JP3930141B2 - 移動農機の昇降制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用田植機等の移動農機の昇降制御装置に係り、詳しくは走行機体に支持した作業部を、制御信号に基づき流体圧アクチュエータにより昇降制御自在とした移動農機の昇降制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、乗用田植機に支持された植付部の昇降制御は、油圧により行われ、その油圧制御機構は、図7に示すように、座席シート7の側部に、油圧・植付レバー17が設けられていて、該レバー17の手動操作にて植付部10を昇降制御すると共に、該レバー17を「下げ」ないし「植付」位置に操作すると、植付部10のフロート14に作用する土圧を感知して適正植付位置になるように植付部10が自動昇降制御される。
【0003】
すなわち、前記油圧・植付レバー17をレバーガイド21に沿って「上げ」、「固定」、「下げ」、「植付」位置に夫々操作すると(図8参照)、平板カム30が支点軸31を中心として回動し、この回動量に応じて油圧コントロールバルブ35を作動させ、該油圧コントロールバルブ35により油圧シリンダ(図示せず)を制御して昇降リンク機構8に支持された植付部10を昇降制御していた。
【0004】
詳しくは、図9(a)〜(d)に示すように、前記油圧・植付レバー17を「上げ」位置に操作することで植付部10が上昇し(図9(a))、「固定」位置に操作することで植付部10の昇降を停止して該植付部10が所定の高さ位置に維持され(図9(b))、「下げ」位置に操作すると植付部10が下降して油圧自動が作動し(図9(c))、更に「植付」位置に操作すると植付クラッチが入り、植付部10による植付けが開始されるように構成されていた(図9(d))。
【0005】
このとき、植付部10が下降した油圧自動状態にあっては、フロート14に土圧が作用してその前部が持上がると、感知プレート22と揺動アーム27及び感知ロッド24を介して、レバーアーム15が支点23を中心として揺動し、プレート49等を介して油圧コントロールバルブ35を自動上げ位置に移動して植付部10を上昇させ、反対に、フロート14に作用する土圧が小さくその前部が下降すると、油圧コントロールバルブ35を自動下げ位置に移動して植付部10を下降させる。
【0006】
なお、油圧・植付レバー17の近傍には、圃場の硬軟に応じて植付部10の上下作動の感度を調節する油圧感度調節レバー20が設けられている。また、植付クラッチの入・切は、前記油圧・植付レバー17により行われ、該油圧・植付レバー17の操作によりクラッチロッド47を介して植付クラッチが作動され、植付部10への動力の入・断が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来は、前記植付部10を下降制御するときに、油圧コントロールバルブ35の開度を、フロート14の水平面に対する角度に比例させていて、植付部10が上昇位置から圃場面に下降する途中においては、バルブ開度を全開にしていたため、植付部10のフロート14が圃場面に接地する時には、油圧制御の応答遅れに起因してフロート14のハンチングが発生するおそれがあった。
【0008】
一方、植付部10を上昇位置から圃場面に下降制御するときに、最初から最後まで油圧コントロールバルブ35の開度を絞り制御する手段では、植付作業開始までに時間がかかるという新たな課題が生じ得る。
【0009】
本発明は、斯かる課題を解消するためになされたもので、その目的とするところは、作業部の下降制御時に該作業部の接地時のハンチングを防止すると共に、可能な限り迅速な下降制御を可能とした移動農機の昇降制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、発明は、走行機体(5)に支持されかつフロート(14)を有する作業部(10)を、コントロールバルブ(35)を介して流体圧アクチュエータ(19)により昇降制御自在とした移動農機の昇降制御装置において、
前記コントロールバルブ(35)が、上げ、下げ、固定の各位置を有する手動範囲と、上げ、下げの連通割合を調節して開度を絞った状態で作動する自動範囲と、を備え、
前記コントロールバルブ(35)を、前記手動範囲で連動すると共に前記自動範囲での動きを許容する融通部(f)を有する操作部材(30)と、
該操作部材(30)を、操作レバー(17,38)からの制御信号に基づき制御する手動用アクチュエータ(41)と、
前記操作部材(30)の融通部(f)に対応して、前記コントロールバルブ(35)を、前記フロート(14)からの制御信号に基づき制御する自動用アクチュエータ(55)と、を備え、
前記操作レバー(17,38)の下げ信号に基づき、前記手動用アクチュエータ(41)を前記手動範囲の下げ位置を経由して前記操作部材(30)の前記融通部(f)に対応するように作動して、前記自動用アクチュエータ(55)により前記コントロールバルブ(35)を自動範囲における絞った状態での下げとして、前記作業部(10)をゆっくり下降させるようにした、
ことを特徴とする移動農機の昇降制御装置にある
【0013】
なお、上述したカッコ内の符号は図面を参照するために示すものであって、本発明の構成を何ら限定するものではない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。なお、前述した従来例と同一または相当する部材には、同一の符号を付す。
【0015】
図1に示すように、乗用田植機1は、前輪2及び後輪3により支持された走行機体5を有しており、該走行機体5にはその前輪前方部分のボンネット4内にエンジン6が搭載され、走行機体5の前後方向の中間部には座席シート7を有する運転席9が配設されている。この座席シート7の側方には、操作手段としての手動操作レバー17が設けられていて、この手動操作レバー17は、従来と同様にレバーガイド21に沿い「上げ」、「固定」、「下げ(自動)」、「植付(自動)」の各位置に操作可能とされている。
【0016】
前記走行機体5の後方には、昇降リンク機構8を介して作業部としての植付部10が昇降自在に支持され、該植付部10には多数のプランタ、フロー卜14及びマット苗を縦方向に載置し得る苗載せ台12が備えられている。
【0017】
前記走行機体5には、昇降リンク機構8との間に油圧シリンダ装置19が配設されていて、前記手動操作レバー17の操作に基づき、座席シート7下部のリヤカバー26内に配置された制御部39を介して油圧コントロールバルブ35が制御され、更に該油圧コントロールバルブ35により前記油圧シリンダ装置19が伸縮制御されて、植付部10が昇降作動する。
【0018】
なお、前記手動操作レバー17の操作位置は、レバー位置検出ポテンショメータ50により検出され、この検出値に応じて前記制御部39を介してカム回動モータ41の回動により後述する如く作動体40の作動で油圧コントロールバルブ35が制御される。
【0019】
また、前記運転席9の前部には、ステアリングホイール13が設けられ、該ステアリングホイール13のステアリングシャフト13a上部には、他の操作手段としての手元操作レバー38が設けられている。
【0020】
この手元操作レバー38は、図2に示すように、ステアリングシャフト13aに沿って上下に操作可能であると共に、図示しない弾発部材により、手を離すと基準位置に自動復帰するように付勢されている。そして、この手元操作レバー38は、基準位置としての固定位置と、この固定位置から上方に変位した上げ位置と、前記固定位置から下方に変位した下げ位置と、下降を開始した後再度手元操作レバー38を下方に変位した植付位置とに切換え操作自在となっている。
【0021】
一方、本実施の形態では、この手元操作レバー38の操作は、植付部10の誤操作防止のため、前記手動操作レバー17が「植付」位置に操作されているときにのみ、手元操作レバー38による植付部10を制御することができるようになっている。
【0022】
図3に示すように、座席シート7下部のリヤカバー26内には、前記油圧コントロールバルブ35と共に作動体40が配置され、この作動体40によって油圧コントロールバルブ35が操作される。前記作動体40は、油圧コントロールバルブ35の近傍に配置されたカム回動モータ41と、該カム回動モータ41のモータ軸と一体的に回転する小ギヤ42と、該小ギヤ42に噛合するギヤ部30aを有しかつ支点軸31を中心として回動可能な平板カム30とを有している。前記平板カム30の支点軸31には、該支点軸31の回転角を検出するカム位置ポテンショメータ43が取り付けられている。
【0023】
前記油圧コントロールバルブ35の操作軸35aには、バルブ操作板36が固定され、また、該油圧コントロールバルブ35から、油圧ホース32,33が油圧シリンダ19及び図示しない油圧ポンプに連結されている。なお、前記平板カム30と油圧コントロールバルブ35及びバルブ操作板36は、側面視においてオーバラップするように配置されている。
【0024】
図4に示すように、前記平板カム30は、カム周縁部に部分的に形成された前記ギヤ部30aと、大凹部a、小凸部b、ランド部c及び融通凹部fを有していて、前記大凹部aは、カムアーム44の先端に回転自在に支持されているローラ45に当接するカム面からなる。また、前記融通凹部fは、バルブ操作板36に植設されたピン36aを受け入れる凹部に形成され、該凹部f内にてピン36aの移動を許容して融通機構(自動範囲)を構成すると共に、該凹部fの一側面f1 にピン36aを当接して一体に移動する(手動操作)。
【0025】
前記カムアーム44は、支軸46を中心として回転自在に支持されており、該カムアーム44の他端は、ロッド47を介して図示しない植付クラッチに連結されている。これにより、前記大凹部aは、植付クラッチの入切操作を行う。
【0026】
前述した図3に示すように、前記油圧コントロールバルブ35の操作軸35aには、フロート14に連動する連動アーム48が回転自在に支持されており、該連動アーム48の先端は、プレート49及び扇形ギヤ52に連結されている。前記扇形ギヤ52は、支点23を中心として揺動可能とされ、該支点23には扇形ギヤ52の回動量を検出するポテンショメータ57が設けられていて、前記油圧コントロールバルブ35の回動量は、このポテンショメータ57によって検出される。また、前記扇形ギヤ52には、バルブ回動モータ55によって駆動される小ギヤ56が噛合しており、該扇形ギヤ52に連結された前記プレート49、更に連動アーム48とバルブ操作板36を介して油圧コントロールバルブ35が制御される。
【0027】
一方、昇降リンク機構8の後部には、支点軸25を中心として回動可能な揺動アーム27が設けられていて、この揺動アーム27は感知プレート22を介してフロート14の前部に連結されている。前記揺動アーム27と感知プレート22とは、該感知プレート22の長孔22aに嵌入されたピン28を介して連結されている。そして、前記フロート14に作用する土圧変動に基づくフロート14の上下移動は、フロート位置ポテンショメータ58により検出され、この検出値に基づき後述するバルブ回動モータ55が回動し、前記油圧コントロールバルブ35が制御されて、前記油圧シリンダ装置19が伸縮するようになっている。
【0028】
図4において、前記バルブ操作板36には、連係ピン36bが植設されており、該連係ピン36bは前記連動アーム48に当接し、該連動アーム48と共に連動し得るようになつている。そして、この連係ピン36bと、前記扇形ギヤ52に植設されたピン53との間にスプリング54が張設されていて、該スプリング54の張力は、連動アーム48の一側に当接しているピン36bを介してバルブ操作板36に伝達される。また、機体フレームと前記ピン53との間には、スプリング37が張設されていて、該スプリング37により油圧コントロールバルブ35を一方向に向けて押圧・付勢している。
【0029】
なお、前記植付部10は、昇降リンク機構8の後端部のリンク支え枠64に設置されたローリング軸11により、左右方向ローリング自在に支持されており、また、前記油圧コントロールバルブ35には、走行時及び作業始めの苗補給時の植付部10の降下を防止する油圧固定レバー18が設けられている。
【0030】
本発明においては、操作手段38(17)からの作業部10下降信号に基づき、前記油圧コントロールバルブ35の開度を絞り、前記作業部10をゆっくり下降させることを特徴としている。
【0031】
すなわち、例えば植付部10が上昇した状態から下降させるべく、前記手元操作レバー38(又は手動操作レバー17)を操作すると、このときの下降信号に基づき、制御部39を介してカム回動モータ41が回動し、平板カム30を強制的に「下げ(自動)」位置に回動させる。これにより、油圧コントロールバルブ35は自動範囲の絞り領域に回動され、バルブの開度が絞られた状態で植付部10がゆっくりと下降する。
【0032】
この場合、前記手元操作レバー38(又は手動操作レバー17)の操作に基づき、植付部10の下降開始と同時に平板カム30を直ちに「下げ(自動)」位置に回動させ、油圧コントロールバルブ35の開度を絞って植付部10をゆっくりと下降させる制御と、下降当初は油圧コントロールバルブ35の開度を絞らずにバルブ全開で下降させ、下降途中から平板カム30を「下げ(自動)」位置に回動させて油圧コントロールバルブ35の開度を絞り、植付部10をゆっくりと下降させる制御とが考えられる。
【0033】
また、本発明は、前記コントロールバルブ35の開度の絞り制御を、前記フロート14の上下移動に基づき自動的に前記作業部10を昇降制御する自動制御領域における下降制御時に行うようにしている。
【0034】
図5は、油圧コントロールバルブ35の操作角と平板カム30のカム位置との関係を示しており、バルブ操作角は手動範囲と自動範囲とに分けられていて、手動範囲は手元操作レバー38(又は手動操作レバー17)の操作に基づく領域であり、自動範囲はフロート14に作用する土圧に基づき自動的に昇降制御を行う領域である。前記手動範囲には、固定位置の領域が広範囲に設けられているが、自動範囲にはこの固定位置が設けられていない。これは、植付け作業時に田面の硬軟に拘わらず深植えや浅植えを防止するために、植付部10を所定位置に固定する必要はないからである。
【0035】
また、前記自動範囲には、自動部分の「下げ」と該「下げ」範囲に隣接してアンダーラップ部が設けられている。そして、本実施の形態においては、このアンダーラップ部においてバルブの絞り制御を行うものである。
【0036】
前述した図4において、前記油圧コントロールバルブ35の操作軸35aには、連動アーム48等とプレート49、扇形ギヤ52が連結され、該扇形ギヤ52には、バルブ回動モータ55によって駆動される小ギヤ56が噛合していて、このバルブ回動モータ55は、フロート14の下降を検出するフロート位置ポテンショメータ58の検出値に基づき駆動されて油圧コントロールバルブ35が制御される。
【0037】
そして、フロート14が接地した状態で、フロート14に作用する土圧が低くなりフロート14の前部が下方に移動すると、バルブ回動モータ55によりバルブ操作板36を介して油圧コントロールバルブ35を回動し、油圧シリンダ装置19の油圧をドレーンして植付部10を下降させるが、このとき、油圧コントロールバルブ35は自動範囲のアンダーラップ領域においてバルブの開度が絞り制御され、植付部10がゆっくりと下降制御される。やがてフロート14が所定の接地姿勢になると、油圧コントロールバルブ35はそのまま自動範囲のアンダーラップ領域内の中立安定位置において、植付部10を停止保持する。
【0038】
更に、本発明は、油圧コントロールバルブ35の開度の絞り制御を、前記フロート14の接地後に開始するようにしている。
【0039】
すなわち、例えば植付部10が上昇した状態から下降させるべく、手元操作レバー38(又は手動操作レバー17)の操作により、「上げ」位置から「下げ(自動)」位置に操作するとき、植付部10が下降途中の空中にあるときから油圧コントロールバルブ35のバルブ開度を絞りつつ下降させると、接地するまでに多くの時間を要する。そこで、植付部10が上昇した位置から、下降を開始してフロート14の前部が田面に接地するまでは、バルブ開度を全開にしておき、フロート14の前部が田面に接地したら、これをフロート位置ポテンショメータ58にて検出し、この検出と同時にバルブ回動モータ55により油圧コントロールバルブ35を強制的に自動領域のアンダーラップ部に回動し、油圧コントロールバルブ35を絞り制御して前記植付部10をゆっくりと下降制御する。
【0040】
なお、前記フロート14の田面への接地は、フロート位置ポテンショメータ58にて検出され、この検出信号に基づき自動的にバルブ回動モータ55が作動して油圧コントロールバルブ35をアンダーラップ部に回動し、植付部10をゆっくりと絞り制御する。
【0041】
ところで、乗用田植機1は、前記植付部10を自動的に水平状態に保持する水平自動制御装置を備えているが、この水平自動制御装置を、いつでも作動可能とすると、植付部10を上昇させるときも水平自動が作動し、植付部10が横揺れ等を起こすおそれがある。
【0042】
そこで、本実施の形態では、前記水平自動の作動条件を、平板カム30が「下げ」位置にあるか、もしくは「植付け」位置にあるときにのみ作動可能とし、他の位置にあるときには水平自動が作動しないようにして、植付部10を上昇させるときの横揺れを抑制している。
【0043】
図6には、本実施の形態における制御ブロック図が示されており、同図において、前記制御部39には、手動操作レバー17の操作位置を検出するレバー位置検出ポテンショメータ50、手元操作レバー38の操作を検出する切換スイッチ51からの信号が入力されている他、フロート位置検出ポテンショメータ58、油圧コントロールバルブポテンショメータ57、平板カム位置ポテンショメータ43、リフタ角ポテンショメータ59等からの信号が入力されている。
【0044】
また、前記入力信号に基づき、前記制御部39を介してバルブ回動モータ55とカム回動モータ41が制御されるようになっている。
【0045】
以上により、前記手元操作レバー38は、前記制御部39を介してカム回動モータ41と電気的に接続されていて、該手元操作レバー38を操作すると、その操作内容が切換スイッチ51により判別され、この切換スイッチ51からの制御信号で、前記カム回動モータ41により平板カム30が回動され、バルブ操作板36を介して前記油圧コントロールバルブ35が制御される。
【0046】
すなわち、前記手元操作レバー38を操作すると、カム回動モータ41により前記平板カム30が駆動され、該平板カム30の支点軸31を中心とした回動量はポテンショメータ43により検出される。この平板カム30の回動により、ピン36aを介して油圧コントロールバルブ35が回動し、これにより油圧シリンダ装置19が伸縮されて植付部10が昇降制御される。
【0047】
次いで、本実施の形態の作用について説明する。
【0048】
乗用田植機1を操作するには、オペレータは座席シート7に座った状態で手動操作レバー17を「植付」位置に操作すると、植付け作業が可能であり、この状態では平板カム30は植付位置に移動している。このとき、図5に示すように、平板カム30はクラッチ操作部30bにカムアーム44のローラ45が嵌入すると共に、融通機構を構成する融通凹部f内にバルブ操作板36のピン36aが位置する。すると、カムアーム44はクラッチロッド47を介して図示しないスプリングを緩める方向に回動し、植付クラッチがその内蔵スプリングにより接続する。
【0049】
この場合、前記ピン36aは融通凹部fの両側面に当接しない融通位置にあって、バルブ操作板36は平板カム30に拘束されることなく自由に回動し得る。この状態にあっては、フロート14の土圧感知に基づく上下動が、揺動アーム27を介して、フロート位置ポテンショメータ58により検出され、該検出値に応じてバルブ回動モータ55を回動させる。これにより、モータの回転力が小ギヤ56、扇形ギヤ52、及びプレート49を介して連動アーム48に伝動され、更にスプリング54に基づき該アーム48の一側に当接しているピン36bを介してバルブ操作板36に伝達される。
【0050】
従って、走行機体5が沈下してフロート14に作用する土圧が高まり、フロート14の前部が上方に移動すると、バルブ回動モータ55によりバルブ操作板36を介して油圧コントロールバルブ35をアンダーラップ領域において上げ操作し、油圧シリンダ装置19に油圧を供給して植付部10を上昇させる。また反対に、フロート14の前部が下方に移動すると、バルブ回動モータ55によりバルブ操作板36を介して油圧コントロールバルブ35をアンダーラップ領域において下げ操作し、油圧シリンダ装置19の油圧をドレーンして植付部10を下降する。
【0051】
そして、フロート14が所定の接地姿勢になると、油圧コントロールバルブ35は自動範囲のアンダーラップ領域において、植付部10をその位置に保持する。従って、乗用田植機1は、フロート14に作用する土圧に基づき所定作業位置に自動制御される状態において、植付クラッチが接続して植付部10が駆動し、苗載せ台12が左右往復動すると共にプランタが回動して、苗が一定深さにて田面に植付けられる。
【0052】
ところで、本実施の形態では、前記手動操作レバー17が「植付」位置に操作されている状態(平板カム30が植付位置)にあるときのみ、手元操作レバー38による操作が可能となり、このとき手元操作レバー38を、一回上方に操作すると平板カム30は植付クラッチを切操作した「下げ(自動)」位置になり、もう一回上方に操作すると平板カム30は「上げ」位置になる。
【0053】
このため、以下、手動操作レバー17を「植付」位置に操作した状態のまま、手元操作レバー38により植付部10を操作する場合について説明する。
【0054】
手元操作レバー38を一回上方に操作して、平板カム30を「下げ(自動)」位置に操作した状態では、カムアーム44のローラ45は小凸部bを乗り越えて該小凸部bの近傍のランド部cに位置し、またバルブ操作板36のピン36aは依然として融通凹部f内に位置している。すると、カムアーム44は時計方向に回転して、クラッチロッド47を介して植付クラッチを切作動する。また、バルブ操作板36は、「植付」位置にあるときと同様に、自由に動き得る位置にあり、植付部10はフロート14が田面に着地している下降位置にある。
【0055】
次に、手元操作レバー38をもう一回上方に操作して、平板カム30を「上げ」位置に操作した状態では、平板カム30の凹部c2 にローラ45が嵌入すると共に、スプリング54に基づき凹部fの一側面f1 にピン36aが当接した状態にあって、平板カム30と一体にバルブ操作板36を回動して、油圧コントロールバルブ35を上昇位置に回動・操作する。従って、油圧コントロールバルブ35は圧油を油圧シリンダ装置19に供給して植付部10を上昇する。またこの際、カムアーム44はローラ45が凹部c2 に嵌入しても、該凹部c2 は支点軸31から遠い位置にあって、植付クラッチを切位置に維持する。
【0056】
そして、例えば植付部10が上昇した位置から下降させるべく、手元操作レバー38により「植付」位置に操作すると、下降当初はカム回動モータ41により平板カム30を介して油圧コントロールバルブ35を「下げ」位置に回動し、バルブ全開で植付部10を下降させ、下降途中からカム回動モータ41により平板カム30を強制的に「植付」位置に回動させる。これにより、油圧コントロールバルブ35の開度が絞られた状態で植付部10がゆっくりと下降する。
【0057】
【発明の効果】
以上説明した通り、発明によれば、作業部下降信号に基づきコントロールバルブの開度を絞り、作業部をゆっくり下降させるようにしたので、該作業部が接地した時に応答遅れに基づく作業部のハンチングを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された乗用田植機を模式的に表した側面図である。
【図2】ステアリングシャフトに取り付けた手元操作レバーの側面図である。
【図3】乗用田植機における油圧制御機構の全体構成を示す側面図である。
【図4】同上の要部拡大図である。
【図5】油圧コントロールバルブの操作角とと平板カムのカム位との関係を示す図である。
【図6】制御系の構成ブロック図である。
【図7】従来の乗用田植機における油圧制御機構の全体構成を示す側面図である。
【図8】従来の手動操作レバーの操作位置を示す図である。
【図9】(a)〜(d)は、従来の手動操作レバーによる制御機構の操作位置を示す図である。
【符号の説明】
1 乗用田植機
5 走行機体
7 座席シート
8 昇降リンク機構
10 植付部
14 フロート
15 油圧感知操作系
17 手動操作レバー
19 油圧シリンダ装置
30 平板カム
30a ギヤ部
31 支点軸
35 油圧コントロールバルブ
35a 操作軸
36 バルブ操作板
36a ピン
36b 連係ピン
38 手元操作レバー
39 制御部
40 作動体
41 カム回動モータ
43 カム位置ポテンショメータ
50 レバー位置検出ポテンショメータ
51 切換スイッチ
52 扇形ギヤ
55 バルブ回動モータ
57 油圧コントロールバルブポテンショメータ
58 フロート位置ポテンショメータ
59 リフタ角ポテンショメータ

Claims (1)

  1. 走行機体に支持されかつフロートを有する作業部を、コントロールバルブを介して流体圧アクチュエータにより昇降制御自在とした移動農機の昇降制御装置において、
    前記コントロールバルブが、上げ、下げ、固定の各位置を有する手動範囲と、上げ、下げの連通割合を調節して開度を絞った状態で作動する自動範囲と、を備え、
    前記コントロールバルブを、前記手動範囲で連動すると共に前記自動範囲での動きを許容する融通部を有する操作部材と、
    該操作部材を、操作レバーからの制御信号に基づき制御する手動用アクチュエータと、
    前記操作部材の融通部に対応して、前記コントロールバルブを、前記フロートからの制御信号に基づき制御する自動用アクチュエータと、を備え、
    前記操作レバーの下げ信号に基づき、前記手動用アクチュエータを前記手動範囲の下げ位置を経由して前記操作部材の前記融通部に対応するように作動して、前記自動用アクチュエータにより前記コントロールバルブを自動範囲における絞った状態での下げとして、前記作業部をゆっくり下降させるようにした、
    ことを特徴とする移動農機の昇降制御装置。
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