JP3964817B2 - 釣り用バケツ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、釣り具入れや撒き餌入れ等に使用される釣り用バケツに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、釣り具入れや撒き餌入れに使用される釣り用バケツ(以下、「バケツ」という)は、柔軟性,防水性を有する合成樹脂シートで成形されて上方が開口する箱状のバケツ本体と、同じく柔軟性,防水性を有する合成樹脂シートで成形されてバケツ本体の開口部を覆う蓋体と、バケツを運搬するためのハンドルやベルトとからなるものが広く知られており、通常、蓋体はその周縁部がバケツ本体の開口部に沿ってファスナ等で止着できるようになっている。
【0003】
そして、この種のバケツは、撒き餌入れとして使用する場合、いつでも柄杓で撒き餌が掬えるように釣りをしている最中は足元に置いて使用することが多く、蓋体を半折りしてバケツを半開状態で使用したり、蓋体を全開してバケツを全開状態で使用できる構成が一般的である。
ところで、撒き餌の投入は釣りをし乍ら行うため、直ぐに柄杓の柄を握って撒き餌を撒くことができるようにしておくことが好ましく、従来、特許文献1に開示されるように蓋体を開いてバケツ本体の縁に柄杓を立て掛けたり、特許文献2に開示されるように別体の柄杓保持具をバケツ本体の縁に取り付けてこれに柄杓を立て掛けておく等の方法が採られている。
【0004】
また、特許文献3には、図8乃至図10に示すようにバケツ本体1と、その上部の開口部を開閉可能に覆う蓋体3との間に、バケツ本体1の一側に固定される固定蓋5と、当該固定蓋5に屈折部7を介してバケツ本体1に対し自由に開閉する可動蓋9とからなる補助蓋11を介装して、可動蓋9の横幅の略中央部に柄杓13を嵌挿可能とする切欠き部15を設けると共に、可動蓋9を剛性蓋体で成形して、柄杓13の持ち上げ操作で屈折部7を支点に可動蓋9を開動可能としたバケツ17が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
実用新案登録第3004557号公報(第1頁−第2頁、図3)
【特許文献2】
実開平7−39451号公報(第1頁−第2頁、図1)
【特許文献3】
特開平10−248463号公報(段落番号「0008」〜「0021」、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし乍ら、蓋体を開いてバケツ本体の縁に柄杓を立て掛けておくと、風で柄杓が移動してしまったりバケツ本体内に倒れて直ぐに使用することができず、使い勝手が悪いのが実情であった。
【0007】
また、特許文献2に開示された柄杓保持具をバケツ本体の縁に取り付けて使用すると、柄杓保持具がバケツ本体の内周面から突出するため、バケツ本体内に物を入れて持ち運ぶ際に邪魔になっていた。
更にまた、柄杓保持具をバケツ本体から取り外すと、釣場に柄杓保持具を持参するのを忘れてしまったり、使用中、柄杓の抜き取りと同時に柄杓保持具が外れて海中に落としてしまう等の不具合があった。
【0008】
一方、特許文献3に開示されたバケツは、可動蓋の開動を柄杓で迅速に行うことができる反面、可動蓋を開いた状態での柄杓の保持手段がないため、可動蓋を開け、バケツを足元に置いて必要に応じ柄杓で撒き餌を掬って投入する際に、従来と同様、柄杓をバケツ本体の縁に立て掛けておかなければならず、また、柄杓を切欠き部で保持させるには、逐一可動蓋を閉じなければならない欠点があった。
【0009】
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、撒き餌入れとしての使用時に直ぐに柄杓が使えるようにこれを柄杓保持具で保持し、また、釣り具入れとしての使用時に柄杓保持具が邪魔にならないバケツを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、上部が開口するバケツ本体と、当該バケツ本体の開口部を開閉自在に覆う蓋体とからなるバケツに於て、上記バケツ本体の内側に、バケツ本体の内方へ突出し、柄杓の柄を差し込む切欠きを有する柄杓保持具を設けると共に、当該柄杓保持具を、バケツ本体の内側に沿って折り曲げ可能としたことを特徴とする。
【0011】
そして、請求項2に係る発明は、請求項1記載のバケツに於て、柄杓保持具近接のバケツ本体の開口部の周縁部に、柄杓の柄を差し込む切欠きを設けたことを特徴とする。
【0012】
(作用)
請求項1に係る発明によれば、撒き餌入れとしての使用時に、柄杓保持具の切欠きによって柄杓が保持される。そして、釣り具入れとして使用する場合、柄杓保持具をバケツ本体の内側に沿って折り曲げておけば、釣り具の出し入れの際に柄杓保持具が邪魔になることがない。
【0013】
また、請求項2に係る発明によれば、バケツ本体側の切欠きと柄杓保持具側の切欠きに差し込めば、柄杓がより確実に保持される。
そして、バケツ本体側の切欠きに柄を通して、柄杓をバケツ本体の左右方向に水平または底面方向へ斜めにして蓋体を閉じれば、柄杓を差し込んだままバケツが持ち運べることとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図5は請求項1及び請求項2の第一実施形態に係るバケツを示し、図1に於て、21はエチレン酢酸ビニル,塩化ビニル等の柔軟な合成樹脂シートの端部を溶着や接着等で接合して成形した防水性を有するバケツ本体で、図2に示すようにバケツ本体21は箱状に成形されて上部に開口部23が開口し、当該開口部23の一側に、バケツ本体21と同一材料で成形された蓋体25が、同じく合成樹脂シートからなるヒンジ部材27を介して連結されている。
【0015】
また、一対の運搬用のハンドル29がバケツ本体21の前側面31と後側面33の外周に取り付けられているが、バケツ本体21の側面上部、即ち、前後側面31,33と左右側面35,37を構成する合成樹脂シートの上部は、図3に示すように外側に折り返されて開口部23の周縁部39を形成しており、夫々の折返し片41は、端部を除き各側面31,33,35,37の外側に、金属や合成樹脂で成形された平面視矩形状のフレーム43を挟んでウエルダ加工により接合されている。
【0016】
従って、開口部23の周縁部39は、材料自体の特性により可撓性,柔軟性を有している。
そして、各折返し片41の端部と、蓋体25の周縁部との間にファスナ45のテープ47が縫着されており、ファスナ45の操作部49をヒンジ部材27まで移動させると蓋体25が全開し、また、図2に示すように操作部49をハンドル29まで移動させて蓋体25を半折りすると、半開状態でバケツ51が使用できるが、図1及び図3に示すように蓋体25の表面側の中央には、前側面31から後側面33方向に折り溝53が形成されており、蓋体25は当該折り溝53部分が薄肉となっている。
【0017】
このため、上記折り溝53を折り目として、蓋体25の反ヒンジ部材27側の一方側(以下、「可動蓋」という)25aが、ヒンジ部材27側の他方側(以下、「固定蓋」という)25bへ容易に谷折りできるようになっている。
そして、可動蓋25aを開いた状態でこれを保持する保持具として、可動蓋25aと固定蓋25bの表面にフック55,57が止着されており、折り溝53に沿って可動蓋25aを固定蓋25b側に折り曲げてフック55をフック57に係合すれば、図2に示すように固定蓋25b上に可動蓋25aが保持されてバケツ51が半開状態となる。
【0018】
また、図1及び図2に示すように可動蓋25aの周縁部には、可動蓋25aを開口部23に被せた際(蓋体25の閉鎖時)に、バケツ本体21(前後側面31,33と左側面35)の上部外周を覆う壁部(以下、「スカート部」という)59が当該外周に沿って延設されており、前,後側面31,33と左側面35の折返し片41は、当該スカート部59の形状に沿って裁断されてその端部にファスナ45が取り付き、また、蓋体25側も、固定蓋25bの端部からスカート部59の端部に亘ってファスナ45が屈曲し乍ら取り付けられている。
【0019】
そして、本実施形態に係るバケツ51は、上述の如き構成に加え、反ヒンジ部材27側に位置する左側面35の周縁部39近傍の内側中央に、柄杓保持具61を取り付けたことを特徴とする。このように開口部23に近い左側面35の内側に柄杓保持具61を取り付けると、柄杓の着脱操作がし易くなる。
図3に示すように柄杓保持具61は、ゴムや合成樹脂等の可撓性,柔軟性を有する材料で成形された断面L字状の板材からなり、薄肉に成形されたその一端側61aが左側面35の内側に熱溶着や接着(縫着でもよい)で脱落しないように止着されている。
【0020】
一方、図3の実線で示すように上記一端側61aに比し厚肉に成形された他端側61bはバケツ本体21の内方へ突出しているが、柄杓保持具61は可撓性,柔軟性を有する材料で成形されているため、二点鎖線で示すように他端側61bを左側面35の内側に沿って矢印A方向(下方)へ折り曲げることができるようになっている。そして、他端側61bの底部と左側面35の内側には、互いに接合可能なベルベット式ファスナ63,65が貼着されており、両ベルベット式ファスナ63,65を接合すると、矢印A方向へ折り曲げられた他端側61bが左側面35の内側に沿って保持され、また、ベルベット式ファスナ63,65同士の接合を解除すると、図3の実線で示すように柄杓保持具61の材料自体の特性で、他端側61bが図3の実線で示す位置に戻るようになっている。
【0021】
そして、上記他端側61bに、出入れ口67が開口し且つ奥部が幅広な略C字状に切り欠かれた切欠き69が設けられている。
図2に示すように出入れ口67は切欠き69に向けて徐々に幅狭に成形され、斯かる形状によって柄杓71の柄73を出入れ口67から切欠き69に誘導し易くなっている。また、切欠き69は、柄杓71の柄73よりも大径に、更にまた、出入れ口67の最狭部は柄73よりも幅狭に成形されており、出入れ口67を変形させて柄73を切欠き69に出し入れできるようになっている。そして、切欠き69に柄杓73を保持させているとき、図2に示すように柄杓71の掬い部75はバケツ本体21内に差し込まれてその底に当接する。
【0022】
尚、図2に示すように本実施形態は、柄杓保持具61を左側面35の内側の上部の中央に配置したが、柄杓保持具61をハンドル29側に片寄らせて配置してもよいし、前,後側面31,33等に取り付けてもよい。また、切欠き67を小径にして、柄73を出入れ口65から押圧し乍ら切欠き67に保持させてもよい。
そして、図2及び図3の如く柄杓保持具61が取り付く左側面35には、当該柄杓保持具61に対応して周縁部39の上部中央に、上方に開口するC字状の切欠き77が柄73よりもやや大径に設けられており、図4の如く柄杓71の柄73を両切欠き77,69に保持させると、図3の如く柄73を柄杓保持具61の切欠き69に保持させて柄杓71を左側面35(バケツ本体21)の周縁部39に立て掛けた場合に比し、柄杓71をより斜めに低く保持することができ、姿勢を低くして(椅子に座って)釣りをする場合に柄杓71が取り易い。
【0023】
また、図5に示すように切欠き77に柄73を通して、柄杓71をバケツ本体21の左右方向に水平または底面方向へ斜めにして蓋体25を閉じ、ファスナ45の操作部49を柄73の近傍まで操作してファスナ45を閉じれば、柄73の大部分が収納でき、柄杓71を差し込んだままバケツ51が持ち運べるようになっている。
【0024】
本実施形態はこのように構成されているから、釣場への移動時にバケツ51を釣り具入れとして使用する場合、図5の如く柄杓保持具61を矢印A方向に折り曲げてベルベット式ファスナ63,65同士を接合しておけば、釣り具等の収納に当たり柄杓保持具61が邪魔になることがない。
また、このとき、既述したように切欠き77に柄73を通して柄杓71をバケツ本体21の左右方向に水平または底面方向へ斜めにして蓋体25を閉じ、ファスナ45を柄73の近傍まで閉めておけば、柄杓71を差し込んだままバケツ51が持ち運べる。
【0025】
そして、釣場で撒き餌入れとして使用するには、例えば図2の如くファスナ45を折り溝53まで開け、蓋体25の可動蓋25aを折り溝53を境にヒンジ部材27側へ谷折りしてフック55をフック57に係合した後、ベルベット式ファスナ63,65同士の接合を解除すれば、図3の実線で示すように柄杓保持具61の他端側61bがバケツ本体21の内方に突出する。
【0026】
この後、出入れ口67を変形させて柄73を切欠き67に出し入れし乍ら、図3の如く柄73を左側面35の周縁部39に立て掛けておけば、直ぐ使えるように柄杓71が柄杓保持具61で保持され、また、図4の如く柄73を両切欠き77,69に保持させておけば、柄杓71がより確実に保持されると共に、柄杓71を更に斜めに保持されて、椅子に座って姿勢を低くして釣りをする場合に柄杓71が取り易くなる。
【0027】
そして、実釣後、図5の如く切欠き77に柄73を通して、柄杓71をバケツ本体21の左右方向に水平または底面方向へ斜めにして蓋体25を閉じ、ファスナ45を閉めれば、柄杓71を差し込んだままバケツ51が持ち運べることとなる。而も、柄杓保持具61を矢印A方向に折り曲げてベルベット式ファスナ63,65同士を接合しておけば、釣り具等の収納に当たり柄杓保持具61が邪魔になることもない。
【0028】
また、撒き餌をした後に、開いた可動蓋25aを開口部23に被せて開口部23が閉鎖されるが、ファスナ45を閉めなくとも、スカート部59がバケツ本体21の上部外周を覆ってバケツ51内への雨の浸入を防ぎ、また、風で煽られても、スカート部59がバケツ本体21の上部外周に引っ掛かって可動蓋25aが不用意に開くことを防止する。
【0029】
このように本実施形態によれば、バケツ51を撒き餌入れとして使用する場合、直ぐに柄杓71が使えるようにこれを柄杓保持具61で保持しておくことができ、また、釣り具入れとして使用する場合、柄杓保持具61が邪魔になることがない。
更にまた、図4の如く実釣時に柄杓保持具61の切欠き69とバケツ本体21側に設けた切欠き77の両方に柄73を通しておけば、柄杓71が確実に保持できるし、図3の使用状態に比し柄杓71を更に斜めに保持することができるため、椅子に座って姿勢を低くして釣りをする場合に柄杓71が取り易いといった利点を有する。
【0030】
そして、上記切欠き77に柄73を通し、ファスナ45を閉めて蓋体25を閉じれば、柄杓71を差し込んだままバケツ51を持ち運ぶことができる利点を有する。
【0031】
尚、本実施形態では、柄杓保持具61に対応して周縁部39の上部中央に切欠き77を設けたが、切欠き67,77に柄73を同時に差し込むことができるのであれば、切欠き77は必ずしも柄杓保持具61に対応してその上部に設ける必要はない。
また、柄杓保持具61を左側面35の周縁部39近傍の内側上部に設けたが、周縁部39近傍でなく、例えば左側面35の内側の中央部のやや上方等に設けることも可能である。
【0032】
図6及び図7は請求項1及び請求項2に係るバケツの第二実施形態を示し、本実施形態は、バケツ本体の内側に取り付く柄杓保持具を上方へ折り曲げ可能としたもので、柄杓保持具を除くその他の構成は上記第一実施形態と同一であるため、それらには同一符号を付して構造説明は省略する。
図6に於て、61-1は前記柄杓保持具61と同位置(左側面35の内側)に取り付く柄杓保持具で、当該柄杓保持具61-1も、ゴムや合成樹脂等の可撓性,柔軟性を有する材料で成形された断面L字状の板材からなり、薄肉に成形されたその一端側61a-1が左側面35の内側に熱溶着や接着等で止着されている。
【0033】
一方、上記一端側61a-1に比し厚肉に成形された他端側61b-1はバケツ本体21の内方へ突出し、当該他端側61b-1に出入れ口67と切欠き69が設けられている。そして、断面L字状に成形された柄杓保持具61-1の角部に、斜め上方に向かって折曲用のスリット79が設けられており、図示するように他端側61b-1は、当該スリット79を介して上方(矢印B方向)へ折り曲げることができるようになっている。そして、他端側61b-1の上面と左側面35側の周縁部39の内側には、互いに接合可能なベルベット式ファスナ63,65が貼着されており、両ベルベット式ファスナ63,65を接合すると、矢印B方向へ折り曲げられた他端側61b-1が図7の如く左側面35の内側に沿って保持され、このとき、柄杓保持具61-1の切欠き69は、左側面35側の切欠き77と一致するようになっている。
【0034】
そして、ベルベット式ファスナ63,65同士の接合を解除すると、他端側61b-1は図6に示す位置に戻るが、このとき、既述したスリット79を形成する面が所謂度当たり部81となって、図6の如く他端側61b-1がバケツ本体21の内方に突出した状態を維持する。
本実施形態に係るバケツ51-1はこのように構成されているから、釣場への移動時にこれを釣り具入れとして使用する場合、図7の如く柄杓保持具61-1を矢印B方向(上方)に折り曲げてベルベット式ファスナ63,65同士を接合しておけば、釣り具等の収納に当たり柄杓保持具61-1が邪魔になることがない。
【0035】
また、このとき、図7に示すように切欠き77,69に柄73を通して柄杓71をバケツ本体21の左右方向に水平または底面方向へ斜めにして蓋体25を閉じ、ファスナ45を柄73の近傍まで閉めておけば、柄杓71を差し込んだままバケツ51-1が持ち運べる。
そして、釣場で撒き餌入れとして使用するには、蓋体25を開けた後、ベルベット式ファスナ63,65同士の接合を解除すれば、図6に示すようにスリット79を形成する面が度当たり部81となって、他端側61b-1がバケツ本体21の内方に突出する。
【0036】
この後、出入れ口67を変形させて柄73を切欠き67に出し入れし乍ら、図6の如く柄73を左側面35の周縁部39に立て掛けておけば、直ぐ使えるように柄杓71が柄杓保持具61-1で保持され、また、図示しないが第一実施形態の図4と同様、柄73を両切欠き77,69に保持させておけば、柄杓71がより確実に保持されると共に、柄杓71を更に斜めに保持することができるため、椅子に座って姿勢を低くして釣りをする場合に柄杓71が取り易くなる。
【0037】
そして、実釣後、柄杓保持具61-1を矢印B方向に折り曲げてベルベット式ファスナ63,65同士を接合し、切欠き77,69に柄73を通して柄杓71をバケツ本体21の左右方向に水平または底面方向へ斜めにして蓋体25を閉じ、ファスナ45を閉めれば、柄杓71を差し込んだままバケツ51-1が持ち運べる。而も、柄杓保持具61-1は図7の如く左側面35の内側に沿って折り曲げられているため、釣り具等の収納時に柄杓保持具61-1が邪魔になることもない。
【0038】
このように本実施形態によっても、バケツ51を撒き餌入れとして使用する場合、直ぐに柄杓71が使えるようにこれを柄杓保持具61-1で保持しておくことができ、また、釣り具入れとして使用する場合、柄杓保持具61-1が邪魔になることがない等、第一実施形態と同様、所期の目的を達成することが可能である。
尚、上記第一,第二実施形態では、蓋体25をヒンジ部材27を介してバケツ本体21に連結したが、バケツ本体に対して蓋体がバックル等の留め具を介して着脱自在なバケツに本発明を適用することも可能である。
【0039】
また、第一,第二実施形態では、蓋体25を半開状態にして柄杓保持具61,61-1を使用可能としたが、例えば蓋体25を1/3程開いた状態で柄杓保持具61,61-1を使用することができるし、柄杓保持具は板状でなくてもよく、その形状も上記実施形態に限定されるものではない。
更にまた、柄杓保持具は上方,下方以外の方向(例えば左右方向)に折り曲げられるようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上述べたように、各請求項に係る発明によれば、バケツを撒き餌入れとして使用する場合、直ぐに柄杓が使えるようにこれを柄杓保持具で保持しておくことができ、また、釣り具入れとして使用する場合に柄杓保持具が邪魔になることがない。
【0041】
そして、請求項2に係る発明によれば、柄杓保持具の切欠きとバケツ本体側に設けた切欠きの両方に柄を通しておけば、柄杓をより確実に保持しておくことができる。
また、バケツ本体に設けた切欠きに柄を通して蓋体を閉じれば、柄杓を差し込んだままバケツを持ち運ぶことができる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓋体を閉じた請求項1及び請求項2の第一実施形態に係るバケツの全体斜視図である。
【図2】蓋体を半折りしたバケツの使用状態の全体斜視図である。
【図3】蓋体を半折りしたバケツの使用状態の要部拡大断面図である。
【図4】蓋体を半折りしたバケツの使用状態の要部拡大断面図である。
【図5】蓋体を閉じたバケツの要部拡大断面図である。
【図6】蓋体を半折りした請求項1及び請求項2の第二実施形態に係るバケツの使用状態の要部拡大断面図である。
【図7】蓋体を閉じたバケツの要部拡大断面図である。
【図8】補助蓋を閉じた従来のバケツの全体斜視図である。
【図9】補助蓋の可動蓋を開けたバケツの全体斜視図である。
【図10】図8のバケツの使用状態を示す側面図である。
【符号の説明】
21 バケツ本体
23 開口部
25 蓋体
25a 可動蓋
25b 固定蓋
45 ファスナ
51,51-1 バケツ
53 折り溝
55,57 フック
59 スカート部
61,61-1 柄杓保持具
67 出入れ口
69,77 切欠き
71 柄杓
73 柄
Claims (2)
- 上部が開口するバケツ本体と、当該バケツ本体の開口部を開閉自在に覆う蓋体とからなる釣り用バケツに於て、
上記バケツ本体の内側に、バケツ本体の内方へ突出し、柄杓の柄を差し込む切欠きを有する柄杓保持具を設けると共に、当該柄杓保持具を、バケツ本体の内側に沿って折り曲げ可能としたことを特徴とする釣り用バケツ。 - 柄杓保持具近接のバケツ本体の開口部の周縁部に、柄杓の柄を差し込む切欠きを設けたことを特徴とする請求項1記載の釣り用バケツ。
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