JPH0786430A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH0786430A
JPH0786430A JP5228985A JP22898593A JPH0786430A JP H0786430 A JPH0786430 A JP H0786430A JP 5228985 A JP5228985 A JP 5228985A JP 22898593 A JP22898593 A JP 22898593A JP H0786430 A JPH0786430 A JP H0786430A
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JP
Japan
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region
well
conductivity type
impurity
impurity region
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JP5228985A
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English (en)
Inventor
Shigeru Kikuta
繁 菊田
Kiyohiro Furuya
清広 古谷
Masato Suwa
真人 諏訪
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B12/00Dynamic random access memory [DRAM] devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B12/00Dynamic random access memory [DRAM] devices
    • H10B12/50Peripheral circuit region structures
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S438/00Semiconductor device manufacturing: process
    • Y10S438/901Capacitive junction

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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体基板内に容量素子を形成することによ
り、半導体装置の微細化を図り、かつ、素子間の接続の
信頼性の向上を可能とする半導体装置およびその製造方
法を提供する。 【構成】 p基板2の主表面に記憶回路領域3000と
周辺回路領域1000,2000とを備えており、記憶
回路領域3000を含むpウェル8と、周辺回路領域1
000を含むpウェル6とを、nウェル4により下方か
ら包囲している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置およびそ
の製造方法に関し、特に、半導体装置内に容量素子を形
成しつつ、半導体装置の微細化を可能とする半導体装置
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の集積回路内に容量素
子を形成する場合、配線層を電極として対向させる容量
素子や、MOSトランジスタのソース・ドレインとゲー
ト間で形成するMOSキャパシタが使われている。
【0003】容量素子は、集積回路内の信号を遅延させ
るために使われる小さな容量のものから、集積回路の動
作時に外部から供給された電源電圧が内部で変動した際
に、ノイズを発生しないようにするデカップリングコン
デンサとして用いられる容量の大きなものまである。
【0004】次に、図31を参照して、半導体記憶装置
の構成概念を説明する。図において、半導体基板上は、
メモリセルアレイ領域200と、周辺回路領域202
と、配線領域204とに分けられている。
【0005】従来、大きな容量を必要とする電源用デカ
ップリングコンデンサなどは、配線領域204の配線の
下にMOSキャパシタにより形成されている。
【0006】これは、配線層を対向させて形成する容量
素子の場合は、配線層間の絶縁層が厚く、単位面積あた
りの容量が小さくなり、また、容量素子として使用して
いる配線層は信号配線として使えなくなってしまうから
である。
【0007】一方、MOSキャパシタの場合は、MOS
トランジスタのゲート酸化膜に対向したゲートと、オン
状態のMOSトランジスタのチャネルとの間で容量を形
成するため、単位面積当りの容量を比較的大きく取るこ
とができる。
【0008】次に、図32を参照して、MOSキャパシ
タにより形成した電源用デカップリングコンデンサの構
造について説明する。
【0009】図の、左側は、nチャネルMOSトランジ
スタを用いて、電源用デカップリングコンデンサを形成
した例で、図の右側は、pチャネルMOSトランジスタ
を用いて、電源用デカップリングコンデンサを形成した
例である。
【0010】左側のnチャネルMOSトランジスタを用
いた電源用デカップリングコンデンサは、p基板206
の上にpウェル208が形成されている。このpウェル
208の表面には、nチャネルMOSトランジスタ21
0が形成されている。nチャネルMOSトランジスタ2
10のソース・ドレイン領域には、接地電位(VSS)が
与えられている。
【0011】また、nチャネルMOSトランジスタのゲ
ート電極には、外部電源電位(VCC)が与えられてい
る。さらに、pウェル208は、p+ 不純物領域212
を介して内部発生負電位(VBB)が与えられている。
【0012】次に、pチャネルMOSトランジスタを用
いた電源用デカップリングコンデンサは、p基板206
の上にnウェル207が形成されている。このnウェル
207の表面には、pチャネルMOSトランジスタ21
4が形成されている。
【0013】このpチャネルMOSトランジスタのソー
ス・ドレイン領域には、外部電源電位(VCC)が与えら
れている。pチャネルMOSトランジスタ214のゲー
ト電極には、接地電位(VSS)が与えられている。さら
に、nウェル208には、n + 不純物領域216を介し
て外部電源電位(VCC)が与えられている。
【0014】この電源用デカップリングコンデンサの動
作原理は、MOSトランジスタのソース・ドレイン領域
に電圧が加えられることにより、MOSトランジスタの
チャネル領域がオン状態となり、このチャネル領域とゲ
ート電極との間でキャパシタが形成されることになる。
【0015】なお、一般的にMOSキャパシタは、電源
用デカップリングコンデンサとして用いられているが、
周辺回路において信号を遅延させるためにも用いること
ができ、この場合には、遅延させたい信号ノードをMO
Sキャパシタのゲート電極に接続すればよい。
【0016】次に、図33を参照して、ダイナミック型
RAMの構造について説明する。図33は、電子通信情
報学会の研究会(STM90−201−P43,199
0年)で開示された、ダイナミック型RAM(以下DR
AMと称する)の断面概念図である。
【0017】このDRAMは、p基板206の上に、n
チャネルMOSトランジスタ226が形成されるpウェ
ル218を含む周辺回路領域1000と、pチャネルM
OSトランジスタ228などにより、たとえばセンスア
ンプなどが形成されるnウェル220を含む周辺回路領
域2000と、nチャネルMOSトランジスタ232な
どにより、メモリセルなどが形成されるpウェル222
を含む記憶回路領域3000とを有している。
【0018】周辺回路領域1000には、接地電位(V
SS)がp+ 不純物領域224を介してpウェル218に
与えられている。
【0019】また、周辺回路領域2000には、外部電
源電位(VCC)がn+ 不純物領域230を介して、nウ
ェル220に与えられている。
【0020】また、記憶回路領域3000には、内部発
生負電位(VBB)がp+ 不純物領域234を介してpウ
ェル222に与えられている。
【0021】また、nウェル220は、pウェル218
と同電位(VSS)のp基板206と、VBB電位が与えら
れているpウェル222とを分離するためにpウェル2
22を下方から覆うように形成されている。
【0022】このように、pウェル222の下方にnウ
ェル220を形成した構造は、一般にトリプルウェル構
造と呼ばれている。
【0023】このトリプルウェル構造を有するDRAM
に、電源用デカップリングコンデンサを形成する場合
は、図34に示すように、たとえばpウェル218内の
+ 不純物領域224の横に、nチャネルMOSトラン
ジスタ210を設けることとなる。
【0024】次に、図35は、1989年Internationa
l Solid-State Circuits Conference の予稿集(p24
9)に開示されているDRAMの断面概念図である。
【0025】この図におけるDRAMは、n基板206
にpチャネルMOSトランジスタ244などによりたと
えば電圧降下回路などが形成されるnウェル236を含
む周辺回路領域4000と、nチャネルMOSトランジ
スタ250などによりたとえば入力保護回路などが形成
されるpウェル領域238を含む周辺回路領域5000
と、pチャネルMOSトランジスタ252などにより、
たとえばセンスアンプなどが形成されるnウェル240
を含む周辺回路領域6000と、nチャネルMOSトラ
ンジスタ260などによりたとえばメモリセルなどが形
成されるpウェル242を含む記憶回路領域7000と
を有している。
【0026】周辺回路領域4000は、外部電源電位
(VCC)がn+ 不純物領域246を介してnウェル23
6に与えられている。
【0027】また、周辺回路領域5000には、接地電
位(VSS)がp+ 不純物領域248,256を介してp
ウェル238に与えられている。
【0028】また、周辺回路領域6000には、内部電
源電位(VINT )がn+ 不純物領域254を介してnウ
ェル240に与えられている。
【0029】また、記憶回路領域7000には、内部発
生負電位(VBB)が、p+ 不純物領域258を介してp
ウェル242に与えられている。
【0030】この図に示すDRAMにおいても、nウェ
ル236と同電位(VCC)のn基板206と、内部電源
電位(VINT )が与えられているnウェル240とを分
離するために、nウェル240を下方より覆うようにp
ウェル238が形成され、トリプルウェル構造を有して
いる。
【0031】以上のように、従来のトリプルウェル構造
は、電位の異なる同型のウェルを分離することを目的と
して使用されている。
【0032】また、図35に示すDRAMに、電源用デ
カップリングコンデンサを形成する場合は、図36に示
すように、たとえば、nウェル236内にpチャネルM
OSトランジスタ214を設けることとなる。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、従来のDRAM構造にデカップリン
グコンデンサを形成する場合、図34および図36に示
すように、MOSトランジスタをウェル領域の表面に形
成する必要がある。
【0034】その結果、半導体装置の面積が増大してし
まい、半導体装置の微細化の要求に応えることができな
いという問題点があった。
【0035】また、デカップリングコンデンサの素子へ
の接続が不十分な場合には、ノイズなどを吸収すること
ができないために、半導体装置に誤動作が生じてしまう
という問題点もあった。
【0036】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたもので、半導体基板内部に容量素子を形成する
ことにより、半導体装置の微細化を図り、かつ、素子間
の接続の信頼性の向上を可能とする半導体装置およびそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】この発明に基づいた請求
項1に記載の半導体装置においては、第1導電型の半導
体基板の主表面に、記憶回路領域と周辺回路領域とを備
えた半導体装置であって、上記記憶回路領域を含む第1
導電型の第1不純物領域と、上記周辺回路領域を含む第
1導電型の第2不純物領域と、上記第1不純物領域と上
記第2不純物領域とを下方より包囲する第2導電型の第
3不純物領域とを有している。
【0038】次に、この発明に基づいた請求項2に記載
の半導体装置においては、請求項1に記載の半導体装置
であって、上記第1導電型の第1不純物領域、上記第1
導電型の第2不純物領域および上記第2導電型の第3不
純物領域の少なくとも1つの領域において、上記半導体
基板の主表面に、この主表面に沿って第1導電型の不純
物領域と第2導電型の不純物領域とを複数個交互に配置
した容量素子を有している。
【0039】次に、この発明に基づいた請求項3に記載
の半導体装置においては、第1導電型の半導体基板の主
表面から所定の深さの領域にかけて形成された第2導電
型第n不純物層(nは自然数)と、上記第2導電型第n
不純物層の上に接するように形成された第2導電型第n
不純物層と、上記第1導電型第n不純物層の上に接する
ように形成され、かつ、上記第2導電型第n不純物層と
電気的に接続された第2導電型第(n+1)不純物層
と、上記第2導電型第(n+1)不純物層の上に接する
ように形成され、かつ、上記第1導電型第n不純物層と
電気的に接続された第1導電型第(n+1)不純物層と
を備えている。
【0040】次に、この発明に基づいた請求項4に記載
の半導体装置においては、主表面を有する第1導電型の
半導体基板と、上記主表面から所定の深さにかけて形成
された第1導電型不純物領域と、上記第1導電型不純物
領域内にその一部を有し、上記主表面に沿って所定の間
隔を隔てて複数個配列して、各々電気的に接続された第
2導電型不純物領域とを備えている。
【0041】次に、この発明に基づいた請求項5に記載
の半導体装置においては、主表面を有する第1導電型不
純物層と、上記主表面から所定の深さにかけて形成され
た第2導電型活性領域と、上記第2導電型活性領域から
下方に延びるように形成された上記第2導電型活性領域
よりも低濃度の第2導電型不純物層とを備えている。
【0042】次に、この発明に基づいた請求項6に記載
の半導体装置においては、第1導電型の半導体基板の主
表面に、記憶回路領域と周辺回路領域とを備えた半導体
装置であって、上記記憶回路領域を含む第1導電型の第
1不純物領域と、上記周辺回路領域を含む第1導電型の
第2不純物領域と、上記第1不純物領域を下方より覆
い、記憶回路出力用端子を形成する第2導電型の第3不
純物領域と、上記第2不純物領域を下方より覆い、周辺
回路領域用端子を形成する第2導電型の第4不純物領域
とを有している。
【0043】次に、この発明に基づいた請求項7に記載
の半導体装置の製造方法においては、以下の工程を備え
ている。
【0044】まず、第1導電型半導体基板の主表面から
所定深さの領域に、第1のレジスト膜を用いて高イオン
エネルギ注入法により第2導電型のイオンを注入して、
第2導電型第n不純物層(nは自然数)が形成される。
【0045】次に、上記第2導電型第n不純物層の上に
一部重なるように第2のレジストマスクを用いて、高イ
オンエネルギ注入法により第1導電型のイオンを注入し
て、第1導電型第n不純物層が形成される。
【0046】次に、上記第1導電型第n不純物層の上
に、上記第1のレジストマスクを用いて高イオンエネル
ギ注入法により第2導電型のイオンを注入して、第2導
電型第(n+1)不純物層が形成される。
【0047】次に、上記第2導電型第(n+1)不純物
層の上に、上記第2のレジスト膜を用いて、高イオンエ
ネルギ注入法により第1導電型のイオンを注入して、第
1導電型第(n+1)不純物層が形成される。
【0048】
【作用】この発明に基づいた請求項1に記載の半導体装
置によれば、第1導電型の第2不純物領域が下方より第
2導電型の第3不純物領域により包囲されている。
【0049】これにより、第2不純物領域と第3不純物
領域との間、第3不純物領域と半導体基板との間に容量
素子が形成される。
【0050】その結果、この容量素子がデカップリング
コンデンサの役割を果たすために、従来のようにデカッ
プリングコンデンサ用のMOSトランジスタを形成する
必要がない。
【0051】したがって、デカップリングコンデンサを
形成しつつ半導体装置の微細化を図ることが可能とな
る。
【0052】また、上記容量素子は、半導体基板内部に
形成されるために、他の素子との接触不良がなくなり、
半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0053】次に、この発明に基づいた請求項2に記載
の半導体装置によれば、第1不純物領域と第2不純物領
域と第3不純物領域との少なくとも1つの領域の半導体
基板の主表面に、第1導電型の不純物領域と第2導電型
の不純物領域とが複数個交互に配置された容量素子が設
けられている。
【0054】その結果、この容量素子がデカップリング
コンデンサの役割を果たすために、従来のようにデカッ
プリングコンデンサ用のMOSトランジスタを形成する
必要がない。
【0055】したがって、デカップリングコンデンサを
形成しつつ、半導体装置の微細化を図ることが可能とな
る。
【0056】また、上記容量素子は、半導体基板内部に
形成されるために、他の素子との接触不良等がなくな
り、半導体装置の信頼性を向上させることが可能とな
る。
【0057】次に、この発明に基づいた請求項3および
請求項7に記載の半導体装置およびその製造方法によれ
ば、基板の深さ方向にかけて交互に第1導電型n不純物
層と第2導電型第n不純物層とが形成されている。
【0058】これにより、第1導電型第n不純物層と第
2導電型第n不純物層との間に容量素子が形成される。
また、基板の深さ方向に形成されるために、半導体装置
の面積を拡大することはない。
【0059】したがって、半導体装置に容量素子が必要
な場合であっても、半導体装置の面積を拡大することな
く、容量素子を形成することが可能となる。
【0060】次に、この発明に基づいた請求項4に記載
の半導体装置によれば、第1導電型不純物領域と複数個
の第2導電型不純物領域との間に容量素子が形成され
る。
【0061】また、この容量素子は、基板の深さ方向に
形成されるため、半導体装置の面積を拡大することはな
い。
【0062】したがって、半導体装置に容量素子が必要
な場合であっても、半導体装置の面積を拡大することな
く容量素子を形成することが可能となる。
【0063】次に、この発明に基づいた請求項5に記載
の半導体装置によれば、第2導電型活性領域から下方に
延びるように形成され、第2導電型活性領域よりも低濃
度の第2導電型不純物層を設けている。
【0064】これにより、第2導電型不純物層と第1導
電型不純物層との間に容量素子が形成される。
【0065】その結果、第1導電型不純物層の表面に容
量素子を形成する必要がなくなり、したがって、容量素
子を形成しつつ半導体装置の微細化を図ることが可能と
なる。
【0066】また、上記容量素子は、半導体基板内部に
形成されるため、他の素子との接触不良がなくなり、半
導体装置の信頼性を向上させることが可能となる。
【0067】次に、この発明に基づいた請求項6に記載
の半導体装置によれば、記憶回路出力用端子を形成する
第2導電型の第3不純物領域と、周辺回路用端子を形成
する第2導電型の第4不純物領域とが設けられている。
【0068】これにより、第3不純物領域と第4不純物
領域とを、独立した電位に設定することが可能となる。
【0069】また、第1導電型の第1不純物領域と第2
導電型の第3不純物領域との間、および、第1導電型の
第2不純物領域と第2導電型の第4不純物領域との間に
おいて、それぞれ独立したデカップリングコンデンサを
形成することができる。
【0070】その結果、各々の領域において、独立して
電源電圧の変動を抑えることができ、他の電源電圧の影
響を受けることはない。
【0071】また、従来のようにデカップリングコンデ
ンサ用のMOSトランジスタを形成する必要はないた
め、半導体装置の微細化を図ることが可能となる。
【0072】また、上記デカップリングコンデンサは、
半導体基板内部に形成されるため、他の素子との接触不
良等がなくなり、半導体装置の信頼性を向上させること
が可能となる。
【0073】
【実施例】以下、この発明に基づいた第1の実施例につ
いて図1を参照して説明する。
【0074】図1は、この実施例に基づいたDRAMの
断面概略図である。このDRAMは、p基板2に、nチ
ャネルMOSトランジスタ18が形成されるpウェル6
を含む周辺領域1000と、pチャネルMOSトランジ
スタ20などにより、たとえばセンスアンプなどが形成
されるnウェル4を含む周辺回路領域2000と、nチ
ャネルMOSトランジスタ22などにより、メモリセル
などが形成されるpウェル8を含む記憶回路領域300
0とを有している。
【0075】周辺回路領域1000には、接地電位(V
SS)がp+ 不純物領域12を介して、pウェル6に与え
られている。また、周辺回路領域2000には、外部電
源電位(VCC)がn+ 不純物領域14を介して、nウェ
ル4に与えられている。
【0076】記憶回路領域3000には、内部発生負電
位(VBB)がp+ 不純物領域16を介してpウェル8に
与えられている。また、p基板2には、p+ 不純物領域
10を介して接地電位(VSS)が与えられている。
【0077】また、nウェル4は、接地電位(VSS)が
与えられているp基板2と内部発生負電位(VBB)が与
えられているpウェル8とを分離するためにpウェル8
の下部に形成されているだけではなく、p基板2と同電
位(VSS)のpウェル6の下部を覆うようにも形成され
ている。
【0078】このように、nウェル4を、分離の必要の
ないpウェル6の下方にも形成することにより、pウェ
ル6とnウェル4との間およびp基板2とnウェル4と
の間にpn接合を形成することができる。
【0079】また、nウェル4は、外部電源電位
(VCC)、pウェル6およびp基板2は接地電位
(VSS)であるので、周辺回路領域1000の領域を用
いて、面積を増加させることなくVCC−VSSの間に大き
なデカップリングコンデンサを形成することができる。
【0080】例えば本実施例によれば、pウェル6とウ
ェル4との間には約20nF/cm 2 程度の容量が発生
し、nウェル4とp基板2との間には約5nF/cm2
程度の容量が発生する。
【0081】なお、図1においては、p基板2を用いた
場合について示したが、図2に示すように、p領域とn
領域とを逆転させて形成しても、同様の作用効果を得る
ことができる。
【0082】この場合の構成は、n基板3に、pチャネ
ルMOSトランジスタ19が形成されるnウェル7を含
む周辺回路領域1000と、nチャネルMOSトランジ
スタ21などにより、たとえばセンスアンプなどが形成
されるpウェル5を含む周辺回路領域2000と、pチ
ャネルMOSトランジスタ23などにより、メモリセル
などが形成されるnウェル9を含む記憶回路領域300
0とを有している。
【0083】周辺回路領域1000には、外部電源電位
(VCC)がn+ 不純物領域13を介してnウェル7に与
えられている。また、周辺回路領域2000には、接地
電位(VSS)が、p+ 不純物領域15を介して、pウェ
ル5に与えられている。
【0084】また、記憶回路領域3000は、内部電源
電位(VINT )が、n+ 不純物領域17を介してnウェ
ル9に与えられている。また、n基板3には、n+ 不純
物領域11を介して外部電源電位(VCC)が与えられて
いる。
【0085】これによっても、周辺回路領域1000の
下方を使って、VCC−VSSの間に面積の増加なしにデカ
ップリングコンデンサを形成することができる。
【0086】次に、この発明に基づいた第2の実施例に
ついて図3および図4を参照して説明する。
【0087】まず、図3はこの実施例に基づいたDRA
Mの断面概略図である。この図におけるDRAMは、p
型基板2に、nチャネルMOSトランジスタ18が形成
されるpウェル6を含む周辺回路領域1000と、pチ
ャネルMOSトランジスタ20などにより、たとえばセ
ンスアンプなどが形成されるnウェル220を含む周辺
回路領域2000と、nチャネルMOSトランジスタ2
2により、メモリセルなどが形成されるpウェル8を含
む記憶回路領域3000とを有している。
【0088】nウェル4はpウェル8を下方から覆うよ
うに形成されており、またpウェル6の一部も下方から
覆うように形成されている。
【0089】また周辺回路領域1000においては、p
ウェル6の一部を下方から覆うようにnウェル24が設
けられている。
【0090】周辺回路領域1000には、接地電位(V
SS)がp+ 不純物領域12を介してpウェル6に与えら
れている。また、nウェル24には、ビット線プリチャ
ージ電位(VBC)などの内部基準電位(VR )がn+
純物領域24を介して与えられている。
【0091】周辺回路領域2000には、外部電源電位
(VCC)がn+ 不純物領域14を介してnウェル4に与
えられている。記憶回路領域3000には、内部発生電
位(VBB)がp+ 不純物領域16を介してpウェル8に
与えられている。
【0092】上記実施例によれば、VCC−VSS間のデカ
ップリングコンデンサの他に、VR−VSS間のデカップ
リングコンデンサが、nウェル24を設けることにより
形成することができる。
【0093】なお、この実施例においては、p基板2の
電位は、pウェル1からnウェル24とnウェル4との
間を介して与えられている。
【0094】なお、上述した実施例においてはp基板2
を用いたが、図4に示すように、p領域とn領域とを逆
転させて形成しても同様の作用効果を得ることができ
る。
【0095】図4に示すDRAMによれば、n基板3に
は、pチャネルMOSトランジスタ19が形成されるn
ウェル7を含む周辺回路領域1000と、pチャネルM
OSトランジスタ21などにより、たとえばセンスアン
プなどが形成されるpウェル5を含む周辺回路領域20
00と、nチャネルMOSトランジスタ23などによ
り、メモリセルなどが形成されるnウェル9を含む記憶
回路領域3000とを有している。
【0096】周辺回路領域1000には、外部電源電位
(VCC)がn+ 不純物領域13を介してnウェル7に与
えられている。また、pウェル25には、p+ 不純物領
域15を介して内部基準電位(VR )が与えられてい
る。
【0097】周辺回路領域2000には、接地電位(V
SS)がp+ 不純物領域15を介してpウェル5に与えら
れている。記憶回路領域3000には、内部電源電位
(VIN T )がn+ 不純物領域17を介してnウェル9に
与えられている。
【0098】以上の構成を用いることによっても、VCC
−VSS間またはVCC−VR 間にデカップリングコンデン
サを形成することが可能となる。
【0099】次に、この発明に基づいた第3の実施例に
ついて、図5〜図9を参照して説明する。
【0100】図5は、この実施例により形成されるキャ
パシタの断面図であり、図6〜図9は、図5に示すキャ
パシタの断面構造に沿った製造工程図である。
【0101】まず図5を参照して、p基板2の主表面か
ら所定の深さの領域にかけて第1nウェル28aが形成
されている。
【0102】次に、この第1nウェル28aの上に一部
接するように第1pウェル30aが形成されている。さ
らに、この第1pウェル30aの上に一部接し、かつ、
第1nウェル28aと電気的に接続された第2nウェル
28bが形成されている。
【0103】次に、この第2nウェル28bの上に一部
接し、かつ、第1pウェル30aと電気的に接続された
第2pウェル30bが形成されている。さらに、第2p
ウェル30bの上に一部接し、かつ、第2nウェル28
bと電気的に接続された第3nウェル28cが形成され
ている。
【0104】次に、第3nウェル28cの上に一部接
し、かつ、第2pウェル30bと電気的に接続された第
3pウェル30cが形成されている。
【0105】上記第1nウェル28aと第2nウェル2
8bと第3nウェル28cとによりnウェル28を形成
している。また、上記第1pウェル30aと第2pウェ
ル30bと第3pウェル30cとによりpウェル30を
構成している。
【0106】nウェル28には、n+ 不純物領域14を
介在して外部電源電圧(VCC)が与えられており、pウ
ェル30には、p+ 不純物領域12を介在して、接地電
位(VSS)が与えられている。
【0107】以上の構成を用いることにより、第1〜第
3nウェル28a,28b,28cと第1〜第3pウェ
ル30a,30b,30cとの単位面積当りのpn接合
面積が大きく取れ、小さい面積で大きなキャパシタを得
ることが可能となる。
【0108】次に、上記構造よりなるキャパシタの製造
方法について図6〜図9を参照して説明する。
【0109】まず、図6を参照して、p基板2にnウェ
ル形成用レジストマスク32を用いて、高イオンエネル
ギ注入法によりボロンなどのn型不純物を注入し、p基
板28a内部に第1nウェル28aを形成する。
【0110】次に、図7を参照して、pウェル形成用レ
ジストマスク34を用いて、高イオンエネルギ注入法に
よりリンなどのp型不純物を注入して、第1nウェル2
8a上に一部接するように第1pウェル30aを形成す
る。
【0111】次に、図8を参照して、再びnウェル形成
用レジストマスク32を用いて、高イオンエネルギ注入
法によりボロンなどのn型イオンを注入して、第1pウ
ェル30a上に一部接するように第2nウェル28bを
形成する。
【0112】このとき、第1nウェル28aと第2nウ
ェル28bとの右端側においては、第1pウェル30a
が存在していないために、n型イオンは多少上下に拡散
する。これにより、第1nウェル28aと第2nウェル
28bとは電気的に接続されることとなる。
【0113】次に、図9を参照して、再びpウェル形成
用レジストマスク34を用いて、高イオンエネルギ注入
法によりリンなどのp型不純物を注入して、第2nウェ
ル28b上に一部接するように第2pウェル30bを形
成する。
【0114】このときも、上述と同様に、第1pウェル
30aと第2pウェル30bとの左端側においては、第
2nウェル28bが存在していないためにp型イオンは
多少上下に拡散する。これにより、第1pウェル30a
と第2pウェル30bとは電気的に接続されることとな
る。
【0115】以上の操作を繰返し行なうことにより、第
3nウェル28cおよび第3pウェル30cを形成す
る。
【0116】以上のように、高イオンエネルギ注入法を
用いることにより、注入エネルギを順次変えて所定の深
さに所定の濃度の不純物層を形成することにより、pウ
ェルとnウェルが基板の深さ方向に交互に存在させるこ
とが可能となる。
【0117】また、この高イオンエネルギ注入法を用い
ることにより不純物を熱拡散しないため、pウェルとn
ウェルの接合面の不純物濃度プロファイルを容易に設定
できることができる。
【0118】なお上記実施例においては高イオン注入法
を用いてpウェルおよびnウェルを形成する方法につい
て説明したが、熱拡散によるウェル形成法によっても同
様の構成を形成することは可能である。
【0119】また本実施例においてはp基板2を用いた
場合について説明したが、p領域とn領域とを逆転させ
て形成しても同様の作用効果を得ることができる。
【0120】次に、この発明に基づいた第4の実施例に
ついて図10を参照して説明する。この実施例によれ
ば、上述した第3の実施例で示したキャパシタをトラン
ジスタなどの素子形成領域の下の領域に形成したもので
ある。
【0121】まず、p基板2の主表面には、素子形成領
域としてpウェル40とnウェル36,38が形成され
ている。また、p基板2の主表面には絶縁膜26が形成
されている。
【0122】pウェル40には、nチャネルMOSトラ
ンジスタ18が形成されている。また、pウェル40
は、p+ 不純物領域10を介在させて接地電位(VSS
が与えられている。nウェル38には、n+ 不純物領域
14を介在させて、外部電源電位(VCC)が与えられて
いる。
【0123】pウェル40とnウェル38の下方には、
実施例3で示したと同じキャパシタが形成されており、
nウェル28は、nウェル38と同電位に設定されてお
り、pウェル30はpウェル40と同電位に設定されて
いる。
【0124】このように、この第4の実施例において
は、通常の回路素子を形成している領域の下の領域の基
板内にキャパシタを形成することにより、基板の深い位
置で不純物濃度が高いpウェルとnウェルとによるpn
接合が得られるため、回路素子の面積を増加することな
く容量の大きいキャパシタを形成することが可能とな
る。
【0125】なお、本実施例においては、p基板2を用
いた場合について説明しているが、p領域とn領域とを
逆転させて形成しても同様の作用効果を得ることができ
る。次に、この発明に基づいた第5の実施例について図
11を参照して説明する。
【0126】この実施例においては、第4の実施例にお
いて示した素子形成領域であるpウェル40とnウェル
38との中にキャパシタを形成するようにしたものであ
る。
【0127】したがって、nウェル42とnウェル44
には、接地電位(VCC)がnウェル38を介在させて与
えられることになる。
【0128】これにより、pウェル40の内部におい
て、図5に示すキャパシタと同等のキャパシタが構成さ
れることになる。
【0129】本実施例においては、pウェル40にnウ
ェル42,44を形成することのみでキャパシタを形成
することが可能となる。
【0130】また、回路素子形成領域の下の領域の基板
内部を用いていることにより、素子面積を増加させるこ
ともない。
【0131】なお、本実施例においてはp基板2を用い
た場合について説明しているが、p領域とn領域とを逆
転させて形成しても、同様の作用効果を得ることができ
る。
【0132】次に、この発明に基づいた第6の実施例に
ついて図12を参照して説明する。この実施例によれ
ば、第5の実施例に示した半導体装置のpウェル40が
浅く形成された場合において、nウェル38を介在させ
てp基板2内にnウェル44を形成したものである。
【0133】この実施例の場合、nウェル44には、n
ウェル38を介在させて外部電源電位(VCC)が与えら
れており、pウェル40を介在して接地電位(VSS)が
与えられたp基板2とnウェル44との間でキャパシタ
が構成されることになる。
【0134】本実施例においては、pウェル40が浅く
形成された場合、p基板2にnウェル44を形成するこ
とで、キャパシタを形成することは可能となる。また、
回路素子形成領域の下の領域の基板内部を用いているこ
とより、素子面積を増加させることもない。
【0135】なお、本実施例においては、p基板2を用
いた場合について説明したが、p領域とn領域とを逆転
させて形成しても同様の作用効果が得られる。
【0136】次に、この発明に基づいた第7の実施例に
ついて図13を参照して説明する。この実施例において
は、pウェル8とnウェル4とにまたがるようにpウェ
ル46が形成されている。
【0137】この場合、pウェル46には、pウェル8
を介してたとえば内部発生負電位(VBB)などのp基板
2とは異なる電位(VR )が与えられている。
【0138】したがって、図1に示す実施例の構造と比
較した場合、図1に示す構造は、nウェル4を用いてキ
ャパシタの容量を形成しているため、VR 電位がp基板
2より高い電位の場合に有効な構造である。
【0139】これに対して、本実施例の構造の場合は、
pウェル46とpウェル8とを用いてキャパシタの容量
を形成しているため、VR 電位が、nウェル4より低い
電位の場合に有効な構造となる。
【0140】なお、本実施例においては、nウェル4に
は外部電源電位(VCC)が与えられているため、VR
位と外部電源電位(VCC)との間に容量が形成されてい
るが、nウェル4の電位は外部電源電位(VCC)以外で
あってもかまわない。
【0141】次に、この発明に基づいた第8の実施例に
ついて図14を参照して説明する。この実施例において
は、先に説明した第7の実施例の構造と比較した場合、
基板にn基板3を用いて、n型とp型とを反転させた構
造としている。
【0142】また、n基板3と異なる電位VR と接地電
位(VSS)との間に容量を形成した場合を示している。
【0143】したがって、図2において示したn基板3
の実施例と異なる点は、図2に示す構造は、VR 電位は
pウェル5を用いて容量を形成しているため、VR 電位
がn基板3より低い電位の場合に有効となる構造であ
る。
【0144】これに対して、図14に示す本実施例の構
造においては、nウェル48とnウェル9とを用いて容
量を形成しているため、VR 電位はpウェル5より高い
電位であればよく、n基板3よりも高い電位であっても
可能である。
【0145】また、本実施例においても、pウェル5が
接地電位(VSS)以外の電位であってもかまわない。
【0146】次に、この発明に基づいた第9の実施例に
ついて図15ないし図17を参照して説明する。
【0147】図15は、この実施例におけるキャパシタ
の平面図であり、図16は図15中A−A線矢視断面図
である。
【0148】両図を参照して、p型半導体基板2の主表
面に、この主表面に沿ってpウェル50a〜50eとn
ウェル52a〜52eとが交互に配置されている。ま
た、pウェル50a〜50eとnウェル52a〜52e
とは、それぞれ一方端側において電気的に接続され、p
ウェル50a〜50eによりpウェル50を形成し、n
ウェル52a〜52eによりnウェル52を形成してい
る。
【0149】pウェル52は、p+ 不純物領域54を介
在して接地電位(VSS)が与えられている。nウェル5
2には、n+ 不純物領域56を介在して、外部電源電圧
(V CC)が与えられている。
【0150】このようにpウェル50a〜50eとnウ
ェル52a〜52eとを交互に配置することにより、単
位面積当りのpn接合面積が大きく取れ、小さい面積で
大きな容量のキャパシタを形成することができる。ま
た、pウェル50a〜50eとnウェル52a〜52e
とを交互に形成するには、高イオンエネルギ注入法を用
いることにより容易に実施可能である。
【0151】なお、図15および図16において、p基
板2に形成した場合について説明したが、p領域とn領
域とを逆転させて形成しても同様の作用効果が得られ
る。
【0152】次に、図17は、図15および図16に示
したキャパシタを、図1に示したDRAMのpウェル5
の主表面に形成した場合の断面図である。
【0153】このように、小さな面積で大きな容量を有
するキャパシタを用いることで、従来のようにMOSト
ランジスタからなるキャパシタを形成することなくさら
にデカップリングコンデンサの容量を大きくでき、また
素子面積の増大を小さくすることが可能となる。
【0154】次に、この発明に基づいた第10の実施例
について、図18ないし図20を参照して説明する。
【0155】図18は、この実施例におけるキャパシタ
の平面図であり、図19は、図18中A−A線矢視断面
図である。
【0156】両図を参照して、p基板2の主表面から所
定の深さにかけてpウェル54が形成されている。この
pウェル54の内部には、p基板2にまたがるように複
数のnウェル56a〜56dが配置されている。
【0157】これらのnウェル56a〜56dは、その
一方端側において、nウェル56eに電気的に接続され
ている。このnウェル56a〜56eにより、nウェル
54を構成している。
【0158】pウェル54には、p+ 不純物領域62を
介して接地電位(VSS)が与えられており、nウェル5
6には、外部電源電位(VCC)が与えられている。
【0159】このようにpウェル内部に、nウェルを複
数個所定の間隙をもって配列することにより、単位面積
当りのpn接合面積が大きく取れ、小さい面積で大きな
キャパシタを形成することができる。
【0160】次に、図20は、上述したキャパシタを、
図33に示すDRAMの周辺回路領域1000のpウェ
ルに設けたものである。
【0161】このように、この実施例におけるキャパシ
タによれば、トランジスタなどの素子の下部に形成する
ことが可能であるため、面積増加のないキャパシタの形
成が可能となる。
【0162】なお、本実施例においては、p基板を用い
た場合について説明しているが、p領域とn領域とを逆
転させて形成しても同様の作用効果を得ることができ
る。
【0163】次に、この発明に基づいた第11の実施例
について図21ないし図23を参照して説明する。
【0164】図21は、この実施例におけるキャパシタ
の平面図であり、図22は、図21中A−A線矢視断面
図である。
【0165】両図を参照して、p基板2の主表面から所
定の深さにかけてpウェル70が形成されている。さら
に、このpウェル70の下部には、nウェル68が形成
されている。
【0166】このpウェル70とnウェル68とにまた
がるように、nウェル68a〜68dが複数個配列され
ている。したがって、nウェル68a〜68dは、nウ
ェル68により電気的に接続されることになる。
【0167】また、pウェル72は、p+ 不純物領域7
4を介在して接地電位(VSS)が与えられている。さら
に、nウェル68には、nウェル72およびn+ 不純物
領域76を介在させて、外部電源電位(VCC)が与えら
れている。
【0168】この実施例においても、第10の実施例と
同じように、単位面積当りのpn接合面積が大きく取
れ、小さい面積で大きな容量を有するキャパシタを形成
することができる。
【0169】次に、図23は、図33に示すDRAMの
周辺回路領域1000のpウェル218の下方に、本実
施例におけるキャパシタを形成したものである。
【0170】この場合においても、トランジスタ等の素
子の下部にキャパシタを形成することが可能であるた
め、面積増加の少ないキャパシタの形成が可能となる。
【0171】なお、本実施例においてはp基板を用いた
場合について示しているが、n基板を用いた場合であっ
ても同様の作用効果を得ることができる。
【0172】次に、この発明に基づいた第12の実施例
について、図24および図25を参照して説明する。
【0173】図24は、所定のMOSトランジスタを有
する半導体装置の断面図であり、図25は、図24に示
す断面構造の等価回路図である。
【0174】図24を参照して、本実施例においては、
たとえばnチャネルMOSトランジスタ86のn+ 活性
領域86aの下に、このn+ 活性領域86aよりも不純
物濃度が低いnウェル96を形成している。このnウェ
ル96は、n+ 活性領域86aに対し電気的に接続さ
れ、pウェル80との間にキャパシタを構成している。
このキャパシタは、図25に示す遅延用のキャパシタC
1と同等の役割を果たすことになる。
【0175】このように、本実施例によれば特定の活性
領域の下に最適な容量を備えたキャパシタを形成する。
したがって、半導体装置の面積の増加がなくキャパシタ
を形成することが可能となる。
【0176】なお、本実施例においては、p基板を用い
た場合について説明しているが、p領域とn領域とを逆
転させて形成しても同様の作用効果を得ることができ
る。
【0177】次に、この発明に基づいた第13の実施例
について図26ないし図27を参照して説明する。
【0178】図26は、この実施例におけるDRAMの
断面構造図である。図27は、図27に示すDRAMの
平面概略図である。
【0179】まず、図27を参照して、この実施例によ
れば、外部電源電圧(VCC)が、周辺回路用外部電源電
圧(VCC per)と出力用外部電源電圧(VCC ou
t)に分けられている。
【0180】このように、DRAMなどの半導体装置の
集積回路内においては、内部回路の動作時に、外部から
供給された電源電圧が内部で変動しノイズを発生しない
ように、デカップリングコンデンサなどが用いられてい
るが、さらに、DRAMなどの半導体記憶装置において
は、図28を参照して周辺回路用外部電源電圧(VCC
er)と出力用外部電源電圧(VCC out)とをパッ
ドを分けて入力する場合がある。
【0181】また、半導体記憶装置のメモリの語構成が
多ビット化するに従って、出力部において同時に動作す
る回路数が増える。このため、出力部におけるノイズが
特に問題となっている。
【0182】したがって、本実施例においては、記憶回
路領域3000に形成されたpウェル110をnウェル
108で覆い、n+ 不純物領域122を介して出力用外
部電源電圧(VCC out)を与えている。
【0183】よって、本実施例においては、半導体チッ
プ全体の面積の半分以上を占めている記憶回路領域30
00の下方にデカップリングコンデンサを形成している
ため、出力用外部電源電圧(VCC out)の変動を抑
えることができる。
【0184】また、周辺回路領域1000においても、
別途デカップリングコンデンサを形成することが可能と
なる。
【0185】本実施例においては、pウェル110はn
ウェル108によって覆われているため、pウェル1や
p基板2との電位は独立に設定することができる。
【0186】なお、本実施例においては、出力用外部電
源電圧(VCC out)のデカップリングコンデンサを
記憶回路領域3000の下に形成しているが、周辺回路
領域1000,2000でのノイズが問題となる場合に
は、記憶回路領域3000下に形成されるデカップリン
グコンデンサを、周辺回路用外部電源電圧(VCC pe
r)に接続してもかまわない。
【0187】また、本実施例においては、p基板に形成
した場合について説明したが、p領域とn領域とを逆転
させて形成しても同様の作用効果を得ることができる。
【0188】次に、この発明に基づいた第14の実施例
について、図28を参照して説明する。
【0189】本実施例の構成は、図26で示した第13
の実施例と比較した場合、第13の実施例においては、
記憶回路領域3000のpウェル110を下方より覆う
ようにnウェル108を形成していたのに対して、本実
施例においては、周辺回路領域2000のpウェル12
8をnウェル126により覆うように構成したものであ
る。
【0190】このように構成することで、pウェル12
8の電位を、pウェル132やp基板2とは独立に設定
することが可能となる。
【0191】なお、本実施例においてはp基板2につい
て形成した場合について説明しているが、p領域とn領
域とを逆転させて形成しても同様の作用効果を得ること
ができる。
【0192】次に、この発明に基づいた第15の実施例
について図29を参照して説明する。
【0193】先に説明した第13および第14の実施例
においては、接地電位(VSS)は、周辺回路用と出力用
との区別をしていなかったが、電源電圧と同様にこの接
地電位も周辺回路用と出力用とに分けることが可能であ
る。
【0194】図29に示す構造によれば、pウェル15
0をnウェル148で囲む構成にしているため、周辺回
路用接地電位(VSS per)と出力用接地電位(VSS
out)を半導体装置内で独立した電位として用いる
ことができる。
【0195】これにより、周辺回路用接地電位(VSS
per)と出力用接地電位(VSSout)は別々にデカ
ップリングコンデンサを形成することができ、したがっ
て、お互いのノイズの影響を抑えることが可能となる。
【0196】なお、本実施例においてはp基板を用いた
場合について説明しているが、p領域とn領域とを逆転
させて形成しても同様の作用効果を得ることができる。
【0197】次に、この発明に基づいた第16の実施例
について図30を参照して説明する。
【0198】図27に示す第13の実施例によれば、外
部電源電圧(VCC)が周辺回路用外部電源電圧(VCC
per)と出力用外部電源電圧(VCC out)に分け
られていた。
【0199】本実施例においては、外部電源電圧
(VCC)に内部で降圧した内部降圧電源電圧(VINT
が用いられている。
【0200】半導体装置の集積回路内においては、内部
回路の動作による消費電流電源や信頼性の問題などか
ら、外部から供給された電源電圧を内部で降圧し、それ
を一部の回路で電源電圧として用いる場合がある。
【0201】この場合においても、第13実施例と同様
に基板内にデカップリングコンデンサを形成するため、
記憶回路領域3000のpウェル174をnウェル17
2で覆い、このnウェル172に、外部電源電位
(VCC)をn+ 不純物領域184を介在させて与えてい
る。
【0202】このように、本実施例においては、半導体
装置全体の面積の半分以上を占める記憶回路領域の下に
デカップリングコンデンサを形成しているため、外部電
源電圧(VCC)の変動を抑えることができる。
【0203】また、内部降圧電源電圧(VINT )につい
ても、図30に示すように、別途デカップリングコンデ
ンサを形成することができる。
【0204】また、本実施例においては、pウェル17
4はnウェル172により覆われているため、pウェル
170やp基板の電位とは独立に設定することができ
る。
【0205】また、本実施例によれば、外部電源電圧
(VCC)のデカップリングコンデンサを記憶回路領域の
下に形成しているが、記憶回路領域の下に形成するデカ
ップリングコンデンサを内部降圧電源電圧(VINT )に
接続してもかまわない。
【0206】なお、本実施例においてはp基板を用いた
場合について説明しているが、PI領域とn領域とを逆
転させて形成しても同様の作用効果を得ることができ
る。
【0207】
【発明の効果】この発明に基づいた請求項1に記載の半
導体装置によれば、第1導電型の第2不純物領域が下方
より第2導電型の第3不純物領域により包囲されてい
る。
【0208】これにより、第2不純物領域と第3不純物
領域との間、第3不純物領域と半導体基板との間に容量
素子が形成される。
【0209】その結果、この容量素子がデカップリング
コンデンサの役割を果たすために、従来のようにデカッ
プリングコンデンサ用のMOSトランジスタを形成する
必要がない。
【0210】したがって、デカップリングコンデンサを
形成しつつ半導体装置の微細化を図ることが可能とな
る。
【0211】また、上記容量素子は、半導体基板内部に
形成されるために、他の素子との接触不良等がなくな
り、半導体装置への信頼性を向上させることができ、高
性能の半導体装置を提供することが可能となる。
【0212】次に、この発明に基づいた請求項2に記載
の半導体装置によれば、第1不純物領域、第2不純物領
域、第3不純物領域の少なくとも1つの領域の半導体基
板の主表面に、第1導電型の不純物領域と第2導電型の
不純物領域とが複数個交互に配置された容量素子が設け
られている。
【0213】その結果、この容量素子がデカップリング
コンデンサの役割を果たすために、従来のようにデカッ
プリングコンデンサ用のMOSトランジスタを形成する
必要がなくなる。
【0214】したがって、デカップリングコンデンサを
形成しつつ、半導体装置の微細化を図ることが可能とな
る。また、上記容量素子は、半導体基板内部に形成され
るために、他の素子との接触不良等がなくなり、半導体
装置への信頼性を向上させることが可能となる。
【0215】次に、この発明に基づいた請求項3および
請求項7に記載の半導体装置およびその製造方法によれ
ば、基板の深さ方向にかけて交互に第1導電型第n不純
物層と第2導電型第n不純物層とが形成されている。
【0216】これにより、第1導電型第n不純物層と第
2導電型第n不純物層との間に容量素子が形成される。
また、基板の深さ方向に容量素子が形成されるために、
半導体装置の面積を拡大することがない。
【0217】したがって、半導体装置に容量素子が必要
な場合であっても、半導体装置の面積を拡大することな
く容量素子を形成することが可能となる。また、上記容
量素子は、半導体基板内部に形成されるために、他の素
子との接触不良等がなくなり、半導体装置の信頼性を向
上させることが可能となり、高性能の半導体装置を提供
することが可能となる。
【0218】次に、この発明に基づいた請求項4に記載
の半導体装置によれば、第1導電型不純物領域と複数個
の第2導電型不純物領域との間に容量素子が形成され
る。
【0219】この容量素子は、基板の深さ方向にこの容
量素子が形成されるために、半導体装置の面積を拡大す
ることがない。したがって、半導体装置に容量素子が必
要な場合であっても、半導体装置の面積を拡大すること
なく容量素子を形成することが可能となる。
【0220】また、上記容量素子は、半導体基板内部に
形成されるために、他の素子との接触不良等がなくな
り、半導体装置の信頼性を向上させることが可能とな
り、高性能の半導体装置を提供することが可能となる。
【0221】次に、この発明に基づいた請求項5に記載
の半導体装置によれば、第2導電型活性領域から下方に
延びるように形成され、第2導電型活性領域よりも低濃
度の第2導電型不純物領域が設けられている。
【0222】これにより、任意の活性領域に容量素子を
形成することが可能となる。その結果、第1導電型不純
物層の表面に容量素子を形成する必要がなくなるため、
容量素子を形成しつつ半導体装置の微細化を図ることが
可能となる。
【0223】また、この容量素子は、半導体基板内部に
形成されるために、他の素子との接触不良がなくなり、
半導体装置の信頼性を向上させることが可能となり、高
性能の半導体装置を提供することが可能となる。
【0224】次に、この発明に基づいた請求項6に記載
の半導体装置によれば、記憶回路出力用端子を形成する
第2導電型の第3不純物領域と、周辺回路用端子を形成
するための第2導電型の第4不純物領域とが設けられて
いる。
【0225】これにより、それぞれの領域を、独立した
電位に設定することが可能となる。また、第1導電型の
第1不純物領域と第2導電型の第3不純物領域との間、
および、第1導電型の第2不純物領域と第2導電型の第
4不純物領域との間において、それぞれ独立したデカッ
プリングコンデンサを形成することができる。
【0226】その結果、各々の領域において、独立して
電源電圧の変動を抑えることができ、他の電源電圧の影
響を受けることがない。
【0227】また従来のようにデカップリングコンデン
サ用のMOSトランジスタを形成する必要がないため、
デカップリングコンデンサを形成しつつ、半導体装置の
微細化を図ることが可能となる。
【0228】また、上記容量素子は、半導体基板内部に
形成されるために、他の素子との接触不良等がなくな
り、半導体装置の信頼性を向上させることができ、高性
能の半導体装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に基づいた第1の実施例における半導
体装置の断面構造を示す第1の図である。
【図2】この発明に基づいた第1の実施例における半導
体装置の断面構造を示す第2の図である。
【図3】この発明に基づいた第2の実施例における半導
体装置の断面構造を示す第1の図である。
【図4】この発明に基づいた第2の実施例における半導
体装置の断面構造を示す第2の図である。
【図5】この発明に基づいた第3の実施例における半導
体装置の構造を示す断面図である。
【図6】この発明に基づいた第3の実施例における半導
体装置の第1製造工程を示す断面図である。
【図7】この発明に基づいた第3の実施例における半導
体装置の第2製造工程を示す断面図である。
【図8】この発明に基づいた第3の実施例における半導
体装置の第3製造工程を示す断面図である。
【図9】この発明に基づいた第3の実施例における半導
体装置の第4製造工程を示す断面図である。
【図10】この発明に基づいた第4の実施例における半
導体装置の構造を示す断面図である。
【図11】この発明に基づいた第5の実施例における半
導体装置の構造を示す断面図である。
【図12】この発明に基づいた第6の実施例における半
導体装置の構造を示す断面図である。
【図13】この発明に基づいた第7の実施例における半
導体装置の構造を示す断面図である。
【図14】この発明に基づいた第8の実施例における半
導体装置の構造を示す断面図である。
【図15】この発明に基づいた第9の実施例における半
導体装置の平面構造図である。
【図16】この発明に基づいた第9の実施例における半
導体装置の構造を示す断面図である。
【図17】この発明に基づいた第9の実施例における半
導体装置の構造を示す第2の図である。
【図18】この発明に基づいた第10の実施例における
半導体装置の平面構造図である。
【図19】この発明に基づいた第10の実施例における
半導体装置の構造を示す断面図である。
【図20】この発明に基づいた第10の実施例における
半導体装置の構造を示す第2の断面図である。
【図21】この発明に基づいた第11の実施例における
半導体装置の平面構造図である。
【図22】この発明に基づいた第11の実施例における
半導体装置の構造を示す断面図である。
【図23】この発明に基づいた第11の実施例における
半導体装置の構造を示す第2の図である。
【図24】この発明に基づいた第12の実施例における
半導体装置の構造を示す断面図である。
【図25】この発明に基づいた第12の実施例における
半導体装置の等価回路図である。
【図26】この発明に基づいた第13の実施例における
半導体装置の構造を示す断面図である。
【図27】この発明に基づいた第13の実施例における
半導体装置の平面概略図である。
【図28】この発明に基づいた第14の実施例における
半導体装置の構造を示す断面図である。
【図29】この発明に基づいた第15の実施例における
半導体装置の構造を示す断面図である。
【図30】この発明に基づいた第16の実施例における
半導体装置の構造を示す断面図である。
【図31】従来技術における半導体装置の平面構造図で
ある。
【図32】従来技術におけるデカップリングコンデンサ
の構造を示す断面図である。
【図33】従来技術における半導体装置の構造を示す第
1の断面図である。
【図34】従来技術における半導体装置の構造を示す第
2の断面図である。
【図35】従来技術における半導体装置の構造を示す第
3の断面図である。
【図36】従来技術における半導体装置の構造を示す第
4の断面図である。
【符号の説明】
2 p基板 4 nウェル 6,8 pウェル 10,12,16 p+ 不純物領域 14 n+ 不純物領域 18,22 nチャネルMOSトランジスタ 20 pチャネルMOSトランジスタ 1000,2000 周辺回路領域 3000 記憶回路領域 なお、図中同一符号は、同一または相当部分を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 半導体装置およびその製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置およびそ
の製造方法に関し、特に、半導体装置内に容量素子を形
成しつつ、半導体装置の微細化を可能とする半導体装置
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の集積回路内に容量素
子を形成する場合、配線層を電極として対向させる容量
素子や、MOSトランジスタのソース・ドレインとゲー
ト間で形成するMOSキャパシタが使われている。
【0003】容量素子は、集積回路内の信号を遅延させ
るために使われる小さな容量のものから、集積回路の動
作時に外部から供給された電源電圧が内部で変動した際
に、ノイズを発生しないようにするデカップリングコン
デンサとして用いられる容量の大きなものまである。
【0004】次に、図31を参照して、半導体記憶装置
の構成概念を説明する。図において、半導体基板上は、
メモリセルアレイ領域200と、周辺回路領域202
と、配線領域204とに分けられている。
【0005】従来、大きな容量を必要とする電源用デカ
ップリングコンデンサなどは、配線領域204の配線の
下にMOSキャパシタにより形成されている。
【0006】これは、配線層を対向させて形成する容量
素子の場合は、配線層間の絶縁層が厚く、単位面積あた
りの容量が小さくなり、また、容量素子として使用して
いる配線層は信号配線として使えなくなってしまうから
である。
【0007】一方、MOSキャパシタの場合は、MOS
トランジスタのゲート酸化膜に対向したゲートと、オン
状態のMOSトランジスタのチャネルとの間で容量を形
成するため、単位面積当りの容量を比較的大きく取るこ
とができる。
【0008】次に、図32を参照して、MOSキャパシ
タにより形成した電源用デカップリングコンデンサの構
造について説明する。
【0009】図の、左側は、nチャネルMOSトランジ
スタを用いて、電源用デカップリングコンデンサを形成
した例で、図の右側は、pチャネルMOSトランジスタ
を用いて、電源用デカップリングコンデンサを形成した
例である。
【0010】左側のnチャネルMOSトランジスタを用
いた電源用デカップリングコンデンサは、p基板206
の上にpウェル208が形成されている。このpウェル
208の表面には、nチャネルMOSトランジスタ21
0が形成されている。nチャネルMOSトランジスタ2
10のソース・ドレイン領域には、接地電位(VSS)が
与えられている。
【0011】また、nチャネルMOSトランジスタのゲ
ート電極には、外部電源電位(VCC)が与えられてい
る。さらに、pウェル208は、p+ 不純物領域212
を介して内部発生負電位(VBB)が与えられている。
【0012】次に、pチャネルMOSトランジスタを用
いた電源用デカップリングコンデンサは、p基板206
の上にnウェル207が形成されている。このnウェル
207の表面には、pチャネルMOSトランジスタ21
4が形成されている。
【0013】このpチャネルMOSトランジスタのソー
ス・ドレイン領域には、外部電源電位(VCC)が与えら
れている。pチャネルMOSトランジスタ214のゲー
ト電極には、接地電位(VSS)が与えられている。さら
に、nウェル208には、n + 不純物領域216を介し
て外部電源電位(VCC)が与えられている。
【0014】この電源用デカップリングコンデンサの動
作原理は、MOSトランジスタのソース・ドレイン領域
に電圧が加えられることにより、MOSトランジスタの
チャネル領域がオン状態となり、このチャネル領域とゲ
ート電極との間でキャパシタが形成されることになる。
【0015】なお、一般的にMOSキャパシタは、電源
用デカップリングコンデンサとして用いられているが、
周辺回路において信号を遅延させるためにも用いること
ができ、この場合には、遅延させたい信号ノードをMO
Sキャパシタのゲート電極に接続すればよい。
【0016】次に、図33を参照して、ダイナミック型
RAMの構造について説明する。図33は、電子通信情
報学会の研究会(STM90−201−P43,199
0年)で開示された、ダイナミック型RAM(以下DR
AMと称する)の断面概念図である。
【0017】このDRAMは、p基板206の上に、n
チャネルMOSトランジスタ226が形成されるpウェ
ル218を含む周辺回路領域1000と、pチャネルM
OSトランジスタ228などにより、たとえばセンスア
ンプなどが形成されるnウェル220を含む周辺回路領
域2000と、nチャネルMOSトランジスタ232な
どにより、メモリセルなどが形成されるpウェル222
を含む記憶回路領域3000とを有している。
【0018】周辺回路領域1000には、接地電位(V
SS)がp+ 不純物領域224を介してpウェル218に
与えられている。
【0019】また、周辺回路領域2000には、外部電
源電位(VCC)がn+ 不純物領域230を介して、nウ
ェル220に与えられている。
【0020】また、記憶回路領域3000には、内部発
生負電位(VBB)がp+ 不純物領域234を介してpウ
ェル222に与えられている。
【0021】また、nウェル220は、pウェル218
と同電位(VSS)のp基板206と、VBB電位が与えら
れているpウェル222とを分離するためにpウェル2
22を下方から覆うように形成されている。
【0022】このように、pウェル222の下方にnウ
ェル220を形成した構造は、一般にトリプルウェル構
造と呼ばれている。
【0023】このトリプルウェル構造を有するDRAM
に、電源用デカップリングコンデンサを形成する場合
は、図34に示すように、たとえばpウェル218内の
+ 不純物領域224の横に、nチャネルMOSトラン
ジスタ210を設けることとなる。
【0024】次に、図35は、1989年Internationa
l Solid-State Circuits Conference の予稿集(p24
9)に開示されているDRAMの断面概念図である。
【0025】この図におけるDRAMは、n基板206
にpチャネルMOSトランジスタ244などによりたと
えば電圧降下回路などが形成されるnウェル236を含
む周辺回路領域4000と、nチャネルMOSトランジ
スタ250などによりたとえば入力保護回路などが形成
されるpウェル領域238を含む周辺回路領域5000
と、pチャネルMOSトランジスタ252などにより、
たとえばセンスアンプなどが形成されるnウェル240
を含む周辺回路領域6000と、nチャネルMOSトラ
ンジスタ260などによりたとえばメモリセルなどが形
成されるpウェル242を含む記憶回路領域7000と
を有している。
【0026】周辺回路領域4000は、外部電源電位
(VCC)がn+ 不純物領域246を介してnウェル23
6に与えられている。
【0027】また、周辺回路領域5000には、接地電
位(VSS)がp+ 不純物領域248,256を介してp
ウェル238に与えられている。
【0028】また、周辺回路領域6000には、内部電
源電位(VINT )がn+ 不純物領域254を介してnウ
ェル240に与えられている。
【0029】また、記憶回路領域7000には、内部発
生負電位(VBB)が、p+ 不純物領域258を介してp
ウェル242に与えられている。
【0030】この図に示すDRAMにおいても、nウェ
ル236と同電位(VCC)のn基板206と、内部電源
電位(VINT )が与えられているnウェル240とを分
離するために、nウェル240を下方より覆うようにp
ウェル238が形成され、トリプルウェル構造を有して
いる。
【0031】以上のように、従来のトリプルウェル構造
は、電位の異なる同型のウェルを分離することを目的と
して使用されている。
【0032】また、図35に示すDRAMに、電源用デ
カップリングコンデンサを形成する場合は、図36に示
すように、たとえば、nウェル236内にpチャネルM
OSトランジスタ214を設けることとなる。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、従来のDRAM構造にデカップリン
グコンデンサを形成する場合、図34および図36に示
すように、MOSトランジスタをウェル領域の表面に形
成する必要がある。
【0034】その結果、半導体装置の面積が増大してし
まい、半導体装置の微細化の要求に応えることができな
いという問題点があった。
【0035】また、デカップリングコンデンサの素子へ
の接続が不十分な場合には、ノイズなどを吸収すること
ができないために、半導体装置に誤動作が生じてしまう
という問題点もあった。
【0036】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたもので、半導体基板内部に容量素子を形成する
ことにより、半導体装置の微細化を図り、かつ、素子間
の接続の信頼性の向上を可能とする半導体装置およびそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】この発明に基づいた半導
体装置の1つの局面においては、第1導電型の半導体基
板と、上記半導体基板の主表面から所定の深さにかけて
形成され、第1周辺回路領域を有する第2導電型の第1
不純物領域と、上記第1不純物領域内において、上記半
導体基板の主表面から所定の深さにかけて形成され、記
憶回路領域を有する第1導電型の第2不純物領域と、上
記第1不純物領域内において、上記半導体基板の主表面
から所定の深さにかけて形成され、第2周辺回路領域を
有する第2導電型の第3不純物領域とを備え、上記半導
体基板と上記第3不純物領域とは同一の電位に設定さ
れ、上記第1不純物領域は、上記半導体基板および上記
第3不純物領域とは異なる電位に設定されている。
【0038】好ましくは、上記半導体基板および上記第
3不純物領域は接地電位に設定され、上記第1不純物領
域は外部電源電位に設定され、上記第2不純物領域は、
内部発生負電位に設定されている。
【0039】さらに好ましくは、上記半導体基板および
上記第3不純物領域は、外部電源電位に設定され、上記
第1不純物領域は接地電位に設定され、上記第2不純物
領域は内部電源電位に設定されている。
【0040】次に、この発明に基づいた半導体装置の他
の局面においては、第1導電型の半導体基板と、上記半
導体基板の主表面から所定の深さにかけて形成され、第
1周辺回路領域を有する第2導電型の第1不純物領域
と、上記第1不純物領域内において、上記半導体基板の
主表面から所定の深さにかけて形成され、記憶回路領域
を有する第1導電型の第2不純物領域と、上記第1不純
物領域内に、一方の側面と底面の一部とを有し、上記半
導体基板の主表面から所定の深さにかけて形成され、第
2周辺回路領域を有する第1導電型の第3不純物領域
と、上記第3不純物領域の他の側面と底面の一部とを覆
うように、上記半導体基板の主表面から所定の深さにか
けて形成された第2導電型の第4不純物領域とを備え、
上記半導体基板と上記第3不純物領域とは同一の電位に
設定され、上記第1不純物領域と上記第4不純物領域と
は異なる電位に設定され、上記半導体基板と上記第3不
純物領域とは異なる電位に設定されている。
【0041】好ましくは、上記半導体基板と、上記第3
不純物領域とは接地電位に設定され、上記第1不純物領
域は、外部電源電位に設定され、上記第2不純物領域
は、内部発生負電位に設定され、上記第4不純物領域
は、内部基準電位に設定されている。
【0042】さらに好ましくは、上記半導体基板と上記
第3不純物領域とは、外部電源電位に設定され、上記第
1不純物領域は、接地電位に設定され、上記第2不純物
領域は、内部電源電位に設定され、上記第4不純物領域
は、内部基準電位に設定されている。
【0043】次に、この発明に基づた半導体装置のさら
に他の局面においては、第1導電型の半導体基板と、上
記半導体基板の主表面から所定深さの位置に形成された
第2導電型の第1不純物層と、上記第1不純物層の上面
に接するように形成された、第1導電型の第2不純物層
と、上記第2不純物層の上面に接するように形成され、
かつ、上記第1不純物層と電気的に接続された第2導電
型の第3不純物層と、上記第3不純物層の上面に接する
ように形成され、かつ、上記第2不純物層と電気的に接
続された、第1導電型の第4不純物層とを備え、上記第
1不純物層および第3不純物層と、第2不純物層および
第4不純物層とは異なる電位に設定されている。
【0044】好ましくは、上記第1不純物層と上記第3
不純物層とは接地電位に設定され、上記第2不純物層と
上記第4不純物層とは外部電源電位に設定されている。
【0045】さらに好ましくは、上記半導体基板の主表
面と上記第4不純物領域との間に、半導体素子が形成さ
れる不純物活性領域を有し、上記不純物活性領域には、
上記第4不純物領域に電気的に接続された第1導電型の
第5不純物層と、上記第3不純物層に電気的に接続され
た第2導電型の第6不純物層とを含んでいる。
【0046】次に、この発明に基づいた半導体装置のさ
らに他の局面においては、第1導電型の半導体領域と、
上記半導体領域の主表面から所定の深さの領域まで形成
された第1導電型の第1不純物領域と、上記第1不純物
領域に隣接して形成された第2導電型の第2不純物領域
と、上記第1不純物領域と上記第2不純物領域とにまた
がるように、上記半導体領域の主表面から所定の深さの
位置に形成された第2導電型の不純物層とを備え、上記
第1不純物領域と上記不純物層とは異なる電位に設定さ
れている。
【0047】好ましくは、上記不純物層を深さ方向に異
なる位置に複数個配置している。さらに好ましくは、上
記第1不純物領域は接地電位に設定され、上記不純物層
は外部電源電位に設定されている。
【0048】さらに好ましくは上記第1不純物領域は外
部電源電位に設定され、上記不純物層は内部基準電位に
設定されている。
【0049】次に、この発明に基づいた半導体装置のさ
らに他の局面においては、第1導電型の半導体領域と、
上記半導体領域の主表面から第1の深さの領域まで形成
された第1導電型の第1不純物領域と、上記第1不純物
領域と隣接し、上記半導体領域の主表面から上記第1の
深さよりも深い第2の深さの領域まで形成された第2導
電型の第2不純物領域と、上記第1の深さと上記第2の
深さとの間の深さの領域において、上記半導体領域と上
記第2不純物領域との両方の領域にかけて形成された第
2導電型の第3不純物領域とを備え、上記半導体領域と
上記第3不純物領域とは異なる電位に設定されている。
【0050】好ましくは、上記半導体領域は接地電位に
設定され、上記第3不純物領域は外部電源電位に設定さ
れている。
【0051】次に、この発明に基づいた半導体装置のさ
らに他の局面においては、第1導電型の半導体領域と、
上記半導体領域の主表面から所定の深さにかけて、上記
主表面に平行に延びるように形成された第1導電型の第
1不純物領域と、上記第1不純物領域に隣接し、上記主
表面に平行に延びるように形成された第2導電型の第2
不純物領域と、上記第2不純物領域に隣接し、上記主表
面に平行に延びるように形成された第1導電型の第3不
純物領域と、上記第3不純物領域に隣接し、上記主表面
に平行に延びるように形成された第2導電型の第4不純
物領域とを備え、上記第1不純物領域と上記第3不純物
領域とは、それぞれが延びる方向の一方端側において、
電気的に接続し、上記第2不純物領域と上記第4不純物
領域とは、上記第1不純物領域および上記第3不純物領
域の前記一方端側とは反対側において電気的に接続し、
上記第1不純物領域および上記第3不純物領域と、上記
第2不純物領域および上記第4不純物領域とは異なる電
位に設定されている。
【0052】好ましくは、上記第1不純物領域と上記第
3不純物領域とは接地電位に設定され、上記第2不純物
領域と上記第4不純物領域とは外部電源電位に設定され
ている。
【0053】次に、この発明に基づいた半導体装置のさ
らに他の局面においては、第1導電型の半導体領域と、
上記半導体領域の主表面から所定の深さの領域にかけて
形成された第1導電型の第1不純物領域と、上記半導体
領域と上記第1不純物領域とにまたがり、かつ、上記半
導体領域の主表面に平行に延びるように形成された第2
導電型の第2不純物領域と、上記第1不純物領域に隣接
し、上記第2不純物領域と平行に延びるように形成され
た第2導電型の第3不純物領域とを備え、上記第2不純
物領域と上記第3不純物領域とはそれぞれの端部におい
て電気的に接続され、上記第1不純物領域と、上記第2
不純物領域および第3不純物領域とは異なる電位に設定
されている。
【0054】好ましくは、上記第1不純物領域は接地電
位に設定され、上記第2不純物領域と上記第3不純物領
域とは外部電源電位に設定されている。
【0055】さらに好ましくは、上記第2不純物領域を
複数個並列して配置している。次に、この発明に基づい
た半導体装置のさらに他の局面においては、第1導電型
の半導体領域と、上記半導体領域の主表面から所定の深
さの領域にかけて形成された第1導電型の第1不純物領
域と、上記第1不純物領域に隣接するように形成された
第2導電型の第2不純物領域と、上記第1不純物領域と
上記第2不純物領域との下面に接するように形成された
第2導電型の第3不純物領域と、上記第1不純物領域と
上記第3不純物領域とにまたがるように形成された第2
導電型の第4不純物領域とを備え、上記第1不純物領域
と上記第4不純物領域とは異なる電位に設定されてい
る。
【0056】好ましくは、上記第1不純物領域は、接地
電位に設定され、上記第4不純物領域は、外部電源電位
に設定されている。
【0057】さらに好ましくは、上記第4不純物領域を
複数個並列に配置している。次に、この発明に基づいた
半導体装置のさらに他の局面においては、主表面を有す
る第1導電型の不純物層と、上記主表面から所定の深さ
にかけて形成された第2導電型の第1活性領域と、上記
第1活性領域と電気的に接続し、上記活性領域から下方
に延びるように形成された上記第1活性領域よりも不純
物濃度が低濃度の第2導電型の第2活性領域とを備え、
上記不純物層と上記第2活性領域とは異なる電位に設定
されている。
【0058】好ましくは、上記不純物層は接地電位に設
定され、上記第2活性領域は外部電源電位に設定されて
いる。
【0059】次に、この発明に基づいた半導体装置のさ
らに他の局面においては、第1導電型の半導体基板と、
上記半導体基板の主表面から所定の深さにかけて形成さ
れた第2導電型の第1不純物領域と、上記第1不純物領
域の内部において、上記半導体基板の主表面から所定の
深さにかけて形成され、記憶回路領域を有する第1導電
型の第2不純物領域と、上記第1不純物領域に隣接し、
上記半導体基板の主表面から所定の深さにかけて形成さ
れ、第1周辺回路領域を有する第1導電型の第3不純物
領域と、上記第3不純物領域に隣接し、かつ、上記第3
不純物領域の底面の一部を覆うように上記半導体基板の
主表面から所定の深さにかけて形成され、第2周辺回路
領域を有する第2導電型の第4不純物領域とを備え、上
記第1不純物領域および上記第2不純物領域と、上記第
3不純物領域および上記第4不純物領域とは異なる電位
に設定されている。
【0060】好ましくは、上記第1不純物領域は、出力
用外部電源電位に設定され、上記第4不純物領域は、周
辺回路用外部電源電位に設定され、上記第2不純物領域
は、内部発生負電位または接地電位のいずれか一方の電
位に設定され、上記第3不純物領域は、内部発生負電位
または接地電位のいずれか一方の電位に設定されてい
る。
【0061】さらに好ましくは、上記第1不純物領域
は、出力用外部電源電位に設定され、上記第4不純物領
域は内部電源電位に設定され、上記第2不純物領域は内
部発生負電位または接地電位のいずれか一方の電位に設
定され、上記第3不純物領域は、内部発生負電位または
接地電位のいずれか一方の電位に設定されている。
【0062】次に、この発明に基づいた半導体装置のさ
らに他の局面においては、第1導電型の半導体基板と、
上記半導体基板の主表面から所定の深さにかけて形成さ
れ、記憶回路領域を有する第1導電型の第1不純物領域
と、上記第1不純物領域に隣接し、かつ、上記第1不純
物領域の底面の一部を覆うように、上記半導体基板の主
表面から所定の深さにかけて形成された第2導電型の第
2不純物領域と、上記半導体基板の主表面から所定の深
さにかけて形成され、第1周辺回路領域を有する第2導
電型の第3不純物領域と、上記第3不純物領域の内部に
おいて、上記半導体基板の主表面から所定の深さにかけ
て形成され、第2周辺回路領域を有する第1導電型の第
4不純物領域とを備え、上記第1不純物領域と上記第2
不純物領域とは異なる電位に設定され、上記第3不純物
領域と上記第4不純物領域とは異なる電位に設定されて
いる。
【0063】好ましくは、上記第2不純物領域は出力用
外部電源電位に設定され、上記第3不純物領域は周辺回
路用外部電源電位に設定され、上記第1不純物領域は、
内部発生負電位または接地電位のいずれか一方の電位に
設定され、上記第4不純物領域は、内部発生負電位また
は接地電位のいずれか一方の電位に設定されている。
【0064】さらに好ましくは、上記第4不純物領域
は、周辺回路用接地電位に設定され、上記第1不純物領
域は、出力用接地電位に設定されている。
【0065】次に、この発明に基づいた半導体装置の製
造方法においては、以下の工程を備えている。
【0066】まず、第1導電型の半導体基板の主表面か
ら所定の深さの領域に、第1のレジスト膜を用いて高イ
オンエネルギ注入法により第2導電型のイオンを注入し
て、第2導電型の第1不純物層が形成される。その後、
上記第1不純物層の上に一部重なるように第2のレジス
ト膜を用いて、高イオンエネルギ注入法により第1導電
型のイオンを注入して、第1導電型の第2不純物層が形
成される。
【0067】次に、上記第2不純物層の上に、上記第1
のレジスト膜を用いて高イオンエネルギ注入法により第
2導電型のイオンを注入して、第2導電型の第3不純物
層が形成される。その後、上記第3不純物層の上に、上
記第2のレジスト膜を用いて、高イオンエネルギ注入法
により第1導電型のイオンを注入して、第1導電型の第
4不純物層が形成される。
【0068】
【作用】この発明に基づいた半導体装置の1つの局面に
よれば、第3不純物領域の周囲が第1不純物領域に覆わ
れる構造を有している。これにより、第1不純物領域と
第3不純物領域との界面の面積および第1不純物領域と
半導体基板との界面の面積の増加に伴い、接合容量が大
きくなる。その結果、素子形成領域を拡大することな
く、デカップリングコンデンサを形成することが可能と
なる。
【0069】次に、この発明に基づいた半導体装置の他
の局面によれば、第3不純物領域の周囲の一部に第4不
純物領域が設けられている。これにより、第2不純物領
域と第4不純物領域との界面の面積および第4不純物領
域と半導体基板との界面の面積の増加に伴い接合容量が
大きくなる。その結果、素子形成領域を拡大することな
くデカップリングコンデンサを形成することが可能とな
る。
【0070】次に、この発明に基づいた半導体装置のさ
らに他の局面およびその製造方法によれば、半導体基板
の深さ方向に向けて、第1導電型の不純物層と第2導電
型の不純物層とが交互に形成されている。これにより、
単位面積当りの接合容量が大きくなり、小さい平面面積
で大きなキャパシタを得ることが可能となる。
【0071】次に、この発明に基づいた半導体装置のさ
らに他の局面によれば、第1不純物領域と第2不純物領
域とにまたがるように不純物層が形成されている。これ
により、半導体基板の深い位置で接合容量を形成するこ
とができる。その結果、回路素子の面積を増加すること
なく、容量の大きいキャパシタを形成することが可能と
なる。
【0072】次に、この発明に基づいた半導体装置のさ
らに他の局面によれば、第1の深さと第2の深さとの間
の深さの領域において、半導体領域と第2不純物領域と
の両方の領域にかけて第2導電型の第3不純物領域が形
成されている。これにより、半導体領域の深い位置で接
合容量を得ることができる。その結果、回路素子の面積
を増加することなく容量の大きいキャパシタを形成する
ことが可能となる。次に、この発明に基づいた半導体装
置のさらに他の局面によれば、半導体領域の主表面に平
行に延びるように第1導電型の不純物領域と第2導電型
の不純物領域とが主表面に沿って交互に配置されてい
る。これにより、単位面積当りの接合容量を大きくする
ことができる。その結果、小さい面積で、大きな容量の
キャパシタを形成することが可能となる。
【0073】次に、この発明に基づいた半導体装置のさ
らに他の局面によれば、半導体領域と第1不純物領域と
にまたがり、半導体領域の主表面に平行に延びるように
第2不純物領域が形成されている。これにより、半導体
領域の深い位置において、キャパシタを形成することが
可能となる。その結果、素子形成領域の面積増加のない
キャパシタの形成が可能となる。
【0074】次に、この発明に基づいた半導体装置の他
の局面によれば、第1不純物領域と第3不純物領域とに
またがるように第4不純物領域が形成されている。これ
により、半導体領域の深い位置においてキャパシタを形
成することが可能となる。その結果、素子形成領域の面
積増加を行なうことなくキャパシタの形成が可能とな
る。
【0075】次に、この発明に基づいた半導体装置のさ
らに他の局面によれば、第1活性領域と電気的に接続
し、この第1活性領域から下方に延びるように第1活性
領域よりも不純物濃度が低濃度の第2活性領域が形成さ
れている。これにより、不純物層と第2活性領域との界
面に接合容量を形成する。その結果、半導体素子の面積
の増加がなくキャパシタを形成することが可能となる。
【0076】次に、この発明に基づいた半導体装置のさ
らに他の局面によれば、第2不純物領域が第1不純物領
域に覆われるように形成され、さらに第1不純物領域と
第2不純物領域および第3不純物領域と第4不純物領域
とに異なった電位が与えられている。これにより、第1
不純物領域と第2不純物領域との界面に接合容量が形成
される。その結果、素子形成領域を拡大することなくデ
カップリングコンデンサを形成することが可能となる。
また、第1不純物領域と第4不純物領域とに別々の電源
電圧を印加することで、電源電圧の変動によるノイズの
発生を未然に防止することが可能となる。
【0077】次に、この発明に基づいた半導体装置のさ
らに他の局面によれば、第1不純物領域と第2不純物領
域および第3不純物領域と第4不純物領域とに異なっ電
位が与えられている。これにより、第1不純物領域と第
2不純物領域との界面に接合容量が形成される。その結
果、素子形成領域を拡大することなくデカップリングコ
ンデンサを形成することが可能となる。また、第1不純
物領域と第4不純物領域とに別々の電源電圧を印加する
ことで、電源電圧の変動によるノイズの発生を未然に防
止することが可能となる。
【0078】
【実施例】以下、この発明に基づいた第1の実施例につ
いて図1を参照して説明する。
【0079】図1は、この実施例に基づいたDRAMの
断面概略図である。このDRAMは、p基板2に、nチ
ャネルMOSトランジスタ18が形成されるpウェル6
を含む周辺領域1000と、pチャネルMOSトランジ
スタ20などにより、たとえばセンスアンプなどが形成
されるnウェル4を含む周辺回路領域2000と、nチ
ャネルMOSトランジスタ22などにより、メモリセル
などが形成されるpウェル8を含む記憶回路領域300
0とを有している。
【0080】周辺回路領域1000には、接地電位(V
SS)がp+ 不純物領域12を介して、pウェル6に与え
られている。また、周辺回路領域2000には、外部電
源電位(VCC)がn+ 不純物領域14を介して、nウェ
ル4に与えられている。
【0081】記憶回路領域3000には、内部発生負電
位(VBB)がp+ 不純物領域16を介してpウェル8に
与えられている。また、p基板2には、p+ 不純物領域
10を介して接地電位(VSS)が与えられている。
【0082】また、nウェル4は、接地電位(VSS)が
与えられているp基板2と内部発生負電位(VBB)が与
えられているpウェル8とを分離するためにpウェル8
の下部に形成されているだけではなく、p基板2と同電
位(VSS)のpウェル6の下部を覆うようにも形成され
ている。
【0083】このように、nウェル4を、分離の必要の
ないpウェル6の下方にも形成することにより、pウェ
ル6とnウェル4との間およびp基板2とnウェル4と
の間にpn接合を形成することができる。
【0084】また、nウェル4は、外部電源電位
(VCC)、pウェル6およびp基板2は接地電位
(VSS)であるので、周辺回路領域1000の領域を用
いて、面積を増加させることなくVCC−VSSの間に大き
なデカップリングコンデンサを形成することができる。
【0085】例えば本実施例によれば、pウェル6とウ
ェル4との間には約20nF/cm 2 程度の容量が発生
し、nウェル4とp基板2との間には約5nF/cm2
程度の容量が発生する。
【0086】なお、図1においては、p基板2を用いた
場合について示したが、図2に示すように、p領域とn
領域とを逆転させて形成しても、同様の作用効果を得る
ことができる。
【0087】この場合の構成は、n基板3に、pチャネ
ルMOSトランジスタ19が形成されるnウェル7を含
む周辺回路領域1000と、nチャネルMOSトランジ
スタ21などにより、たとえばセンスアンプなどが形成
されるpウェル5を含む周辺回路領域2000と、pチ
ャネルMOSトランジスタ23などにより、メモリセル
などが形成されるnウェル9を含む記憶回路領域300
0とを有している。
【0088】周辺回路領域1000には、外部電源電位
(VCC)がn+ 不純物領域13を介してnウェル7に与
えられている。また、周辺回路領域2000には、接地
電位(VSS)が、p+ 不純物領域15を介して、pウェ
ル5に与えられている。
【0089】また、記憶回路領域3000は、内部電源
電位(VINT )が、n+ 不純物領域17を介してnウェ
ル9に与えられている。また、n基板3には、n+ 不純
物領域11を介して外部電源電位(VCC)が与えられて
いる。
【0090】これによっても、周辺回路領域1000の
下方を使って、VCC−VSSの間に面積の増加なしにデカ
ップリングコンデンサを形成することができる。
【0091】次に、この発明に基づいた第2の実施例に
ついて図3および図4を参照して説明する。
【0092】まず、図3はこの実施例に基づいたDRA
Mの断面概略図である。この図におけるDRAMは、p
型基板2に、nチャネルMOSトランジスタ18が形成
されるpウェル6を含む周辺回路領域1000と、pチ
ャネルMOSトランジスタ20などにより、たとえばセ
ンスアンプなどが形成されるnウェル220を含む周辺
回路領域2000と、nチャネルMOSトランジスタ2
2により、メモリセルなどが形成されるpウェル8を含
む記憶回路領域3000とを有している。
【0093】nウェル4はpウェル8を下方から覆うよ
うに形成されており、またpウェル6の一部も下方から
覆うように形成されている。
【0094】また周辺回路領域1000においては、p
ウェル6の一部を下方から覆うようにnウェル24が設
けられている。
【0095】周辺回路領域1000には、接地電位(V
SS)がp+ 不純物領域12を介してpウェル6に与えら
れている。また、nウェル24には、ビット線プリチャ
ージ電位(VBC)などの内部基準電位(VR )がn+
純物領域24を介して与えられている。
【0096】周辺回路領域2000には、外部電源電位
(VCC)がn+ 不純物領域14を介してnウェル4に与
えられている。記憶回路領域3000には、内部発生電
位(VBB)がp+ 不純物領域16を介してpウェル8に
与えられている。
【0097】上記実施例によれば、VCC−VSS間のデカ
ップリングコンデンサの他に、VR−VSS間のデカップ
リングコンデンサが、nウェル24を設けることにより
形成することができる。
【0098】なお、この実施例においては、p基板2の
電位は、pウェル1からnウェル24とnウェル4との
間を介して与えられている。
【0099】なお、上述した実施例においてはp基板2
を用いたが、図4に示すように、p領域とn領域とを逆
転させて形成しても同様の作用効果を得ることができ
る。
【0100】図4に示すDRAMによれば、n基板3に
は、pチャネルMOSトランジスタ19が形成されるn
ウェル7を含む周辺回路領域1000と、pチャネルM
OSトランジスタ21などにより、たとえばセンスアン
プなどが形成されるpウェル5を含む周辺回路領域20
00と、nチャネルMOSトランジスタ23などによ
り、メモリセルなどが形成されるnウェル9を含む記憶
回路領域3000とを有している。
【0101】周辺回路領域1000には、外部電源電位
(VCC)がn+ 不純物領域13を介してnウェル7に与
えられている。また、pウェル25には、p+ 不純物領
域15を介して内部基準電位(VR )が与えられてい
る。
【0102】周辺回路領域2000には、接地電位(V
SS)がp+ 不純物領域15を介してpウェル5に与えら
れている。記憶回路領域3000には、内部電源電位
(VIN T )がn+ 不純物領域17を介してnウェル9に
与えられている。
【0103】以上の構成を用いることによっても、VCC
−VSS間またはVCC−VR 間にデカップリングコンデン
サを形成することが可能となる。
【0104】次に、この発明に基づいた第3の実施例に
ついて、図5〜図9を参照して説明する。
【0105】図5は、この実施例により形成されるキャ
パシタの断面図であり、図6〜図9は、図5に示すキャ
パシタの断面構造に沿った製造工程図である。
【0106】まず図5を参照して、p基板2の主表面か
ら所定の深さの領域にかけて第1nウェル28aが形成
されている。
【0107】次に、この第1nウェル28aの上に一部
接するように第1pウェル30aが形成されている。さ
らに、この第1pウェル30aの上に一部接し、かつ、
第1nウェル28aと電気的に接続された第2nウェル
28bが形成されている。
【0108】次に、この第2nウェル28bの上に一部
接し、かつ、第1pウェル30aと電気的に接続された
第2pウェル30bが形成されている。さらに、第2p
ウェル30bの上に一部接し、かつ、第2nウェル28
bと電気的に接続された第3nウェル28cが形成され
ている。
【0109】次に、第3nウェル28cの上に一部接
し、かつ、第2pウェル30bと電気的に接続された第
3pウェル30cが形成されている。
【0110】上記第1nウェル28aと第2nウェル2
8bと第3nウェル28cとによりnウェル28を形成
している。また、上記第1pウェル30aと第2pウェ
ル30bと第3pウェル30cとによりpウェル30を
構成している。
【0111】nウェル28には、n+ 不純物領域14を
介在して外部電源電圧(VCC)が与えられており、pウ
ェル30には、p+ 不純物領域12を介在して、接地電
位(VSS)が与えられている。
【0112】以上の構成を用いることにより、第1〜第
3nウェル28a,28b,28cと第1〜第3pウェ
ル30a,30b,30cとの単位面積当りのpn接合
面積が大きく取れ、小さい面積で大きなキャパシタを得
ることが可能となる。
【0113】次に、上記構造よりなるキャパシタの製造
方法について図6〜図9を参照して説明する。
【0114】まず、図6を参照して、p基板2にnウェ
ル形成用レジストマスク32を用いて、高イオンエネル
ギ注入法によりボロンなどのn型不純物を注入し、p基
板28a内部に第1nウェル28aを形成する。
【0115】次に、図7を参照して、pウェル形成用レ
ジストマスク34を用いて、高イオンエネルギ注入法に
よりリンなどのp型不純物を注入して、第1nウェル2
8a上に一部接するように第1pウェル30aを形成す
る。
【0116】次に、図8を参照して、再びnウェル形成
用レジストマスク32を用いて、高イオンエネルギ注入
法によりボロンなどのn型イオンを注入して、第1pウ
ェル30a上に一部接するように第2nウェル28bを
形成する。
【0117】このとき、第1nウェル28aと第2nウ
ェル28bとの右端側においては、第1pウェル30a
が存在していないために、n型イオンは多少上下に拡散
する。これにより、第1nウェル28aと第2nウェル
28bとは電気的に接続されることとなる。
【0118】次に、図9を参照して、再びpウェル形成
用レジストマスク34を用いて、高イオンエネルギ注入
法によりリンなどのp型不純物を注入して、第2nウェ
ル28b上に一部接するように第2pウェル30bを形
成する。
【0119】このときも、上述と同様に、第1pウェル
30aと第2pウェル30bとの左端側においては、第
2nウェル28bが存在していないためにp型イオンは
多少上下に拡散する。これにより、第1pウェル30a
と第2pウェル30bとは電気的に接続されることとな
る。
【0120】以上の操作を繰返し行なうことにより、第
3nウェル28cおよび第3pウェル30cを形成す
る。
【0121】以上のように、高イオンエネルギ注入法を
用いることにより、注入エネルギを順次変えて所定の深
さに所定の濃度の不純物層を形成することにより、pウ
ェルとnウェルが基板の深さ方向に交互に存在させるこ
とが可能となる。
【0122】また、この高イオンエネルギ注入法を用い
ることにより不純物を熱拡散しないため、pウェルとn
ウェルの接合面の不純物濃度プロファイルを容易に設定
できることができる。
【0123】なお上記実施例においては高イオン注入法
を用いてpウェルおよびnウェルを形成する方法につい
て説明したが、熱拡散によるウェル形成法によっても同
様の構成を形成することは可能である。
【0124】また本実施例においてはp基板2を用いた
場合について説明したが、p領域とn領域とを逆転させ
て形成しても同様の作用効果を得ることができる。
【0125】次に、この発明に基づいた第4の実施例に
ついて図10を参照して説明する。この実施例によれ
ば、上述した第3の実施例で示したキャパシタをトラン
ジスタなどの素子形成領域の下の領域に形成したもので
ある。
【0126】まず、p基板2の主表面には、素子形成領
域としてpウェル40とnウェル36,38が形成され
ている。また、p基板2の主表面には絶縁膜26が形成
されている。
【0127】pウェル40には、nチャネルMOSトラ
ンジスタ18が形成されている。また、pウェル40
は、p+ 不純物領域10を介在させて接地電位(VSS
が与えられている。nウェル38には、n+ 不純物領域
14を介在させて、外部電源電位(VCC)が与えられて
いる。
【0128】pウェル40とnウェル38の下方には、
実施例3で示したと同じキャパシタが形成されており、
nウェル28は、nウェル38と同電位に設定されてお
り、pウェル30はpウェル40と同電位に設定されて
いる。
【0129】このように、この第4の実施例において
は、通常の回路素子を形成している領域の下の領域の基
板内にキャパシタを形成することにより、基板の深い位
置で不純物濃度が高いpウェルとnウェルとによるpn
接合が得られるため、回路素子の面積を増加することな
く容量の大きいキャパシタを形成することが可能とな
る。
【0130】なお、本実施例においては、p基板2を用
いた場合について説明しているが、p領域とn領域とを
逆転させて形成しても同様の作用効果を得ることができ
る。次に、この発明に基づいた第5の実施例について図
11を参照して説明する。
【0131】この実施例においては、第4の実施例にお
いて示した素子形成領域であるpウェル40とnウェル
38との中にキャパシタを形成するようにしたものであ
る。
【0132】したがって、nウェル42とnウェル44
には、接地電位(VCC)がnウェル38を介在させて与
えられることになる。
【0133】これにより、pウェル40の内部におい
て、図5に示すキャパシタと同等のキャパシタが構成さ
れることになる。
【0134】本実施例においては、pウェル40にnウ
ェル42,44を形成することのみでキャパシタを形成
することが可能となる。
【0135】また、回路素子形成領域の下の領域の基板
内部を用いていることにより、素子面積を増加させるこ
ともない。
【0136】なお、本実施例においてはp基板2を用い
た場合について説明しているが、p領域とn領域とを逆
転させて形成しても、同様の作用効果を得ることができ
る。
【0137】次に、この発明に基づいた第6の実施例に
ついて図12を参照して説明する。この実施例によれ
ば、第5の実施例に示した半導体装置のpウェル40が
浅く形成された場合において、nウェル38を介在させ
てp基板2内にnウェル44を形成したものである。
【0138】この実施例の場合、nウェル44には、n
ウェル38を介在させて外部電源電位(VCC)が与えら
れており、pウェル40を介在して接地電位(VSS)が
与えられたp基板2とnウェル44との間でキャパシタ
が構成されることになる。
【0139】本実施例においては、pウェル40が浅く
形成された場合、p基板2にnウェル44を形成するこ
とで、キャパシタを形成することは可能となる。また、
回路素子形成領域の下の領域の基板内部を用いているこ
とより、素子面積を増加させることもない。
【0140】なお、本実施例においては、p基板2を用
いた場合について説明したが、p領域とn領域とを逆転
させて形成しても同様の作用効果が得られる。
【0141】次に、この発明に基づいた第7の実施例に
ついて図13を参照して説明する。この実施例において
は、pウェル8とnウェル4とにまたがるようにpウェ
ル46が形成されている。
【0142】この場合、pウェル46には、pウェル8
を介してたとえば内部発生負電位(VBB)などのp基板
2とは異なる電位(VR )が与えられている。
【0143】したがって、図1に示す実施例の構造と比
較した場合、図1に示す構造は、nウェル4を用いてキ
ャパシタの容量を形成しているため、VR 電位がp基板
2より高い電位の場合に有効な構造である。
【0144】これに対して、本実施例の構造の場合は、
pウェル46とpウェル8とを用いてキャパシタの容量
を形成しているため、VR 電位が、nウェル4より低い
電位の場合に有効な構造となる。
【0145】なお、本実施例においては、nウェル4に
は外部電源電位(VCC)が与えられているため、VR
位と外部電源電位(VCC)との間に容量が形成されてい
るが、nウェル4の電位は外部電源電位(VCC)以外で
あってもかまわない。
【0146】次に、この発明に基づいた第8の実施例に
ついて図14を参照して説明する。この実施例において
は、先に説明した第7の実施例の構造と比較した場合、
基板にn基板3を用いて、n型とp型とを反転させた構
造としている。
【0147】また、n基板3と異なる電位VR と接地電
位(VSS)との間に容量を形成した場合を示している。
【0148】したがって、図2において示したn基板3
の実施例と異なる点は、図2に示す構造は、VR 電位は
pウェル5を用いて容量を形成しているため、VR 電位
がn基板3より低い電位の場合に有効となる構造であ
る。
【0149】これに対して、図14に示す本実施例の構
造においては、nウェル48とnウェル9とを用いて容
量を形成しているため、VR 電位はpウェル5より高い
電位であればよく、n基板3よりも高い電位であっても
可能である。
【0150】また、本実施例においても、pウェル5が
接地電位(VSS)以外の電位であってもかまわない。
【0151】次に、この発明に基づいた第9の実施例に
ついて図15ないし図17を参照して説明する。
【0152】図15は、この実施例におけるキャパシタ
の平面図であり、図16は図15中A−A線矢視断面図
である。
【0153】両図を参照して、p型半導体基板2の主表
面に、この主表面に沿ってpウェル50a〜50eとn
ウェル52a〜52eとが交互に配置されている。ま
た、pウェル50a〜50eとnウェル52a〜52e
とは、それぞれ一方端側において電気的に接続され、p
ウェル50a〜50eによりpウェル50を形成し、n
ウェル52a〜52eによりnウェル52を形成してい
る。
【0154】pウェル52は、p+ 不純物領域54を介
在して接地電位(VSS)が与えられている。nウェル5
2には、n+ 不純物領域56を介在して、外部電源電圧
(V CC)が与えられている。
【0155】このようにpウェル50a〜50eとnウ
ェル52a〜52eとを交互に配置することにより、単
位面積当りのpn接合面積が大きく取れ、小さい面積で
大きな容量のキャパシタを形成することができる。
【0156】また、pウェル50a〜50eとnウェル
52a〜52eとを交互に形成するには、高イオンエネ
ルギ注入法を用いることにより容易に実施可能である。
【0157】なお、図15および図16において、p基
板2に形成した場合について説明したが、p領域とn領
域とを逆転させて形成しても同様の作用効果が得られ
る。
【0158】次に、図17は、図15および図16に示
したキャパシタを、図1に示したDRAMのpウェル5
の主表面に形成した場合の断面図である。
【0159】このように、小さな面積で大きな容量を有
するキャパシタを用いることで、従来のようにMOSト
ランジスタからなるキャパシタを形成することなくさら
にデカップリングコンデンサの容量を大きくでき、また
素子面積の増大を小さくすることが可能となる。
【0160】次に、この発明に基づいた第10の実施例
について、図18ないし図20を参照して説明する。
【0161】図18は、この実施例におけるキャパシタ
の平面図であり、図19は、図18中A−A線矢視断面
図である。
【0162】両図を参照して、p基板2の主表面から所
定の深さにかけてpウェル54が形成されている。この
pウェル54の内部には、p基板2にまたがるように複
数のnウェル56a〜56dが配置されている。
【0163】これらのnウェル56a〜56dは、その
一方端側において、nウェル56eに電気的に接続され
ている。このnウェル56a〜56eにより、nウェル
54を構成している。
【0164】pウェル54には、p+ 不純物領域62を
介して接地電位(VSS)が与えられており、nウェル5
6には、外部電源電位(VCC)が与えられている。
【0165】このようにpウェル内部に、nウェルを複
数個所定の間隙をもって配列することにより、単位面積
当りのpn接合面積が大きく取れ、小さい面積で大きな
キャパシタを形成することができる。
【0166】次に、図20は、上述したキャパシタを、
図33に示すDRAMの周辺回路領域1000のpウェ
ルに設けたものである。
【0167】このように、この実施例におけるキャパシ
タによれば、トランジスタなどの素子の下部に形成する
ことが可能であるため、面積増加のないキャパシタの形
成が可能となる。
【0168】なお、本実施例においては、p基板を用い
た場合について説明しているが、p領域とn領域とを逆
転させて形成しても同様の作用効果を得ることができ
る。
【0169】次に、この発明に基づいた第11の実施例
について図21ないし図23を参照して説明する。
【0170】図21は、この実施例におけるキャパシタ
の平面図であり、図22は、図21中A−A線矢視断面
図である。
【0171】両図を参照して、p基板2の主表面から所
定の深さにかけてpウェル70が形成されている。さら
に、このpウェル70の下部には、nウェル68が形成
されている。
【0172】このpウェル70とnウェル68とにまた
がるように、nウェル68a〜68dが複数個配列され
ている。したがって、nウェル68a〜68dは、nウ
ェル68により電気的に接続されることになる。
【0173】また、pウェル72は、p+ 不純物領域7
4を介在して接地電位(VSS)が与えられている。さら
に、nウェル68には、nウェル72およびn+ 不純物
領域76を介在させて、外部電源電位(VCC)が与えら
れている。
【0174】この実施例においても、第10の実施例と
同じように、単位面積当りのpn接合面積が大きく取
れ、小さい面積で大きな容量を有するキャパシタを形成
することができる。
【0175】次に、図23は、図33に示すDRAMの
周辺回路領域1000のpウェル218の下方に、本実
施例におけるキャパシタを形成したものである。
【0176】この場合においても、トランジスタ等の素
子の下部にキャパシタを形成することが可能であるた
め、面積増加の少ないキャパシタの形成が可能となる。
【0177】なお、本実施例においてはp基板を用いた
場合について示しているが、n基板を用いた場合であっ
ても同様の作用効果を得ることができる。
【0178】次に、この発明に基づいた第12の実施例
について、図24および図25を参照して説明する。
【0179】図24は、所定のMOSトランジスタを有
する半導体装置の断面図であり、図25は、図24に示
す断面構造の等価回路図である。
【0180】図24を参照して、本実施例においては、
たとえばnチャネルMOSトランジスタ86のn+ 活性
領域86aの下に、このn+ 活性領域86aよりも不純
物濃度が低いnウェル96を形成している。このnウェ
ル96は、n+ 活性領域86aに対し電気的に接続さ
れ、pウェル80との間にキャパシタを構成している。
このキャパシタは、図25に示す遅延用のキャパシタC
1と同等の役割を果たすことになる。
【0181】このように、本実施例によれば特定の活性
領域の下に最適な容量を備えたキャパシタを形成する。
したがって、半導体装置の面積の増加がなくキャパシタ
を形成することが可能となる。
【0182】なお、本実施例においては、p基板を用い
た場合について説明しているが、p領域とn領域とを逆
転させて形成しても同様の作用効果を得ることができ
る。
【0183】次に、この発明に基づいた第13の実施例
について図26ないし図27を参照して説明する。
【0184】図26は、この実施例におけるDRAMの
断面構造図である。図27は、図27に示すDRAMの
平面概略図である。
【0185】まず、図27を参照して、この実施例によ
れば、外部電源電圧(VCC)が、周辺回路用外部電源電
圧(VCC per)と出力用外部電源電圧(VCC ou
t)に分けられている。
【0186】このように、DRAMなどの半導体装置の
集積回路内においては、内部回路の動作時に、外部から
供給された電源電圧が内部で変動しノイズを発生しない
ように、デカップリングコンデンサなどが用いられてい
るが、さらに、DRAMなどの半導体記憶装置において
は、図28を参照して周辺回路用外部電源電圧(VCC
er)と出力用外部電源電圧(VCC out)とをパッ
ドを分けて入力する場合がある。
【0187】また、半導体記憶装置のメモリの語構成が
多ビット化するに従って、出力部において同時に動作す
る回路数が増える。このため、出力部におけるノイズが
特に問題となっている。
【0188】したがって、本実施例においては、記憶回
路領域3000に形成されたpウェル110をnウェル
108で覆い、n+ 不純物領域122を介して出力用外
部電源電圧(VCC out)を与えている。
【0189】よって、本実施例においては、半導体チッ
プ全体の面積の半分以上を占めている記憶回路領域30
00の下方にデカップリングコンデンサを形成している
ため、出力用外部電源電圧(VCC out)の変動を抑
えることができる。
【0190】また、周辺回路領域1000においても、
別途デカップリングコンデンサを形成することが可能と
なる。
【0191】本実施例においては、pウェル110はn
ウェル108によって覆われているため、pウェル1や
p基板2との電位は独立に設定することができる。
【0192】なお、本実施例においては、出力用外部電
源電圧(VCC out)のデカップリングコンデンサを
記憶回路領域3000の下に形成しているが、周辺回路
領域1000,2000でのノイズが問題となる場合に
は、記憶回路領域3000下に形成されるデカップリン
グコンデンサを、周辺回路用外部電源電圧(VCC pe
r)に接続してもかまわない。
【0193】また、本実施例においては、p基板に形成
した場合について説明したが、p領域とn領域とを逆転
させて形成しても同様の作用効果を得ることができる。
【0194】次に、この発明に基づいた第14の実施例
について、図28を参照して説明する。
【0195】本実施例の構成は、図26で示した第13
の実施例と比較した場合、第13の実施例においては、
記憶回路領域3000のpウェル110を下方より覆う
ようにnウェル108を形成していたのに対して、本実
施例においては、周辺回路領域2000のpウェル12
8をnウェル126により覆うように構成したものであ
る。
【0196】このように構成することで、pウェル12
8の電位を、pウェル132やp基板2とは独立に設定
することが可能となる。
【0197】なお、本実施例においてはp基板2につい
て形成した場合について説明しているが、p領域とn領
域とを逆転させて形成しても同様の作用効果を得ること
ができる。
【0198】次に、この発明に基づいた第15の実施例
について図29を参照して説明する。
【0199】先に説明した第13および第14の実施例
においては、接地電位(VSS)は、周辺回路用と出力用
との区別をしていなかったが、電源電圧と同様にこの接
地電位も周辺回路用と出力用とに分けることが可能であ
る。
【0200】図29に示す構造によれば、pウェル15
0をnウェル148で囲む構成にしているため、周辺回
路用接地電位(VSS per)と出力用接地電位(VSS
out)を半導体装置内で独立した電位として用いる
ことができる。
【0201】これにより、周辺回路用接地電位(VSS
per)と出力用接地電位(VSSout)は別々にデカ
ップリングコンデンサを形成することができ、したがっ
て、お互いのノイズの影響を抑えることが可能となる。
【0202】なお、本実施例においてはp基板を用いた
場合について説明しているが、p領域とn領域とを逆転
させて形成しても同様の作用効果を得ることができる。
【0203】次に、この発明に基づいた第16の実施例
について図30を参照して説明する。
【0204】図27に示す第13の実施例によれば、外
部電源電圧(VCC)が周辺回路用外部電源電圧(VCC
per)と出力用外部電源電圧(VCC out)に分け
られていた。
【0205】本実施例においては、外部電源電圧
(VCC)に内部で降圧した内部降圧電源電圧(VINT
が用いられている。
【0206】半導体装置の集積回路内においては、内部
回路の動作による消費電流電源や信頼性の問題などか
ら、外部から供給された電源電圧を内部で降圧し、それ
を一部の回路で電源電圧として用いる場合がある。
【0207】この場合においても、第13実施例と同様
に基板内にデカップリングコンデンサを形成するため、
記憶回路領域3000のpウェル174をnウェル17
2で覆い、このnウェル172に、外部電源電位
(VCC)をn+ 不純物領域184を介在させて与えてい
る。
【0208】このように、本実施例においては、半導体
装置全体の面積の半分以上を占める記憶回路領域の下に
デカップリングコンデンサを形成しているため、外部電
源電圧(VCC)の変動を抑えることができる。
【0209】また、内部降圧電源電圧(VINT )につい
ても、図30に示すように、別途デカップリングコンデ
ンサを形成することができる。
【0210】また、本実施例においては、pウェル17
4はnウェル172により覆われているため、pウェル
170やp基板の電位とは独立に設定することができ
る。
【0211】また、本実施例によれば、外部電源電圧
(VCC)のデカップリングコンデンサを記憶回路領域の
下に形成しているが、記憶回路領域の下に形成するデカ
ップリングコンデンサを内部降圧電源電圧(VINT )に
接続してもかまわない。
【0212】なお、本実施例においてはp基板を用いた
場合について説明しているが、PI領域とn領域とを逆
転させて形成しても同様の作用効果を得ることができ
る。
【0213】
【発明の効果】この発明に基づいた請求項1に記載の半
導体装置によれば、第1導電型の第2不純物領域が下方
より第2導電型の第3不純物領域により包囲されてい
る。
【0214】これにより、第2不純物領域と第3不純物
領域との間、第3不純物領域と半導体基板との間に容量
素子が形成される。
【0215】その結果、この容量素子がデカップリング
コンデンサの役割を果たすために、従来のようにデカッ
プリングコンデンサ用のMOSトランジスタを形成する
必要がない。
【0216】したがって、デカップリングコンデンサを
形成しつつ半導体装置の微細化を図ることが可能とな
る。
【0217】また、上記容量素子は、半導体基板内部に
形成されるために、他の素子との接触不良等がなくな
り、半導体装置への信頼性を向上させることができ、高
性能の半導体装置を提供することが可能となる。
【0218】次に、この発明に基づいた請求項2に記載
の半導体装置によれば、第1不純物領域、第2不純物領
域、第3不純物領域の少なくとも1つの領域の半導体基
板の主表面に、第1導電型の不純物領域と第2導電型の
不純物領域とが複数個交互に配置された容量素子が設け
られている。
【0219】その結果、この容量素子がデカップリング
コンデンサの役割を果たすために、従来のようにデカッ
プリングコンデンサ用のMOSトランジスタを形成する
必要がなくなる。
【0220】したがって、デカップリングコンデンサを
形成しつつ、半導体装置の微細化を図ることが可能とな
る。また、上記容量素子は、半導体基板内部に形成され
るために、他の素子との接触不良等がなくなり、半導体
装置への信頼性を向上させることが可能となる。
【0221】次に、この発明に基づいた請求項3および
請求項7に記載の半導体装置およびその製造方法によれ
ば、基板の深さ方向にかけて交互に第1導電型第n不純
物層と第2導電型第n不純物層とが形成されている。
【0222】これにより、第1導電型第n不純物層と第
2導電型第n不純物層との間に容量素子が形成される。
また、基板の深さ方向に容量素子が形成されるために、
半導体装置の面積を拡大することがない。
【0223】したがって、半導体装置に容量素子が必要
な場合であっても、半導体装置の面積を拡大することな
く容量素子を形成することが可能となる。また、上記容
量素子は、半導体基板内部に形成されるために、他の素
子との接触不良等がなくなり、半導体装置の信頼性を向
上させることが可能となり、高性能の半導体装置を提供
することが可能となる。
【0224】次に、この発明に基づいた請求項4に記載
の半導体装置によれば、第1導電型不純物領域と複数個
の第2導電型不純物領域との間に容量素子が形成され
る。
【0225】この容量素子は、基板の深さ方向にこの容
量素子が形成されるために、半導体装置の面積を拡大す
ることがない。したがって、半導体装置に容量素子が必
要な場合であっても、半導体装置の面積を拡大すること
なく容量素子を形成することが可能となる。
【0226】また、上記容量素子は、半導体基板内部に
形成されるために、他の素子との接触不良等がなくな
り、半導体装置の信頼性を向上させることが可能とな
り、高性能の半導体装置を提供することが可能となる。
【0227】次に、この発明に基づいた請求項5に記載
の半導体装置によれば、第2導電型活性領域から下方に
延びるように形成され、第2導電型活性領域よりも低濃
度の第2導電型不純物領域が設けられている。
【0228】これにより、任意の活性領域に容量素子を
形成することが可能となる。その結果、第1導電型不純
物層の表面に容量素子を形成する必要がなくなるため、
容量素子を形成しつつ半導体装置の微細化を図ることが
可能となる。
【0229】また、この容量素子は、半導体基板内部に
形成されるために、他の素子との接触不良がなくなり、
半導体装置の信頼性を向上させることが可能となり、高
性能の半導体装置を提供することが可能となる。
【0230】次に、この発明に基づいた請求項6に記載
の半導体装置によれば、記憶回路出力用端子を形成する
第2導電型の第3不純物領域と、周辺回路用端子を形成
するための第2導電型の第4不純物領域とが設けられて
いる。
【0231】これにより、それぞれの領域を、独立した
電位に設定することが可能となる。また、第1導電型の
第1不純物領域と第2導電型の第3不純物領域との間、
および、第1導電型の第2不純物領域と第2導電型の第
4不純物領域との間において、それぞれ独立したデカッ
プリングコンデンサを形成することができる。
【0232】その結果、各々の領域において、独立して
電源電圧の変動を抑えることができ、他の電源電圧の影
響を受けることがない。
【0233】また従来のようにデカップリングコンデン
サ用のMOSトランジスタを形成する必要がないため、
デカップリングコンデンサを形成しつつ、半導体装置の
微細化を図ることが可能となる。
【0234】また、上記容量素子は、半導体基板内部に
形成されるために、他の素子との接触不良等がなくな
り、半導体装置の信頼性を向上させることができ、高性
能の半導体装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に基づいた第1の実施例における半
導体装置の断面構造を示す第1の図である。
【図2】 この発明に基づいた第1の実施例における半
導体装置の断面構造を示す第2の図である。
【図3】 この発明に基づいた第2の実施例における半
導体装置の断面構造を示す第1の図である。
【図4】 この発明に基づいた第2の実施例における半
導体装置の断面構造を示す第2の図である。
【図5】 この発明に基づいた第3の実施例における半
導体装置の構造を示す断面図である。
【図6】 この発明に基づいた第3の実施例における半
導体装置の第1製造工程を示す断面図である。
【図7】 この発明に基づいた第3の実施例における半
導体装置の第2製造工程を示す断面図である。
【図8】 この発明に基づいた第3の実施例における半
導体装置の第3製造工程を示す断面図である。
【図9】 この発明に基づいた第3の実施例における半
導体装置の第4製造工程を示す断面図である。
【図10】 この発明に基づいた第4の実施例における
半導体装置の構造を示す断面図である。
【図11】 この発明に基づいた第5の実施例における
半導体装置の構造を示す断面図である。
【図12】 この発明に基づいた第6の実施例における
半導体装置の構造を示す断面図である。
【図13】 この発明に基づいた第7の実施例における
半導体装置の構造を示す断面図である。
【図14】 この発明に基づいた第8の実施例における
半導体装置の構造を示す断面図である。
【図15】 この発明に基づいた第9の実施例における
半導体装置の平面構造図である。
【図16】 この発明に基づいた第9の実施例における
半導体装置の構造を示す断面図である。
【図17】 この発明に基づいた第9の実施例における
半導体装置の構造を示す第2の図である。
【図18】 この発明に基づいた第10の実施例におけ
る半導体装置の平面構造図である。
【図19】 この発明に基づいた第10の実施例におけ
る半導体装置の構造を示す断面図である。
【図20】 この発明に基づいた第10の実施例におけ
る半導体装置の構造を示す第2の断面図である。
【図21】 この発明に基づいた第11の実施例におけ
る半導体装置の平面構造図である。
【図22】 この発明に基づいた第11の実施例におけ
る半導体装置の構造を示す断面図である。
【図23】 この発明に基づいた第11の実施例におけ
る半導体装置の構造を示す第2の図である。
【図24】 この発明に基づいた第12の実施例におけ
る半導体装置の構造を示す断面図である。
【図25】 この発明に基づいた第12の実施例におけ
る半導体装置の等価回路図である。
【図26】 この発明に基づいた第13の実施例におけ
る半導体装置の構造を示す断面図である。
【図27】 この発明に基づいた第13の実施例におけ
る半導体装置の平面概略図である。
【図28】 この発明に基づいた第14の実施例におけ
る半導体装置の構造を示す断面図である。
【図29】 この発明に基づいた第15の実施例におけ
る半導体装置の構造を示す断面図である。
【図30】 この発明に基づいた第16の実施例におけ
る半導体装置の構造を示す断面図である。
【図31】 従来技術における半導体装置の平面構造図
である。
【図32】 従来技術におけるデカップリングコンデン
サの構造を示す断面図である。
【図33】 従来技術における半導体装置の構造を示す
第1の断面図である。
【図34】 従来技術における半導体装置の構造を示す
第2の断面図である。
【図35】 従来技術における半導体装置の構造を示す
第3の断面図である。
【図36】 従来技術における半導体装置の構造を示す
第4の断面図である。
【符号の説明】 2 p基板、4 nウェル、6,8 pウェル、10,
12,16 p+ 不純物領域、14 n+ 不純物領域、
18,22 nチャネルMOSトランジスタ、20 p
チャネルMOSトランジスタ、1000,2000周辺
回路領域、3000 記憶回路領域。なお、図中同一符
号は、同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/092 (72)発明者 諏訪 真人 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社ユー・エル・エス・アイ開発研究 所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板の主表面に、記
    憶回路領域と周辺回路領域とを備えた半導体装置であっ
    て、 前記記憶回路領域を含む第1導電型の第1不純物領域
    と、 前記周辺回路領域を含む第1導電型の第2不純物領域
    と、 前記第1不純物領域と前記第2不純物領域とを下方より
    包囲する第2導電型の第3不純物領域と、 を有する半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第1導電型の第1不純物領域、前記
    第1導電型の第2不純物領域および前記第2導電型の第
    3不純物領域の少なくとも1つの領域において、前記半
    導体基板の主表面に、この主表面に沿って第1導電型の
    不純物領域と第2導電型の不純物領域とを複数個交互に
    配置した容量素子を有する、 請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 第1導電型の半導体基板の主表面から所
    定の深さの領域にかけて形成された第2導電型第n不純
    物層(nは自然数)と、 前記第2導電型第n不純物層の上に接するように形成さ
    れた第2導電型第n不純物層と、 前記第1導電型第n不純物層の上に接するように形成さ
    れ、かつ、前記第2導電型第n不純物層と電気的に接続
    された第2導電型第(n+1)不純物層と、 前記第2導電型第(n+1)不純物層の上に接するよう
    に形成され、かつ、前記第1導電型第n不純物層と電気
    的に接続された第1導電型第(n+1)不純物層と、 を備えた半導体装置。
  4. 【請求項4】 主表面を有する第1導電型の半導体基板
    と、 前記主表面から所定の深さにかけて形成された第1導電
    型不純物領域と、 前記第1導電型不純物領域内にその一部を有し、前記主
    表面に沿って所定の間隙を隔てて複数個配置して、各々
    電気的に接続された第2導電型不純物領域と、を備えた
    半導体装置。
  5. 【請求項5】 主表面を有する第1導電型不純物層と、 前記主表面から所定の深さにかけて形成された第2導電
    型活性領域と、 前記第2導電型活性領域から下方に延びるように形成さ
    れた前記第2導電型活性領域よりも低濃度の第2導電型
    不純物層と、 を備えた半導体装置。
  6. 【請求項6】 第1導電型の半導体基板の主表面に、記
    憶回路領域と周辺回路領域とを備えた半導体装置であっ
    て、 前記記憶回路領域を含む第1導電型の第1不純物領域
    と、 前記周辺回路領域を含む第1導電型の第2不純物領域
    と、 前記第1不純物領域の下方を覆い、記憶回路出力用端子
    を形成する第2導電型の第3不純物領域と、 前記第2不純物領域を下方より覆い、周辺回路領域用端
    子を形成する第2導電型の第4不純物領域と、 を有する半導体装置。
  7. 【請求項7】 第1導電型半導体基板の主表面から所定
    深さの領域に、第1のレジスト膜を用いて高イオンエネ
    ルギ注入法により第2導電型のイオンを注入して、第2
    導電型第n不純物層(nは1以上の自然数)を形成する
    工程と、 前記第2導電型第n不純物層の上に一部重なるように第
    2のレジスト膜を用いて、高イオンエネルギ注入法によ
    り第1導電型のイオンを注入して、第1導電型第n不純
    物層を形成する工程と、 前記第1導電型第n不純物層の上に、前記第1のレジス
    ト膜を用いて高イオンエネルギ注入法により第2導電型
    のイオンを注入して、第2導電型第(n+1)不純物層
    を形成する工程と、 前記第2導電型第(n+1)不純物層の上に、前記第2
    のレジスト膜を用いて、高イオンエネルギ注入法により
    第1導電型のイオンを注入して、第1導電型第(n+
    1)不純物層を形成する工程と、 を備えた半導体装置の製造方法。
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