JP5566033B2 - 乗物用シート - Google Patents

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本発明は、乗物用シートに係り、特に後面衝突時における衝撃の低減を図った乗物用シートに関する。
一般に、自動車などの乗物用シートの後部が追突されたり、後退走行時に大きく衝突したりするなど、いわゆる後面衝突の際には、着座している乗員の頭部が慣性力によって急激に後傾し、頸部が衝撃を受ける虞がある。
そのため、従来から自動車などの乗物用シートには、後面衝突時による衝撃から乗員の頭部や頚部を保護し、頸部への衝撃を軽減するために、シートバック上方に乗員の頭部を後方から受けるヘッドレストを設けている。
しかし、ヘッドレストを設けているだけでは、身体への衝撃を軽減できないだけでなく、後面衝突時に乗員の頭部とヘッドレストとの間の隙間を速やかに減少させないと、頸部へ加わる衝撃を十分に軽減できない場合がある。
このような問題を解消するために、シートバックフレームで、シートバッククッションを支持しているシートバックを備えた乗物用シートにおいて、シートバックの後突時に乗員の背中部分が当接する部位を、他の部位よりもばね係数を小さくかつ減衰係数を大きくした技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
またヘッドレスト取付杆の左右両側が、ヘッドレストを前後に移動させる上側リンクを介して背凭フレームに取付けられている技術が知れられている(特許文献2参照)。
特開2005−028956号公報 特開2007−062522号公報
特許文献1で開示される技術は、乗員の衝撃を緩和することにあるが、特許文献1に開示された技術は、シートバックの背中部分(特許文献1では「胸部」としている)が当接する部位のばね係数を小さくすることで、上半身の後方移動を大きくして頭部と背中部分の相対移動量を小さくするとともに、低反発クッション材を用いて減衰係数を大きくすることで、上半身の跳ね返りを抑制して頭部と背中部分の相対速度を低減することにより、頸部に作用するせん断力の低減を図っている。
しかし、ばね係数を小さくする技術や、低反発クッション部材による技術では、乗物の後方への身体の沈み込みを大きくする(即ち、移動量を大きくする)ことができないという不都合があった。
また、特許文献2の技術は、上側リンクは、上側リンクの一部を構成する第一リンク杆の一端(後端)をヘッドレスト取付杆の左右両端に固定した移動側ブラケットに軸により取付け、第一リンク杆の他端は背凭フレームの左右両側の上部に設けた固定側ブラケットに軸により回動自在に夫々取付け、第一リンク杆の下方の移動側ブラケットには、第二リンク杆の一端を軸により軸着し、第二リンク杆はその中間部を固定側ブラケットに軸により回動自在に取付け、さらにプレート体を上下に複数並設したワイヤスプリングを介して前後移動自在に取付けた技術であり、ワイヤスプリングの左右両側の取付端部の先端を平面視プレート体より夫々前方に位置させて、取付端部の先端とプレート体との間にクッション材を設置しうる設置空間を広くでき、クッション性能を向上させることができる技術である。
しかし、特許文献2の技術は、ヘッドレストが所定範囲で回動するようにするため、回動を規制するための阻止部を上部リンクを構成するリンク杆等に設ける必要があった。このように、複数のリンク杆からなる上側リンクを含めて多数の部材を用いてリンク機構を構成しているために、部品点数が多くなるだけでなく、リンク自体が大型化してしまうという不都合があった。
また、受圧部材をワイヤでシートフレームに取り付け、ヘッドレストを動かす技術では、受圧部材による姿勢保持や、受圧部材に生じた荷重でヘッドレストを可動させるため、連結部材としてのワイヤの変形ができるだけ生じないようにする必要があり、ワイヤが変形しないため、沈み込み量を阻害してしまい、移動量を大きくすることが難しく、着座フィーリングとの両立が困難であるという不都合があった。
このため、通常の着座荷重や後面衝突時において最適な状態となるような衝撃低減部材を用いて、この衝撃低減部材に付勢手段を取り付ける技術とした場合に、シートバックフレームに別部材としての係合ピン等の係合部を溶着等によって形成し、また、衝撃低減部材に、別部材としてのピン等の係合部を溶着等により形成し、これらの溶着等で形成した係合部に付勢手段の端部をそれぞれ係止する技術が考えられる。
上記のように係合部を溶着等により形成する技術では、別部材であるピン等の係合部を用いる必要があるだけでなく、溶着等の工程が必要であり、製造工程を増やしてしまうという不都合が考慮される。
特に、付勢手段がシートバックフレームの一部を構成するサイドフレームの後方に位置するように配置した場合、シートバックには、クッションパッドが配設されるために、付勢手段自体が干渉してしまうという不都合が考えられる。また付勢手段がサイドフレームの後方位置にある場合には、常に衝撃低減部材を後方に回転しようとする力が働くことになり、背面を支持するシートバックとしては着座フィーリングが良くないという不都合が考えられる。さらに、サイドフレームの下方に、衝撃低減部材を配置すると、サイドフレームの下方には、モータで代表される電装部品を含めた他の部材が取り付けられるため、衝撃低減部材の配置が他の部材の配置と競合してしまうという不都合が考えられる。
本発明の目的は、衝撃低減部材と付勢手段を用いることで、部品点数が少なく、構造が単純で、後面衝突時に乗物の後方への身体の沈み込み(移動)量を大きくでき、ヘッドレストと独立して後面衝突時に乗員に加わる衝撃を効果的に低減することのできる乗物用シートを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、通常の着座荷重や後面衝突時において最適な状態となるような衝撃低減部材と、この衝撃低減部材に付勢手段を係合させた場合に、付勢手段の取り付けに別部材を用いることなく、部品点数を削減することが可能であり、同時に組付工程を減らし作業効率を高めることができ、他の部材の配置スペースを確保して設計の自由度を図り、ヘッドレストと独立して後面衝突時における身体、頸部等への衝撃を確実に且つ効果的に低減できる乗物用シートを提供することにある。
前記課題は、本発明の乗物用シートによれば、両側に位置するサイド部と、上方に配設されたアッパー部とを少なくとも備えたシートバックフレームと、該シートバックフレームの上方に配設されるヘッドレストと、前記シートバックフレームに連結部材を介して連結されると共に、前記ヘッドレストと独立して可動する受圧部材と、前記シートバックフレームの両側のサイド部に回動軸を中心にそれぞれ独立して回動可能に配設されると共に、前記連結部材と連結され、前記ヘッドレストと独立して回動可能な衝撃低減部材と、該衝撃低減部材に形成された取付部と前記シートバックフレームに形成された取付部に端部を係合させて配設された付勢手段と、を備え、前記衝撃低減部材に形成された取付部は前記衝撃低減部材と一体に形成された取付孔であり、前記シートバックフレームに形成された取付部は前記シートバックフレームのサイド部と一体に形成された取付孔であり、前記衝撃低減部材に形成された取付部は、前記衝撃低減部材の端部に配置され、前記衝撃低減部材に形成された前記連結部材を連結する連結部材連結部から前方に突出させた突出部に形成されること、により解決される。
上記のように、衝撃低減部材と付勢手段を用いており、衝撃低減部材に形成された取付部とシートバックフレームに形成された取付部はそれぞれ、衝撃低減部材と一体或いはシートバックフレームのサイド部と一体に形成されているので、剛性が高いシートバックフレームで、強度を確保でき、部品点数を少なくすることができる。特に付勢手段を直接取り付けることができるので、ピン等の別部材が不要で部品点数を削減することが可能であり、他の部材の配置スペースを確保して設計の自由度を図ることが可能となり、同時に組付工程を減らし作業効率を高めることができる。
また、衝撃低減部材は、両側のサイド部に回動軸を中心にそれぞれ独立して回動可能に配設されると共に、連結部材と連結され、ヘッドレストと独立して回動可能であるので、左右独立の衝撃低減部材の片側だけに大きな力が加わることを抑制でき、受圧部材に加わるねじれ力を左右でバランスを取りながら、効率よく吸収できる。
このとき、衝撃低減部材に形成された取付部とシートバックフレームに形成された取付部は、取付孔から形成されていると、取付部の形成が簡単になるだけでなく、突起と異なり、他部材の配設空間の邪魔にならず、また取付孔に差し込んで取り付けることができるので、組付け作業も容易となる
また、衝撃低減部材に形成された取付部は、衝撃低減部材の前記連結部材連結部から前方に突出させた突出部に形成されるよう構成することや、シートバックフレームに形成された取付部は、衝撃低減部材の上端より上側に配置されるよう構成することにより、各部材の干渉を抑制でき、好適である。
また、衝撃低減部材は、サイド部に回動軸を介して取付けられるベース部と、ベース部から内側に立ち上がり、さらに衝撃低減部材の外周方向に延出して形成される形成部とを有し、衝撃低減部材に形成された取付部は、形成部に形成されると好適である。
本発明の乗物用シートは、衝撃低減部材と付勢手段を用いることで、部品点数が少なく、構造が単純で、後面衝突時に乗物の後方への身体の沈み込み(移動)量を大きくでき、ヘッドレストと独立して後面衝突時に乗員に加わる衝撃を効果的に低減できる。
また、通常の着座荷重や後面衝突時において最適な状態となるような衝撃低減部材と、この衝撃低減部材に付勢手段を係合させた場合に、付勢手段の取り付けに別部材を用いることなく、部品点数を削減することが可能であり、同時に組付工程を減らし作業効率を高めることができ、他の部材の配置スペースを確保して設計の自由度を図り、ヘッドレストと独立して後面衝突時における身体、頸部等への衝撃を確実に且つ効果的に低減できる。
シートの概略斜視図である。 シートフレームの概略斜視図である。 衝撃低減部材の可動前のシートバックフレームの概略断面説明図である。 衝撃低減部材の可動後のシートバックフレームの概略断面説明図である。 シートバックフレームの背面からの概略説明図である。 衝撃低減部材と付勢手段との関係を示す拡大説明図である。 衝撃低減部材と付勢手段との分解説明図である。 衝撃低減部材の説明図である。 後面衝突前後での衝撃低減部材と付勢手段の状態を示す説明図である。 後面衝突前後での衝撃低減部材と付勢手段の状態を示す説明図である。 他の実施形態を示す図6と同様な拡大説明図である。 他の実施形態を示す図6と同様な拡大説明図である。 他の実施形態を示す図6と同様な拡大説明図である。 他の実施形態を示す図6と同様な拡大説明図である。 他の実施形態を示す図6と同様な拡大説明図である。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。また、本明細書において、乗物とは、自動車・鉄道など車輪を有する地上走行用乗物、地上以外を移動する航空機や船舶など、シートを装着できる移動用のものをいうものとする。また通常の着座荷重とは、着座するときに生じる着座衝撃、乗物の急発進によって生じる加速時の荷重などを含むものである。また後面衝突時の荷重とは、後面衝突によって生じる大きな荷重であり、後方側からの乗物による大きな追突、後退走行時における大きな衝突などを指すものであり、通常の着座時に生じる荷重と同様な荷重領域のものは含まないものである。
図1乃至図10は本発明に係る実施の形態を示し、図1はシートの概略斜視図、図2はシートフレームの概略斜視図、図3は衝撃低減部材の可動前のシートバックフレームの概略断面説明図、図4は衝撃低減部材の可動後のシートバックフレームの概略断面説明図、図5はシートバックフレームの背面からの概略説明図、図6は衝撃低減部材と付勢手段との関係を示す拡大説明図、図7は衝撃低減部材と付勢手段との分解説明図、図8は衝撃低減部材の説明図、図9及び図10は後面衝突前後での衝撃低減部材と付勢手段の状態を示す説明図である。
本実施の形態に係る乗物用シートSは、図1で示すように、シートバックS1(背部)、着座部S2、ヘッドレストS3より構成されており、シートバックS1(背部)及び着座部S2はシートフレームFにクッションパッド1a,2aを載置して、表皮材1b,2bで被覆されている。なお、ヘッドレストS3は、頭部の芯材(不図示)にパッド材3aを配して、表皮材3bで被覆して形成される。また符号19は、ヘッドレストS3を支持するヘッドレストピラーである。
乗物用シートSのシートフレームFは、図2で示すように、シートバックS1を構成するシートバックフレーム1、着座部S2を構成する着座フレーム2から構成されている。
着座フレーム2は、上述のようにクッションパッド2aを載置して、クッションパッド2aの上から表皮材2bによって覆われており、乗員を下部から支持する構成となっている。着座フレーム2は脚部で支持されており、この脚部には、図示しないインナレールが取り付けられ、車体フロアに設置されるアウタレールとの間で、前後に位置調整可能なスライド式に組み立てられている。
また着座フレーム2の後端部は、リクライニング機構11を介してシートバックフレーム1と連結されている。
シートバックS1は、シートバックフレーム1に、上述のようにクッションパッド1aを載置して、クッションパッド1aの上から表皮材1bにより覆われており、乗員の背中を後方から支持するものである。本実施の形態において、シートバックフレーム1は、図2で示すように、略矩形状の枠体となっており、サイド部とアッパー部とロアー部を備えている。
サイド部は、シートバック幅を構成するため、左右方向に離間して配設され、上下方向に延在する2本のサイドフレーム15を有している。そして、サイドフレーム15の上端部側を連結する上部フレーム16が、サイド部から上方に延出し、アッパー部を構成している。
また、シートバックフレーム1のロアー部は、サイドフレーム15の下端部側を下部フレーム17で連結して形成されている。下部フレーム17は、サイドフレーム15の下側に連結され下方に延長した延長部17aと、両側を連結する中間部17bを有しており、延長部17aは、着座フレーム2との関係で、支障のない範囲で延長されている。
なお、本実施形態のシートバックフレーム1は、サイドフレーム15と上部フレーム16と下部フレーム17との別部材で形成されているが、一体のパイプフレーム、一体の板状フレーム等で形成することもできる。
本実施形態のサイドフレーム15は、シートバックフレーム1の側面を構成する延伸部材であり、図6で示すように、平板状の側板15aと、この側板15aの前端部(乗物前方側に位置する端部)からU字型に内側に折り返した前縁部15bと、後端部からL字型に内側へ屈曲した後縁部15cとを有している。本実施形態の前縁部15bには、後述する付勢手段としての引張りコイルばね35の取付部として、図3、図6、図7で示すように、後縁部15cへ張り出した延長部としての突起部15dが形成されており、この突起部15dには、引張りコイルばね35の端部を係止するための取付部(係止部)としての係止孔34が形成されている。
このようにサイドフレーム15に設けた引張りコイルばね35の取付部(係止孔34)は、サイドフレーム15の前縁部15b(折り返したフランジ部)に突起部15dを設けて係止孔34を形成すると、延長部である突起部15dを設けない場合に比して取り付け易くなる。また前縁部15bに直接フック形状の突起を取り付けると、突起の剛性が弱くなり、金型等で形成するときに、精度が出しにくくなるが、前縁部15b(折り返したフランジ部)に突起部15dを設けて係止孔34を形成する強度を確保できるだけでなく、剛性が高い位置で取り付けることができ、また付勢手段としての乗員から遠ざけることが可能となり、安定性を確保することができる。
また、前縁部15bの突起部15dから付勢手段としての引張りコイルばね35が配設される位置には、乗物前方側に切り欠いて幅を少なくした切り欠き部15eが形成されている。この切り欠き部15eにより、引張りコイルばね35との干渉を防止することができる。
図2で示すように、上部フレーム16は、略U字状の部材であり、上部フレーム16の側面部16aは、サイドフレーム15の側板15aと一部が重なるように配設され、この重なり部分においてサイドフレーム15に固着接合される。
また、アッパー部を構成する上部フレーム16の上方には、ヘッドレストS3が配設されている。ヘッドレストS3は、前述のように芯材(不図示)の外周部にパッド材3aを設け、パッド材3aの外周に表皮材3bを被覆して構成している。上部フレーム16には、ピラー支持部18が配設されている。このピラー支持部18には、ヘッドレストS3を支持するヘッドレストピラー19(図1参照)がガイドロック(不図示)を介して取り付けられて、ヘッドレストS3が取り付けられるようになっている。
シートバックフレーム1の一部を構成するサイド部としてのサイドフレーム15は、前述のように、上下方向に所定の長さで構成されており、左右方向に所定間隔を有して対向して配設されている。そして、シートバックフレーム1内(両側のサイドフレーム15の間)でシートバックフレーム1の内側領域には、クッションパッド1aを後方から支える姿勢保持部材としての受圧部材20が配設されている。
本実施形態の受圧部材20は、ヘッドレストS3と連携されずに構成されるもので、樹脂を板状の略矩形状に形成した部材であり、クッションパッド1aと接する側の表面には滑らかな凹凸が形成されている。受圧部材20の裏側の上部側と下部側には、図5で示されるように、ワイヤ21,22を係止するための爪部24,24,・・・が形成されている。
本実施形態の受圧部材20は、連結部材に支持されている。すなわち、連結部材としての2本のワイヤ21,22が両側のサイドフレーム15間に架設され、受圧部材20の裏側の上部側と下部側で、所定位置に形成された爪部24によって受圧部材20と係合し、受圧部材20をクッションパッド1aの背面で、支持している。ワイヤ21,22は、ばね性を有するスチール線材から形成され、図5で示されるように、両側のサイドフレーム15の途中に、屈曲部である凹凸部21a,22aが形成されている。
特に本実施形態の受圧部材20に係止された2本のワイヤ21,22のうち、下方に位置するワイヤ22は、凹凸部22aが形成されていることによって、所定以上の荷重(後述する衝撃低減部材の可動又は回動の荷重より大きな荷重)によって大きく変形し、受圧部材20が、より多くの移動量をもって後方へ動くように構成されている。
図3,4及び図6で示すように、本実施形態の受圧部材20に係止された2本のワイヤ21,22のうち、上部側に係止されたワイヤ21の両端部は、両側のサイドフレーム15(詳しく言うならば、サイドフレーム15に取り付けられた上部フレーム16としてのパイプ部材)に設けられた取付けフック37に掛着されている。一方、下部側に係止されたワイヤ22の両端部は、左右のサイドフレーム15に装着された回動部材30の係止部31に掛着されている。
衝撃低減部材としての回動部材30は、後面衝突等により所定以上の衝撃荷重が受圧部材20に加わったときに、連結部材(ワイヤ22)を介して伝わる衝撃荷重により乗物後方に回動するものであり、この回動部材30の乗物後方への移動により受圧部材20を乗物後方へ大きく移動させることができ、乗員にかかる衝撃を低減することができる。
本実施形態の回動部材30は、図6乃至図8で示すように、両側のサイドフレーム15の側板15aの内側に軸部32(後述)を介して回動自在に軸支され、連結部材としての下方位置のワイヤ22を係止すると共に、ワイヤ22を付勢する付勢手段としてのばね(引張りコイルばね35)と連結されるものである。つまり、回動部材30は、付勢手段と連結しており、連結部材を介して受圧部材20をシートバックフレーム1の前方側に付勢するように構成されている。
そして、本実施形態の回動部材30は、回動可能な軸部32と、この軸部32から所定距離の位置に形成された連結部材の係止部31と、付勢手段の係止部(係止孔33)と、回動を阻止する回動阻止部39(ストッパ部39a,39b)と、を備えている。
軸部32は、図7で示すように、軸部材32aと、回動部材30に設けられた軸孔32bと、サイドフレーム15の側板15aに設けられた孔部32cと、嵌め合わせ部材32dとから構成されており、軸部材32aを軸孔32bに挿通して孔部32cに嵌着し、軸部材32aの先端側から嵌め合わせ部材32dを嵌合して、回動部材30を回転自在に軸支している。
本実施形態の連結部材(ワイヤ22)の係止部31は、連結部材であるワイヤ22の折れ曲がった鈎状端部を取り付けるのを容易とするために、長孔から形成されている。この係止部31の形成部30cは、回動部材30を構成するベース部30aの外周側に連続して第1立上り部30bをベース部30aから立ち上がるように形成し、この第1立上り部30bから外周方向に延出して形成されている。第1立上り部30bは、軸部32を中心とした場合に、回動阻止部39のストッパ部39a,39b間の所定間隔の間の位置から概略90度離れた位置に形成している。
本実施形態の付勢手段の係止部(係止孔33)は、付勢手段である引張りコイルばね35の端部を係止するものであり、上記係止部31が形成される形成部30cの、係止部31より乗物前方側に形成されている。すなわち、図6に示すように、係止孔33は軸部32と係止部31のワイヤ22が掛着される位置を結ぶ線Yより乗物前方の位置に形成されている。
本実施形態における付勢手段としての引張りコイルばね35は、図6で示すように、回動部材30の係止孔33とサイドフレーム15の突起部15dの係止孔34に係止され、これによって、回動部材30をシートバックフレーム1の前方側へ付勢するものであり、ばね線材をコイリング成形した引張りコイルばね35から構成されている。また、引張りコイルばね35の両端部には、それぞれ係止するためのフック35aが半円状に成形されている。
本実施形態の回動阻止部39(ストッパ部39a,39b)は、回動部材30が回動したときに、回動を阻止するためのものであり、図8に示すように、軸部32を中心に回動した時に側板15aと摺接するベース部30aの外周側に連続してベース部30aより立ち上がった第2立上り部30dから更に外周方向に延出したストッパ部39a,39bが2箇所に所定間隔で形成されている。このストッパ部39a,39bが回動部材30の回動の規制を行うもので、このストッパ部39a,39b間には切り欠き部が形成されている。
すなわち、図6に示すように、第2立上り部30dはサイドフレーム15の後縁部15cと平行方向且つ側板15aから離間する方向に屈曲して立ち上がる屈曲部を形成しており、ストッパ部39a,39bがこの屈曲部から更に連続して後縁部15cに対して垂直な方向に折り曲げられている。このように、ストッパ部39a,39bは、回動部材30の軸部32より乗物後方側に形成されている。
次述するように、ストッパ部39a,39dはそれぞれ回動部材30の回動前と回動後に後縁部15cと当接して回動を阻止する当接部であり、後縁部15cと当接するストッパ部39a,39bのそれぞれの厚さ方向の面は、当接時に後縁部15cと面一になるように形成されている。
ストッパ部39a,39b間の所定間隔は、回動部材30の回動設定範囲の上限と下限位置で回動を規制するために、常時にはストッパ部39aがサイドフレーム15の後縁部15cに当接して、回動部材30の回動を阻止しているが、後面衝突によって回動部材30が回動したときに、ストッパ部39bが後縁部15cに当接して回動が止まるように設定されている。つまり、回動部材30の回動設定範囲の上限と下限位置で回動を規制するために、回動前の初期位置を設定するストッパ部39aと、回動後の停止位置を設定するストッパ部39bとが、所定の間隔をおいて形成されている。
このように、回動部材30の回動阻止部39は回動部材30を外周方向に延出させて一体に形成されており、その当接面が回動前、回動後のそれぞれにおいて後縁部15cと面一に当接するので、簡単且つ強度を確保した構成で、回動部材30の回動を安定して確実に停止させることができる。
なお、この回動阻止部39(ストッパ部39a,39b)は、後述する付勢手段(引張りコイルばね35)や連結部材(ワイヤ22)と干渉しない位置に形成される。
上述した回動部材30は、両側のサイドフレーム15に取り付けられており、両側のそれぞれの回動部材30の係止部31に、ワイヤ22の両端部である鈎部22cが掛着されており、各々の回動部材30が個別に作動するように構成されている。また、回動部材30は、ヘッドレストS3と関係せずに、独立して作動するように構成されている。
本実施形態では、回動部材30が、両側のサイドフレーム15に取り付けられているが、これら両側に取り付けられた回動部材30は、互いに独立して回動するように構成されている。このため、荷重が偏って生じた場合において、荷重に合わせて両側のサイド部で回動部材30が、各々独立して回動することになり、衝撃荷重の大きさに応じて、乗員の身体を沈み込ませることができる。
乗員が着座した通常の着座時において、シートバックS1内のクッションパッド1a、受圧部材20、ワイヤ22を介して、回動部材30を後方回動させる張力が生じるが、一方、引張りコイルばね35が回動部材30をシートバックフレーム1の前方側へ回動させるように付勢している。ここで、回動部材30に連結されている引張りコイルばね35は、通常の着座時において生じる荷重領域ではたわまない荷重特性を有しているため、回動部材30は常に初期位置側のストッパ部39aがサイドフレーム15の後縁側15cに当接し、初期位置に制止されている。つまり、回動部材30を回動させる力に抗して初期状態に復帰させる力が、通常の着座時に最も大きくなるように構成している。
後面衝突時の回動部材30について、図3は衝撃低減部材の回動前、図4は衝撃低減部材の回動後を示し、図9において鎖線は後面衝突前、実線は後面衝突後の状態を示しており、図10において図10(a)は後面衝突前、図10(b)は後面衝突後の状態を示している。後面衝突時においては、図9及び図10で示すように、後方から衝撃を受けて慣性で乗員が後方に移動しようとすると、この荷重が受圧部材20(図9及び図10では不図示)と、受圧部材20に係止されたワイヤ22を介して、回動部材30を後方(図9及び図10では右側)に回動させる方向に張力がかかる。このときの張力は、回動部材30を初期位置に留めている引張りコイルばね35を伸長させ、回動部材30を後方に回動させるのに十分な荷重となる。
回動部材30が回動を始める力の閾値は、通常の着座荷重よりも大きな値に設定されている。
ここで、回動部材30が回動を始める力の閾値について、通常着座している状態(ここでは、着座衝撃や乗物の急発進によって生じる小さな衝撃は除いている)でシートバックS1にかかる荷重は150N程度であるので、閾値は150Nより大きい値が好ましい。この値より小さいと、通常の着座時に移動してしまい、安定性に欠けるため、好ましくない。
さらに通常の着座時に生じる着座衝撃や、乗物の急発進等によって生じる加速時の荷重を考慮して、250Nより大きな値に設定することが好ましく、このようにすると、後面衝突以外では回動部材30が作動せず、安定した状態を維持することができる。
前記のように、回動部材30を後方に回動させることで、係止部31に掛着されているワイヤ22が後方に移動し、それと共にワイヤ22に係止されている受圧部材20と、受圧部材20に支持されているクッションパッド1aが後方に移動し、乗員をシートバックS1内に沈み込ませることができる。
以下に、後面衝突時の回動部材30の回動特性について、図9及び図10を参照してさらに詳しく説明する。
回動部材30の回動前の初期位置においては、ワイヤ22を係止する係止部31と引張りコイルばね35の下端部を係止する係止孔33は、軸部32よりも乗物前方に位置するように配置されており、引張りコイルばね35の上端部は回動部材30の上方に位置するサイドフレーム15の突起部15dに形成された係止孔34に係止されている。
つまり、初期状態において、引張りコイルばね35は距離xだけ伸びており、これにより回動部材30は、回転モーメントMで、図10(a)で示す矢印の回動方向に付勢されており、この回動部材30と連結された連結部材(ワイヤ22)が前方側に付勢されている。このとき、回動阻止部39のストッパ部39aが、サイドフレーム15の後縁部15cと当接して、引張りコイルばね35によって回動部材30がM1方向へ回動するのを阻止している。
後面衝突により、ワイヤ22に所定以上の張力が生じ、引張りコイルばね35に抗して回動部材30が回動を始めると、引張りコイルばね35が伸びて、回動部材30に設けた係止孔33は、軸部32の回動中心Oを中心に回動しつつ後方へ移動することになる。そして、図9で示すように、回動部材30は、回動阻止部39のストッパ部39bが、サイドフレーム15の後縁部15cと当接して、回動部材30の回動を阻止するまで回動する。これにより、図3で示す状態から図4で示す状態に、受圧部材20はシートフレーム1の後方へ大きく移動して、沈み込み量が大きくなる。
本実施形態では、回動部材30が回動して受圧部材20が移動するとき、引張りコイルばね35の上端部は、回動部材30の上方の係止孔34に固定されているため、係止孔33の移動方向と、引張りコイルばね35が伸長する方向が一致しない構成となっている。
すなわち、回動部材30の回動量と、引張りコイルばね35の引張り荷重(たわみ量)は比例しない構成となっており、さらに換言すれば、回動部材30の回動角度と、引張りコイルばね35により与えられる前方回動方向のトルク(回転力)は単純に比例しない関係となっている。
つまり、引張りコイルばね35の下端部を係止する係止孔33は、軸部32を回転中心とした円弧状の軌跡を描くのに対し、引張りコイルばね35の上端部を係止する係止孔34は、回動部材30の上方に固着接合されている固定端として形成されている。
このため、軸部32の回動中心Oと、引張りコイルばね35の両端が係止されている係止孔33,34が一直線状に並ぶときに引張りコイルばね35の引張り荷重(たわみ量)が最大となるが、この最大荷重点の直前域、すなわち、回動部材30側に取り付けられた係止孔33の描く軌跡が、引張りコイルばね35の他端部を係止している係止孔34と最も遠い位置となる回動量の近傍では、引張りコイルばね35を係止する係止孔33と係止孔34の間の距離の変化量が小さくなるために、回動角度に対する引張りコイルばね35の引張り荷重の変化量が微小となる領域が生じる。
本実施形態では、回動部材30がストッパ39bで制止される位置の後方回動量が、引張りコイルばね35の最大荷重点の直前になるように設定されている。
このため、回動部材30が回動を始める時の、ワイヤ22を介して生じる張力に対して、ストッパ39bに当接して回動が抑止されるとき(回動が終了するとき)に生じる張力は、略同じ値となっている。
ここで、付勢手段(引張りコイルばね35)と、連結部材(ワイヤ22)と、衝撃低減部材(回動部材30)と、荷重との関係についてさらに説明する。図10(a)(b)で示される記号は、
=F×a、M′=F′×a′
,M′回転モーメント
,F′後方への荷重
,F′ばねの引張り力
a,a′回動中心と付勢手段(ばね)の固定位置との距離であり、詳しくは付勢手段の両端を結ぶ第1仮想線L1と、この第1仮想線L1に平行で回動中心を通る第2仮想線L2との間の距離で、aは回動前の距離、a′は回動後の距離、
b,b′回動中心と連結部材(ワイヤ)との距離であり、衝撃低減部材と連結部材(ワイヤ)の連結部分を通る水平線と平行な第3仮想線L3と、この第3仮想線L3に平行で回動中心を通る第4仮想線L4との間の距離で、bは回動前の距離、b′は回動後の距離、
x,x′ばねの伸び、
′=F+Δx×k、ここでk:ばね定数、Δx=x′−xである。
本実施形態においては、通常の乗車時にも着座状態を良好に保持するために、ある程度反力を有する必要があり、通常着座時の回動部材30の保持荷重を一定にしたまま、衝突時の作動荷重を低くすることが好ましい。このため回動部材30が作動する時の荷重を低く設定することが好ましく、回動部材30を回動する力に対する反力、すなわち引っ張りコイルばね35が回動部材30を回動させるモーメントが、初期(通常の着座時)に最も高く、回動すると低くなるように設定される。
本実施形態では、図10に示すように、回動部材30が回動していけば回動していくほど引張りコイルばね35が回動中心Oに近づき、距離aが短くなるように構成されている。したがって、初期状態の回転モーメントM(F×a)が最も高く、回動する時(及び回動後)の回転モーメントM′(F′×a′)が回転モーメントMより低くなるような引張りコイルばね35を用いており、回動部材30を回動させる回転モーメントが、初期は高く、回動するにつれて徐々に低くなっている。
例えば、ばねの引張り力F′が2倍で、回動中心とばねの固定位置との距離a′が半分より少なくなっていれば、衝撃低減部材を回動させる力が弱くなっていることが理解できる。
このように、衝撃低減部材としての回動部材30は、初期状態の回転モーメントM(F×a)が最も高く、回動するにしたがって回転モーメントM′(F′×a′)が回転モーメントMより低くなる、すなわち、引張りコイルばね35が回動部材30を初期状態に復帰させる力が徐々に低下していくため、後面衝突時に回動部材30が回動を始めるとその後は動きやすくなる。
図10(a)(b)において、回動部材30と引張りコイルばね35と連結部材(ワイヤ22)との間で、静止状態において、つり合うためには、回転モーメント(M=F×a)、後方への荷重(F)、ばねの引張り力(F)、回動中心とばねの固定位置との距離(a)、回動中心と連結部材(ワイヤ22)との距離(b)とすると、式1で示されるように、F×b:乗員からの力(回動部材30を動かす力)とF×a:回転モーメント(留まる力)が均衡しているか、或いは、回転モーメントが大きい必要がある。なお、回転モーメントが大きい場合には、回動部材30はストッパ部39aで回動が阻止される。
×b≦F×a ・・・(式1)
一方、衝撃低減部材が動いた状態において、つり合うためには、式2で示されるように、F′×b′:乗員からの力(回動部材30を動かす力)とF′×a′:回転モーメント(留まる力)が均衡している或いは、乗員からの力が大きい必要がある。なお、乗員からの力が大きい場合で所定位置まで衝撃低減部材が動いた場合には、回動部材30はストッパ部39bで回動が阻止される。
′×b′≧F′×a′ ・・・(式2)
以上のように、回動部材30が回動を始めるときの張力の閾値は、通常の着座荷重では回動しない高い値に設定されている。一方、後面衝突時にワイヤ22を介して回動部材30に掛かる張力は衝撃エネルギーであるため、閾値に比して大きな値を有している。
また、引張りコイルばね35が回動部材30を初期状態に復帰させる力が、回動部材30が回動するにしたがって低下していく。
そのため、後面衝突により回動部材30が回動を始めるとストッパ39bで制止されるまで、途中で停止することなく回動することになり、確実に乗員をシートバックS1の内部に沈み込ませることができる。
回動部材30は、ワイヤ22を介して生じる張力に対し、上述したような回動特性を有しているために、後面衝突が生じた場合は確実に、且つ効率よく乗員をシートバックS1のクッションパッド1aに沈み込ませることができる。
このとき、乗員の背部がシートバックS1に沈み込むことで後方に移動しているが、ヘッドレストS3の位置は相対的に変わらないため、ヘッドレストS3と頭部の隙間が縮まり、ヘッドレストS3で頭部を支持することができるため、頸部へ加わる衝撃を効果的に軽減する効果を奏する。
前記実施形態では、衝撃低減部材をサイドフレームの両側に設けた例を示しているが、一方側のサイドフレームのみに設ける構成としてもよい。この場合には、衝撃低減部材が設けられていない側のサイドフレームには、連結部材(ワイヤ)を直接係止するように構成することができる。
図11乃至図15は、他の実施形態を示す図6と同様な拡大説明図であり、衝撃低減部材としての回動部材30に形成された取付部とシートバックフレームとしてのサイドフレーム15に形成された取付部の異なる例を示すものである。これらの実施形態において、前記各実施形態と同様部材、配置等には同一符号を付してその説明を省略する。
図11で示す実施形態は、前記図6で示す実施形態の形成部30cの係止孔33を突起ピン51としたものであり、前述と同様な作用効果を奏することができると共に、突起ピン51は、形成部30cから突起しているので、引張りコイルばね35の端部を掛止するときの作業が行い易いという利点がある。
図12乃至図15で示す実施形態は、サイドフレーム15側の取付部の変形例を示すものであり、図12で示す例は、係合突起部として、サイドフレーム15の側板15aの面から離間方向に突起した突起ピン52を用いたものである。
また図13で示す例は、サイドフレーム15の側板15aの面(平板状)を切り起こして、切り起し部54を形成し、これに係止孔54aを形成したものである。
図14で示す例は、取付部55が、サイドフレーム15の側板15aから離間方向に延出した支柱55aが形成され、この支柱55aに連続して係合プレート部55bが形成され、この係合プレート部55bに係止孔55cが形成されたものである。
また図15で示す例は、サイドフレーム15の側板15aを切り起して、取付部56の縦壁56aを形成し、この縦壁56aに係止孔56bを形成したものである。
以上のように構成することにより、付勢手段である引張りコイルばね35を配設したときに、撃低減部材を含む他部材との干渉を防止して、且つ他の部材の配置スペースを確保して、設計の自由度を確保することが可能となるだけでなく、引張りコイルばね35の組付が容易となる。
本発明によれば、乗員がシートバックに沈み込む際に、ヘッドレストの前方への移動と連動しないため、後面衝突時の乗員の後方への移動エネルギーのロスが少なく、乗員をより深くシートクッションへ沈み込ませることができる。
なお、本実施形態では、具体例として、自動車のフロントシートのシートバックS1について説明したが、これに限らず、後部座席のシートバックについても、同様の構成を適用可能であることは勿論である。
S 乗物用シート
S1 シートバック
S2 着座部
S3 ヘッドレスト
F シートフレーム
1 シートバックフレーム
2 着座フレーム
1a,2a,3a クッションパッド(パッド材)
1b,2b,3b 表皮材
11 リクライニング機構
15 サイドフレーム
15a 側板
15b 前縁部
15c 後縁部
15d 突起部
15e 切り欠き部
16 上部フレーム
16a 側面部
17 下部フレーム
17a 延長部
17b 中間部
18 ピラー支持部
19 ヘッドレストピラー
20 受圧部材
21,22 ワイヤ(連結部材)
21a,22a 凹凸部
22c 鈎部
24 爪部
30 回動部材(衝撃低減部材)
30a ベース部
30b 第1立上り部
30c 形成部
30d 第2立上り部
31 係止部
32 軸部
32a 軸部材
32b 軸孔
32c 孔部
32d 嵌め合わせ部材
33,34,54a,55c,56b 係止孔(取付部)
35 引張りコイルばね(付勢手段)
35a フック
37 取付けフック
39 回動阻止部
39a,39b ストッパ部
51,52 突起ピン
54 切り起し部
55,56 取付部
55a 支柱
55b 係合プレート部
56a 縦壁

Claims (3)

  1. 両側に位置するサイド部と、上方に配設されたアッパー部とを少なくとも備えたシートバックフレームと、
    該シートバックフレームの上方に配設されるヘッドレストと、
    前記シートバックフレームに連結部材を介して連結されると共に、前記ヘッドレストと独立して可動する受圧部材と、
    前記シートバックフレームの両側のサイド部に回動軸を中心にそれぞれ独立して回動可能に配設されると共に、前記連結部材と連結され、前記ヘッドレストと独立して回動可能な衝撃低減部材と、
    該衝撃低減部材に形成された取付部と前記シートバックフレームに形成された取付部に端部を係合させて配設された付勢手段と、を備え、
    前記衝撃低減部材に形成された取付部は前記衝撃低減部材と一体に形成された取付孔であり、前記シートバックフレームに形成された取付部は前記シートバックフレームのサイド部と一体に形成された取付孔であり、
    前記衝撃低減部材に形成された取付部は、前記衝撃低減部材の端部に配置され、前記衝撃低減部材に形成された前記連結部材を連結する連結部材連結部から前方に突出させた突出部に形成されることを特徴とする乗物用シート。
  2. 前記シートバックフレームに形成された取付部は、前記衝撃低減部材の上端より上側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記衝撃低減部材は、前記サイド部に前記回動軸を介して取付けられるベース部と、該ベース部から内側に立ち上がり、さらに前記衝撃低減部材の外周方向に延出して形成される形成部とを有し、
    前記衝撃低減部材に形成された取付部は、前記形成部に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の乗物用シート。
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