JP3955733B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、半導体装置およびその製造技術に関し、特に、電源配線とウエルとの間にスイッチ素子を介在させ、そのオン・オフ制御によってウエルに形成されたトランジスタのしきい値電圧を制御することが可能な機能を有する半導体装置およびその設計技術に適用して有効な技術に関するものである。
背景技術
半導体素子の微細化、半導体装置の低消費電力化および半導体装置の動作速度の向上等の要求に伴い、半導体装置におけるトランジスタのしきい値電圧の低下が進められている。しかし、しきい値電圧が低いことに起因して、半導体装置のトランジスタに対してそのソース、ドレイン間にリーク電流が生じるか否かの有無を検査する際に、本当に欠陥なのか否かについての判定が難しいという課題がある。また、半導体装置の動作待機時においてはトランジスタのリーク電流により消費電力が増大するという課題もある。このような課題を解決するために、トランジスタが配置された半導体基板(具体的にはウエルと称する半導体領域)に所定の電圧を印加することにより、トランジスタのしきい値電圧を一時的に上げてリーク電流を少なくする技術がある。これにより、例えば試験時においては、しきい値電圧を上げているにもかかわらず対象のトランジスタがオンしていれば、そのトランジスタは欠陥であると容易に判断することができる。また、半導体装置の動作待機時においてはトランジスタのしきい値電圧を上げることでリーク電流を低減させ半導体装置の消費電力を低下させることもできる。このしきい値電圧を可変にする技術については、例えば日経BP社、1996年8月1日発行、日経マイクロデバイス(1996年8月号)P50〜P66に記載があり、基板電圧を帰還制御することでしきい値電圧を変化させ、低電力化や高速化を図る技術について、回路構造や素子レイアウト構造が開示されている。
ところで、本発明者は、基板(またはウエル)電圧を電源電圧にするか、他の電圧にするかを切り換えるスイッチ素子を用いて、しきい値電圧を可変にする技術を検討し、この技術においては、以下の課題があることを見出した。
すなわち、この技術においては、基板(ウエル)電圧を電源電圧にするか、他の電圧にするかを切り変えるスイッチ素子が必要であるが、そのスイッチ素子の配置について充分な考慮が必要であり、そのスイッチ素子が多すぎると論理回路の配置面積が小さくなる。したがって、チップサイズの増大を招く。一方、そのスイッチ素子が少なすぎると、ウエルの抵抗の増大に起因してウエルにノイズが生じる。したがって、しきい値電圧が変動し半導体装置の動作が不安定となる。また、そのノイズはCMIS回路を持つ半導体装置においてラッチアップを誘発するという課題がある。
本発明の目的は、トランジスタが形成された半導体領域と電源配線との間にスイッチ素子を介在させ、そのオン・オフ制御によってトランジスタのしきい値電圧を制御することが可能な機能を有する半導体装置において半導体領域で発生するノイズを低減することのできる技術を提供することにある。
また、本発明の目的は、トランジスタが形成された半導体領域と電源配線との間にスイッチ素子を介在させ、そのオン・オフ制御によってトランジスタのしきい値電圧を制御することが可能な機能を有する半導体装置の大型化を招くことなく、半導体領域で発生するノイズを低減することのできる技術を提供することにある。
また、本発明の目的は、トランジスタが形成された半導体領域と電源配線との間にスイッチ素子を介在させ、そのオン・オフ制御によってトランジスタのしきい値電圧を制御することが可能な機能を有する半導体装置の構造を複雑にすることなく、半導体領域で発生するノイズを低減することのできる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
発明の開示
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
1.本発明は、半導体基板に形成された半導体領域と、
前記半導体領域に形成された複数の電界効果トランジスタと、
前記複数の電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
前記スイッチ素子を、前記半導体領域内に複数分散させて配置したものである。
2.本発明は、半導体基板に形成された半導体領域と、
前記半導体領域に形成された複数の電界効果トランジスタと、
前記複数の電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
前記半導体領域に、それとは反対の導電型の半導体領域を設け、その半導体領域と前記電源配線とを電気的に接続したものである。
3.本発明は、半導体基板に形成された半導体領域と、
前記半導体領域に形成された複数の電界効果トランジスタと、
前記複数の電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
前記複数の電界効果トランジスタのうちの未使用の電界効果トランジスタのソース、ドレイン用の一対の半導体領域の少なくとも一方と前記電源配線とを電気的に接続したものである。
4.本発明は、半導体基板に形成された半導体領域と、
前記半導体領域に形成された複数の電界効果トランジスタと、
前記複数の電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
前記スイッチ素子を前記半導体領域内に複数個分散させて配置し、かつ、前記半導体領域に、それとは反対の導電型の半導体領域を設け、その半導体領域と前記電源配線とを電気的に接続したものである。
5.本発明は、半導体基板に形成された半導体領域と、
前記半導体領域に形成された複数の電界効果トランジスタと、
前記複数の電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
前記スイッチ素子を前記半導体領域内に複数個分散させて配置し、かつ、前記複数の電界効果トランジスタのうちの未使用の電界効果トランジスタのソース、ドレイン用の一対の半導体領域の少なくとも一方と前記電源配線とを電気的に接続したものである。
6.本発明は、半導体基板に形成された半導体領域と、
前記半導体基板に規則的に配置された複数の基本セルと、
前記複数の基本セルの各々に配置され、前記半導体領域に形成された電界効果トランジスタと、
前記電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
前記スイッチ素子を、前記基本セル内の電界効果トランジスタで形成し、かつ、前記半導体領域内に複数分散させて配置したものである。
7.本発明は、半導体基板に形成された半導体領域と、
前記半導体基板に規則的に配置された複数の基本セルと、
前記複数の基本セルの各々に配置され、前記半導体領域に形成された電界効果トランジスタと、
前記電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
前記スイッチ素子を、前記基本セルの電界効果トランジスタで形成し、かつ、前記複数の基本セル内の前記半導体領域内に形成された領域であって前記半導体領域とは反対導電型の半導体領域と前記電源配線とを電気的に接続したものである。
8.本発明は、半導体基板に形成された半導体領域と、
前記半導体基板に規則的に配置された複数の基本セルと、
前記複数の基本セルの各々に配置され、前記半導体領域に形成された電界効果トランジスタと、
前記電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
前記スイッチ素子を、前記基本セルの電界効果トランジスタで形成し、かつ、前記電界効果トランジスタのうちの未使用の電界効果トランジスタのソース、ドレイン用の一対の半導体領域の少なくとも一方と前記電源配線とを電気的に接続したものである。
9.本発明は、半導体基板に形成された半導体領域と、
前記半導体基板に規則的に配置された複数の基本セルと、
前記複数の基本セルの各々に配置され、前記半導体領域に形成された電界効果トランジスタと、
前記電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
前記スイッチ素子を、前記基本セルの電界効果トランジスタで形成し、かつ、前記半導体領域内に複数個分散させて配置し、
前記複数の基本セル内の前記半導体領域に形成された領域であって前記半導体領域とは反対導電型の半導体領域と前記電源配線とを電気的に接続したものである。
10.本発明は、半導体基板に形成された半導体領域と、
前記半導体基板に規則的に配置された複数の基本セルと、
前記複数の基本セルの各々に配置され、前記半導体領域に形成された電界効果トランジスタと、
前記電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
前記スイッチ素子を、前記基本セルの電界効果トランジスタで形成し、かつ、前記半導体領域内に複数個分散させて配置し、
前記電界効果トランジスタのうちの未使用の電界効果トランジスタのソース、ドレイン用の一対の半導体領域の少なくとも一方と前記電源配線とを電気的に接続したものである。
11.本発明は、半導体基板に形成された半導体領域と、
前記半導体基板に規則的に配置された複数の基本セルと、
前記複数の基本セルの各々に配置され、前記半導体領域に形成された電界効果トランジスタと、
前記複数の基本セルで形成された回路と、
前記電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
前記回路のうちの所定の回路内に前記スイッチ素子を内蔵させたものである。
12.本発明は、半導体基板の周辺回路領域に形成された半導体領域と、
前記半導体基板の周辺回路領域に規則的に配置された複数の入出力回路用セルと、
前記複数の入出力回路用セルの各々に配置され、前記半導体領域に形成された入出力回路用の複数の電界効果トランジスタと、
前記入出力回路用の複数の電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
前記周辺回路領域における半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
前記周辺回路領域は、外部領域と内部領域とを有し、前記外部領域には相対的にしきい値電圧の高い前記入出力回路用の電界効果トランジスタが配置され、前記内部領域には相対的にしきい値電圧の低い前記入出力回路用の電界効果トランジスタが配置され、
前記内部領域内の入出力回路用の電界効果トランジスタのうちの入出力回路として使用されない電界効果トランジスタによって前記スイッチ素子を形成したものである。
13.本発明は、半導体基板の周辺回路領域に形成された半導体領域と、
前記半導体基板の周辺回路領域に規則的に配置された複数の入出力回路用セルと、
前記複数の入出力回路用セルの各々に配置され、前記半導体領域に形成された入出力回路用の複数の電界効果トランジスタと、
前記入出力回路用の複数の電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
前記周辺回路領域における半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
前記周辺回路領域は、外部領域と内部領域とを有し、前記外部領域には相対的にしきい値電圧の高い前記入出力回路用の電界効果トランジスタが配置され、前記内部領域には相対的にしきい値電圧の低い前記入出力回路用の電界効果トランジスタが配置され、
前記内部領域内の入出力回路用の電界効果トランジスタのうちの未使用の電界効果トランジスタによって前記スイッチ素子を形成し、かつ、前記入出力として使用されない電界効果トランジスタのソース、ドレイン用の一対の半導体領域の少なくとも一方と、前記電源配線とを電気的に接続して容量素子を形成したものである。
14.本発明は、(a)半導体基板に複数の基本セルを規則的に配置する工程と、(b)前記複数の基本セルのうちの所定の基本セルの電界効果トランジスタによって、前記半導体基板に形成された半導体領域と半導体装置の電源配線とを電気的に接続したり切り離したりするスイッチ素子を形成する工程と、(c)前記複数の基本セルのうちの所定の基本セルによって複数の回路を形成する工程とを有するものである。
15.本発明は、(a)半導体基板に複数の基本セルを規則的に配置する工程と、(b)前記複数の基本セルのうちの所定の基本セルの電界効果トランジスタによって、前記半導体基板に形成された半導体領域と半導体装置の電源配線とを電気的に接続したり切り離したりするスイッチ素子を形成する工程と、(c)前記複数の基本セルのうちの所定の基本セルによって複数の回路を形成する工程と、(d)前記複数の基本セルのうちの未使用の電界効果トランジスタのソース、ドレイン用の一対の半導体領域のうちの少なくとも一方と、前記電源配線とを電気的に接続する接続孔を配置する工程とを有するものである。
16.本発明は、(a)半導体基板に複数の基本セルを規則的に配置する工程と、(b)前記複数の基本セルのうちの所定の基本セルの電界効果トランジスタによって、前記半導体基板に形成された半導体領域と半導体装置の電源配線とを電気的に接続したり切り離したりするスイッチ素子を形成する工程と、(c)前記複数の基本セルのうちの所定の基本セルによって複数の回路を形成する工程とを有し、前記(c)工程において、前記複数の回路のうちの所定の回路内には前記スイッチ素子が内蔵されているものである。
17.本発明は、(a)半導体基板に複数の基本セルを規則的に配置する工程と、(b)前記複数の基本セルのうちの所定の基本セルによって複数の回路を形成する工程とを有し、前記複数の回路のうちの所定の回路内には前記スイッチ素子が内蔵されているものである。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、本実施の形態においては、pチャネル型のMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)をpMISと略し、nチャネル型のMISFETをnMISと略す。
まず、本実施の形態を説明する前に、本発明の技術思想を説明する。図1は本発明者が本発明をするのに検討したCMIS(Complementary MIS)ゲートアレイの一例の構造を模式的に示した図である。セル列には複数個の基本セル50が図1の横方向に沿って規則的に並んで配置されている。なお、図1において複数の基本セル50のうちの使用されていない基本セル50には「未使用」と記載している。使用されている基本セル50には、説明を簡単にするため、論理回路として、例えばインバータ回路INVが形成されている場合が示されている。このインバータ回路INVは、pMIS51QpとnMIS51Qnとで構成されるCMISインバータ回路となっている。なお、インバータ回路は基本的な論理回路を代表して示したもので、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えばAND回路、NAND回路、OR回路、NOR回路またはExclusive−OR回路等のような基本的な論理回路等が形成されている場合でも適用される。また、ここでは説明を簡単にするために基本的な論理回路を示しており、例えばフリップフロップ回路やクロック回路等のような比較的大型の(高機能化および大規模化された)論理回路が形成されている場合でも適用される。また、符号INは論理回路の入力、OUTは論理回路の出力を示している。
電源配線52VDDは、相対的に高電位の電源電圧を供給するための配線である。また、電源配線52VSSは、相対的に低電位の電源電圧を供給するための配線である。上記インバータ回路INVで代表される論理回路は、この電源配線52VDD、52VSSの間に電気的に接続されている。例えばインバータ回路INVのpMIS51Qpのドレインが電源配線52VDDに電気的に接続され、インバータ回路INVのnMIS51Qnのソースが電源配線52VSSに電気的に接続されている。
ウエル電位制御用の配線53VPPは、基本セル50のpMIS51Qpが配置されたnウエルに相当する。これにより、pMIS51Qpのしきい値電圧を所定値に設定することが可能となっている。符号の54Rは、そのnウエルの拡散抵抗を示している。また、ウエル電位制御用の配線53VNNは、基本セル50のnMIS51Qnが配置されたpウエルに相当する。これにより、nMIS51Qnのしきい値電圧を所定値に設定することが可能となっている。符号の55Rは、そのpウエルの拡散抵抗を示している。
上記電源配線52VDDと配線53VPPとの間にスイッチ素子56SW1が介在され、上記電源配線52VSSと配線53VNNとの間にスイッチ素子56SW2が介在されている。図1では、スイッチ素子56SW1,56SW2をスイッチの電気記号で模式的に示しているが、実際は、これもトランジスタによって構成されている。すなわち、スイッチ素子56SW1は、pMISで構成され、スイッチ素子56SW2は、nMISで構成されている。このスイッチ素子56SW1,SW2は、電源配線52VDD、52VSSと配線53VPP、53VNNとを電気的に接続したり、切り離したりする素子である。すなわち、このスイッチ素子56SW1,56SW2がオンしている状態においては、配線53VPPは、電源配線52VDDの電位に設定され、上記pウエルやnウエルにバイアス電圧は印加されない。一方、スイッチ素子56SW1,56SW2がオフしている状態においては、電源配線52VDD,52VSSと配線53VPP、53VNNとは切り離され、電源配線52VDD,52VSSの電位とは異なる電位の電圧を外部から配線53VPP、53VNN(nウエルおよびpウエル)に印加することによって上記pウエルやnウエルにバイアスを発生させるのである。
ところで、上記pウエルやnウエル(以下、単にウエルともいう)は、高抵抗の拡散層により構成されるため、給電のポイント数が少ないと電位が不安定になることが想定される。
ここで、ウエルの電位の安定性を確保することを考慮すると、スイッチ素子56SW1,56SW2が半導体装置の通常動作時にオンしているものと仮定して、上記ウエルの電位の安定性のために必要なスイッチ素子56SW1,56SW2の数(あるいは密度)はウエル給電のための接続孔分だけ必要になる。しかしながらスイッチ素子56SW1,56SW2はトランジスタとしての面積を所有していることから、スイッチ素子56SW1,56SW2を上記接続孔と同じ割合で配置すれば多大な面積を消費することになり現実的ではない。また、スイッチ素子56SW1,56SW2の数を減らし、かつ、ウエルの抵抗を低減にする方法として、ウエル給電用の配線を用意することも考えられるが、この解決策も配線チャネルの消費が増加することになり、面積効率の低下を招くことになる。
そこで、まず、ウエルに発生するスイッチングノイズのメカニズムを解析し、上記問題を回避する方法を考えるための準備を行うことにする。図2(a)は、pウエルの近辺のインバータ回路INVを構成するnMIS51Qnを取り出して示してある。また、pウエルのノードN50において、このインバータ回路INV直下の点をモニタしたときのノイズ波形をスイッチング動作と同期させてグラフで示したのが図2(b)である。まず、入力INの信号の波形が立ち上がるタイミングに同期してノイズNgbが発生する。これはゲート電極と半導体基板との間に存在するゲート容量成分Cgbを介して発生したもので、プラス方向のノイズである。続いて、出力OUTの信号の波形と同期してマイナス方向に大きなノイズNaが発生する。この時の電位変化量をnAとした。逆に入力INの信号が立ち下がる方向では、やはり出力OUTの信号に同期してノイズNbが発生する。この時の電位変化量をnBとした。また、この時はノイズNgbに相当するノイズ成分は現れてこない。これは、nMIS51Qnがオンしチャネルが形成されると、ゲート容量成分Cgbは消えてしまうからである。電荷保存則によりNa=Nbであるから、ノイズの絶対値として大きいのはノイズNbである。したがって、ノイズNbのタイプのノイズに限って解析を行う。これには、nMIS51Qnに存在する寄生ダイオード容量が関与している。そこで、ノイズ源となっているインバータ回路INVを今一度書き直すと図3(a)、(b)のようになる。ここでは、pMIS51Qpのオン抵抗をR1、ダイオード容量をC1,C2とした。また、ウエルの実効的な抵抗をR2とした。C3は、外部負荷容量である。この解析に当たって、本発明者が検討した技術においては、抵抗R2が充分に小さいと考え、ダイオード容量C2は0(零)としていたが、抵抗R2が顕著になればダイオード容量C2を無視することはできなくなる。図3(b)はこれらを全て抵抗および容量で置き換えた解析モデルである。uをウエルノイズに相当する電位とし、これを未知の関数として回路方程式を立てると二階線型微分方程式が得られ、その解は、
u(t)=(e−αt−e−βt)/D1/2,D=(1+p+q)−4pq,α=(1+p+q−D1/2)/2qτ,β=(1+p+q+D1/2)/2qτ,τ=C,p=R/R,q=C/C
で与えられる。ただし、高電位側の電源電圧VDD=1で正規化した。このことから、ノイズu(t)を小さくするためにはDを大きくとれば良いことがわかる。Dはp,qの二次式だからp,qともに大きければDも大きくなる。pを大きくとることは抵抗R2を小さくすることである。その方法は、上記スイッチ素子の数を増やすことに相当するが、その場合は、前述の通り、ただ単純にスイッチ素子を増やせば半導体装置の面積効率を犠牲にしなければならない。したがって、そのような面積効率の低下を考慮した配置が必要である。また、qを大きくする方法は、ダイオード容量C2を大きくすることに他ならない。図3のインバータ回路INVの例で見るとダイオード容量C2はnMIS51Qnの面積で決まってしまうように思われるが、実際は、図1に示したように、ダイオード容量C2用のダイオードは、分布定数的に存在しており、ダイオード容量C2の成分のダイオードは未使用のトランジスタ領域にも存在している。そこで、本発明の技術思想においては、未使用のトランジスタ領域についても電源とウエルとを電気的に接続する。これにより、分布定数的ではあるが、実効的にダイオード容量C2を増やしたように見せることが可能である。この接続はレイアウト面積の増加という不具合がない。すなわち、半導体装置における面積効率の低下を招くことなく、ウエルのノイズを低減できる。
次に、本発明の技術思想を説明する。図4は本発明の技術思想を模式的に示した図であり、1つの基本セル列を示している。また、図5は比較のため本発明の技術思想を取り入れていない技術の模式的な図を示している。
図4に示すように、基本セル列には複数の基本セル1が図4のX方向(第1方向)に沿って規則的に並んで配置されている。各基本セル1には、例えばnMISQnおよびpMMISQpが配置されている。なお、符号1(U)は使用されている基本セルを、符号1(UU)は使用されていない基本セルを、1(S)はスイッチ素子3SW1,3SW2として使用されている基本セルを示す。また、使用されていない基本セル1(UU)は論理回路として使用されていないという意味である。
図4には、説明を簡単にするため、論理回路として、例えばインバータ回路INVおよびAND回路AND等のような基本的な論理回路が基本セル1に形成されている場合が示されている。ただし、インバータ回路INVおよびAND回路ANDは論理回路を代表したもので、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えばNAND回路、OR回路、NOR回路またはExclusive−OR回路等のような基本的な論理回路が形成されている場合でも本発明を適用することができる。また、ここでは説明を簡単にするために基本的な論理回路を示しており、例えばフリップフロップ回路やクロック回路等のような比較的大型の論理回路が形成されている場合でも適用される。インバータ回路INVおよびAND回路ANDは、基本セル1内のpMISQpおよびnMISQnにより構成されている。
電源配線2VDDは、相対的に高電位の電源電圧を供給するための配線であり、電源配線2VSSは、相対的に低電位の電源電圧を供給するための配線である。上記基本的な論理回路は、この電源配線2VDD、2VSSの間に電気的に接続されている。例えばインバータ回路INVのpMISQpのドレインが電源配線2VDDに電気的に接続され、インバータ回路INVのnMISQnのソースが電源配線2VSSに電気的に接続されている。そのnMISQnとpMISQpとのゲート電極は互いに電気的に接続され、入力INと電気的に接続されている。また、そのpMISQpのソースとnMISQnのドレインとは互いに電気的に接続され、出力OUTと電気的に接続されている。
ウエル電位制御用の配線2VPPは、基本セル1のpMISQpが配置されたnウエルに相当するものであり、ここでは配線として示されている。この配線2vpp(すなわち、nウエル)に所定の電圧を印加することによってpMISQpのしきい値電圧を所定値に設定することが可能となっている。符号のR2nは、そのnウエルの拡散抵抗を示している。また、ウエル電位制御用の配線2VNNは、基本セル1のnMISが配置されたpウエルに相当するものであり、ここでは配線として示されている。この配線2vNN(すなわち、pウエル)に所定の電圧を印加することにより、nMISQnのしきい値電圧を所定値に設定することが可能となっている。符号のR2pは、そのpウエルの拡散抵抗を示している。
上記電源配線2VDDと配線2VPP(nウエル)との間にスイッチ素子3SW1が介在され、上記電源配線2VSSと配線2VNN(pウエル)との間にスイッチ素子3SW2が介在されている。このスイッチ素子3SW1,3SW2は、電源配線2VDD、2VSSと配線2VPP、2VNN(ウエル)とを電気的に接続したり、切り離したりする素子である。すなわち、このスイッチ素子3SW1,3SW2がオンしている状態においては、nウエルおよびpウエルの電圧は電源電圧(nウエルは電源電圧VDD、pウエルは電源電圧VSS)に設定され、その各々のウエルにバイアス電圧は印加されない。一方、スイッチ素子3SW1,3SW2がオフしている状態においては、配線2VPP、2VNN(nウエルおよびpウエル)に対して電源電圧とは異なる電位の電圧を外部から印加することによって上記各々のウエルにバイアスを発生させるのである。
ここで、本発明の技術思想の第1の大きな特徴は、このスイッチ素子3SW1,3SW2が基本セル1内のpMISQpおよびnMISQnにより構成されていることである。すなわち、スイッチ素子3sw1,3sw2を1つの基本セル1を用いて構成する。このように、スイッチ素子を設けるという特殊な構造の半導体装置において、スイッチ素子3SW1,3SW2を基本セル1内のMISFETによって構成することにより、スイッチ素子を半導体基板のどこにでも配置することができる。すなわち、スイッチ素子3SW1,3SW2の配置の自由度を向上させることができる。したがって、スイッチ素子3SW1、3SW2を、半導体装置の設計および論理構成に対して最適な状態で、すなわち、主回路の配置に不具合を生じさせることなく、半導体基板上に配置する可能となっている。スイッチ素子3sw1を構成するpMISQPのゲート電極は配線2VDBCと電気的に接続されている。スイッチ素子3SW2を構成するnMISQnのゲート電極は配線2VSBCと電気的に接続されている。そして、これら配線2VDBC、2VSBCから各スイッチ素子3SW1,3SW2のゲート電極に伝送される信号によってスイッチ素子3SW1,3SW2のオン・オフが制御されるようになっている。
また、本発明の技術思想の第2の大きな特徴は、スイッチ素子3SW1,3SW2が個々のウエルにおいて分散的に配置されていることである。すなわち、ウエルの両端の間に、複数のスイッチ素子3SW1,3sw2が分散的に配置される。これは、X方向において複数の基本セル1を用いてスイッチ素子3SW1,3SW2を構成することにより、X方向に延在して形成されるウエルに複数のスイッチ素子3SW1,3SW2をx方向において分散的に配置することができる。これは、上記したように、ウエルの両端にスイッチ素子を配置しただけではウエルノイズが増大する課題を考慮した構造である。この場合、上記したように、ただ単にスイッチ素子SW1,3SW2を配置すれば良いのではなく、面積効率の低下を考慮した配置が必要である。
なお、使用の基本セル1、すなわち、論理回路が形成された基本セル1(U)およびスイッチ素子3SW1、3SW2が形成された基本セル1(S)において、電源配線2VDDと配線2VPP(nウエル)との間および電源配線2VSSと配線2VNN(pウエル)との間には、上記ダイオード容量C2に相当するダイオード容量C2aが形成されている。これは図5にも示すように一般的に形成される容量である。
さらに、本発明の技術思想の第3の大きな特徴は、未使用のトランジスタ領域の半導体領域と電源とが電気的に接続され、容量素子としての上記ダイオード容量C2を形成していることである。すなわち、図4に示すように、未使用の基本セル1(UU)のpMISQpの半導体領域(ドレイン)と電源配線2VDDとが電気的に接続され、また、未使用の基本セル1のnMISQnの半導体領域(ソース)と電源配線2VSSとが電気的に接続されている。これにより、未使用の基本セル1(UU)の領域においても、電源配線2VDDと配線2VPP(nウエル)との間および電源配線2VSSと配線2VNN(pウエル)との間に上記ダイオード容量C2に相当するダイオード容量C2bが形成されている。すなわち、論理回路を構成しない未使用の基本セル1(UU)を用いて上記容量素子(ダイオード容量素子)C2を構成する。これにより、半導体装置における面積効率の低下を招くことなく、上記ダイオード容量C2を増加させることができるので、ウエルのノイズを低減させることができる。なお、図5に示すように、通常は、論理回路を構成しない基本セルを電源配線52VDD、52VSSに電気的に接続しないので、上記ダイオード容量C2bは形成されていない。
次に、このような本発明の技術思想を、例えばCMISゲートアレイに適用した場合について説明する。図6(a)、(b)は本実施の形態の半導体装置を構成する半導体チップ4の平面図を示している。図6(a)は半導体チップ4における基本セル1、I/O(Input/Output)セル5および外部端子であるボンディングパッドBPの配置を模式的に示しており、図6(b)は配置・配線工程後の半導体チップ4の平面図を模式的に示している。なお、図6(a)、(b)は同一の半導体チップ4であるが、図面を見易くするために図を分けて示している。
半導体チップ4は、例えば平面四角形状のシリコン単結晶の小片を素子形成部材として構成され、その主面中央(内部回路領域)には複数個の基本セル2がX方向およびY方向に沿って規則的に敷き詰められている。すなわち、本実施の形態のゲートアレイは、いわゆる全面敷き詰め型(SOG:Sea Of Gate)あるいはチャネルレス型と称するゲートアレイである。ただし、本発明はSOG型のゲートアレイに適用されることに限定されるものではなく、種々適用可能であり、例えば複数の基本セル2がX方向に沿って並んで配置されてなる基本セル列を、配線チャネルを介して複数列設ける一般的なゲートアレイや基本セル1の他にROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等をも内部回路領域に配置する、いわゆる複合型のゲートアレイに適用することも可能である。
基本セル1は、基本的な論理回路(例えばOR回路、NOR回路、AND回路、NAND回路、Exclusive−OR回路またはインバータ回路)を構成することが可能な1個または複数個の素子を有する単位領域である。半導体チップ4には、基本的な論理回路または比較的大型の論理回路(図6の綱掛けハッチングで示す領域)が1個または複数個の基本セル1で形成され、さらに、それらの論理回路間が配線2(図6(b)の斜線のハッチングにより示され、上記した電源配線2VDD、2VSS、配線2VDBC、2VSBCを含む)によって電気的に接続されて、例えばマイクロプロセッサ等のような所定の論理機能を持った半導体装置が構成されている。基本セル1には、後述するように、例えばpMISとnMISとが形成されている。このpPMISとnMISとによりCMIS回路を形成できる。なお、基本セル1の具体的な構成例については後ほど詳細に説明する。
半導体チップ1の主面外周(内部回路領域の外周、すなわち、周辺回路領域)には、複数のI/Oセル5およびボンディングパッドBPが半導体チップ4の各辺に沿って配置されている。このI/Oセル5は、例えば入力回路、出力回路または入出力双方向回路等のような入出力回路および保護ダイオードまたは保護抵抗等のような静電破壊防止回路を構成するための素子を含む単位領域である。なお、入力回路は、半導体チップ4の外部からの電源電圧や電気信号を半導体チップ4の内部の回路に見合った状態にする機能を有し、出力回路は半導体チップ4の内部で形成された電気信号を減衰させないように半導体チップ4の外部の伝送線路を通じて目的とする電子装置に伝送する機能を有している。また、ボンディングパッドBPは、ボンディングワイヤが接合される部分で、ここを通じて半導体チップ4の内外間での電源電圧および電気信号の入出力が行われる。なお、ボンディングパッドBPは、例えば平面四角形状のアルミニウム、アルミニウム合金または銅からなり、I/Oセル5毎に配置されている。I/Oセル5の具体的な構成例についても後ほど詳細に説明する。
まず、上記第1、第2の大きな特徴で説明したスイッチ素子について説明する。図7は上記スイッチ素子およびそれに関わる配線の配置を模式的に示した図である。図7に示すように、内部回路領域Aには、nウエルNWLおよびpウエルPWLがY方向に沿って交互に配置されている。上記したように、本実施の形態においては、スイッチ素子3SW1,3SW2が基本セル1内のpMISQPおよびnMISQnにより構成されており、かつ、nウエルNWLおよびpウエルPWLの各々において分散されて配置されている。
同一のnウエルNWL内に分散された複数のスイッチ素子3SW1用のpMISQpの半導体領域(ドレイン)は、電源配線2VDDAを通じて互いに電気的に接続され、かつ、内部回路領域Aの外周を取り囲むように配置された電源配線2VDDBに電気的に接続されている。また、その複数のスイッチ素子3SW1のpMISQpの半導体領域(ソース)は、配線2VPPAを通じてnウエルNWLに電気的に接続されている。このようにして電源配線2VDDBとnウエルNWLとの間にスイッチ素子3SW1が介在されている。なお、内部回路領域Aの外周を取り囲むように配置された配線2VPPBは、nウエルNWLに電気的に接続されて外部からnウエルNWLに対して所定の電位の電圧を印加できるようになっている。さらに、その複数のスイッチ素子3SW1のpMISQpのゲート電極は配線2VDBCAを通じて互いに電気的に接続され、かつ、内部回路領域Aを取り囲むように配置された配線2VDBCBに電気的に接続されている。一方、同一のpウエルPWL内に分散された複数のスイッチ素子3SW2用のnMISQnの半導体領域(ソース)は、電源配線2VSSAを通じて互いに電気的に接続され、かつ、内部回路領域Aの外周を取り囲むように配置された電源配線2VSSBに電気的に接続されている。また、その複数のスイッチ素子3SW2のnMISQnの半導体領域(ソース)は、配線2VNNAを通じてpウエルPWLに電気的に接続されている。このようにして電源配線2VSSAとpウエルPWLとの間にスイッチ素子3SW2が介在されている。また、内部回路領域Aの外周を取り囲むように配置された配線2VNNBは、pウエルPWLと電気的に接続されて外部からpウエルPWLに所定の電位の電圧を印加できるようになっている。さらに、その複数のスイッチ素子3SW2のnMISQnのゲート電極は配線2VSBCAを通じて互いに電気的に接続され、かつ、内部回路領域Aを取り囲むように配置された配線2VSBCBに電気的に接続されている。このように、電源配線2VDDB、2VSSB、配線2VPPB,2VNNB、2VDBCB、2VSBCBを内部回路領域Aを取り囲むように配置したことにより、内部回路領域Aの四方から電源電圧VDD,VSSおよび制御信号用の所定の電圧VPP、VNN、VDBC、VSBCを内部回路領域A側に供給することが可能となっている。
また、本実施の形態においては、I/Oセル5が、図7の破線Bを境界線として示すように、内部領域側と外部領域側とに分かれており、その内部領域側の素子により、スイッチ素子3SW3、3SW4が形成されている。このスイッチ素子3SW3、3SW4は、上記内部回路領域Aにおけるスイッチ素子3SW1,3SW2と同じ機能を持っている。これは、後述するようにI/Oセル5の内部領域側の素子(MISFET)は、主として入力回路を構成することから動作速度の高速化を図るべく、内部回路領域Aの素子(MISFET)と同じ寸法として、しきい値電圧を相対的に低くする必要があるため、例えば半導体装置の電気的試験時や待機時にそのしきい値電圧を変える必要性があるからである。このようなスイッチ素子SW3、SW4を設けたことにより、通常動作時にはスイッチ素子3SW3、3SW4をオンさせI/Oセル5内の内部領域のMISFETのしきい値を設定通り低くする一方で、試験時にはスイッチ素子3SW3、3SW4をオフさせ、I/Oセル5内の内部領域のMISFETのしきい値を相対的に高くすることが可能になっている。
本実施の形態においては、このスイッチ素子3SW3、3SW4が、I/Oセル5の内部領域における未使用のpMISQpAおよびnMISQnAによって形成されている。ただし、未使用のI/Oセル5内の素子によりスイッチ素子3SW3、3SW4を形成することもできる。図7においては、スイッチ素子3SW3、3SW4を半導体チップ4の角部近傍に配置した場合について示したが、スイッチ素子3SW3、3SW4を半導体チップ4の各辺ごとに複数個設けることもできる。ただし、この場合も、ただ単にスイッチ素子SW3,3SW4を配置すれば良いのではなく、入出力回路の配置を阻害せず、かつ、ウエルノイズの低減を図るような考慮が必要である。なお、I/Oセル5内のレイアウトおよびスイッチ素子の効果等については後ほど詳細に説明する。
このI/Oセル5の内部領域上には、電源配線2VDDC、2VSSC、配線2VDBCC、2VSBCC、2VPPC、2VNNCが、半導体チップ4の外周に沿って環状に配置されている。これにより、I/Oセル5の各素子(スイッチ素子3SW3,3SW4を含む)に対して電源電圧VDD,VSSおよび制御信号用の所定の電圧VDBC、VSBCを印加でき、また、周辺回路領域におけるnウエルNWLおよびpウエルPWLに対してどの位置からも制御信号用の所定の電圧VPP、VNNを印加することが可能となっている。なお、上記入出力回路と論理を構成する内部回路とでは、電源電圧VDD,VSSおよび所定の電圧VPP、VNN、VDBC、VSBCの電位が同じ場合であっても、ノイズの問題を考慮して、それらの供給用の配線系が別々に設けられている。また、上記入出力回路と上記内部回路とで、電源電圧VDD,VSSおよび所定の電圧VPP、VNN、VDBC、VSBCの電位を異ならせる場合もある。
図8は図7の変形例を示した図である。太枠は基本セル1を示している。この変形例は、1つの基本セル1内のpMISQpおよびnMISQnの両方をスイッチ素子にせず、図8に示すように、1つの基本セル1内のpMISQpまたはnMISQnのいずれか一方だけをスイッチ素子3SW1,3SW2とすることもできることを示している。この構造の場合、未使用のMISFETをスイッチ素子として使用することになるので、未使用の基本セル1をスイッチ素子として使用する場合に比べて、スイッチ素子の配置の自由度をさらに向上させることができる。この構造は、周辺回路領域(I/Oセル5の内部側)においても適用できる。
このようなスイッチ素子の使用例を図9〜図11によって説明する。なお、図9および図11においては、スイッチ素子3SW1、3SW2のオンオフ動作の状態がわかるように、スイッチ素子3SW1、3SW2をスイッチの電気記号で示してある。
図9は、本実施の形態の半導体装置におけるスタンバイ電流の測定試験等のような電気的試験時の状態を模式的に示した図である。試験時においては、配線2VDBC、2VSBCからの信号によりスイッチ素子3SW1、3SW2をオフし、電源配線2VDDと配線2VPP(nウエル)とを電気的に切り離し、かつ、電源配線2VSSと配線2VNN(pウエル)とを電気的に切り離した状態で、テスタ6から(すなわち、半導体チップ4の外部から)配線2VPP、2VNN(ウエル)に対して、電源電圧VDD,VSSとは異なる所定の電位の電圧VPP,VNNを印加する。これにより、基本セル1内におけるpMISQpおよびnMISQnのしきい値電圧を動作時とは異なる所定の値(動作時に対して相対的に高い値)に設定することが可能な構造となっている。なお、この試験においては、図10に示すように、nウエルNWLまたはpウエルPWLの両端に上記所定の電圧VPP,VNNを印加することになるが、この試験では論理回路を動作させるわけではなく、ノイズがあまり問題とならないので、拡散抵抗R2n、R2pが高抵抗であっても構わない。また、試験時の電源電圧VDDは、例えば3.5V程度、電源電圧VSSは、例えば−1.8V程度である。これにより、試験時にトランジスタのしきい値を上げてリーク電流を少なくでき、トランジスタが欠陥か否かの判断を容易にすることができる。
一方、図11は、半導体装置の動作時における状態を模式的に示した図である。動作時においては、配線2VDBC、2VSBCからの信号によりスイッチ素子3SW1、3SW2をオンし、電源配線2VDDと配線2VPP(nウエル)とを電気的に接続し、かつ、電源配線2VSSと配線2VNN(pウエル)とを電気的に接続することにより、配線2VPP、2VNN(ウエル)と電源配線2VDD、2VSSとの電位を同電位(誤差を含む)にする。これにより、基本セル1内におけるpMISQpおよびnMISQnのしきい値電圧を設計上の値(試験時に対して相対的に低い値)に設定することが可能な構造となっている。なお、動作時の電源電圧VDDは、例えば1.8V程度、電源電圧VSSは、例えば0V程度である。これにより、論理回路の動作を高速に行うことができる。
図12は半導体チップ4内にスイッチ素子3SW1、3SW2のゲート電極への電圧(VDBC、VSBC)および配線2VPP,2VNN(nウエルおよびpウエル)への供給用の電圧(VPP、VNN)の供給構成の変形例を示している。図12においても、スイッチ素子3SW1、3SW2をスイッチの電気記号で示してあるが、実際は上記説明と同様にpMISおよびnMISによって形成されている。電圧発生回路7Aは、配線2VDBC、2VSBCと電気的に接続されてスイッチ素子3SW1、3SW2のゲート電極に所定の電圧VDBC、VSBCを伝送し、スイッチ素子3SW1、3SW2のオン・オフを制御する回路である。電圧発生回路7Bは、配線2VPP、2VNN(nウエルおよびpウエル)と電気的に接続されて、試験時や待機時に、nウエルおよびpウエルに対してそれぞれ電圧VPP、VNNを供給する回路である。
次に、上記第3の大きな特徴で説明したウエルの電位安定化のための構造(上記ダイオード容量C2を増大させる構造)について説明する。図13(a)は、未使用のトランジスタの平面レイアウトを模式的に示した平面図である。図13(a)は平面図だが、図面を見易くするためにハッチングを付す。また、図13(b)は図13(a)のXA−XA線の模式的な断面図である。図13(b)は断面図であるが、図面を見易くするため一部ハッチングを付さないようにした。図13(a)、(b)に示すように、半導体チップ4を構成する半導体基板4Sにおいて、nウエルNWLの形成領域にはpMISQpが形成され、pウエルPWLの形成領域にはnMISQnが形成されている。pMISQpは、一対のp型の半導体領域8P、8Pと、ゲート絶縁膜9と、ゲート電極10とを有している。一方、nMISQnは、一対のn型の半導体領域8N、8Nと、ゲート絶縁膜9と、ゲート電極10とを有している。半導体基板4Sの主面上には、層間絶縁膜11が形成されており、これによってpMISQpおよびnMISQnが被覆されている。この層間絶縁膜11上には、配線2VDD、2VSSが形成されている。本実施の形態においては、配線2VDDが層間絶縁膜11に穿孔された接続孔12を通じてpMISQpの一対の半導体領域8Pの両方に電気的に接続されている。また、配線2VSSが層間絶縁膜11に穿孔された接続孔12を通じてnMISQnの一対の半導体領域8Nの両方に電気的に接続されている。
このような構造においては、nウエルNWLと一対の半導体領域8P、8Pの両方との間およびpウエルPWLと一対の半導体領域8N、8Nの両方との間にpn接合ダイオードが形成される。このダイオードには逆バイアスが印加されるので、オンせず上記ダイオード容量C2として観測される。したがって、未使用のpMISQpおよびnMISQnの半導体領域8P,8Nと配線2VDD,2VSSとを電気的に接続することにより、ダイオード容量C2を増大させることができる。これにより、nウエルNWLおよびpウエルPWLの電位の安定性を向上させることが可能となっている。このため、半導体基板4に形成された論理回路を構成するpMISQpおよびnMISQnのしきい値電圧の安定性を向上させることができるので、半導体装置の動作安定性を向上させることが可能となる。また、CMIS回路を有する半導体装置においてはラッチアップの課題がある。特に、上記スイッチ素子を有する構造においては上記したように抵抗R2の増大によりウエルにおけるノイズの増大が予測されるのでラッチアップが生じ易いという課題がある。その対策の一例としてウエルを3重構造にすることでノイズの伝搬を抑制すること等が考えられるが、内部回路領域においては、微細化が要求されるので、微細化を阻害する構造を採用することは避けたい。本実施の形態においては、未使用のトランジスタのソース・ドレイン用の半導体領域(8P,8N)と電源配線2VDD,2VSSとを小さな接続孔12を通じて電気的に接続することによりダイオード容量C2を増大させ、nウエルNWLおよびpウエルPWLで生じるノイズを抑制するので、微細化要求を阻害することなく、ラッチアップの発生を抑制できる。したがって、半導体装置の大型化を招くことなく、CMIS回路を有する半導体装置の動作信頼性を向上させることが可能となっている。
図14(a)、(b)は図13(a)、(b)の変形例を示している。図14においては、電源配線2VDDとpMISQpの一対の半導体領域8P,8Pの片方の半導体領域8Pとが接続孔12を通じて電気的に接続され、かつ、電源配線2VSSとnMISQnの一対の半導体領域8N,8Nの片方の半導体領域8Nとが接続孔12を通じて電気的に接続されている。この場合、半導体基板4には、片方の半導体領域8PとnウエルNWLとの間および片方の半導体領域8NとpウエルPWLとの間にダイオード容量C2が形成されることになる。このため、図13の場合よりも容量の電極面積が小さくなりダイオード容量C2がに低減するが、全く接続しない場合に比べればダイオード容量C2を増大させることが可能となる。
次に、本実施の形態における半導体装置の具体的な構造例について説明する。図15は本実施の形態のCMISゲートアレイの要部の平面レイアウト図である。図16は図15から基本セル1のみを抜き出して示した平面レイアウト図である。また、図17は図15のXA−XA線の断面図、図18は図15のXB−XB線の断面図である。なお、図15および図16に示す符号CHXおよびCHYは配線ピッチ線(すなわち、配線チャネル(配線経路))を示すもので、実際の製品に形成されているものではない。その配線ピッチ線CHX,CHYの交点に十字状の印が付されており、その十字位置に、配線−半導体基板間および異なる配線層間を接続するための接続孔が配置されるようになっている。配線ピッチ線の1ピッチは、例えば0.5μm程度である。なお、図16に示すように、基本セル1をY方向(X方向に垂直な方向)において、2つのnMIS形成領域QNAと、2つのpMIS形成領域QPAとで構成しているが、これに限らず、基本セル1をY方向において1つのnMIS形成領域QNAと1つのpMIS形成領域QPAとで構成しても良いのは無論である。
半導体基板4Sは、例えばp型のシリコン単結晶からなり、その主面の内部回路領域には、図15および図16のX方向に帯状に延在するnウエルNWL(2VPPに該当)およびpウエルPWL(2VNNに該当)が、図15および図16のY方向に沿って交互に形成されている。nウエルNWLには、例えばリンまたはヒ素が含有されている。また、pウエルPWLには、例えばホウ素が含有されている。
また、半導体基板4Sには、溝型の分離部(トレンチアイソレーション)13が形成されている。この溝型の分離部13は、半導体基板4Sの厚さ方向に掘られた分離溝13a内に、例えばシリコン酸化膜からなる分離用絶縁膜13bが埋め込まれて形成されており、平面的には活性領域Lを規定している。なお、この分離部は溝型のものに限定されるものではなく、例えば選択酸化法(LOCOS:Local Oxidation of Silicon法)によって形成されるフィールド絶縁膜によって構成することもできる。
また、半導体基板4SのnウエルNWLには、図15のX方向に隣接する2つの基本セル1毎に1つの割合でn型の半導体領域14Nが形成されている。この半導体領域14Nは、例えばリンまたはヒ素が含有されてなり、nウエルNWLと電気的に接続されている。また、半導体基板4SのpウエルPWLには、図15のX方向に隣接する2つの基本セル1毎に1つの割合でp型の半導体領域14Pが形成されている。この半導体領域14Pは、例えばホウ素が含有されてなり、pウエルPWLと電気的に接続されている。このn型の半導体領域14Nおよびp型の半導体領域14Pにはスイッチ素子を構成するMISFETのソース・ドレイン用の一対の半導体領域のうちの一方の半導体領域が電気的に接続される。
1つの基本セル1には、例えばpMIS形成領域QPA、nMIS形成領域QNA、pMIS形成領域QPAおよびnMIS形成領域QNAが図15および図16のY方向に沿って順に配置されている。
pMIS形成領域QPAは、上記nウエルNWLに配置されており、その個々の領域には、例えば2個のpMISQp、Qpが形成されている。各pMISQpは、上記と同様に、ソース・ドレイン形成用の一対のp型の半導体領域8Pと、ゲート絶縁膜9と、ゲート電極10とを有している。ここでは、2個のpMISQp,Qp用の活性領域Lに、2つのゲート電極10が平面的に重なって配置され、その互いに隣接するゲート電極10、10の間の半導体領域8Pが、2個のpMISQp,Qpに共有の領域となっている。半導体領域8Pには、例えばホウ素が含有されている。なお、半導体領域8Pを、そのMISFETのチャネル側に配置された低不純物濃度領域と、それに電気的に接続されチャネルから低不純物濃度領域分だけ離間した位置に形成された高不純物濃度領域とで構成することでホットキャリアを抑制する、いわゆるLDD(Lightly Doped Drain)構造とすることもできる。また、半導体領域8Pのチャネル側端部近傍において半導体基板4の主面から所定の深さ位置に半導体領域8Pとは導電型の異なる半導体領域を設けることで、ソース・ドレイン間のパンチスルーを抑制する構造とすることもできる。
また、nMIS形成領域QNAは、上記pウエルPWLに配置されており、その個々の領域には、例えば2個のnMISQn、Qnが形成されている。各nMISQnは、上記と同様に、ソース・ドレイン形成用の一対のn型の半導体領域8Nと、ゲート絶縁膜9と、ゲート電極10とを有している。この場合もpMIS形成領域の場合と同様に、2個のnMISQn,Qn用の活性領域Lに、2つのゲート電極10が平面的に重なって配置され、その互いに隣接するゲート電極10、10の間の半導体領域8Nが、2個のnMISQn,Qnに共有の領域となっている。半導体領域8Nには、例えばリンまたはヒ素が含有されている。nMISQnにおいても、上記LDD構造やパンチスルーを抑制する構造とすることもできる。
ゲート絶縁膜9は、例えばシリコン酸化膜からなる。また、このゲート絶縁膜9を酸窒化膜(SiON膜)によって形成しても良い。これにより、ゲート絶縁膜9中における界面準位の発生を抑制することができ、また、同時にゲート絶縁膜9中の電子トラップも低減することができるので、ゲート絶縁膜9におけるホットキャリア耐性を向上させることが可能となる。これにより、nMISQnおよびpMISQpの動作信頼性を向上させることが可能となる。
ゲート電極10は、例えばn形の低抵抗ポリシリコン膜上に、窒化チタン(TiN)や窒化タングステン(WN)等のようなバリア金属膜を介してタングステン(W)等のような金属膜が下層から順に堆積されて形成されている(いわゆるポリメタル構造)。このバリア金属膜は、低抵抗ポリシリコン膜上にタングステン膜を直接積み重ねた場合に、その接触部に製造プロセス中の熱処理によりシリサイドが形成されてしまうのを防止する等のための膜である。ゲート電極10の一部に金属膜を設けたことでゲート電極の抵抗を低減させることができ、半導体装置の動作速度を向上させることが可能となる。ただし、ゲート電極10はポリメタル構造に限定されるものではなく、例えば低抵抗ポリシリコンの単体膜で形成することもできるし、低抵抗ポリシリコン膜上にタングステンシリサイド等のようなシリサイド膜を堆積させて形成した、いわゆるポリサイド構造とすることもできる。なお、ゲート電極10の両端部には幅広部が形成されており、ここに上層配線との接続孔が配置されるようになっている。また、pMISQpおよびnMISQnのゲート電極10は、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術による同一のパターニング行程時に形成されている。また、特に限定されるものではないが、ゲート電極10のゲート長は、例えば0.14μm程度、ゲート幅は、例えば0.30μm程度である。
このように本実施の形態においては、1個の基本セル1が、ゲート電極の寸法(ゲート幅およびゲート長)が等しい4個のpMISQpと、そのpMISQpとゲート電極の寸法(ゲート幅およびゲート長)が等しい4個のnMISQnとで、合計8個のMISFETを有している。ただし、基本セル1の構成は、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、1個の基本セル1に含まれるMISFETの数は8個より少なくても良いし、また、8個よりも多くても良い。また、1個の基本セル1内に、ゲート電極寸法の異なるMISFETを配置することもできる。例えば相対的にゲート幅の小さいMISFETと、相対的にゲート幅の大きいMISFETとを1個の基本セル1内に配置するようにしても良い。これにより、例えば駆動電流の大きなMISFET(ゲート幅が相対的に大きなMISFET)で構成される論理回路の入力に駆動電流の小さなMISFET(ゲート幅が相対的に小さなMISFET)を接続したい場合に、短い配線経路でそれを実現できる。
次に、半導体装置の配線を含めた構造を図19〜図24によって説明する。図19は図15のレイアウト上に第1から第3配線層までを配置した場合の一例を示している。また、図20は図19の第1および第2配線層までを配置した場合を示している。また、図21は図19の第1配線層のみを配置した場合を示している。また、図22は図21のXA−XA線の断面図である。また、図23は図19〜図22に示されたスイッチ素子の回路図である。さらに、図24は図19のXB−XB線の断面図である。
第1配線層および第3配線層の配線経路は基本的にX方向に延在されている(部分的にY方向に延びる場合もある)。また、第2配線層の配線経路は基本的にY方向に延在されている(部分的にX方向に延びる場合もある)。なお、図19〜図21は平面図であるが、図面を見易くするため部分的にハッチングが付されている。
第1配線層には、第1層目の電源配線2VDDA1、2VSSA1、第1層目の配線2VppA1、2VNNA1、2LB1、2LC1が形成されている。第1層目の電源配線2VDDA1は、上記電源電圧VDDを供給するための配線であって、X方向に沿って帯状に延在され、X方向に並ぶ複数のpMISQp上に配置されている。スイッチ素子3SW1の形成領域においては、第1層目の電源配線2VDDA1が、スイッチ素子3SW1を構成するpMISQpの一方の半導体領域8P(活性領域Lの幅方向両端側)に接続孔15aを通じて電気的に接続されている。また、基本的な論理回路を代表して示したインバータ回路INVの形成領域においては、第1層目の電源配線2VDDA1が、インバータ回路INVを構成するpMISQpの一方の半導体領域8P(活性領域Lの幅方向片端側)に接続孔15bを通じて電気的に接続されている。
また、第1層目の電源配線2VSSA1は、上記電源電圧VSSを供給するための配線であって、X方向に沿って帯状に延在され、X方向に並ぶ複数のnMISQn上に配置されている。スイッチ素子3SW2の形成領域においては、第1層目の電源配線2VSSA1が、スイッチ素子3SW2を構成するnMISQnの一方の半導体領域8N(活性領域Lの幅方向両端側)に接続孔15cを通じて電気的に接続されている。また、基本的な論理回路を代表して示したインバータ回路INVの形成領域においては、第1層目の電源配線2VSSA1が、インバータ回路INVを構成するnMISQnの一方の半導体領域8N(活性領域Lの幅方向片端側)に接続孔15dを通じて電気的に接続されている。
また、スイッチ素子3SW1を構成するpMISQpの他方の半導体領域8P(活性領域Lの幅方向中央)と、そのpMISQpに隣接するn型の半導体領域14N(すなわち、nウエルNWL)とは、第1層目の配線2VPPA1(上記配線2VPPAに相当)およびその両端近傍に配置された接続孔15eを通じて電気的に接続されている。これにより、第1層目の電源配線2VDDA1と、nウエルNWLとはスイッチ素子3SW1用の2個のpMISQPを介して接続されている。また、スイッチ素子3SW1を構成する2個のpMISQpのゲート電極10、10は、第1層目の配線2VDBCA1およびその両端近傍に配置された接続孔15fを通じて電気的に接続されている。
また、スイッチ素子3SW2を構成するnMISQnの他方の半導体領域8N(活性領域Lの幅方向中央)と、そのnMISQnに隣接するp型の半導体領域14P(すなわち、pウエルPWL)とは、第1層目の配線2VNNA1(上記配線2VNNAに相当)およびその両端近傍に配置された接続孔15eを通じて電気的に接続されている。これにより、第1層目の電源配線電源配線2VSSA1と、pウエルPWLとはスイッチ素子3SW2用の2個のnMISQnを介して接続されている。また、スイッチ素子3SW2を構成する2個のnMISQnのゲート電極10、10は、第1層目の配線2VSBCA1およびその両端近傍に配置された接続孔15fを通じて電気的に接続されている。なお、図23に示すように、スイッチ素子3SW1は2個のpMISQpを有し、スイッチ素子3SW2は2個のnMISてQnを有している。
また、インバータ回路INVを構成するpMISQpおよびnMISQnのゲート電極10、10は、第1層目の配線2LB1およびその両端部近傍に配置された接続孔15gを通じて電気的に接続されている。この配線2LB1は、インバータ回路INVの入力を形成している。また、インバータ回路INVを構成するpMISQpおよびnMISQnの半導体領域8P,8N(活性領域Lの中央)は、第1層目の配線2LC1およびその両端近傍に配置された接続孔15hを通じて電気的に接続されている。この第1層目の配線2LC1は、インバータ回路INVの出力を形成している。このように、基本セル1内を結線する配線2VPPA1,2VNNA1,2LB1,2LC1は、主に第1配線層で構成される。
第2配線層には、第2層目の電源配線2VDDA2、2VSSA2、第2層目の配線2VDBCA2、2VSBCA2が形成されている。なお、第2配線層の配線はY方向に延在するように配置される。第2層目の電源配線2VDDA2は、第1配線層とは交差するY方向に沿って帯状に延在され、Y方向に沿って交互に並ぶ複数のp型の半導体領域14Pおよびn型の半導体領域14N上に配置されている。この第2層目の電源配線2VDDA2と上記第1層目の電源配線2VDDA1との交点には接続孔15iが配置されており、これを通じて第1層目の電源配線2VDDA1と第2層目の電源配線2VDDA2とが電気的に接続されている。
また、第2層目の電源配線2VSSA2は、第1配線層とは交差するY方向に沿って帯状に延在され、Y方向に沿って交互に並ぶ複数のp型の半導体領域14Pおよびn型の半導体領域14N上に配置されている。この第2層目の電源配線2VSSA2と第1層目の電源配線2VSSA1との交点には接続孔15jが配置されており、これを通じて第1層目の電源配線2VSSA1と第2層目の電源配線2VSSA2とが電気的に接続されている。
また、第2層目の配線2VDBCA2、2VSBCA2は、スイッチ素子3SW1、3SW2をオン・オフさせるための制御信号を伝送する配線であり、Y方向に沿って帯状に延在されている。このうち配線2VDBCA2は、接続孔15kを通じて第1層目の配線2VDBCA1と電気的に接続され、これを通じてスイッチ素子3SW1用の2個のpMISQpのゲート電極10、10と電気的に接続されている。一方、配線2VSBCA2は、接続孔15mを通じて第1層目の配線2VSBCA1と電気的に接続され、これを通じてスイッチ素子3SW2用の2個のnMISQnのゲート電極10、10と電気的に接続されている。
また、第3配線層には、配線2VDBCA3、2VSBCA3が形成されている。なお、第3配線層の配線はX方向に延存するように配置される。この配線2VDBCA3、2VSBCA3は、スイッチ素子3SW1、3SW2をオン・オフさせるための制御信号を伝送する配線であり、X方向に沿って第2層目の電源配線2VDDA1、2VSSA1と平行に帯状に延在されている。このうち配線2VDBCA3は、接続孔15nを通じて第2層目の配線2VDBCA2と電気的に接続され、これを通じてスイッチ素子3SW1用の2個のpMISQpのゲート電極10、10と電気的に接続されている。一方、配線2VSBCA3は、接続孔15pを通じて第2層目の配線2VSBCA2と電気的に接続され、これを通じてスイッチ素子3SW2用の2個のnMISQnのゲート電極10、10と電気的に接続されている。この配線2VDBCA3、2VSBCA3を第3配線層に配置し第2配線層に配置しなかったのは、スイッチ素子3SW1、3SW2を通常の基本セル1で実現し、かつ、実装される論理とは無関係に配置できるようにしたためで、配線2VDBCA、2VSBCAを第2配線層で形成すると、幅の狭い基本セル1のX方向内に、その2本で1ペアをなす配線2VDBCA、2VSBCAを配置しなければならず、第2配線層の配線チャネルを殆ど潰してしまうことになり現実的でないからである。なお、図示しないが、基本セル1間は、X方向に延在する第1配線層の配線、Y方向に延在する第2配線層の配線、X方向に延在する第3配線層の配線を用いて結線される。
さらに、本実施の形態においては、使用されない基本セル1または使用されないnMISQnの半導体領域8Nに第1層目の電源配線2VSS1が接続孔12を通じて接続されている一例が示されている。これにより、微細な接続孔12の配置だけでウエルのノイズを抑制することができる。すなわち、スイッチ素子3SW1、3SW2を有するような半導体装置であっても、構造の複雑化やチップサイズの増大を招くことなく、半導体基板4Sに形成されたウエルにおけるノイズ発生を抑制できる。したがって、MISFETのしきい値電圧の安定化、ラッチアップの抑制等を図ることができ、半導体装置の動作信頼性を向上させることが可能となる。なお、図22および図24の符号11a、11bは、層間絶縁膜を示しており、例えば酸化シリコン膜からなる。また、電源配線2VDDA1、2VDDA2、2VSSA1、2VSSA2、配線2VDBCA1、2VDBCA2、2VDBCA3、配線2VSBCA1、2VSBCA2、2VSBCA3、配線2VPPA1、2VNNA1,2LB1、2LC1等の配線は、例えばアルミニウム、シリコンや銅を含有するアルミニウム合金、銅、銅合金またはこれらの導体膜と窒化チタンやチタン膜とを積み重ねてなる積層膜からなる。
次に、図25は上記のような基本セル1の配列によって構成された論理回路のレイアウト例を示している。また、図26は図25のレイアウトに上記ウエルの電位安定化のための構成を模式的に示している。なお、図25および図26において破線は基本セル1を示し、太い枠は論理回路を示している。
図25および図26には、基本的な論理回路としてインバータ回路INVが配置され、また、比較的大型の論理回路としてクロック回路CLおよびフリップフロップ回路FFが配置されている状態が模式的に示されている。これら論理回路は、上記基本セル1内のpMISQpおよびnMISQnで形成されている。太い枠で示された論理回路の領域以外の領域は、論理設計者が作成する論理が配置されるか、または、配線2の配置領域として使用されている。配線2の配置領域の基本セル1は未使用の基本セルとなっている。
スイッチ素子3SWは、上記スイッチ素子3SW1、3SW2を簡略化して示している。ここでは、クロック回路CLやフリップフロップ回路FF内にスイッチ素子3SWが配置されている。すなわち、論理回路の中にはスイッチ素子3SWを内蔵するものがある。これは、クロック回路CLやフリップフロップ回路FFにおいては、動作速度が速く駆動能力が高いことや複数の素子または配線が同時に駆動する場合があるので瞬間的に大きなノイズが生じ易いことを考慮したものである。すなわち、ノイズが生じ易い論理回路内にスイッチ素子3SWを予め配置しておくことにより、効率的にノイズの発生を抑制することができる。また、この場合、設計の段階において、既にスイッチ素子3SWを内蔵させた論理回路を用意し、これをレイアウトする。これにより、設計者はスイッチ素子3SWの存在自体を考慮せずに論理回路をレイアウトできる。また、スイッチ素子3SW内蔵の論理回路をレイアウトすることにより、全体的または部分的にスイッチ素子3SWの配置も完了させることができる。このため、スイッチ素子3SWを効果的に、かつ、容易に配置することが可能となり、また、全体的な回路のレイアウトを容易にすることができる。
また、図26には、上記ウエル電位安定化のための接続孔12が、上記と同様に、未使用の基本セル1内のMISFETのソース・ドレイン用の半導体領域またはクロック回路CLやフリップフロップ回路FF内における未使用のMISFETのソース・ドレイン用の半導体領域に配置され、その半導体領域と電源配線2VDDA、2VSSAとが電気的に接続されていることが示されている。すなわち、ウエル電位安定化のための接続孔12は、論理回路内の未使用のMISFETに配置することもできる。
図27はクロック回路CLの模式図である。図27に示すようにクロック回路CLには、スイッチ素子3SW1,3SW2が内蔵されている。符号INVCLは、クロック用のインバータ回路を示している。図28は図27のクロック回路CLのレイアウト図を模式的に示している。斜線のハッチングは使用されていることを示している。右下がりの斜線のハッチングの領域にはクロック回路CLが形成され、左下がりの斜線のハッチングの領域にはスイッチ素子3SWが形成されている。すなわち、上記のようにクロック回路CL内にスイッチ素子3SWが内蔵されている。また、クロック回路CL内のnMIS形成領域QNA(図28の基本セル1の最下部)は、未使用となっており、そのnMISのソース・ドレイン用の半導体領域と電源配線2VSSAとは接続孔12を通じて上記の説明のように電気的に接続されている。
また、図29はフリップフロップ回路FFの模式図である。図29に示すように、フリップフロップ回路FF内にもスイッチ素子3SW1,3SW2が内蔵されている。符号FFAは、フリップロップ回路の本体部分を示している。図30は図29のフリップフロップ回路FFのレイアウト図を模式的に示している。斜線のハッチングは図28と同様にしようされている領域を示しており、右下がりのハッチングの領域にはフリップフロップ回路、左下がりのハッチングの領域にはスイッチ素子3SWが形成されている。すなわち、上記のようにフリップフロップ回路FF内にスイッチ素子3SWが内蔵されている。また、フリップフロップ回路FF内のpMIS形成領域QPA(図30の基本セル1の最上部)およびnMIS形成領域QNA(図28の基本セル1の最下部)は、未使用となっており、そのpMISのソース・ドレイン用の半導体領域と電源配線2VDDAとは接続孔12を通じて上記説明のように電気的に接続され、かつ、nMISのソース・ドレイン用の半導体領域と電源配線2VSSAとは接続孔12を通じて上記説明のように電気的に接続されている。
スイッチ素子を有する構造を得るための製造方法は、例えば次の通りである。まず、半導体基板に複数の基本セル1を敷き詰めて配置する。続いて、基本セル1内のMISFETによりスイッチ素子3SW1,3SW2を配置する(例えば図38の斜線で示すように配置する)。その後、設計者が要求する論理回路を複数の基本セル1を用いて自動的に配置・配線する。また、他の方法として、スイッチ素子3SW1,3SW2を内蔵する論理回路(例えばクロック回路やフリップフロップ回路)を自動配置・配線することもできる。さらに、これらの方法を組み合わせることもできる。
また、上記ウエル電位の安定化のための接続孔12を有する構造とする場合は、上記論理回路を配置・配線した後に、未使用のMISFETのソース・ドレイン用の半導体領域と電源配線との交差領域に接続孔12を配置すれば良い。この際、完成した半導体装置に対して、ウエルでノイズが生じるか否かを自動的に判定することにより、接続孔12の配置の仕方や個数を変えることも可能である。また、他の方法として、予め決められている論理回路(ここではクロック回路やフリップフロップ回路に相当する)内に未使用のMISFETが存在するならば、初めからそのMISFETのソース・ドレイン用の半導体領域に接続孔12も配置しておき、その接続孔12を所有する論理回路をレイアウト面上に通常の自動配置・配線法によって配置・配線することで全体的な論理回路を構成することもできる。さらに、これらの方法を組み合わせることもできる。これにより、配線の自由度を低下させずに接続孔12を設けることができる。
次に、本実施の形態の半導体装置の周辺およびその近傍の構造を説明する。
図31は半導体チップ1の外周角部およびその近傍の平面図であり、図32は図31の要部拡大平面図である。
図31に示すように、半導体チップ4の最外周においてI/Oセル5内の外部領域上には、電源配線2VSSD2、2VSSD1、電源配線2VDDD2、2VDDD1が半導体チップ4の外周から中央に向かう方向に沿って順に配置されている。
電源配線2VSSD2、2VSSD1は、I/Oセル5の外部領域に配置された相対的にゲート幅の大きなMISFETで構成された回路に電源電圧VSSを供給するための配線である。電源配線2VSSD2は、第2配線層に形成され図31のY方向に帯状に延びている。また、電源配線2VSSD1は、第1配線層に形成され図31のX方向に帯状に延びている。これら電源配線2VSSD2、2VSSD1は、その交差部に配置された接続孔16aを通じて互いに電気的に接続されている。
一方、電源配線2VDDD2、2VDDD1は、上記I/Oセル5の外部領域に配置された相対的にゲート幅の大きなMISFETで構成された回路に電源電圧VDDを供給するための配線である。電源配線2VDDD2は、第2配線層に形成され図31のY方向に帯状に延び、電源配線2VDDD1は、第1配線層に形成され図31のX方向に帯状に延びており、これら電源配線2VDDD2、2VDDD1は、その交差部に配置された接続孔16bを通じて互いに電気的に接続されている。このように、I/Oセル5で構成される回路に電源電圧VDD,VSSを供給するための電源配線は半導体チップ4の主面外周に沿って形成されている。
また、図31に示すように、上記電源配線2VDDD2、2VDDD1よりも内側においてI/Oセル5内の内部領域上には、配線2VNNC2、2VNNC1、電源配線2VSSC2、2VSSC1、配線2VSBCC2、2VSBCC1、配線2VDBC2、2VDBCC1、電源配線2VDDC2、2VDDC1、配線2VPPC2、2VPPC1が半導体チップ4の外周から中央に向かう方向に沿って順に配置されている。
配線2VNNC2、2VNNC1は、試験時や待機時にI/Oセル5の内部領域におけるウエル(pウエル)に電圧VNNを供給する配線であり、上記図7の配線2VNNCに対応している。第2配線層に形成された配線2VNNC2は、接続孔16cを通じて第1配線層に形成された配線2VNNC1と電気的に接続されている。
電源配線2VSSC2、2VSSC1は、I/Oセル5の内部領域に形成された回路に電源電圧VSSを供給する配線であり、上記図7の電源配線2VSSCに対応している。第2配線層に形成された配線2VSSC2は、接続孔16dを通じて第1配線層に形成された配線2VSSC1と電気的に接続されている。
配線2VSBCC2、2VSBCC1は、I/Oセル5の内部領域に形成された上記スイッチ素子を構成するnMISQnA(図7参照)のゲート電極に電圧VSBCを供給する配線であり、上記図7の配線2VSBCCに対応している。第2配線層に形成された配線2VSBCC2は、接続孔16eを通じて第1配線層に形成された配線2VSBCC1と電気的に接続されている。
配線2VDBCC2、2VDBCC1は、I/Oセル5の内部領域に形成されたスイッチ素子を構成するpMISQpA(図7参照)のゲート電極に電圧VDBCを供給する配線であり、上記図7の配線2VDBCCに対応している。第2配線層に形成された配線2VDBCC2は、接続孔16fを通じて第1配線層に形成された配線2VDBCC1と電気的に接続されている。
電源配線2VDDC2、2VDDC1は、I/Oセル5の内部領域に形成された回路に電源電圧VDDを供給する配線であり、上記図7の電源配線2VDDCに対応している。第2配線層に形成された配線2VDDC2は、接続孔16gを通じて第1配線層に形成された配線2VDDC1と電気的に接続されている。
配線2VPPC2、2VPPC1は、試験時や待機時にI/Oセル5の内部領域におけるウエル(nウエル)に電圧VPPを供給する配線であり、上記図7の配線2VPPCに対応している。第2配線層に形成された配線2VPPC2は、接続孔16hを通じて第1配線層に形成された配線2VPPC1と電気的に接続されている。
また、図31、図32に示すように、配線2VPPC2、2VPPC1よりも内側の領域には、配線2VSBCB2、2VSBCB1、配線2VDBCB2、2VDBCB1、電源配線2VSSB2、2VSSB3、電源配線2VDDB2、2VDDB3が半導体チップ4の外周から中央に向かう方向に沿って順に配置されている。
配線2VSBCB2、2VSBCB1は、内部回路領域に配置された上記スイッチ素子を構成するnMISQnのゲート電極に電圧VSBCを供給する配線であり、上記図7の配線2VSBCBに対応している。第2配線層に形成された配線2VSBCB2は、接続孔16iを通じて第1配線層に形成された配線2VSBCB1と電気的に接続されている。また、第2配線層の配線2VSBCB2は、接続孔16jを通じて第3配線層に形成された配線2VSBCB3と電気的に接続され、これを通じてボンディングパッドBPと電気的に接続されている。さらに、第2配線層の配線2VSBCB2は、接続孔16kを通じて第1配線層に形成された配線2VSBCA1と電気的に接続され、これを通じて内部回路領域内のスイッチ素子を構成するnMISQnのゲート電極と電気的に接続されている。
配線2VDBCB2、2VDBCC1は、内部回路領域に配置された上記スイッチ素子を構成するpMISQpのゲート電極に電圧VDBCを供給する配線であり、上記図7の配線2VDBCBに対応している。第2配線層に形成された配線2VDBCC2は、接続孔16mを通じて第1配線層に形成された配線2VDBCC1と電気的に接続されている。また、第2配線層の配線2VDBCB2は、接続孔16nを通じて第3配線層に形成された配線2VDBCB3と電気的に接続され、これを通じてボンディングパッドBPと電気的に接続されている。さらに、第2配線層の配線2VDBCB2は、接続孔16pを通じて第1配線層に形成された配線2VDBCA1と電気的に接続され、これを通じて内部回路領域内のスイッチ素子を構成するpMISQpのゲート電極と電気的に接続されている。
電源配線2VSSB2、2VSSB3は、内部回路領域に形成された論理回路および上記スイッチ素子に電源電圧VSSを供給する配線であり、上記図7の電源配線2VSSBに対応している。第2配線層に形成された配線2VSSB2は、接続孔16qを通じてその上層の第3配線層に形成された配線2VSSB3と電気的に接続されている。また、第2配線層の配線2VSSB2は、接続孔16rを通じて第3配線層に形成された配線2VSSB3と電気的に接続され、これを通じてボンディングパッドBPと電気的に接続されている。さらに、第2配線層の配線2VSSB2は、接続孔16sを通じて第1配線層に形成された配線2VSSA1と電気的に接続され、これを通じて内部回路領域内の論理回路およびスイッチ素子を構成するnMISQnと電気的に接続されている。
電源配線2VDDB2、2VDDB3は、内部回路領域に形成された論理回路および上記スイッチ素子に電源電圧VDDを供給する配線であり、上記図7の配線2VDDBに対応している。第2配線層に形成された配線2VDDB2は、接続孔16tを通じてその上層の第3配線層に形成された配線2VDDB3と電気的に接続されている。また、第2配線層の配線2VDDB2は、接続孔16uを通じて第3配線層に形成された配線2VDDB3と電気的に接続され、これを通じてボンディングパッドBPと電気的に接続されている。さらに、第2配線層の配線2VDDB2は、接続孔16wを通じて第1配線層に形成された配線2VDDA1と電気的に接続され、これを通じて内部回路領域内の論理回路およびスイッチ素子を構成するpMISQpと電気的に接続されている。
さらに、nウエルNWLおよびpウエルPWLの両端(図31及び図32においては片方の端部のみに図示している)近傍の領域に、それぞれ複数のn型の半導体領域14Nおよびp型の半導体領域14Pが並んで配置されている。上記電源配線2VDDB2、2VDDB3よりも内側には、配線2VNNB2、2VNNB3、2VPPB2、2VPPB3が配置されている。配線2VNNB2、2VNNB3は、試験時や待機時にpウエルPWLに電圧VNNを供給するための配線であり、上記図7の配線2VNNBに対応している。第2配線層に形成された配線2VNNB2は、接続孔16xを通じて第3配線層に形成された配線2VNNB3と電気的に接続され、かつ、接続孔17aを通じてp型の半導体領域14Pに接続され、これを通じてpウエルPWLと電気的に接続されている。なお、配線2VNNB2、2VNNB3は、第3配線層における所定の配線を通じてボンディングパッドBPと電気的に接続され、これを通じてテスタ等と電気的に接続される。
配線2VPPB2、2VPPB3は、試験時や待機時にnウエルNWLに電圧VPPを供給するための配線であり、上記図7の配線2VPPBに対応している。第2配線層に形成された配線2VPPB2は、接続孔16yを通じて第3配線層に形成された配線2VPPB3と電気的に接続され、かつ、接続孔17bを通じてn型の半導体領域14Nに接続され、これを通じてnウエルNWLと電気的に接続されている。なお、配線2VPPB2、2VPPB3は、第3配線層における配線2VPPB3を通じてボンディングパッドBPと電気的に接続され、これを通じてテスタ等と電気的に接続される。
なお、これら半導体チップ4の外周およびその近傍の配線は、上記内部回路領域の配線と同様に、例えばアルミニウム、シリコンおよび銅を含むアルミニウム合金、銅、銅合金またはそれらの導体膜に窒化チタンやチタン膜を積み重ねてな積層膜で構成されている
次に、I/Oセル5の構成およびこれを用いた回路の一例を説明する。図33はI/Oセル5を模式的に示した図である。また、図34は図33のI/Oセル5のさらに具体的な素子レイアウトを模式的に示した図である。さらに、図35は図34のXA−XA線およびXB−XB線の断面図である。
図33および図34に示すように、I/Oセル5は、外部領域と内部領域とを有している。外部領域は、主として出力回路を構成する領域であり、この領域には、ボンディングパッドBP、保護回路領域18、nMIS形成領域QNBおよびpMIS形成領域QPBが配置されている。nMIS形成領域QNBは、pウエルPWLの領域内に配置され、pMIS形成領域QPBはnウエルNWLの領域内に配置されている。このpウエルPWLおよびnウエルNWLは、半導体チップ4の外周に沿って上記論理回路が構成された内部回路領域を取り囲むように延びている。そして、そのpウエルPWLおよびnウエルNWLに沿って、nMIS形成領域QNB上を通過するように電源配線2VSSDが配置され、pMIS形成領域QPB上を通過するように電源配線2VDDDが配置されている。
保護回路領域18には、例えば保護抵抗等、半導体装置の素子を静電気等による過電圧から保護するための保護素子が形成されている。なお、外部領域のpMIS形成領域QPBおよびnMIS形成領域QNBのMISFET自体も内部領域の回路に対する保護回路として機能するようになっている。
nMIS形成領域QNBには、図34および図35に示すようにnMISQnBが形成され、pMIS形成領域QPBにはpMISQpBが形成されている。nMISQnBは、ソース・ドレイン用の一対のn型の半導体領域19N、ゲート絶縁膜9Aおよびゲート電極10Aを有している。また、pMISQpBは、ソース・ドレイン用の一対のp型の半導体領域20P、ゲート絶縁膜およびゲート電極10Aを有している。pMISQpBの断面構造は図35のnMISQnBと同じなので図示していない。半導体領域19Nには、例えばリンまたはヒ素が含有されている。また、半導体領域20Pには、例えばホウ素が含有されている。図34においては中央の半導体領域19N、20Pが、それぞれ2つのnMISQnB、2つのpMISQpBの共通の領域となっている。nMISQnBおよびpMISQpBのゲート絶縁膜(9A)の材料は、前記した論理回路等を形成するMISFETのゲート絶縁膜9と同じである。ただし、ゲート絶縁膜9Aの厚さは、ゲート絶縁膜9の厚さよりも厚い。これは、外部領域側のMISFETの動作電圧(例えば2.5〜3.3V程度)は、内部回路領域のMISFETの動作電圧(例えば1.5〜1.8V程度)よりも高いからである。I/Oでの企画は、内部回路領域の電圧が下がったからといって勝手に変えられるものではなく、従来の高い電圧で動作することも保証しなければならないからである。
また、nMISQnBおよびpMISQpBのゲート電極10Aの材料は、前記したゲート電極10と同じである。ただし、ゲート電極10の幅および長さ(チャネル長)は、ゲート電極10よりも大きい。このようにゲート絶縁膜9Aおよびゲート電極10の寸法が論理回路用のMISFETに比べて相対的に大きくしてあるのは、外部領域のnMISQnBおよびpMISQpBのが主として出力回路を形成するため大きな駆動能力を必要とする等の理由からである。
一方、I/Oセル5の内部領域は、主として入力回路を構成する領域であり、その領域には、nMIS形成領域QNCおよびpMIS形成領域QPCが配置されている。nMIS形成領域QNCは、pウエルPWLの領域内に配置され、pMIS形成領域QPCはnウエルNWLの領域内に配置されている。このpウエルPWLおよびnウエルNWLも、半導体チップ4の外周に沿って上記内部回路領域を取り囲むように延びている。そして、そのpウエルPWLおよびnウエルNWLに沿って、nMIS形成領域QNC上を通過するように配線2VNNC、電源配線2VSSCおよび配線2VSBCCが配置され、pMIS形成領域QPB上を通過するように配線2VDBCC、電源配線2VDDDおよび配線2VPPCが配置されている。
nMIS形成領域QNCには、p型の半導体領域21Pおよび複数のnMISQnAが形成され、pMIS形成領域QPCには、n型の半導体領域21Nおよび複数のpMISQpAが形成されている。p型の半導体領域21Pは、例えばホウ素が含有されてなり、pウエルPWLに所定の電圧を供給するための領域である。また、n型の半導体領域21Nは、例えばリンまたはヒ素が含有されてなり、nウエルNWLに所定の電圧を供給するための領域である。
各nMISQnAは、ソース・ドレイン用の一対のn型の半導体領域22N、ゲート絶縁膜9およびゲート電極10を有しており、内部回路領域のnMISQnとほぼ同じ構造および寸法で形成されている。各pMISQpAは、ソース・ドレイン用の一対のn型の半導体領域23P、ゲート絶縁膜およびゲート電極10を有しており、内部回路領域のpMISQpとほぼ同じ構造および寸法で形成されている。pMISQpAの断面構造は図35のnMISQnAと同じなので図示していない。
半導体領域22Nには、例えばリンまたはヒ素が含有され、半導体領域23Pには、例えばホウ素が含有されている。nMISQnAおよびpMISQpAのゲート絶縁膜(9)およびゲート電極10の材料および寸法は、前記した内部回路領域におけるnMISQnおよびpMISQpのゲート絶縁膜9およびゲート電極10の材料および寸法と同じである。すなわち、I/Oセル5の内部領域のnMISQnAおよびpMISQpAは、外部領域のnMISQnおよびpMISQpBに比較してゲート幅およびゲート絶縁膜の厚さが薄い。これは、内部領域のMISFETは主として入力回路を構成するので、動作速度を速くするために、しきい値電圧を相対的に低くする必要性があるからである。そして、この複数のnMISQnAおよびpMISQpAのうちのいずれかを用いて図7に示したスイッチ素子3SW4、3SW3が形成される。
図36および図37には、そのI/Oセル5に形成されたスイッチ素子3SW3,3SW4および入力回路が模式的に示されている。
スイッチ素子3SW3を構成するpMISQpAのゲート電極10には、配線2VDBCCが電気的に接続されている。また、そのpMISQpAのソース・ドレイン用の一方の半導体領域23Pには電源配線2VDDCが電気的に接続され、ソース・ドレイン用の他方の半導体領域23Pには配線2VPPCが電気的に接続されている。この配線2VPPCは、I/Oセル5の内部領域内のn型半導体領域21Nと電気的に接続され、これを通じてnウエルNWLと電気的に接続されている。このような接続関係とすることにより、スイッチ素子3SW3は、電源配線VDDCとnウエルNWLとの間に介在されている。
一方、スイッチ素子3SW4を構成するnMISQnAのゲート電極10には、配線2VSBCCが電気的に接続されている。また、そのnMISQnAのソース・ドレイン用の一方の半導体領域22Nには電源配線2VSSCが電気的に接続され、ソース・ドレイン用の他方の半導体領域22Nには配線2VNNCが電気的に接続されている。この配線2VNNCは、I/Oセル5の内部領域内のp型半導体領域21Pと電気的に接続され、これを通じてpウエルPWLと電気的に接続されている。このような接続関係とすることにより、スイッチ素子3SW4は、電源配線VSSCとpウエルPWLとの間に介在されている。
上述のように、I/Oセル5の内部領域におけるnMISQnA、pMISQpAは、主として入力回路を構成するので、動作速度を速くすべく、しきい値電圧を相対的に低くする必要性がある。したがって、前記したように内部回路領域に形成されたMISFETと同様に試験時に良否判定が難しいので、スイッチ素子3SW3、3SW4を設け、そのしきい値電圧を通常動作時と試験時とで変える必要がある。そこで、本実施の形態においては、I/Oセル5の領域内にもスイッチ素子3SW3、3SW4を設けている。これにより、通常動作時にはスイッチ素子3SW3をオンさせnウエルNWLに電源電圧VDDを印加することで入力回路用のインバータ回路INVINを構成するpMISQpAのしきい値電圧を設計通り低くする一方で、試験時にはスイッチ素子3SW3をオフさせnウエルNWLに電源電圧VDDとは別の電圧VPPを印加することで入力回路用のインバータ回路INVINを構成するpMISQpAのしきい値電圧を高くすることが可能になっている。同様に、通常動作時にはスイッチ素子3SW4をオンさせpウエルPWLに電源電圧VSSを印加することで入力回路用のインバータ回路INVINを構成するnMISQnAのしきい値電圧を設計通り低くする一方で、試験時にはスイッチ素子3SW4をオフさせpウエルPWLに電源電圧VSSとは別の電圧VNNを印加することで入力回路用のインバータ回路INVINを構成するnMISQnAのしきい値電圧を高くすることが可能になっている。
ただし、上記のように、ただ単にスイッチ素子SW3,3SW4を配置すれば良いのではなく、入出力回路の配置を阻害せず、かつ、ウエルのノイズ低減を図るような考慮が必要である。例えばI/Oセル5により形成される入出力回路では複数の信号端子が同時に駆動する場合があるので、ウエルにおいて瞬間的に大きなノイズが生じ易い。この問題は、CMIS回路を有し、かつ、スイッチ素子SW3、SW4を設ける半導体装置において、ラッチアップの原因ともなるので、特に問題となる。そこで、本実施の形態においては、I/Oセル5の領域においても各ウエル毎に複数のスイッチ素子3SW3、3SW4を分散的に配置する。これにより、そのノイズの発生を抑制できるので、ラッチアップの発生を抑制できる。また、このI/Oセル5の内部領域内における未使用のMISFETの半導体領域に対しては、上記のようにウエル電位の安定化のための接続孔を配置し、その半導体領域と電源配線とを電気的に接続する。例えばI/Oセル5内にはI/Oとしての機能は特に持たないが、静電保護や未使用のゲート処理を施したセルをかぶせるような処理をおこなっているので、そのI/Oセル5の中にウエル電位安定化のための接続孔を形成することもできる。これにより、チップサイズの増大を招くことなく、ウエルにおいてノイズが発生するのを抑制でき、ラッチアップの発生を抑制することができる。
また、入力回路用のインバータ回路INVINは、I/Oセル5の内部領域におけるnMISQnAおよびpMISQpAで構成されるCMISインバータ回路である。すなわち、nMISQnAおよびpMISQpAのゲート電極10は配線2によって互いに電気的に接続され、これを通じてボンディングパッドBPと電気的に接続されている。この入力側の配線2には上記保護回路が接続されている。また、nMISQnAおよびpMISQpAの半導体領域22N、23Pは配線2によって互いに電気的に接続され、これを通じて内部回路領域内の所定の論理回路と電気的に接続されている。
このように、本実施の形態によれば、トランジスタが形成された半導体領域と電源配線との間にスイッチ素子を介在させ、そのオン・オフ制御によってトランジスタのしきい値電圧を制御することが可能な機能を有する半導体装置において半導体領域で発生するノイズを低減することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、トランジスタが形成された半導体領域と電源配線との間にスイッチ素子を介在させ、そのオン・オフ制御によってトランジスタのしきい値電圧を制御することが可能な機能を有する半導体装置の大型化を招くことなく、半導体領域で発生するノイズを低減することが可能となる。
さらに、本実施の形態によれば、トランジスタが形成された半導体領域と電源配線との間にスイッチ素子を介在させ、そのオン・オフ制御によってトランジスタのしきい値電圧を制御することが可能な機能を有する半導体装置の構造を複雑にすることなく、半導体領域で発生するノイズを低減することが可能となる。
これらにより、上記ノイズに起因するしきい値電圧の変動を抑制することが可能となる。また、上記ノイズに起因するラッチアップの発生を抑制することが可能となる。したがって、半導体装置の動作信頼性を向上させることが可能になる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば前記実施の形態においては、ボンディングパッドにボンディングワイヤが電気的に接続される構造とした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えばボンディングパッドにバンプ電極(突状電極)が接続される構造にも本発明を適用できる。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野であるCMISゲートアレイに適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、例えば予め用意されたセル・ライブラリを用いて設計を行うスタンダードセル(セル・ベースIC)方式による半導体装置にも適用できる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明にかかる半導体装置は、例えば計算機等のような情報処理装置を構成するものとして、また、携帯電話等のような通信機器を構成するものとして、さらに、画像処理装置を構成するものとして有用であり、特に、高速動作が要求される装置を構成する半導体装置に適用して有効である。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明者が検討した技術の説明図である。
図2の(a)は図1の技術の一部を抜き出して示した回路図、(b)は(a)の接続部における電圧波形を示した波形図である。
図3の(a)は図1の技術の一部を抜き出して示した回路図、(b)は(a)の等価回路である。
図4は本発明の技術思想であって回路の一部を模式的に示した説明図である。
図5は本発明者が検討した技術における回路を模式的に示した説明図である。
図6の(a)および(b)は本発明の一実施の形態である半導体装置の平面図である。
図7は図6の半導体装置における配線系およびスイッチ素子の配置を模式的に示した説明図である。
図8は図7の変形例を模式的に示した説明図である。
図9は図6の半導体装置の試験時の説明図である。
図10は図6の半導体装置の試験時におけるスイッチ素子の説明図である。
図11は図6の半導体装置の動作時におけるスイッチ素子の説明図である。
図12は図6の半導体装置の変形例を模式的に示した説明図である。
図13の(a)および(b)は本発明の技術思想の1つであるウエル電位安定化のための手段を模式的に示した説明図である。
図14の(a)および(b)は図13の変形例を模式的に示す説明図である。
図15は図6の半導体装置の素子レイアウトを示す半導体基板の要部平面図である。
図16は図15の素子レイアウトのうちの基本セルを抜き出して示した半導体基板の要部平面図である。
図17は図15のXA−XA線の断面図である。
図18は図15のXB−XB線の断面図である。
図19は図15の半導体基板上に配線を配置した場合の一例を示す半導体基板の要部平面図である。
図20は図19の半導体装置において半導体基板上に第1層目および第2層目の配線のみを配置した場合を示した半導体基板の要部平面図である。
図21は図19の半導体装置において半導体基板上に第1層目の配線のみを配置した場合を示した半導体基板の要部平面図である。
図22は図21のXA−XA線の断面図である。
図23は図19に示したスイッチ素子の回路図である。
図24は図19のXB−XB線の断面図である。
図25は図6の半導体基板に配置された論理回路を模式的に示した説明図である。
図26は図25の半導体基板上に配線および本発明の技術思想を模式的に示した説明図である。
図27は図25および図26に示されたクロック回路の回路図である。
図28は図27のクロック回路の素子レイアウトを模式的に示した説明図である。
図29は図25および図26に示したフリップフロップ回路の回路図である。
図30は図29の半導体装置の素子レイアウトを模式的に示す説明図である。
図31は図6の半導体装置の外周近傍における配線系および回路系の配置を示した要部平面図である。
図32は図31の要部拡大平面図である。
図33は図6の半導体装置の入出力回路セルを模式的に示した説明図である。
図34は図33の入出力回路セルの素子レイアウト例を示した半導体基板の要部平面図である。
図35は図34のXA−XA線およびXB−XB線の断面図である。
図36は図33の入出力回路セル内に入力回路およびスイッチ素子を形成した状態を模式的に示した説明図である。
図37は図36の入力回路およびスイッチ素子のレイアウトを模式的に示した説明図である。
図38は本発明の一実施の形態である半導体装置の平面図である。

Claims (13)

  1. 半導体基板に形成された半導体領域と、
    前記半導体領域に形成された複数の電界効果トランジスタと、
    前記複数の電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
    前記複数の電界効果トランジスタのうち未使用の電界効果トランジスタのソース、ドレイン用の一対の半導体領域の少なくとも一方と前記電源配線とを電気的に接続したことを特徴とする半導体装置。
  2. 半導体基板に形成された半導体領域と、
    前記半導体基板に規則的に配置された複数の基本セルと、
    前記複数の基本セルの各々に配置され、前記半導体領域に形成された複数の電界効果トランジスタと、
    前記複数の電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
    前記複数の基本セルのうち未使用の電界効果トランジスタのソース、ドレイン用の一対の半導体領域の少なくとも一方と前記電源配線とを電気的に接続したことを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項に記載の半導体装置において、
    前記未使用の電界効果トランジスタは、未使用の基本セルに含まれることを特徴とする半導体装置。
  4. 半導体基板に形成された半導体領域と、
    前記半導体基板に規則的に配置された複数の基本セルと、
    前記複数の基本セルの各々に配置され、前記半導体領域に形成された複数の電界効果トランジスタと、
    前記複数の電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
    前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
    前記スイッチ素子は、前記半導体領域内に複数分散させて配置され、
    前記基本セルで、前記スイッチ素子または論理回路が構成されることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項に記載の半導体装置において、
    前記分散配置されたスイッチ素子とスイッチ素子との間に形成された基本セルで論理回路が構成されることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項またはに記載の半導体装置において、
    前記複数の基本セルのうち未使用の電界効果トランジスタのソース、ドレイン用の一対の半導体領域の少なくとも一方と前記電源配線とを電気的に接続したことを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項に記載の半導体装置において、
    前記未使用の電界効果トランジスタは、未使用の基本セルに含まれることを特徴とする半導体装置。
  8. 半導体基板に形成された半導体領域と、
    前記半導体基板に規則的に配置された複数の基本セルと、
    前記複数の基本セルの各々に配置され、前記半導体領域に形成された複数の電界効果トランジスタと、
    前記複数の電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
    前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
    前記スイッチ素子は、前記半導体領域内に複数分散させて配置され、
    前記基本セルは、論理回路を構成する電界効果トランジスタと同じ電界効果トランジスタで、前記スイッチ素子が形成されるように構成されることを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項に記載の半導体装置において、
    前記複数の基本セルのうち未使用の電界効果トランジスタのソース、ドレイン用の一対の半導体領域の少なくとも一方と前記電源配線とを電気的に接続したことを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項に記載の半導体装置において、
    前記未使用の電界効果トランジスタは、未使用の基本セルに含まれることを特徴とする半導体装置。
  11. 半導体基板に形成された半導体領域と、
    前記半導体基板に規則的に配置された複数の基本セルと、
    前記複数の基本セルの各々に配置され、前記半導体領域に形成された複数の電界効果トランジスタと、
    前記複数の電界効果トランジスタに対して電源電圧を供給する電源配線と、
    前記半導体領域と前記電源配線との間に介在されたスイッチ素子とを備え、
    前記スイッチ素子は、前記基本セルの電界効果トランジスタで構成され、
    前記スイッチ素子は、前記半導体領域内に複数分散させて配置され、
    前記分散配置されたスイッチ素子とスイッチ素子との間に形成された基本セルで論理回路が構成されることを特徴とする半導体装置。
  12. 請求項11に記載の半導体装置において、
    前記複数の基本セルのうち未使用の電界効果トランジスタのソース、ドレイン用の一対の半導体領域の少なくとも一方と前記電源配線とを電気的に接続したことを特徴とする半導体装置。
  13. 請求項12に記載の半導体装置において、
    前記未使用の電界効果トランジスタは、未使用の基本セルに含まれることを特徴とする半導体装置。
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