JP4210972B2 - エアーバッグモジュール装備シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアーバッグの膨張展開に伴って開放するケースの内部に収容させてエアーバッグをインフレータより発生するガス圧で膨張展開可能に組み付けたエアーバッグモジュールを側突緩衝用としてシートバックの側部に装備するエアーバッグモジュール装備シートの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エアーバッグモジュール装備シートとしては、トリムカバーの破断部を縫い合わせ目により形成すると共に、二枚の力布をトリムカバーの破断部を形成する縫い合わせ目の縫い代と片端部を各々別に縫い合わせる二枚の力布をトリムカバーの内側に備え、エアーバッグモジュールを二枚の力布で包み込んでシートバックフレームのサイドプレートに取り付け、そのエアーバッグモジュールを含むバックパッドの全体をトリムカバーで被包するものが提案されている(特開平11−78762号)。
【0003】
そのエアーバッグモジュール装備シートでは、エアーバッグの膨張圧を力布によりトリムカバーの破断部となる縫い合わせ目に集中させ、縫い合わせ目を容易に裂断できるため、エアーバッグを外方に向けて確実に膨張展開でき、また、エアーバッグの展開性能をトリムカバーの種類毎に確認する必要がなくて多大な開発工数と費用を省け、更に、エアーバッグの膨張バランス,展開方向も安定よく定められるところから好ましい。
【0004】
そのエアーバッグモジュール装備シートでは、二枚の力布を少ない部品点数で容易に組み付けできてエアーバッグモジュールの全体を確実に包み込め、また、エアーバックモジュールを力布で直接包み込んでエアーバッグの膨張圧をトリムカバーの破断部となる縫い合わせ目に効率よく集中させ、エアーバッグをより速やかに膨張展開できるよう構成する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、力布を少ない部品点数で容易に組み付けできてエアーバッグモジュールの全体を確実に包み、また、エアーバックモジュールを力布で直接包み込んでエアーバッグの膨張圧をトリムカバーの破断部となる縫い合わせ目に効率よく集中でき、エアーバッグをより速やかに膨張展開できるエアーバッグモジュール装備シートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るエアーバッグモジュール装備シートにおいては、エアーバッグの膨張展開に伴って開放するケースの内部に収容させてエアーバッグをインフレータより発生するガス圧で膨張展開可能に組み付けたエアーバッグモジュールと、エアーバッグの膨張展開に伴う破断部を縫い合わせ目で形成したトリムカバーと、その破断部を形成する縫い合わせ目の各縫い代と片端部を各々別に縫い合わせた力布とを備え、エアーバッグモジュールを力布で包み込んでシートバックフレームのサイドプレートに取り付けると共に、エアーバッグモジュールを含むバックパッドの全体をトリムカバーで被包するもので、
上記エアーバッグモジュールの底部に突出する支軸を設け、上記力布の各端部には互いに重なって嵌り合うカラーを設け、該カラーを重ねて該支軸に嵌合することで力布を支軸に固定すると共に、エアーバッグモジュールをサイドプレートに取付け固定することにより構成されている。
【0007】
本発明の請求項2に係るエアーバッグモジュール装備シートにおいては、縫い合わせ目による破断部をケースの開放口と近接させて側面マチ部の面内に設けたトリムカバーにより、エアーバッグモジュールを含むバックパッドの全体をトリムカバーで被包することにより構成されている。
【0008】
本発明の請求項3に係るエアーバッグモジュール装備シートにおいては、支軸の軸線上に嵌め込むスリーブ部と、スリーブ部の片開放端より張り出す止め鍔部とでなるカラーを備え、そのカラーを支軸の軸線上にスリーブ部で嵌合せ固定すると共に、このカラーの止め鍔により支軸に掛け止めた力布の端部を押えてトリムカバーの縫い代よりエアーバッグモジュールを包み込む各力布をエアーバッグモジュールに組付け連結することにより構成されている。
【0009】
本発明の請求項4に係るエアーバッグモジュール装備シートにおいては、支軸の軸線上に嵌め込むインナーカラーと、インナーカラーとスリーブ部相互で嵌め合せるアウターカラーを備え、各カラーの止め鍔により支軸に掛け止めた力布の端部を挟み込んでトリムカバーの縫い代よりエアーバッグモジュールを包み込む各力布をエアーバッグモジュールに組付け連結することにより構成されている。
【0010】
本発明の請求項5に係るエアーバッグモジュール装備シートにおいては、力布の端部に止め鍔で一体に取付け固定したカラーを備え、そのカラーを支軸の軸線上にスリーブ部で嵌合せ固定すると共に、このカラーの止め鍔により支軸に掛け止めた力布の端部を押えてトリムカバーの縫い代よりエアーバッグモジュールを包み込む各力布をエアーバッグモジュールに組付け連結することにより構成されている。
【0011】
本発明の請求項6に係るエアーバッグモジュール装備シートにおいては、エアーバッグの膨張展開に伴って開放するケースの内部に収容させてエアーバッグをインフレータより発生するガス圧で膨張展開可能に組み付けたエアーバッグモジュールと、エアーバッグの膨張展開に伴う破断部を縫い合わせ目で形成したトリムカバーと、その破断部を形成する縫い合わせ目の各縫い代と片端部を各々別に縫い合わせた力布とを備え、エアーバッグモジュールを力布で包み込んでシートバックフレームのサイドプレートに取り付けると共に、エアーバッグモジュールを含むバックパッドの全体をトリムカバーで被包するもので、
上記エアーバッグモジュールの底部に突出する支軸を設け、且つ、その支軸に嵌合固定するカラーを力布の端部に設け、力布の端部をカラーで該支軸に掛け止めると共に、エアーバッグモジュールをサイドプレートに取付け固定することにより構成されている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して説明すると、図1はエアーバッグモジュール1を車の前方から見て右側部に装備するアシスタントシートのシートバックBを示す。このシートバックBは、エアーバッグをインフレータより発生するガス圧で膨張展開するのに伴って開放するケース10の内部に収容させて組み立てたエアーバッグモジュール1と、エアーバッグの膨張展開に伴う破断部20を縫い合わせ目で形成したトリムカバー2と、そのトリムカバーの破断部20を形成する縫い合わせ目の各縫い代と片端部を各々別に縫い合わせた二枚の力布3,4を備えて構成されている。
【0013】
そのエアーバッグモジュール1は、図2で示すように二枚の力布3,4で包み込んでバックパッド5の空洞部6に収容すると共に、シートバックフレーム7のサイドプレート8にリテーナの締付けボルト11並びにナット12で取付け固定し、このエアーバッグモジュール1を含むバックパッド5の全体をトリムカバー2で被包し、インフレータを車体側に装備する衝撃センサーと回路接続することにより装備されている。
【0014】
エアーバッグモジュール1は、特に図示しないが、インフレータをリテーナで保持し、そのリテーナの締付けボルト11をエアーバッグより外部に突出させてインフレータをリテーナと一体にエアーバッグの取付基部寄り内部に挿置し、更に、リテーナの締付けボルト11を外部に突出させて全体をケース10の内部に収容し、衝撃センサー等の関連機器と回路構成するのに必要なハーネス,コネクタを備えて構成されている。
【0015】
そのエアーバッグモジュール1としては、図3で示すように支軸13をケース10の底部面より立付け装備したものが備え付けられている。また、このエアーバッグモジュール1のケース10としては開閉可能なリッド10aをケース本体10bにヒンジ連結したものを備え、または、V溝等による脆弱部を前部面に設けてエアーバックの膨張圧で開放可能に形成したハウジングを備え付けられる。
【0016】
トリムカバー2としては、本革,合皮,ファブリック等の単材或いは表皮材,ワディング材,裏打材を三者一体に積層形成したワディングカバーにより形成できる。このトリムカバー2は、図2で示すように座面中央から左右の土手面を被包する前面マチ部21と周側面から背面に至る側面マチ部22とを縫い合わせ、更に、背面マチ部23をスライドファスナー24で開閉自在に備えることにより袋状に縫製されている。
【0017】
そのトリムカバー2には、座面中央から左右の土手面を被包する前面マチ部21と周側面から背面に至る側面マチ部22との土手部に相当する膨出部頂点に位置する縫い合わせ目25の他に、エアーバッグの膨張展開に伴う破断部20がケース10の開放口と近接させて側面マチ部22の面内に設ける縫い合わせ目で形成されている。この破断部20となる縫い合わせ目は、8番手程度の糸と20番手程度の糸とを上下の縫い糸として縫い合わせることにより通常の使い勝手に耐えられる強度を保ってエアーバッグの膨張による応力で裂断し易く縫製できる。
【0018】
そのトリムカバー2には、破断部20を形成する縫い合わせ目の縫い代26a,26bと片端部を外側に重ねて縫い合わせることにより、二枚の力布3,4が内側に各々備え付けられている。この力布3,4は、ポリエステル不織布や綿布等のエアーバッグの膨張圧を受けても伸びの少ない材質のものにより形成されている。
【0019】
その力布3,4には、図3,図4で示すようにカラー30,40が破断部20を形成する縫い合わせ目の各縫い代26a,26bより連続する他端側に備え付けられている。このカラー30,40としては、金属またはプラスチック製のものを備え付けられ、好ましくは金属製のものを備え付けるとよい。また、図5で示すように円筒状のスリーブ部31(41)と、スリーブ部31(41)の片開放端より張り出す止め鍔部32(42)とからなるものが備え付けられている。
【0020】
そのカラー30,40は、エアーバッグモジュール1の支軸13に嵌め込まれるインナー側40と、インナー側40とスリーブ部31,41相互で嵌り合うアウター用30とが備え付けられている。このカラー30,40のうち、アウター側30のスリーブ部31はインナー側40のスリーブ部41と外側で嵌り合う関係から相対的に径の大きなものに形成されている。なお、図示のインナー乃至はアウターは便宜上のものであり、いずれをインナー乃至はアウターに設定してもよい。
【0021】
そのカラー30,40は、図6で示すようにインナー側40をスリーブ部41で力布4の端部寄り面内に設けられた通し穴4aに嵌め込み、また、アウター側30を力布3の端部寄り面内に設けられた通し穴3aと内径で合わせて止め鍔32を力布3の端部面にあてがうと共に、各止め鍔32(42)を力布3,4の端部に縫着または接着することにより力布3,4の端部に一体に取り付けられている。
【0022】
そのカラー30,40のスリーブ部31,41を含むエアーバッグモジュール1の支軸13を挿通するよう、図7で示すように締付けボルト11の止め穴80と共に、スリーブ部31,41を含む支軸13の受け穴81がサイドプレート8の板面に設けられている。この止め穴81は、特に図示しないが、上述した力布3,4の端部並びにカラー30,40の止め鍔32,42による積層厚みを受け入れる凹部をサイドプレート8の板面に設け、その凹部の中央位置に開口するよう形成してもよい。
【0023】
この各部を備えては、トリムカバー2をバックパッド5に被せる際に、図3で示すように力布4をエアーバッグモジュール1の下部側に回し込んでインナーカラー40をスリーブ部41で支軸13の軸線上に嵌め込み、次に、力布3をエアーバッグモジュール1の下部側に回し込んでアウターカラー30をスリーブ部31でインナーカラー40のスリーブ部41に嵌め合せ、力布3,4の端部を各カラー30,40の止め鍔32,42で挟み込ことから、図8で示すように力布3,4をエアーバッグモジュール1に組付け連結させてエアーバッグモジュール1を力布3,4で包み込む。
【0024】
その後に、エアーバッグモジュール1の締付けボルト11を止め穴80に挿通すると共に、カラー30,40のスリーブ部31,41を含むエアーバッグモジュール1の支軸13をサイドプレート8の受け穴81に挿通させてエアーバッグモジュール1をサイドプレート8の板面にあてがい配置し、サイドプレート8の内側からナット12を締付けボルト11にねじ込むことによりエアーバッグモジュール1をサイドプレート8の板面に取付け固定できる。
【0025】
これにより、図9並びに図10で示すようにトリムカバー2の破断部20となる縫い合わせ目から力布3,4を二方向に分け、片方3をエアーバッグモジュール1の片側部に巻込み、他方4をエアーバッグモジュール1の前部側からエアーバッグモジュール1の他側部を巻込むことにより、エアーバッグモジュール1を力布3,4で包み込むと共に、力布3,4の各端部をシートバックフレーム7のサイドプレート8に取り付けられたエアーバックモジュール1で押え込んで組み付けられる。
【0026】
そのエアーバッグモジュール装備シートでは、エアーバッグモジュール1の全体を力布3,4で直接包み込むため、エアーバッグの膨張圧をトリムカバー2の破断部20となる縫い合わせ目に力布3,4で効率よく集中させ、エアーバッグを速やかに膨張展開可能に構成できると共に、エアーバッグモジュール1をシートバックフレーム7のサイドプレート8の取り付けるのに先立って、力布3,4をカラー30,40でエアーバッグモジュール1に組付け連結するため、各力布3,4を少ない部品点数でエアーバッグモジュール1に簡単で確実に掛渡し装備できる。
【0027】
また、縫い合わせ目による破断部20をケース10の開放口と近接させて側面マチ部22の面内に設けたトリムカバー2により、エアーバッグモジュール1を含むバックパッド5の全体をトリムカバー2で被包することから、エアーバッグの膨張圧をトリムカバーの破断部20となる縫い合わせ目に力布3,4で効率よく集中させ、エアーバッグをより速やかに膨張展開させられる。
【0028】
カラー30,40としては、エアーバッグモジュール1の支軸13に嵌め込むスリーブ部31,41と、スリーブ部31,41の片開放端より張り出す止め鍔部32,42とでなるものを備えることにより、そのカラー30,40を支軸13の軸線上にスリーブ部31,41で嵌合せ固定すると共に、止め鍔32,42により支軸13に掛け止めた力布3,4の端部を押えられるため、各力布3,4をエアーバッグモジュール1に確実に掛渡し装備できる。
【0029】
それに加えて、エアーバッグモジュール1の支軸に嵌め込むインナーカラー40と、このインナーカラー40とスリーブ部31,41相互で嵌め合せるアウターカラー30を備えることにより、各カラー30,40の止め鍔32,42で支軸13に掛け止めた力布3,4の端部を挟み込めるため、各力布をより確実にエアーバッグモジュール1に掛渡し装備できる。
【0030】
また、力布3,4の端部に止め鍔32,42で一体に取付け固定したカラー30,40を備えることにより、そのカラー30,40をエアーバッグモジュール1の支軸13にスリーブ部31,41で嵌合せ固定すると共に、このカラー30,40の止め鍔32,42で支軸1に掛け止めた力布3,4の端部を押えることから、力布3,4をトリムカバー2の破断部20からエアーバッグモジュール1に簡単な作業で確実に掛渡し装備できる。
【0031】
上述した力布3,4としては、特に図示しないが、カラー30,40により止める端部側の長さに対し、トリムカバー2の破断部20を形成する縫い合わせ目の縫い代26a,26bと縫い合せる端末側の長さを長く形成した略三角巾状のものを備えるとよい。これにより、縫い代26a,26bとの縫い合せ長さを長く取れるため、エアーバッグの膨張圧をトリムカバー2の破断部20に効果的に作用できる。
【0032】
上述したエアーバッグモジュール装備シートは、平板材によるサイドプレート8を備える場合で説明したが、図11で示すようにエアーバッグモジュール1と相対する面積に相当する凹部82をサイドプレート8の板面に設けることにより、図12で示すようにエアーバッグモジュール1を凹部82の内部に埋込み装着できる。
【0033】
上述した実施の形態は、好適な実施の形態としてインナー側並びにアウター側のカラーを備える場合に基づいて説明したが、アウター側として示した一つのカラーを備えて構成することもできる。この場合には、力布3,4は端部寄り面内に設けた通し穴3a,4aでエアーバッグモジュール1の支軸13に掛け止めればよい。
【0034】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の請求項1に係るエアーバッグモジュール装備シートに依れば、エアーバッグモジュールの底部に突出する支軸を設け、且つ、その支軸に嵌合固定するカラーを力布の端部に設け、力布の端部をカラーで該支軸に掛け止めると共に、エアーバッグモジュールをサイドプレートに取付け固定するため、エアーバッグモジュールの全体を力布で直接包み込め、エアーバッグの膨張圧をトリムカバーの破断部となる縫い合わせ目に力布で効率よく集中させて、エアーバッグを速やかに膨張展開可能に構成できる。
【0035】
それと共に、エアーバッグモジュールをシートバックフレームのサイドプレートの取り付けるのに先立って、力布をカラーでエアーバッグモジュールに組付け連結できるため、各力布を少ない部品点数でエアーバッグモジュールに簡単で確実に掛渡し装備するよう構成できる。また、エアーバッグモジュールを装備するシートバックの土手部が高く若しくは低くても、その影響を受けることなく、エアーバッグモジュールを装備できるため、シートデザインの変更を要しない。
【0036】
本発明の請求項2に係るエアーバッグモジュール装備シートに依れば、縫い合わせ目による破断部をケースの開放口と近接させて側面マチ部の面内に設けたトリムカバーにより、エアーバッグモジュールを含むバックパッドの全体をトリムカバーで被包することから、エアーバッグの膨張圧をトリムカバーの破断部となる縫い合わせ目に力布で効率よく集中させ、エアーバッグをより速やかに膨張展開可能に構成できる。
【0037】
本発明の請求項3に係るエアーバッグモジュール装備シートに依れば、支軸の軸線上に嵌め込むスリーブ部と、スリーブ部の片開放端より張り出す止め鍔部とでなるカラーを備え、そのカラーを支軸の軸線上にスリーブ部で嵌合せ固定すると共に、このカラーの止め鍔により支軸に掛け止めた力布の端部を押えることから、各力布をエアーバッグモジュールに確実に掛渡し装備するよう構成できる。
【0038】
本発明の請求項4に係るエアーバッグモジュール装備シートに依れば、支軸の軸線上に嵌め込むインナーカラーと、インナーカラーとスリーブ部相互で嵌め合せるアウターカラーを備え、各カラーの止め鍔により支軸に掛け止めた力布の端部を挟み込むことから、各力布をより確実にエアーバッグモジュールに掛渡し装備するよう構成できる。
【0039】
本発明の請求項5に係るエアーバッグモジュール装備シートに依れば、力布の端部に止め鍔で一体に取付け固定したカラーを備え、そのカラーを支軸の軸線上にスリーブ部で嵌合せ固定すると共に、このカラーの止め鍔により支軸に掛け止めた力布の端部を押えることから、力布をトリムカバーの破断部からエアーバッグモジュールに簡単な作業で確実に掛渡し装備するよう構成できる。
【0040】
本発明の請求項6に係るエアーバッグモジュール装備シートに依れば、エアーバッグモジュールの底部に突出する支軸を設け、且つ、その支軸に嵌合固定するカラーを力布の端部に設け、力布の端部をカラーで該支軸に掛け止めると共に、エアーバッグモジュールをサイドプレートに取付け固定することにより、力布をエアーバッグモジュールに確実に掛渡し装備できると共に、エアーバッグモジュールをシートバックフレームのサイドプレートに簡単に取付け固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエアーバッグモジュール装備シートのシートバックを示す斜視図である。
【図2】図1のシートバックを示す部分断面図である。
【図3】図1のエアーバッグモジュール装備シートにおける力布並びにカラーの組付け構造を中心に示す説明図である。
【図4】図3の力布に対するカラーの組付け構造を示す説明図である。
【図5】図3のカラーとして用いられる一例を示す斜視図である。
【図6】図3の力布に取り付けられたカラーの組付け構造を示す説明図である。
【図7】図1のシートバックを展開させて示す部分斜視図である。
【図8】本発明に係るエアーバッグモジュール装備シートにおける力布の組付け構造を主に示す説明図である。
【図9】本発明に係るエアーバッグモジュールの取付構造を示す説明図である。
【図10】図9とは別角度から見たエアーバッグモジュールの取付構造を示す説明図である。
【図11】図7と別例に係るエアーバッグモジュールの取付構造を展開させて示す部分斜視図である。
【図12】図11のエアーバッグモジュールを取り付けて示す部分斜視図である。
【符号の説明】
B シートバック
1 エアーバッグモジュール
10 エアーバッグモジュールのケース
13 エアーバッグモジュールの支軸
2 トリムカバー
20 トリムカバーの破断部
22 トリムカバーの側面マチ部
3,4 力布
7 シートバックフレーム
8 サイドプレート
81 支軸の受け穴
30,40 カラー
31,41 カラーのスリーブ部
32,42 カラーの止め鍔
Claims (6)
- エアーバッグの膨張展開に伴って開放するケースの内部に収容させてエアーバッグをインフレータより発生するガス圧で膨張展開可能に組み付けたエアーバッグモジュールと、エアーバッグの膨張展開に伴う破断部を縫い合わせ目で形成したトリムカバーと、その破断部を形成する縫い合わせ目の各縫い代と片端部を各々別に縫い合わせた力布とを備え、エアーバッグモジュールを力布で包み込んでシートバックフレームのサイドプレートに取り付けると共に、エアーバッグモジュールをトリムカバーで被包するエアーバッグモジュール装備シートにおいて、
上記エアーバッグモジュールの底部に突出する支軸を設け、上記力布の各端部には互いに重なって嵌り合うカラーを設け、該カラーを重ねて該支軸に嵌合することで力布を支軸に固定すると共に、エアーバッグモジュールをサイドプレートに取付け固定してなることを特徴とするエアーバッグモジュール装備シート。 - 縫い合わせ目による破断部をケースの開放口と近接させて側面マチ部の面内に設けたトリムカバーにより、エアーバッグモジュールを含むバックパッドの全体をトリムカバーで被包してなることを特徴とする請求項1に記載のエアーバッグモジュール装備シート。
- 支軸の軸線上に嵌め込むスリーブ部と、スリーブ部の片開放端より張り出す止め鍔部とでなるカラーを備え、そのカラーを支軸の軸線上にスリーブ部で嵌合せ固定すると共に、このカラーの止め鍔により支軸に掛け止めた力布の端部を押えてトリムカバーの縫い代よりエアーバッグモジュールを包み込む各力布をエアーバッグモジュールに組付け連結してなることを特徴とする請求項1または2に記載のエアーバッグモジュール装備シート。
- 支軸の軸線上に嵌め込むインナーカラーと、インナーカラーとスリーブ部相互で嵌め合せるアウターカラーとを備え、各カラーの止め鍔により支軸に掛け止めた力布の端部を挟み込んでトリムカバーの縫い代よりエアーバッグモジュールを包み込む各力布をエアーバッグモジュールに組付け連結してなることを特徴とする請求項3に記載のエアーバッグモジュール装備シート。
- 力布の端部に止め鍔で一体に取付け固定したカラーを備え、そのカラーを支軸の軸線上にスリーブ部で嵌合せ固定すると共に、このカラーの止め鍔により支軸に掛け止めた力布の端部を押えてトリムカバーの縫い代よりエアーバッグモジュールを包み込む各力布をエアーバッグモジュールに組付け連結してなることを特徴とする請求項3または4に記載のエアーバッグモジュール装備シート。
- エアーバッグの膨張展開に伴って開放するケースの内部に収容させてエアーバッグをインフレータより発生するガス圧で膨張展開可能に組み付けたエアーバッグモジュールと、エアーバッグの膨張展開に伴う破断部を縫い合わせ目で形成したトリムカバーと、その破断部を形成する縫い合わせ目の各縫い代と片端部を各々別に縫い合わせた力布とを備え、エアーバッグモジュールを力布で包み込んでシートバックフレームのサイドプレートに取り付けると共に、エアーバッグモジュールをトリムカバーで被包するエアーバッグモジュール装備シートにおいて、
上記エアーバッグモジュールの底部に突出する支軸を設け、且つ、その支軸に嵌合固定するカラーを力布の端部に設け、力布の端部をカラーで該支軸に掛け止めると共に、エアーバッグモジュールをサイドプレートに取付け固定してなることを特徴とするエアーバッグモジュール装備シート。
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