JP3964267B2 - 欠陥検出装置、欠陥検出方法、およびプログラム - Google Patents

欠陥検出装置、欠陥検出方法、およびプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理によって画像に含まれる特定の対象領域を検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント基板などの基板の製造工程において、基板上に形成されるパッドパターン(回路や配線パターン)には種々の欠陥が発生する。図21は、このような欠陥の例を示す図である。従来より、図21に示すようなパッドパターンの欠陥を検出する検査装置に関する技術が知られている。
【0003】
上記技術による検査装置では、基板の画像を撮像し、撮像された画像に対して所定の画像処理を行って、欠陥を検出する。以下、従来の検査装置の動作および画像処理について簡単に説明する。
【0004】
まず、オペレータによる目視検査あるいは導通検査などにより選択された良品基板の画像の各画素の画素値について、所定の閾値による2値化処理を行った後、基準マスク画像を生成する。
【0005】
次に、作成した基準マスク画像と検査対象となっている基板の画像(検査画像)に基づいて、基板上の検査領域を設定するための検査マスク画像を作成する。
【0006】
そして、検査マスク画像に基づいて検査領域内のパッドを形成する画素を選択しつつ、検査画像内の当該画素の色濃度が閾値内にあるか否かにより、各画素が欠陥を構成する画素(欠陥画素)であるか否かを判定して、欠陥画像(各画素について欠陥画素であるか否かを画素値により示す画像)を生成する。
【0007】
さらに、欠陥画像に基づいて、欠陥領域(欠陥画素が隣接しており、1つの欠陥を形成しているとみなせる領域)を抽出し、当該欠陥領域の位置や大きさなどの特徴に基づいて、欠陥領域が欠陥であるか否かを判定することにより欠陥を検出する。
【0008】
検査装置により検出された各欠陥については、その後、オペレータが検証を行い、実際に欠陥であるか否かを判断する。
【0009】
なお、基板の製造工程においては位置決め誤差などを全く発生させないようにすることは不可能であり、例え良品基板であってもパッドの位置や大きさに誤差が発生する。このような誤差の生じた良品基板の画像から基準マスク画像を生成して欠陥検査を行うと、位置ずれ誤差(図21に示すような真の欠陥でない部分)も欠陥と認識され、パッドの輪郭部分に欠陥の誤検出が発生する。
【0010】
そのため、上記技術による検査装置では、マスクの領域を狭く(収縮)する必要があり、2値化処理した画像をさらに収縮処理することによって基準マスク画像を生成する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記技術における検査装置では、基準マスクを作成する際に、マスクの収縮処理を行うことにより、不感帯(欠陥の検出を行わない領域)が発生するため、欠陥の検出率が低下し、結果として欠陥の見逃しが増加するという問題があった。
【0012】
また、画像のムラなどの原因により欠陥の過検出を防止するために、一旦、欠陥として検出された領域の大きさが、所定面積(画素数)より小さい場合は、当該領域を欠陥とはみなさない。そのため、所定面積未満の欠陥が密集している場合は、製品への悪影響が考えられるため、1つの欠陥として検出すべきであるにもかかわらず、欠陥の見逃しとなるという問題があった。
【0013】
また、上記技術における画像処理においては、例えば、検出された欠陥領域がどのパッドに含まれるかを判定する場合や欠陥の位置(重心位置)を求める場合などに、特定領域の輪郭を形成する画素(輪郭画素)を抽出する処理を行うが、当該処理は、画像に含まれる全画素について隣接画素との画素値を比較することにより輪郭画素を抽出するため、演算量が多く、高速に画像処理を行うことができないという問題があった。
【0014】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、位置決め誤差や画像のムラなどによる欠陥の誤検出や過検出を抑制しつつ、欠陥の見逃しを抑制する技術を提供することを第1の目的とする。
【0015】
また、画像処理により画像から所定の領域の輪郭を抽出する場合に、高速に処理することができる技術を提供することを第2の目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、検査対象基板上に形成されたパターン(検査パターン)の欠陥を検出する欠陥検出装置であって、基板の画像を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段により取得された良品基板の画像から基準マスク画像を生成する基準マスク生成手段と、前記画像取得手段により取得された前記検査対象基板の画像と、前記基準マスク画像とに基づいて、検査マスク画像を生成する検査マスク生成手段と、前記検査マスク画像に基づいて、前記検査対象基板の画像から欠陥候補領域を抽出する候補領域抽出手段と、前記欠陥候補領域の特徴に基づいて、前記欠陥候補領域を前記検査パターンの欠陥として検出する検出手段とを備え、前記検査マスク生成手段が、3画素以上の画素から構成される第1の輪郭抽出体を用いて前記検査パターンの輪郭の追跡を行い、前記第1の輪郭抽出体による前記検査パターンの輪郭の追跡軌跡に基づいて前記検査パターンの輪郭を平滑化する平滑化手段を有する。
【0017】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る欠陥検出装置であって、前記第1の輪郭抽出体は、3以上の画素を異方的に配列させた画素列であり、前記平滑化手段が、前記第1の輪郭抽出体を揺動させることにより、前記検査パターンの輪郭が伸びる方向を検知し、検知された方向に前記第1の輪郭抽出体を移動させる第1の回転追跡手段を有する。
【0018】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明に係る欠陥検出装置であって、前記第1の回転追跡手段が、前記第1の輪郭抽出体の回転を開始する候補位置として、所定の回転量ごとに複数の第1の開始位置を記憶しており、前記第1の輪郭抽出体を形成する画素のうちの1つを前記回転の中心画素(第1の支点画素)として、いずれかの前記第1の開始位置から前記回転を開始し、前記第1の輪郭抽出体の回転中に、前記第1の輪郭抽出体を形成する画素のうち前記第1の支点画素以外の画素(第1の検出対象画素)が、前記検査パターンを形成する画素と一致した場合の前記第1の輪郭抽出体の回転後の伸びる方向を前記検査パターンの輪郭が伸びる方向として検知し、前記検査パターンを形成する画素と一致した前記第1の検出対象画素を新たに回転の中心画素とするとともに、前記回転を開始した前記第1の開始位置および前記第1の輪郭抽出体の回転量に応じて、前記第1の輪郭抽出体を前記複数の第1の開始位置のうちのいずれかに移動させる。
【0019】
また、請求項4の発明は、請求項2の発明に係る欠陥検出装置であって、前記第1の回転追跡手段が、前記第1の輪郭抽出体を形成する画素のうちの1つを、前記第1の輪郭抽出体の回転の中心画素(第1の支点画素)として、所定の位置から前記回転を開始し、前記第1の輪郭抽出体の回転中に、前記第1の輪郭抽出体を形成する画素のうち前記第1の支点画素以外の画素(第1の検出対象画素)が、前記検査パターンを形成する画素と一致した場合の前記第1の輪郭抽出体の回転後の伸びる方向を前記検査パターンの輪郭が伸びる方向として検知し、前記検査パターンを形成する画素と一致した前記第1の検出対象画素を新たに前記第1の支点画素とするとともに、前記検査パターンの輪郭が伸びる方向を検知した際の前記第1の輪郭抽出体の位置に応じて、前記第1の輪郭抽出体を移動させる。
【0020】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明に係る欠陥検出装置であって、前記基準マスク生成手段が、2画素以上の画素から構成される第2の輪郭抽出体を用いて、前記良品基板に形成されたパターン(良品パターン)の輪郭を追跡することにより、前記良品パターンの輪郭を抽出する輪郭抽出手段を有する。
【0021】
また、請求項6の発明は、請求項5の発明に係る欠陥検出装置であって、前記第2の輪郭抽出体は、2以上の画素を異方的に配列させた画素列であり、前記基準マスク生成手段が、前記第2の輪郭抽出体を揺動させることにより、前記良品パターンの輪郭が伸びる方向を検知し、検知された方向に前記第2の輪郭抽出体を移動させる第2の回転追跡手段を有する。
【0022】
また、請求項7の発明は、請求項6の発明に係る欠陥検出装置であって、前記第2の回転追跡手段が、前記第2の輪郭抽出体の回転を開始する候補位置として、所定の回転量ごとに複数の第2の開始位置を記憶しており、前記第2の輪郭抽出体を形成する画素のうちの1つを前記回転の中心画素(第2の支点画素)として、いずれかの前記第2の開始位置から前記回転を開始し、前記第2の輪郭抽出体の回転中に、前記第2の輪郭抽出体を形成する画素のうち前記第2の支点画素以外の画素(第2の検出対象画素)が、前記良品パターンを形成する画素と一致した場合の前記第2の輪郭抽出体の回転後の伸びる方向を前記良品パターンの輪郭が伸びる方向として検知し、前記良品パターンを形成する画素と一致した前記第2の検出対象画素を新たに前記第2の支点画素とするとともに、前記回転を開始した前記第2の開始位置および前記第2の輪郭抽出体の回転量に応じて、前記第2の輪郭抽出体を前記複数の第2の開始位置のうちのいずれかに移動させる。
【0023】
また、請求項8の発明は、請求項6の発明に係る欠陥検出装置であって、前記第2の回転追跡手段が、前記第2の輪郭抽出体を形成する画素のうちの1つを、前記第2の輪郭抽出体の回転の中心画素(第2の支点画素)として、所定の位置から前記回転を開始し、前記第2の輪郭抽出体の回転中に、前記第2の輪郭抽出体を形成する画素のうち前記第2の支点画素以外の画素(第2の検出対象画素)が、前記良品パターンを形成する画素と一致した場合の前記第2の輪郭抽出体の回転後の伸びる方向を前記良品パターンの輪郭が伸びる方向として検知し、前記良品パターンを形成する画素と一致した前記第2の検出対象画素を新たに前記第2の支点画素とするとともに、前記良品パターンの輪郭が伸びる方向を検知した際の前記第2の輪郭抽出体の位置に応じて、前記第2の輪郭抽出体を移動させる。
【0024】
また、請求項9の発明は、請求項5ないし8のいずれかの発明に係る欠陥検出装置であって、前記検出手段が、前記良品パターンの輪郭に基づいて前記欠陥候補領域を分類し、当該分類結果に基づいて前記欠陥候補領域を前記検査パターンの欠陥として検出する。
【0025】
また、請求項10の発明は、請求項1ないし9のいずれかの発明に係る欠陥検出装置であって、前記検出手段が、相互の輪郭間距離が所定値以下である複数の欠陥候補領域を互いに結合して1つの欠陥候補領域とする結合手段を有する。
【0026】
また、請求項11の発明は、請求項10の発明に係る欠陥検出装置であって、前記結合手段が、3以上の画素を異方的に配列させた画素列としての第3の輪郭抽出体を揺動させることによって、前記複数の欠陥候補領域のそれぞれの輪郭線の間の橋渡しを行い、それによって前記複数の欠陥候補領域の結合を行う。
【0027】
また、請求項12の発明は、請求項11の発明に係る欠陥検出装置であって、前記結合手段が、前記第3の輪郭抽出体の回転を開始する候補位置として、所定の回転量ごとに複数の第3の開始位置を記憶しており、前記第3の輪郭抽出体を形成する画素のうちの1つを前記回転の中心画素(第3の支点画素)として、いずれかの前記第3の開始位置から前記回転を開始し、前記第3の輪郭抽出体の回転中に、前記第3の輪郭抽出体を形成する画素のうち前記第3の支点画素以外の画素(第3の検出対象画素)が、前記複数の欠陥候補領域のうちのいずれかを形成する画素(欠陥画素)と一致した場合に、前記欠陥画素と一致した前記第3の検出対象画素を含む欠陥候補領域と、前記第3の支点画素を含む欠陥候補領域との輪郭線の間の橋渡しを行い、前記欠陥画素と一致した前記第3の検出対象画素を新たに前記第3の支点画素とするとともに、前記回転を開始した前記第3の開始位置および前記第3の輪郭抽出体の回転量に応じて、前記第3の輪郭抽出体を前記複数の第3の開始位置のうちのいずれかに移動させることにより、前記輪郭線の追跡を行いつつ、前記複数の欠陥候補領域の結合を行う。
【0028】
また、請求項13の発明は、請求項11の発明に係る欠陥検出装置であって、前記結合手段が、前記第3の輪郭抽出体を形成する画素のうちの1つを、前記第3の輪郭抽出体の回転の中心画素(第3の支点画素)として、所定の位置から前記回転を開始し、前記第3の輪郭抽出体の回転中に、前記第3の輪郭抽出体を形成する画素のうち前記第3の支点画素以外の画素(第3の検出対象画素)が、前記複数の欠陥候補領域のうちのいずれかを形成する画素(欠陥画素)と一致した場合に、前記欠陥画素と一致した前記第3の検出対象画素を含む欠陥候補領域と、前記第3の支点画素を含む欠陥候補領域との輪郭線の間の橋渡しを行い、前記欠陥画素と一致した前記第3の検出対象画素を新たに前記第3の支点画素とするとともに、前記輪郭線の間の橋渡しを行った際の前記第3の輪郭抽出体の位置に応じて、前記第3の輪郭抽出体を移動させることにより、前記輪郭線の追跡を行いつつ、前記複数の欠陥候補領域の結合を行う。
【0029】
また、請求項14の発明は、検査対象基板上に形成されたパターン(検査パターン)の欠陥を検出する欠陥検出方法であって、基板の画像を取得する画像取得工程と、前記画像取得工程により取得された良品基板の画像から基準マスク画像を生成する基準マスク生成工程と、前記画像取得工程により取得された前記検査対象基板の画像と、前記基準マスク画像とに基づいて、検査マスク画像を生成する検査マスク生成工程と、前記検査マスク画像に基づいて、前記検査対象基板の画像から欠陥候補領域を抽出する候補領域抽出工程と、前記欠陥候補領域の特徴に基づいて、前記欠陥候補領域を前記検査パターンの欠陥として検出する検出工程とを有し、前記検査マスク生成工程が、3画素以上の画素から構成される第1の輪郭抽出体を用いて前記検査パターンの輪郭の追跡を行い、前記第1の輪郭抽出体による前記検査パターンの輪郭の追跡軌跡に基づいて前記検査パターンの輪郭を平滑化する。
【0030】
また、請求項15の発明は、請求項14の発明に係る欠陥検出方法であって、前記基準マスク生成工程が、2画素以上の画素から構成される第2の輪郭抽出体を用いて、前記良品基板に形成されたパターン(良品パターン)の輪郭を追跡することにより、前記良品パターンの輪郭を抽出する。
【0031】
また、請求項16の発明は、請求項14または15の発明に係る欠陥検出方法であって、前記検出工程が、相互の輪郭間距離が所定値以下である複数の欠陥候補領域を互いに結合して1つの欠陥候補領域とする。
【0032】
また、請求項17の発明は、コンピュータによる実行可能なプログラムであって、前記プログラムの前記コンピュータによる実行は、前記コンピュータに、基板の画像を取得する画像取得工程と、前記画像取得工程により取得された良品基板の画像から基準マスク画像を生成する基準マスク生成工程と、前記画像取得工程により取得された検査対象基板の画像と、前記基準マスク画像とに基づいて、検査マスク画像を生成する検査マスク生成工程と、前記検査マスク画像に基づいて、前記検査対象基板の画像から欠陥候補領域を抽出する候補領域抽出工程と、前記欠陥候補領域の特徴に基づいて、前記欠陥候補領域を前記検査パターンの欠陥として検出する検出工程とを実行させ、前記検査マスク生成工程が、3画素以上の画素から構成される第1の輪郭抽出体を用いて前記検査パターンの輪郭の追跡を行い、前記第1の輪郭抽出体による前記検査パターンの輪郭の追跡軌跡に基づいて前記検査パターンの輪郭を平滑化する。
【0033】
また、請求項18の発明は、請求項17の発明に係るプログラムであって、前記基準マスク生成工程が、2画素以上の画素から構成される第2の輪郭抽出体を用いて、前記良品基板に形成されたパターン(良品パターン)の輪郭を追跡することにより、前記良品パターンの輪郭を抽出する。
【0034】
また、請求項19の発明は、請求項17または18の発明に係るプログラムであって、前記検出工程が、相互の輪郭間距離が所定値以下である複数の欠陥候補領域を互いに結合して1つの欠陥候補領域とする。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付の図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0042】
<1. 第1の実施の形態>
図1は、本実施の形態における欠陥検出装置1の機能構成を示す図である。欠陥検出装置1は、オペレータや図示しない搬送機構などにより基板90が搬入されるローダ10、ローダ10から基板90を取り出して、検査ステージ12に搬入する搬入機構11、基板90を所定の位置に保持する検査ステージ12、検査ステージ12から基板90を取り出して、アンローダ14aまたは14bに搬出する搬出機構13、オペレータや図示しない搬送機構などが、欠陥検出装置1から基板90を取り出すためのアンローダ14a,14b、検査ステージ12上の基板90の画像を撮像する撮像部15、および撮像部15が撮像を行う際の照明を行う照明部16を備える。
【0043】
搬入機構11は、図1に矢印で示すように、ローダ10および検査ステージ12のそれぞれにアクセスすることができるようにされており、例えば、図示しない搬送アームなどにより基板90を保持しつつ搬送する機能を有する。なお、搬入機構11が適宜、検査ステージ12上の基板90を裏返す機能を有していてもよい。その場合は、欠陥検出装置1が基板90の両面に対して検査を行うことができる。
【0044】
検査ステージ12は、図示しない位置決め部材により、基板90の位置が撮像部15に対して所定の位置関係となるように保持する。
【0045】
搬出機構13は、図1に矢印で示すように、検査ステージ12およびアンローダ14a,14bのそれぞれにアクセスすることができるようにされており、例えば、図示しない搬送アームなどにより基板90を保持しつつ搬送する機能を有する。搬出機構13は、CPU20からの選択信号に基づいて、検査ステージ12上の基板90をアンローダ14aまたは14bのいずれかに搬送する。
【0046】
アンローダ14aは、搬出機構13によって、検査により欠陥が検出されなかった基板90が搬送されるものであり、アンローダ14bは、検査により欠陥が検出された基板90が搬送されるものである。
【0047】
このように、搬出機構13が搬出する基板90の搬送先を複数有することにより、例えば、検査により欠陥が検出された基板90と欠陥が検出されなかった基板90とを分類することができる。
【0048】
なお、検査ステージ12は、搬入機構11、あるいは搬出機構13と兼用されていてもよい。例えば、搬入機構11(または搬出機構13)が、基板90の搬送中に所定の位置で停止して撮像が行われてもよい。また、ベルトコンベアのような搬入機構11(または搬出機構13)を設け、当該搬入機構11の所定の位置に基板90が搬送されたときに、撮像部15による撮像が行われるように構成してもよい。すなわち、基板90を撮像する際に、撮像部15に対する基板90の位置をほぼ一定となるように保持することができる構成であれば、どのような構成であってもよい。
【0049】
撮像部15は、一般的なデジタルカメラの機能を有しており、検査ステージ12上に保持されている基板90と対向する位置に配置され、CPU20からの撮像指示信号に基づいて、基板90上に形成された回路や配線などのパターン(パッドパターン)を撮像する。このとき、照明部16が適宜照明を行うことにより、鮮明な画像を撮像することができるようにされている。また、撮像された画像である当該パッドパターンの画像は、デジタルデータとしてCPU20に転送される。
【0050】
また、欠陥検出装置1は、各構成を制御するための制御部2として、各種データの演算および制御信号の生成を行うCPU20、一時的にデータを記憶するRAM21、プログラム220を記憶する読み取り専用のROM22、オペレータが欠陥検出装置1に対する指示を入力するための操作部23、各種データを画像として表示するディスプレイ24および磁気ディスクなどに各種データを記憶する記憶装置25を備える。なお、記憶装置25は、可搬性の記録媒体(光磁気ディスクやメモリカードなど)に対してデータを読み書きする読取装置であってもよい。
【0051】
図2は、欠陥検出装置1のCPU20が、ROM22に記憶されているプログラム220を実行することにより実現される機能構成をデータの流れとともに示す図である。図2に示す、基準マスク生成部200、検査マスク生成部201、欠陥検出部202およびデータ取得部203がCPU20により実現される機能構成である。
【0052】
基準マスク生成部200は、予め良品であると判定された基板(以下、「良品基板91」と称す。)90を撮像部15により撮像した画像(良品画像データ100)から基準マスクデータ101を生成する。
【0053】
また、基準マスク生成部200は、良品画像データ100に基づいて、良品基板91上に形成されたパッドパターン(以下、「良品パターン」と称す。)の輪郭を示す良品輪郭データ104を生成する。
【0054】
すなわち、基準マスク生成部200が主に本発明における基準マスク生成手段に相当する。なお、生成方法の詳細については後述するが、基準マスクデータ101とは、基板90上のパッドに製造工程における位置ずれ誤差が生じた場合であっても、最低限、パッドを構成する画素でなければならない画素を示すデータである。
【0055】
検査マスク生成部201は、撮像部15により撮像された検査対象となる基板(以下、「検査対象基板92」と称す。)90の画像(検査画像データ102)と、基準マスク生成部200により生成された基準マスクデータ101とに基づいて、検査マスクデータ103を生成する。すなわち、検査マスク生成部201が、主に本発明における検査マスク生成手段に相当する。なお、検査マスクデータ103とは、検査画像データ102に含まれる画素のうち、検査対象とすべき画素を示すデータである。
【0056】
欠陥検出部202は、検査マスク生成部201により生成された検査マスクデータ103に基づいて、撮像部15により撮像された検査画像データ102から欠陥候補領域を抽出する。また、抽出された欠陥候補領域の特徴(位置、大きさなど)に基づいて、当該欠陥候補領域が欠陥か否かを判定し、欠陥であると判定された欠陥候補領域を欠陥として検出する。すなわち、欠陥検出部202が、主に本発明における候補抽出手段および検出手段に相当する。
【0057】
さらに、欠陥検出部202は、検出した各欠陥について、当該欠陥が存在するパッドの識別子、位置、大きさなどを示す欠陥データ105を生成する。
【0058】
データ取得部203は、オペレータが操作部23を操作することにより入力される信号に基づいて、各種データを処理する機能を有する。
【0059】
また、撮像部15が撮像した画像データを記憶装置25に記憶したり、欠陥データ105に必要な処理を行ってディスプレイ24に表示させる、あるいは、RAM21と記憶装置25との間のデータの転送を行うなど、欠陥検出装置1の各構成とデータのやりとりや処理を行う。
【0060】
以上が本実施の形態における欠陥検出装置1の構成の説明である。次に、欠陥検出装置1の動作について説明する。
【0061】
図3は、欠陥検出装置1の動作を示す流れ図である。欠陥検出装置1では、まず、検査条件設定処理が行われる(ステップS1)。図4は、ステップS1の検査条件設定処理の詳細を示す図である。
【0062】
検査条件設定処理では、まず、搬入機構11により、良品基板91をローダ10から検査ステージ12に搬送し(ステップS11)、検査ステージ12が保持している良品基板91を撮像部15が撮像して、良品画像データ100をデータ取得部203に転送する(ステップS12)。なお、撮像部15による撮像が終了した時点で、搬出機構13が良品基板91をアンローダ14aに搬出し、これにより、良品基板91が欠陥検出装置1から搬出される。
【0063】
次に、オペレータにより検査領域が設定されるまで待機した後(ステップS13)、基準マスク生成部200が、良品画像データ100を2値化したデータを生成する(ステップS14)。
【0064】
なお、予め撮像部15の撮像領域を検査領域として設定し、検査領域のみを撮像するように構成しておいてもよい。また、2値化処理とは、画像データを構成する各画素の画素値を所定の閾値と比較して、所定の閾値以上の画素の画素値を「1」、所定値未満の画素の画素値を「0」とする処理である。パッドパターンは基板90上の明るい領域として撮像されていることから、このような処理により、当該パターンを構成する画素は画素値が「1」とされ、基板90のパターン以外の領域は暗い領域であるため画素値が「0」とされる。
【0065】
ステップS14において2値化処理が行われると、続いて、良品輪郭データ生成処理を行う(ステップS15)。
【0066】
図5は、欠陥検出装置1の良品輪郭データ生成処理の詳細を示す流れ図である。良品輪郭データ生成処理では、まず、基準マスク生成部200が、後述する図10の抽出棒T(本発明における第2の輪郭抽出体に相当する)の画素数L(抽出棒の長さに相当する)を取得して(ステップS21)、開始画素Sを検出する(ステップS22)。
【0067】
なお、開始画素Sとは、抽出棒Tによる輪郭画素の抽出を開始する位置の画素であり、例えば、良品画像データ100を2値化したデータの端部画素から所定の方向に走査し、最初に検出された画素値「1」の画素を開始画素Sとすることにより検出することができる。また、本実施の形態においては、抽出棒Tの画素数Lは「2」とする。
【0068】
また、詳細は後述するが、抽出棒Tは、2つの画素を異方的に配列させた画素列であり、抽出棒T上に設定される支点画素Oを中心に回転しつつ、適宜、支点画素Oが移動することにより、良品パターンの輪郭画素の連鎖上をなぞるように移動する。
【0069】
ステップS22において開始画素Sを検出することができた場合(ステップS23においてYes)は、検出した開始画素Sを良品パターンの輪郭画素として保存するとともに、輪郭抽出処理(ステップS24)を実行する。
【0070】
図6は、輪郭抽出処理の詳細を示す流れ図である。図7は、抽出棒Tの回転開始候補位置(位置ROT1ないしROT4)を示す図である。
【0071】
図7において、黒点を付した画素(X2,Y2)が抽出棒Tの回転の中心となる支点画素Oである。本実施の形態では、抽出棒Tが輪郭画素の検出するための回転を開始する候補位置(回転開始候補位置)として、
位置ROT1(図7(a)):横方向かつ支点画素Oが左端にある位置、
位置ROT2(図7(b)):縦方向かつ支点画素Oが上端にある位置、
位置ROT3(図7(c)):横方向かつ支点画素Oが右端にある位置、
位置ROT4(図7(d)):縦方向かつ支点画素Oが下端にある位置、
が予め定義されており、回転開始位置として選択的に記憶される。なお、回転開始候補位置は、抽出棒Tの回転量が90°ごとに定義されているが、これに限られるものではなく、例えば、45°ごとに8つの回転開始候補位置を定義してもよい。また、回転開始位置の初期値は位置ROT1とされている。
【0072】
輪郭抽出処理では、まず、ステップS22(図5)において検出された開始画素Sを抽出棒Tの支点画素Oとする(ステップS31)。
【0073】
次に、抽出棒Tを回転開始位置の初期値に基づいて位置ROT1にセットし、回転開始位置をデクリメントする(ステップS32)。回転開始候補位置は、位置ROT1、位置ROT2、位置ROT3、位置ROT4、位置ROT1・・・の順とされており、ステップS32では、現在の回転開始位置の前の順の回転開始候補位置を新たに回転開始位置として記憶する。本実施の形態では、この処理を回転開始位置のデクリメントと称し、後ろの順の回転開始候補位置を新たに回転開始位置として記憶する処理を回転開始位置のインクリメントと称す。
【0074】
回転開始位置の初期値は位置ROT1であるから、このときにステップS32により、回転開始位置がデクリメントされると、回転開始位置は新たに位置ROT4とされる。
【0075】
抽出棒Tがセットされると、輪郭画素を検出したか否かを判定する(ステップS33)。ここで、ステップS33における判定は、抽出棒Tを形成する画素のうち支点画素O以外の画素(検出対象画素)の画素値を取得し、取得した画素値が「1」となる画素が存在した場合に、当該画素を輪郭画素として検出したと判定することにより行う。例えば、図7(a)に示すように、抽出棒Tの位置が位置ROT1である場合、検出対象画素は画素(X3,Y2)である。
【0076】
輪郭画素が検出されたと判定された場合(ステップS33においてYes)、検出した輪郭画素が開始画素Sか否かを判定し(ステップS37)、検出した輪郭画素が開始画素Sでない場合は、ステップS33で検出した輪郭画素の画素値(または位置)を保存するとともに、抽出した輪郭画素を新たに支点画素Oとし(ステップS38)、次の輪郭画素を検出するために、ステップS32からの処理を繰り返す。
【0077】
一方、輪郭画素が検出されない場合(ステップS33においてNo)は、抽出棒Tを右回りに1段階回転させ(ステップS34)、回転した位置が、図7に示すいずれかの回転開始候補位置に該当するか否かを判定し(ステップS35)、回転した位置が回転開始候補位置に該当する場合にのみ、回転開始位置をインクリメントして(ステップS36)、ステップS33からの処理を繰り返す。
【0078】
これらの処理によって、検出棒Tが良品パターンの輪郭を追跡することにより、良品パターンの輪郭を抽出する様子を具体例を元に説明する。
【0079】
図8および図9は、輪郭抽出処理における抽出棒Tの動作を示す図である。なお、図8および図9において、黒点を付した画素がその時点における支点画素Oとなっている画素、斜線を付した画素が良品パターンを形成する画素(画素値「1」の画素)、網掛けを付した画素が輪郭画素として抽出された画素をそれぞれ示す。
【0080】
図8(a)は、開始画素Sとして画素(X3,Y2)が検出され、当該画素が支点画素Oとされるとともに、抽出棒Tが初期値の回転開始位置(位置ROT1)にセットされた状態を示している。なお、回転開始位置はデクリメントされ、位置ROT4とされる。この状態では、検出対象画素(X4,Y3)は、画素値「0」であるため、輪郭画素は検出されない(ステップS33でNoとなる)。
【0081】
図8(b)は、図8(a)の状態の抽出棒Tを右回りに1段階回転させた状態(ステップS34が実行された状態)を示している。この例では、抽出棒Tの位置は、いずれの回転開始候補位置にも該当していないため、ステップS36は実行されない(ステップS35においてNoとなってからステップS33に戻る)。しかし、検出対象画素(X4,Y3)の画素値が「1」であるから、画素(X4,Y3)が輪郭画素として検出される(ステップS33においてYesとなる)。また、画素(X4,Y3)は開始画素Sでないことから、ステップS38により、画素(X4,Y3)が輪郭画素として保存される。
【0082】
次に、図8(c)に示すように、輪郭画素として検出された画素(X4,Y3)が新たに支点画素Oとなり、抽出棒Tが回転開始位置(位置ROT4)にセットされる(良品パターンの輪郭が伸びる方向に抽出棒Tを移動させることに相当する)とともに、回転開始位置がデクリメントされて位置ROT3とされる。この状態では、検出対象画素(X4,Y2)の画素値が「0」であることから、輪郭画素は検出されない。
【0083】
続いて、図9(a)に示すように、抽出棒Tが一段階回転し、画素(X5,Y2)を輪郭画素として検出すると、画素(X5,Y2)を輪郭画素として保存する。さらに、図9(b)に示すように、画素(X5,Y2)が支点Oとなり、抽出棒Tが回転開始位置(位置ROT3)にセットされ、回転開始位置がデクリメントされて位置ROT2とされる。
【0084】
再び、図9(c)に示すように、輪郭画素を検出するまでに、抽出棒Tが図9(b)に示す状態から5段階回転するが、この回転中に、抽出棒Tが位置ROT4および位置ROT1になったときに、それぞれ回転開始位置がインクリメントされ(ステップS36が実行され)、図9(c)に示す状態では、回転開始位置は位置ROT2が2回インクリメントされ、位置ROT4となる。
【0085】
すなわち、本実施の形態における欠陥検出装置1では、抽出棒Tがいずれかの回転開始候補位置(位置ROT1ないし位置ROT4)にセットされ、右回りに自転することにより、輪郭画素の検出順が決定される。例えば、抽出棒Tが、図7(a)に示す位置ROT1にセットされた場合、輪郭画素の検出は画素(X3,Y2)から開始され、画素(X3,Y3)、画素(X2,Y2)、・・・、画素(X3,Y1)の順に行われる。また、輪郭画素が1つ検出されるごとに、当該輪郭画素を支点画素Oとおき、抽出棒Tを回転開始位置に戻してから新たに輪郭画素の検出を行うことから、抽出棒Tは良品パターンの輪郭上を揺動しつつ、当該輪郭を追跡する。
【0086】
図6に戻って、検出した輪郭画素が開始画素Sである場合(ステップS37においてYes)は、良品パターンの輪郭線に沿って抽出棒Tが周回し終わったことになるため、それまでに検出した輪郭画素に囲まれた領域内の画素の画素値を「0」とし(ステップS39)、輪郭抽出処理を終了して、図5に示す処理に戻る。なお、図6においては図示を省略しているが、本実施の形態では、抽出棒Tを一回転(360°の自転)させても輪郭画素が検出できなかった場合は、開始画素Sの画素値を「0」として図5に示す処理に戻る。
【0087】
図10は、欠陥検出装置1が抽出棒Tを用いて輪郭を検出する原理を補足的に説明する図である。図10に示すように、図5のステップS24に示す輪郭抽出処理により、抽出棒Tは点線で示す位置を順次揺動する。
【0088】
このように、輪郭画素のそれぞれを支点画素Oとして抽出棒Tを回転(自転)させる処理は、輪郭線上の次の画素が存在する方向を検出するためのものである。また、検出された方向における次の輪郭画素を支点画素Oとし、抽出棒Tの回転位置を戻すように抽出棒Tを移動した後に同様の処理を繰り返すのは、抽出棒Tの揺動によって良品パターンの輪郭線を順次に追跡し、抽出棒Tが輪郭を1回転(公転)するまでの追跡軌跡によって、良品パターンの輪郭線を、閉じたループとして特定するための処理である。
【0089】
すなわち、少なくとも2画素以上の画素から構成される抽出棒Tを揺動させることによって、良品パターンの輪郭を追跡することができ、輪郭を抽出しようとする領域(良品パターンなど)の輪郭を抽出することができることから、従来のように画像を構成する全画素について、隣接画素との画素値を比較することによって輪郭を抽出する場合に比べて、輪郭を抽出するための処理速度を向上させることができる。
【0090】
図5に戻って、開始画素Sを輪郭画素とする良品パターンの輪郭抽出処理(ステップS24)が終了すると、開始画素Sの次の画素から再び所定の方向に走査を開始し、新たな開始画素Sが検出されなくなるまで輪郭抽出処理(ステップS24)を繰り返す(ステップS23)。
【0091】
新たな開始画素Sが検出されなくなると、基準マスク生成部200が、ステップS38において保存した輪郭画素のデータに基づいて、良品輪郭データ104を生成し(ステップS25)、良品輪郭データ生成処理を終了し、図4に示す処理に戻る。
【0092】
図4に戻って、ステップS15の良品輪郭データ生成処理が終了すると、基準マスク生成部200が良品画像データ100に2値化処理を行ったデータに、さらに良品パターンの範囲の2次元的な収縮処理を行って基準マスクデータ101を生成する(ステップS16)。なお、収縮処理は、例えば、所定の距離内に画素値「0」の画素が存在する画素の画素値を「0」とすることにより行うことができるが、もちろん他の方法により行ってもよい。
【0093】
次に、オペレータによって検査方法が設定されるまで待機し(ステップS17)、検査方法が設定されると検査条件設定処理を終了し、図3に示す処理に戻る。
【0094】
一般に検査方法には、画素の色濃度に基づいて欠陥を検出する検査や、パターンを測長することによって欠陥を検出する検査などがあるが、本実施の形態では色濃度による検査が選択される場合についてのみ説明する。なお、欠陥検出装置1の撮像部15が撮像する基板90の画像はモノクロ画像であるため、色濃度とは、撮像した画像の各画素の画素値をそのまま用いるものであり、単に画素の濃淡を示す値であるが、撮像部15がカラー画像を撮像する場合であれば、各画素のRGBごとに得られる画素値の総和を用いて色濃度としてもよい。また、検査条件設定処理において設定された、検査領域、検査方法、および各種データなどは、データ取得部203により、検査条件として記憶装置25に記憶され、適宜、必要に応じてRAM21上に読み込まれる。
【0095】
図3に戻って、欠陥検出装置1では、ステップS1の検査条件設定処理が終了すると、続いて、検査処理が行われる(ステップS2)。
【0096】
図11は、欠陥検出装置1における検査処理の詳細を示す流れ図である。検査処理では、まず、データ取得部203が記憶装置25に記憶されている検査条件をRAM21上に読み込み(ステップS41)、搬入機構11が検査対象基板92をローダ10から検査ステージ12に搬送する(ステップS42)。
【0097】
次に、撮像部15が検査対象基板92を撮像して、画像データをデータ取得部203に転送し(ステップS43)、データ取得部203は検査条件に示される検査領域に基づいて、検査画像データ102を生成する(ステップS44)。
【0098】
検査画像データ102が生成されると、検査マスク生成部201が検査画像データ102を2値化したデータを生成し(ステップS45)、当該データと基準マスク生成部200により生成された基準マスクデータ101とに基づいて、検査マスク生成処理を行う(ステップS46)。
【0099】
図12は、検査マスク生成処理の詳細を示す流れ図である。検査マスク生成処理では、まず、後述する図14に例示する抽出棒TS(本発明における第1の輪郭抽出体に相当する)の画素数LSを取得し(ステップS51)、開始画素SSを検出する(ステップS52)。なお、本実施の形態における抽出棒TSの画素数LSは「5」とする。
【0100】
次に、開始画素SSを検出できたか否かを判定し(ステップS53)、開始画素SSを検出できた場合は輪郭平滑化処理を行う(ステップS54)。
【0101】
図13は、輪郭平滑化処理の詳細を示す流れ図である。輪郭平滑化処理では、図6に示す輪郭検出処理とほぼ同様の処理が行われる。
【0102】
輪郭平滑化処理では、まず、ステップS52(図12)において検出された開始画素SSを抽出棒TSの支点画素OSとし(ステップS61)、抽出棒TSを回転開始位置の初期値に基づいて位置ROT1にセットし、回転開始位置をデクリメントする(ステップS62)。
【0103】
抽出棒TSがセットされると、輪郭画素を検出したか否かを判定する(ステップS63)。輪郭画素が検出されたと判定された場合は、さらに、検出した輪郭画素が開始画素SSか否かを判定し(ステップS67)、検出した輪郭画素が開始画素SSでない場合は、支点画素OSとステップS63で検出した輪郭画素との間に存在する画素を輪郭画素として保存するとともに、検出した輪郭画素を新たに支点画素OSとし(ステップS68)、次の輪郭画素を検出するために、ステップS62からの処理を繰り返す。
【0104】
輪郭画素が検出されない場合(ステップS63においてNo)は、抽出棒TSを右回りに1段階回転させ(ステップS64)、回転した位置が、いずれかの回転開始候補位置に該当するか否かを判定し(ステップS65)、回転した位置が回転開始候補位置に該当する場合にのみ、回転開始位置をインクリメントして(ステップS66)、ステップS63からの処理を繰り返す。
【0105】
図6に示す良品パターンの輪郭抽出の場合と同様に、この輪郭平滑化処理においても、輪郭画素のそれぞれを支点画素OSとして抽出棒TSを回転(自転)させる処理は、輪郭線上の次の画素が存在する方向を検出するためのものである。また、検出された方向における次の輪郭画素を支点画素OSとし、抽出棒TSの回転位置を戻すように抽出棒TSを移動した後に同様の処理を繰り返すのは、抽出棒TSの揺動によって検査パターンの輪郭線を順次に追跡し、抽出棒TSが輪郭を1回転(公転)するまでの追跡軌跡に基づいて、検査パターンの輪郭線に沿って平滑化処理を行うための処理である。
【0106】
検出した輪郭画素が開始画素SSである場合(ステップS67においてYes)は、検査パターンの輪郭線に沿って抽出棒TSが周回し終わったことになるため、それまでに検出した輪郭画素に囲まれた領域内の画素の画素値を「0」とし(ステップS69)、輪郭平滑化処理を終了して、図12に示す処理に戻る。なお、図13においても図示を省略しているが、抽出棒TSを一回転(360°の自転)させても輪郭画素が検出できなかった場合は、開始画素SSの画素値を「0」として図12に示す処理に戻る。
【0107】
図12に戻って、開始画素SSを輪郭画素とする検査パターンの輪郭平滑化処理(ステップS54)が終了すると、開始画素SSの次の画素から再び所定の方向に走査を開始し、新たな開始画素SSが検出されなくなるまで輪郭平滑化処理(ステップS54)を繰り返す(ステップS53)。
【0108】
図14は、輪郭平滑化処理の原理を説明する図である。図14に示すように、検査パターンに欠け欠陥(斜線を施した領域)が存在すると、当該検査パターンと基準マスク(収縮処理により、検査パターンより狭い領域となっている。)との論理和をとって検査マスクを生成しても、生成される検査マスクの輪郭は、検査パターンの輪郭と同じものとなる。
【0109】
検査マスクとは、色濃度検査を行う画素を決定するもの(検査マスクにおいて画素値「1」の画素についてのみ色濃度検査を行う。)であるから、このような検査マスクによって検査を行うと、欠け欠陥の部分の画素については、そもそも検査が行われない(当該部分が不感帯となる。)。したがって、図14に示す欠け欠陥は、従来の手法では欠陥として検出することができず、欠陥の見逃しとなっていた。
【0110】
しかし、本実施の形態における欠陥検出装置1では、図14に示すように、5つの画素を異方的に配列させた画素列である抽出棒TSを用いて検査パターンをなぞることにより、検査パターンに存在する欠け欠陥を輪郭上で飛び越えることができ、検査パターンの輪郭を平滑化することができる。すなわち、抽出棒TSの画素数LSを、適宜、設定することにより、検査パターンなどの領域の輪郭を平滑化することができる。
【0111】
後述の処理において、このようにして平滑化された検査パターンの輪郭(図14において太線で示す輪郭)に囲まれた領域と、基準マスクとの論理和をとって検査マスクを生成すると、生成される検査マスクは、図14に太線で示す輪郭に囲まれた領域となる。
【0112】
このような検査マスクによって、検査パターンの各画素について色濃度検査を行うと、欠け欠陥の部分の画素についても検査が行われ、色濃度が閾値以下であれば、後述する処理において欠陥として検出される。
【0113】
すなわち、欠陥検出装置1では、検査画像データ102に基づいて検査対象基板92に形成された検査パターンに対して輪郭平滑化処理を行い、当該輪郭が平滑化された検査パターンと基準マスクデータ101との論理和をとることによって検査マスクデータ103を生成することにより、検査パターンの輪郭部分に生じた欠け欠陥を検出することができる。
【0114】
なお、本実施の形態では、抽出棒TSの画素数LSを「5」としたが、もちろんこれに限られるものではなく、欠陥として検出しようとする欠け欠陥の大きさに基づいて画素数「3」以上の任意の所定値とすることができる。画素数LSを「3」以上とするのは、欠け欠陥を飛び越えるブリッジ機能を抽出棒TSに持たせるためである。また、パッドの位置ずれ誤差が生じた場合であっても検査パターンの輪郭に凹凸は生じないので、平滑化処理を行っても、平滑化処理を行わない場合の検査パターンの輪郭とほぼ同一の検査パターンの輪郭が得られることから、平滑化処理による誤検出の増加は抑制される。
【0115】
また、検査パターンと基準マスクパターンとの論理和を取ることにより、検査マスクを生成する手法は、従来より行われてるものであるが、その理由は、検査パターンのみから検査マスクを生成したのでは、位置ずれ欠陥を検出することができないからである。
【0116】
図15は、検査パターンに位置ずれ欠陥が生じている場合を示す図である。図15に示す基準マスクは、微小な位置ずれを許容するように収縮処理(図4:ステップS17)が施されているが、ここでは、そのような基準マスクと比較してもさらに位置ずれが生じている。そもそも基準マスクとは、前述のように、最低限、パッドパターンを形成していなければならない領域を示すものであるから、このような場合は欠陥として検出すべきである。
【0117】
しかし、検査パターンのみから作成した検査マスク(検査パターンを形成している画素しか検査対象としない検査マスク)を用いて検査すると、検査パターンには形状的欠陥(欠け欠陥など)が生じていないため、正常と判定されてしまう。すなわち、このような検査マスクでは検査パターンそのものの位置ずれを欠陥として検出することは不可能である。
【0118】
そこで、基準マスクと検査パターンとの論理和を取って、図15(b)に示すような検査マスクを生成して用いると、斜線で示した領域の画素についても後述の検査が行われ、当該領域の画素の画素値が閾値以下であれば欠陥として検出されることから、位置ずれ欠陥を見逃すことなく検出することができる。
【0119】
図12に戻って、新たな開始画素SSが検出されなくなると(ステップS53においてNo)、検査マスク生成部201が、ステップS68において保存した輪郭画素(前述のように、検査パターンの輪郭が平滑化された輪郭として抽出されている。)に囲まれた領域内の画素の画素値を「1」、それ以外の領域内の画素の画素値を「0」として、基準マスクデータ101との論理和をとることにより、検査マスクデータ103を生成し(ステップS55)、検査マスクデータ生成処理を終了して、図11に示す処理に戻る。
【0120】
図11に戻って、ステップS46の検査マスクデータ生成処理が終了すると、欠陥検出部202が検査マスクデータ103と検査画像データ102とに基づいて、欠陥である可能性が高い領域(欠陥候補領域)を抽出する(ステップS47)。
【0121】
なお、具体的には、欠陥検出部202が検査マスクデータ103において画素値が「1」となっている画素の検査画像データ102における画素値を取得し、当該画素値が所定閾値U以上である場合は、当該画素は明るい領域(パッド領域)であるとみなす。一方、当該画素値が所定閾値U未満である場合は、当該画素は暗い領域(パッドが形成されていない欠陥領域)とみなし、当該画素を欠陥候補領域を構成する画素として抽出する。
【0122】
さらに、欠陥検出部202が抽出された各欠陥候補領域の特徴に基づいて、当該欠陥候補領域が真に欠陥であるか否かを判定して、欠陥であると判定された欠陥候補領域のみを欠陥として検出する(ステップS48)。
【0123】
具体的には、まず、抽出した欠陥候補領域に対して図6に示す輪郭抽出処理を行い、欠陥候補領域の輪郭を抽出する。なお、輪郭抽出処理を行う前に、予め欠陥候補領域の画素値を「1」、それ以外の領域の画素値を「0」として反転しておく。
【0124】
次に、抽出された各欠陥候補領域の輪郭に囲まれた領域の画素数を求めることにより、各欠陥候補領域の大きさを求め、所定閾値Vより大きいものを欠陥として抽出する。
【0125】
また、良品輪郭データ104に基づいて、各欠陥候補領域がいずれのパターンに含まれるかを分類し、同じ検査パターンに含まれる欠陥候補領域の数をカウントする。所定数N以上の欠陥候補領域が存在する検査パターンを欠陥パターンとみなし、当該検査パターンに含まれる欠陥候補領域をすべて欠陥として抽出する。あるいは、同じ検査パターンに含まれる欠陥候補領域の画素数が所定値W以上の場合に、当該検査パターンを欠陥パターンとみなしてもよい。
【0126】
なお、所定閾値V、所定数Nおよび所定値Wは、検出すべき最小の欠陥の大きさや、1つのパターンに許容される欠陥の数および欠陥の面積などに基づいて、予め検査条件として設定されている値である。
【0127】
また、欠陥候補領域が密集して存在している場合を検出するため、領域結合処理を行う。図16および図17は、欠陥検出部202が欠陥の検出を行う際に実行する領域結合処理の詳細を示す流れ図である。
【0128】
領域結合処理では、まず、後述する図18(b)の抽出棒TR(本発明における第3の輪郭抽出体に相当する。)の画素数LRを取得し(ステップS71)、開始画素SRを検出して(ステップS72)、開始画素SRが検出されたか否かを判定する(ステップS73)。なお、画素数LRは「3」以上の所定値であるが、本実施の形態においては、画素数LRは「10」とする。
【0129】
開始画素SRが検出された場合(ステップS73においてYes)には、検出された開始画素SRを抽出棒TRの支点画素ORとし(ステップS81)、抽出棒TRを回転開始位置の初期値に基づいて位置ROT1にセットし、回転開始位置をデクリメントする(ステップS82)。
【0130】
抽出棒TRがセットされると、輪郭画素を検出したか否かを判定する(ステップS83)。輪郭画素が検出されたと判定された場合は、さらに、検出した輪郭画素が開始画素SRか否かを判定し(ステップS87)、検出した輪郭画素が開始画素SRでない場合は、検出した輪郭画素と支点画素ORとの間の画素をすべて輪郭画素として保存するとともに、当該検出した輪郭画素を新たに支点画素ORとおき(ステップS88)、ステップS82の処理に戻って、検出された輪郭画素が開始画素SRとなるまで、さらに輪郭画素の検出を行う。
【0131】
輪郭画素が検出されない場合(ステップS83においてNo)は、抽出棒TRを右回りに1段階回転させ(ステップS84)、回転した位置が、いずれかの回転開始候補位置に該当するか否かを判定し(ステップS85)、回転した位置が回転開始候補位置に該当する場合にのみ、回転開始位置をインクリメントして(ステップS86)、ステップS83からの処理を繰り返す。
【0132】
検出した輪郭画素が開始画素SRである場合(ステップS87においてYes)は、欠陥候補領域の輪郭線に沿って抽出棒TSが周回し終わったことになるため、それまでに検出した輪郭画素に囲まれた領域内の画素の画素値を「0」とし(ステップS89)、図16の処理に戻り、開始画素SRの次の画素から再び所定の方向に走査することにより、新たな開始画素SRを検出する(ステップS72)。なお、図17においても図示を省略しているが、抽出棒TRを一回転(360°の自転)させても輪郭画素が検出できなかった場合は、開始画素SRの画素値を「0」として図16に示す処理に戻る。
【0133】
新たな開始画素SRが検出されなくなるまで(ステップS73においてNo)、ステップS72,S73、およびステップS81ないしS89の処理を繰り返し、新たな開始画素SRが検出されなくなったら、ステップS88で保存した輪郭画素に基づいて、欠陥の検出を行い(ステップS74)、領域結合処理を終了して、図11に示す欠陥候補領域を抽出する処理に戻る。
【0134】
図18(a)および(b)は、欠陥検出装置1における領域結合処理の原理を説明する図である。図18(a)に示すように、複数の欠陥候補領域が密集して発生している場合は欠陥として検出すべきであるが、各欠陥候補領域の画素数が所定閾値V未満である場合は、従来は欠陥として検出することができず、欠陥の見逃しが発生していた。
【0135】
しかし、本実施の形態における欠陥検出装置1では、10個の画素を異方的に配列させた画素列である抽出棒TRを用いて欠陥候補領域をなぞることにより、図18(b)に示すように、輪郭間距離が所定値(画素数LR)よりも近傍に存在する複数の欠陥領域を、それらの輪郭の橋渡し処理によって互いに結合して1つの欠陥候補領域とすることができる。このうち、輪郭画素のそれぞれを支点画素ORとして抽出棒TRを回転(自転)させる処理は、支点画素ORから所定の距離内にある自他の輪郭画素のうち、抽出棒TRの自転において最初に出合った輪郭画素へのブリッジを形成しつつ輪郭追跡を進めるためのものである。また、検出された方向における次の輪郭画素を支点画素ORとし、抽出棒TRの回転位置を戻すように抽出棒TRを移動した後に同様の処理を繰り返すことにより、上記ブリッジ処理による輪郭結合を、抽出棒TRの揺動により進め、閉じたループとしての新たな欠陥候補領域を特定するための処理である。
【0136】
結合されたあらたな欠陥候補領域は、所定閾値V以上の画素数を有する欠陥候補領域となることから、欠陥として検出することができる。なお、この場合、領域結合処理の後に欠陥として検出されることから、当該欠陥は所定閾値V未満の欠陥が密集した状態の欠陥であると識別することも可能である。また、本実施の形態では、画素数LRを「10」としたが、これに限られるものではなく、検出する欠陥の輪郭間距離に基づいて、「3」以上の画素数を設定すればよい。
【0137】
図11に戻って、欠陥の検出が終了すると、欠陥検出部202は、検出した欠陥に基づいて、欠陥データ105を生成し、検査処理を終了し、図3に示す処理に戻る。
【0138】
なお、欠陥データ105には、欠陥の位置(欠陥領域に対して輪郭抽出処理(図6)を行い、抽出された欠陥の輪郭に基づいて、当該欠陥の重心位置から、欠陥の位置を求める。)、大きさ(欠陥の輪郭内に含まれる画素数)、欠陥が存在するパッドの識別子(欠陥の重心位置が良品輪郭データ104に示されるパッドの輪郭のうち、どの輪郭内に存在しているかにより判定する。)などが含められており、例えば、データ取得部203が当該欠陥データ105をディスプレイ24に表示させることにより、オペレータが欠陥の検証を行う際の参考とされる。
【0139】
図3に戻って、ステップS2の検査処理が終了すると、欠陥検出装置1は、検査ステージ12に保持されている検査対象基板92を搬出機構13によりアンローダ14aまたは14bに搬出する。このとき、検査処理において欠陥が検出されなかった検査対象基板92はアンローダ14aに搬出され、欠陥が検出された検査対象基板92はアンローダ14bに搬出される。
【0140】
これにより、欠陥検出装置1は、欠陥の有無に基づいて検査対象基板92を分類することができる。
【0141】
さらに、ローダ10に検査対象基板92が存在するか否かにより、検査を終了するか否かを判定し(ステップS3)、ローダ10に検査すべき検査対象基板92がまだ存在する場合はステップS2からの処理を繰り返し、検査対象基板92がローダ10に存在せず、検査を終了する場合は処理を終了する。
【0142】
以上により、本実施の形態における欠陥検出装置1では、少なくとも3画素以上の画素から構成される抽出棒TSによって、検査パターンの領域をなぞることにより、検査パターンの領域の輪郭を平滑化することによって、検査マスクを生成することにより、位置ずれ誤差などを許容しつつ、欠け欠陥の見逃しを抑制することができる。また、輪郭平滑化処理と、平滑化された輪郭の抽出処理とを同時に行うことにより、各処理を別途行う場合に比べて、さらに、画像処理を高速化することができる。
【0143】
また、輪郭抽出処理を高速に行うことができ、実用可能な処理時間内で欠陥やパターンの輪郭に基づいた欠陥検出処理を行うことができる。
【0144】
さらに、輪郭間距離が所定値以下である複数の欠陥候補領域を互いに結合して1つの欠陥候補領域とすることにより、例えば、微小欠陥が密集する場合に欠陥の見逃しを防止することができ、欠陥の検出を高精度に行うことができる。
【0145】
<2. 第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、一体として構成される欠陥検出装置1により基板上に形成されたパッドパターンの検査処理の全体を行う場合について説明したが、検査プロセスのうち良品基板および検査対象基板の画像の取得以外の処理は別体のコンピュータにより行われてもよい。
【0146】
図19は、このような原理に基づいて構成した第2の実施の形態における欠陥検出システム3の構成を示す図である。欠陥検出システム3は、撮影対象の画像を取得する撮像カメラ4、および、撮像カメラ4にて得られた画像を処理するコンピュータ5を有する。
【0147】
撮像カメラ4は画像を撮影し、得られた画像データをコンピュータ5に伝送ケーブルを介して転送する。もちろん、画像データはメモリカード等の記録媒体を介してコンピュータ5に転送されてもよい。
【0148】
図20は、コンピュータ5の構成を示すブロック図である。コンピュータ5は、各種演算処理を行うCPU50、各種情報を記憶するRAM51および基本プログラムを記憶するROM52をバスラインに接続した一般的なコンピュータシステムの構成となっている。
【0149】
バスラインにはさらに、オペレータからの入力を受け付ける操作部53としてのキーボード53aおよびマウス53b、各種情報の表示を行うディスプレイ54、光磁気ディスク等の記録媒体にデータを記憶する記憶装置55、並びに、撮像カメラ4との間で通信を行う通信部56が、適宜、インターフェイス(I/F)を介する等して接続される。
【0150】
コンピュータ5には、事前に図示しない読取装置を介して可搬性の記録媒体からプログラム550が読み出され、記憶装置55に記憶される。そして、プログラム550がRAM51にコピーされるとともにCPU50がRAM51内のプログラム550に従って演算処理を実行することによりコンピュータ5が第1の実施の形態における制御部2としての動作を行う。
【0151】
すなわち、CPU50およびその周辺構成が図2に示す基準マスク生成部200、検査マスク生成部201、欠陥検出部202およびデータ取得部203として動作することにより、第1の実施の形態と同様に欠陥データ105が生成される。
【0152】
以上のように、第2の実施の形態における欠陥検出システム3のように撮像カメラ4とコンピュータ5とから構成されるシステムであっても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0153】
<3. 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0154】
例えば、上記実施の形態では、CPUによる画像処理機能をプログラムによるソフトウェア処理により実現していたが、それらの機能の一部、または全部を専用のハードウェアにより実現してもよい。
【0155】
また、抽出棒を揺動(回転)させる処理は、上記実施の形態に示す処理に限られるものではない。例えば、検出した輪郭画素を新たに支点画素とした時点で、新たな支点画素を中心に抽出棒を一段階回転移動させてから、検出対象画素について輪郭画素の検出を開始するようにしてもよい。このような抽出棒の揺動によっても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0156】
【発明の効果】
請求項1ないし19に記載の発明では、3画素以上の画素から構成される第1の輪郭抽出体を用いて検査パターンの輪郭の追跡を行い、第1の輪郭抽出体による検査パターンの輪郭の追跡軌跡に基づいて検査パターンの輪郭を平滑化することにより、不感帯における欠け欠陥の見落としを防止することができる。
【0157】
請求項2に記載の発明では、第1の輪郭抽出体は、3以上の画素を異方的に配列させた画素列であり、平滑化手段が、第1の輪郭抽出体を揺動させることにより、検査パターンの輪郭が伸びる方向を検知し、検知された方向に第1の輪郭抽出体を移動させることにより、検査パターンの輪郭が伸びる方向を画素列の揺動によって検知するため、最小限の大きさの画素列によって輪郭が伸びる方向を正確に検知できる。
【0158】
請求項3に記載の発明では、第1の回転追跡手段が、検査パターンを形成する画素と一致した第1の検出対象画素を新たに回転の中心画素とするとともに、回転を開始した第1の開始位置および第1の輪郭抽出体の回転量に応じて、第1の輪郭抽出体を複数の第1の開始位置のうちのいずれかに移動させることにより、請求項2に記載の発明を容易に実現することができる。
【0159】
請求項4に記載の発明では、第1の回転追跡手段が、検査パターンを形成する画素と一致した第1の検出対象画素を新たに第1の支点画素とするとともに、検査パターンの輪郭が伸びる方向を検知した際の第1の輪郭抽出体の位置に応じて、第1の輪郭抽出体を移動させることにより、請求項2に記載の発明を容易に実現することができる。
【0160】
請求項5、15および18に記載の発明では、2画素以上の画素から構成される第2の輪郭抽出体を用いて、良品基板に形成されたパターン(良品パターン)の輪郭を追跡することにより、良品パターンの輪郭を抽出することにより、良品基板に形成されたパターンの輪郭を高速に抽出することができる。
【0161】
請求項6に記載の発明では、第2の輪郭抽出体は、2以上の画素を異方的に配列させた画素列であり、基準マスク生成手段が、第2の輪郭抽出体を揺動させることにより良品パターンの輪郭が伸びる方向を検知し、検知された方向に第2の輪郭抽出体を移動させることにより、検査パターンの輪郭が伸びる方向を画素列の揺動によって検知するため、最小限の大きさの画素列によって輪郭が伸びる方向を正確に検知できる。
【0162】
請求項7に記載の発明では、第2の回転追跡手段が、良品パターンを形成する画素と一致した第2の検出対象画素を新たに第2の支点画素とするとともに、回転を開始した第2の開始位置および第2の輪郭抽出体の回転量に応じて、第2の輪郭抽出体を複数の第2の開始位置のうちのいずれかに移動させることにより、請求項6に記載の発明を容易に実現することができる。
【0163】
請求項8に記載の発明では、第2の回転追跡手段が、良品パターンを形成する画素と一致した第2の検出対象画素を新たに第2の支点画素とするとともに、良品パターンの輪郭が伸びる方向を検知した際の第2の輪郭抽出体の位置に応じて、第2の輪郭抽出体を移動させることにより、請求項6に記載の発明を容易に実現することができる。
【0164】
請求項9に記載の発明では、検出手段が、良品パターンの輪郭に基づいて欠陥候補領域を分類し、当該分類結果に基づいて欠陥候補領域を検査パターンの欠陥として検出することにより、柔軟な欠陥検出を行うことができる。
【0165】
請求項10、16および19に記載の発明では、相互の輪郭間距離が所定値以下である複数の欠陥候補領域を互いに結合して1つの欠陥候補領域とすることにより、欠陥の見逃しを抑制することができる。
【0166】
請求項11に記載の発明は、結合手段が、3以上の画素を異方的に配列させた画素列としての第3の輪郭抽出体を揺動させることによって、複数の欠陥候補領域のそれぞれの輪郭線の間の橋渡しを行い、それによって複数の欠陥候補領域の結合を行うことにより、検査パターンの輪郭が伸びる方向を画素列の揺動によって検知するため、最小限の大きさの画素列によって輪郭が伸びる方向を正確に検知できる。
【0167】
請求項12に記載の発明では、結合手段が、欠陥画素と一致した第3の検出対象画素を新たに第3の支点画素とするとともに、回転を開始した第3の開始位置および第3の輪郭抽出体の回転量に応じて、第3の輪郭抽出体を複数の第3の開始位置のうちのいずれかに移動させることにより、輪郭線の追跡を行いつつ、複数の欠陥候補領域の結合を行うことにより、請求項11に記載の発明を容易に実現することができる。
【0168】
請求項13に記載の発明では、結合手段が、欠陥画素と一致した第3の検出対象画素を新たに第3の支点画素とするとともに、輪郭線の間の橋渡しを行った際の第3の輪郭抽出体の位置に応じて、第3の輪郭抽出体を移動させることにより、輪郭線の追跡を行いつつ、複数の欠陥候補領域の結合を行うことにより、請求項11に記載の発明を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における欠陥検出装置の機能構成を示す図である。
【図2】欠陥確認装置のCPUにより実現される機能構成をデータの流れとともに示すブロック図である。
【図3】欠陥検出装置の動作を示す流れ図である。
【図4】検査条件設定処理の詳細を示す流れ図である。
【図5】良品輪郭データ生成処理の詳細を示す流れ図である。
【図6】輪郭抽出処理の詳細を示す流れ図である。
【図7】抽出棒Tの回転開始候補位置を示す図である。
【図8】輪郭抽出処理における抽出棒Tの動作を示す図である。
【図9】輪郭抽出処理における抽出棒Tの動作を示す図である。
【図10】欠陥検出装置が抽出棒を用いて輪郭を抽出する原理を説明する図である。
【図11】欠陥検出装置における検査処理の詳細を示す流れ図である。
【図12】検査マスク生成処理の詳細を示す流れ図である。
【図13】輪郭平滑化処理の詳細を示す流れ図である。
【図14】輪郭が平滑化される原理を説明する図である。
【図15】検査パターンに位置ずれ欠陥が生じている場合を示す図である。
【図16】欠陥検出部が欠陥の検出を行う際に実行する領域結合処理の詳細を示す流れ図である。
【図17】欠陥検出部が欠陥の検出を行う際に実行する領域結合処理の詳細を示す流れ図である。
【図18】領域が結合される原理を説明する図である。
【図19】第2の実施の形態における欠陥検出システムを示す図である。
【図20】第2の実施の形態におけるコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図21】パッドパターンの欠陥の例を示す図である。
【符号の説明】
1 欠陥検出装置
100 良品画像データ
101 基準マスクデータ
102 検査画像データ
103 検査マスクデータ
104 良品輪郭データ
105 欠陥データ
15 撮像部
20,50 CPU
200 基準マスク生成部
201 検査マスク生成部
202 欠陥検出部
203 データ取得部
21,51 RAM
22,52 ROM
220,550 プログラム
25,55 記憶装置
3 欠陥検出システム
4 撮像カメラ
5 コンピュータ
90 基板
91 良品基板
92 検査対象基板
L,LR,LS 画素数
T,TR,TS 抽出棒
O,OR,OS 支点画素

Claims (19)

  1. 検査対象基板上に形成されたパターン(検査パターン)の欠陥を検出する欠陥検出装置であって、
    基板の画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段により取得された良品基板の画像から基準マスク画像を生成する基準マスク生成手段と、
    前記画像取得手段により取得された前記検査対象基板の画像と、前記基準マスク画像とに基づいて、検査マスク画像を生成する検査マスク生成手段と、
    前記検査マスク画像に基づいて、前記検査対象基板の画像から欠陥候補領域を抽出する候補領域抽出手段と、
    前記欠陥候補領域の特徴に基づいて、前記欠陥候補領域を前記検査パターンの欠陥として検出する検出手段と、
    を備え、
    前記検査マスク生成手段が、
    3画素以上の画素から構成される第1の輪郭抽出体を用いて前記検査パターンの輪郭の追跡を行い、前記第1の輪郭抽出体による前記検査パターンの輪郭の追跡軌跡に基づいて前記検査パターンの輪郭を平滑化する平滑化手段を有することを特徴とする欠陥検出装置。
  2. 請求項1に記載の欠陥検出装置であって、
    前記第1の輪郭抽出体は、3以上の画素を異方的に配列させた画素列であり、
    前記平滑化手段が、
    前記第1の輪郭抽出体を揺動させることにより、前記検査パターンの輪郭が伸びる方向を検知し、検知された方向に前記第1の輪郭抽出体を移動させる第1の回転追跡手段を有することを特徴とする欠陥検出装置。
  3. 請求項2に記載の欠陥検出装置であって、
    前記第1の回転追跡手段が、
    前記第1の輪郭抽出体の回転を開始する候補位置として、所定の回転量ごとに複数の第1の開始位置を記憶しており、
    前記第1の輪郭抽出体を形成する画素のうちの1つを前記回転の中心画素(第1の支点画素)として、いずれかの前記第1の開始位置から前記回転を開始し、
    前記第1の輪郭抽出体の回転中に、前記第1の輪郭抽出体を形成する画素のうち前記第1の支点画素以外の画素(第1の検出対象画素)が、前記検査パターンを形成する画素と一致した場合の前記第1の輪郭抽出体の回転後の伸びる方向を前記検査パターンの輪郭が伸びる方向として検知し、
    前記検査パターンを形成する画素と一致した前記第1の検出対象画素を新たに回転の中心画素とするとともに、前記回転を開始した前記第1の開始位置および前記第1の輪郭抽出体の回転量に応じて、前記第1の輪郭抽出体を前記複数の第1の開始位置のうちのいずれかに移動させることを特徴とする欠陥検出装置。
  4. 請求項2に記載の欠陥検出装置であって、
    前記第1の回転追跡手段が、
    前記第1の輪郭抽出体を形成する画素のうちの1つを、前記第1の輪郭抽出体の回転の中心画素(第1の支点画素)として、所定の位置から前記回転を開始し、
    前記第1の輪郭抽出体の回転中に、前記第1の輪郭抽出体を形成する画素のうち前記第1の支点画素以外の画素(第1の検出対象画素)が、前記検査パターンを形成する画素と一致した場合の前記第1の輪郭抽出体の回転後の伸びる方向を前記検査パターンの輪郭が伸びる方向として検知し、
    前記検査パターンを形成する画素と一致した前記第1の検出対象画素を新たに前記第1の支点画素とするとともに、前記検査パターンの輪郭が伸びる方向を検知した際の前記第1の輪郭抽出体の位置に応じて、前記第1の輪郭抽出体を移動させることを特徴とする欠陥検出装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、
    前記基準マスク生成手段が、
    2画素以上の画素から構成される第2の輪郭抽出体を用いて、前記良品基板に形成されたパターン(良品パターン)の輪郭を追跡することにより、前記良品パターンの輪郭を抽出する輪郭抽出手段を有することを特徴とする欠陥検出装置。
  6. 請求項5に記載の欠陥検出装置であって、
    前記第2の輪郭抽出体は、2以上の画素を異方的に配列させた画素列であり、
    前記基準マスク生成手段が、
    前記第2の輪郭抽出体を揺動させることにより、前記良品パターンの輪郭が伸びる方向を検知し、検知された方向に前記第2の輪郭抽出体を移動させる第2の回転追跡手段を有することを特徴とする欠陥検出装置。
  7. 請求項6に記載の欠陥検出装置であって、
    前記第2の回転追跡手段が、
    前記第2の輪郭抽出体の回転を開始する候補位置として、所定の回転量ごとに複数の第2の開始位置を記憶しており、
    前記第2の輪郭抽出体を形成する画素のうちの1つを前記回転の中心画素(第2の支点画素)として、いずれかの前記第2の開始位置から前記回転を開始し、
    前記第2の輪郭抽出体の回転中に、前記第2の輪郭抽出体を形成する画素のうち前記第2の支点画素以外の画素(第2の検出対象画素)が、前記良品パターンを形成する画素と一致した場合の前記第2の輪郭抽出体の回転後の伸びる方向を前記良品パターンの輪郭が伸びる方向として検知し、
    前記良品パターンを形成する画素と一致した前記第2の検出対象画素を新たに前記第2の支点画素とするとともに、前記回転を開始した前記第2の開始位置および前記第2の輪郭抽出体の回転量に応じて、前記第2の輪郭抽出体を前記複数の第2の開始位置のうちのいずれかに移動させることを特徴とする欠陥検出装置。
  8. 請求項6に記載の欠陥検出装置であって、
    前記第2の回転追跡手段が、
    前記第2の輪郭抽出体を形成する画素のうちの1つを、前記第2の輪郭抽出体の回転の中心画素(第2の支点画素)として、所定の位置から前記回転を開始し、
    前記第2の輪郭抽出体の回転中に、前記第2の輪郭抽出体を形成する画素のうち前記第2の支点画素以外の画素(第2の検出対象画素)が、前記良品パターンを形成する画素と一致した場合の前記第2の輪郭抽出体の回転後の伸びる方向を前記良品パターンの輪郭が伸びる方向として検知し、
    前記良品パターンを形成する画素と一致した前記第2の検出対象画素を新たに前記第2の支点画素とするとともに、前記良品パターンの輪郭が伸びる方向を検知した際の前記第2の輪郭抽出体の位置に応じて、前記第2の輪郭抽出体を移動させることを特徴とする欠陥検出装置。
  9. 請求項5ないし8のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、
    前記検出手段が、
    前記良品パターンの輪郭に基づいて前記欠陥候補領域を分類し、当該分類結果に基づいて前記欠陥候補領域を前記検査パターンの欠陥として検出することを特徴とする欠陥検出装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、
    前記検出手段が、
    相互の輪郭間距離が所定値以下である複数の欠陥候補領域を互いに結合して1つの欠陥候補領域とする結合手段を有することを特徴とする欠陥検出装置。
  11. 請求項10に記載の欠陥検出装置であって、
    前記結合手段が、
    3以上の画素を異方的に配列させた画素列としての第3の輪郭抽出体を揺動させることによって、前記複数の欠陥候補領域のそれぞれの輪郭線の間の橋渡しを行い、それによって前記複数の欠陥候補領域の結合を行うことを特徴とする欠陥検出装置。
  12. 請求項11に記載の欠陥検出装置であって、
    前記結合手段が、
    前記第3の輪郭抽出体の回転を開始する候補位置として、所定の回転量ごとに複数の第3の開始位置を記憶しており、
    前記第3の輪郭抽出体を形成する画素のうちの1つを前記回転の中心画素(第3の支点画素)として、いずれかの前記第3の開始位置から前記回転を開始し、
    前記第3の輪郭抽出体の回転中に、前記第3の輪郭抽出体を形成する画素のうち前記第3の支点画素以外の画素(第3の検出対象画素)が、前記複数の欠陥候補領域のうちのいずれかを形成する画素(欠陥画素)と一致した場合に、前記欠陥画素と一致した前記第3の検出対象画素を含む欠陥候補領域と、前記第3の支点画素を含む欠陥候補領域との輪郭線の間の橋渡しを行い、
    前記欠陥画素と一致した前記第3の検出対象画素を新たに前記第3の支点画素とするとともに、前記回転を開始した前記第3の開始位置および前記第3の輪郭抽出体の回転量に応じて、前記第3の輪郭抽出体を前記複数の第3の開始位置のうちのいずれかに移動させることにより、前記輪郭線の追跡を行いつつ、前記複数の欠陥候補領域の結合を行うことを特徴とする欠陥検出装置。
  13. 請求項11に記載の欠陥検出装置であって、
    前記結合手段が、
    前記第3の輪郭抽出体を形成する画素のうちの1つを、前記第3の輪郭抽出体の回転の中心画素(第3の支点画素)として、所定の位置から前記回転を開始し、
    前記第3の輪郭抽出体の回転中に、前記第3の輪郭抽出体を形成する画素のうち前記第3の支点画素以外の画素(第3の検出対象画素)が、前記複数の欠陥候補領域のうちのいずれかを形成する画素(欠陥画素)と一致した場合に、前記欠陥画素と一致した前記第3の検出対象画素を含む欠陥候補領域と、前記第3の支点画素を含む欠陥候補領域との輪郭線の間の橋渡しを行い、
    前記欠陥画素と一致した前記第3の検出対象画素を新たに前記第3の支点画素とするとともに、前記輪郭線の間の橋渡しを行った際の前記第3の輪郭抽出体の位置に応じて、前記第3の輪郭抽出体を移動させることにより、前記輪郭線の追跡を行いつつ、前記複数の欠陥候補領域の結合を行うことを特徴とする欠陥検出装置。
  14. 検査対象基板上に形成されたパターン(検査パターン)の欠陥を検出する欠陥検出方法であって、
    基板の画像を取得する画像取得工程と、
    前記画像取得工程により取得された良品基板の画像から基準マスク画像を生成する基準マスク生成工程と、
    前記画像取得工程により取得された前記検査対象基板の画像と、前記基準マスク画像とに基づいて、検査マスク画像を生成する検査マスク生成工程と、
    前記検査マスク画像に基づいて、前記検査対象基板の画像から欠陥候補領域を抽出する候補領域抽出工程と、
    前記欠陥候補領域の特徴に基づいて、前記欠陥候補領域を前記検査パターンの欠陥として検出する検出工程と、
    を有し、
    前記検査マスク生成工程が、
    3画素以上の画素から構成される第1の輪郭抽出体を用いて前記検査パターンの輪郭の追跡を行い、前記第1の輪郭抽出体による前記検査パターンの輪郭の追跡軌跡に基づいて前記検査パターンの輪郭を平滑化することを特徴とする欠陥検出方法。
  15. 請求項14に記載の欠陥検出方法であって、
    前記基準マスク生成工程が、
    2画素以上の画素から構成される第2の輪郭抽出体を用いて、前記良品基板に形成されたパターン(良品パターン)の輪郭を追跡することにより、前記良品パターンの輪郭を抽出することを特徴とする欠陥検出方法。
  16. 請求項14または15に記載の欠陥検出方法であって、
    前記検出工程が、
    相互の輪郭間距離が所定値以下である複数の欠陥候補領域を互いに結合して1つの欠陥候補領域とすることを特徴とする欠陥検出方法。
  17. コンピュータによる実行可能なプログラムであって、
    前記プログラムの前記コンピュータによる実行は、前記コンピュータに、
    基板の画像を取得する画像取得工程と、
    前記画像取得工程により取得された良品基板の画像から基準マスク画像を生成する基準マスク生成工程と、
    前記画像取得工程により取得された検査対象基板の画像と、前記基準マスク画像とに基づいて、検査マスク画像を生成する検査マスク生成工程と、
    前記検査マスク画像に基づいて、前記検査対象基板の画像から欠陥候補領域を抽出する候補領域抽出工程と、
    前記欠陥候補領域の特徴に基づいて、前記欠陥候補領域を前記検査パターンの欠陥として検出する検出工程と、
    を実行させ、
    前記検査マスク生成工程が、
    3画素以上の画素から構成される第1の輪郭抽出体を用いて前記検査パターンの輪郭の追跡を行い、前記第1の輪郭抽出体による前記検査パターンの輪郭の追跡軌跡に基づいて前記検査パターンの輪郭を平滑化することを特徴とするプログラム。
  18. 請求項17に記載のプログラムであって、
    前記基準マスク生成工程が、
    2画素以上の画素から構成される第2の輪郭抽出体を用いて、前記良品基板に形成されたパターン(良品パターン)の輪郭を追跡することにより、前記良品パターンの輪郭を抽出することを特徴とするプログラム。
  19. 請求項17または18に記載のプログラムであって、
    前記検出工程が、
    相互の輪郭間距離が所定値以下である複数の欠陥候補領域を互いに結合して1つの欠陥候補領域とすることを特徴とするプログラム。
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