JP3925271B2 - 塗布具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、穂先、繊維集束体、ヘラ先、ボールペンチップ等の塗布先に接続したインキタンク内に、少なくともインキと、インキに不溶または難溶の溶剤及び/または水と粘度調整剤とを少なくとも含有する逆流防止剤組成物とを収容してなる塗布具に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、筒状のインキタンク内に、インキの後端界面に接触して、ポリブテンやポリブテンのゲル化物からなる逆流防止剤組成物を配置したボールペンが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
逆流防止剤組成物がその逆流防止機能を発揮するためには、インキと実質的に相溶しない、又は極めて相溶し難いことが必要であり、水性インキであれば上記のポリブテンやポリブテンのゲル化物が好適に使用できたものである。
【0004】
しかし、インキに酸化チタンの様に比重の高い顔料を高濃度に使用したインキの場合、ペン先を上向きに放置した時、インキと逆流防止剤組成物との比重差により、逆流防止剤組成物がインキ中に潜り込んだようにペン先方向に移動してしまったり、逆に、重力により後端の方にたれてしまうという問題があった。
【0005】
ところで、逆流防止剤組成物を用いた塗布具は、インキタンクにインキ及び逆流防止剤組成物を充填した後、通常、ペン先を外向きにして回転させるなどして遠心し、インキや逆流防止剤組成物の製造時に混入した気泡、及びインキタンクに充填した時に混入した気泡を除去する工程を設けている。しかし、強い遠心力を付与すると、顔料などの分散固形物が沈降したり、ペン先からの洩れが発生したりするので、比較的軽度の遠心力によって気泡の除去が達成されることが望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、容器内に自由状態で収容されるインキの吐出先と反対側の界面に接触してインキの逆流防止剤組成物を配置した塗布具において、前記逆流防止剤組成物の損失弾性率と貯蔵弾性率の比(損失弾性率/貯蔵弾性率)の値が0.5(温度25℃、剪断応力5Pa、周波数1Hz)以下であると共に、複素弾性率が90Pa以上800Pa以下(温度25℃、剪断応力5Pa、周波数1Hz)である塗布具を要旨とするものである。
【0007】
以下、詳細に説明する。
塗布具の塗布先は、棒状体や球体の塗布部材をバネ等の弾撥体により前方附勢して塗布液吐出口の内縁に押し付けた先端弁式のものや、繊維集束体、筆穂を使用したものなど、適宜採用することができる。特に使用されるインキが揮発性の溶剤を使用したものであれば、弁を使用する等、塗布先からの溶剤の蒸発を抑えるような構造とすることが好ましい。先端弁式であれば、弁体ともなる塗布部材の材質は、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート等の樹脂、ステンレス、真鍮などの金属などが適宜使用できる。
【0008】
インキタンクの材質は、一般的に使用されているものが適宜使用できるが、一例を挙げると、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられ、耐溶剤性を考慮するとナイロン、ポリエチレンテレフタレート、フッ素樹脂、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。また、インキタンク内壁へのインキの付着を抑制するために、収容管の内壁面が、算術平均粗さ(Ra)が500nm以下、最大高低差(P−V)が5000nm以下の表面粗さ(JIS B0601)とすることは好ましい。また、インキタンクの形状は、一般的な合成樹脂の押し出し成形パイプのような断面円形状の筒体が好ましいが、内径が部分によって異なるものであっても良いし、断面が四角等の多角形などや、自由な形状の射出成形品であってもよい。
【0009】
インキは筆跡や図柄を形成したり、形成された筆跡や図形を隠蔽する(修正液)ために使用するもので、基本的には、着色剤(隠蔽剤)と、溶剤及び/または水とより少なくともなるものである。
【0010】
着色剤は、顔料や染料が使用できるが、その使用量はインキ全量に対し、3〜65重量%に調整する事が好ましい。具体例としては、TITONE SR−1、同650、同R62N、同R3L、同R7E(以上、堺化学工業(株)製)、クロノスKR−310、同KR−380、同480(以上、チタン工業(株)製)、タイピュアR−900、同R−602、同R−960、同R−931(以上、デュポン・ジャパン・リミテッド製)、TITANIXJR301、同JR805、同JR602、同JR800(以上、テイカ(株)製)などの酸化チタン、Special Black 6、同S170、同S610、同5、同4、同4A、同550、同35、同250、同100、Printex 150T、同U、同V、同140U、同140V、同95、同90、同85、同80、同75、同55、同45、同P、同XE2、同L6、同L、同300、同30、同3、同35、同25、同200、同A、同G(以上、デグサ・ジャパン(株)製)、#2400B、#2350、#2300、#2200B、#1000、#950、#900、#850、#MCF88,MA600、MA100、MA7、MA11、#50、#52、#45、#44、#40、#33、#32、#30、CF9、#20B、#4000B(以上、三菱化成工業(株)製)、MONARCH 1300、同1100、同1000、同900、同880、同800、同700、MOGUL L、REGAL 400R、同660R、同500R、同330R、同300R、同99R、ELFTEX 8、同12、BLACK PEARLS 2000(以上、米国、キャボットCo.LTD製)、Raven7000、同5750、同5250、同5000、同3500、同2000、同1500、同1255、同1250、同1200、同1170、同1060、同1040、同1035、同1020、同1000、同890H、同890、同850、同790、同780、同760、同500、同450、同430、同420、同410、同22、同16、同14、同825Oil Beads 、同H20、同C、Conductex 975、同900、同SC(以上、コロンビヤン・カーボン日本(株)製)などカーボンブラック、BS−605、同607(以上、東洋アルミ(株)製)、ブロンズパウダーP−555、同P−777(以上、中島金属箔工業(株)製)、ブロンズパウダー3L5、同3L7(以上、福田金属箔工業(株)製)などの金属粉顔料、また、黒色酸化鉄、低次性酸化チタン、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロムなどの無機顔料、ハンザエー−10G、同5G、同3G、同4、同GR、同A、ベンジジンエロー、パ−マネントエローNCG、タートラジンレーキ、キノリンエロー、スダーン1、パ−マネントオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGN、パーマネントブラウンFG、パラブラウン、パーマネントレッド4R、ファイヤーレッド、ブリリアントカーミンBS、ピラゾロンレッド、レーキレッドC、キナクリドンレッド、ブリリアントカーミン6B、ボルドー5B、チオインジゴレッド、ファストバイオレットB、ジオキサンバイオレット、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、インジゴ、アシッドグリーンレーキ、フタロシアニングリーンなどの有機顔料などが挙げられる。また、この他に硫化亜鉛、珪酸亜鉛、硫酸亜鉛カドミウム、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、タングステン酸カルシウムなどの無機蛍光顔料が挙げられる。
【0011】
溶剤は、水性インキの場合、主溶剤として水を用い、その他に、ペン先の乾燥防止のために、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール等の水溶性有機溶剤を用いることもできる。
油性インキの場合、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、テトラリン、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられ、これらは混合してもし2種以上混合して使用しても良い。
【0012】
炭化水素系の溶剤の場合、ノルマルヘキサン(沸点68.7℃)、イソペンタン、ノルマルヘプタン(沸点98.4℃)、ノルマルオクタンなど脂肪族炭化水素系溶剤、シクロペンタン(沸点49.2℃)、メチルシクロペンタン(沸点71.8℃)、シクロヘキサン(沸点80.0℃)、メチルシクロヘキサン(沸点100.9℃)、エチルシクロヘキサン(沸点132℃)等の脂環族炭化水素系溶剤の他、エクソールDSP 100/140(初留点102℃、乾点138℃)、同D30(初留点141℃、172℃)、同D40(初留点153℃、乾点196℃)、同D80(初留点204℃、乾点230℃)、同D110(初留点243℃、終点272℃)、同D130(初留点277℃、終点310℃)、アイソパーC(初留点97℃、乾点104℃)、同E(初留点115℃、乾点138℃)、同G(初留点156℃、乾点175℃)、同H(初留点176℃、乾点192℃)、同L(初留点188℃、乾点210℃)、同M(初留点208℃、乾点254℃)(以上エクソン化学(株)製)等の脂肪族炭化水素系溶剤の混合品などが挙げられる。これらは、単独もしくは混合して使用可能であり、その使用量はインキ全量に対して30〜95重量%が好ましい。
【0013】
上記各成分の他に、紙、ガラス等の被筆記面への定着性を向上するために、水性インキの場合、スチレン−アクリル酸共重合体のアンモニウム塩、α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体のアンモニウム塩といった水溶性樹脂を用いることが出来る。また、アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂共重合物等の水不溶性樹脂等を用いることもできる。尚、水不溶性樹脂はエマルジョン形態で使用する。
【0014】
アルコール系、及び/またはグリコール系溶剤を用いた油性インキの場合、ケトン樹脂、キシレン樹脂、ポリエチレンオキサイド、ロジン樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
【0015】
炭化水素系の溶剤を用いた場合、例えば、テスラック2158−100(日立ポリマー(株)製)、フタルキッドDX615(50重量%キシレン溶液、日立化成(株)製)などのアルキド樹脂、アクリロイドB66,同B67(英国、ロームアンドハース社製)などのアクリル樹脂、カリフレックスTR−1107(シェル化学(株)製)、タフプレンA、アサプレンT−431(以上、旭化学工業(株)製)等のスチレン系エラストマー、スミテートRB−11(住友化学工業(株)製)、エバフレックス150(三井ポリケミカル(株)製)などのエチレン・酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。定着性、塗布性を考慮すると、その使用量はインキ全体に対して1〜20重量%が好ましい。
【0016】
更に、粘度調整のために、水性インキの場合、グァーガム、ヒドロキシプロピル化グァーガム、カルボキシメチルヒドロキシプロピル化グァーガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、キサンタンガム、ウエランガム、ラムザンガム、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸ソーダ、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ローカストビーンガム、タマリンドガム、アラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、カラギーナン、サクシノグルカン等の水溶性多糖類、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド共重架橋物等の合成高分子、スメクタイト等の粘度系鉱物などを添加する。これらは、単独もしくは2種以上混合して使用できる。炭化水素系溶剤を使用したインキの場合、脂肪酸アマイド、よりなる、ディスパロンA670−20M(有効成分20%)、6900−20X(有効性分20%)(楠本化成(株)製)、微粒子シリカよりなるアエロジルR972、同R974、同200(日本アエロジル(株)製)などを使用できる。
【0017】
また、顔料分散安定性の為に、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸塩、ポリカルボン酸高分子などの陰イオン性界面活性剤、ポリエチレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤、第4級アンモニウム塩、アルキルアミン塩などの分散剤を添加することが出来る。
【0018】
尚、着色剤に隠蔽性の高い酸化チタン、溶剤に低極性炭化水素で沸点40〜150℃の揮発性溶剤を使用すれば修正液として使用できる。
【0019】
インキは上記各成分をボールミル、アトライター、サンドグラインダー、インペラー等の攪拌分散機を使用して分散混合することによって得られる。
【0020】
逆流防止剤組成物は、インキ消費に伴うインキ界面の移動に追従して移動するものであり、インキの逆流を防止すると共に、インキタンク内面へのインキの付着を防止するものであってよい。基材はインキに相溶しないか又はインキと相溶し難い溶剤を用いる。水性インキやアルコール系、グリコール系溶剤を用いた油性インキの場合、具体的には、α-オレフィンよりなるモービルSHF21(40℃動粘度5.2cSt)、同41(40℃動粘度17.5cSt)、同61(40℃動粘度28.8cSt)、同82(40℃動粘度47.6cSt)、同401(40℃動粘度420cSt)、同1003(40℃動粘度1374cSt)(以上、モービルケミカルプロダクツインターナショナルインク製)、ポリブテンよりなるLV−7(40℃動粘度11cSt)、LV−10(40℃動粘度19cSt)、LV−25(40℃動粘度52.5cSt)、LV−50(40℃動粘度110cSt)、LV−100(40℃動粘度205cSt)、HV−15(40℃動粘度655cSt)、HV−35(40℃動粘度2300cSt)、HV−50(40℃動粘度3450cSt)、HV−100(40℃動粘度9500cSt)、HV−300(40℃動粘度26000cSt)、HV−1900(40℃動粘度(以上、日本石油(株)製)、エチレン−αオレフィンよりなるルーカントHC−10(40℃動粘度60cSt)、同HC−20(40℃動粘度155cSt)、同HC−40(40℃動粘度380cSt)、同HC−100(40℃動粘度1300cSt)、同HC−150(40℃動粘度2200cSt)、同HC−600(40℃動粘度9850cSt)、HC−2000(40℃動粘度37500cSt)(以上、三井石油化学工業(株)製)、流動パラフィン、シリコンオイル等の低極性不揮発性または難揮発性の溶剤が使用でき、これらは単独または混合して使用することが可能である。極性の小さい炭化水素系の溶剤を用いたインキの場合、極性の大きい溶剤を使用する。具体的には水の他に、極性の大きい多価アルコールのエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、グリセリンモノアセタート、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどが使用できる。これらは単独もしくは混合して使用可能である。
【0021】
上記逆流防止剤組成物の粘度調整剤に、水性インキ及びアルコール系、グリコール系溶剤を用いた油性インキ用として、低極性の溶剤を用いた場合、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロックコポリマー(SEPS)などの熱可塑性エラストマー、微粒子状シリカよりなるアエロジルR972、同R974、同200(日本アエロジル(株)製)、脂肪酸アマイドよりなるディスパロンA670−20M、同6900−20X(以上、楠本化成(株)製)等を用いることができ、基材に高極性の溶剤を用いた場合、グァーガム、ヒドロキシプロピル化グァーガム、カルボキシメチルヒドロキシプロピル化グァーガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、キサンタンガム、ウエランガム、ラムザンガム、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸ソーダ、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ローカストビーンガム、タマリンドガム、アラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、カラギーナン、サクシノグルカン等の水溶性多糖類、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド共重架橋物等の合成高分子、スメクタイト等の粘度系鉱物などを添加することができ、これらは、単独もしくは2種以上混合して使用できる。
【0022】
また、高極性溶剤を用いた逆流防止剤組成物には、インキがインキタンクに付着するのを更に防止するために界面活性剤を使用することもでき、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、フッ素系等の界面活性剤が使用できる。非イオン系界面活性剤の具体例として、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(5〜15)グリセリル、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(5〜15)等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノステアリン酸ヘキサグリセリル、モノオレイン酸、モノラウリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノリノール酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、トリオレイン酸デカグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル、モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(6)ソルビット、テトラステアリン酸ポリオキシエチレン(30〜60)ソルビット等のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(20〜60)ヒマシ油、ポリオキシエチレン(20〜100)硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(5〜30)フィトステロール、ポリオキシエチレン(25)フィトスタノール、ポリオキシエチレン(30)コレスタノール等のポリオキシエチレンステロール・水素添加ステロールモノラウリル酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(4.2〜25)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(2〜40)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(2〜20)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(10〜50)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(10〜30)ベヘニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン(7.5〜20)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(10〜30)オクチルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(5〜15)ステアリルアミン、ポリオキシエチレン(5〜15)オレイルアミン、ポリオキシエチレン(8)ステアリルプロピレンジアミン、ポリオキシエチレン(4〜15)ステアリン酸アミド、ポリオキシエチレン(5)オレイン酸アミド等のポリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレン(5〜40)ラノリンアルコール、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)ペルフルオロオクタンスルホンアミド、ポリオキシエチレン高級脂肪酸アルコールエーテル、アセチレングリコール(サーフィノール465、同485、信越化学(株)製)、ポリオキシエチレン(3〜20)−N−プロピルペルフルオロオクタンスルホンアミド等のフッ素系界面活性剤等が挙げられる。陰イオン系界面活性剤の具体例として、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレン(2〜4)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2〜4)ラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ココイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシンカリウム、ミリストイルサルコシンナトリウム、パルミトイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム等のN−アシルアミノ酸塩、ポリオキシエチレン(3〜6)トリデシルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(4.5)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム等のアルキルエーテルカルボン酸塩、ラルリルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩、ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテルリン酸塩等のポリオキシエチレンアルキルエーテル塩、N−ココイルメチルタウリンナトリウム、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ミリストイルメチルタウリンナトリウム、N−パルミトイルメチルタウリンナトリウム、N−ステアロイルメチルタウリンナトリウム等のN−アシルタウリン塩、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸塩、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアルリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルトリメチルアンモニウム等、アルキルアンモニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルフォン酸塩、ペルフルオロオクタンスルホン酸、ペルフルオロオクタンスルホン酸カリウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸リチウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸アンモニウム、N−プロピル−N−ペルフルオロオクチルスルホニルグリシンカリウム塩、リン酸ビス[2−(N−プロピルペルフルオロオクチルスルホニルアミノ)エチル]アンモニウム塩、ペルフルオロカプリル酸、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム等のフッ素界面活性剤、アルキルナフタレンスルフォン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム、アルキルリン酸カリウム塩等が挙げられる。陽イオン系界面活性剤の具体例として、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等のアルキルアンモニウム塩、N−[3−(ペルフルオロオクタンスルホンアミド)プロピル]−N,N,N,−トリメチルアンモニウムアイオダイド等のフッ素系界面活性剤等が挙げられる。両性界面活性剤の具体例として、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミノプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のベタイン型両性界面活性剤、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン・ラウリル硫酸ナトリウム等のイミダゾリン型両性界面活性剤等が挙げられる。尚、上記において括弧内の数字は酸化エチレンの付加モル数を示す。
【0023】
また、溶剤として水を用いた場合、逆流防止剤組成物のカビの発生防止のために、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、安息香酸ナトリウムなどの防腐防黴剤を適量加えることが出来る。また、水等の蒸発しやすい材料では、蒸発抑制のために、この基材に不溶及び/または難溶の不揮発性及び/または難揮発性の有機溶剤、またはこれらを粘度調整したものや、ゴム弾性を有する合成ゴムやエラストマー、プラスチックなどの成形品を乾燥防止剤として、逆流防止剤の界面に配置して併用することもできる。乾燥防止剤を液状組成物とする場合には、有機溶剤として、ポリブテン、αオレフィン、エチレン−αオレフィン、流動パラフィンなどが使用でき、単独もしくは2種以上併用して使用可能であり、粘度調整のために、アエロジルR972,同R974(日本アエロジル(株)製)などの微粒子シリカ、ディスパロン305(楠本化成(株)製)等の水添ヒマシ油系のもの、ソロイド(三晶(株)製)などのセルロース系のもの、更に金属石鹸類、ベントナイト等を単独もしくは2種以上混合して使用可能である。また、固体状の成形品の乾燥防止剤と液状組成物の乾燥防止剤とを併用することも出来る。
【0024】
いずれにしても、逆流防止剤組成物としては、損失弾性率/貯蔵弾性率の比が0.5(温度25℃、剪断応力5Pa,周波数1Hz)以下であることが必要である。逆流防止剤組成物の損失弾性率/貯蔵弾性率の比が、より小さい逆流防止剤組成物の方が、インキと逆流防止剤組成物との比重差が大きい場合であっても、塗布部を上向に放置したときに、逆流防止剤組成物の塗布部への移動がなく、また、重力による逆流防止剤組成物のたれもない。尚、上記測定条件の理由として、塗布具の静置時に逆流防止剤組成物に掛かる力は極小さいものなので、逆流防止剤組成物に掛かる歪みが小さくなるような条件で測定した。
【0025】
また、逆流防止剤組成物の逆流防止機能を確実にするために、また、液状組成物とした乾燥防止剤の乾燥防止機能や逆流防止機能を高めるために、逆流防止剤組成物の内部に位置するような浮子を配置することもできる。この浮子は逆流防止剤組成物、液状組成物とした乾燥防止剤それぞれに、もしくは一方のみに配置することもできるが、共通の浮子が両方に配置されるようにすることもできる。また、固体の乾燥防止剤を用いた場合には、その先端部分が逆流防止剤組成物の内部に位置させることによって浮子の機能をもたせることもできる。浮子の形状としては、円柱状、玉状、盤状、多角柱状、コップ状などを例示することができる。
【0026】
【作用】
本発明に係わる逆流防止剤組成物は、損失弾性率/貯蔵弾性率の比を0.5(温度25℃、剪断応力5Pa,周波数1Hz)以下に調整することにより、逆流防止剤組成物は流動し難くなる。そのため、インキと逆流防止剤組成物との比重差が大きい場合であっても、塗布部を上向に放置したときに、逆流防止剤組成物の塗布部への移動がなく、また、重力による逆流防止剤組成物のたれもない。また、顔料が沈降して筆記不能にならない遠心力で気泡を除去できる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
インキ1TITONE R62N(酸化チタン、堺化学(株)製) 55.0重量部
アクリロイドB67(アクリル樹脂、ロームアンドハース社製) 9.0重量部
メチルシクロヘキサン 35.0重量部
ホモゲノールL18(ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、花王(株)製) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、白色インキを得た。
【0028】
インキ2TITONE R62N(前述) 25.0重量部
TAROX LL−XLO(黄色酸化鉄、チタン工業(株)製) 25.0重量部
アクリロイドB67(前述) 5.0重量部
エチルシクロヘキサン 44.0重量部
ホモゲノールL18(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、黄色インキを得た。
【0029】
インキ3TITANIX JR301(酸化チタン、テイカ(株)製) 30.0重量部
LUMIKOL NKW2018(青色樹脂粒子、固形分53%、日本蛍光(株)製) 15.0重量部
ジョンクリル61J(水溶性スチレン−アクリル共重合体、固形分30%、ジョンソンポリマー(株)製) 8.0重量部
エチレングリコール 5.0重量部
グリセリン 5.0重量部
ケルザンAR6%水溶液(キサンタンガム、三晶(株)製) 8.0重量部
水 29.0重量部
上記各成分中、LUMIKOL NKW2108ケルザンAR6%水溶液以外の各成分をこんごうし、ボールミルで24時間分散処理を行った後、LUMIKOL2108、ケルザンAR6%水溶液を加えて1時間撹拌を行い、水色インキを得た。
【0030】
逆流防止剤組成物1
ケルザンT(キサンタンガム、三晶(株)製) 4.0重量部
水 94.8重量部
亜硫酸ナトリウム 1.0重量部
プロクセルGXL(1,2ベンゾチアゾリン−3オン、ICI製英国) 0.2重量部
上記各成分をプロペラ型攪拌機で混合、溶解し、損失弾性率/貯蔵弾性率の比が0.17、複素弾性率380Paの逆流防止剤組成物1を得た。
【0031】
逆流防止剤組成物2
ケルザンXLC(キサンタンガム、三晶(株)製) 2.0重量部
水 97.8重量部
プロクセルGXL(前述) 0.2重量部
上記各成分をプロペラ型攪拌機で混合、溶解し、損失弾性率/貯蔵弾性率の比が0.26、複素弾性率90Paの逆流防止剤組成物2を得た。
【0032】
逆流防止剤組成物3
ケルザンT(前述) 3.0重量部
水 94.8重量部
エマルゲン709(ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、花王(株)製) 2.0重量部プロクセルGXL(前述) 0.2重量部
上記各成分をプロペラ型撹拌機で混合、分散し、損失弾性率/貯蔵弾性率の比が0.19、複素弾性率220Paの逆流防止剤組成物を得た。
【0033】
逆流防止剤組成物4
スメクトンSA(合成スメクタイト、クニミネ工業(株)製) 7.0重量部
水 82.8重量部
グリセリン 10.0重量部
プロクセルGXL(前述) 0.2重量部
上記各成分をプロペラ型撹拌機で混合、分散し、損失弾性率/貯蔵弾性率の比が0.21、複素弾性率400Paの逆流防止剤組成物を得た。
【0034】
逆流防止剤組成物5
ケルザンT(前述) 5.0重量部
水 93.8重量部
ネオペレックスNo.6(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、花王(株)製) 1.0重量部
プロクセルGXL(前述) 0.2重量部
上記各成分をプロペラ型撹拌機で混合、溶解し、損失弾性率/貯蔵弾性率の比が0.19、複素弾性率500Paの逆流防止剤組成物を得た。
【0035】
逆流防止剤組成物6
ケルザンT(前述) 7.0重量部
水 92.8重量部
プロクセルGXL(前述) 0.2重量部
上記各成分をプロペラ型撹拌機で混合、溶解し、損失弾性率/貯蔵弾性率の比が0.15、複素弾性率800Paの逆流防止剤組成物を得た。
【0036】
逆流防止剤組成物7
ジャガーHP60(ヒドロキシプロピル化ガーガム、三晶(株)製)2.5重量部
水 97.3重量部
プロクセルGXL(前述) 0.2重量部
上記各成分をプロペラ型撹拌機で混合、溶解し、損失弾性率/貯蔵弾性率の比が0.40、複素弾性率30Paの逆流防止剤組成物を得た。
【0037】
逆流防止剤組成物8
ケルザンXLC(前述) 10.0重量部
水 89.8重量部
プロクセルGXL(前述) 0.2重量部
上記各成分をプロペラ型撹拌機で混合、溶解し、損失弾性率/貯蔵弾性率の比が0.15、複素弾性率1000Paの逆流防止剤組成物を得た。
【0038】
逆流防止剤組成物9
ポリブテンHV15(ポリブテン、日本石油(株)製)90.0重量部
セプトン2002(SEPS,クラレ(株)製) 10.0重量部
上記各成分を140〜150℃にて、2時間混合撹拌して損失弾性率/貯蔵弾性率の比が0.65、複素弾性率100Pa逆流防止剤組成物を得た。
【0039】
逆流防止剤組成物10
ポリブテンHV15(ポリブテン、日本石油(株)製)46.5重量部
モービルSHF1003(α−オレフィンオリゴマー、米国、モービルケミカルプロダクトインク製) 46.5重量部
アエロジルR972(乾式法シリカ、日本アエロジル(株)製) 2.0重量部
レオパールKL(デキストリン脂肪酸エステル、千葉製粉(株)製) 2.0重量部上記各成分を140〜150℃にて、2時間混合撹拌して損失弾性率/貯蔵弾性率の比が1.10、複素弾性率100Pa逆流防止剤組成物を得た。
【0040】
乾燥防止体
ポリブテンHV15(前述) 91.0重量部
アエロジルR972(前述) 5.4重量部
レオパールKL(前述) 3.6重量部
上記各成分を140〜150℃にて、2時間混合攪拌して乾燥防止体を得た。
【0041】
上記インキ及び逆流防止剤を収容配置するに好適な塗布具の構造の一例を図面に基づいて説明する。図1、図2に例示したものの共通の構造として、直径1.0mmのボール1(材質:超硬)とステンレス製ボールホルダー2とよりなるボールペンチップタイプの塗布部3を内径3mmの円筒状インキタンク4に取り付けたものである。このような塗布具構造のものにインキC、及び逆流防止剤Gを充填している。図2に示したものは、乾燥しやすい水を使用した逆流防止剤G´を使用しているため、これに加えて更に乾燥防止体Kを充填して塗布具を得たものである。
尚、炭化水素系溶剤を使用したインキ1〜2については、極性の大きい水及び多価アルコールを使用した逆流防止剤1〜6及び7〜8、水を主溶剤に使用したインキ3には、低極性の溶剤を使用した逆流防止剤9〜10の組み合わせで実施した。
それぞれのインキ、逆流防止剤、インキタンクの材質、塗布具の構造の関係は表1の通りである。
【0042】
【発明の効果】
上記の塗布具構造に上記のインキ及び逆流防止剤をそれぞれ組み合わせて収容配置させ、実施例、比較例とした。これら実施例、比較例について、下記の試験を行った。結果を表1に示す。
【0043】
逆流防止剤の複素弾性率測定
測定条件
測定器:CVOレオメーター(BOHLIN INSTRUMENTS社製)
温度:25℃
剪断応力:5Pa
周波数 :1Hz
ローター:φ40mm、4°コーンプレート
上記測定条件で損失弾性率/貯蔵弾性率の比、及び複素弾性率を測定した。
【0044】
逆流防止剤逆転、たれ試験
各実施例、比較例の塗布具をペン先を上向きに50℃にて1ヶ月放置し、逆流防止剤のペン先方向への移動の有無及び後端へのたれの有無を確認した。
【0045】
脱泡性試験
各実施例、比較例の塗布具について、遠心力の程度を変化させた下記に示す複数の条件で遠心処理を行い、目視にて逆流防止剤中の気泡の有無を確認し、気泡が除去された最小回転数及びその回転数において気泡を除去した塗布具を手書きにて、インキが吐出するかどうかを確認した。
【0046】
遠心条件
▲1▼1000rpm×10分
▲2▼2000rpm×10分
▲3▼3000rpm×10分
▲4▼4000rpm×10分
▲5▼5000rpm×10分
使用遠心機:KOKUSAN H103N((株)コクサン製)
【0047】
【表1】
Figure 0003925271
【0048】
以上、詳細に説明したように、本発明の塗布具は、インキが逆流し難く、逆流防止剤の逆転、塗布具後端へのたれや気泡を除去する遠心工程においても顔料が沈降しない条件で気泡の除去がなせる、極めて良好なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一例を示す要部拡大縦断面図。
【図2】他の一例を示す要部拡大縦断面図。
【符号の説明】
1 ボール
2 ボールホルダー
3 塗布部
4 インキタンク
C インキ
G 逆流防止剤
K 乾燥防止剤

Claims (3)

  1. 容器内に自由状態で収容されるインキの吐出先と反対側の界面に接触してインキの逆流防止剤組成物を配置した塗布具において、前記逆流防止剤組成物の損失弾性率と貯蔵弾性率の比(損失弾性率/貯蔵弾性率)の値が0.5(温度25℃、剪断応力5Pa、周波数1Hz)以下であると共に、複素弾性率が90Pa以上800Pa以下(温度25℃、剪断応力5Pa、周波数1Hz)である塗布具。
  2. 前記インキが着色剤と炭化水素系溶剤とから少なくともなり、前記逆流防止剤組成物がインキの炭化水素系溶剤に不溶又は難溶の有機溶剤及び/又は水と粘度調整剤とより少なくともなる請求項1記載の塗布具。
  3. 前記逆流防止剤組成物が、少なくとも水とキサンタンガムとを含有する請求項2に記載の塗布具。
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