JP3970946B2 - アゾ染料混合物、アゾ染料、それらの製法及びそれらの用途 - Google Patents

アゾ染料混合物、アゾ染料、それらの製法及びそれらの用途 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、新規なアゾ染料の混合物、新規なアゾ染料、それらの製造方法並びに繊維材料、特に紡織繊維材料を染色及び捺染するための用途に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
本発明は、窒素含有繊維材料及びヒドロキシル基含有繊維材料、特にセルロース系繊維材料を染色するのに適切であり、良好な堅牢性及び高い熱安定性を有する染料及び染料混合物を見出したことに基づいている。
【0003】
以下のアゾ染料混合物及びアゾ染料が、これらの要求を満たしていることが見いだされた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、式(1):
【0005】
【化64】
Figure 0003970946
【0006】
のアニオン酸染料の少なくとも一つを、式(2):
【0007】
【化65】
Figure 0003970946
【0008】
(上記式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 は、互いに独立して、水素又はC1 −C4 アルキルであり、
1 及びB2 は、互いに独立して、脂肪族又は芳香族の橋かけ員であり、
1 、A2 、A3 、A4 、A5 及びA6 は、互いに独立して、モノアゾ若しくはジアゾ染料の基又は金属錯体アゾ染料の基であり、
nは、0又は1の数であり、そして
1 及びY2 は、互いに独立して、式(3a)、(3b)、(3c)、(3d)又は(3e):
【0009】
【化66】
Figure 0003970946
【0010】
(式中、R7 、R8 及びR8 ′は、互いに独立して、水素又は非置換若しくは置換C1 −C8 アルキルであり、そして
1 は、置換若しくは非置換C2 −C8 アルキレン(ここで、これらは中断していないか、又は基−O−の一つ以上で中断している)、又は置換若しくは非置換の、C5 −C7 シクロアルキレン、C5 −C7 シクロアルキレン−C1 −C8 アルキレン若しくはC1 −C8 アルキレン−C5 −C7 シクロアルキレンである)の基である)のアニオン酸染料の少なくとも一つと一緒に含む染料混合物に関する。
【0011】
1 −C4 アルキル:R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル又はイソブチル、特にメチル又はエチル、好適にはメチルである。
【0012】
好適には、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 は、水素、メチル又はエチル、特に水素である。
【0013】
1 −C8 アルキル:R7 、R8 及びR8 ′は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソブチル、又は直鎖若しくは分岐の、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル若しくはオクチルである。C1 −C8 アルキル基:R7 、R8 及びR8 ′は、さらに例えばヒドロキシル、C1 −C4 アルコキシ、ハロゲン、アミノ又はスルファト、特にヒドロキシル、C1 −C4 アルコキシ又はアミノにより置換されていることができる。
【0014】
好適には、R7 、R8 及びR8 ′は、水素又はC1 −C4 アルキル(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル、C1 −C4 アルキル若しくはアミノにより置換されている)である。
【0015】
2 −C8 アルキレン基:E1 は、一つ以上の基:−O−、特に一つ〜三つ、そして好適には、一つ又は二つの基−O−により、中断されていることができる。基−O−により中断されていない基が好ましい。C2 −C8 アルキレン基:E1 の可能な置換基は、例えばヒドロキシル、C1 −C4 アルコキシ、ハロゲン、アミノ又はスルファト、特にヒドロキシル又はC1 −C4 アルコキシである。そのようなC2 −C8 アルキレン基の例は、1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン及び1,3−プロピレン(ここで、これは2位にヒドロキシルにより置換されている)である。
【0016】
5 −C7 シクロアルキレン、C5 −C7 シクロアルキレン−C1 −C8 アルキレン又はC1 −C8 アルキレン−C5 −C7 シクロアルキレン基:E1 は、アルキレン基中に、例えばヒドロキシル又はC1 −C4 アルコキシにより置換されていることができ、かつシクロアルキル環中に、例えばC1 −C4 アルキル、特にメチルにより置換されていることができる。シクロアルキルは、ここでは特にシクロヘキシルを意味すると理解できる。C5 −C7 シクロアルキレン−C1 −C8 アルキレン及びC1 −C8 アルキレン−C5 −C7 シクロアルキレンは、特にシクロヘキシレン−メチレン及びメチレン−シクロヘキシレン(ここで、これらのシクロヘキシル環は、C1 −C4 アルキルにより置換されていることができる)である。
【0017】
基:E1 は、好適にはC2 −C8 アルキレンであり、それは上記の意味と、好適な意味を有する。
【0018】
1 及びY2 は、好適には、同一の意味を有する。
【0019】
脂肪族又は芳香族の橋かけ員:B1 及びB2 は、例えば式(5a)、(5b)、(5c)、(5d)、(5e)、(5f)、(5g)又は(5h):
【0020】
【化67】
Figure 0003970946
【0021】
(式中、R9 、R10及びR11は、互いに独立して、水素又はC1 −C8 アルキル(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)であり、
12及びR12′は、互いに独立して、水素、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、ハロゲン、スルホ又はカルボキシルであり、そして
2 及びE3 は、互いに独立して、C2 −C8 アルキレン(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されており、かつ中断されていないか、又は基−O−の一つ以上で中断している)、又はC5 −C7 シクロアルキレン、C5 −C7 シクロアルキレン−C1 −C8 アルキレン若しくはC1 −C8 アルキレン−C5 −C7 シクロアルキレン(ここで、これらは非置換であるか、又はシクロアルキル環はC1 −C4 アルキルで置換されている)である)の基である。
【0022】
9 、R10及びR11は、好適には水素、メチル又はエチル、特に水素である。
【0023】
12及びR12′は、好適には水素又はスルホである。式(5h)の橋かけ員において、R12及びR12′は、好適にはスルホである。
【0024】
2 −C8 アルキレン基:E2 及びE3 は、一つ以上の基−O−、特に一つ〜三つ、そして好適には、一つ又は二つの基−O−により中断されていることができる。基−O−により中断されていない基が好ましい。C2 −C8 アルキレン基:E2 及びE3 の可能な置換基は、例えばヒドロキシル、C1 −C4 アルコキシ、ハロゲン、アミノ又はスルファト、特にヒドロキシル又はC1 −C4 アルキルである。そのようなC2 −C8 アルキレン基の例は、1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン及び1,3−プロピレン(ここで、これは2位にヒドロキシルにより置換されている)及び式:−(CH23 −O−(CH24 −O−(CH23 −である。
【0025】
5 −C7 シクロアルキレン、C5 −C7 シクロアルキレン−C1 −C8 アルキレン又はC1 −C8 アルキレン−C5 −C7 シクロアルキレン基:E2 及びE3 は、アルキレン基中に、例えばヒドロキシル又はC1 −C4 アルコキシにより置換されていることができ、かつシクロアルキル環に、例えばC1 −C4 アルキル、特にメチルにより置換されていることができる。シクロアルキルは、ここでは特にシクロヘキシルの意味であると理解される。C5 −C7 シクロアルキレン−C1 −C8 アルキレン及びC1 −C8 アルキレン−C5 −C7 シクロアルキレンは、特にシクロヘキシレン−メチレン及びメチレン−シクロヘキシレン(ここで、これらのシクロヘキシル環は、C1 −C4 アルキルにより置換されていることができる)である。
【0026】
基E2 及びE3 は、好適にはC2 −C8 アルキレンであり、それは上記と同じ意味及び、好適な意味を有する。
【0027】
特に好適な橋かけ員:B1 及びB2 は、式(5a)、(5b)、(5c)及び(5h)のそれら、特に式(5a)、(5b)及び(5c)のそれらである。
【0028】
モノアゾ若しくはジアゾ染料又は金属錯体アゾ染料の基:A1 、A2 、A3 、A4 、A5 及びA6 は、好適にはジアゾ成分及びベンゼン又はナフタレン系列のカップリング成分を含む。
【0029】
基:A1 、A2 、A3 、A4 、A5 及びA6 の置換基は、アゾ染料のための通常の置換基である。そのような例は、スルホ、カルボキシル、ヒドロキシル、カルバモイル、シアノ、アミノ、ハロゲン、例えばフッ素、若しくは特にクロロ、ウレイド(ここで、これは非置換であるか、又は末端アミノにC1 −C4 アルキルによりモノ−若しくはジ置換されている)、C1 −C4 アルキル若しくはC1 −C4 アルコキシ(ここで、これらは非置換であるか、又はヒドロキシルにより置換されている)、C2 −C6 アルカノイルアミノ(ここで、これは非置換であるか、又はアルキル部分は、ヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)、及びフェニルアミノ若しくはベンゾイルアミノ(ここで、これらは非置換であるか、又はフェニル環はC1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、スルホ、カルボキシル、ハロゲン、シアノ又はウレイドにより置換されている)である。
【0030】
基:A1 、A2 、A3 、A4 、A5 及びA6 は、好適には、式(6)若しくは(7):
【0031】
【化68】
Figure 0003970946
【0032】
(上記式中、R13、R14、R15及びR16は、互いに独立して、水素、スルホ、カルボキシル、カルバモイル、ハロゲン、シアノ若しくはウレイド、又はC1 −C4 アルキル若しくはC1 −C4 アルコキシ(ここで、これらは非置換であるか、又はヒドロキシルで置換されている)、又はC2 −C4 アルカノイルアミノ(ここで、これは非置換であるか、又はアルキル部分はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)である)の基、式(8):
【0033】
【化69】
Figure 0003970946
【0034】
(式中、R17、R18及びR19は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である)の基、式(9):
【0035】
【化70】
Figure 0003970946
【0036】
(式中、R20、R21、R22、R23及びR24は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である)の基、式(10):
【0037】
【化71】
Figure 0003970946
【0038】
(式中、R25及びR26は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である)の基、式(11):
【0039】
【化72】
Figure 0003970946
【0040】
(式中、R27は、水素、C2 −C6 アルカノイル(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C6 アルコキシにより置換されている)、又はフェニル若しくはベンゾイル(ここで、これらは非置換であるか、又はフェニル環はC1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、スルホ、カルボキシル、ハロゲン、シアノ若しくはウレイドにより置換されている)であり、そして
28及びR29は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である)の基、式(12):
【0041】
【化73】
Figure 0003970946
【0042】
(式中、R30及びR31は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である)の基、式(13):
【0043】
【化74】
Figure 0003970946
【0044】
(式中、R32及びR33は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である)の基、式(14):
【0045】
【化75】
Figure 0003970946
【0046】
(式中、R34、R35、R36及びR37は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である)の基、又は式(15):
【0047】
【化76】
Figure 0003970946
【0048】
(式中、R38、R39、R40、R41、R42及びR43は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である)の基である。
【0049】
式(7)の好適な基は、R13、R14、R15及びR16が、互いに独立して、水素、スルホ、カルボキシル、C1 −C4 アルキル又はC1 −C4 アルコキシであるそれらである。
【0050】
式(8)の好適な基は、R17、R18及びR19が、水素、好適にはそれらの置換の少なくとも一つはスルホであるそれらである。
【0051】
式(9)の好適な基は、R20、R21、R22、R23及びR24が、水素又はスルホ、好適にはそれらの置換の少なくとも一つはスルホであるそれらである。
【0052】
式(10)の好適な基は、R25及びR26が、水素、スルホ又はC1 −C4 アルキル若しくはC1 −C4 アルコキシ(ここで、これらは非置換であるか、又はヒドロキシルで置換されている)であるそれらである。
【0053】
式(11)の好適な基は、R27が、ベンゾイル(ここで、これは非置換であるか、又はフェニル環はC1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、スルホ、カルボキシル、ハロゲン、シアノ若しくはウレイドで置換されている)であり、そしてR28及びR29は、水素又はスルホであるそれらである。
【0054】
式(12)の好適な基は、R30及びR31が、水素又はスルホであるそれらである。
【0055】
式(13)の好適な基は、R32及びR33が、水素、スルホ、C1 −C4 アルキル又はC1 −C4 アルコキシであるそれらである。
【0056】
式(14)の好適な基は、R34、R35、R36及びR37が、水素、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ又はC2 −C4 アルカノイルアミノであるそれらである。
【0057】
式(15)の好適な基は、R38、R39、R40、R41、R42及びR43が、水素、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ又はC2 −C4 アルカノイルアミノであるそれらである。好適には、ここで、基:R40及びR41の一つは、スルホである。
【0058】
特に好適な基:A1 、A2 、A3 、A4 、A5 及びA6 は、式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)及び(14)のそれら、好適には式(6)、(7)、(9)、(11)、(12)及び(14)の基、特に好適には式(6)又は(7)の基である。
【0059】
式(2)の基:A3 とA5 及びA4 とA6 は、それぞれの場合に、好適には同一の意味を有する。
【0060】
式(1)の染料の基:A1 とA2 は、好適には同一の意味を有する。
【0061】
1 、A2 、A3 、A4 、A5 及びA6 は、特に好適には同一の意味を有する。
【0062】
nは、好適には0の数である。
【0063】
好適な染料混合物は、R7 、R8 及びR8 ′が、互いに独立して、水素又はC1 −C8 アルキル(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)であり、そして
1 が、C2 −C8 アルキレン(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されており、かつ中断していないか、又は基−O−の一つ以上で中断している)、又はC5 −C7 シクロアルキレン、C5 −C7 シクロアルキレン−C1 −C8 アルキレン若しくはC1 −C8 アルキレン−C5 −C7 シクロアルキレン(ここで、これらは非置換であるか、又はシクロアルキル環はC1 −C4 アルキルで置換されている)であるそれらである。
【0064】
ここで、nは、好適には0の数であり、基:R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 、B1 及びB2 並びにA1 、A2 、A3 、A4 、A5 及びA6 は、上記と同一の意味及び好適な意味を有する。
【0065】
特に好適な染料混合物は、R7 、R8 及びR8 ′が、水素又はC1 −C4 アルキル(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)であり、そして
1 は、C2 −C8 アルキレン(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されており、かつ中断していないか、又は基−O−の一つ以上で中断している)であるそれらである。
【0066】
ここで、nは、好適には0の数であり、基:R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 、B1 及びB2 並びにA1 、A2 、A3 、A4 、A5 及びA6 は、上記と同一の意味及び好適な意味を有する。
【0067】
染料混合物の興味のある群は、式(1a):
【0068】
【化77】
Figure 0003970946
【0069】
のアニオン酸染料を、式(2a):
【0070】
【化78】
Figure 0003970946
【0071】
(上記式中、X1 は、式(4a)、(4b)又は(4c):
【0072】
【化79】
Figure 0003970946
【0073】
(式中、R7 及びR8 は、水素又はC1 −C8 アルキル(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)であり、そして
1 は、C2 −C8 アルキレン(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されており、かつ中断されていないか、又は基−O−の一つ以上で中断している)、又はC5 −C7 シクロアルキレン、C5 −C7 シクロアルキレン−C1 −C8 アルキレン若しくはC1 −C8 アルキレン−C5 −C7 シクロアルキレン(ここで、これらは非置換であるか、又はシクロアルキル環はC1 −C4 アルキルで置換されている)である)の基であり、そして
1 、A2 、R1 及びR2 は、上記と同一の意味及び好適な意味を有する)のアニオン酸染料と一緒に含むそれらにより形成される。
【0074】
式(1a)及び(2a)の染料での同一の記号の基は、ここで同一の意味を有する。
【0075】
7 及びR8 は、好適には水素又はC1 −C4 アルキル(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)である。
【0076】
1 は、好適にはC2 −C8 アルキレン(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)である。
【0077】
1 及びR2 は、好適には水素である。
【0078】
1 及びA2 は、好適には式(6)〜(15)の基、特に式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)及び(14)のそれら、好適には、式(6)、(7)、(9)、(11)、(12)及び(14)のそれらである。(A)及び(B)は、特に好適には式(6)又は(7)の基である。
【0079】
1 及びA2 は、好適には同一の意味を有する。
【0080】
式(1a)及び(2a)の染料の好適な染料混合物は、R7 及びR8 が、水素又はC1 −C4 アルキル(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシ若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)であり、
1 が、C2 −C8 アルキレン(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)であり、そして
1 及びA2 が、同一の意味を有するそれらである。
【0081】
式(1a)及び(2a)の染料の好適な染料混合物は、R7 及びR8 が、水素又はC1 −C4 アルキル(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシ若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)であり、
1 が、C2 −C8 アルキレン(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)であり、そして
1 及びA2 が、式(6)〜(15)の基、特に式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)及び(14)の基、好適には、式(6)、(7)、(9)、(11)、(12)及び(14)のの基であるそれらである。
【0082】
ここで、A1 及びA2 は、特に好適には式(6)又は(7)の基である。A1 及びA2 は、好適には同一の意味を有する。
【0083】
式(4a)の基:X1 は、特に興味がある。
【0084】
本発明は、さらにR1 、R2 、B1 、A2 、Y1 、Y2 及びnが、上記の意味及び好適な意味を有する式(1)の、新規なアニオン酸染料に関する。
【0085】
式(1)の好適な染料は、
1 及びR2 が、互いに独立して、水素又はC1 −C4 アルキル、特に水素であり、
1 が、式(5a)〜(5h)の橋かけ員であり、
1 及びA2 が、式(6)〜(15)の基、特に式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)及び(14)のそれら、好適には式(6)、(7)、(9)、(11)、(12)及び(14)のそれらであり、
7 、R8 及びR8 ′が、水素又はC1 −C4 アルキル(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)であり、そして
1 が、C2 −C8 アルキレン(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)であるそれらである。
【0086】
式(6)又は(7)の基:A1 及びA2 は、ここで特に興味がある。A1 及びA2 は、好適には同一の意味を有する。nは、特に0の数である。
【0087】
nが0の数である式(1)の特に好適な染料は、
1 及びR2 が、水素であり、
1 及びA2 が、式(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)及び(14)の基、好適には式(7)、(9)、(11)、(12)及び(14)の基、特に式(7)の基であり、
7 、R8 及びR8 ′が、水素又はC1 −C4 アルキル(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)であり、そして
1 が、C2 −C8 アルキレン(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)であり、そこでA1 及びA2 が、同一の意味を有するそれらである。
【0088】
nが0の数である式(1)の別して好適な染料は、
1 及びA2 が、式(7)の基、特に下記式:
【0089】
【化80】
Figure 0003970946
【0090】
の基であるそれらである。ここで、R1 、R2 及びY1 は、上記と同一の意味及び好適な意味を有する。R1 及びR2 は、ここで、好適には水素である。Y1 は、ここで、好適にはR7 、R8 及びR8 ′が、特に水素であり、そしてE1 が、特にC2 −C8 アルキレン(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)である式(3a)の基である。E1 は、ここで好適にはC2 −C8 アルキレン、特にプロピレンである。
【0091】
nが1の数である式(1)の別して好適な染料は、
1 及びA2 が、式(6)の基、特に下記式:
【0092】
【化81】
Figure 0003970946
【0093】
の基であるそれらである。ここで、R1 、R2 、B1 、Y1 及びY2 は、上記と同一の意味及び好適な意味を有する。R1 及びR2 は、ここで、好適には水素である。Y1 及びY2 は、ここで、好適にはR7 、R8 及びR8 ′が、特に水素であり、そしてE1 が、特にC2 −C8 アルキレン(ここで、これは非置換であるか、又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)である式(3e)の基である。E1 は、好適にはC2 −C8 アルキレン、特にエチレンである。B1 は、ここで、好適にはR9 、R10及びR12が、特に水素である式(5d)の基である。式(5d)の基のアミノ基は、好適には互いにパラ−位にある。
【0094】
式(1)の興味がある染料の別の群は、式(1a)において、R1 、R2 、X1 、A1 及びA2 が、上記と同一の意味及び好適な意味を有する式(1a)の染料である。
【0095】
本発明は、R3 、R4 、R5 、R6 、B2 、A3 、A4 、A5 及びA6 が、上記と同一の意味及び好適な意味を有する式(2)の新規なアニオン酸染料にも関する。
【0096】
式(2)の好適な染料は、
3 、R4 、R5 及びR6 が、水素又はC1 −C4 アルキル、特に水素であり、B2 が、式(5a)〜(5h)の橋かけ員、特に式(5a)〜(5c)の橋かけ員であり、そして
3 、A4 、A5 及びA6 が、式(6)〜(15)の基、特に式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)及び(14)のそれら、好適には式(6)、(7)、(9)、(11)、(12)及び(14)のそれらである。式(6)又は(7)の基:A3 、A4 、A5 及びA6 は、ここで特に興味がある。好適には、A3 とA5 及びA4 とA6 は、それぞれの場合に同一の意味を有する。特に重要な染料は、A3 、A4 、A5 及びA6 が、同一の意味を有する式(2)のそれらである。
【0097】
式(2)の特に好適な染料は、
3 、R4 、R5 及びR6 が、水素であり、
2 が、式(5a)〜(5c)の橋かけ員であり、そして
3 、A4 、A5 及びA6 が、式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)及び(14)のそれら、特に式(6)、(7)、(9)、(11)、(12)及び(14)のそれら、好適には式(6)又は(7)の基であり、ここで:A3 とA5 及びA4 とA6 が、好適にはそれぞれの場合に同一の意味を有し、そして特にA3 、A4 、A5 及びA6 が、同一の意味を有するそれらである。
【0098】
式(2)の興味がある別の群は、式(2a)のR1 、R2 、A1 、A2 及びX1 が、上記と同一の意味及び好適な意味を有する式(2a)の染料である。
【0099】
本発明は、さらに式(1)及び(2)の染料を製造するための方法に関する。
【0100】
nが0である式(1)のアニオン酸染料を製造するための方法は、
式(18):
【0101】
【化82】
Figure 0003970946
【0102】
の化合物を、式(19a):
【0103】
【化83】
Figure 0003970946
【0104】
の化合物、式(19b):
【0105】
【化84】
Figure 0003970946
【0106】
の化合物、及び式(20a):
【0107】
【化85】
Figure 0003970946
【0108】
(上記式中、A1 、A2 、R1 、R2 及びY1 は、それぞれ、式(1)と同義であり、そして
Zは、ハロゲン、好適にはクロロである)の化合物と反応させることを含む。
【0109】
好適には、式(18)のトリハロゲントリアジン化合物を、先ず式(19a)のアミノアゾ化合物のほぼ化学量論量と、−5℃〜20℃、好適には0〜5℃、適切な塩基、例えば水酸化リチウム若しくは炭酸リチウム、水酸化ナトリウム若しくは炭酸ナトリウム又は水酸化カリウムム若しくは炭酸カリウムのようなアルカリ金属塩基を加えてpHを中性〜酸性、好適には2〜7、特に2〜4に維持して反応させる。ほぼ化学量論量の式(19b)のアミノアゾ化合物を、この得られた反応混合物に好都合に加え、そしてこのトリアジン誘導体と、やや上昇した温度、好適には30〜60℃で、中性〜やや酸性のpH、好適には6〜7で、反応させる。式(19a)及び(19b)の化合物が同じアミノアゾ化合物であるならば、このアミノアゾ染料の約2モル当量を、トリアジン化合物の1モル当量と温度を初め好適には−5℃〜20℃に維持し、ついで約30〜60℃に上昇させて反応させる。
【0110】
別の可能性は、式(18)のトリアジン化合物を、式(19a)の化合物及び及びこれと異なる(19b)の化合物の両方を含む混合物と反応させ、下記式:
【0111】
【化86】
Figure 0003970946
【0112】
の非対称の化合物、及び下記式:
【0113】
【化87】
Figure 0003970946
【0114】
の二つの非対称の化合物の混合物を得ることを含む。
【0115】
上記の工程により得られるトリアジン染料は、未だハロゲン原子をみ、このハロゲンは、上昇した温度、好適には70〜100℃、そして中性〜ややアルカリ性のpH、例えば7〜9で、式(20)の化合物と反応させ、用いた式(20a)の化合物に従い、基Y1 に変換することができる。
【0116】
nが1の数である式(1)の化合物は、例えば
a)互いに独立に、式(18):
【0117】
【化88】
Figure 0003970946
【0118】
の化合物を、式(19a):
【0119】
【化89】
Figure 0003970946
【0120】
の化合物と反応させ、式(21a):
【0121】
【化90】
Figure 0003970946
【0122】
の化合物を得、そしてさらに式(18)の化合物を、式(19b):
【0123】
【化91】
Figure 0003970946
【0124】
の化合物と反応させ、式(21b):
【0125】
【化92】
Figure 0003970946
【0126】
の化合物を得、
b)式(22a):
【0127】
【化93】
Figure 0003970946
【0128】
の化合物を、a)により得ることができる式(21a)及び(21b)と連続していずれかの順序で反応させ、
c)式(23):
【0129】
【化94】
Figure 0003970946
【0130】
のb)により得ることができる化合物を、式(20a)及び(20b):
【0131】
【化95】
Figure 0003970946
【0132】
(上記式中、A1 、A2 、R1 、R2 、Y1 、Y2 及びB1 は、それぞれ、式(1)と同義であり、そしてZは、ハロゲン、好適にはクロロである)の化合物の少なくとも一つと反応させることにより製造される。
【0133】
工程a)の式(18)の化合物と式(19a)及び(19b)の反応は、上記したように好都合に行われる。
【0134】
式(22a)の化合物と、工程a)により得られる、式(21a)及び(21b)の化合物の反応は、やや上昇した温度、好都合には例えば30〜50℃、中性〜やや酸性のpH、例えば6〜7で、ほぼ化学量論量の(21a)、(21b)及び(22a)の化合物量を用いて行なわれる。もし式(19a)及び(19b)の化合物が同じアミノアゾ化合物であるならば、式(21a)の化合物の約2モル当量を、先ず好都合に調製し、ついで式(22a)の化合物の約1モル当量と反応させる。工程b)により得られる式(23)の化合物は、未だハロゲン原子Zを含んでおり、これは上記のように基:Y1 又はY2 に変換することができる。
【0135】
式(2)のアニオン酸染料を製造するための方法は、
a)式(18):
【0136】
【化96】
Figure 0003970946
【0137】
の化合物を、式(19c):
【0138】
【化97】
Figure 0003970946
【0139】
の化合物及び式(19d):
【0140】
【化98】
Figure 0003970946
【0141】
の化合物と反応させ、式(24a):
【0142】
【化99】
Figure 0003970946
【0143】
の化合物を得、
b)式(18):
【0144】
【化100】
Figure 0003970946
【0145】
の化合物を、式(19e):
【0146】
【化101】
Figure 0003970946
【0147】
の化合物及び式(19f):
【0148】
【化102】
Figure 0003970946
【0149】
の化合物と反応させ、式(24b):
【0150】
【化103】
Figure 0003970946
【0151】
の化合物を得、次いで
c)式(22b):
【0152】
【化104】
Figure 0003970946
【0153】
(上記式中、A3 、A4 、A5 、A6 、R5 、R6 及びB2 は、それぞれ、式(2)と同義であり、そして
Zは、ハロゲン、好適にはクロロである)の化合物を、a)及びb)により得ることができる、式(24a)及び(24b)と反応させることを含む。
【0154】
式(18)の化合物と、工程a)により得られる、式(19c)及び(19d)の化合物との反応、並びに式(18)の化合物と、工程b)により得られる、式(19e)及び(19f)の化合物との反応は、上記のようにして好都合に行なわれる。
【0155】
式(24a)及び(24b)の化合物と、工程c)による式(22b)の化合物の反応は、やや上昇した温度、好都合には例えば50〜100℃、中性〜ややアルカリ性のpH、例えば7〜11で、ほぼ化学量論量の(24a)、(24b)及び(22B)の化合物量を用いて行なわれる。もし式(24a)及び(24b)の化合物が同じアミノアゾ化合物であるならば、式(24a)の化合物の約2モル当量を、先ず好都合に調製し、ついで式(22b)の化合物の約1モル当量と反応させる。
【0156】
本発明は、さらに式(1a)のアニオン酸染料を、式(2a)のアニオン酸染料と一緒に含む染料混合物を製造する方法にも関する。この方法は、式(16):
【0157】
【化105】
Figure 0003970946
【0158】
の化合物を、式(17):
【0159】
【化106】
Figure 0003970946
【0160】
(上記式中、Zは、ハロゲン、特にクロロであり、そして
1 、R2 、A1 、A2 及びX1 は、式(1a)及び(2a)と同義である)の化合物と反応させる方法であり、式(16)及び(17)のモル比を、1:1より大きく2:1より少なくすることを特徴とする。
【0161】
式(16)の化合物は、上記と同様に好都合に得ることができる。
【0162】
式(16)の化合物と式(17)の化合物の反応は、用いられる式(17)の化合物に従い、例えば上昇した温度、好適には70〜100℃、アルカリ性のpH、例えば9〜10で行なわれる。式(16)及び(17)の化合物は、ここで、1:1より大きく、2:1より小さいモル比で用いられる。式(16)及び(17)の化合物は、好適には、ここで9:8〜15:8のモル比、特に10:8〜14:8のモル比で用いられる。nが0の数である式(1)の化合物を製造する方法に比べて、さらにアルカリ性の範囲であるpHが、式(1a)及び(2a)の化合物の染料混合物を製造する方法で用いられている。
【0163】
上記方法で用いられた化合物の基:R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、B1 、B2 、A1 、A2 、A3 、A4 、A5 、A6 、Y1 及びY2 は、上記と同一の意味及び好適な意味を有する。
【0164】
上記の方法に用いられた化合物は、公知の化合物と同様に得ることができる。
【0165】
式(19a)〜(19f)の化合物は、相当する出発物質のジアゾ化及びカップリンにより得ることができ、このジアゾ化はそれ自体公知の方法、例えば亜硝酸塩と、例えば亜硝酸ナトリウムのようなアルカリ金属亜硝酸塩と、鉱酸媒体、例えば塩酸媒体中で、例えば−5〜40℃の温度で、好適には−5〜10℃の温度で行なうことができる。カップリングは、それ自体公知の方法、酸で、中性〜弱アルカリ性のpHの値でかつ例えば0〜30℃の温度で行なわれる。
【0166】
式(19a)〜(19f)の化合物 が、金属錯体アゾ化合物であるならば、それらは、相当するアゾ化合物から通常のメタル化反応により得ることができる。
【0167】
式(1)及び(2)のアニオン酸染料の発明による染料混合物は、例えば個々の染料の混合により製造することができる。この混合工程は、例えば適切な混合機、例えばビーズ及びピン円盤混合機、及びニーダー又はミキサー中行なわれる。
【0168】
さらに、この染料混合物は、例えば液体染料混合物を噴霧乾燥により製造することができる。
【0169】
この染料混合物は、好適には、式(1)の染料を、混合物の全染料の量に基づいて5〜95重量%、特に10〜90重量%、好適には20〜80重量%含む。
【0170】
式(1)及び(2)のアニオン酸染料は、遊離の酸、又は好適にはその塩の形態で存在する。
【0171】
塩は、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属若しくはアンモニウム塩又は有機アミンの塩である。例としては、ナトリウム、リチウム、カリウム若しくはアンモニウム塩又はモノ−、ジ−若しくはトリエタノールアミンの塩である。
【0172】
用語スルホは、遊離の酸(−SO3 H)及びその塩の形を含む。
【0173】
式(1)及び(2)の染料は、アニオン酸染料である。これらの中で、アニオン基の数、特にスルホ基の数は、カチオン基の数より多い。カチオン基は、通常の染色条件下で、陽電荷を有するそれらを意味すると理解されるべきである。その例は、脂肪族的に結合したアミノ基である。この窒素原子は、トリアジン環に存在し、トリアジン基に結合しているそれらは陽電荷を有していない。
【0174】
さらに、本発明は、窒素含有基を含む繊維材料、特にヒドロキシル基を含む繊維材料を染色及び捺染するための式(1)のアニオン酸染料の用途に関する。
【0175】
本発明の式(1)及び(2)のアニオン酸染料及びその混合物は、したがって窒素−含有、又は特にセルロース系繊維材料、好適には絹、羊毛若しくは合成ポリアミドの紡織繊維材料、及び例えばレーヨン、木綿若しくは大麻のようなセルロース系繊維材料の染色及び捺染に適切である。紙及び皮革もまた挙げられる。
【0176】
その着色特性により、これらは直接吸着又は直接染料(C.I.直接染料)ということができる。
【0177】
繊維混合物、例えば羊毛/綿、ポリアミド/綿、ポリアクリル/綿、又は好適にはポリエステル/綿の混合物を含む紡織繊維を、一浴染め工程により、及びその他のそれぞれの繊維のための染料の存在下に染色することも可能である。
【0178】
紡織繊維材料は、どのような形のものであってもよく、例えば繊維、糸、織物又は編物の形である。
【0179】
全般的な堅牢特性、特に摩擦、湿潤処理、湿潤摩擦、汗及び光に対する堅牢性を有する均一な染色物が得られる。必要であれば、得られた直接染色物及び捺染物の湿潤堅牢特性、特に洗濯堅牢度を、固着剤による後処理により実質的に増強することができる。
【0180】
本発明の、式(1)及び(2)のアニオン酸染料及びその混合物は、その他の染料、特に分散染料と容易に組み合わせることができる。本発明の、式(1)及び(2)のアニオン酸染料及びその混合物は、適切な高温安定性を有しており、したがって、ポリエステル繊維の染色条件、すなわち約100〜150℃、好適には110〜130℃の温度範囲で、染液から、そして4〜7.5、好適には5〜7のpH範囲において、染色に用いることができる。
【0181】
したがって、通常の分散染料を、本発明の、式(1)及び(2)のアニオン酸染料及びその混合物と一緒に、ポリエステル/綿混合物を染色するするため一段階一浴工程において使用することができ、ここでは両方の繊維成分が、それぞれの染料により不変の色調で均一に染色される。本発明の、式(1)及び(2)のアニオン酸染料及びその混合物と同じ色調を有する分散染料が用いられるならば、堅牢な染色物を得ることができる。
【0182】
本発明の、式(1)及び(2)のアニオン酸染料及びその混合物により、織物混合物(繊維混合物)、例えばポリエステル及びセルロース繊維の混合物の染色を、実質的に簡略化することが可能である。混合物中のそれぞれの種類の繊維を、異なる染色条件下で別々の作業で染色することは、これはそれ自体通常のことであるが、もはや必要ではない。
【0183】
以下の実施例は、本発明を説明するためのものである。部及びパーセントは、特に示さない限り、重量で表示するものである。重量部及び容量部の関係は、キログラムとリットルの間のそれと同じである。温度は、摂氏度である。
【0184】
【実施例】
実施例1.
a)シアヌル酸クロリド20.3部、水100部及び氷100部をミキサーで混合した。このようにして得た懸濁液を水200部で希釈し、反応容器に導入した。
水670部及び遊離の酸の形態の式(101):
【0185】
【化107】
Figure 0003970946
【0186】
の化合物46.4部を、上記に得たシアヌル酸クロリドの懸濁液に0〜5℃の温度で、1.5時間にわたり滴下により加えた。この操作の間、2N 水酸化ナトリウム水溶液の添加によりこのpHを2.5〜3の値に維持した。次いでこの混合物を1時間反応させ反応を完了させた。このようにして得た溶液は、遊離の酸の形態の式(102):
【0187】
【化108】
Figure 0003970946
【0188】
の化合物を有していた。
式(102)の化合物は、塩析により単離するか、又は次の縮合反応の溶液として単離せずに好都合に用いることができる。
【0189】
b)水570部及び式(101)の化合物46.4部の溶液を、上記a)記載のように得た式(102)の化合物の溶液に加え、そしてそのpHを6.5の値とした。次いで、温度を40〜50℃に昇温させ、2N 水酸化ナトリウム水溶液の添加によりこのpHを6.5の値に維持した。このようにして得た溶液は、遊離の酸の形態の式(103):
【0190】
【化109】
Figure 0003970946
【0191】
の化合物を有していた。
式(103)の化合物は、塩化ナトリウム/塩化カリウムによる塩析により単離するか、又は次の縮合反応の溶液として単離せずに好都合に用いることができる。
【0192】
c)水200部を、上記b)記載のように得た溶液から塩析により予め単離した69.2%含量の式(103)の化合物14.71部に加え、この混合物を85℃の温度で加熱した。
水30部及び1,3−ジアミノプロパン1.53部の溶液を、2N 塩酸水溶液の添加によりこのpHを8.5とし、次いで上記c)のようにして調製した式(103)の化合物の溶液に加えた。この溶液を85℃の温度で4時間加熱し、2N 水酸化ナトリウム水溶液の添加によりこのpHを8.5に維持した。生成物を分離するために、塩化ナトリウム25部をこの溶液に散布し、同時に酢酸の添加によりpHを段階的に7とした。次いで、この混合物を30℃の温度に冷却し、析出した染料を吸引により濾別した。乾燥した後に、遊離の酸の形態で、式(104):
【0193】
【化110】
Figure 0003970946
【0194】
の化合物である染料を得た。式(104)の染料は、木綿を赤色の色調に染色した。
【0195】
実施例2:
a)シアヌル酸クロリド27.7部、水100部及び氷100部をミキサーで混合した。このようにして得た懸濁液を水200部で希釈し、反応容器に導入した。
水3000部及び遊離の酸の形態の式(105):
【0196】
【化111】
Figure 0003970946
【0197】
の化合物91部の溶液を、pH5とし、上記に得たシアヌル酸クロリドの懸濁液に0〜5℃の温度で、1時間にわたり加えた。この操作の間、2N 水酸化ナトリウム水溶液の添加によりこのpHを2の値に維持した。次いで、このpHを5の値とし、この混合物をpH5で室温で4時間反応させ反応を完了させた。このようにして得た溶液は、遊離の酸の形態の式(106):
【0198】
【化112】
Figure 0003970946
【0199】
の化合物を有していた。
【0200】
b)水2000部及び遊離の酸の形態の式(107):
【0201】
【化113】
Figure 0003970946
【0202】
の化合物91部の溶液を、pH6とした。
この式(107)の化合物の溶液を、上記a)記載のようにして得た式(106)の化合物の溶液に、室温で、1時間にわたり滴下により加え、2N 炭酸ナトリウム水溶液の添加によりこのpHを5.7の値に維持した。次いで、温度を52〜55℃に昇温し、さらにこのpHを5.7の値に維持した。この混合物を20時間反応させ、反応を完了した。次いで、50℃の温度に冷却し、塩化ナトリウム500部を加えて生成物を塩析し、エタノール1200部を滴下により加えて完全に分離した。この混合物を2時間の間十分に攪拌し、析出した生成物を吸引により濾別した。乾燥した後に、遊離の酸の形態で、式(108):
【0203】
【化114】
Figure 0003970946
【0204】
の化合物を得た。
【0205】
c)水180部を、上記b)記載のように得た溶液から塩析により予め単離した75.5%含量の式(108)の化合物13.13部に加え、この混合物をpH8とし、85℃の温度で加熱した。
水20部及び1−(2−アミノエチル)−ピペラジン1.46部の溶液を、濃塩酸水溶液の添加によりこのpHを6.5とし、次いで上記c)のようにして調製した式(108)の化合物の溶液に加えた。この溶液を85℃の温度で15時間加熱し、1N 水酸化ナトリウム水溶液の添加によりこのpHを6.5に維持した。この反応溶液は、遊離の酸の形態の式(109):
【0206】
【化115】
Figure 0003970946
【0207】
の化合物を含有していた。
【0208】
d)式(109)の化合物のスルホン酸エステルを解離させるために、30%濃度の水酸化ナトリウム水溶液11部を、上記c)記載のように得た式(109)のこの溶液に85℃で加え、混合物を約2〜3時間反応させた。次いで、2N 塩酸水溶液の添加によりこのpHを9の値とし、析出した生成物を濾別し、乾燥した。遊離の酸の形態の式(110):
【0209】
【化116】
Figure 0003970946
【0210】
の化合物の染料を得た。式(110)の染料は、木綿を赤色の色調に染色した。
【0211】
第1表に例示した基A1 及びA2 は、記号A〜Z6により示され、以下の意味を有する。
【0212】
【表1】
Figure 0003970946
【0213】
【表2】
Figure 0003970946
【0214】
【表3】
Figure 0003970946
【0215】
【表4】
Figure 0003970946
【0216】
【表5】
Figure 0003970946
【0217】
第2表に例示した架橋員Bは、記号a〜lで示され、以下の意味を有する。
【0218】
【表6】
Figure 0003970946
【0219】
【表7】
Figure 0003970946
【0220】
実施例3〜104:
下記一般式:
【0221】
【化117】
Figure 0003970946
【0222】
(式中、A1 、A2 及びY1 は、以下の第3表に定義されている)で示される染料を、実施例1及び2の方法と同様の方法で得ることができた。第3表に遊離の酸の形態で示した染料は、木綿を表の欄5に示した色調に染色した。基A1 及びA2 に対する記号A〜Z6は、上記と同義である。
【0223】
【表8】
Figure 0003970946
【0224】
【表9】
Figure 0003970946
【0225】
【表10】
Figure 0003970946
【0226】
【表11】
Figure 0003970946
【0227】
【表12】
Figure 0003970946
【0228】
【表13】
Figure 0003970946
【0229】
【表14】
Figure 0003970946
【0230】
【表15】
Figure 0003970946
【0231】
【表16】
Figure 0003970946
【0232】
実施例105:
a)シアヌル酸クロリド20.3部、水100部及び氷100部をミキサーで混合した。このようにして得た懸濁液を水200部で希釈し、反応容器に導入した。
水670部及び遊離の酸の形態の式(101):
【0233】
【化118】
Figure 0003970946
【0234】
の化合物46.4部を、上記に得たシアヌル酸クロリドの懸濁液に0〜5℃の温度で、1.5時間にわたり滴下により加えた。この操作の間、2N 水酸化ナトリウム溶液の添加によりこのpHを2.5〜3の値に維持した。次いでこの混合物を1時間反応させ反応を完了させた。このようにして得た溶液は、遊離の酸の形態の式(102):
【0235】
【化119】
Figure 0003970946
【0236】
の化合物を含有していた。
式(102)の化合物は、塩析により単離するか、又は次の縮合反応の溶液として単離せずに好都合に用いることができる。
【0237】
b)1,4−ジアミノベンゼン5.4部を、上記a)記載のように得た式(102)の化合物の溶液に加え、この混合物を40℃の温度に加熱した。2N 炭酸水素ナトリウム水溶液の添加によりこのpHを6.5の値に維持し、この混合物を約18〜20時間反応させ反応を完了させた。このようにして得た溶液は、遊離の酸の形態の式(111):
【0238】
【化120】
Figure 0003970946
【0239】
(式中、Aは、式(112):
【0240】
【化121】
Figure 0003970946
【0241】
の基である)の化合物を含有していた。
式(111)の化合物は、塩化ナトリウムによる塩析とエタノールの添加により単離するか、又は次の縮合反応の溶液として単離せずに好都合に用いることができる。
【0242】
c)水150部及び1,3−ジアミノプロパン22.2部の溶液を、先ず2N 塩酸水溶液の添加によりpHを8.5とし、上記b)のようにして得ることができた式(111)の化合物の溶液に加え、この混合物を80℃の温度に加熱した。この操作の間、pHを8.5の値に維持した。この混合物を20時間反応させ反応を完了させ、pHを7の値とし、生成物を吸引により濾別し、乾燥した。遊離の酸の形態の式(113):
【0243】
【化122】
Figure 0003970946
【0244】
(式中、A1 は、式(112)と同義である)の染料を得た。式(113)の染料は、木綿を赤色の色調に染色した。
【0245】
実施例106〜164:
下記一般式:
【0246】
【化123】
Figure 0003970946
【0247】
(式中、A1 、A2 、B1 及びY1 は、以下の第4表に示されている)の染料を、実施例105と同様の方法で得ることができた。第4表に遊離の酸の形態で示された染料は、木綿を欄6に示した色調に染色した。
基A1 とA2 に対する記号A〜Z6及び架橋員B1 に対する記号a〜hは、上記と同義である。
【0248】
【表17】
Figure 0003970946
【0249】
【表18】
Figure 0003970946
【0250】
【表19】
Figure 0003970946
【0251】
【表20】
Figure 0003970946
【0252】
【表21】
Figure 0003970946
【0253】
【表22】
Figure 0003970946
【0254】
実施例165:
実施例1の工程a)及びb)に記載されたように行い、次いで式(103)の化合物を塩析した。
水500部を、このようにして得た、69.2%含量の式(103)の化合物14.71部に加え、この混合物を反応容器に導入した。次いで、1,3−ジアミノプロパン0.38部を加え、反応溶液を85℃の温度に20時間放置し、2N 水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを8.3〜8.4の値に維持した。得られた生成物を塩化ナトリウム50部を加えて析出させ、濾別し、乾燥した。遊離の酸の形態の式(114):
【0255】
【化124】
Figure 0003970946
【0256】
(式中、A1 は、式(112):
【0257】
【化125】
Figure 0003970946
【0258】
の基である)の染料を得た。式(114)の染料は、木綿を赤色の色調に染色した。
【0259】
実施例166:
実施例1の工程a)及びb)に記載されたように行い、次いで得られた式(103)の化合物の溶液に、1,4−ジアミノベンゼン5.4部を加えた。次いで、この反応溶液を85℃の温度に約20時間放置し、2N 水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを約6〜7に維持した。分離のために、塩化カリウムを添加して生成物を塩析した。得られた生成物を吸引により濾別し、乾燥した。遊離の酸の形態の式(115):
【0260】
【化126】
Figure 0003970946
【0261】
(式中、A1 は、式(112):
【0262】
【化127】
Figure 0003970946
【0263】
の基である)の染料を得た。式(115)の染料は、木綿を赤色の色調に染色した。
【0264】
実施例167〜180:
下記一般式:
【0265】
【化128】
Figure 0003970946
【0266】
(式中、A1 、A2 及びB1 は、以下の第5表に示されている)の染料を、実施例165又は166と同様の方法で得ることができた。第5表に遊離の酸の形態で示された染料は、木綿を欄5に示した色調に染色した。
基A1 とA2 に対する記号A〜Z6及び架橋員B1 に対する記号a〜lは、上記と同義である。
【0267】
【表23】
Figure 0003970946
【0268】
上記に得た染料のλmax の値を第6表に示した。
【0269】
【表24】
Figure 0003970946
【0270】
【表25】
Figure 0003970946
【0271】
【表26】
Figure 0003970946
【0272】
実施例181:
実施例1の工程a)及びb)に記載されたように行い、次いで式(103)の化合物を塩析した。
水150部を、このようにして得た、69.2%含量の式(103)の化合物14.71部に加え、この混合物を85℃の温度に加熱した。
次いで、1,3−ジアミノプロパン1.33部を加えたが、pHは約10.5の値に上昇した。この反応溶液を83〜85℃の温度で18時間加熱した。続いて、酢酸により徐々にpHを4.5とし、析出した生成物を60℃の温度で吸引により濾別し、乾燥した。遊離の酸の形態の式(116)及び(114):
【0273】
【化129】
Figure 0003970946
【0274】
(式中、A1 は、式(112):
【0275】
【化130】
Figure 0003970946
【0276】
の基である)の約1:3の割合の混合物の染料を得た。式(116)及び(112)の染料混合物は、木綿を赤色の色調に染色した。
【0277】
実施例182〜205:
下記一般式:
【0278】
【化131】
Figure 0003970946
【0279】
の染料と、下記一般式:
【0280】
【化132】
Figure 0003970946
【0281】
(上記式中、A1 、A2 及びY1 は、以下の第6表に示されている)の染料を含む染料混合物を、実施例181と同様の方法で得ることができた。第6表に遊離の酸の形態で示された染料は、木綿を欄5に示した色調に染色した。
基A1 とA2 に対する記号A〜Z6は、上記と同義である。
【0282】
【表27】
Figure 0003970946
【0283】
【表28】
Figure 0003970946
【0284】
実施例206〜226:
それぞれの場合に、以下の第7表に示された染料混合物100部を、ミキサー中で混合して製造した。この染料は、木綿を最後の欄に示した色調に染色した。
【0285】
【表29】
Figure 0003970946
【0286】
【表30】
Figure 0003970946
【0287】
【表31】
Figure 0003970946
【0288】
染色処方1.
木綿布地(漂白し、シルケット加工されたもの)10部を、水100部及び実施例1の染料0.35部を含む染料浴に40℃で導入した。この液を30分にわたり95℃に加熱し、この温度でさらに15分間放置した。次いで、硫酸ナトリウム4部を加え、さらに45分間95℃で染色を続けた。その後に、この染料浴を15分間で80℃まで冷却し、この温度でさらに15分間放置した。次いで、染色物を冷水で十分にすすぎ、乾燥した。
【0289】
染色処方2.
ポリエステルと木綿の配合ファイバを、水200部、C.I.Direct Redの染料混合物0.2部及び実施例181の染料混合物0.2部、硫酸アンモニウム0.4部及びアニオン性分散剤(例えば、ナフタレンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合生成物)を含む染料浴に50℃で導入した。この染料浴を、ギ酸でpHを5.5とし、硫酸ナトリウム1部を加え、浴を45分間で約130℃に加熱した。130℃で45分間染色を続け、次いでこの染料浴を30分間で80℃まで冷却し、この温度でさらに45分間放置した。次いで、染色物を冷水で十分にすすぎ、乾燥した。
【0290】
染色処方3.
染色方法1及び2に記載されたように行い、しかし染色が終了した後、冷水ですすいだ染色物を、水200部及びカチオン性後処理剤(アミン−ホルムアルデヒドジシアンジアミド縮合生成物又はジシアンアミドとジエチレントリアミンに基づく組成物)0.2〜0.6部を含む新鮮な浴に導入し、約30分加熱した。染色物を30分間30℃で後処理し、次いでさらなるすすぎをせずに乾燥した。改良された湿潤堅牢特性を有する染色物を得た。
【0291】
染色処方4.
染色方法1及び2に記載されたように行い、しかし染色が終了した後、冷水ですすいだ染色物を、水200部、硫酸ナトリウム1部及び繊維−反応性のカチオン性後処理剤(N−メチルジアルキルアミンとエピクロルヒドリンに基づく)0.6部を含む新鮮な浴に導入した。この温度を15分間に40℃に昇温し、30%水酸化ナトリウム水溶液0.8部を加え、染色物をさらに45分間40℃で処理した。次いで、この染色物を熱水ですすぎ、乾燥した。改良された湿潤堅牢特性を有する染色物を得た。

Claims (5)

  1. 式(1):
    Figure 0003970946
    [式中、R1及びR2 は、互いに独立して、水素又はC1 −C4 アルキルであり、
    1 は、式(5a)、(5b)、(5c)、(5d)、(5e)、(5f)、(5g)又は(5h):
    Figure 0003970946
    (式中、R9 、R10及びR11は、互いに独立して、水素或は非置換であるか又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されているC1 −C8 アルキルであり、
    12及びR12′は、互いに独立して、水素、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、ハロゲン、スルホ又はカルボキシルであり、そして
    2 及びE3 は、互いに独立して、非置換であるか又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されておりかつ中断されていないか又は基−O−の1個以上で中断しているC2 −C8 アルキレン、或はシクロアルキル環において非置換であるか又はC1 −C4 アルキルで置換されているC5 −C7 シクロアルキレン、C5 −C7 シクロアルキレン−C1 −C8 アルキレン又はC1 −C8 アルキレン−C5 −C7 シクロアルキレンである)
    の橋かけ員であり、
    1及びA2は、互いに独立して、式(6)、(7)、(8)、(9)、(14)又は(15):
    Figure 0003970946
    (上記式中、
    13、R14、R15及びR16は、互いに独立して、水素、スルホ、カルボキシル、カルバモイル、ハロゲン、シアノ若しくはウレイド、非置換であるか又はヒドロキシルで置換されているC1 −C4 アルキル又はC1 −C4 アルコキシ、或は非置換であるか又はアルキル部分がヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されているC2 −C4 アルカノイルアミノである);
    Figure 0003970946
    (式中、R17、R18及びR19は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である);
    Figure 0003970946
    (式中、R20、R21、R22、R23及びR24は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である);
    Figure 0003970946
    (式中、R34、R35、R36及びR37は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である);又は
    Figure 0003970946
    (式中、R38、R39、R40、R41、R42及びR43は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である)
    の基であり、
    nは、0又は1の数であり、そして
    1 及びY2 は、互いに独立して、式(3a)、(3b)、(3c)、(3d)
    又は(3e):
    Figure 0003970946
    (式中、R7 、R8 及びR8 ′は、水素であり、そして
    1 は、置換若しくは非置換であり、中断していないか若しくは基−O−の1個以上で中断しているC2 −C8 アルキレン、或は置換若しくは非置換の、C5 −C7 シクロアルキレン、C5 −C7 シクロアルキレン−C1 −C8 アルキレン又はC1 −C8 アルキレン−C5 −C7 シクロアルキレンである)の基であり、そして
    アニオン基の数が、カチオン基の数より多い
    のアニオン酸染料。
  2. nが1の数である請求項1記載の式(1)のアニオン酸染料を製造するための方法であって、
    a)互いに独立に、式(18):
    Figure 0003970946
    の化合物を、式(19a):
    Figure 0003970946
    の化合物と反応させて式(21a):
    Figure 0003970946
    の化合物を得、及びさらに式(18)の化合物を、式(19b):
    Figure 0003970946
    の化合物と反応させて式(21b):
    Figure 0003970946
    の化合物を得、
    b)式(22a):
    Figure 0003970946
    の化合物を、a)により得られる式(21a)及び(21b)と連続して任意の順序で反応させ、そして
    c)式(23):
    Figure 0003970946
    のb)により得られる化合物を、式(20a)及び(20b):
    Figure 0003970946
    (上記式中、A1 、A2 、R1 、R2 、Y1 、Y2 及びB1 は、それぞれ、請求項1と同義であり、そしてZは、ハロゲンである)の化合物の少なくとも一種と反応させることを特徴とする方法。
  3. 式(2):
    Figure 0003970946
    [式中、R3 、R4 、R5 及びR6 は、互いに独立して、水素又はC1 −C4 アルキルであり、
    2 は、式(5a)、(5b)、(5c)、(5d)、(5e)、(5f)、(5g)又は(5h):
    Figure 0003970946
    (式中、R9 、R10及びR11は、互いに独立して、水素或は非置換であるか又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されているC1 −C8 アルキルであり、
    12及びR12′は、互いに独立して、水素、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、ハロゲン、スルホ又はカルボキシルであり、そして
    2 及びE3 は、互いに独立して、非置換であるか又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されておりかつ中断されていないか又は基−O−の1個以上で中断しているC2 −C8 アルキレン、或はシクロアルキル環において非置換であるか又はC1 −C4 アルキルで置換されているC5 −C7 シクロアルキレン、C5 −C7 シクロアルキレン−C1 −C8 アルキレン又はC1 −C8 アルキレン−C5 −C7 シクロアルキレンである)
    の橋かけ員であり、
    3 、A4 、A5 及びA6は、互いに独立して、式(6)、(7)、(8)、(9)、(14)又は(15):
    Figure 0003970946
    (上記式中、R13、R14、R15及びR16は、互いに独立して、水素、スルホ、カルボキシル、カルバモイル、ハロゲン、シアノ若しくはウレイド、非置換であるか又はヒドロキシルで置換されているC1 −C4 アルキル又はC1 −C4 アルコキシ、或は非置換であるか又はアルキル部分がヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されているC2 −C4 アルカノイルアミノである);
    Figure 0003970946
    (式中、R17、R18及びR19は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である);
    Figure 0003970946
    (式中、R20、R21、R22、R23及びR24は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である);
    Figure 0003970946
    (式中、R34、R35、R36及びR37は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義であり;又は
    Figure 0003970946
    (式中、R38、R39、R40、R41、R42及びR43は、上記のR13、R14、R15及びR16と同義である)
    の基であり、そして
    アニオン基の数が、カチオン基の数より多い
    のアニオン酸染料。
  4. 請求項3記載の式(2)のアニオン酸染料を製造するための方法であって、
    a)式(18):
    Figure 0003970946
    の化合物を、式(19c):
    Figure 0003970946
    の化合物及び式(19d):
    Figure 0003970946
    の化合物と反応させて式(24a):
    Figure 0003970946
    の化合物を得、
    b)式(18):
    Figure 0003970946
    の化合物を、式(19e):
    Figure 0003970946
    の化合物及び式(19f):
    Figure 0003970946
    の化合物と反応させて式(24b):
    Figure 0003970946
    の化合物を得、次いで
    c)式(22b):
    Figure 0003970946
    の化合物を、a)及びb)により得ることができる式(24a)及び(24b)の化合物(上記式中、A3 、A4 、A5 、A6 、R5 、R6 及びB2 は、それぞれ、式(2)と同義であり、そしてZは、ハロゲンである)と反応させることを特徴とする方法。
  5. 窒素含有又はセルロース系の繊維材料を染色又は捺染するための、請求項1又は3記載のアニオン酸染料の使用。
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