JP3538566B2 - 水田作業機 - Google Patents
水田作業機Info
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- JP3538566B2 JP3538566B2 JP10628699A JP10628699A JP3538566B2 JP 3538566 B2 JP3538566 B2 JP 3538566B2 JP 10628699 A JP10628699 A JP 10628699A JP 10628699 A JP10628699 A JP 10628699A JP 3538566 B2 JP3538566 B2 JP 3538566B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体に昇降自
在に備えた対地作業装置を駆動昇降する油圧式のアクチ
ュエータ、及び、このアクチュエータに対する作動油の
給排を行う制御弁を備えると共に、人為操作により制御
弁を操作して対地作業装置の昇降を行う操作レバーを走
行機体に備え、圃場面に追従して対地作業装置を昇降さ
せるよう圃場面に対する対地作業装置の高さ変化に基づ
いて制御弁を操作する接地フロートを対地作業装置に備
えている水田作業機に関し、詳しくは、接地フロートの
変位を機械的に制御弁に伝えて昇降制御を行うものの改
良に関する。
在に備えた対地作業装置を駆動昇降する油圧式のアクチ
ュエータ、及び、このアクチュエータに対する作動油の
給排を行う制御弁を備えると共に、人為操作により制御
弁を操作して対地作業装置の昇降を行う操作レバーを走
行機体に備え、圃場面に追従して対地作業装置を昇降さ
せるよう圃場面に対する対地作業装置の高さ変化に基づ
いて制御弁を操作する接地フロートを対地作業装置に備
えている水田作業機に関し、詳しくは、接地フロートの
変位を機械的に制御弁に伝えて昇降制御を行うものの改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のように構成された水田作業機とし
て特開昭64‐43106号公報に示されるものが存在
し、この従来例では、苗植付装置(対地作業装置)の昇
降制御を行うコントロールバルブ(制御弁)を運転座席
の近傍位置に配置すると共に、このコントロールバルブ
を接地フロートの上下変位に基づいて操作するレリーズ
ワイヤを備え、又、運転座席の側部に備えた操作レバー
でコントロールバルブと植付用クラッチとを操作する操
作系が形成されている。
て特開昭64‐43106号公報に示されるものが存在
し、この従来例では、苗植付装置(対地作業装置)の昇
降制御を行うコントロールバルブ(制御弁)を運転座席
の近傍位置に配置すると共に、このコントロールバルブ
を接地フロートの上下変位に基づいて操作するレリーズ
ワイヤを備え、又、運転座席の側部に備えた操作レバー
でコントロールバルブと植付用クラッチとを操作する操
作系が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】又、この種の水田作業
機ではエンジンの近傍に備えられ、エンジンで駆動され
る油圧ポンプからの作動油をコントロールバルブに供給
し、このコントロールバルブからの排油をエンジン近傍
のミッションケースに戻す油路系が形成されており、コ
ントロールバルブと油圧ポンプ、ミッションケースとの
間に長い油圧配管を形成していた。しかし、長い距離に
亘って油圧配管を形成することは油圧配管で圧損を発生
したり、組立に手間が掛かる点で改善の余地がある。
機ではエンジンの近傍に備えられ、エンジンで駆動され
る油圧ポンプからの作動油をコントロールバルブに供給
し、このコントロールバルブからの排油をエンジン近傍
のミッションケースに戻す油路系が形成されており、コ
ントロールバルブと油圧ポンプ、ミッションケースとの
間に長い油圧配管を形成していた。しかし、長い距離に
亘って油圧配管を形成することは油圧配管で圧損を発生
したり、組立に手間が掛かる点で改善の余地がある。
【0004】本発明の目的は、対地作業装置の昇降を機
械式の連係で無理なく行うと共に、制御弁に対する作動
油の給排を合理的に行う水田作業機を合理的に構成する
点にある。
械式の連係で無理なく行うと共に、制御弁に対する作動
油の給排を合理的に行う水田作業機を合理的に構成する
点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請
求項1)は冒頭に記したように、走行機体に昇降自在に
備えた対地作業装置を駆動昇降する油圧式のアクチュエ
ータ、及び、このアクチュエータに対する作動油の給排
を行う制御弁を備えると共に、人為操作により制御弁を
操作して対地作業装置の昇降を行う操作レバーを走行機
体に備え、圃場面に追従して対地作業装置を昇降させる
よう圃場面に対する対地作業装置の高さ変化に基づいて
制御弁を操作する接地フロートを対地作業装置に備えて
いる水田作業機において、前記制御弁が走行機体前部に
配置されたエンジン近傍位置のミッションケースに連結
固定され、又、前記接地フロートの対地作業装置に対す
る上下変位量を伝えるワイヤと、このワイヤからの操作
力を制御弁に伝えるロッドとを備え、このロッドに対し
て操作レバーからの操作力を伝える連係機構を備え、前
記ワイヤがアウターワイヤとインナーワイヤとで構成さ
れ、インナーワイヤからの引き操作力を前記ロッドを介
して前記制御弁に伝えることで前記アクチュエータを上
昇方向に作動させるよう制御弁に対する操作方向が設定
されると共に、インナーワイヤの引き操作力が強く作用
した場合にアウターワイヤがインナーワイヤの引き操作
力を低減する方向に変位できるよう付勢支持されている
点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
求項1)は冒頭に記したように、走行機体に昇降自在に
備えた対地作業装置を駆動昇降する油圧式のアクチュエ
ータ、及び、このアクチュエータに対する作動油の給排
を行う制御弁を備えると共に、人為操作により制御弁を
操作して対地作業装置の昇降を行う操作レバーを走行機
体に備え、圃場面に追従して対地作業装置を昇降させる
よう圃場面に対する対地作業装置の高さ変化に基づいて
制御弁を操作する接地フロートを対地作業装置に備えて
いる水田作業機において、前記制御弁が走行機体前部に
配置されたエンジン近傍位置のミッションケースに連結
固定され、又、前記接地フロートの対地作業装置に対す
る上下変位量を伝えるワイヤと、このワイヤからの操作
力を制御弁に伝えるロッドとを備え、このロッドに対し
て操作レバーからの操作力を伝える連係機構を備え、前
記ワイヤがアウターワイヤとインナーワイヤとで構成さ
れ、インナーワイヤからの引き操作力を前記ロッドを介
して前記制御弁に伝えることで前記アクチュエータを上
昇方向に作動させるよう制御弁に対する操作方向が設定
されると共に、インナーワイヤの引き操作力が強く作用
した場合にアウターワイヤがインナーワイヤの引き操作
力を低減する方向に変位できるよう付勢支持されている
点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0006】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項
1において、前記ワイヤを構成するインナーワイヤから
の引き操作力を前記ロッドを介して前記制御弁に伝える
ことで前記アクチュエータを上昇方向に作動させるよう
制御弁に対する操作方向が設定されると共に、前記連係
機構が、前記インナーワイヤの先端に固設した接当部材
と、インナーワイヤの引き操作時にのみ接当部材への接
当で引き操作力をロッドに伝える被接当部材とで成る融
通部、及び、前記操作レバーの上昇制御方向への操作時
に被接当部材を前記接当部材から離間させる方向に作動
させると同時にロッドを上昇制御方向に操作する作動部
材夫々を備えて構成されている点にあり、その作用、及
び、効果は次の通りである。
1において、前記ワイヤを構成するインナーワイヤから
の引き操作力を前記ロッドを介して前記制御弁に伝える
ことで前記アクチュエータを上昇方向に作動させるよう
制御弁に対する操作方向が設定されると共に、前記連係
機構が、前記インナーワイヤの先端に固設した接当部材
と、インナーワイヤの引き操作時にのみ接当部材への接
当で引き操作力をロッドに伝える被接当部材とで成る融
通部、及び、前記操作レバーの上昇制御方向への操作時
に被接当部材を前記接当部材から離間させる方向に作動
させると同時にロッドを上昇制御方向に操作する作動部
材夫々を備えて構成されている点にあり、その作用、及
び、効果は次の通りである。
【0007】本発明の第3の特徴(請求項3)は請求項
2において、前記被接当部材に前記インナーワイヤが挿
通する開口が形成されると共に、前記接当部材を被接当
部材の接当面に案内する案内面を有したガイド部材が接
当面の側部位置に形成されている点にあり、その作用、
及び、効果は次の通りである。
2において、前記被接当部材に前記インナーワイヤが挿
通する開口が形成されると共に、前記接当部材を被接当
部材の接当面に案内する案内面を有したガイド部材が接
当面の側部位置に形成されている点にあり、その作用、
及び、効果は次の通りである。
【0008】本発明の第4の特徴(請求項4)は請求項
1において、前記連係機構が、支軸周りで揺動自在に構
成され、かつ、揺動端に前記ロッドが連結する揺動部材
と、前記操作レバーを上昇制御方向に操作した際に揺動
部材、若しくは、揺動部材と一体揺動する部材に接当し
て揺動部材を上昇制御方向に揺動させる接当部材とを備
えて構成されると共に、操作レバーの操作位置に対する
揺動部材の揺動量を調節するよう前記接当部材の接当位
置を調節する調節機構を備えている点にあり、その作
用、及び、効果は次の通りである。
1において、前記連係機構が、支軸周りで揺動自在に構
成され、かつ、揺動端に前記ロッドが連結する揺動部材
と、前記操作レバーを上昇制御方向に操作した際に揺動
部材、若しくは、揺動部材と一体揺動する部材に接当し
て揺動部材を上昇制御方向に揺動させる接当部材とを備
えて構成されると共に、操作レバーの操作位置に対する
揺動部材の揺動量を調節するよう前記接当部材の接当位
置を調節する調節機構を備えている点にあり、その作
用、及び、効果は次の通りである。
【0009】本発明の第5の特徴(請求項5)は請求項
1において、前記制御弁が、前記ロッドからの操作力で
スライド操作され、かつ、前記アクチュエータに対する
作動油の給排を制御するスプールを備えると共に、この
スプールから前記アクチュエータに作動油を給排する油
路に対して、スプールが中立位置にある場合にアクチュ
エータからの作動油の排出方向への流れを阻止し、スプ
ールが中立位置から外れた場合にパイロット圧によって
開放操作されるチェック弁を備えて構成されている点に
あり、その作用、及び、効果は次の通りである。
1において、前記制御弁が、前記ロッドからの操作力で
スライド操作され、かつ、前記アクチュエータに対する
作動油の給排を制御するスプールを備えると共に、この
スプールから前記アクチュエータに作動油を給排する油
路に対して、スプールが中立位置にある場合にアクチュ
エータからの作動油の排出方向への流れを阻止し、スプ
ールが中立位置から外れた場合にパイロット圧によって
開放操作されるチェック弁を備えて構成されている点に
あり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0010】本発明の第6の特徴(請求項6)は請求項
5において、前記スプールが、バネの付勢力によって一
方の端部を制御弁本体から外部に突出するよう備えられ
ると共に、このスプールの突出端に接当してスプールを
操作する接当操作部材を備え、この接当操作部材と前記
ロッドとを連結してある点にあり、その作用、及び、効
果は次の通りである。
5において、前記スプールが、バネの付勢力によって一
方の端部を制御弁本体から外部に突出するよう備えられ
ると共に、このスプールの突出端に接当してスプールを
操作する接当操作部材を備え、この接当操作部材と前記
ロッドとを連結してある点にあり、その作用、及び、効
果は次の通りである。
【0011】〔作用〕
上記第1の特徴によると、制御弁が走行機体前部のエン
ジン近傍位置のミッションケースに連結固定されるの
で、エンジンの近傍に配置された油圧ポンプと制御弁と
の距離が従来のものより短縮され、油圧ポンプからの作
動油を送る配管が短くなるばかりか、制御弁の排油をミ
ッションケース内に直接戻すことも可能になる。又、接
地フロートからの操作力はワイヤとロッドとを介して制
御弁に伝えられ、操作レバーを操作した場合には連係機
構からロッドに伝えられる操作力で制御弁を操作し得る
ものとなる。そして、インナーワイヤを引く方向に強い
力が作用した場合、すなわち、接地フロートが土塊に乗
り上げる等の現象によって強い力で持ち上げられた場合
には、インナワイヤからの力が制御弁の作動限界に達し
ていても、アウタワイヤが移動することでインナワイヤ
から制御弁に対して強い力を作用させることがない。
ジン近傍位置のミッションケースに連結固定されるの
で、エンジンの近傍に配置された油圧ポンプと制御弁と
の距離が従来のものより短縮され、油圧ポンプからの作
動油を送る配管が短くなるばかりか、制御弁の排油をミ
ッションケース内に直接戻すことも可能になる。又、接
地フロートからの操作力はワイヤとロッドとを介して制
御弁に伝えられ、操作レバーを操作した場合には連係機
構からロッドに伝えられる操作力で制御弁を操作し得る
ものとなる。そして、インナーワイヤを引く方向に強い
力が作用した場合、すなわち、接地フロートが土塊に乗
り上げる等の現象によって強い力で持ち上げられた場合
には、インナワイヤからの力が制御弁の作動限界に達し
ていても、アウタワイヤが移動することでインナワイヤ
から制御弁に対して強い力を作用させることがない。
【0012】上記第2の特徴によると、連係機構が接当
部材と被接当部材と作動部材とで構成されているので、
インナーワイヤが引き操作される際、つまり、接地フロ
ートが持ち上げられた際にはインナーワイヤからの引き
操作力が接当部材と、被接当部材との接当によってロッ
ドに伝えられて制御弁がアクチュエータを上昇方向に操
作されるものとなり、又、操作レバーを上昇方向に操作
した場合には接当部材と被接当部材とが離間する方向に
作動してワイヤに対して無理な力が作用する不都合を回
避しながら、操作部材からの操作力がロッドに伝えられ
て制御弁がアクチュエータ上昇方向に操作されるものと
なる。
部材と被接当部材と作動部材とで構成されているので、
インナーワイヤが引き操作される際、つまり、接地フロ
ートが持ち上げられた際にはインナーワイヤからの引き
操作力が接当部材と、被接当部材との接当によってロッ
ドに伝えられて制御弁がアクチュエータを上昇方向に操
作されるものとなり、又、操作レバーを上昇方向に操作
した場合には接当部材と被接当部材とが離間する方向に
作動してワイヤに対して無理な力が作用する不都合を回
避しながら、操作部材からの操作力がロッドに伝えられ
て制御弁がアクチュエータ上昇方向に操作されるものと
なる。
【0013】上記第3の特徴によると、前述のように操
作レバーが上昇方向に操作され、接当部材と被接当部材
が離間した後、操作レバーが戻し操作された場合、ある
いは、接地フロートが垂れ下がり姿勢に達してインナワ
イヤが弛み方向に作動し、その後に、接地フロートが接
地した場合には接当部材が案内面で被接当部材の側に案
内され夫々が適正な位置関係で接当し得るものとなる。
作レバーが上昇方向に操作され、接当部材と被接当部材
が離間した後、操作レバーが戻し操作された場合、ある
いは、接地フロートが垂れ下がり姿勢に達してインナワ
イヤが弛み方向に作動し、その後に、接地フロートが接
地した場合には接当部材が案内面で被接当部材の側に案
内され夫々が適正な位置関係で接当し得るものとなる。
【0014】上記第4の特徴によると、操作レバーを上
昇制御方向に操作した場合には接当部材を介して操作レ
バーの操作量が操作ロッドに伝えられ制御弁を上昇制御
方向に操作できるものとなり、操作レバーを下降制御方
向に操作した場合には接当部材と、この接当部材が接当
する部材とが離間してインナワイヤからの操作力をロッ
ドを介して制御弁に伝えて接地フロートの変位に基づい
た昇降制御が可能になる。又、調節機構で接当部材の接
当位置を調節できるので操作レバーで対地作業装置を強
制的に上昇させる操作位置と、接地フロートの変位に基
づいて対地作業装置を自動的に昇降させる制御を行わせ
る操作位置と、制御弁を中立位置に保持する操作位置と
の関係を自在に調節できるものとなる。
昇制御方向に操作した場合には接当部材を介して操作レ
バーの操作量が操作ロッドに伝えられ制御弁を上昇制御
方向に操作できるものとなり、操作レバーを下降制御方
向に操作した場合には接当部材と、この接当部材が接当
する部材とが離間してインナワイヤからの操作力をロッ
ドを介して制御弁に伝えて接地フロートの変位に基づい
た昇降制御が可能になる。又、調節機構で接当部材の接
当位置を調節できるので操作レバーで対地作業装置を強
制的に上昇させる操作位置と、接地フロートの変位に基
づいて対地作業装置を自動的に昇降させる制御を行わせ
る操作位置と、制御弁を中立位置に保持する操作位置と
の関係を自在に調節できるものとなる。
【0015】上記第5の特徴によると、スプールが中立
位置にある場合にはチェック弁がアクチュエータからの
作動油の排出方向への流れを阻止するので、作動油のリ
ークによる対地作業装置の下降がなく、スプールで作動
油を制御する際にはチェック弁が開放操作されるのでチ
ェック弁が作動油の流れを妨げることなく対地作業装置
の昇降を行えるものとなる。つまり、チェック弁と連係
していない制御弁ではスプールが中立位置にある場合に
はアクチュエータの作動油の排出方向への流れを確実に
阻止するためにスプールの操作ストロークを大きく設定
することや、スプールに高い精度を設定することが要求
されるものとであるが、本発明の制御弁では操作ストロ
ークを小さく、スプールの精度をある程度まで低下させ
て小型で簡便なものに製造できる。
位置にある場合にはチェック弁がアクチュエータからの
作動油の排出方向への流れを阻止するので、作動油のリ
ークによる対地作業装置の下降がなく、スプールで作動
油を制御する際にはチェック弁が開放操作されるのでチ
ェック弁が作動油の流れを妨げることなく対地作業装置
の昇降を行えるものとなる。つまり、チェック弁と連係
していない制御弁ではスプールが中立位置にある場合に
はアクチュエータの作動油の排出方向への流れを確実に
阻止するためにスプールの操作ストロークを大きく設定
することや、スプールに高い精度を設定することが要求
されるものとであるが、本発明の制御弁では操作ストロ
ークを小さく、スプールの精度をある程度まで低下させ
て小型で簡便なものに製造できる。
【0016】上記第6の特徴によると、制御弁本体から
外部に突出したスプールの端部を接当操作部材を介して
操作するので、スプールにロッドを連結する構造のよう
に連結のためのピン等が挿通する孔を穿設する加工や、
操作部材を連係させるための加工が不要で制御弁の製造
も楽になる。
外部に突出したスプールの端部を接当操作部材を介して
操作するので、スプールにロッドを連結する構造のよう
に連結のためのピン等が挿通する孔を穿設する加工や、
操作部材を連係させるための加工が不要で制御弁の製造
も楽になる。
【0017】〔発明の効果〕
従って、対地作業装置の昇降を機械式の連係で無理なく
行うと共に、制御弁に対する作動油の給排を短い経路で
簡便に行う水田作業機が合理的に構成されたのである。
そして、接地フロートが土塊に乗り上げることがあって
も制御弁や機械的な操作系を傷めることがない(請求項
1)。又、連係機構に接当構造を備えることで、接地フ
ロートの変位に基づいた対地作業装置の自動的な昇降も
操作レバーによる対地作業装置の強制的な上昇も無理な
く行え(請求項2)、操作レバーを上昇方向に操作した
後に戻し操作した場合には接当部材と被接当部材とを適
正に接当状態に切換えて接地フロートの変位に基づく昇
降制御への移行を無理なく行わせ(請求項3)、操作レ
バーによる対地作業装置の強制上昇と接地フロートの変
位に基づく対地作業装置の昇降制御の切換とのタイミン
グを自在に設定でき(請求項4)、中立位置で作動油が
リークしない制御弁を小型で低コストで容易に製造でき
るものとなり(請求項5)、加工工程を低減して簡便に
制御弁を製造できるものとなった(請求項6)。
行うと共に、制御弁に対する作動油の給排を短い経路で
簡便に行う水田作業機が合理的に構成されたのである。
そして、接地フロートが土塊に乗り上げることがあって
も制御弁や機械的な操作系を傷めることがない(請求項
1)。又、連係機構に接当構造を備えることで、接地フ
ロートの変位に基づいた対地作業装置の自動的な昇降も
操作レバーによる対地作業装置の強制的な上昇も無理な
く行え(請求項2)、操作レバーを上昇方向に操作した
後に戻し操作した場合には接当部材と被接当部材とを適
正に接当状態に切換えて接地フロートの変位に基づく昇
降制御への移行を無理なく行わせ(請求項3)、操作レ
バーによる対地作業装置の強制上昇と接地フロートの変
位に基づく対地作業装置の昇降制御の切換とのタイミン
グを自在に設定でき(請求項4)、中立位置で作動油が
リークしない制御弁を小型で低コストで容易に製造でき
るものとなり(請求項5)、加工工程を低減して簡便に
制御弁を製造できるものとなった(請求項6)。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、ステアリング
操作される駆動型の前車輪1、及び、駆動型の後車輪2
を備えた走行機体3の前部にエンジン4を搭載すると共
に、この走行機体3の前部にエンジン4からの動力が伝
えられる静油圧式の無段変速装置H、この無段変速装置
Hからの動力が伝えられる前部位置のミッションケース
5、及び、このミッションケース5からの動力が伝えら
れる後部位置の後車軸ケース6夫々を配置し、又、走行
機体3の中央部にステアリングハンドル7と運転座席8
とを配置し、走行機体3の後端部に対し油圧式のアクチ
ュエータとしてのリフトシリンダ9で駆動昇降操作され
る平行4連型のリンク機構Lを介して対地作業装置とし
ての6条植用の苗植付装置Aを連結して水田作業機とし
ての田植機を構成する。
に基づいて説明する。図1に示すように、ステアリング
操作される駆動型の前車輪1、及び、駆動型の後車輪2
を備えた走行機体3の前部にエンジン4を搭載すると共
に、この走行機体3の前部にエンジン4からの動力が伝
えられる静油圧式の無段変速装置H、この無段変速装置
Hからの動力が伝えられる前部位置のミッションケース
5、及び、このミッションケース5からの動力が伝えら
れる後部位置の後車軸ケース6夫々を配置し、又、走行
機体3の中央部にステアリングハンドル7と運転座席8
とを配置し、走行機体3の後端部に対し油圧式のアクチ
ュエータとしてのリフトシリンダ9で駆動昇降操作され
る平行4連型のリンク機構Lを介して対地作業装置とし
ての6条植用の苗植付装置Aを連結して水田作業機とし
ての田植機を構成する。
【0019】前記ミッションケース5には左右の前車輪
1,1に動力を伝える差動機構(図示せず)と、単位走
行距離に対する苗植付装置Aの苗植付回数を設定する株
間変速機構(図示せず)とを内蔵すると共に、このミッ
ションケース5から苗植付装置Aに対する動力の伝動と
遮断とを行う植付クラッチCとを内蔵している。又、前
記後車軸ケース6には左右の後車輪2,2に動力を伝え
る伝動機構(図示せず・差動機構は備えていない)と、
この伝動機構からの左右の後車輪2,2夫々に伝えられ
る動力を切り操作すると同時に制動力を作用させる左右
のクラッチブレーキ機構10,10を内蔵している。
1,1に動力を伝える差動機構(図示せず)と、単位走
行距離に対する苗植付装置Aの苗植付回数を設定する株
間変速機構(図示せず)とを内蔵すると共に、このミッ
ションケース5から苗植付装置Aに対する動力の伝動と
遮断とを行う植付クラッチCとを内蔵している。又、前
記後車軸ケース6には左右の後車輪2,2に動力を伝え
る伝動機構(図示せず・差動機構は備えていない)と、
この伝動機構からの左右の後車輪2,2夫々に伝えられ
る動力を切り操作すると同時に制動力を作用させる左右
のクラッチブレーキ機構10,10を内蔵している。
【0020】又、運転座席8の前方のメータパネルMP
の左側部には前記無段変速装置Hを変速操作する主変速
レバー11を配置し、運転座席8の左側部には前記ミッ
ションケース内のギヤ式の副変速装置(図示せず)を変
速操作する副変速レバー12を配置し、運転座席8の右
側部には苗植付装置Aの昇降制御を行う操作レバーとし
ての昇降レバー13と、苗植付装置Aを圃場面Sに追従
させて昇降制御する際の感度を設定する感度調節レバー
14(図6を参照)とを配置してある。
の左側部には前記無段変速装置Hを変速操作する主変速
レバー11を配置し、運転座席8の左側部には前記ミッ
ションケース内のギヤ式の副変速装置(図示せず)を変
速操作する副変速レバー12を配置し、運転座席8の右
側部には苗植付装置Aの昇降制御を行う操作レバーとし
ての昇降レバー13と、苗植付装置Aを圃場面Sに追従
させて昇降制御する際の感度を設定する感度調節レバー
14(図6を参照)とを配置してある。
【0021】図1、2に示すように、前記リンク機構は
左右一つのトップリンク17と左右一対のロアーリンク
18と、後端の縦リンク19とで構成され、この縦リン
ク19の下端部に対して、苗植付装置Aの伝動ケース2
0がローリング自在に連結されている。苗植付装置A
は、走行機体3から伝動軸21を介して動力が伝えられ
る前記伝動ケース20と、この伝動ケース20に連結す
る横長姿勢の角パイプ状のパイプフレーム22と、この
パイプフレーム22に前端が連結固定され伝動ケース2
0からの動力が分岐して伝えられる3つのチェーンケー
ス23と、夫々のチェーンケース23の後部の左右位置
に横向き姿勢の軸芯周りで回転するロータリケース24
と、このロータリケース24に取付けられた植付アーム
25とを有すると共に、マット状苗Wを載置する苗載せ
台26と、3つの整地フロート27とを備えて構成さ
れ、植付作動時には苗載せ台26に載置したマット状苗
Wの下端から植付アーム25の植付爪25Aが苗を1株
ずつ切り出して圃場面Sに植付ける作動を行うよう構成
されている。
左右一つのトップリンク17と左右一対のロアーリンク
18と、後端の縦リンク19とで構成され、この縦リン
ク19の下端部に対して、苗植付装置Aの伝動ケース2
0がローリング自在に連結されている。苗植付装置A
は、走行機体3から伝動軸21を介して動力が伝えられ
る前記伝動ケース20と、この伝動ケース20に連結す
る横長姿勢の角パイプ状のパイプフレーム22と、この
パイプフレーム22に前端が連結固定され伝動ケース2
0からの動力が分岐して伝えられる3つのチェーンケー
ス23と、夫々のチェーンケース23の後部の左右位置
に横向き姿勢の軸芯周りで回転するロータリケース24
と、このロータリケース24に取付けられた植付アーム
25とを有すると共に、マット状苗Wを載置する苗載せ
台26と、3つの整地フロート27とを備えて構成さ
れ、植付作動時には苗載せ台26に載置したマット状苗
Wの下端から植付アーム25の植付爪25Aが苗を1株
ずつ切り出して圃場面Sに植付ける作動を行うよう構成
されている。
【0022】図2〜図5に示すように、前記パイプフレ
ーム22の後方にパイプフレーム22と平行姿勢の植付
深さ調節軸30が軸芯周りで回動自在に備えられると共
に、この植付深さ調節軸30から後方に延設した3組の
アーム31の夫々の後端部に横向き姿勢の支持軸29周
りで揺動自在に前記3つの整地フロート27が支持さ
れ、この植付深さ調節軸30に連結する植付深さ調節レ
バー32をレバーガイド33に係止保持することで、前
記植付爪25Aの作動軌跡Tに対する整地フロート27
の上下方向での距離を変更して圃場面Sに対する苗の植
付深さを調節できるよう構成されている。左右方向での
中央位置の整地フロート27の前部の左右方向での中央
位置に横向き姿勢の第1支軸34周りで揺動自在に第1
リンク35を備え、これと対応する位置のパイプフレー
ム22に横向き姿勢の第2支軸36周りで揺動自在に第
2リンク37を支持し、第1リンク35と第2リンク3
7とを連結軸38で屈伸自在に連結することで整地フロ
ート27の横方向への振れを阻止しながら整地フロート
27の前部の上下方向への作動を案内する屈伸リンクが
構成されている。
ーム22の後方にパイプフレーム22と平行姿勢の植付
深さ調節軸30が軸芯周りで回動自在に備えられると共
に、この植付深さ調節軸30から後方に延設した3組の
アーム31の夫々の後端部に横向き姿勢の支持軸29周
りで揺動自在に前記3つの整地フロート27が支持さ
れ、この植付深さ調節軸30に連結する植付深さ調節レ
バー32をレバーガイド33に係止保持することで、前
記植付爪25Aの作動軌跡Tに対する整地フロート27
の上下方向での距離を変更して圃場面Sに対する苗の植
付深さを調節できるよう構成されている。左右方向での
中央位置の整地フロート27の前部の左右方向での中央
位置に横向き姿勢の第1支軸34周りで揺動自在に第1
リンク35を備え、これと対応する位置のパイプフレー
ム22に横向き姿勢の第2支軸36周りで揺動自在に第
2リンク37を支持し、第1リンク35と第2リンク3
7とを連結軸38で屈伸自在に連結することで整地フロ
ート27の横方向への振れを阻止しながら整地フロート
27の前部の上下方向への作動を案内する屈伸リンクが
構成されている。
【0023】又、平面視で前記屈伸リンクと前記植付深
さ調節レバー32とに挟まれる位置の整地フロート27
の上面に対して、横向き姿勢の軸39周りで揺動自在に
縦長姿勢の縦リンク40を備えると共に、パイプフレー
ム22に対して前方に向けて片持ち状に設けたブラケッ
ト41の前端に横向きの軸42周りで揺動自在に揺動リ
ンク43を備え、この揺動リンク43の前端側に横向き
姿勢で設けたピン44を縦リンク40に対して上下方向
に長手方向が向かう姿勢で穿設した長孔40Aに挿通
し、縦リンク40の上端とピン44との間に引っ張り型
の感知バネ45を備え、更に、この揺動リンク43の後
端を前記植付深さ調節レバー32とをロッド46で連結
してある。又、操作ワイヤ47のアウターワイヤ47A
の端部を縦リンク40の上端に連結固定し、この操作ワ
イヤ47のインナーワイヤ47Bをピン44に連結する
ことで、苗植付装置Aが圃場面Sを基準に下方(圃場面
Sに接近する側)に変位して整地フロート27の前端側
が上方に揺動した際には縦リンク40の上端とピン44
との距離Dが拡大してインナーワイヤ47Bを引き操作
し、苗植付装置Aが圃場面Sを基準に上方(圃場面Sか
ら離間する側)に変位して整地フロート27の前端側が
下方に揺動した際には縦リンク40の上端とピン44と
の距離Dが縮小してインナーワイヤ47Bを弛ませるよ
う操作方向が設定されている。更に、例えば、植付深さ
調節レバー32を深植側(同図でレバー32の操作端を
下方に操作する側)に操作した場合には揺動リンク43
の前端を持ち上げ側に揺動させて整地フロート27の持
ち上がり量と等しいだけピン44の位置を上方に変位さ
せることで前記距離Dの値を維持して昇降制御の感度が
維持されるように構成してある。
さ調節レバー32とに挟まれる位置の整地フロート27
の上面に対して、横向き姿勢の軸39周りで揺動自在に
縦長姿勢の縦リンク40を備えると共に、パイプフレー
ム22に対して前方に向けて片持ち状に設けたブラケッ
ト41の前端に横向きの軸42周りで揺動自在に揺動リ
ンク43を備え、この揺動リンク43の前端側に横向き
姿勢で設けたピン44を縦リンク40に対して上下方向
に長手方向が向かう姿勢で穿設した長孔40Aに挿通
し、縦リンク40の上端とピン44との間に引っ張り型
の感知バネ45を備え、更に、この揺動リンク43の後
端を前記植付深さ調節レバー32とをロッド46で連結
してある。又、操作ワイヤ47のアウターワイヤ47A
の端部を縦リンク40の上端に連結固定し、この操作ワ
イヤ47のインナーワイヤ47Bをピン44に連結する
ことで、苗植付装置Aが圃場面Sを基準に下方(圃場面
Sに接近する側)に変位して整地フロート27の前端側
が上方に揺動した際には縦リンク40の上端とピン44
との距離Dが拡大してインナーワイヤ47Bを引き操作
し、苗植付装置Aが圃場面Sを基準に上方(圃場面Sか
ら離間する側)に変位して整地フロート27の前端側が
下方に揺動した際には縦リンク40の上端とピン44と
の距離Dが縮小してインナーワイヤ47Bを弛ませるよ
う操作方向が設定されている。更に、例えば、植付深さ
調節レバー32を深植側(同図でレバー32の操作端を
下方に操作する側)に操作した場合には揺動リンク43
の前端を持ち上げ側に揺動させて整地フロート27の持
ち上がり量と等しいだけピン44の位置を上方に変位さ
せることで前記距離Dの値を維持して昇降制御の感度が
維持されるように構成してある。
【0024】図6〜図10に示すように、機体フレーム
51に対して横向き姿勢の軸芯周りで揺動自在に支持さ
れたレバー軸52にセクタプレート53が固設され、こ
のセクタプレート53の側面に対して前後向き姿勢の揺
動支軸54周りで揺動自在に前記昇降レバー13が支持
されている。又、前記レバー軸52に対して一体揺動す
るよう接当アーム55が固設され、この接当アーム55
の揺動端にボルトナット式に突出量を調節する調節機構
を備えた接当部材56が備えられている。又、セクタプ
レート53の下部の円弧部には3つの凹部53Aが形成
され、この凹部53Aに嵌まり込むローラ57を揺動端
に備えた係合アーム58がバネ59で係合方向に付勢さ
れて機体フレーム51に揺動自在に支持されている。こ
れらの凹部53Aにローラ57が係入するセクタプレー
ト53の姿勢で昇降レバー13が図6に示す如く、「中
立」位置、「下降」位置、「植付」位置夫々の操作位置
に保持され、又、昇降レバー13を「上昇」位置に対応
する位置に凹部は形成されずローラ57との接当でセク
タプレート53の揺動限界を決めるストッパー部53B
がセクタプレート53に形成されている。
51に対して横向き姿勢の軸芯周りで揺動自在に支持さ
れたレバー軸52にセクタプレート53が固設され、こ
のセクタプレート53の側面に対して前後向き姿勢の揺
動支軸54周りで揺動自在に前記昇降レバー13が支持
されている。又、前記レバー軸52に対して一体揺動す
るよう接当アーム55が固設され、この接当アーム55
の揺動端にボルトナット式に突出量を調節する調節機構
を備えた接当部材56が備えられている。又、セクタプ
レート53の下部の円弧部には3つの凹部53Aが形成
され、この凹部53Aに嵌まり込むローラ57を揺動端
に備えた係合アーム58がバネ59で係合方向に付勢さ
れて機体フレーム51に揺動自在に支持されている。こ
れらの凹部53Aにローラ57が係入するセクタプレー
ト53の姿勢で昇降レバー13が図6に示す如く、「中
立」位置、「下降」位置、「植付」位置夫々の操作位置
に保持され、又、昇降レバー13を「上昇」位置に対応
する位置に凹部は形成されずローラ57との接当でセク
タプレート53の揺動限界を決めるストッパー部53B
がセクタプレート53に形成されている。
【0025】機体フレーム51に対して前記感度調節レ
バー14と一体揺動する調節レバー軸61を横向き姿勢
の軸芯周りで揺動自在に支持すると共に、この調節レバ
ー軸61に対して回動規制片62を固設し、この回動規
制片62との接当で揺動端の後方への揺動が規制される
調節アーム63を該調節レバー軸61に相対回転自在に
支持し、又、この調節アーム63と回動規制片62とを
接当させるバネ64を備え、この調節アーム63の揺動
端に前記操作ワイヤ47のアウターワイヤ47Aの端部
を連結固定してある。尚、感度調節レバー14は図6に
示す如く、「敏」と「鈍」との間の領域においてレバー
ガイド65に係止保持されるよう構成されている。
バー14と一体揺動する調節レバー軸61を横向き姿勢
の軸芯周りで揺動自在に支持すると共に、この調節レバ
ー軸61に対して回動規制片62を固設し、この回動規
制片62との接当で揺動端の後方への揺動が規制される
調節アーム63を該調節レバー軸61に相対回転自在に
支持し、又、この調節アーム63と回動規制片62とを
接当させるバネ64を備え、この調節アーム63の揺動
端に前記操作ワイヤ47のアウターワイヤ47Aの端部
を連結固定してある。尚、感度調節レバー14は図6に
示す如く、「敏」と「鈍」との間の領域においてレバー
ガイド65に係止保持されるよう構成されている。
【0026】この調節アーム63にアウターワイヤ47
Aが連結される操作ワイヤ47のインナーワイヤ47B
は後述するようにリフトシリンダ9に作動油を給排する
制御弁V(図11を参照)と連係しており、感度調節レ
バー14を「敏」の側に操作した場合にはアウターワイ
ヤ47Aを後方に送りインナーワイヤ47Bを引き操作
したものと同様の状態となる結果、図3に示す整地フロ
ート27の側のアウターワイヤ47Aの端部(縦リンク
40の上端)とインナワイヤ47Bの端部(ピン44の
位置)との距離Dが短縮して整地フロート27の目標姿
勢が前下がり姿勢に変化すると同時に感知バネ45から
整地フロート27に作用する付勢力が低下する結果、整
地フロート27は容易に揺動し得る状態となり感度が高
まるものとなり、「鈍」の側に操作した場合にはアウタ
ーワイヤ47Aを前方に送りインナーワイヤ47Bを弛
み側に操作したものと同様の状態となる結果、整地フロ
ート27の側のアウターワイヤ47Aの端部(縦リンク
40の上端)とインナワイヤ47Bの端部(ピン44の
位置)との距離Dが拡大して整地フロート27の目標姿
勢が前上がり姿勢に変化すると同時に感知バネ45から
整地フロート27に作用する付勢力が高まるする結果、
整地フロート27の揺動が抑制される状態となり感度が
高まるものとなっている。
Aが連結される操作ワイヤ47のインナーワイヤ47B
は後述するようにリフトシリンダ9に作動油を給排する
制御弁V(図11を参照)と連係しており、感度調節レ
バー14を「敏」の側に操作した場合にはアウターワイ
ヤ47Aを後方に送りインナーワイヤ47Bを引き操作
したものと同様の状態となる結果、図3に示す整地フロ
ート27の側のアウターワイヤ47Aの端部(縦リンク
40の上端)とインナワイヤ47Bの端部(ピン44の
位置)との距離Dが短縮して整地フロート27の目標姿
勢が前下がり姿勢に変化すると同時に感知バネ45から
整地フロート27に作用する付勢力が低下する結果、整
地フロート27は容易に揺動し得る状態となり感度が高
まるものとなり、「鈍」の側に操作した場合にはアウタ
ーワイヤ47Aを前方に送りインナーワイヤ47Bを弛
み側に操作したものと同様の状態となる結果、整地フロ
ート27の側のアウターワイヤ47Aの端部(縦リンク
40の上端)とインナワイヤ47Bの端部(ピン44の
位置)との距離Dが拡大して整地フロート27の目標姿
勢が前上がり姿勢に変化すると同時に感知バネ45から
整地フロート27に作用する付勢力が高まるする結果、
整地フロート27の揺動が抑制される状態となり感度が
高まるものとなっている。
【0027】レバー軸52と平行姿勢の中間軸68(支
軸の一例)に対して略縦向き姿勢となる第1アーム69
と第2アーム70(揺動部材の一例)とを下方に延設す
る姿勢で該中間軸68と一体揺動するよう固設され、こ
の第1アーム69において中間軸68より上方に位置す
る部位に前記接当アーム55の接当部材56が接当し得
るよう夫々を相対配置してあり、第1アーム69の揺動
端を前方に向けて付勢する戻しバネ71を設け、この第
1アーム69の下側の揺動端に穿設した孔部69A(開
口の一例)に前記操作ワイヤ47のインナーワイヤ47
Bを挿通し、このインナーワイヤ47Bの端部に固設し
たボール状の接当部材47Cを第1アーム69(被接当
部材の一例)の内面に接当できるよう構成してある。
尚、第1アーム69は横断面形状がチャンネル状となる
素材を用い、インナワイヤ47Bの接当部材47Cが接
当する部位に両側の部材を前方に広い幅となる姿勢の案
内面69S、69Sに形成して、インナーワイヤ47B
が弛んだ場合のように接当部材47Cが前方に大きく変
位した状態からインナワイヤ47Bが緊張した状態に切
り換わった場合には接当部材47Cが案内面69S、6
9Sに沿って第1アーム69の左右の部材(ガイド部材
の一例)の間に送られ、適正な位置で接当するように構
成されている。
軸の一例)に対して略縦向き姿勢となる第1アーム69
と第2アーム70(揺動部材の一例)とを下方に延設す
る姿勢で該中間軸68と一体揺動するよう固設され、こ
の第1アーム69において中間軸68より上方に位置す
る部位に前記接当アーム55の接当部材56が接当し得
るよう夫々を相対配置してあり、第1アーム69の揺動
端を前方に向けて付勢する戻しバネ71を設け、この第
1アーム69の下側の揺動端に穿設した孔部69A(開
口の一例)に前記操作ワイヤ47のインナーワイヤ47
Bを挿通し、このインナーワイヤ47Bの端部に固設し
たボール状の接当部材47Cを第1アーム69(被接当
部材の一例)の内面に接当できるよう構成してある。
尚、第1アーム69は横断面形状がチャンネル状となる
素材を用い、インナワイヤ47Bの接当部材47Cが接
当する部位に両側の部材を前方に広い幅となる姿勢の案
内面69S、69Sに形成して、インナーワイヤ47B
が弛んだ場合のように接当部材47Cが前方に大きく変
位した状態からインナワイヤ47Bが緊張した状態に切
り換わった場合には接当部材47Cが案内面69S、6
9Sに沿って第1アーム69の左右の部材(ガイド部材
の一例)の間に送られ、適正な位置で接当するように構
成されている。
【0028】又、図11に示すように前記無段変速装置
Hはミッションケース5の左側面に連結固定され、この
無段変速装置Hの入力軸73に備えたプーリ74に巻回
する無端ベルト75を介してエンジン4からの動力が伝
えられるよう構成され、又、この無段変速装置Hの出力
軸76からの変速動力をミッションケース5に伝えるよ
う伝動系が形成されている。前記入力軸73は無段変速
装置Hを左右に貫通する形態で備えられ、この入力軸7
3の右端からの動力で駆動される油圧ポンプPをミッシ
ョンケース5の右側位置に備えている。又、ミッション
ケース5の後部上面位置に制御弁Vを連結固定し、この
制御弁Vに対して前記油圧ポンプPがミッションケース
5の潤滑油を作動油として供給する油路77が形成され
ている。
Hはミッションケース5の左側面に連結固定され、この
無段変速装置Hの入力軸73に備えたプーリ74に巻回
する無端ベルト75を介してエンジン4からの動力が伝
えられるよう構成され、又、この無段変速装置Hの出力
軸76からの変速動力をミッションケース5に伝えるよ
う伝動系が形成されている。前記入力軸73は無段変速
装置Hを左右に貫通する形態で備えられ、この入力軸7
3の右端からの動力で駆動される油圧ポンプPをミッシ
ョンケース5の右側位置に備えている。又、ミッション
ケース5の後部上面位置に制御弁Vを連結固定し、この
制御弁Vに対して前記油圧ポンプPがミッションケース
5の潤滑油を作動油として供給する油路77が形成され
ている。
【0029】制御弁Vには前後向き姿勢でスライド操作
自在に備えたスプール78をスプールバネ79で後方に
向けて突出する方向に付勢すると共に、このスプール7
8の後端に接当して、該スプール78を接当操作する接
当操作アーム80を制御弁Vに対し縦向き姿勢の軸81
周りで揺動自在に支持し、この接当操作アーム80の揺
動端と第2アーム70の揺動端との間に操作ロッド82
を介装してある。尚、昇降レバー13からの操作力を操
作ロッド82に伝える系で連係機構Eが構成され、この
連係機構Eはインナーワイヤ47Bに備えた接当部材4
7Cと第1アーム69との間に形成される融通部Ea
と、第1アーム69の揺動力を操作ロッド82に伝える
中間軸68と第2アーム70とで構成されている。
自在に備えたスプール78をスプールバネ79で後方に
向けて突出する方向に付勢すると共に、このスプール7
8の後端に接当して、該スプール78を接当操作する接
当操作アーム80を制御弁Vに対し縦向き姿勢の軸81
周りで揺動自在に支持し、この接当操作アーム80の揺
動端と第2アーム70の揺動端との間に操作ロッド82
を介装してある。尚、昇降レバー13からの操作力を操
作ロッド82に伝える系で連係機構Eが構成され、この
連係機構Eはインナーワイヤ47Bに備えた接当部材4
7Cと第1アーム69との間に形成される融通部Ea
と、第1アーム69の揺動力を操作ロッド82に伝える
中間軸68と第2アーム70とで構成されている。
【0030】図12に示すように、制御弁Vは、弁本体
の内部に前記スプール78を備えると共に、このスプー
ル78からリフトシリンダ9に対するシリンダポートC
yとの間の油路にパイロット圧で開き操作される第1チ
ェック弁83と、この油路を開閉操作する開閉弁84
と、第2チェック弁85と、この第2チェック弁85と
並列に配置したオリフィス86とを備え、又、ポンプポ
ートPoからの油路に第1リリーフ弁87を備え、第1
チェック弁83を制御するパイロット油路に圧力を作用
させるための第2リリーフ弁88を備えている。又、前
記スプール78は中立位置N、上昇位置UP、下降位置
DW夫々に操作自在に構成され、同図に示す如くスプー
ル78を中立位置Nに設定するとポンプポートPoから
の作動油が直接タンクポートTaに送られパイロット圧
が発生しないので第1チェック弁83は閉じ状態を維持
し、開閉弁84を開放位置に設定した状態でスプール8
7を上昇位置UPに操作するとスプール78から送られ
る作動油の圧力で第1チェック弁83、第2チェック弁
85とも開放してシリンダポートCyから迅速に圧油を
リフトシリンダ9に供給し、開閉弁84を開放位置に設
定した状態でスプール87を下降位置DWに設定すると
スプール87から第2リリーフ弁88に圧油が供給さ
れ、この第2リリーフ弁88で発生した圧力がパイロッ
ト油路を介して第1チェック弁83を開放操作する結
果、リフトシリンダ9からオリフィス86で流れ抑制さ
れた状態で排油が行われるものとなっている。又、ポン
プポートPoには前記油圧ポンプPからの作動油が供給
され、タンクポートTaはミッションケース5の内部と
連通し、開閉弁84は運転座席下方の切換レバー89と
ワイヤ90を介して連係し、苗植付装置Aを大きく上昇
させた状態で作動油のリークによる下降を阻止したい場
合には切換レバー89を「閉」位置に設定するものとな
っている。
の内部に前記スプール78を備えると共に、このスプー
ル78からリフトシリンダ9に対するシリンダポートC
yとの間の油路にパイロット圧で開き操作される第1チ
ェック弁83と、この油路を開閉操作する開閉弁84
と、第2チェック弁85と、この第2チェック弁85と
並列に配置したオリフィス86とを備え、又、ポンプポ
ートPoからの油路に第1リリーフ弁87を備え、第1
チェック弁83を制御するパイロット油路に圧力を作用
させるための第2リリーフ弁88を備えている。又、前
記スプール78は中立位置N、上昇位置UP、下降位置
DW夫々に操作自在に構成され、同図に示す如くスプー
ル78を中立位置Nに設定するとポンプポートPoから
の作動油が直接タンクポートTaに送られパイロット圧
が発生しないので第1チェック弁83は閉じ状態を維持
し、開閉弁84を開放位置に設定した状態でスプール8
7を上昇位置UPに操作するとスプール78から送られ
る作動油の圧力で第1チェック弁83、第2チェック弁
85とも開放してシリンダポートCyから迅速に圧油を
リフトシリンダ9に供給し、開閉弁84を開放位置に設
定した状態でスプール87を下降位置DWに設定すると
スプール87から第2リリーフ弁88に圧油が供給さ
れ、この第2リリーフ弁88で発生した圧力がパイロッ
ト油路を介して第1チェック弁83を開放操作する結
果、リフトシリンダ9からオリフィス86で流れ抑制さ
れた状態で排油が行われるものとなっている。又、ポン
プポートPoには前記油圧ポンプPからの作動油が供給
され、タンクポートTaはミッションケース5の内部と
連通し、開閉弁84は運転座席下方の切換レバー89と
ワイヤ90を介して連係し、苗植付装置Aを大きく上昇
させた状態で作動油のリークによる下降を阻止したい場
合には切換レバー89を「閉」位置に設定するものとな
っている。
【0031】図6、図7に示すように、前記セクタプレ
ート53に対してレバー軸52の軸芯を中心とした円弧
状の長孔53Cに押し引き型の第1ロッド93の一方の
端部を係合連結し、この第1ロッド93の他方の端部を
機体下部に横向き姿勢の支軸94周りで揺動自在に支持
した揺動プレート95に連結し、この揺動プレート95
とミッションケース5に内蔵した前記植付クラッチCを
入り切り操作するアーム96の揺動端とを押し引き操作
型の第2ロッド97で連係し、更に、揺動プレート95
を植付クラッチCを切り側に付勢力を作用させるバネ9
8を備えている。
ート53に対してレバー軸52の軸芯を中心とした円弧
状の長孔53Cに押し引き型の第1ロッド93の一方の
端部を係合連結し、この第1ロッド93の他方の端部を
機体下部に横向き姿勢の支軸94周りで揺動自在に支持
した揺動プレート95に連結し、この揺動プレート95
とミッションケース5に内蔵した前記植付クラッチCを
入り切り操作するアーム96の揺動端とを押し引き操作
型の第2ロッド97で連係し、更に、揺動プレート95
を植付クラッチCを切り側に付勢力を作用させるバネ9
8を備えている。
【0032】前記昇降レバー13を「上昇」位置の方向
に付勢する引っ張りバネ101を備えると共に、このバ
ネ101の付勢方向に抗する方向にセクタプレート53
を回動操作するよう一端を前記リンク機構Lに連係した
フィードバックリンク102の他方の端部を該セクタプ
レート53に連係し、更に、係合アーム58を非係合方
向に作動させるようワイヤ103のインナーワイヤ10
3Bの一端を該係合アーム58に連結し、この操作ワイ
ヤ103のインナーワイヤ103Bの他方の端部を前記
主変速レバー11と連係してある。この構成は所謂バッ
クアップ制御を行うためのものであり、主変速レバー1
1が機体後進側に操作された場合にはワイヤ103のイ
ンナーワイヤ103Bを引き操作してセクタプレート5
3に対するローラ57の係合を解除してバネ101の付
勢力で昇降レバー13を「上昇」位置に切り換えて苗植
付装置Aの上昇を開始し、この上昇により苗植付装置A
が所定の高さまで上昇するとフィードバックリンク10
2からの操作力で昇降レバー13を「中立」位置に戻し
て上昇制御を終了するものとなっている。
に付勢する引っ張りバネ101を備えると共に、このバ
ネ101の付勢方向に抗する方向にセクタプレート53
を回動操作するよう一端を前記リンク機構Lに連係した
フィードバックリンク102の他方の端部を該セクタプ
レート53に連係し、更に、係合アーム58を非係合方
向に作動させるようワイヤ103のインナーワイヤ10
3Bの一端を該係合アーム58に連結し、この操作ワイ
ヤ103のインナーワイヤ103Bの他方の端部を前記
主変速レバー11と連係してある。この構成は所謂バッ
クアップ制御を行うためのものであり、主変速レバー1
1が機体後進側に操作された場合にはワイヤ103のイ
ンナーワイヤ103Bを引き操作してセクタプレート5
3に対するローラ57の係合を解除してバネ101の付
勢力で昇降レバー13を「上昇」位置に切り換えて苗植
付装置Aの上昇を開始し、この上昇により苗植付装置A
が所定の高さまで上昇するとフィードバックリンク10
2からの操作力で昇降レバー13を「中立」位置に戻し
て上昇制御を終了するものとなっている。
【0033】このように構成したことから、昇降レバー
13を「中立」位置から「上昇」位置に操作すると、接
当アーム55の接当部材56が第1アーム69の上端に
接当して中間軸68を回動させ、この回動に伴う第2ア
ーム70の揺動で操作ロッド82が引き操作される結
果、制御弁Vのスプール78がスプールバネ79の付勢
力によって上昇位置UPに操作されリフトシリンダ9に
作動油が供給されることで苗植付装置Aが上昇する。
又、この上昇時には第1アーム69の下部の揺動端が機
体後方に向けて揺動し、整地フロート27の前部が垂れ
下がる状態となり、インナーワイヤ47Bが第1アーム
69の孔部69Aから前方に突き出し、接当部材47C
が第1アーム69の被接当面から大きく離間するものと
なる。
13を「中立」位置から「上昇」位置に操作すると、接
当アーム55の接当部材56が第1アーム69の上端に
接当して中間軸68を回動させ、この回動に伴う第2ア
ーム70の揺動で操作ロッド82が引き操作される結
果、制御弁Vのスプール78がスプールバネ79の付勢
力によって上昇位置UPに操作されリフトシリンダ9に
作動油が供給されることで苗植付装置Aが上昇する。
又、この上昇時には第1アーム69の下部の揺動端が機
体後方に向けて揺動し、整地フロート27の前部が垂れ
下がる状態となり、インナーワイヤ47Bが第1アーム
69の孔部69Aから前方に突き出し、接当部材47C
が第1アーム69の被接当面から大きく離間するものと
なる。
【0034】次に、昇降レバー13を「中立」位置から
「下降」位置に操作すると、接当アーム55の接当部材
56が第1アーム69の上端から離間する状態となるの
で、戻しバネ71の付勢力で中間軸68を回動させ、こ
の回動に伴う第2アーム70の揺動で操作ロッド82が
押し操作される結果、制御弁Vのスプール78が下降位
置DWに操作されてリフトシリンダ9から作動油が排出
されることで苗植付装置Aが下降する。又、このように
苗植付装置Aが下降すると整地フロート27が圃場面S
に接触して操作ワイヤ47のインナーワイヤ47Aが緊
張状態に達し、戻しバネ71の付勢力に抗して、この操
作ワイヤ47からの力を第2アーム70、操作ロッド8
2を介して制御弁Vのスプール78に伝えて、このスプ
ール78を中立位置Nに操作した時点で苗植付装置Aの
下降が停止する。このように苗植付装置Aの下降が停止
した時点で整地フロート27は目標姿勢に維持され、苗
植付装置Aと圃場面Sとの相対距離の変化で整地フロー
ト27の姿勢が目標姿勢から外れた場合には、操作ワイ
ヤ47からの操作力で制御弁Vを操作して整地フロート
27を目標姿勢の維持するよう苗植付装置Aを昇降させ
る自動昇降制御が行われるものとなる。そして、この自
動昇降制御時に感度調節レバー14を操作した場合に
は、前述のようにアウターワイヤ47Aの基準位置が変
化することにより整地フロート27の目標姿勢が変化し
感知バネ45の付勢力が変化するので昇降制御の感度を
調節し得るものとなっている。特に、整地フロート27
が土塊に乗り上げた場合のように、整地フロート27が
短時間のうちに大きく持ち上がった場合には、インナー
ワイヤ47Bが引き操作されることになるが、調節アー
ム63がバネ64の付勢力に抗してインナーワイヤ47
Bの引き作動量を減ずる方向に揺動する結果スプール7
8に過大な力を作用させないものとなっている。
「下降」位置に操作すると、接当アーム55の接当部材
56が第1アーム69の上端から離間する状態となるの
で、戻しバネ71の付勢力で中間軸68を回動させ、こ
の回動に伴う第2アーム70の揺動で操作ロッド82が
押し操作される結果、制御弁Vのスプール78が下降位
置DWに操作されてリフトシリンダ9から作動油が排出
されることで苗植付装置Aが下降する。又、このように
苗植付装置Aが下降すると整地フロート27が圃場面S
に接触して操作ワイヤ47のインナーワイヤ47Aが緊
張状態に達し、戻しバネ71の付勢力に抗して、この操
作ワイヤ47からの力を第2アーム70、操作ロッド8
2を介して制御弁Vのスプール78に伝えて、このスプ
ール78を中立位置Nに操作した時点で苗植付装置Aの
下降が停止する。このように苗植付装置Aの下降が停止
した時点で整地フロート27は目標姿勢に維持され、苗
植付装置Aと圃場面Sとの相対距離の変化で整地フロー
ト27の姿勢が目標姿勢から外れた場合には、操作ワイ
ヤ47からの操作力で制御弁Vを操作して整地フロート
27を目標姿勢の維持するよう苗植付装置Aを昇降させ
る自動昇降制御が行われるものとなる。そして、この自
動昇降制御時に感度調節レバー14を操作した場合に
は、前述のようにアウターワイヤ47Aの基準位置が変
化することにより整地フロート27の目標姿勢が変化し
感知バネ45の付勢力が変化するので昇降制御の感度を
調節し得るものとなっている。特に、整地フロート27
が土塊に乗り上げた場合のように、整地フロート27が
短時間のうちに大きく持ち上がった場合には、インナー
ワイヤ47Bが引き操作されることになるが、調節アー
ム63がバネ64の付勢力に抗してインナーワイヤ47
Bの引き作動量を減ずる方向に揺動する結果スプール7
8に過大な力を作用させないものとなっている。
【0035】次に、昇降レバー13を「下降」位置から
「植付」位置に操作すると、既に接当アーム55の接当
部材56が第1アーム69の上端から離間する状態とな
っているので、苗植付装置Aの自動昇降制御状態は維持
されたまま、セクタプレート53の長孔53Cの端部に
第1ロッド58の端部が接当してセクタプレート53か
らの操作力が第1ロッド93から揺動プレート95、第
2ロッド97を介して植付クラッチCのアーム96を入
り位置に操作して苗植付装置Aに対して動力を伝え植付
作動を開始するものとなっている。
「植付」位置に操作すると、既に接当アーム55の接当
部材56が第1アーム69の上端から離間する状態とな
っているので、苗植付装置Aの自動昇降制御状態は維持
されたまま、セクタプレート53の長孔53Cの端部に
第1ロッド58の端部が接当してセクタプレート53か
らの操作力が第1ロッド93から揺動プレート95、第
2ロッド97を介して植付クラッチCのアーム96を入
り位置に操作して苗植付装置Aに対して動力を伝え植付
作動を開始するものとなっている。
【0036】このように本発明では、操作ワイヤ47と
操作ロッド82とを介して苗植付装置Aの昇降を機械式
の連係で無理なく行う操作系を備えると共に、制御弁V
をミッションケース5に連結固定したので近接する位置
の油圧ポンプPからの作動油の供給を短い経路で簡便に
行い、しかも、制御弁Vからの排油をミッションケース
5に対して直接行うので配管が不要となる田植機が合理
的に構成されたのである。又、連係機構Eに接当構造を
備えることで、整地フロート27が圃場面Sのレベル変
位に基づいた自動的な昇降も、昇降レバー13による苗
植付装置Aの強制的な上昇も夫々の操作力が干渉するこ
となく行え、昇降レバー13を上昇方向に操作した後に
戻し操作した場合には、第1アーム69と接当部材47
Cとを適正に接当状態に復元して整地フロート27の変
位に基づく自動昇降制御への移行を円滑に行わせ、更
に、整地フロート27が土塊に乗り上げインナワイヤ4
7Bが強く引かれることがあっても、この引き操作力を
吸収する方向に向けてアウターワイヤ47Aをバネ64
の付勢力に抗して変位させることで制御弁Vや機械的な
操作系を傷めることがなく、連係機構Eの接当構造の接
当タイミングの設定だけで昇降レバー13による苗植付
装置Aの強制上昇と整地フロート27の変位に基づく苗
植付装置Aの昇降制御の切換とのタイミングを自在に設
定でき、昇降レバー13を中立位置に設定した際に制御
弁Vが中立位置となる調整を行え、中立位置Nで作動油
がリークしない制御弁Vを小型で低コストで容易に製造
できるものとなり、加工工程を低減して簡便に制御弁V
を小型で高性能に製造できるものとなったのである。
操作ロッド82とを介して苗植付装置Aの昇降を機械式
の連係で無理なく行う操作系を備えると共に、制御弁V
をミッションケース5に連結固定したので近接する位置
の油圧ポンプPからの作動油の供給を短い経路で簡便に
行い、しかも、制御弁Vからの排油をミッションケース
5に対して直接行うので配管が不要となる田植機が合理
的に構成されたのである。又、連係機構Eに接当構造を
備えることで、整地フロート27が圃場面Sのレベル変
位に基づいた自動的な昇降も、昇降レバー13による苗
植付装置Aの強制的な上昇も夫々の操作力が干渉するこ
となく行え、昇降レバー13を上昇方向に操作した後に
戻し操作した場合には、第1アーム69と接当部材47
Cとを適正に接当状態に復元して整地フロート27の変
位に基づく自動昇降制御への移行を円滑に行わせ、更
に、整地フロート27が土塊に乗り上げインナワイヤ4
7Bが強く引かれることがあっても、この引き操作力を
吸収する方向に向けてアウターワイヤ47Aをバネ64
の付勢力に抗して変位させることで制御弁Vや機械的な
操作系を傷めることがなく、連係機構Eの接当構造の接
当タイミングの設定だけで昇降レバー13による苗植付
装置Aの強制上昇と整地フロート27の変位に基づく苗
植付装置Aの昇降制御の切換とのタイミングを自在に設
定でき、昇降レバー13を中立位置に設定した際に制御
弁Vが中立位置となる調整を行え、中立位置Nで作動油
がリークしない制御弁Vを小型で低コストで容易に製造
できるものとなり、加工工程を低減して簡便に制御弁V
を小型で高性能に製造できるものとなったのである。
【図1】田植機の全体側面図
【図2】苗植付装置の側面図
【図3】苗植付装置のレベル計測系の構造を示す側面図
【図4】苗植付装置のレベル計測系の構造を示す正面図
【図5】苗植付装置のレベル計測系の構造を示す平面図
【図6】昇降レバーの操作系を示す側面図
【図7】昇降レバーの連係関係を示す拡大側面図
【図8】昇降レバーの連係関係を示す平面図
【図9】接当アームと第1アームとの位置関係を示す側
面図
面図
【図10】第1アームとワイヤとの連係を示す横断平面
図
図
【図11】田植機前部の伝動系の配置を示す平面図
【図12】制御弁の油圧回路図
【符号の説明】
3 走行機体
9 アクチュエータ
13 操作レバー
27 接地フロート
52 支軸
56 接当部材
47 ワイヤ
47A アウターワイヤ
47B インナーワイヤ
47C 接当部材
69 被接当部材
69A 開口
69S 案内面
70 揺動部材
78 スプール
79 バネ
80 接当操作部材
82 ロッド
83 チェック弁
A 対地作業装置
E 連係機構
Ea 融通部
Eb 作動部材
N 中立位置
S 圃場面
V 制御弁
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 向井 猛
大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク
ボタ 堺製造所内
(56)参考文献 特開 平6−153629(JP,A)
特開 平7−12102(JP,A)
特開 平3−266903(JP,A)
実開 昭56−75811(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A01C 11/02
A01B 63/10
Claims (6)
- 【請求項1】 走行機体に昇降自在に備えた対地作業装
置を駆動昇降する油圧式のアクチュエータ、及び、この
アクチュエータに対する作動油の給排を行う制御弁を備
えると共に、人為操作により制御弁を操作して対地作業
装置の昇降を行う操作レバーを走行機体に備え、圃場面
に追従して対地作業装置を昇降させるよう圃場面に対す
る対地作業装置の高さ変化に基づいて制御弁を操作する
接地フロートを対地作業装置に備えている水田作業機で
あって、 前記制御弁が走行機体前部に配置されたエンジン近傍位
置のミッションケースに連結固定され、又、前記接地フ
ロートの対地作業装置に対する上下変位量を伝えるワイ
ヤと、このワイヤからの操作力を制御弁に伝えるロッド
とを備え、このロッドに対して操作レバーからの操作力
を伝える連係機構を備え、前記ワイヤがアウターワイヤ
とインナーワイヤとで構成され、インナーワイヤからの
引き操作力を前記ロッドを介して前記制御弁に伝えるこ
とで前記アクチュエータを上昇方向に作動させるよう制
御弁に対する操作方向が設定されると共に、インナーワ
イヤの引き操作力が強く作用した場合にアウターワイヤ
がインナーワイヤの引き操作力を低減する方向に変位で
きるよう付勢支持されている水田作業機。 - 【請求項2】 前記ワイヤを構成するインナーワイヤか
らの引き操作力を前記ロッドを介して前記制御弁に伝え
ることで前記アクチュエータを上昇方向に作動させるよ
う制御弁に対する操作方向が設定されると共に、前記連
係機構が、前記インナーワイヤの先端に固設した接当部
材と、インナーワイヤの引き操作時にのみ接当部材への
接当で引き操作力をロッドに伝える被接当部材とで成る
融通部、及び、前記操作レバーの上昇制御方向への操作
時に被接当部材を前記接当部材から離間させる方向に作
動させると同時にロッドを上昇制御方向に操作する作動
部材夫々を備えて構成されている請求項1記載の水田作
業機。 - 【請求項3】 前記被接当部材に前記インナーワイヤが
挿通する開口が形成されると共に、前記接当部材を被接
当部材の接当面に案内する案内面を有したガイド部材が
接当面の側部位置に形成されている請求項2記載の水田
作業機。 - 【請求項4】 前記連係機構が、支軸周りで揺動自在に
構成され、かつ、揺動端に前記ロッドが連結する揺動部
材と、前記操作レバーを上昇制御方向に操作した際に揺
動部材、若しくは、揺動部材と一体揺動する部材に接当
して揺動部材を上昇制御方向に揺動させる接当部材とを
備えて構成されると共に、操作レバーの操作位置に対す
る揺動部材の揺動量を調節するよう前記接当部材の接当
位置を調節する調節機構を備えている請求項1記載の水
田作業機。 - 【請求項5】 前記制御弁が、前記ロッドからの操作力
でスライド操作され、かつ、前記アクチュエータに対す
る作動油の給排を制御するスプールを備えると共に、こ
のスプールから前記アクチュエータに作動油を給排する
油路に対して、スプールが中立位置にある場合にアクチ
ュエータからの作動油の排出方向への流れを阻止し、ス
プールが中立位置から外れた場合にパイロット圧によっ
て開放操作されるチェック弁を備えて構成されている請
求項1記載の水田作業機。 - 【請求項6】 前記スプールが、バネの付勢力によって
一方の端部を制御弁本体から外部に突出するよう備えら
れると共に、このスプールの突出端に接当してスプール
を操作する接当操作部材を備え、この接当操作部材と前
記ロッドとを連結してある請求項5記載の水田作業機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10628699A JP3538566B2 (ja) | 1999-04-14 | 1999-04-14 | 水田作業機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10628699A JP3538566B2 (ja) | 1999-04-14 | 1999-04-14 | 水田作業機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000295909A JP2000295909A (ja) | 2000-10-24 |
JP3538566B2 true JP3538566B2 (ja) | 2004-06-14 |
Family
ID=14429835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10628699A Expired - Fee Related JP3538566B2 (ja) | 1999-04-14 | 1999-04-14 | 水田作業機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3538566B2 (ja) |
-
1999
- 1999-04-14 JP JP10628699A patent/JP3538566B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000295909A (ja) | 2000-10-24 |
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---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20031211 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040203 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
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