JP2019151329A - クリップ部材及びエアバッグモジュール装備シート - Google Patents
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特許文献1の発明によれば、力布でエアバッグモジュールを直接包み込めると共に、各力布を端部に備えるリスティングワイヤで確実に引張止着できるため、力布により、エアバッグの膨張圧をトリムカバーの破断部となる縫い合わせ目に、効率よく集中させることができ、エアバッグの高い展開性能が達成できる。
このように構成しているため、本発明のクリップ部材を、エアバッグモジュールをサイドフレームに取り付けたシートに適用できる。
また、力布とクリップ部材とサイドフレームのみにより、力布とサイドフレームを連結できるため、構成が単純で、組み付け作業も簡単になる。更に、エアバッグ展開部やエアバッグの形状が変化しても、形状変更等を行うことなく、同じ部品を利用できる。
このとき、請求項2のように、前記外面は、鈍角に屈曲していると好適である。
また、請求項3のように、前記外面は、90°〜120°の範囲内で屈曲していると好適である。
請求項4のように、前記サイドフレームの縁部の外側の面に覆い被さるように形成された延出部を備え、該延出部は、前記外面を備えていると好適である。
このように構成しているため、トリムプレートが係止部から外れることにより、エアバッグの膨張展開時、力布をサイドフレームから容易に解放できる。また、トリムプレートの強度やトリムプレートと係止部の形状等を適宜選択することにより、どの程度の力が掛かったときに力布をサイドフレームから解放するかを容易に設定できる。
このように構成しているため、力布がサイドフレームとクリップ部材との間に挟まれず、エアバッグの素早い膨張展開が可能となる。また、エアバッグの膨張展開時に、力布とサイドフレーム,クリップ部材との間の摩擦により力布が引き摺られることを防止できる。
このように構成しているため、クリップ部材がフランジの内壁面内部で動くことを規制でき、クリップ部材のがたつきを防止できる。
このように構成しているため、クリップ部材が抜け落ちる方向への回転が規制でき、エアバッグが膨張展開していない非展開時の抜け落ちを防止できる。
このように構成しているため、シートに組み付けたときのクリップ部材による雑音発生が防止できる。
このように構成しているため、エアバッグの非展開時において、力布とサイドフレームとの間の十分な連結力を維持することができる。
また、力布とクリップ部材とサイドフレームのみにより、力布とサイドフレームを連結できるため、構成が単純で、組み付け作業も簡単になる。更に、エアバッグ展開部やエアバッグの形状が変化しても、形状変更等を行うことなく、同じ部品を利用できる。
請求項6の発明によれば、力布がサイドフレームとクリップ部材との間に挟まれないため、エアバッグの素早い膨張展開が可能となる。また、エアバッグの膨張展開時に、力布とサイドフレーム,クリップ部材との間の摩擦により力布が引き摺られることを防止できる。
請求項8の発明によれば、クリップ部材が抜け落ちる方向への回転が規制でき、エアバッグが膨張展開していない非展開時の抜け落ちを防止できる。
請求項9の発明によれば、シートに組み付けたときのクリップ部材による雑音発生が防止できる。
請求項11の発明によれば、エアバッグの非展開時において、力布とサイドフレームとの間の十分な連結力を維持することができる。
以下、被取付部の一例としてサイドフレーム10に適用した場合について説明するが、被取付部は、これに限定されるものではなく、車両の他のフレームや、パイプ状部材の端部等にも適用可能である。また、被取付部は、車両の部材に限定されるものでなく、例えば、店頭やレジ前の行列管理に用いられるベルトパーテーションにおいて、ベルトを係止するポールの係止部等にも適用可能である。
シートバックフレーム1は、図1,図2に示すように、左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレーム10と、このサイドフレーム10の上端部を連結する上部フレーム21と、下端部を連結する下部フレーム22とにより枠状に構成されている。
上部フレーム21には、ピラー支持部23が設けられ、ピラー支持部23には、図示しないヘッドレストフレームが設けられる。ヘッドレストフレームの外側にクッション部材を設けることでヘッドレストS3が構成される。
サイドフレーム10には、エアバッグモジュール6が固定されている。
クッションパッド5には、図3に示すように、エアバッグモジュール6を格納するための空間7が形成されている。
トリムカバー4には、前面マチ部41と側面マチ部42との土手部において膨出した頂点に、破断部40が形成されている。破断部40は、前面マチ部41と側面マチ部42の端部を、通常の使い勝手に耐えられる強度を保ちつつ、エアバッグの膨張による引張力で裂断可能なように、相互に縫製されている。
第一の力布31は、図4に示すように、引張力が掛かる方向に長くなった略矩形の布からなり、一端は、破断部40で、トリムカバー4の前面マチ部41と側面マチ部42の端部及び第二の力布32の一端と共縫いされている。第一の力布31の他端には、樹脂製からなり断面略J字状で長尺の係止部材33が縫い付けられている。
第二の力布32の破断部40側の辺34は、破断部40で、トリムカバー4の前面マチ部41と側面マチ部42の端部及び第一の力布31の一端と共縫いされている。第二の力布32逆側の辺35の取付部36には、それぞれ、図4,図5に示すように、トリムプレート37が縫い付けられている。
トリムプレート37は、硬質樹脂製からなる矩形の板体である。
クリップ部52には、幅広部51の前縁部12端部側に、溝53が、幅広部51から連続して形成されている。溝53は、前縁部12の端部を挟持している。
このように係止された第二の力布32は、図7に示すように配置される。
第二の力布32が取り付けられたトリムプレート37が係止部55に係止され、クリップ部材50が前縁部12に取付けられたとき、係止部55から引張力吸収部56を経て引張力吸収部57までの部分は、図5に示すように、第二の力布32によって被覆される。第二の力布32は、エアバッグがの非展開時及び膨張展開中において、引張力吸収部56に接した箇所から破断部40方向である矢印D1方向の引張力を受けている。
クリップ部材50は、硬質樹脂よりなるため、引張力吸収部56,57は、若干の弾性を備えており、外部から圧力がかかったときに、内側に向かって収縮する。そのため、矢印D1方向の引張力は、第二の力布32が引張力吸収部56,57の外面で順次延出方向が曲げられた箇所において、引張力吸収部56,57が内側へ収縮することで、弱められる。
図9のクリップ部材50aは、トリムプレート37を係止する係止部55aが、幅広部51の前縁部12に対向する面に設けられている。その他の構成は、クリップ部材50と同様である。
図11のクリップ部材50cは、図10のクリップ部材50bと同様に、トリムプレート37を係止する係止部を備えず、第二の力布32の端部が延出部54に縫い付けられている。幅広部51は、サイドフレーム10の前縁部12に対向する面に突起51pを備え、この突起51pは、前縁部12の端部の近くに設けられた孔12hに係合するように構成されている。その他の構成は、クリップ部材50と同様である。
延出部54eには、延出部54eの延長方向に第二の力布32が延出するよう、インサート成形により第二の力布32の端部が固定されている。その他の構成は、クリップ部材50と同様である。
第一クリップ50gは、硬質の樹脂を屈曲させた断面略n字状からなり、前縁部12の内壁に略沿った形状からなる幅広部51gと、前縁部12の端部を溝53gで挟持するクリップ部52gと、クリップ部52gの幅広部51g逆側の端部が第二の力布32の伸びる側へ延出し、前縁部12の外側の面に覆い被さるように設けられた延出部54gと、を備えている。
幅広部51gは、前縁部12の開口側に凹部58gを備え、凹部58gの面に、第二クリップ50hの突起58hが係止する溝59gを備えている。
クリップ部52iには、幅広部51iの前縁部12端部側に、溝53iが、幅広部51iから連続して形成されている。溝53iは、前縁部12の端部を挟持している。
係止部55iの開口側には、第一の壁部59iと、第二の壁部60iが設けられている。第一の壁部59iは、トリムプレート37の一端側に当接する係止部55iの面から延長しており、第二の壁部60iは、トリムプレート37の他端側に当接する係止部55iの面から延長している。第一の壁部59iと第二の壁部60iとは、第一の壁部59iの外側の面と第二の壁部60iの内側の面が、相互に一定の間隔を置いて対向しており、かつ、相互に逆方向に延長している。
第一の壁部59iと第二の壁部60iとの間の間隔は、図15に示すように、第二の力布32の通路となり、第二の力布32は、第一の壁部59iの外面に押し付けられるように密着して延びている。
クリップ部材50iのその他の構成は、クリップ部材50と同様である。
クリップ部材50iは、第二の壁部60iが、第一の壁部59iの端部を外側から覆い隠すように設けられ、第一の壁部59iと第二の壁部60iとの間の隙間が、第二の力布32の通路として形成されているため、第二の力布32から伝達される引張力によりトリムプレート37に生じる回転力を、更に強く減らすことが可能となる。
S2 着座部
S3 ヘッドレスト
F シートフレーム
D1,D2,D3 矢印
R 回転力
1 シートバックフレーム
2 着座フレーム
3 リクライニング機構
4 トリムカバー
5 クッションパッド
6 エアバッグモジュール
7 空間
10 サイドフレーム
11 側板
12 前縁部
12h 孔
13 後縁部
14,14´,51p,58h 突起
21 上部フレーム
22 下部フレーム
23 ピラー支持部
31 第一の力布
32 第二の力布
33 係止部材
34 破断部側の辺
35 破断部逆側の辺
36 取付部
37 トリムプレート
40 破断部
41 前面マチ部
42 側面マチ部
50,50a,50b,50c,50d,50e,50f,50i クリップ部材
50g 第一クリップ
50h 第二クリップ
51,51e,51g,51i 幅広部
52,52e,52g,52i クリップ部
53,53g,53i,59g 溝
54,54e,54g,54i 延出部
54s スリット
55,55a,55i 係止部
56,57 引張力吸収部
58g 凹部
59i 第一の壁部
60i 第二の壁部
Claims (11)
- エアバッグモジュール装備シートのトリムカバーの破断部に端部が取り付けられる力布に接続されるクリップ部材であって、
該クリップ部材は、前記力布の一端に接続される接続部と、前記シートのシートバックフレームのサイドフレームに係止される溝と、前記接続部から前記力布の延びる側へ延長すると共に屈曲する外面と、を備え、
前記外面は、前記力布に被覆されるように設けられ、外部から圧力がかかったときに、前記外面の内側に向かって収縮するように構成され、
前記力布と前記サイドフレームとを連結することを特徴とするクリップ部材。 - 前記外面は、鈍角に屈曲していることを特徴とする請求項1記載のクリップ部材。
- 前記外面は、90°〜120°の範囲内で屈曲していることを特徴とする請求項1又は2記載のクリップ部材。
- 前記サイドフレームの縁部の外側の面に覆い被さるように形成された延出部を備え、
該延出部は、前記外面を備えていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載のクリップ部材。 - 前記力布の前記端部には、トリムプレートが固定され、
前記幅広部には、前記トリムプレートを係止するための係止部が設けられ、
前記トリムプレートはエアバッグが膨張展開する力により前記係止部から脱離可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のクリップ部材。 - 前記係止部は、前記幅広部の前記サイドフレーム端部逆側に設けられた溝であることを特徴とする請求項5記載のクリップ部材。
- 前記サイドフレームの端部が前記シートの内側にU字状に湾曲したフランジと、前記サイドフレームと、に囲まれる領域の形状に沿った幅広部が、前記溝に隣接して設けられており、
前記接続部は、前記幅広部に設けられ、
前記フランジ及び前記幅広部の一方は、前記フランジと前記幅広部とを相互に固定するための突起を有し、他方は、前記突起に対応する位置に、前記突起に係合する凹部を有することを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載のクリップ部材。 - 前記サイドフレームは、前記幅広部に当接して前記クリップ部材の回転を規制する回転規制部を有することを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載のクリップ部材。
- 前記クリップ部材は、一体成形されてなることを特徴とする請求項1乃至8いずれか記載のクリップ部材。
- エアバッグを格納するエアバッグモジュールを装備したシートであって、
該シートのサイド部に沿って延出するサイドフレームと、
該サイドフレームに取り付けられる前記エアバッグモジュールと、
前記シートのトリムカバーと、
該トリムカバーの破断部に端部が取付けられる力布と、を有し、
前記力布には、クリップ部材が接続され、
該クリップ部材は、前記力布の一端に接続される接続部と、前記サイドフレームに係止される溝と、前記接続部から前記力布の延びる側へ延長すると共に屈曲する外面と、を備え、
前記外面は、前記力布に被覆されるように設けられ、外部から圧力がかかったときに、前記外面の内側に向かって収縮するように構成され、
前記力布と前記サイドフレームとを連結することを特徴とするエアバッグモジュール装備シート。 - 前記サイドフレームによって、前記クリップ部材が係止される位置で前記力布から伝達される引張力を受け止め可能に構成されていることを特徴とする請求項10記載のエアバッグモジュール装備シート。
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