15aの両端部(前縁部15bと後縁部15c)が、シートバックフレーム1(即ちシート)の内側方向へ屈曲した断面略コ字状をしたものとなっている。
本実施形態の前縁部15bには、図4、図6、図7で示すように、後縁部15c方向へ張り出した突起部15dが形成されており、この突起部15dには、ばねを係止するための係止部としての係止孔34が形成されている。
また、前縁部15bの突起部15dから付勢手段としての引張りコイルばね35が配設される位置には、乗物前方側に切り欠いて幅を少なくした切り欠き部15eが形成されている。この切り欠き部15eにより、引張りコイルばね35との干渉を防止することができる。
図2で示すように、上部フレーム16は、略U字状の部材であり、上部フレーム16の側面部16aは、サイドフレーム15の側板15aと一部が重なるように配設され、この重なり部分においてサイドフレーム15に固着接合される。
また、アッパー部を構成する上部フレーム16の上方には、ヘッドレストS3が配設されている。ヘッドレストS3は、前述のように芯材(不図示)の外周部にパッド材3aを設け、パッド材3aの外周に表皮材3bを被覆して構成している。上部フレーム16には、ピラー支持部18が配設されている。このピラー支持部18には、ヘッドレストS3を支持するヘッドレストピラー19(図1参照)がガイドロック(不図示)を介して取り付けられて、ヘッドレストS3が取り付けられるようになっている。
シートバックフレーム1の一部を構成するサイド部としてのサイドフレーム15は、前述のように、上下方向に所定の長さで構成されており、左右方向に所定間隔を有して対向して配設されている。そして、シートバックフレーム1内(両側のサイドフレーム15の間)でシートバックフレーム1の内側領域には、クッションパッド1aを後方から支え、乗員の身体を支持する支持部材としての受圧部材20が配設されている。
シートフレームFを乗物に組み付けた状態での乗物の中央部から遠い側、すなわちドア側のサイド部には、電装部品としてのエアバッグ装置60が取り付けられている。図2で示すシートフレームFは、図2に向かって左側が乗物の中央部側であり、右側が乗物の中央部から遠い側である。また、シートバックフレーム1の背面を示す図3においては、向かって左側が乗物の中央部から遠い側であり、右側が乗物の中央部側である。
本実施形態の受圧部材20は、ヘッドレストS3と連携されずに構成されるもので、樹脂を板状の略矩形状に形成した部材であり、クッションパッド1aと接する側の表面には滑らかな凹凸が形成されている。受圧部材20の裏側の上部側と下部側には、図3で示されるように、ワイヤ21,22を係止するための爪部24,24,・・・が形成されている。
本実施形態の受圧部材20は、連結部材に支持されている。すなわち、連結部材としての2本のワイヤ21,22が両側のサイドフレーム15間に架設され、受圧部材20の裏側の上部側と下部側で、所定位置に形成された爪部24によって受圧部材20と係合し、受圧部材20をクッションパッド1aの背面で、支持している。ワイヤ21,22は、ばね性を有するスチール線材から形成され、図3で示されるように、両側のサイドフレーム15の途中に、屈曲部である凹凸部21a,22aが形成されている。
特に本実施形態の受圧部材20に係止された2本のワイヤ21,22のうち、下方に位置するワイヤ22は、凹凸部22aが形成されていることによって、所定以上の荷重(後述する衝撃低減部材の可動又は回動の荷重より大きな荷重)によって大きく変形し、受圧部材20が、より多くの移動量をもって後方へ動くように構成されている。
図4乃至図6、及び図9で示すように、本実施形態の受圧部材20に係止された2本のワイヤ21,22のうち、上部側に係止されたワイヤ21の両端部は、両側のサイドフレーム15(詳しく言うならば、サイドフレーム15に取り付けられた上部フレーム16としてのパイプ部材)に設けられた取付けフック37に掛着されている。一方、下部側に係止されたワイヤ22の両端部は、左右のサイドフレーム15に装着された回動部材30,40の係止部31,41に掛着されている。
本実施形態の衝撃低減部材は、シートバックフレーム1の乗物の中央部側(図2において左側)のサイドフレーム15に設けられた回動部材30と、乗物の中央部から遠い側、すなわちドア側(図2において右側)のサイドフレーム15に設けられた回動部材40(図2では不図示)から構成される。
この衝撃低減部材としての回動部材30,40は、後面衝突等により所定以上の衝撃荷重が受圧部材20に加わったときに、連結部材(ワイヤ22)を介して伝わる衝撃荷重により乗物後方に可動、すなわち回動するものであり、この回動部材30,40の乗物後方への移動により受圧部材20の移動量を調整し、受圧部材20を乗物後方へ大きく移動させることができ、乗員にかかる衝撃を低減することができる。
本実施形態の回動部材30は、図6乃至図8で示すように、乗物の中央部側のサイドフレーム15の側板15aの内側に軸部32(後述)を介して回動自在に軸支され、連結部材としての下方位置のワイヤ22を係止すると共に、ワイヤ22を付勢する付勢手段としての引張りコイルばね35と連結されるものである。つまり、回動部材30は、付勢手段と連結しており、連結部材を介して受圧部材20をシートバックフレーム1の前方側に付勢するように構成されている。
そして、本実施形態の回動部材30は、回動可能な軸部32と、この軸部32から所定距離の位置に形成された連結部材の係止部31と、付勢手段の係止部(係止孔33)と、回動を阻止する回動阻止部39(ストッパ部39a,39b)と、を備えている。
軸部32は、図7で示すように、軸部材32aと、回動部材30に設けられた軸孔32bと、サイドフレーム15の側板15aに設けられた孔部32cと、嵌め合わせ部材32dとから構成されており、軸部材32aを軸孔32bに挿通して孔部32cに嵌着し、軸部材32aの先端側から嵌め合わせ部材32dを嵌合して、回動部材30を回転自在に軸支している。
このように回動部材30は、サイドフレーム15の側板15aに沿って設けられており、側板15aと、前縁部15bと、後縁部15cとで囲まれた断面略コ字状のサイドフレーム15の内側に設けられているので、回動部材30がサイドフレーム15からシート内側方向へ突出する量を抑制でき、コンパクトな配置が可能となり、乗員との干渉を抑制できる。
本実施形態の連結部材(ワイヤ22)の係止部31は、連結部材であるワイヤ22の折れ曲がった鈎状端部を取り付けるのを容易とするために、長孔から形成されている。この係止部31の形成部30cは、回動部材30を構成するベース部30aの外周側に連続して第1立上り部30bをベース部30aから立ち上がるように形成し、この第1立上り部30bから外周方向に延出して形成されている。第1立上り部30bは、軸部32を中心とした場合に、回動阻止部39のストッパ部39a,39b間の所定間隔の間の位置から概略90度離れた位置に形成している。
本実施形態の付勢手段の係止部(係止孔33)は、付勢手段である引張りコイルばね35の端部を係止するものであり、上記係止部31が形成される形成部30cの、係止部31より乗物前方側に形成されている。すなわち、図6に示すように、係止孔33は軸部32と係止部31のワイヤ22が掛着される位置を結ぶ線Yより乗物前方の位置に形成されている。
本実施形態における回動部材30の付勢手段は、ばね線材をコイリング成形した引張りコイルばね35であり、図6で示すように、回動部材30の係止孔33とサイドフレーム15の突起部15dの係止孔34に係止され、これによって、回動部材30をシートバックフレーム1の前方側へ付勢するものである。また、引張りコイルばね35の両端部には、それぞれ係止するためのフック35aが半円状に成形されている。
本実施形態の回動阻止部39(ストッパ部39a,39b)は、回動部材30が回動したときに、回動を阻止するためのものであり、図8に示すように、軸部32を中心に回動した時に側板15aと摺接するベース部30aの外周側に連続してベース部30aより立ち上がった第2立上り部30dから更に外周方向に延出した延出部が2箇所、所定間隔で(凹部を介して)形成されている。
この延出部がストッパ部39a,39bとなっており、回動部材30の回動の規制を行うものである。ストッパ部39a,39b間の所定間隔は、回動部材30の回動設定範囲の上限と下限位置で回動を規制するために、常時にはストッパ部39aがサイドフレーム15の後縁部15cに当接して、回動部材30の回動を阻止しているが、後面衝突によって回動部材30が回動したときに、ストッパ部39bが後縁部15cに当接して回動が止まるように設定されている。つまり、回動部材30の回動設定範囲の上限と下限位置で回動を規制するために、回動前の初期位置を設定するストッパ部39aと、回動後の停止位置を設定するストッパ部39bとが、所定の間隔をおいて形成されている。
この回動阻止部39(ストッパ部39a,39b)は、付勢手段(引張りコイルばね35)や連結部材(ワイヤ22)と干渉しない位置に形成される。
本実施形態の回動部材40は、乗物の中央部から遠い側、すなわち乗物のドア側のサイドフレーム15に配設される衝撃低減部材である。回動部材40は、図9で示すように、サイドフレーム15の側板15aの内側に軸部42を介して回動自在に軸支されている。不図示であるが、軸部42は、軸部32と同様に、軸部材42aと、回動部材40に設けられた軸孔42bと、サイドフレーム15の側板15aに設けられた孔部42cと、嵌め合わせ部材42dとから構成され、軸部材42aを軸孔42bに挿通して孔部42cに嵌着し、軸部材42aの先端側から嵌め合わせ部材42dを嵌合して、回動部材40を回転自在に軸支している。
図2で示すように、シートフレームFのドア側(図2において右側)には電装部品としてのエアバッグ装置60が装着されており、サイドフレーム15の側板15aには、図9に示すように、エアバッグ装置60を取り付けるための取付孔61が形成されている。このエアバッグ装置60の取付孔61は、エアバッグ装置60の下方側を、ボルトナット,ねじ等の固着具で締め付けて固定するための孔であり、上述した乗物の中央部側のサイドフレーム15に設けられている回動部材30の、軸部32の孔部32cと略同じ高さ位置に形成されており、回動部材40は、側板15aの内側の取付孔61の乗物下方側に配置されている。
なお、回動部材40は上述した回動部材30よりも大きさが小さく形成されている。このように、エアバッグ装置60の取付孔61より乗物下方側に小型の回動部材40を設けているので、衝撃低減部材とエアバッグ装置60との干渉を抑制できると共に、各装置や部品の取り付け作業も行いやすい。
回動部材40は回動部材30よりも小さく形成されているが、回動部材と同様の構成要素から成っている。連結部材としての下方位置のワイヤ22と、ワイヤ22の鈎部22cを長孔から形成される係止部41に係止することで連結されている。また、ワイヤ22を付勢する付勢手段としての引張りコイルばね45と、引張りコイルばね45の端部のフック45aを係止孔43に係止して連結されている。
さらに回動部材40は、回動部材40の回動を阻止する回動阻止部49(ストッパ49a,49b)を備える。この回動阻止部49は、回動部材30の回動阻止部30と同様の構成を有し、回動前の初期位置において後縁部15cと当接して回動を規制するストッパ部49aと、回動後の停止位置において後縁部15cと当接して回動を規制するストッパ部39bとが、所定の間隔をおいて形成されている。
回動部材40と連結される付勢手段としての引張りコイルばね45は、図9で示すように、回動部材40の係止孔43と、乗物の中央部から遠い側のサイドフレーム15の前縁部15bに形成された突起部15dの係止孔44に係止され、これによって、回動部材40をシートバックフレーム1の前方側へ付勢するものである。
この引張りコイルばね45は、回動部材30と乗物の中央部側のサイドフレーム15を連結している引張りコイルばね35よりも、ばね定数が小さいばねが用いられている。
上述した衝撃低減部材としての回動部材30,40は、それぞれ乗物の中央部側のサイドフレーム15と乗物の中央部から遠い側のサイドフレーム15とに取り付けられており、それぞれの回動部材30,40の係止部31,41に、ワイヤ22の端部である鈎部22cが掛着されている。そして、各々の回動部材30,40が互いに独立して作動するように構成されている。このため、後面衝突時に乗員から受圧部材20に加わる荷重が左右偏って生じた場合において、荷重に合わせて両側のサイド部で回動部材30,40が、各々独立して回動することになり、衝撃荷重の大きさに応じて、左右のばらつきを効率良く吸収し、乗員の身体を沈み込ませることができる。
また、回動部材30,40は、ヘッドレストS3と関係せずに、独立して作動するように構成されている。
乗員が着座した通常の着座時において、シートバックS1内のクッションパッド1a、受圧部材20、ワイヤ22を介して、回動部材30,40を後方へ回動させる張力が生じるが、一方、引張りコイルばね35,45が回動部材30,40をシートバックフレーム1の前方側へ回動させるように付勢している。ここで、回動部材30,40に連結されている引張りコイルばね35,45は、通常の着座時において生じる荷重領域ではたわまない荷重特性を有しているため、回動部材30,40は常に初期位置側のストッパ部39a,49aがサイドフレーム15の後縁側15cに当接し、初期位置に制止されている。つまり、回動部材30,40を回動させる力に抗して初期状態に復帰させる力が、通常の着座時に最も大きくなるように構成している。
後面衝突時の回動部材30について、図4は衝撃低減部材の回動前、図5は衝撃低減部材の回動後を示し、図10において鎖線は後面衝突前、実線は後面衝突後の状態を示しており、図11において図11(a)は後面衝突前、図11(b)は後面衝突後の状態を示している。後面衝突時においては、図10及び図11で示すように、後方から衝撃を受けて慣性で乗員が後方に移動しようとすると、この荷重が受圧部材20(図10及び図11では不図示)と、受圧部材20に係止されたワイヤ22を介して、回動部材30を後方(図10及び図11では右側)に回動させる方向に張力がかかる。このときの張力は、回動部材30を初期位置に留めている引張りコイルばね35を伸長させ、回動部材30を後方に回動させるのに十分な荷重となる。なお、回動部材40も回動部材30と同様に作動(回動)するため、図示及び説明を省略する。
回動部材30が回動を始める力の閾値は、通常の着座荷重よりも大きな値に設定されている。ここで、回動部材30が回動を始める力の閾値について、通常着座している状態(ここでは、着座衝撃や乗物の急発進によって生じる小さな衝撃は除いている)でシートバックS1にかかる荷重は150N程度であるので、閾値は150Nより大きい値が好ましい。この値より小さいと、通常の着座時に移動してしまい、安定性に欠けるため、好ましくない。
さらに通常の着座時に生じる着座衝撃や、乗物の急発進等によって生じる加速時の荷重を考慮して、250Nより大きな値に設定することが好ましく、このようにすると、後面衝突以外では回動部材30が作動せず、安定した状態を維持することができる。
上述したとおり、回動部材40をシートバックフレーム1の前方側へ付勢する引張りコイルばね45のばね定数は、回動部材30をシートバックフレーム1の前方側へ付勢する引張りコイルばね35のばね定数よりも小さく設定されている。したがって、ワイヤ22からの張力が同じであれば、回動部材40が回動を始める力の閾値は、回動部材30が回動を始める力の閾値より小さい。
後面衝突時に受圧部材20が受けた荷重は、一般に乗物の中央部よりも乗物の中央部から離れるにつれて伝達されにくい。したがって、乗物の中央部から遠い側、すなわち乗物のドア側に配置された衝撃低減部材としての回動部材40を後方に移動(回動)させる閾値を、乗物の中央部側に配置された回動部材30を後方に移動(回動)させる閾値よりも小さく設定すると、乗物の中央部から離れた側に配置された回動部材40が小さい荷重で作動するようになり、後面衝突時の応答性が向上し、結果として左右の荷重のばらつきを吸収して受圧部材20を後方に移動させることができる。
前記のように、回動部材30,40を後方に回動させることで、係止部31,41に掛着されているワイヤ22が後方に移動し、それと共にワイヤ22に係止されている受圧部材20と、受圧部材20に支持されているクッションパッド1aが後方に移動し、乗員をシートバックS1内に沈み込ませることができる。
以下に、後面衝突時の回動部材30,40の回動特性について、回動部材30を例にして、図10及び図11を参照してさらに詳しく説明する。なお、回動部材40も回動部材30と同様の回動特性を有しているため、詳細な説明を省略する。
回動部材30の回動前の初期位置においては、ワイヤ22を係止する係止部31と引張りコイルばね35の下端部を係止する係止孔33は、軸部32よりも乗物前方に位置するように配置されており、引張りコイルばね35の上端部は回動部材30の上方に位置するサイドフレーム15の突起部15dに形成された係止孔34に係止されている。
つまり、初期状態において、引張りコイルばね35は距離xだけ伸びており、これにより回動部材30は、回転モーメントMで、図11(a)で示す矢印の回動方向に付勢されており、この回動部材30と連結された連結部材(ワイヤ22)が前方側に付勢されている。このとき、回動阻止部39のストッパ部39aが、サイドフレーム15の後縁部15cと当接して、引張りコイルばね35によって回動部材30がM1方向へ回動するのを阻止している。
後面衝突により、ワイヤ22に所定以上の張力が生じ、引張りコイルばね35に抗して回動部材30が回動を始めると、引張りコイルばね35が伸びて、回動部材30に設けた係止孔33は、軸部32の回動中心Oを中心に回動しつつ後方へ移動することになる。そして、図10で示すように、回動部材30は、回動阻止部39のストッパ部39bが、サイドフレーム15の後縁部15cと当接して、回動部材30の回動を阻止するまで回動する。これにより、図4で示す状態から図5で示す状態に、受圧部材20はシートフレーム1の後方へ大きく移動して、沈み込み量が大きくなる。
本実施形態では、回動部材30が回動して受圧部材20が移動するとき、引張りコイルばね35の上端部は、回動部材30の上方の係止孔34に固定されているため、係止孔33の移動方向と、引張りコイルばね35が伸長する方向が一致しない構成となっている。
すなわち、回動部材30の回動量と、引張りコイルばね35の引張り荷重(たわみ量)は比例しない構成となっており、さらに換言すれば、回動部材30の回動角度と、引張りコイルばね35により与えられる前方回動方向のトルク(回転力)は単純に比例しない関係となっている。
つまり、引張りコイルばね35の下端部を係止する係止孔33は、軸部32を回転中心とした円弧状の軌跡を描くのに対し、引張りコイルばね35の上端部を係止する係止孔34は、回動部材30の上方に固着接合されている固定端として形成されている。
このため、軸部32の回動中心Oと、引張りコイルばね35の両端が係止されている係止孔33,34が一直線状に並ぶときに引張りコイルばね35の引張り荷重(たわみ量)が最大となるが、この最大荷重点の直前域、すなわち、回動部材30側に取り付けられた係止孔33の描く軌跡が、引張りコイルばね35の他端部を係止している係止孔34と最も遠い位置となる回動量の近傍では、引張りコイルばね35を係止する係止孔33と係止孔34の間の距離の変化量が小さくなるために、回動角度に対する引張りコイルばね35の引張り荷重の変化量が微小となる領域が生じる。
本実施形態では、回動部材30がストッパ39bで制止される位置の後方回動量が、引張りコイルばね35の最大荷重点の直前になるように設定されている。
このため、回動部材30が回動を始める時の、ワイヤ22を介して生じる張力に対して、ストッパ39bに当接して回動が抑止されるとき(回動が終了するとき)に生じる張力は、略同じ値となっている。
ここで、付勢手段(引張りコイルばね35)と、連結部材(ワイヤ22)と、衝撃低減部材(回動部材30)と、荷重との関係についてさらに説明する。図11(a)(b)で示される記号は、
=F×a、M′=F′×a′
,M′回転モーメント
,F′後方への荷重
,F′ばねの引張り力
a,a′回動中心と付勢手段(ばね)の固定位置との距離であり、詳しくは付勢手段の両端を結ぶ第1仮想線L1と、この第1仮想線L1に平行で回動中心を通る第2仮想線L2との間の距離で、aは回動前の距離、a′は回動後の距離、
b,b′回動中心と連結部材(ワイヤ)との距離であり、衝撃低減部材と連結部材(ワイヤ)の連結部分を通る水平線と平行な第3仮想線L3と、この第3仮想線L3に平行で回動中心を通る第4仮想線L4との間の距離で、bは回動前の距離、b′は回動後の距離、
x,x′ばねの伸び、
′=F+Δx×k、ここでk:ばね定数、Δx=x′−xである。
本実施形態においては、通常の乗車時にも着座状態を良好に保持するために、ある程度反力を有する必要があり、通常着座時の回動部材30の保持荷重を一定にしたまま、衝突時の作動荷重を低くすることが好ましい。このため回動部材30が作動する時の荷重を低く設定することが好ましく、回動部材30を回動する力に対する反力、すなわち引っ張りコイルばね35が回動部材30を回動させるモーメントが、初期(通常の着座時)に最も高く、回動すると低くなるように設定される。
本実施形態では、図11に示すように、回動部材30が回動していけば回動していくほど引張りコイルばね35が回動中心Oに近づき、距離aが短くなるように構成されている。したがって、初期状態の回転モーメントM(F×a)が最も高く、回動する時(及び回動後)の回転モーメントM′(F′×a′)が回転モーメントMより低くなるような引張りコイルばね35を用いており、回動部材30を回動させる回転モーメントが、初期は高く、回動するにつれて徐々に低くなっている。
例えば、ばねの引張り力F′が2倍で、回動中心とばねの固定位置との距離a′が半分より少なくなっていれば、衝撃低減部材を回動させる力が弱くなっていることが理解できる。
このように、衝撃低減部材としての回動部材30は、初期状態の回転モーメントM(F×a)が最も高く、回動するにしたがって回転モーメントM′(F′×a′)が回転モーメントMより低くなる、すなわち、引張りコイルばね35が回動部材30を初期状態に復帰させる力が徐々に低下していくため、後面衝突時に回動部材30が回動を始めるとその後は動きやすくなる。
図11(a)(b)において、回動部材30と引張りコイルばね35と連結部材(ワイヤ22)との間で、静止状態において、つり合うためには、回転モーメント(M=F×a)、後方への荷重(F)、ばねの引張り力(F)、回動中心とばねの固定位置との距離(a)、回動中心と連結部材(ワイヤ22)との距離(b)とすると、式1で示されるように、F×b:乗員からの力(回動部材30を動かす力)とF×a:回転モーメント(留まる力)が均衡しているか、或いは、回転モーメントが大きい必要がある。なお、回転モーメントが大きい場合には、回動部材30はストッパ部39aで回動が阻止される。
×b≦F×a ・・・(式1)
一方、衝撃低減部材が動いた状態において、つり合うためには、式2で示されるように、F′×b′:乗員からの力(回動部材30を動かす力)とF′×a′:回転モーメント(留まる力)が均衡している或いは、乗員からの力が大きい必要がある。なお、乗員からの力が大きい場合で所定位置まで衝撃低減部材が動いた場合には、回動部材30はストッパ部39bで回動が阻止される。
′×b′≧F′×a′ ・・・(式2)
以上のように、回動部材30が回動を始めるときの張力の閾値は、通常の着座荷重では回動しない高い値に設定されている。一方、後面衝突時にワイヤ22を介して回動部材30に掛かる張力は衝撃エネルギーであるため、閾値に比して大きな値を有している。また、引張りコイルばね35が回動部材30を初期状態に復帰させる力が、回動部材30が回動するにしたがって低下していく。
そのため、後面衝突により回動部材30が回動を始めるとストッパ39bで制止されるまで、途中で停止することなく回動することになり、確実に乗員をシートバックS1の内部に沈み込ませることができる。
以上で説明した回動部材30の動作及び回動特性は、他方の回動部材40についても同様である。
図12乃至図15は、他の実施形態を示すものであり、図12は図9と同様な拡大説明図、図13乃至15は衝撃低減部材と連結部材の分解説明図である。なお、この実施形態において、前記実施形態と同様部材、配置等には、同一符号を付してその説明を省略する。
図12及び図13は、乗物の中央部から遠い側のサイドフレーム15に設けられる衝撃低減部材の他の実施形態を示すもので、図12において実線は後面衝突前、破線は後面衝突後の状態を示している。本実施形態では、サイドフレーム15の側板15aに衝撃低減部材としてのワイヤ可動部50が形成されている。ワイヤ可動部50は、ワイヤ22を係合する開口部51と、開口部51から乗物後方へ略水平に延びるワイヤ22を案内する案内溝53から形成されている。
ワイヤ可動部50は、ワイヤ22の端部である鈎部22cを開口部51に掛着してワイヤ22をサイドフレーム15に直接係合して連結するものであり、案内溝53はワイヤ22の径よりも狭い幅を有して形成されており、通常の着座時には、ワイヤ22は開口部51に係止された状態を維持している。
後面衝突で受圧部材20に所定以上の衝撃荷重がかかり、ワイヤ22に乗物後方への張力が生じると、ワイヤ22は開口部51から案内溝53に沿って乗物後方(図12の矢印方向)へ移動する。このワイヤ22が案内溝53へ移動し始める荷重の閾値は、乗物の中央部側のサイドフレーム15に設けられた回動部材30が回動を始める荷重の閾値より、わずかに小さく設定されている。このように、後面衝突時の荷重が伝達されにくい乗物の中央部から遠い側に設けられた衝撃低減部材の作動する閾値がわずかに小さく設定されているので、シートの左右における荷重のばらつきを吸収できる。
また、サイドフレーム15に設けた取付部としての開口部51に直接ワイヤ22を係合させて、後面衝突時に所定以上の荷重が発生した時に、ワイヤ22がサイドフレーム15に形成したワイヤ22の径より幅が狭い案内溝53に沿って後方に移動するので、構成がシンプルで、大型化することがなく、他の部材、例えばエアバッグ装置60との干渉も抑制できる。
図14で示す実施形態では、サイドフレーム15の側板15aに衝撃低減部材としてのワイヤ可動部50が形成されており、ワイヤ可動部50は、ワイヤ22を係合する開口部51と、開口部51から乗物後方へ略水平に延びるワイヤ22を案内する案内溝53と、開口部51と案内溝53の間にわずかに上下から溝の内側方向に突出して案内溝より幅が狭く形成された絞り部52から形成されている。
また、本実施形態の絞り部52の幅は、ワイヤ22の径より狭く形成されており、案内溝53の幅は、ワイヤ22の径と同等あるいはそれより少し広く形成されている。本実施形態でも同様に、ワイヤ22が絞り部52を通過して案内溝53へ移動し始める荷重の閾値は、乗物の中央部側のサイドフレーム15に設けられた回動部材30が回動を始める荷重の閾値より、わずかに小さく設定されている。
このような構成により、上述した各実施形態と同様の効果を得ることができると共に、ワイヤ22が所定以上の荷重で乗物後方へ移動する際に、絞り部52を越えた後は案内溝53に沿っての移動がスムーズに行え、好適である。
図15で示す実施形態では、サイドフレーム15の側板15aに形成される衝撃低減部材としてのワイヤ可動部50は、ワイヤ22を係合する開口部51と、開口部51から乗物後方へ円弧状に延びるワイヤ22を案内する案内溝53と、開口部51と案内溝53の間にわずかに上側から溝の内側方向に突出して案内溝より幅が狭く形成された絞り部52から形成されている。
前述した2つの実施形態では、ワイヤ22が案内溝53に沿って略水平方向に移動するものであったが、本実施形態の案内溝53は、ワイヤ22が所定以上の荷重で乗物後方へ移動するときの軌跡が、初期は上方から下方へ移動し、後期は下方から上方へ移動するように案内する円弧を描くものである。また、本実施形態でも同様に、ワイヤ22が絞り部52を通過して案内溝53へ移動し始める荷重の閾値は、乗物の中央部側のサイドフレーム15に設けられた回動部材30が回動を始める荷重の閾値より、わずかに小さく設定されている。
このように構成すると、上述した各実施形態と同様の効果を得ることができると共に、溝の方向を上側に向けたり、下側に向けることで、乗員の移動方向を調整することができる。特に、乗物の中央部側のサイドフレーム15に設けられた回動部材30に係止されるワイヤ22の移動(回動)軌跡と対応させた円弧状となるように案内溝53を形成すると、後面衝突時に左右の衝撃低減部材の移動方向や移動量が大きく異ならないようにでき、左右のバラツキを抑制できる。
上記各実施形態では、左右の衝撃低減部材の大きさ、もしくは形状が異なる例を示したが、左右の衝撃低減部材の配置を異ならせて構成することもできる。
具体的には、後面衝突時の衝撃荷重を受けやすい側、すなわち乗物の中央部側の回動部材30よりも、衝撃荷重を受けにくい側、すなわち乗物の中央部から遠い側の回動部材30を、衝撃荷重の発生源側、すなわち乗物の後方側に配置することで、左右の回動部材30が受ける荷重の伝達速度を近づけることが可能となる。このような構成の場合には、左右の衝撃低減部材に共通の回動部材30を用いることもできる。
上記各実施形態の衝撃低減部材(回動部材30,40、及びワイヤ可動部50)は、ワイヤ22を介して生じる張力に対し、上述したような可動又は回動特性を有しているために、後面衝突が生じた場合に、荷重の左右のばらつきを効率よく吸収でき、確実に乗員をシートバックS1のクッションパッド1aに沈み込ませることができる。
このとき、乗員の背部がシートバックS1に沈み込むことで後方に移動しているが、ヘッドレストS3の位置は相対的に変わらないため、ヘッドレストS3と頭部の隙間が縮まり、ヘッドレストS3で頭部を支持することができるため、頸部へ加わる衝撃を効果的に軽減する効果を奏する。
なお、所定の衝撃荷重とは、実際に生じた荷重に限らず、後方の車両の速度や車間距離を検出し、衝撃荷重を予測して判断した所定の衝撃荷重としてもよい。衝撃荷重を予測して所定の衝撃荷重を判断する場合には、例えば、次述する実施形態のように、サイドフレーム15に設けたモータからの出力を、伝達機構(ギヤやリンクなど)を含む衝撃低減部材を介して受圧部材20に作動させることで、受圧部材20を後方に移動させて乗員を後方に移動させることができる。
図16は、さらに他の実施形態を示すものであり、衝撃低減部材を示す拡大説明図である。なお、この実施形態において、前記実施形態と同様部材、配置等には、同一符号を付してその説明を省略する。
図16で示す回動部材70は、サイドフレーム15の側板15aの内側に軸部72を介して回動自在に軸支されており、係止部71に連結部材としての下方位置のワイヤ22が係止され連結されている。ワイヤ22は、前記各実施例と同様に受圧部材20(図16では不図示)と連結されている。
また、回動部材70の回動を阻止する回動阻止部79(ストッパ79a,79b)を備える。この回動阻止部79は、前記実施形態の回動部材30の回動阻止部39と同様の構成を有し、回動前の初期位置においてストッパ部79aが後縁部15cと当接し、回動後の停止位置においてストッパ部79bが後縁部15cと当接して回動を規制するものである。
さらに、本実施形態の回動部材70は、軸部72よりも乗物前方側に次述するウォームギヤ85と噛合するギヤ部75が形成されている。
本実施形態では、サイドフレーム15の側板15aの内側の、回動部材70より乗物前方側に、回動部材70を回動させるためのモータ80が設けられている。このモータ80は、衝突の予測により判断した所定の衝撃荷重、又は受圧部材20に加わった所定の衝撃荷重により駆動し、回動部材70を回動させるものであり、モータ80の出力軸82にはウォームギヤ85が配設され、回動部材70のギヤ部75と噛合するように形成されている。
本実施形態では、車体所望位置にレーダー等により後方からの衝突を事前に予測する予測システムを設け、予測システムからの衝突予測信号によりモータ50に通電できるように構成されている。例えば、モータ80に電力を供給する接続コード(不図示)によって、不図示のバッテリと接続し、このバッテリと接続コードとの間に、スイッチを設け、予測システムからの衝突予測信号によって、スイッチがONして、モータ80に通電するように構成している。
また、本実施形態では、所定の衝撃荷重が加わったときにも、上記スイッチがONするように構成している。例えば、圧力センサを所定位置(例えば下部フレーム17や受圧部材20、或いは乗物用シートのスライドレールやシートバックフレーム1の所定位置)に配設し、所定の荷重を検出したときに、信号を出力し、これによって、スイッチがONし、モータ80に通電するように構成している。
そして、所定の衝撃荷重を検出したときに、検出信号がスイッチをONして、モータ80が駆動して、出力軸82に設けられたウォームギヤ85が回動し、ギヤ部75を備えた回動部材70が回動する。このとき、モータ80の回転出力は、衝撃荷重によって異なるように構成されている。つまり、衝撃荷重が極めて大きいときには、大きな出力で極めて短時間で回動部材70を回動させ、所定の衝撃荷重を超えている場合では、衝撃荷重に応じた出力となるようになっている。このため、回動部材70は、衝撃荷重に応じて回動し、乗員に違和感を与えずに、乗物後方へ移動させる。
衝突の予測により判断された所定の衝撃荷重の場合には、予測される衝撃発生距離や予測時間に合わせてモータ80を徐々に駆動させ、回動部材70の回動によって、乗員に違和感を与えずに、乗物後方へ移動させるように構成している。なお、この場合、衝撃荷重が実際に生じた場合には、モータ80に大きな出力を生じさせて、回動部材70を迅速に回動させるように設定されている。
なお、前記各実施形態では、後面衝突時の衝撃荷重を受けやすい側(例えば、乗物の中央部側)の回動部材30よりも、衝撃荷重を受けにくい側(例えば、乗物の中央部から遠い側)の回動部材40及びワイヤ可動部50が小さい衝撃荷重で作動するので、衝撃荷重を受けにくい側の衝撃低減部材の応答性が向上する。
但し、乗物の斜め後方からの衝突時には、中央部側よりも、中央部側から遠い側の方が、荷重が伝達されやすい可能性もあるので、衝突の方向を予測して、衝撃荷重が伝達されやすい側(例えば、乗物の中央部から遠い側)の衝撃低減部材よりも、衝撃荷重が伝達されにくい側(例えば、乗物の中央部側)の衝撃低減部材の作動タイミングを早くしても良い。
この場合には、例えば、上記のモータを用いた実施形態に応じて、左右両側にモータを用いた回動部材70を設け、衝撃荷重が伝達されやすい側の回動部材70を駆動させるモータへの通電タイミングよりも、衝撃荷重が伝達されにくい側の回動部材70を駆動させるモータへの通電タイミングを早くすることで、左右の回動部材70の作動タイミングを近づけることが可能になる。
本発明によれば、後面衝突時に乗員の身体を支持する部材が受ける荷重の左右のばらつきを効率よく吸収でき、また、衝撃低減部材を取付けるシートの位置や左右のシート構成等に合わせた衝撃低減部材の配置が可能となり、乗員を支持する部材全体を確実に乗物後方へ移動させて、乗物後方への身体全体の沈み込み(移動)量を大きくできるので、後面衝突時に乗員に加わる衝撃を効果的に軽減することができる。
また、本発明によれば、乗員がシートバックに沈み込む際に、ヘッドレストの前方への移動と連動しないため、後面衝突時の乗員の後方への移動エネルギーのロスが少なく、乗員をより深くシートクッションへ沈み込ませることができる。
なお、前記各実施形態では、具体例として、自動車のフロントシートのシートバックS1について説明したが、これに限らず、後部座席のシートバックについても、同様の構成を適用可能であることは勿論である。
S 乗物用シート
S1 シートバック
S2 着座部
S3 ヘッドレスト
F シートフレーム
1 シートバックフレーム
2 着座フレーム
1a,2a,3a クッションパッド(パッド材)
1b,2b,3b 表皮材
11 リクライニング機構
15 サイドフレーム
15a 側板
15b 前縁部
15c 後縁部
15d 突起部
15e 切り欠き部
16 上部フレーム
16a 側面部
17 下部フレーム
17a 延長部
17b 中間部
18 ピラー支持部
19 ヘッドレストピラー
20 受圧部材(支持部材)
21,22 ワイヤ(連結部材)
21a,22a 凹凸部
22c 鈎部
24 爪部
30,40,70 回動部材(衝撃低減部材)
30a ベース部
30b 第1立上り部
30c 形成部
30d 第2立上り部
31,41,71 係止部
32,42,72 軸部
32a,42a 軸部材
32b,42b 軸孔
32c,42c 孔部
32d,42d 嵌め合わせ部材
33,34,43,44 係止孔
35,45 引張りコイルばね(付勢手段)
35a,45a フック
37 取付けフック
39,49,79 回動阻止部
39a,39b,49a,49b,79a,79b ストッパ部
50 ワイヤ可動部(衝撃低減部材)
51 開口部
52 絞り部
53 案内溝
60 エアバッグ装置
61 取付孔
75 ギヤ部
80 モータ
82 出力軸
85 ウォームギヤ

Claims (6)

  1. 両側に位置するサイド部と、上方に配設されたアッパー部とを少なくとも備えたシートバックフレームと、
    該シートバックフレームの上方に配設されるヘッドレストと、
    前記ヘッドレストと独立して移動する乗員の身体を支持する支持部材と、
    前記シートバックフレームの前記両側のサイド部に配設された衝撃低減部材と、を備え、
    前記両側の衝撃低減部材は、各々が異なった構成を有し、通常の着座荷重よりも大きな所定の衝撃荷重により各々独立して可動して、前記支持部材の移動量を調整し、
    前記支持部材の全体が、前記通常の着座荷重よりも大きな所定の衝撃荷重により乗物後方へ移動することを特徴とする乗物用シート。
  2. 前記両側の衝撃低減部材は、各々形状、大きさ、或いは配置の少なくとも1つが異なることを特徴とする請求項1記載の乗物用シート。
  3. 前記両側の衝撃低減部材は、各々異なる衝撃荷重、或いはタイミングで作動することを特徴とする請求項1又は2記載の乗物用シート。
  4. 前記サイド部の一方にはエアバッグ装置が設けられ、該エアバッグ装置が設けられた側の前記衝撃低減部材は、前記エアバッグ装置が設けられていない側の前記衝撃低減部材よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の乗物用シート。
  5. 前記両側の衝撃低減部材のうち、乗物の中央部から遠い側に配置された前記衝撃低減部材は、乗物の中央部側に配置された前記衝撃低減部材よりも小さい衝撃荷重で作動することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の乗物用シート。
  6. 前記両側の衝撃低減部材のうち、衝撃荷重を受けにくい側に配置された前記衝撃低減部材は、衝撃荷重を受けやすい側に配置された前記衝撃低減部材よりも小さい衝撃荷重で作動することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の乗物用シート。
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