JP3802342B2 - 水田作業機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用田植機等の水田作業機に関し、詳しくは接地体に作用する浮力に基づき油圧制御バルブを介して作業部を昇降制御し、適正な移植作業が可能な水田作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
乗用田植機等の移植機は、手動及び自動位置に操作し得る昇降制御レバーを備えていて、該レバーの手動操作により植付部を昇降制御可能とすると共に、該レバーの自動位置においては、植付部のフロートに作用する浮力(土圧や水圧等)を感知して、適正植付位置となるように植付部を油圧にて自動昇降制御が行われる。
【0003】
ところで、圃場面の泥土が軟らかい場合は、一般にフロート前部が下がりぎみになり、土中にもぐり込んで泥押しを起こすので、植付部は沈み込んで植付け深さが深くなりすぎる。反対に、圃場面の泥土が硬い場合は、フロート前部が上がりぎみとなって、植付部は浮き上って植付け深さが浅くなると共に、土塊等により頻繁に上下スイングを起こし易い。
【0004】
これを解消する手段として、例えば、泥土が軟らかい場合は、フロートを圃場面方向に付勢する付勢力を弱くして、わずかな浮力によってもフロートが上動可能として鋭い感度でフロートの上下動を制御できるようにし、また、泥土が硬い場合は、前記付勢力を強くして、フロートの上動抵抗を大きくし大きな浮力でなければフロートが上動しないように鈍い感度でフロートの上下動を制御できるようにする等、フロートの感知荷重を大小変更して対応するものがある。
【0005】
例えば、本件出願人の出願に係る特開平11−113332号公報に記載のように、油圧シリンダを制御する油圧制御バルブを、感知リンク機構を介してフロートに連結すると共に、戻しスプリングと感度調節レバーを介してスロットルレバーに連結し、更にこの感度調節レバーをフロートに接続することで、スロットルレバーの操作によりエンジン回転数を増加させると、これに連動して戻しスプリングによりフロートの感知荷重が大きくなり、また、感度調節レバーを操作すると、フロート前部の上下位置を変更自在とした技術が公知である。これにより、エンジン回転数が増加した場合にも、フロートが田面に対して浮き上がらないようにして、浮き苗の発生を防止していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フロートが田面に対して浮き上がらないようにするためには、一般に、フロートの感知荷重を増加させる方法と、フロート姿勢を変化させて油圧制御バルブを下降方向に作動しやすくする方法の2つの手段が考えられるが、エンジン回転数の変化と機体走行速度の変化により、夫々フロートの田面への追従性が異なるため、例えば、従来のように、エンジン回転数が増加した場合に、フロートの感知荷重や姿勢を制御するのみでは、均平性能を落とさず植付作業の高速化に対応することは困難であった。
【0007】
本発明は、斯かる課題を解消するためになされたもので、その目的とするところは、機体走行速度が変化しても接地体の田面への追従性を損なわず、作業精度の安定化と向上を図ることができる水田作業機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、油圧シリンダ装置(30)により走行機体(15)に昇降自在に支持された作業部(24)の姿勢を、圃場面に接地されて移動する接地体(27)に作用する浮力によって感知すると共に、前記油圧シリンダ装置(30)を制御する油圧制御バルブ(32)を、連繋機構(35)を介して前記接地体(27)に連結して、該接地体(27)に作用する浮力に基づき前記油圧制御バルブ(32)を制御することで、前記油圧シリンダ装置(30)によって昇降制御される前記作業部(24)にて圃場に苗を移植する水田作業機(10)において、
前記連繋機構(35)は、前記接地体(27)の姿勢を制御する姿勢制御手段(50)と、前記接地体(27)の感知荷重を制御する感知荷重調節手段(52)とを有し、
前記姿勢制御手段(50)に、エンジン回転数の調節を行うエンジン回転数調節手段(20)を連係すると共に、前記感知荷重調節手段(52)に、機体走行速度の調節を行う変速操作手段(23)を連係し、
前記エンジン回転数調節手段(20)の操作に基づき、エンジン回転数を高く設定すると前記接地体(27)を前上り状態に姿勢制御すると共に、前記変速操作手段(23)の操作に基づき、機体走行速度を速く設定すると前記感知荷重を増加させる制御を行う、ことを特徴とする。
【0010】
[作用]
本発明によれば、油圧制御バルブ(32)を接地体(27)に連結している連繋機構(35)は、接地体(27)の姿勢を制御する姿勢制御手段(50)と、接地体(27)の感知荷重を制御する感知荷重調節手段(52)とを有し、前記姿勢制御手段(50)にエンジン回転数調節手段(20)を連係したことで、該エンジン回転数調節手段(20)の操作により、例えばエンジン回転数を高く設定すると、接地体(27)を前上り状態に姿勢制御して該接地体(27)の後方が浮力を受け易いようにし、前記油圧制御バルブ(32)を下げ方向に作用させ易くしている。
【0011】
また、前記感知荷重調節手段(52)に変速操作手段(23)を連係したことで、該変速操作手段(23)の操作により、例えば機体走行速度を速く設定すると、接地体(27)の感知荷重を増加させる制御を行って、接地体(27)を大きな浮力でなければ上動しないようにして(鈍い感度)、接地体(27)の上下動を感知荷重の大きさにより制御している。
【0012】
なお、上述したカッコ内の符号は図面を参照するために示すものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
図1は、本発明を適用した乗用田植機の全体側面図であり、同図に示すように、乗用田植機10は、前輪12及び後輪14により支持された走行機体15を有しており、該走行機体15には前部にエンジン16が搭載されその後部にトランスミッション17が取付けられていて、前後輪12,14の略々中間位置に座席シート18を有する運転席19が配設されている。この運転席19には、ステアリングホイール21、その側方に前後進の切換えを行う主変速レバー23、操作パネル部に機体走行速度を制御するエンジンスロットルレバー20(図2参照)、座席シート18の右側部に植付クラッチの入切を行う植付クラッチレバー(油圧・植付レバー)22(図2参照)が配設されている。
【0015】
前記走行機体15の後方には、作業部としての植付部24が、アッパリンク25aとロアリンク25bを有する昇降リンク機構25により昇降自在に支持されていて、該植付部24には多数の植付杆26、接地体としてのフロー卜27、及びマット苗を載置し得る苗載せ台28が備えられている。前記フロート27は、その後部を、伝動ケース36の下部に設けられた軸37を中心として回動可能に軸着され、その前部には感知プレート38が枢支・連結されている。
【0016】
なお、植付部24は、昇降リンク機構25の後端部のリンク支え枠29に設置されたローリング軸(図示せず)により、ローリング自在とされている。
【0017】
また、前輪12を支持するフロントアクスルの後部と前記昇降リンク機構25との間には、油圧シリンダ30が配設されており、この油圧シリンダ30は、運転席19の下方に配置された油圧制御バルブ32の作動に基づき伸縮して、前記植付部24を昇降制御する。
【0018】
例えば、図2において、植付クラッチレバー22を、図示しないガイド溝に沿って「上げ」、「固定」、「下げ」、「植付」の各位置に手動操作することにより、油圧カム34がカム軸34aを中心として回動し、ロータリスプールバルブからなる油圧制御バルブ32が回動制御されて植付部24が昇降制御される。更に、この油圧制御バルブ32は、そのスプールと一体の軸32aにアーム33が取り付けられていて、このアーム33は、連繋機構35を介して前記フロー卜27に連結され、該フロート27に作用する土圧・水圧等の浮力の変動に基づき油圧制御バルブ32が自動的に制御され、油圧シリンダ30が伸縮して植付部24が自動的に昇降制御される。
【0019】
前記感知プレート38は、図2に示すように、下端部がフロート27に連結ピン39にて枢支されており、かつその上端近傍に長孔38aが形成されている。また、該感知プレート38の上端部分には、フロート感度調節ワイヤ40が接続されており、該ワイヤ40のインナワイヤ40aに固定されたピン41が前記長孔38aに嵌入されている。
【0020】
ここで、本実施の形態では、前記連繋機構35は、接地体27の姿勢を制御する姿勢制御手段と、接地体27の感知荷重を制御する感知荷重調節手段とを有し、前記姿勢制御手段に、エンジン回転数の調節を行うエンジン回転数調節手段を連係すると共に、前記感知荷重調節手段に、機体走行速度の調節を行う変速操作手段を連係した。
【0021】
図2において、前記連繋機構35は、フロート27の姿勢を制御する姿勢制御機構50と、フロート27の感知荷重を制御する感知荷重調節機構52とを有している。姿勢制御機構50は、上述した感知プレート38と、該感知プレート38に揺動アーム42を介して連結された感知ロッド43と、該感知ロッド43にリンク比調整部44を介して連結された連牽リンク45とを有すると共に、戻しスプリング46と、この戻しスプリング46の付勢圧をバルブ連動ワイヤ47を介して調整可能な電動モータ48、及びフロート感度調節ワイヤ40を有している。この電動モータ48の駆動により、その出力軸に固定されたギヤ48aに噛合する扇形ギヤ49が、ギヤ軸49aを中心として駆動され、この扇形ギヤ49の駆動により、前記バルブ連動ワイヤ47とフロート感度調節ワイヤ40とが相反方向に緊張・弛緩制御される。
【0022】
また、感知荷重調節機構52は、前記揺動アーム42と感知ロッド43との間に張設された感知スプリング53と、該感知スプリング53の付勢力を制御することでフロート27の感知荷重を制御する安定スプリング51とを有している。この安定スプリング51の一端は、感知ロッド43に連結され、他端は連結プレート59側に連結されている。
【0023】
前記揺動アーム42は、回動支点57を中心として一体的に揺動可能な二又状のアーム42a,42bを有し、該アーム42a,42bは、昇降リンク機構25の後部で機体左右側に配置されたロアリンク25b,25bを連結している連結軸58に装着された連結プレート59により、該連結軸58に近接配置されている。
【0024】
前記感知プレート38と一方のアーム42aとは、該感知プレート38の長孔38aに嵌入されたピン41を介して連結されていて、該アーム42aは、前記連結軸58に当接しないように円弧状に湾曲形成されている。また、他方のアーム42bの先端には、ピン60を介して前記感知ロッド43が連結されている。
【0025】
以上により、前記揺動アーム42の一方のアーム42aの先端側は、ピン41を介して感知プレート38に連結され、また他方のアーム42bの先端側は、ピン60を介して感知ロッド43に連結されていて、これら両連結部41,60は前記連結軸58に対し、略々上下方向に離間して配置されている。
【0026】
一方、前記揺動アーム42aと感知プレート38とを連結しているピン41には、フロート感度調節ワイヤ40が連結され、該ワイヤ連結ピン41とフロート連結ピン39との間にはスプリング61が張設されていて、該スプリング61はインナワイヤ40aを張って、前記ワイヤ連結ピン41とフロート連結ピン39との間の長さからなる感知プレート38の作用長を位置決め設定している。
【0027】
次に、前記感知ロッド43は、長手方向の中央部が細長状のロッド部材からなり、該ロッド部材の後部にはリンク金具62が一体的に取り付けられ、前部にはピン継手部63が取り付けられている。このリンク金具62は、その一側中央寄りにピン62aが植立され、他側端部には長孔62bが形成されている。そして、この長孔62bには、前記揺動アーム42bの先端に固着されたピン60が嵌入され、このピン60と前記ピン62aとの間に感知スプリング53が張設されている。
【0028】
前記リンク比調整部44は、感知ロッド43と連牽リンク45とを連結する変換レバー64を有し、該変換レバー64の揺動側先端と感知ロッド43のピン継手部63とがピン65にて回動可能に軸着されている。また、前記変換レバー64の基端側は、枢支連結部66によりロアリンク25bに回動可能に軸着されている。前記変換レバー64には、その長手方向に沿って複数個の穴が穿設されており、該穴に挿入されるピン67により前記連牽リンク45の一端が取り付けられている。このピン67は、抜き差しにより自由にその差し込み位置を変えることができる。
【0029】
前記連牽リンク45の他端は、前述したように、ピン68を介して油圧制御バルブ32のアーム33に連結されていて、該連牽リンク45の中間部にはピン69が植設されている。このピン69には、戻しスプリング46が張設され、該戻しスプリング46により、前記連牽リンク45は常時フロート27の下げ方向に付勢されている。
【0030】
更に、前記安定スプリング51は、一端を感知ロッド43に連結され他端を連結プレート59に連結されていると共に、該他端は、ワイヤ72を介して主変速レバー(変速操作手段)23に接続されている。そして、この主変速レバー23は、ワイヤ73を介して戻しスプリング46の一端に接続されていて、該主変速レバー23を高速側に操作すると、戻しスプリング46によりフロート27は下げ方向に付勢される。
【0031】
次いで、植付クラッチレバー22の近傍の固定フレーム(図示せず)には、前記扇形ギヤ49がギヤ軸49aにより揺動自在に軸着されていて、該扇形ギヤ49は、電動モータ48の出力軸に固定されたギヤ48aに噛合されている。この電動モータ48には、運転席に設けられた感度調節ダイヤル74が連結されていて、該感度調節ダイヤル74の操作に基づき、制御部55を介して駆動されるようになっている。また、扇形ギヤ49の回転量及び回転方向は、ポテンショメータ54によって検出され、このポテンショメータ54は、ワイヤ70を介して制御部55に接続され、更にこの制御部55から、ワイヤ71を介してエンジンスロットルレバー(エンジン回転数調節手段)20の作動量を検出するポテンショメータ56に接続されている。
【0032】
すなわち、エンジンスロットルレバー20は、姿勢制御機構50を介してフロート27に連係され、また、主変速レバー23は、感知荷重調節機構52を介してフロート27に連係されているため、エンジンスロットルレバー20を操作すると、姿勢制御機構50によりフロート27の姿勢が調節され、また、主変速レバー23を操作すると、感知荷重調節機構52によりフロート27の感知荷重が調節される。
【0033】
そして、本実施の形態では、エンジン回転数調節手段20の操作に基づき、エンジン回転数を高く設定すると接地体27を前上り状態に姿勢制御すると共に、変速操作手段23の操作に基づき、機体走行速度を速く設定すると接地体27の感知荷重を増加させる制御を行う。
【0034】
図2において、エンジンスロットルレバー20を操作して、エンジン回転数が高くなるように設定すると、制御部55を介して電動モータ48が駆動され、扇形ギヤ49が揺動してバルブ連動ワイヤ47が引っ張られ、このため連牽リンク45等を介してフロート27の後部を下げる方向に作用すると共に、フロート感度調節ワイヤ40の張力が弛緩される。このため、図3(a)に示すように、フロート前部を上げた前上り姿勢に調節され、これにより、フロート27の後部支点(39)よりも後方が田面からの浮力を受け易くなって、油圧制御バルブ32を下げ方向に作用させる。
【0035】
また、エンジンスロットルレバー20を、エンジン回転数が低くなるように操作すると、同様の経路で、連牽リンク45等を介してフロート27の後部に作用する圧力を小さくする方向に作用する。このため、図3(b)に示すように、フロート前部を下げた前下り姿勢に調節され、これにより、フロート27の後部支点(39)よりも前方が田面からの浮力を受け易くなって、油圧制御バルブ32を上げ方向に作用させる。
【0036】
次に、主変速レバー23を操作して、機体走行速度が速くなるように設定すると、ワイヤ72を介して安定スプリング51の付勢力が弱まる方向に作用し、これにより、感知スプリング53の付勢力が強くなってフロート27の感知荷重が増加する。すなわち、フロート27は、機体走行速度が速くなると感知荷重が重くなって、前述した図3(a)に示すように前上がり姿勢に制御される。
【0037】
また、主変速レバー23を操作して、機体走行速度が遅くなるように設定すると、ワイヤ72を介して安定スプリング51の付勢力が強まる方向に作用し、これにより、感知スプリング53の付勢力が弱くなってフロート27の感知荷重が減少する。すなわち、フロート27は、機体走行速度が遅くなると、感知荷重が軽くなって、前述した図3(b)に示すように前下がり姿勢に制御される。このように、主変速レバー23の操作により、機体走行速度に応じたフロート27の追従制御を可能としている。
【0038】
以上により、本実施の形態においては、速度調整代の大きい主変速レバー23をフロート27の感知荷重制御系に連繋し、また、速度調整代の小さいエンジンスロットルレバー20をフロート27の姿勢制御系に連繋することによって、フロート姿勢を変化させる方法の占めるウェイトを小さくし、フロート姿勢を大きく変化させることがなく、均平性能に悪影響を与えないようにしている。
【0039】
次いで、作用について説明する。
【0040】
植付クラッチレバー22を「自動」位置に操作すると、フロート27に作用する田面からの浮力に基づき、姿勢制御機構50と感知荷重調節機構52とを有する連繋機構35により、油圧制御バルブ32が自動的に制御される。即ち、植付部24が適正植付位置にある場合、油圧制御バルブ32をホールドして植付部24をその位置に保持する。
【0041】
この状態から、植付作業中に圃場の条件等によりフロート27の姿勢が乱れた場合、例えば植付部24が田面に対して上昇してフロート27に作用する浮力が減少すると、フロート27の前方が下がり、該動きは感知プレート38及び長孔38aの所定位置に位置決めされているピン41を介して、揺動アーム42aに回動支点57を中心とする反時計方向の回転として伝えられ(図2参照)、揺動アーム42bも同方向に回転して感知ロッド43を図2の左方向に押圧する。
【0042】
これにより、枢支連結部66を中心として変換レバー64が図2の反時計方向に回動し、連牽リンク45を図面左方向に移動させる。このときの移動量は、ピン68を介してアーム33に伝達され、油圧制御バルブ32の作動軸32aを時計方向に回転させて、該油圧制御バルブ32を、油圧シリンダ30内の油を排出するように切換え、該シリンダ30が収縮して植付部24を下げる。
【0043】
反対に、植付作業中に圃場の条件等によりフロート27の姿勢が乱れた場合、例えば植付部24が下降してフロート27に作用する田面からの浮力が増大すると、フロート27の前方が持上り、該動きは感知プレート38、揺動アーム42a,42b、及び感知ロッド43を介して、枢支連結部66を中心として変換レバー64を図2の時計方向に回動させる。この変換レバー64の回動により、連牽リンク45を図面右方向に移動させる。このときの移動量は、ピン68を介してアーム33に伝達され、油圧制御バルブ32の作動軸32aを反時計方向に回転させて、油圧制御バルブ32を、油圧シリンダ30に圧油を圧送するように切換え、該シリンダ30が伸張して植付部24を上昇させる。
【0044】
次に、前記電動モータ48は、エンジン回転数に基づき自動的に駆動され、フロート感度調節ワイヤ40の張力と戻しスプリング46の付勢力が自動的に調整される。
【0045】
すなわち、エンジンスロットルレバー20の揺動量(角度)はポテンショメータ56により検出され、このスロットルレバー20の揺動量の大きさでエンジン回転数が把握されるようになっていて、エンジン回転数が高い場合は、扇形ギヤ49が図2のA方向に揺動されるように制御部55を介して電動モータ48が自動的に駆動される。こうして、バルブ連動ワイヤ47が引っ張られて、連牽リンク45等を介しフロート27の後部を下げる方向に作用すると共に、フロート感度調節ワイヤ40の張力が弛緩されて、フロート前部を上げた前上り姿勢に調節される(図3(a))。
【0046】
反対に、エンジン回転数が低い場合は、扇形ギヤ49が図2のB方向に揺動されるように制御部55を介して電動モータ48が自動的に駆動され、これにより、バルブ連動ワイヤ47の張力が弛緩されて、連牽リンク45等を介してフロート27の後部に作用する圧力を小さくする方向に作用すると共に、フロート感度調節ワイヤ40の張力が緊張されて、フロート前部を下げた前下り姿勢に調節される(図3(b))。
【0047】
以上により、電動モータ48は、手動による感度調節ダイヤル74又はエンジンスロットルレバー20の操作により制御され、該電動モータ48の駆動によりフロート27の姿勢が調節される。
【0048】
更に、オペレータが主変速レバー23を操作すると、フロート27の感知荷重を調節することができる。すなわち、主変速レバー23を機体走行速度が速くなるように操作すると、ワイヤ72を介して安定スプリング51の付勢力が弱まる方向に作用し、これにより、感知スプリング53の付勢力が強くなってフロート27の感知荷重が増加する。こうして、フロート27は、機体走行速度を速くすると、感知荷重が重くなるように制御されて前上がり姿勢となる。このため、フロート27のジャンピング等がなくなり、速度に応じて田面に追従した制御を行うことができ、植付精度の向上と作業の高速化に対応可能となる。
【0049】
一方、主変速レバー23を機体走行速度が遅くなるように操作すると、ワイヤ72を介して安定スプリング51の付勢力が強まる方向に作用し、これにより、感知スプリング53の付勢力が弱くなってフロート27の感知荷重が減少する。こうして、フロート27は、機体走行速度を遅くすると、感知荷重が軽くなるように制御されて前下がり姿勢となる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、エンジン回転数に応じて接地体の姿勢を調節可能とすると共に、機体走行速度に応じて接地体に作用する土圧荷重を調節可能としたことで、接地体の姿勢調節の割合を減らすことができるため、接地体による均平性能を低下させることなく作業の高速化に対応することができる。具体的には、機体走行速度が変化したとしても、接地体の田面への追従性を損なわず、作業精度の安定化と向上を図ることができる。
【0051】
また、請求項記載の発明によれば、エンジン回転数が高い場合に接地体を前上り状態に姿勢制御すると共に、機体走行速度が速い場合に接地体の感知荷重を増加させることで、接地体の田面に対する押圧力を大きくして、僅かな田面の凹凸に対しては反応しないようにして接地体の姿勢調節の割合を減らし、また、田面に対し作業部の高さを略々一定に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された乗用田植機の側面図である。
【図2】フロートと油圧制御バルブとを連繋機構により接続した状態の側面図である。
【図3】フロートの姿勢制御を示すもので、(a)は前上り状態を示す図、(b)は前下り状態を示す図である。
【符号の説明】
10 乗用田植機
15 走行機体
20 エンジンスロットルレバー(エンジン回転数調節手段)
23 主変速レバー(変速操作手段)
24 植付部
27 フロート(接地体)
30 油圧シリンダ
32 油圧制御バルブ
35 連繋機構
40 フロート感度調節ワイヤ
42 揺動アーム
43 感知ロッド
46 戻しスプリング
47 バルブ連動ワイヤ
48 電動モータ
50 姿勢制御機構
51 制御スプリング
52 感知荷重調節機構
53 感知スプリング
55 制御部

Claims (1)

  1. 油圧シリンダ装置により走行機体に昇降自在に支持された作業部の姿勢を、圃場面に接地されて移動する接地体に作用する浮力によって感知すると共に、前記油圧シリンダ装置を制御する油圧制御バルブを、連繋機構を介して前記接地体に連結して、該接地体に作用する浮力に基づき前記油圧制御バルブを制御することで、前記油圧シリンダ装置によって昇降制御される前記作業部にて圃場に苗を移植する水田作業機において、
    前記連繋機構は、前記接地体の姿勢を制御する姿勢制御手段と、前記接地体の感知荷重を制御する感知荷重調節手段とを有し、
    前記姿勢制御手段に、エンジン回転数の調節を行うエンジン回転数調節手段を連係すると共に、前記感知荷重調節手段に、機体走行速度の調節を行う変速操作手段を連係し、
    前記エンジン回転数調節手段の操作に基づき、エンジン回転数を高く設定すると前記接地体を前上り状態に姿勢制御すると共に、前記変速操作手段の操作に基づき、機体走行速度を速く設定すると前記感知荷重を増加させる制御を行う、
    ことを特徴とする水田作業機。
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