JP6928274B2 - エアバッグモジュール装備シート - Google Patents
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特許文献1の発明によれば、力布でエアバッグモジュールを直接包み込めると共に、各力布を端部に備えるリスティングワイヤで確実に引張止着できるため、力布により、エアバッグの膨張圧をトリムカバーの破断部となる縫い合わせ目に、効率よく集中させることができ、エアバッグの高い展開性能が達成できる。
上記構成を備えることで、クリップ部材の移動及び回転を阻止可能となる。
以下、被取付部の一例としてサイドフレーム10に適用した場合について説明するが、被取付部は、これに限定されるものではなく、車両の他のフレームや、パイプ状部材の端部等にも適用可能である。また、被取付部は、車両の部材に限定されるものでなく、例えば、店頭やレジ前の行列管理に用いられるベルトパーテーションにおいて、ベルトを係止するポールの係止部等にも適用可能である。
シートバックフレーム1は、図1,図2に示すように、左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレーム10と、このサイドフレーム10の上端部を連結する上部フレーム21と、下端部を連結する下部フレーム22とにより枠状に構成されている。
上部フレーム21には、ピラー支持部23が設けられ、ピラー支持部23には、図示しないヘッドレストフレームが設けられる。ヘッドレストフレームの外側にクッション部材を設けることでヘッドレストS3が構成される。
サイドフレーム10には、エアバッグモジュール6が固定されている。
クッションパッド5には、図3に示すように、エアバッグモジュール6を格納するための空間7が形成されている。
トリムカバー4には、前面マチ部41と側面マチ部42との土手部において膨出した頂点に、破断部40が形成されている。破断部40は、前面マチ部41と側面マチ部42の端部を、通常の使い勝手に耐えられる強度を保ちつつ、エアバッグの膨張による引張力で裂断可能なように、相互に縫製されている。
第一の力布31は、図4に示すように、引張力が掛かる方向に長くなった略矩形の布からなり、一端は、破断部40で、トリムカバー4の前面マチ部41と側面マチ部42の端部及び第二の力布32の一端と共縫いされている。第一の力布31の他端には、樹脂製からなり断面略J字状で長尺の係止部材33が縫い付けられている。
第二の力布32の破断部40側の辺34は、破断部40で、トリムカバー4の前面マチ部41と側面マチ部42の端部及び第一の力布31の一端と共縫いされている。第二の力布32逆側の辺35の取付部36には、それぞれ、図4,図5に示すように、トリムプレート37が縫い付けられている。
トリムプレート37は、硬質樹脂製からなる矩形の板体である。
クリップ部52には、幅広部51の前縁部12端部側に、溝53が、幅広部51から連続して形成されている。溝53は、前縁部12の端部を挟持している。
このように係止された第二の力布32は、図7に示すように配置される。
第二の力布32が取り付けられたトリムプレート37が係止部55に係止され、クリップ部材50が前縁部12に取付けられたとき、係止部55から引張力吸収部56を経て引張力吸収部57までの部分は、図5に示すように、第二の力布32によって被覆される。第二の力布32は、エアバッグがの非展開時及び膨張展開中において、引張力吸収部56に接した箇所から破断部40方向である矢印D1方向の引張力を受けている。
クリップ部材50は、硬質樹脂よりなるため、引張力吸収部56,57は、若干の弾性を備えており、外部から圧力がかかったときに、内側に向かって収縮する。そのため、矢印D1方向の引張力は、第二の力布32が引張力吸収部56,57の外面で順次延出方向が曲げられた箇所において、引張力吸収部56,57が内側へ収縮することで、弱められる。
図9のクリップ部材50aは、トリムプレート37を係止する係止部55aが、幅広部51の前縁部12に対向する面に設けられている。その他の構成は、クリップ部材50と同様である。
図11のクリップ部材50cは、図10のクリップ部材50bと同様に、トリムプレート37を係止する係止部を備えず、第二の力布32の端部が延出部54に縫い付けられている。幅広部51は、サイドフレーム10の前縁部12に対向する面に突起51pを備え、この突起51pは、前縁部12の端部の近くに設けられた孔12hに係合するように構成されている。その他の構成は、クリップ部材50と同様である。
延出部54eには、延出部54eの延長方向に第二の力布32が延出するよう、インサート成形により第二の力布32の端部が固定されている。その他の構成は、クリップ部材50と同様である。
第一クリップ50gは、硬質の樹脂を屈曲させた断面略n字状からなり、前縁部12の内壁に略沿った形状からなる幅広部51gと、前縁部12の端部を溝53gで挟持するクリップ部52gと、クリップ部52gの幅広部51g逆側の端部が第二の力布32の伸びる側へ延出し、前縁部12の外側の面に覆い被さるように設けられた延出部54gと、を備えている。
幅広部51gは、前縁部12の開口側に凹部58gを備え、凹部58gの面に、第二クリップ50hの突起58hが係止する溝59gを備えている。
クリップ部52iには、幅広部51iの前縁部12端部側に、溝53iが、幅広部51iから連続して形成されている。溝53iは、前縁部12の端部を挟持している。
係止部55iの開口側には、第一の壁部59iと、第二の壁部60iが設けられている。第一の壁部59iは、トリムプレート37の一端側に当接する係止部55iの面から延長しており、第二の壁部60iは、トリムプレート37の他端側に当接する係止部55iの面から延長している。第一の壁部59iと第二の壁部60iとは、第一の壁部59iの外側の面と第二の壁部60iの内側の面が、相互に一定の間隔を置いて対向しており、かつ、相互に逆方向に延長している。
第一の壁部59iと第二の壁部60iとの間の間隔は、図15に示すように、第二の力布32の通路となり、第二の力布32は、第一の壁部59iの外面に押し付けられるように密着して延びている。
クリップ部材50iのその他の構成は、クリップ部材50と同様である。
クリップ部材50iは、第二の壁部60iが、第一の壁部59iの端部を外側から覆い隠すように設けられ、第一の壁部59iと第二の壁部60iとの間の隙間が、第二の力布32の通路として形成されているため、第二の力布32から伝達される引張力によりトリムプレート37に生じる回転力を、更に強く減らすことが可能となる。
S2 着座部
S3 ヘッドレスト
F シートフレーム
D1,D2,D3 矢印
R 回転力
1 シートバックフレーム
2 着座フレーム
3 リクライニング機構
4 トリムカバー
5 クッションパッド
6 エアバッグモジュール
7 空間
10 サイドフレーム
11 側板
12 前縁部
12h 孔
13 後縁部
14,14´,51p,58h 突起
21 上部フレーム
22 下部フレーム
23 ピラー支持部
31 第一の力布
32 第二の力布
33 係止部材
34 破断部側の辺
35 破断部逆側の辺
36 取付部
37 トリムプレート
40 破断部
41 前面マチ部
42 側面マチ部
50,50a,50b,50c,50d,50e,50f,50i クリップ部材
50g 第一クリップ
50h 第二クリップ
51,51e,51g,51i 幅広部
52,52e,52g,52i クリップ部
53,53g,53i,59g 溝
54,54e,54g,54i 延出部
54s スリット
55,55a,55i 係止部
56,57 引張力吸収部
58g 凹部
59i 第一の壁部
60i 第二の壁部
Claims (5)
- エアバッグを格納するエアバッグモジュールを装備したシートであって、
該シートのサイド部に沿って延出するサイドフレームと、
該サイドフレームに取り付けられる前記エアバッグモジュールと、
前記シートのトリムカバーと、
該トリムカバーの破断部に端部が取付けられる力布と、を有し、
前記力布には、クリップ部材が接続され、
前記サイドフレームの前記エアバッグと反対側の面上に、突起が形成されており、
前記クリップ部材と前記突起とは、シート前後方向で重なり且つ高さが同じ位置に、互いに当接して配置されており、
前記サイドフレームは、前端部を内側にU字状に折り返してなる前縁部を有し、
前記突起は、前記前縁部の先端とシート幅方向において対向するよう突出していることを特徴とするエアバッグモジュール装備シート。 - 前記突起は、前記クリップ部材の後方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグモジュール装備シート。
- 前記エアバッグモジュールを前記サイドフレームに固定するボルトが、シート前後方向で前記クリップ部材及び前記突起の後方に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエアバッグモジュール装備シート。
- 前記突起は、前記サイドフレームの縁部の延びる方向に沿うように延びることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエアバッグモジュール装備シート。
- 前記サイドフレームに載置されるクッションパッドを更に備え、
前記クッションパッドには、前記エアバッグモジュールを格納するための空間が形成されており、
前記突起は、前記空間内に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のエアバッグモジュール装備シート。
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