JP5397694B2 - リチウムニッケル複合酸化物の製造方法 - Google Patents
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Description
題がある。
一般式:Li x Ni (1-y-z) M y N z O 2
(式中、Mは、CoまたはMnを示し、Nは、AlまたはTiを示す。さらに、0.9≦x≦1.1、0.05≦y≦0.35、0.005≦z≦0.05である。)
前記乾燥は、40℃〜200℃の温度で行うことが好ましい。
2NiO+2LiOH+1/2O2→2LiNiO2+H2O
水酸化リチウムとニッケル複合酸化物との反応は、上述のように450℃付近から開始するが、水酸化リチウムの融点は460℃付近であり、水酸化リチウムが溶融しながら、ニッケル複合酸化物と反応することとなる。
て進行するが、セラミック容器の底部へ十分な酸素拡散が行われない場合、未反応の溶融した水酸化リチウムがセラミック容器と反応して、実質的にニッケル複合酸化物と化合する水酸化リチウム量が不足し、生成したリチウムニッケル複合酸化物中に電池反応を阻害する結晶が混入し、電池性能の低下を招く。
8NiO+2LiOH+1/2O2→Li2Ni8O10+H2O
特に、工業的規模でリチウムニッケル複合酸化物の製造を行なう場合、生産性の向上が重要な課題であり、前述のような構造の炉において生産性を向上させる手立てとしては、炉の通過時間を短縮したり、あるいは、セラミック容器に充填する混合物量を多くするという方法が採られる。このような場合においては、リチウムニッケル複合酸化物の合成時間の不足とともに上記結晶水の蒸発および反応により生成する水蒸気の分圧が高いと、混合物内が正圧状態になり、混合物中の酸素が追い出され、混合物中への酸素拡散を阻害される。特に、セラミック容器の底部への酸素の供給が不足し、前述のような問題が多く発生する。
ため、工業的規模の量産においては採用できるものではない。
本発明に係る製造方法により、最終的に得られるリチウムニッケル複合酸化物の組成は、一般式:LixNi(1-y-z)MyNzO2(式中、Mは、CoまたはMnを示し、Nは、Al
またはTiを示す。さらに、0.9≦x≦1.1、0.05≦y≦0.35、0.005≦z≦0.05である。)で表されるものである。
本発明において、水酸化リチウムと混合されるニッケル複合酸化物は、特に限定されるものではなく、ニッケルおよび添加元素の化合物を酸化焙焼することで得られる。
焼成工程の前に、上記のニッケル複合酸化物と、水酸化リチウムとを混合して、混合物を得る。水酸化リチウムとしては、原料の反応性、入手性、安定性を考慮して、水酸化リチウム一水和物を用いることが好ましい。
乾燥工程は、混合物を乾燥させて、真空中200℃で8時間保持した場合に、その質量減少率が5質量%以下となるようにするものである。そして、かかる乾燥工程における雰囲気を、炭酸ガス分圧が10Pa以下となるようにしている。これにより、リチウムニッケル複合酸化物の生成を阻害する炭酸リチウムの生成が抑制されることとなる。
超えても、水酸化リチウムの結晶水の脱水に効果がないばかりか、乾燥後の冷却に時間がかかり、工業的生産性が悪化してしまう。
反応工程は、450〜650℃の酸素濃度80容量%以上の雰囲気中で乾燥後の前記混合物を拡散反応させる工程である。
焼結工程は、反応工程を経た前記混合物を焼結させる工程である。前記反応工程により生成したリチウムニッケル複合酸化物を焼結することにより、結晶性を良好なものとすることができる。
得られたリチウムニッケル複合酸化物について、Cu−Kα線を用いたX線回折装置(株式会社リガク製、形式RAD−γVB)を使用してX線回折測定を行った。得られたX線回折パターンについて、リートベルト解析を行い、リチウム席占有率を求めた。リートベルト解析は、解析用ソフトウェア「RIETAN94」(フリーウェア)を用いた。
[金属成分組成の分析]
ICP分析法により求めた。
共沈法により得たニッケル複合水酸化物を、空気中700℃で酸化焙焼して、コバルトとアルミニウムが固溶しているニッケル複合酸化物(Ni0.81Co0.15Al0.04O2)を得た。得られたニッケル複合酸化物50kgと、水酸化リチウム一水和物(LiOH・H2O)28.57kgを、攪拌混合機(株式会社徳寿工作所製、ジュリアミキサーJM75型)を使用して十分に混合して、混合物を得た。
実施例1と同様にして得られた混合物5kgを、炭酸ガス分圧が1Paの酸素雰囲気中100℃で、24時間で乾燥した(乾燥工程)。乾燥後の混合物100gを、真空乾燥を用いて200℃で8時間保持した後、再度、質量を測定し、保持前に対する保持後の質量減少率を求めたところ、1質量%であった。なお、乾燥時の真空度は−99kPa以上であった。
反応工程後の混合物を、内寸が縦275mm×横275mm×高さ95mmであるシリカアルミナ製のセラミック容器に、3kg充填した。その際の混合物の容器内での層厚は45mmであった。
温度パターンは、常温から750℃までを直線的に昇温後、750℃で10時間保持した(焼結工程)。
得られたリチウムニッケル複合酸化物について、成分組成分析およびリチウム席占有率測定を行った。結果を表1に示す。
反応工程において酸素濃度が80容量%に保持された雰囲気中450℃で12時間保持することにより反応させた以外は実施例1と同様にしてリチウムニッケル複合酸化物を得た。得られたリチウムニッケル複合酸化物について、成分組成分析およびリチウム席占有率測定を行った。結果を表1に示す。
乾燥工程および反応工程を行わず、焼結工程をおこなったこと、焼結工程における炉内の温度パターンを、室温から500℃までを2時間、500℃から750℃までを6時間、750℃の保持温度領域を8時間(合計16時間焼成)となるように設定したこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムニッケル複合酸化物を得るとともに評価した。結果を表1に示す。
反応工程において400℃で6時間保持した以外は、実施例1と同様にしてリチウムニッケル複合酸化物を得るとともに評価した。結果を表1に示す。
反応工程において700℃で6時間保持した以外は、実施例1と同様にしてリチウムニッケル複合酸化物を得るとともに評価した。結果を表1に示す。
実施例1は、乾燥工程、反応工程および焼結工程を分離して、本発明の範囲内の条件で製造されたため、単相でのリチウム席占有率が高いリチウムニッケル複合酸化物が得られている。
Claims (3)
- 水酸化リチウムとニッケル複合酸化物との混合物を焼成することにより、下記一般式で表されるリチウムニッケル複合酸化物を製造する方法において、炭酸ガス分圧が10Pa以下の雰囲気中で前記混合物を乾燥させて、真空中200℃で8時間保持した場合に、該混合物の質量減少率が5質量%以下となるようにする乾燥工程と、450〜650℃の酸素濃度80容量%以上の雰囲気中で、乾燥後の前記混合物を0.5時間以上拡散反応させる反応工程と、反応工程を経た前記混合物を酸素含有量が60容量%以上の雰囲気中、650℃〜800℃で焼結させる焼結工程を具備することを特徴とするリチウムニッケル複合酸化物の製造方法。
一般式:Li x Ni (1-y-z) M y N z O 2
(式中、Mは、CoまたはMnを示し、Nは、AlまたはTiを示す。さらに、0.9≦x≦1.1、0.05≦y≦0.35、0.005≦z≦0.05である。) - 前記乾燥を40〜200℃の温度で行うことを特徴とする請求項1に記載のリチウムニッケル複合酸化物の製造方法。
- 前記水酸化リチウムが水酸化リチウム1水和物であることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムニッケル複合酸化物の製造方法。
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