JPH11285306A - 移動農機の昇降制御装置 - Google Patents

移動農機の昇降制御装置

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JPH11285306A
JPH11285306A JP9206798A JP9206798A JPH11285306A JP H11285306 A JPH11285306 A JP H11285306A JP 9206798 A JP9206798 A JP 9206798A JP 9206798 A JP9206798 A JP 9206798A JP H11285306 A JPH11285306 A JP H11285306A
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control valve
planting
float
lifting
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Yoshio Ishitobi
芳夫 石飛
Yuzuru Tsukahara
譲 塚原
Masahiko Matsukawa
雅彦 松川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 植付部の下降制御時に、該植付部が接地する
時のハンチングを防止する。 【解決手段】 乗用田植機1の昇降制御装置は、走行機
体5に支持された植付部10を、油圧コントロールバル
ブ35を介して油圧シリンダ装置19により昇降制御自
在としたものであり、このために前記油圧コントロール
バルブ35を、手元操作レバー38からの制御信号によ
り制御可能とすると共に、この手元操作レバー38から
の植付部10に対する下降信号に基づき、前記油圧コン
トロールバルブ35の開度を絞り、前記植付部10をゆ
っくり下降させることで、油圧応答の遅れに起因する植
付部10の接地時のハンチングを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用田植機等の移
動農機の昇降制御装置に係り、詳しくは走行機体に支持
した作業部を、制御信号に基づき流体圧アクチュエータ
により昇降制御自在とした移動農機の昇降制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、乗用田植機に支持された植付
部の昇降制御は、油圧により行われ、その油圧制御機構
は、図7に示すように、座席シート7の側部に、油圧・
植付レバー17が設けられていて、該レバー17の手動
操作にて植付部10を昇降制御すると共に、該レバー1
7を「下げ」ないし「植付」位置に操作すると、植付部
10のフロート14に作用する土圧を感知して適正植付
位置になるように植付部10が自動昇降制御される。
【0003】すなわち、前記油圧・植付レバー17をレ
バーガイド21に沿って「上げ」、「固定」、「下
げ」、「植付」位置に夫々操作すると(図8参照)、平
板カム30が支点軸31を中心として回動し、この回動
量に応じて油圧コントロールバルブ35を作動させ、該
油圧コントロールバルブ35により油圧シリンダ(図示
せず)を制御して昇降リンク機構8に支持された植付部
10を昇降制御していた。
【0004】詳しくは、図9(a)〜(d)に示すよう
に、前記油圧・植付レバー17を「上げ」位置に操作す
ることで植付部10が上昇し(図9(a))、「固定」
位置に操作することで植付部10の昇降を停止して該植
付部10が所定の高さ位置に維持され(図9(b))、
「下げ」位置に操作すると植付部10が下降して油圧自
動が作動し(図9(c))、更に「植付」位置に操作す
ると植付クラッチが入り、植付部10による植付けが開
始されるように構成されていた(図9(d))。
【0005】このとき、植付部10が下降した油圧自動
状態にあっては、フロート14に土圧が作用してその前
部が持上がると、感知プレート22と揺動アーム27及
び感知ロッド24を介して、レバーアーム15が支点2
3を中心として揺動し、プレート49等を介して油圧コ
ントロールバルブ35を自動上げ位置に移動して植付部
10を上昇させ、反対に、フロート14に作用する土圧
が小さくその前部が下降すると、油圧コントロールバル
ブ35を自動下げ位置に移動して植付部10を下降させ
る。
【0006】なお、油圧・植付レバー17の近傍には、
圃場の硬軟に応じて植付部10の上下作動の感度を調節
する油圧感度調節レバー20が設けられている。また、
植付クラッチの入・切は、前記油圧・植付レバー17に
より行われ、該油圧・植付レバー17の操作によりクラ
ッチロッド47を介して植付クラッチが作動され、植付
部10への動力の入・断が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来は、前
記植付部10を下降制御するときに、油圧コントロール
バルブ35の開度を、フロート14の水平面に対する角
度に比例させていて、植付部10が上昇位置から圃場面
に下降する途中においては、バルブ開度を全開にしてい
たため、植付部10のフロート14が圃場面に接地する
時には、油圧制御の応答遅れに起因してフロート14の
ハンチングが発生するおそれがあった。
【0008】一方、植付部10を上昇位置から圃場面に
下降制御するときに、最初から最後まで油圧コントロー
ルバルブ35の開度を絞り制御する手段では、植付作業
開始までに時間がかかるという新たな課題が生じ得る。
【0009】本発明は、斯かる課題を解消するためにな
されたもので、その目的とするところは、作業部の下降
制御時に該作業部の接地時のハンチングを防止すると共
に、可能な限り迅速な下降制御を可能とした移動農機の
昇降制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、走行機体(5)に支持され
た作業部(10)を、コントロールバルブ(35)を介
して流体圧アクチュエータ(19)により昇降制御自在
とした移動農機(1)の昇降制御装置において、前記コ
ントロールバルブ(35)を、操作手段(17,38)
からの制御信号により制御可能とすると共に、該操作手
段(17,38)からの作業部下降信号に基づき前記コ
ントロールバルブ(35)の開度を絞り、前記作業部
(10)をゆっくり下降させるようにした、ことを特徴
とする。
【0011】請求項2記載の発明は、走行機体(5)に
支持されかつフロート(14)を有する作業部(10)
を、コントロールバルブ(35)を介して流体圧アクチ
ュエータ(19)により昇降制御自在とした移動農機
(1)の昇降制御装置において、前記コントロールバル
ブ(35)の開度の絞り制御を、前記フロート(14)
の上下移動に基づき自動的に前記作業部(10)を昇降
制御する自動制御領域における下降制御時に行うように
した、ことを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明は、走行機体(5)に
支持されかつフロート(14)を有する作業部(10)
を、コントロールバルブ(35)を介して流体圧アクチ
ュエータ(19)により昇降制御自在とした移動農機
(1)の昇降制御装置において、前記コントロールバル
ブ(35)の開度の絞り制御を、前記フロート(14)
の接地後に開始するようにした、ことを特徴とする。 [作用]以上の発明特定事項に基づき、移動農機(1)
は、走行機体(5)に支持された作業部(10)を、コ
ントロールバルブ(35)を介して流体圧アクチュエー
タ(19)により昇降制御自在としたものであり、この
ために前記コントロールバルブ(35)を、操作手段
(17,38)からの制御信号により制御可能とすると
共に、該操作手段(17,38)からの作業部(10)
に対する下降信号に基づき、前記コントロールバルブ
(35)の開度を絞り、前記作業部(10)をゆっくり
下降させることで、油圧応答の遅れに起因する作業部
(10)の接地時のハンチングを防止することを可能と
している。
【0013】なお、上述したカッコ内の符号は図面を参
照するために示すものであって、本発明の構成を何ら限
定するものではない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
の形態を説明する。なお、前述した従来例と同一または
相当する部材には、同一の符号を付す。
【0015】図1に示すように、乗用田植機1は、前輪
2及び後輪3により支持された走行機体5を有してお
り、該走行機体5にはその前輪前方部分のボンネット4
内にエンジン6が搭載され、走行機体5の前後方向の中
間部には座席シート7を有する運転席9が配設されてい
る。この座席シート7の側方には、操作手段としての手
動操作レバー17が設けられていて、この手動操作レバ
ー17は、従来と同様にレバーガイド21に沿い「上
げ」、「固定」、「下げ(自動)」、「植付(自動)」
の各位置に操作可能とされている。
【0016】前記走行機体5の後方には、昇降リンク機
構8を介して作業部としての植付部10が昇降自在に支
持され、該植付部10には多数のプランタ、フロー卜1
4及びマット苗を縦方向に載置し得る苗載せ台12が備
えられている。
【0017】前記走行機体5には、昇降リンク機構8と
の間に油圧シリンダ装置19が配設されていて、前記手
動操作レバー17の操作に基づき、座席シート7下部の
リヤカバー26内に配置された制御部39を介して油圧
コントロールバルブ35が制御され、更に該油圧コント
ロールバルブ35により前記油圧シリンダ装置19が伸
縮制御されて、植付部10が昇降作動する。
【0018】なお、前記手動操作レバー17の操作位置
は、レバー位置検出ポテンショメータ50により検出さ
れ、この検出値に応じて前記制御部39を介してカム回
動モータ41の回動により後述する如く作動体40の作
動で油圧コントロールバルブ35が制御される。
【0019】また、前記運転席9の前部には、ステアリ
ングホイール13が設けられ、該ステアリングホイール
13のステアリングシャフト13a上部には、他の操作
手段としての手元操作レバー38が設けられている。
【0020】この手元操作レバー38は、図2に示すよ
うに、ステアリングシャフト13aに沿って上下に操作
可能であると共に、図示しない弾発部材により、手を離
すと基準位置に自動復帰するように付勢されている。そ
して、この手元操作レバー38は、基準位置としての固
定位置と、この固定位置から上方に変位した上げ位置
と、前記固定位置から下方に変位した下げ位置と、下降
を開始した後再度手元操作レバー38を下方に変位した
植付位置とに切換え操作自在となっている。
【0021】一方、本実施の形態では、この手元操作レ
バー38の操作は、植付部10の誤操作防止のため、前
記手動操作レバー17が「植付」位置に操作されている
ときにのみ、手元操作レバー38による植付部10を制
御することができるようになっている。
【0022】図3に示すように、座席シート7下部のリ
ヤカバー26内には、前記油圧コントロールバルブ35
と共に作動体40が配置され、この作動体40によって
油圧コントロールバルブ35が操作される。前記作動体
40は、油圧コントロールバルブ35の近傍に配置され
たカム回動モータ41と、該カム回動モータ41のモー
タ軸と一体的に回転する小ギヤ42と、該小ギヤ42に
噛合するギヤ部30aを有しかつ支点軸31を中心とし
て回動可能な平板カム30とを有している。前記平板カ
ム30の支点軸31には、該支点軸31の回転角を検出
するカム位置ポテンショメータ43が取り付けられてい
る。
【0023】前記油圧コントロールバルブ35の操作軸
35aには、バルブ操作板36が固定され、また、該油
圧コントロールバルブ35から、油圧ホース32,33
が油圧シリンダ19及び図示しない油圧ポンプに連結さ
れている。なお、前記平板カム30と油圧コントロール
バルブ35及びバルブ操作板36は、側面視においてオ
ーバラップするように配置されている。
【0024】図4に示すように、前記平板カム30は、
カム周縁部に部分的に形成された前記ギヤ部30aと、
大凹部a、小凸部b、ランド部c及び融通凹部fを有し
ていて、前記大凹部aは、カムアーム44の先端に回転
自在に支持されているローラ45に当接するカム面から
なる。また、前記融通凹部fは、バルブ操作板36に植
設されたピン36aを受け入れる凹部に形成され、該凹
部f内にてピン36aの移動を許容して融通機構(自動
範囲)を構成すると共に、該凹部fの一側面f1 にピン
36aを当接して一体に移動する(手動操作)。
【0025】前記カムアーム44は、支軸46を中心と
して回転自在に支持されており、該カムアーム44の他
端は、ロッド47を介して図示しない植付クラッチに連
結されている。これにより、前記大凹部aは、植付クラ
ッチの入切操作を行う。
【0026】前述した図3に示すように、前記油圧コン
トロールバルブ35の操作軸35aには、フロート14
に連動する連動アーム48が回転自在に支持されてお
り、該連動アーム48の先端は、プレート49及び扇形
ギヤ52に連結されている。前記扇形ギヤ52は、支点
23を中心として揺動可能とされ、該支点23には扇形
ギヤ52の回動量を検出するポテンショメータ57が設
けられていて、前記油圧コントロールバルブ35の回動
量は、このポテンショメータ57によって検出される。
また、前記扇形ギヤ52には、バルブ回動モータ55に
よって駆動される小ギヤ56が噛合しており、該扇形ギ
ヤ52に連結された前記プレート49、更に連動アーム
48とバルブ操作板36を介して油圧コントロールバル
ブ35が制御される。
【0027】一方、昇降リンク機構8の後部には、支点
軸25を中心として回動可能な揺動アーム27が設けら
れていて、この揺動アーム27は感知プレート22を介
してフロート14の前部に連結されている。前記揺動ア
ーム27と感知プレート22とは、該感知プレート22
の長孔22aに嵌入されたピン28を介して連結されて
いる。そして、前記フロート14に作用する土圧変動に
基づくフロート14の上下移動は、フロート位置ポテン
ショメータ58により検出され、この検出値に基づき後
述するバルブ回動モータ55が回動し、前記油圧コント
ロールバルブ35が制御されて、前記油圧シリンダ装置
19が伸縮するようになっている。
【0028】図4において、前記バルブ操作板36に
は、連係ピン36bが植設されており、該連係ピン36
bは前記連動アーム48に当接し、該連動アーム48と
共に連動し得るようになつている。そして、この連係ピ
ン36bと、前記扇形ギヤ52に植設されたピン53と
の間にスプリング54が張設されていて、該スプリング
54の張力は、連動アーム48の一側に当接しているピ
ン36bを介してバルブ操作板36に伝達される。ま
た、機体フレームと前記ピン53との間には、スプリン
グ37が張設されていて、該スプリング37により油圧
コントロールバルブ35を一方向に向けて押圧・付勢し
ている。
【0029】なお、前記植付部10は、昇降リンク機構
8の後端部のリンク支え枠64に設置されたローリング
軸11により、左右方向ローリング自在に支持されてお
り、また、前記油圧コントロールバルブ35には、走行
時及び作業始めの苗補給時の植付部10の降下を防止す
る油圧固定レバー18が設けられている。
【0030】本発明においては、操作手段38(17)
からの作業部10下降信号に基づき、前記油圧コントロ
ールバルブ35の開度を絞り、前記作業部10をゆっく
り下降させることを特徴としている。
【0031】すなわち、例えば植付部10が上昇した状
態から下降させるべく、前記手元操作レバー38(又は
手動操作レバー17)を操作すると、このときの下降信
号に基づき、制御部39を介してカム回動モータ41が
回動し、平板カム30を強制的に「下げ(自動)」位置
に回動させる。これにより、油圧コントロールバルブ3
5は自動範囲の絞り領域に回動され、バルブの開度が絞
られた状態で植付部10がゆっくりと下降する。
【0032】この場合、前記手元操作レバー38(又は
手動操作レバー17)の操作に基づき、植付部10の下
降開始と同時に平板カム30を直ちに「下げ(自動)」
位置に回動させ、油圧コントロールバルブ35の開度を
絞って植付部10をゆっくりと下降させる制御と、下降
当初は油圧コントロールバルブ35の開度を絞らずにバ
ルブ全開で下降させ、下降途中から平板カム30を「下
げ(自動)」位置に回動させて油圧コントロールバルブ
35の開度を絞り、植付部10をゆっくりと下降させる
制御とが考えられる。
【0033】また、本発明は、前記コントロールバルブ
35の開度の絞り制御を、前記フロート14の上下移動
に基づき自動的に前記作業部10を昇降制御する自動制
御領域における下降制御時に行うようにしている。
【0034】図5は、油圧コントロールバルブ35の操
作角と平板カム30のカム位置との関係を示しており、
バルブ操作角は手動範囲と自動範囲とに分けられてい
て、手動範囲は手元操作レバー38(又は手動操作レバ
ー17)の操作に基づく領域であり、自動範囲はフロー
ト14に作用する土圧に基づき自動的に昇降制御を行う
領域である。前記手動範囲には、固定位置の領域が広範
囲に設けられているが、自動範囲にはこの固定位置が設
けられていない。これは、植付け作業時に田面の硬軟に
拘わらず深植えや浅植えを防止するために、植付部10
を所定位置に固定する必要はないからである。
【0035】また、前記自動範囲には、自動部分の「下
げ」と該「下げ」範囲に隣接してアンダーラップ部が設
けられている。そして、本実施の形態においては、この
アンダーラップ部においてバルブの絞り制御を行うもの
である。
【0036】前述した図4において、前記油圧コントロ
ールバルブ35の操作軸35aには、連動アーム48等
とプレート49、扇形ギヤ52が連結され、該扇形ギヤ
52には、バルブ回動モータ55によって駆動される小
ギヤ56が噛合していて、このバルブ回動モータ55
は、フロート14の下降を検出するフロート位置ポテン
ショメータ58の検出値に基づき駆動されて油圧コント
ロールバルブ35が制御される。
【0037】そして、フロート14が接地した状態で、
フロート14に作用する土圧が低くなりフロート14の
前部が下方に移動すると、バルブ回動モータ55により
バルブ操作板36を介して油圧コントロールバルブ35
を回動し、油圧シリンダ装置19の油圧をドレーンして
植付部10を下降させるが、このとき、油圧コントロー
ルバルブ35は自動範囲のアンダーラップ領域において
バルブの開度が絞り制御され、植付部10がゆっくりと
下降制御される。やがてフロート14が所定の接地姿勢
になると、油圧コントロールバルブ35はそのまま自動
範囲のアンダーラップ領域内の中立安定位置において、
植付部10を停止保持する。
【0038】更に、本発明は、油圧コントロールバルブ
35の開度の絞り制御を、前記フロート14の接地後に
開始するようにしている。
【0039】すなわち、例えば植付部10が上昇した状
態から下降させるべく、手元操作レバー38(又は手動
操作レバー17)の操作により、「上げ」位置から「下
げ(自動)」位置に操作するとき、植付部10が下降途
中の空中にあるときから油圧コントロールバルブ35の
バルブ開度を絞りつつ下降させると、接地するまでに多
くの時間を要する。そこで、植付部10が上昇した位置
から、下降を開始してフロート14の前部が田面に接地
するまでは、バルブ開度を全開にしておき、フロート1
4の前部が田面に接地したら、これをフロート位置ポテ
ンショメータ58にて検出し、この検出と同時にバルブ
回動モータ55により油圧コントロールバルブ35を強
制的に自動領域のアンダーラップ部に回動し、油圧コン
トロールバルブ35を絞り制御して前記植付部10をゆ
っくりと下降制御する。
【0040】なお、前記フロート14の田面への接地
は、フロート位置ポテンショメータ58にて検出され、
この検出信号に基づき自動的にバルブ回動モータ55が
作動して油圧コントロールバルブ35をアンダーラップ
部に回動し、植付部10をゆっくりと絞り制御する。
【0041】ところで、乗用田植機1は、前記植付部1
0を自動的に水平状態に保持する水平自動制御装置を備
えているが、この水平自動制御装置を、いつでも作動可
能とすると、植付部10を上昇させるときも水平自動が
作動し、植付部10が横揺れ等を起こすおそれがある。
【0042】そこで、本実施の形態では、前記水平自動
の作動条件を、平板カム30が「下げ」位置にあるか、
もしくは「植付け」位置にあるときにのみ作動可能と
し、他の位置にあるときには水平自動が作動しないよう
にして、植付部10を上昇させるときの横揺れを抑制し
ている。
【0043】図6には、本実施の形態における制御ブロ
ック図が示されており、同図において、前記制御部39
には、手動操作レバー17の操作位置を検出するレバー
位置検出ポテンショメータ50、手元操作レバー38の
操作を検出する切換スイッチ51からの信号が入力され
ている他、フロート位置検出ポテンショメータ58、油
圧コントロールバルブポテンショメータ57、平板カム
位置ポテンショメータ43、リフタ角ポテンショメータ
59等からの信号が入力されている。
【0044】また、前記入力信号に基づき、前記制御部
39を介してバルブ回動モータ55とカム回動モータ4
1が制御されるようになっている。
【0045】以上により、前記手元操作レバー38は、
前記制御部39を介してカム回動モータ41と電気的に
接続されていて、該手元操作レバー38を操作すると、
その操作内容が切換スイッチ51により判別され、この
切換スイッチ51からの制御信号で、前記カム回動モー
タ41により平板カム30が回動され、バルブ操作板3
6を介して前記油圧コントロールバルブ35が制御され
る。
【0046】すなわち、前記手元操作レバー38を操作
すると、カム回動モータ41により前記平板カム30が
駆動され、該平板カム30の支点軸31を中心とした回
動量はポテンショメータ43により検出される。この平
板カム30の回動により、ピン36aを介して油圧コン
トロールバルブ35が回動し、これにより油圧シリンダ
装置19が伸縮されて植付部10が昇降制御される。
【0047】次いで、本実施の形態の作用について説明
する。
【0048】乗用田植機1を操作するには、オペレータ
は座席シート7に座った状態で手動操作レバー17を
「植付」位置に操作すると、植付け作業が可能であり、
この状態では平板カム30は植付位置に移動している。
このとき、図5に示すように、平板カム30はクラッチ
操作部30bにカムアーム44のローラ45が嵌入する
と共に、融通機構を構成する融通凹部f内にバルブ操作
板36のピン36aが位置する。すると、カムアーム4
4はクラッチロッド47を介して図示しないスプリング
を緩める方向に回動し、植付クラッチがその内蔵スプリ
ングにより接続する。
【0049】この場合、前記ピン36aは融通凹部fの
両側面に当接しない融通位置にあって、バルブ操作板3
6は平板カム30に拘束されることなく自由に回動し得
る。この状態にあっては、フロート14の土圧感知に基
づく上下動が、揺動アーム27を介して、フロート位置
ポテンショメータ58により検出され、該検出値に応じ
てバルブ回動モータ55を回動させる。これにより、モ
ータの回転力が小ギヤ56、扇形ギヤ52、及びプレー
ト49を介して連動アーム48に伝動され、更にスプリ
ング54に基づき該アーム48の一側に当接しているピ
ン36bを介してバルブ操作板36に伝達される。
【0050】従って、走行機体5が沈下してフロート1
4に作用する土圧が高まり、フロート14の前部が上方
に移動すると、バルブ回動モータ55によりバルブ操作
板36を介して油圧コントロールバルブ35をアンダー
ラップ領域において上げ操作し、油圧シリンダ装置19
に油圧を供給して植付部10を上昇させる。また反対
に、フロート14の前部が下方に移動すると、バルブ回
動モータ55によりバルブ操作板36を介して油圧コン
トロールバルブ35をアンダーラップ領域において下げ
操作し、油圧シリンダ装置19の油圧をドレーンして植
付部10を下降する。
【0051】そして、フロート14が所定の接地姿勢に
なると、油圧コントロールバルブ35は自動範囲のアン
ダーラップ領域において、植付部10をその位置に保持
する。従って、乗用田植機1は、フロート14に作用す
る土圧に基づき所定作業位置に自動制御される状態にお
いて、植付クラッチが接続して植付部10が駆動し、苗
載せ台12が左右往復動すると共にプランタが回動し
て、苗が一定深さにて田面に植付けられる。
【0052】ところで、本実施の形態では、前記手動操
作レバー17が「植付」位置に操作されている状態(平
板カム30が植付位置)にあるときのみ、手元操作レバ
ー38による操作が可能となり、このとき手元操作レバ
ー38を、一回上方に操作すると平板カム30は植付ク
ラッチを切操作した「下げ(自動)」位置になり、もう
一回上方に操作すると平板カム30は「上げ」位置にな
る。
【0053】このため、以下、手動操作レバー17を
「植付」位置に操作した状態のまま、手元操作レバー3
8により植付部10を操作する場合について説明する。
【0054】手元操作レバー38を一回上方に操作し
て、平板カム30を「下げ(自動)」位置に操作した状
態では、カムアーム44のローラ45は小凸部bを乗り
越えて該小凸部bの近傍のランド部cに位置し、またバ
ルブ操作板36のピン36aは依然として融通凹部f内
に位置している。すると、カムアーム44は時計方向に
回転して、クラッチロッド47を介して植付クラッチを
切作動する。また、バルブ操作板36は、「植付」位置
にあるときと同様に、自由に動き得る位置にあり、植付
部10はフロート14が田面に着地している下降位置に
ある。
【0055】次に、手元操作レバー38をもう一回上方
に操作して、平板カム30を「上げ」位置に操作した状
態では、平板カム30の凹部c2 にローラ45が嵌入す
ると共に、スプリング54に基づき凹部fの一側面f1
にピン36aが当接した状態にあって、平板カム30と
一体にバルブ操作板36を回動して、油圧コントロール
バルブ35を上昇位置に回動・操作する。従って、油圧
コントロールバルブ35は圧油を油圧シリンダ装置19
に供給して植付部10を上昇する。またこの際、カムア
ーム44はローラ45が凹部c2 に嵌入しても、該凹部
2 は支点軸31から遠い位置にあって、植付クラッチ
を切位置に維持する。
【0056】そして、例えば植付部10が上昇した位置
から下降させるべく、手元操作レバー38により「植
付」位置に操作すると、下降当初はカム回動モータ41
により平板カム30を介して油圧コントロールバルブ3
5を「下げ」位置に回動し、バルブ全開で植付部10を
下降させ、下降途中からカム回動モータ41により平板
カム30を強制的に「植付」位置に回動させる。これに
より、油圧コントロールバルブ35の開度が絞られた状
態で植付部10がゆっくりと下降する。
【0057】
【発明の効果】以上説明した通り、請求項1記載の発明
によれば、作業部下降信号に基づきコントロールバルブ
の開度を絞り、作業部をゆっくり下降させるようにした
ので、該作業部が接地した時に応答遅れに基づく作業部
のハンチングを防止することができる。
【0058】請求項2記載の発明によれば、コントロー
ルバルブの開度の絞り制御を、自動制御領域における下
降制御時に行うようにしたことで、作業部が上昇位置か
ら下降して自動制御領域に至るまでは迅速に下降し、自
動制御領域における下降制御はゆっくり行われるので作
業部のハンチングを防止することができる。
【0059】請求項3記載の発明によれば、フロートが
接地した後にコントロールバルブの開度の絞り制御を開
始するようにしたので、作業部のフロートが接地するま
では素早く下降し、フロート接地後はゆっくり下降制御
することで、作業部のハンチングを防止しつつ全体とし
て制御の迅速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された乗用田植機を模式的に表し
た側面図である。
【図2】ステアリングシャフトに取り付けた手元操作レ
バーの側面図である。
【図3】乗用田植機における油圧制御機構の全体構成を
示す側面図である。
【図4】同上の要部拡大図である。
【図5】油圧コントロールバルブの操作角とと平板カム
のカム位との関係を示す図である。
【図6】制御系の構成ブロック図である。
【図7】従来の乗用田植機における油圧制御機構の全体
構成を示す側面図である。
【図8】従来の手動操作レバーの操作位置を示す図であ
る。
【図9】(a)〜(d)は、従来の手動操作レバーによ
る制御機構の操作位置を示す図である。
【符号の説明】
1 乗用田植機 5 走行機体 7 座席シート 8 昇降リンク機構 10 植付部 14 フロート 15 油圧感知操作系 17 手動操作レバー 19 油圧シリンダ装置 30 平板カム 30a ギヤ部 31 支点軸 35 油圧コントロールバルブ 35a 操作軸 36 バルブ操作板 36a ピン 36b 連係ピン 38 手元操作レバー 39 制御部 40 作動体 41 カム回動モータ 43 カム位置ポテンショメータ 50 レバー位置検出ポテンショメータ 51 切換スイッチ 52 扇形ギヤ 55 バルブ回動モータ 57 油圧コントロールバルブポテンショメータ 58 フロート位置ポテンショメータ 59 リフタ角ポテンショメータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体に支持された作業部を、コント
    ロールバルブを介して流体圧アクチュエータにより昇降
    制御自在とした移動農機の昇降制御装置において、 前記コントロールバルブを、操作手段からの制御信号に
    より制御可能とすると共に、該操作手段からの作業部下
    降信号に基づき前記コントロールバルブの開度を絞り、
    前記作業部をゆっくり下降させるようにした、 ことを特徴とする移動農機の昇降制御装置。
  2. 【請求項2】 走行機体に支持されかつフロートを有す
    る作業部を、コントロールバルブを介して流体圧アクチ
    ュエータにより昇降制御自在とした移動農機の昇降制御
    装置において、 前記コントロールバルブの開度の絞り制御を、前記フロ
    ートの上下移動に基づき自動的に前記作業部を昇降制御
    する自動制御領域における下降制御時に行うようにし
    た、 ことを特徴とする移動農機の昇降制御装置。
  3. 【請求項3】 走行機体に支持されかつフロートを有す
    る作業部を、コントロールバルブを介して流体圧アクチ
    ュエータにより昇降制御自在とした移動農機の昇降制御
    装置において、 前記コントロールバルブの開度の絞り制御を、前記フロ
    ートの接地後に開始するようにした、 ことを特徴とする移動農機の昇降制御装置。
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