JPH08319120A - リチウム複合酸化物、その製造方法およびリチウム二次電池 - Google Patents
リチウム複合酸化物、その製造方法およびリチウム二次電池Info
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- JPH08319120A JPH08319120A JP7144143A JP14414395A JPH08319120A JP H08319120 A JPH08319120 A JP H08319120A JP 7144143 A JP7144143 A JP 7144143A JP 14414395 A JP14414395 A JP 14414395A JP H08319120 A JPH08319120 A JP H08319120A
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Abstract
た場合、放電容量および放電保持率に優れる高エネルギ
ー密度を与えるリチウム複合酸化物、その製造方法およ
びリチウム二次電池を提供する。 【構成】 一般式(I):Lix Ni1-y Mey O2
(I) (MeはNi以外の遷移金属元素、0<x<1.1、0
≦y<0.6)で表されるリチウム複合酸化物におい
て、X線回折によるリートベルト解析法による3aサイ
トに占めるリチウム含有率が90%以上で、かつ六方晶
の層状化合物(空間群R−3m)に属する上記リチウム
複合酸化物の純度が90%以上であるリチウム複合酸化
物及びその製造方法。リチウム複合酸化物を含有するリ
チウム二次電池正極活物質を用いた正極板を使用したリ
チウム二次電池。
Description
特にリチウム二次電池用のエネルギー密度の優れる正極
活物質として有用なリチウム複合酸化物、その製造方法
およびそれを用いたリチウム二次電池に関するものであ
る。
コードレス化が急速に進むに従い、小型電子機器の電源
としてリチウム二次電池が実用化されはじめている。こ
のリチウム二次電池については、1980年に水島等に
よりコバルト酸リチウムがリチウム二次電池の正極活物
質として有用であるとの報告(「マテリアル リサーチ
ブレイン」vol 115,783〜789頁(198
0年))がなされて以来、リチウム系複合酸化物に関す
る研究開発が活発に進められており、これまでに多くの
提案がなされている。
し、0≦a≦1)(米国特許第4302518号明細
書)、Lib Ni2-b O2 及びLiNi1-d Cod O2
(但し、0.84≦b≦1.22、0.09≦d≦0.
5)(特開平2−40861号公報)、Lin Nim C
o1-m O2 (但し、0<m≦0.75、n≦1)(特開
昭63−299056号公報)などのリチウムと遷移金
属を主体とする複合酸化物が提案されている。
て、コバルト酸リチウムは合成が比較的容易なため、最
も早くから検討されてきたが、原料のコバルトが希産で
高価な上、0.7電子以上充電すると結晶性の低下や電
解液の分解が生じるため大容量化には適さないといった
欠点がある。
に比べて安価であるといった有利な点はあるが、結晶中
に欠陥を生じやすく、そのため容量特性はコバルト系に
劣ると考えられていた。
iNiO2 およびニッケル(Ni)の一部を他の遷移金
属で置換したリチウム複合酸化物やその合成法が検討さ
れているが、未だ結晶特性と電池特性の関係の解明や工
業的な製造方法が見つけられていないのが現状である。
合物中の結晶中に欠陥を生じないリチウム複合酸化物お
よびその製造方法について鋭意研究を重ねたところ、3
aサイトに占めるリチウム含有率、および六方晶の層状
化合物(空間群R−3m)に属する上記リチウム複合酸
化物の純度が、リチウム二次電池の正極活物質として使
用した場合、放電容量および放電保持率に優れる高エネ
ルギー密度を与えるなどの電池特性と関係が強いことを
知見し本発明を完成した。
一般式(I)
1、0≦y<0.6を表す)で表されるリチウム複合酸
化物において、X線回折によるリートベルト解析法によ
る3aサイトに占めるリチウム含有率が90%以上で、
かつ六方晶の層状化合物(空間群R−3m)に属する上
記リチウム複合酸化物の純度が90%以上であることを
特徴とするリチウム複合酸化物に係わるものである。
び遷移金属元素の原子比が各々x,1−yおよびy(但
し、0<x<1.1、0≦y<0.6を表す)からなる
リチウム塩、ニッケル塩および遷移金属塩を含有するリ
チウム複合酸化物前駆体原料を昇温速度1℃/min以
上で燃成を行い、次いで冷却することを特徴とする下記
の一般式(I)
1、0≦y<0.6を表す)で表されるリチウム複合酸
化物の製造方法に係わるものである。
化物を含有することを特徴とするリチウム二次電池正極
活物質に係わるものである。
物を主成分として含有するリチウム二次電池正極活物質
で導電性基板を被覆してなることを特徴とするリチウム
二次電池用正極板に係わるものである。また、本発明
は、上記の正極板を用いたリチウム二次電池に係わるも
のである。
係るリチウム複合酸化物は、下記の一般式(I)
1、0≦y<0.6を表す)で表されるリチウム複合酸
化物において、X線回折によるリートベルト解析法に
よる3aサイトに占めるリチウム含有率が90%以上
で、かつ六方晶の層状化合物(空間群R−3m)に属
する上記リチウム複合酸化物の純度が90%以上である
ことを構成上の特徴とする。
とは、文献「粉末X線回折による材料分析」(108〜
122頁、1993年6月1日、株式会社講談社サイエ
ンティフィク発行)などに記載されている方法であり、
粉末X線回折の全パタ−ンデータの格子定数や構造パラ
メーター等の関数を精密化し、解析を行なうものであ
る。リートベルト解析法の手順は後述の表1の評価方法
に示す通りである。
特徴は、上記のとおり、X線回折によるリートベルト
解析法による該リチウム複合酸化物中の3aサイトに占
めるリチウム含有率が90%以上、好ましくは95〜1
00%の量含有するものであり、リチウム複合酸化物中
の結晶欠陥が殆どないものである。3aサイトに占める
リチウム含有率が90%未満では、リチウム複合酸化物
の3aサイト面にLi以外のNi等の他の金属イオンが
混入してくるために、結晶構造に不規則配列を生じる傾
向を示し、結晶欠陥が発生するようになる。
は、六方晶の層状化合物中の空間群R−3mに属する
上記のリチウム複合酸化物の純度が90%以上、好まし
くは97〜100%であることが望ましく、純度が90
%未満では、立方晶等の他の結晶群や未反応の原料が多
くなる。
の様に、3aサイトに占めるリチウム含有率が90%未
満の場合、および空間群R−3mに属するリチウム複合
酸化物の純度が90%未満の場合のいずれにおいても、
上記の欠陥が生じるために、リチウム複合酸化物をリチ
ウム二次電池の正極活物質に適用すると、放電容量およ
び放電保持率が低くなるために好ましない。
は、X線回折によるリートベルト解析法による3aサ
イトに占めるリチウム含有率と、六方晶の層状化合物
(空間群R−3m)に属する上記リチウム複合酸化物の
純度との積が85%以上であることが、特にリチウム二
次電池正極活物質として好ましい。
の一般式(I)で示され、上記のおよびの特性を有
する。したがって、本発明のリチウム複合酸化物は、上
記の,の2つの特性を有するニッケル酸リチウムで
ある場合は勿論のこと、またニッケル酸リチウムの結晶
構造中のニッケル(Ni)の一部を遷移金属元素で置換
した化合物、例えばコバルト(Co)イオン、鉄(F
e)イオン、マンガン(Mn)イオン、クロム(Cr)
イオン、バナジウム(V)イオン、チタン(Ti)イオ
ンより選ばれる1種以上の遷移金属元素で置換した置換
体であってもよく、この置換体はリチウムイオンのイン
ターカレーション、デインターカレーション反応をより
円滑に、より高い電位範囲で行なうことができる。
方法について説明する。本発明に係るリチウム複合酸化
物の製造方法は、リチウム,ニッケルおよび遷移金属元
素の原子比が各々x,1−yおよびy(但し、0<x<
1.1、0≦y<0.6を表す)からなるリチウム塩、
ニッケル塩および遷移金属塩を含有するリチウム複合酸
化物前駆体原料を昇温速度1℃/min以上で燃成を行
い、次いで冷却することにより、前記一般式(I)で表
されるリチウム複合酸化物を製造する方法である。
て使用するリチウム塩、ニッケル塩および遷移金属塩
は、水媒体に溶解するものであれば何れのものでもよい
が、例えばそれぞれの金属の酸化物、水酸化物、硝酸塩
および有機酸塩などが挙げられる。特に、ニッケル塩お
よび遷移金属塩は、シュウ酸塩、酢酸塩などの有機酸塩
が好ましい。
いても製造履歴は問わないが、可及的に不純物含有量が
少ないものを選定することが好ましい。
一例を示すと、所定量のニッケル塩またはニッケル塩と
遷移金属塩を水媒体に溶解させ、次いで撹拌下にシュウ
酸等の有機酸を添加してニッケル又はニッケルおよび遷
移金属の有機酸塩を反応沈澱させる。反応温度は、通常
室温でよいが必要に応じて加温しても良い。反応時間は
0.5時間以上であればよい。ニッケル塩又はニッケル
塩および他の遷移金属塩の濃度は、特に制限されるもの
ではないが、5〜20wt%の範囲が好ましい。ニッケ
ル塩および他の遷移金属塩と有機酸のモル比は1〜1.
5、好ましくは1〜1.1である。
攪拌、あるいは強力剪断力が作用するホモジナイザー、
コロイドミル等により行われる。
より分離、乾燥する。次に、この粒子に所定量のリチウ
ム塩を添加混合し焼成する。リチウム塩は酸化物、水酸
化物、炭酸化物でもよいが、好ましくは酸化物、水酸化
物である。
の配合比は、リチウム(Li),ニッケル(Ni)およ
び遷移金属元素(Me)の原子比が各々x(Li),1
−y(Ni)およびy(Me)(但し、0<x<1.
1、0≦y<0.6を表す)からなる様に選択される。
例えば、配合比を(Ni又はNi・Me)/Li比とし
て1付近に設定されるが、原料の性状や焼成条件などに
より前記配合比は1前後で多少の幅をもたせることは許
容される。好ましい(Ni又はNi・Me)/Li比は
0.99〜1.10の範囲である。
1℃/min以上、好ましくは3℃/min以上に設定
するのがよい。焼成雰囲気は、大気中でも酸素雰囲気中
でもよいが、好ましくは酸素雰囲気中である。
しく、有機酸や原料中に含まれる水分が消失する約20
0〜450℃の範囲でゆっくり焼成した後、さらに75
0〜900℃付近まで急速に昇温し焼成するのが好まし
い。
た場合は、原料中の水分を消失させると同時に、焼成雰
囲気内を乾燥させ、更に水分消失後の昇温速度を早くす
ることによって水酸化リチウムの炭酸化を防ぎ反応性を
高めることができる。
除々に焼却するが、好ましくは空気中で放冷するのがよ
く、さらには液体窒素中で急冷すると、純度の良い本発
明のリチウム複合酸化物が得られる。
製造方法として、(a)ニッケル塩およびリチウム塩、
または(b)ニッケル塩、遷移金属塩およびリチウム塩
を、リチウム(Li),ニッケル(Ni)および遷移金
属元素(Me)の原子比が各々x(Li),1−y(N
i)およびy(Me)(但し、0<x<1.1、0≦y
<0.6を表す)になるように秤量し均一に混合した混
合物を、上記と同様の方法で焼成し、焼成後、冷却する
方法が挙げられる。
ウム塩、または(b)ニッケル塩、遷移金属塩およびリ
チウム塩の各塩を均一に混合して加圧成形して成形体を
作製し、この成形体を上記と同様の方法で焼成し、焼成
後、冷却する方法でもよい。この様に加圧成形して焼成
すると、使用する原料の反応性が高まり、リチウム欠損
の低いリチウム複合酸化物を得ることができる。
酸化物は、X線回折によるリートベルト解析法による3
aサイトに占めるリチウム含有率が90%以上で結晶中
の欠陥が極めて少なく、且つ六方晶の層状化合物(空間
群R−3m)に属するリチウム複合酸化物の純度が90
%以上である不純物の少ない化合物が得られる。
リチウム複合酸化物は、リチウム二次電池正極活物質と
して有用である。また、本発明のリチウム複合酸化物を
主成分として含有するリチウム二次電池正極活物質で導
電性基板を被覆してリチウム二次電池用正極板を得るこ
とができ、さらにその正極板を用いることによりリチウ
ム二次電池を提供することができる。
本的な構成の一例を示す。上記のようにして製造したリ
チウム複合化合物を主成分として、黒鉛粉末、ポリフッ
化ビニリデンなどを混合加工して正極剤(リチウム二次
電池正極活物質)とし、これを有機溶媒に分散させて混
練ペーストを調製する。該混練ペーストをアルミ箔など
の導電性基板に塗布した後、乾燥し、加圧して適宜の形
状に切断して正極板を得る。
構成する各部材を積層してリチウム二次電池を製作す
る。図1は、本発明のリチウム複合酸化物を用いた正極
板を使用したリチウム二次電池を示す概略図である。同
図1において、1はセパレータ、2は負極、3は正極、
4は集電板、5は取り付け金具、6は外部端子、7は電
解液である。負極、集電板、取付け金具、外部端子、電
解液等は通常のリチウム二次電池に使用されているもの
を用いることができる。
れるニッケル酸リチウムは量論比とおりの合成は難し
く、その結果、得られるニッケル酸リチウムは3aサイ
トのリチウム含有率が小さく、リチウムの欠損が大きい
ことにより電池性能に悪影響を及ぼしていた。
ために合成したリチウム複合酸化物は、立方晶(空間群
Fd−3m)に属する構造を有したり、末反応原料を含
みやすかった。
は、立方晶と六方晶の結晶形態をとるが、リチウム二次
電池の正極活物質としては六方晶の層状化合物(空間群
R−3m)が円滑にリチウムイオンのインターカレーシ
ョン・デインターカレーション反応を生じることから、
好ましく用いることができる。
酸化物は、結晶中の欠陥が少ない極めて化学量論的な化
合物が得られる。かかる化合物中の結晶中の欠陥は、X
線回折によリートベルト解析法により確認できるが、そ
れは結晶構造中の3aサイトに占めるリチウム含有率が
90%以上、六方晶の層状化合物(空間群R−3m)に
属する上記リチウム複合酸化物の純度が90%以上であ
り、例えばリチウム二次電池の正極活物質として使用す
る場合、放電容量に優れ、および放電保持率に優れた高
エネルギー密度を有するものである。
する。
化コバルトと水酸化ニッケルをそれぞれ秤量して純水に
分散させ、酸で溶解したのちシュウ酸を滴下してコバル
ト・ニッケル混合シュウ酸塩を得た。得られたシュウ酸
塩は水洗・乾燥した後、シュウ酸塩中のコバルトとニッ
ケル:リチウムの原子比が1:1.03になるようにシ
ュウ酸塩と水酸化リチウムを均一に混合した。
のち、750℃まで4℃/minの昇温速度で昇温し、
その後800℃まで1℃/minで昇温して、800℃
で10時間焼成した。焼成終了後すみやかに炉内から生
成物を取り出し、大気中で冷却してリチウム複合酸化物
を得た。
回折パタ−ンを示す図である。得られたリチウム複合酸
化物の焼成条件、X線回折によるリートベルト解析法に
よる3aサイトに占めるリチウム含有率、および六方晶
の層状化合物(空間群R−3m)に属するリチウム複合
酸化物の純度を表1に示す。
化コバルトと水酸化ニッケルをそれぞれ秤量して純水に
分散させ、酸で溶解したのち、シュウ酸を滴下してコバ
ルト・ニッケル混合シュウ酸塩を得た。得られたシュウ
酸塩は水洗・乾燥した後、シュウ酸塩のコバルトとニッ
ケル:リチウムの原子比が1:1.03になるようにシ
ュウ酸塩と水酸化リチウムを均一に混合した。
のち、700℃まで4℃/minの昇温速度で昇温し、
その後780まで1℃/minで昇温して、780℃で
10時間焼成した。焼成終了後すみやかに炉内から生成
物を取り出し、大気中で冷却してリチウム複合酸化物を
得た。
分割法による粉末X線回折測定法により測定したX線回
折パタ−ンを示す図である。
X線回折によるリートベルト解析法による3aサイトに
占めるリチウム含有率、および六方晶の層状化合物(空
間群R−3m)に属するリチウム複合酸化物の純度を表
1に示す。
2:1.03になるように、水酸化ニッケルと水酸化コ
バルトと水酸化リチウムをそれぞれ秤量し充分に混合し
た。この混合物を350℃で仮焼し、酸素雰囲気下で7
00℃まで4℃/minの昇温速度で昇温し、770℃
まで1℃/minで昇温して焼成した。焼成終了後すみ
やかに炉内から生成物を取り出し、大気中で冷却してリ
チウム複合酸化物を得た。
分割法による粉末X線回折測定法により測定したX線回
折パタ−ンを示す図である。
X線回折によるリートベルト解析法による3aサイトに
占めるリチウム含有率、および六方晶の層状化合物(空
間群R−3m)に属するリチウム複合酸化物の純度を表
1に示す。
に水酸化ニッケルと水酸化リチウムをそれぞれ秤量し均
一に混合した。この混合物を2t/cm2 の圧力により
プレス成形して成形体を作製した。この成形体を350
℃で仮焼し、酸素雰囲気下で700℃まで4℃/min
の昇温温度で昇温し、750℃まで1℃/minで昇温
して焼成した。焼成終了後すみやかに炉内から生成物を
取り出し、大気中で冷却してリチウム複合酸化物を得
た。
回折パタ−ンを示す図である。得られたリチウム複合酸
化物の焼成条件、X線回折によるリートベルト解析法に
よる3aサイトに占めるリチウム含有率、および六方晶
の層状化合物(空間群R−3m)に属するリチウム複合
酸化物の純度を表1に示す。
に水酸化ニッケルと水酸化リチウムをそれぞれ秤量し均
一に混合した。この混合物を350℃で仮焼し、酸素雰
囲気下で700℃まで4℃/minの昇温速度で昇温
し、750℃まで1℃/minで昇温して焼成した。焼
成終了後すみやかに炉内から生成物を取り出し、液体窒
素中にて冷却してリチウム複合酸化物を得た。
回折パタ−ンを示す図である。得られたリチウム複合酸
化物の焼成条件、X線回折によるリートベルト解析法に
よる3aサイトに占めるリチウム含有率、および六方晶
の層状化合物(空間群R−3m)に属するリチウム複合
酸化物の純度を表1に示す。
化コバルトと水酸化ニッケルをそれぞれ秤量して純水に
分散させ、酸で溶解したのちシュウ酸を滴下してコバル
ト・ニッケル混合シュウ酸塩を得た。得られたシュウ酸
塩は水洗後、乾燥した後、シュウ酸塩のコバルトとニッ
ケル:リチウムの原子比が1:1.03になるようにシ
ュウ酸塩と水酸化リチウムを均一に混合した。
のち、750℃まで0.9℃/minの昇温速度で昇温
し、その後800℃まで1℃/minで昇温して800
℃で5時間焼成した。焼成終了後すみやかに炉内から生
成物を取り出し、大気中で冷却した。
を示す図である。得られた化合物の焼成条件、X線回折
によるリートベルト解析法による3aサイトに占めるリ
チウム含有率、および六方晶の層状化合物(空間群R−
3m)に属するリチウム複合酸化物の純度を表1に示
す。
2:1.03になるように、水酸化ニッケルと水酸化コ
バルトと水酸化リチウムをそれぞれ秤量し充分に混合し
た。この混合物を350℃で仮焼し、酸素雰囲気下で7
00℃まで0.9℃/minの昇温速度で昇温し、78
0℃まで1℃/minで昇温して焼成した。焼成終了後
すみやかに炉内から生成物を取り出し、大気中で冷却し
た。
を示す図である。得られた化合物の焼成条件、X線回折
によるリートベルト解析法による3aサイトに占めるリ
チウム含有率、および六方晶の層状化合物(空間群R−
3m)に属するリチウム複合酸化物の純度を表1に示
す。
に水酸化ニッケルと水酸化リチウムをそれぞれ秤量し充
分に混合した。この混合物を350℃で仮焼し、大気下
で700℃まで0.9℃/minの昇温速度で昇温し、
750℃まで1℃/minで昇温して焼成した。焼成終
了後すみやかに炉内から生成物を取り出し、大気中にて
冷却した。
を示す図である。得られた化合物の焼成条件、X線回折
によるリートベルト解析法による3aサイトに占めるリ
チウム含有率、および六方晶の層状化合物(空間群R−
3m)に属するリチウム複合酸化物の純度を表1に示
す。
に水酸化ニッケルと水酸化リチウムをそれぞれ秤量し充
分に混合した。この混合物を大気下で750℃まで0.
9℃/minで昇温して焼成した。焼成終了後すみやか
に炉内から生成物を取り出し、大気中にて冷却した。
を示す図である。得られた化合物の焼成条件、X線回折
によるリートベルト解析法による3aサイトに占めるリ
チウム含有率、および六方晶の層状化合物(空間群R−
3m)に属するリチウム複合酸化物の純度を表1に示
す。
に製造したリチウム複合酸化物85重量%、黒鉛粉末1
0重量%、ポリフッ化ビニリデン5重量%を混合して正
極剤とし、これを2−メチルピロリドンに分散させて混
練ペーストを調製した。該混練ペーストをアルミ箔に塗
布したのち乾燥し、2t/cm2 の圧力によりプレスし
て2cm角に打ち抜いて正極板を得た。
各部材を積層してリチウム二次電池を製作した。図10
において、1はセパレーター、2は負極、3は正極、4
は集電板、5は取り付け金具、6は外部端子、7は電解
液である。このうち、負極2は金属リチウム箔を用い、
電解液7にはプロピレンカーボネートとエチレンカーボ
ネートの1:1混練液1リットルにLiClO4 1モル
を溶解したものを使用した。
よび容量保持率を測定して電池性能を評価した。その結
果を、焼成条件、X線回折によるリートベルト解析法に
よる3aサイトに占めるリチウム含有率、および六方晶
の層状化合物(空間群R−3m)に属するリチウム複合
酸化物の純度と対比させて表1に示した。
間群を絞り込む。 (2)最小2乗法あるいはPawley法により格子定
数を精密化する。 (3)結晶学的な知見及び化学組成等から大まかな原子
配置を推定する。 (4)(3)で構築した構造モデルに基づいて、粉末X
線回折図形をシュミレートする。 (5)リートベルト解析を行ない、3aサイトに占める
リチウム含有量及び六方晶の層状化合物(空間群R−3
m)に属するリチウム複合酸化物の純度を測定する。
充電した後、2.7Vまで放電させる充放電を繰り返す
ことにより測定し、容量保持率は前記の充放電を反復し
た結果から、下記の式により算出した。
イトに占めるリチウム含有率が90%以上であり、且つ
六方晶の層状化合物(空間群R−3m)に属するリチウ
ム複合酸化物が90%以上であるリチウム複合酸化物が
得られ、例えば、リチウム二次電池の正極活物質として
使用した場合、放電容量および放電保持率に優れる高エ
ネルギー密度を与える二次電池用正極活物質を提供する
ことができる。
リチウム複合酸化物を容易に工業的に生産することが可
能となる。また、本発明のリチウム複合酸化物を用いた
正極板およびリチウム二次電池によれば、放電容量およ
び放電保持率に優れる高エネルギー密度を与える二次電
池を得ることができる。
物のX線回折パタ−ンを示す図である。
物の時間分割法による粉末X線回折測定法により測定し
たX線回折パタ−ンを示す図である。
物の時間分割法による粉末X線回折測定法により測定し
たX線回折パタ−ンを示す図である。
物のX線回折パタ−ンを示す図である。
物のX線回折パタ−ンを示す図である。
パタ−ンを示す図である。
パタ−ンを示す図である。
パタ−ンを示す図である。
パタ−ンを示す図である。
を使用したリチウム二次電池を示す概略図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 下記の一般式(I) 【化1】Lix Ni1-y Mey O2 (I) (式中、MeはNi以外の遷移金属元素、0<x<1.
1、0≦y<0.6を表す)で表されるリチウム複合酸
化物において、X線回折によるリートベルト解析法によ
る3aサイトに占めるリチウム含有率が90%以上で、
かつ六方晶の層状化合物(空間群R−3m)に属する上
記リチウム複合酸化物の純度が90%以上であることを
特徴とするリチウム複合酸化物。 - 【請求項2】 前記X線回折によるリートベルト解析法
による3aサイトに占めるリチウム含有率と、六方晶の
層状化合物(空間群R−3m)に属する上記リチウム複
合酸化物の純度との積が85%以上である請求項1記載
のリチウム複合酸化物。 - 【請求項3】 リチウム,ニッケルおよび遷移金属元素
の原子比が各々x,1−yおよびy(但し、0<x<
1.1、0≦y<0.6を表す)からなるリチウム塩、
ニッケル塩および遷移金属塩を含有するリチウム複合酸
化物前駆体原料を昇温速度1℃/min以上で燃成を行
い、次いで冷却することを特徴とする下記の一般式
(I) 【化2】Lix Ni1-y Mey O2 (I) (式中、MeはNi以外の遷移金属元素、0<x<1.
1、0≦y<0.6を表す)で表されるリチウム複合酸
化物の製造方法。 - 【請求項4】 前記リチウム複合酸化物前駆体がリチウ
ム,ニッケルおよび遷移金属元素の酸化物、水酸化物、
硝酸塩および有機酸塩から選ばれた少なくとも一種の塩
の混合物である請求項3記載のリチウム複合酸化物の製
造方法。 - 【請求項5】 前記リチウム複合酸化物前駆体がニッケ
ルおよび遷移金属の有機酸塩とリチウム塩の混合である
請求項3または4記載のリチウム複合酸化物の製造方
法。 - 【請求項6】 前記有機酸塩がシュウ酸塩である請求項
4または5記載のリチウム複合酸化物の製造方法。 - 【請求項7】 焼成を多段焼成で行なう請求項3乃至6
のいずれかの項に記載のリチウム複合酸化物の製造方
法。 - 【請求項8】 焼成を酸素雰囲気下で行なう請求項3乃
至7のいずれかの項に記載のリチウム複合酸化物の製造
方法。 - 【請求項9】 前記複合酸化物前駆体原料を加圧成形し
た後、焼成を行う請求項3乃至8のいずれかの項に記載
のリチウム複合酸化物の製造方法。 - 【請求項10】 冷却は急冷却する請求項3記載のリチ
ウム複合酸化物の製造方法。 - 【請求項11】 請求項1記載のリチウム複合酸化物を
含有することを特徴とするリチウム二次電池正極活物
質。 - 【請求項12】 請求項1記載のリチウム複合酸化物を
主成分として含有するリチウム二次電池正極活物質で導
電性基板を被覆してなることを特徴とするリチウム二次
電池用正極板。 - 【請求項13】 請求項12記載の正極板を用いたリチ
ウム二次電池。
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