JP3943168B2 - リチウム複合酸化物、その製造方法およびリチウム二次電池用正極活物質 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム複合酸化物およびその製造方法に関するものであり、更にエネルギー密度の優れるリチウム二次電池用正極活物質及びリチウム二次電池正極板および、リチウム二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、民生用電子機器のポータブル化、コードレス化が急速に進むに従い、小型電子機器の電源としてリチウム二次電池が実用化されている。このリチウム二次電池については、1980年に水島等によりコバルト酸リチウムがリチウム二次電池の正極活性物質として有用であるとの報告〔”マテリアル リサーチブレイン”vol115,P783-789(1980) 〕がなされて以来、リチウム(Li )系複合酸化物に関する研究開発が活発に勧められており、これまでに多くの提案がなされている。
それらは、例えばLi1-xNi O2 (但し0≦x≦1)(米国特許番号第4302518号明細書)、Li y Ni2-y O2 (特開平2ー40861号公報)、Li y Nix Co1-x O2 (但し、0<x≦0.75,y≦1)(特開昭63ー299056号公報)などのリチウムと遷移金属を主体とする複合酸化物が代表的に挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記化合物において、コバルト酸リチウムは合成が比較的容易で、かつ電気特性に優れているため、最も早くからリチウム二次電池用正極材として検討されてきたが、原料のコバルト(Co)が希産で高価なうえ、0.7電子以上充電すると結晶性の低下や電解液の分解が生じるため大容量化には適さないといった欠点がある。
一方、LiNiO2 はコバルトに比べて安価であるといった有利な点はあるが、電池の正極材として使用中に欠陥を生じやすく、そのため電池の安定性に欠けるなど容量特性はCo系に劣ると考えられていた。このため、できるだけ化学量論的比に近いLiNiO2 およびニッケル(Ni)の一部を他の遷移金属で置換したリチウム複合酸化物やその合成法が検討されている。
【0004】
しかしながら、未だリチウム二次電池の正極材として満足に適用できる特性のものは勿論、その工業的な製造方法が見い出されていないのが現状である。
【0005】
従って、本発明の目的は、初期放電容量および放電保持率に優れ高エネルギー密度を与えるリチウム二次電池用正極活物質及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは化合物中の結晶欠陥を生じない正極材として安定性のあるリチウム複合酸化物およびその製造方法について鋭意研究を行ったところ、Ni とCoとの固溶及び/又は共沈で得られた特定のNi −Co塩を用いて合成したリチウム複合酸化物は、リチウム二次電池の正極活物質として使用した場合、初期放電容量および放電保持率に優れる高エネルギー密度を与えることを知見し本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、下記の一般式(1)
Li x Ni1-y Coy O2 (1)
(式中、0<x<1.1、0.1≦y≦0.4を示す)で表されるリチウム複合酸化物の結晶粒子であって、該結晶粒子は一次粒子が角の丸い板状乃至柱状粒子であり、一次粒子の粒子径が0.2〜2μmの範囲であり、二次粒子は一次粒子が結合した粒子を単位として凝集して実質的に球状粒子を構成しており、該球状粒子は、レーザー法による測定法で求めた粒度分布(V 95 −V 5 )/V 50 が3以下であり、平均粒子径が1〜50μmの範囲であることを特徴とするリチウム複合酸化物を提供するものである。
【0008】
また、本発明は、板状乃至柱状粒子の一次粒子が積層凝集した実質的に球状の二次粒子を形成するNiとCoとの固溶及び/又は共沈で生成したNi−Co塩の結晶粒子と、水酸化リチウムを混合し、次いで200〜400℃で焼成した後、更に700〜900℃で焼成する多段焼成を行うことを特徴とする下記一般式(1)
LixNi1−yCoyO2 (1)
(式中、0<x<1.1、0.1≦y≦0.4を示す)で表されるリチウム複合酸化物の製造方法を提供するものである。
【0009】
さらに、本発明は、上記のリチウム複合酸化物を主材とするリチウム二次電池用正極活物質およびこれで正極材を構成するリチウム二次電池用正極板およびこれを用いたリチウム二次電池を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明における下記の一般式(1)
Lix Ni1-y Coy O2 (1)
(式中、0<x<1.1,0≦y≦1を示す)
で表されるリチウム複合酸化物の特徴とするところは、一次粒子が角の丸い板状乃至柱状粒子であり、二次粒子は、その一次粒子が積層凝集して結合した粒子を単位とした実質的に球状粒子を構成していることにある。
【0011】
ここで、実質的に球状粒子であるとは、真球状又は楕円状の粒子および球状粒子が幾つか結合した繭状や団子状の粒子も含むものである。
【0012】
上記一次粒子の粒子特性は、SEM写真で確認することができ、かかる一次粒子の粒子径としては、最大長対角線長さとして、0.2〜2μmの範囲であることが好ましい。また、二次粒子は、レーザー法による測定法で求めた粒度分布(V95−V5 )/V50値が、3以下が好ましく、特に0.5〜2の範囲とするのが好ましい。また、二次粒子の平均粒子径としては、1〜50μmが好ましく、特に5〜20μmの範囲とするのが正極材に適することから好ましい。二次粒子の平均粒子径が1μm未満で、粒度分布(V95−V5 )/V50値が3以上になると正極板作製時のシート化において粘性が増加し正極板作製が困難となる傾向にあり好ましくない。また、二次粒子の平均粒子径及び粒度分布値が上記範囲を外れたものは粒径範囲が広くなり、リチウム二次電池用正極活物質としては好ましくない。
ここでV95、V50及びV5 とは、それぞれ95%体積値、50%体積値及び5%体積値を示す。
【0013】
本発明におけるリチウム複合酸化物の組成的特徴は、一般式(1)で示されるが、その配合比としては、Li、NiおよびCoの原子比がそれぞれx(Li)、1 ー y (Ni)及びy(Co)(但し、0<x<1.1、0≦y≦1を示す)となるように選択すればよい。例えば、配合比をLi/(Ni単独又はNiとCoの含量)比として、1付近に設定することが好ましいが、原料性状や焼成条件により前記配合比1前後で多少の幅を持たせることができ、具体的には0.99〜1.10の範囲とするのが好ましい。
【0014】
更に、NiとCoとの原子比(Ni:Co)は0:1〜1:0の範囲のものであるが、経済的なことを考慮すればCoの量は少ない方がよく1:0〜0.6:0.4の範囲とするのが好ましい。かかるLi −Ni −Co 系複合酸化物は、該金属の混合物ではなく、ニッケル酸リチウムの結晶構造中のニッケルの一部をコバルトで置換した固溶性化合物であり、上記のような新規な形状を有する。該固溶性化合物は、リチウムイオンのインターカレーション、デインターカレーション反応をより円滑に、より高い電位範囲で行うことができ電池用正極材として実用性の高いものである。
【0015】
次に、本発明のリチウム複合化合物の製造方法について説明する。
本発明の製造方法の特徴は、上記特定のNi 塩又はNi とCoとの固溶及び/又は共沈で得られたNi −Co系塩の結晶粒子と、リチウム塩とを混合し、次いで、焼成するものである。
【0016】
出発原料として使用するNi 塩又はNi −Co系塩は、Ni とCoの原子比(Ni /Co)が0:1〜1:0の範囲にあるものであるが、Ni −Co系塩の場合、単にNi とCoの塩が所定量混合されているものではなく、ニッケルイオンがコバルトイオンと一部置換している固溶状態のものやニッケル塩とコバルト塩が共沈または吸蔵しているものでなければならない。
【0017】
かかるNi 塩又はNi −Co系塩は、加熱すれば金属酸化物となる、いわゆる前駆体化合物であって、例えば、水酸化物、炭酸塩、酸化物、シュウ酸塩及び酢酸塩等の有機酸塩等が挙げられ、このうち、水酸化物が好ましい。
【0018】
また、かかるNi 塩又はNi−Co系塩の粒子形状は、SEM写真で確認することができ、板状乃至柱状粒子の一次粒子が積層凝集した実質的に球状の二次粒子を形成しているものである。また、該二次粒子は、乾燥及び粉砕工程中に表面が削られて比較的平滑になるものもあるが、特に支障なく用いることができる。かかる粒子を構成する一次粒子の特徴はNi とCoの原子比により影響を受け、例えば、Coの量が多くなると板状乃至柱状の大きさや層の厚みが増す傾向にある。
【0019】
また、他方の原料であるLi 塩としては、特に制限されないが、例えば、酸化リチウム、水酸化リチウム、炭酸リチウムおよび硝酸リチウム等が挙げられる。
【0020】
これら各塩の配合比としては、Li 、Ni およびCoの原子比がそれぞれx(Li )、1 - y (Ni )及びy (Co)(但し、0<x<1.1、0≦y≦1を示す)となるように選択すればよい。例えば、配合比をLi /(Ni 単独又はNi とCoの含量)比として、1付近に設定することが好ましいが、原料性状や焼成条件により前記配合比1前後で多少の幅を持たせることができ、具体的には、0.99〜1.10の範囲とするのが好ましい。
【0021】
本発明の製造方法の一例を示すと、所定量のNi塩又はNi−Co系塩とリチウム塩を混合し、次いで焼成することにより本発明の化合物を得ることができる。焼成雰囲気としては、特に制限されず、大気中でも酸素雰囲気中でもよい。また、焼成は、多段焼成で行うのが好ましく、原料中に含まれる水分が消失する約200〜400℃の範囲でゆっくり焼成した後、更に700〜900℃付近まで急速に昇温し焼成するのが好ましい。
【0022】
特に、原料としてNi塩又はNi−Co系塩の水酸化物及び水酸化リチウムを用いた場合は、原料中の水分を焼失させると同時に、焼成雰囲気内を乾燥させ、更に水分焼失後の昇温速度を早くすることが該化合物の炭酸化を防ぎ、反応性を高めることからも好ましい。このとき原料を加圧成形して焼成してもかまわない。
【0023】
焼成終了後の冷却方法としては、特に制限されず、炉内で徐々に冷却してもよいが、大気中で冷却するのが好ましい。
【0024】
上記の方法により製造されるリチウム複合酸化物は、表面粒子状態が極めて特徴的な性状を有するが、これは使用する原料であるNi塩又はNi−Co塩の形状に影響を受け直接的に依拠する。換言すれば、これら金属塩の結晶形態がスケルトンとしてリチウム複合酸化物の粒子形態に移行し実質的に保持される。
【0025】
また、上記方法により得られた本発明のリチウム複合酸化物は、その優れた電子特性から、これを主成分として含有するリチウム二次電池用正極活物質として有用であり、且つリチウム二次電池用正極板を得ることができ、さらにその正極板を用いたリチウム二次電池を提供することができる。
【0026】
本発明におけるリチウム二次電池の構成としては、特に制限されないが、例えば、上記の方法により製造されたリチウム複合酸化物を主成分として、黒鉛粉末、ポリフッ化ビニリデンなどを混合加工して正極材(リチウム二次用電池正極活物質)とし、これを有機溶媒に分散させて混練ペーストを調製する。該混練ペーストをアルミ箔などの導電性基板に塗布した後、乾燥し、加圧して適宜の形状に切断して正極板を得る。
この正極板を用いて、リチウム二次電池を構成する各部材を積層してリチウム二次電池を製作すればよい。
【0027】
【実施例】
次に、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
実施例1
Ni とCoの原子比が7:3の固溶及び共沈により得られた実質的に球状のNi −Co水酸化物と水酸化リチウムをリチウムと遷移金属(Ni とCoの含量)の原子比が1となるように秤量し、均一に混合した。
この混合物を350℃で一次的に保持して結晶粒子の結晶水を焼失除去した後、730℃まで4℃/min で昇温し、その後780℃まで1℃/min で昇温して7時間保持した。焼成終了後、炉内から取り出し、大気中で放冷して解砕してリチウム複合酸化物を得た。
【0028】
実施例2
Ni とCoの原子比が8:2の固溶及び共沈により得られた実質的に球状のNi −Co水酸化物と水酸化リチウムをリチウムと遷移金属(Ni とCoの含量)の原子比が1となるように秤量し、均一に混合した。
この混合物を350℃で仮焼したのち700℃まで4℃/min で昇温し、その後750℃まで1℃/min で昇温して7時間保持した。焼成終了後、炉内から取り出し、大気中で放冷して解砕してリチウム複合酸化物を得た。
【0029】
実施例3
Ni とCoの原子比が6:4の固溶及び共沈により得られた実質的に球状のNi −Co水酸化物と水酸化リチウムをリチウムと遷移金属(Ni とCoの含量)の原子比が1となるように秤量し、均一に混合した。
この混合物を350℃で仮焼したのち700℃まで4℃/min で昇温し、その後750℃まで1℃/min で昇温して7時間保持した。焼成終了後、炉内から取り出し、大気中で放冷して解砕してリチウム複合酸化物を得た。
【0030】
実施例4
Ni とCoの原子比が9:1の固溶及び共沈により得られた実質的に球状のNi −Co水酸化物と水酸化リチウムをリチウムと遷移金属(Ni とCoの含量)の原子比が1となるように秤量し、均一に混合した。この混合物を加圧成形した。この混合物を350℃で仮焼したのち700℃まで4℃/min で昇温し、その後750℃まで1℃/min で昇温して7時間保持した。焼成終了後、炉内から取り出し、大気中で放冷して解砕してリチウム複合酸化物を得た。
【0031】
実施例5
Ni とCoの原子比が9:1の固溶及び共沈により得られた実質的に球状のNi −Co水酸化物を250℃で3時間焼成した。これと水酸化リチウムをリチウムと遷移金属(Ni とCoの含量)の原子比が1となるように秤量し、均一に混合した。
この混合物を350℃で仮焼したのち700℃まで4℃/min で昇温し、その後750℃まで1℃/min で昇温して12時間保持した。焼成終了後、炉内から取り出し、大気中で放冷して解砕してリチウム複合酸化物を得た。
【0032】
実施例6
Ni とCoの原子比が9:1の固溶及び共沈により得られた実質的に球状のNi −Co炭酸塩と水酸化リチウムをリチウムと遷移金属(Ni とCoの含量)の原子比が1となるように秤量し、均一に混合した。
この混合物を350℃で仮焼したのち700℃まで4℃/min で昇温し、その後750℃まで1℃/min で昇温して12時間保持した。焼成終了後、炉内から取り出し、大気中で放冷して解砕してリチウム複合酸化物を得た。
【0033】
比較例1
Ni とCoの原子比が9:1となるように水酸化ニッケルと水酸化コバルトを秤量し、次いで炭酸リチウムをリチウムと遷移金属(Ni とCoの含量)の原子比が1となるように秤量し、乾式混合した。
この混合物を850℃で12時間保持した。焼成終了後、炉内から取り出し、大気中で放冷して解砕してリチウム複合酸化物を得た。
【0034】
実施例1〜6及び比較例1で得られたリチウム複合酸化物をレーザ法により測定した粒度分布(V95ーV5 )/V50値及び平均粒子径並びにSEM写真による一次粒子径の結果を表1に示した。また、実施例2のリチウム複合酸化物のSEM写真をそれぞれ図1及び図2に示す。
【0035】
(I)リチウム二次電池の作製;
リチウム複合酸化物85重量%、黒鉛粉末10重量%、ポリフッ化ビニリデン5重量%を混合して正極材とし、これを2ーメチルピロリドンに分散させて混練ペーストを調製した。該混練ペーストをアルミ箔に塗布したのち乾燥し、2000kg/cm2 の圧力によりプレスして2cm角に打ち抜いて正極板を得た。
また、電解液に1M−Li ClO4 /EC+DECを使用し、負極にはLi 金属を用いて、図3に示すように各部材を積層してリチウム二次電池を作製した。
【0036】
(II)電池の性能評価
作製したリチウム二次電池を作動させ、初期放電容量及び容量保持率を測定して電池性能を評価した。その結果を表1に示した。
(初期放電容量の測定)
初期放電容量は正極に対して0.5mA /cm2 で4.2Vまで充電した後、2.7Vまで放電させる充放電を繰り返すことにより測定した。
【0037】
(容量保持率)
容量保持率は前記の充放電を反復した結果から、次式により算出した。
【0038】
容積保持率(%)=(10サイクル目の放電容量)×100/(1サイクル目の放電容量
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】
本発明のリチウム複合酸化物をリチウム二次電池用正極活物質として正極板に用いることにより、初期放電容量および放電保持率に優れ、高エネルギー密度を与えるリチウム二次電池を得ることができる。
また、本発明のリチウム複合酸化物の製造方法は、簡易な方法であるため工業的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリチウム複合酸化物の結晶粒子の粒子構造を示すSEM写真である。
【図2】図1の結晶粒子の粒子構造をさらに倍率を上げて観察した場合のSEM写真である。
【図3】本発明のリチウム二次電池を示す図である。
Claims (5)
- 下記の一般式(1)
Li x Ni1-y Coy O2 (1)
(式中、0<x<1.1、0.1≦y≦0.4を示す)で表されるリチウム複合酸化物の結晶粒子であって、該結晶粒子は一次粒子が角の丸い板状乃至柱状粒子であり、一次粒子の粒子径が0.2〜2μmの範囲であり、二次粒子は一次粒子が結合した粒子を単位として凝集して実質的に球状粒子を構成しており、該球状粒子は、レーザー法による測定法で求めた粒度分布(V 95 −V 5 )/V 50 が3以下であり、平均粒子径が1〜50μmの範囲であることを特徴とするリチウム複合酸化物。 - 板状乃至柱状粒子の一次粒子が積層凝集した実質的に球状の二次粒子を形成するNiとCoとの固溶及び/又は共沈で生成したNi−Co塩の結晶粒子と、水酸化リチウムを混合し、次いで200〜400℃で焼成した後、更に700〜900℃で焼成する多段焼成を行うことを特徴とする下記一般式(1)
LixNi1−yCoyO2 (1)
(式中、0<x<1.1、0.1≦y≦0.4を示す)で表されるリチウム複合酸化物の製造方法。 - 請求項1記載のリチウム複合酸化物を主材とするリチウム二次電池用正極活物質。
- 請求項3記載の二次電池用正極活物質で正極材を構成するリチウム二次電池用正極板。
- 請求項4記載の正極板を用いたリチウム二次電池。
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