JP2004034364A - 塗布具 - Google Patents

塗布具 Download PDF

Info

Publication number
JP2004034364A
JP2004034364A JP2002191301A JP2002191301A JP2004034364A JP 2004034364 A JP2004034364 A JP 2004034364A JP 2002191301 A JP2002191301 A JP 2002191301A JP 2002191301 A JP2002191301 A JP 2002191301A JP 2004034364 A JP2004034364 A JP 2004034364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating liquid
coating
composition
manufactured
polyoxyethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002191301A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Furumatsu
古松 克彦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pentel Co Ltd filed Critical Pentel Co Ltd
Priority to JP2002191301A priority Critical patent/JP2004034364A/ja
Publication of JP2004034364A publication Critical patent/JP2004034364A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)

Abstract

【課題】塗布先を接続した塗布液タンクに塗布液と、この塗布液の上に逆流防止体とを充填した塗布具であって、塗布液の使い切りが明確で、逆流防止体組成物の吐出が少量である塗布具を提供する。
【解決手段】先端弁型ペン先などの塗布先を接続した塗布液タンク内に、インキ又は修正液である塗布液と逆流防止体組成物とを配置した塗布具において、前記塗布液と逆流防止体組成物との接触部及び/又は逆流防止体組成物内にソーダ石灰ガラス球、架橋ポリメチルメタアクリレート球、ケイソウ土、ケイ酸アルミニウムなどの粒径20μm〜2000μmの粒子を含む塗布具。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、穂先、繊維集合体、ヘラ先、ボールペンチップ等の塗布先に接続した塗布液タンク内に、塗布跡を形成するために使用される塗布液と、この塗布液の逆流防止体組成物とを備える塗布具に関し、更には塗布液の使い切りが明確であり、塗布液を使い切った後、逆流防止体組成物の吐出を抑制できる塗布具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、筒状の塗布液タンク内に、塗布液を収容し、この塗布液後端の界面に接触するように、塗布液に不溶または難溶な逆流防止体組成物を配した塗布具が知られている。例えば、特開2001−205987には先端ボールを回転自由に抱持したボールペンチップが継手を介して接続されたインキ筒内に、必須の成分である白色顔料、有機溶剤、造膜性樹脂にゲル化剤が添加されて白色顔料の沈降を抑制し、かつ筆記に支障のない粘度に調整されたインキが充填され、このインキの後端にグリース状のインキ追従体が配設されたことを特徴とするボールペン型修正ペンが開示されている。
塗布液には筆跡として文字、図柄を描くためのインキと、既に筆記されている筆跡を隠蔽するための修正液とが知られている。逆流防止体組成物の機能は、塗布液や塗布液中の溶剤及び溶剤蒸気など塗布液成分が塗布具後端から漏れるのを防止する事である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
逆流防止体組成物を配置した塗布具では、塗布液をすべて消費し尽くした事を確認する方法として、塗布液タンクを構成する材質を透明又は半透明性の合成樹脂にて製造することが考えられるが、塗布液によっては塗布液タンクの内壁に付着して確認が困難である場合がある。また、透明又は半透明性の塗布液タンクにて視認性を付与したとしても、使用者が必ずこれを目視確認するとは限らず、使用している最中に塗布液がなくなって、逆流防止体組成物が吐出され、紙面等の被筆記面を汚染することがあった。特に、加圧によって強制的に塗布液を吐出させるものでは、逆流防止体組成物がいつまでも吐出してしまう為、塗布液が無くなった事が不明確であり、また塗布面の汚染も激しい。よって塗布液が無くなった事を明確にし、且つ、塗布面の汚染を防ぐ為には、逆流防止体組成物の吐出を極力少量とする又は逆流防止体組成物が吐出しないようにする必要がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、 塗布液タンク内に塗布液を収容し、この塗布液の界面に接触して逆流防止体を配置した塗布具において、少なくとも前記塗布液と逆流防止体の接触部に粒径20μm〜2000μmの粒子を配置した塗布具を要旨とするものである。
【0005】
以下、本発明の塗布具について説明する。
塗布具の塗布先としては、ボールペン状のペン先の他に棒状物や球体よりなる塗布部材をバネ等の弾撥体により前方に付勢して塗布液吐出口の内縁に押し付けた先端弁式のものや、繊維集合体、筆穂を使用したものなど、適宜採用する事ができる。特に使用される塗布液が揮発性の溶剤を使用したものであれば、弁を使用する等、塗布先からの溶剤の蒸発を押さえるような構造にすることが好ましい。先端弁式であれば、弁体ともなる塗布部材の材質は、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート等の樹脂、ステンレス、真鍮などの金属が使用できる。
【0006】
塗布液を収容する塗布液タンクは、内部に塗布液及び逆流防止体組成物を収容するものであり、その材質はナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられ、耐溶剤性を考慮するとナイロン、ポリエチレンテレフタレート、フッ素樹脂、ポリブチレンテレフタレートが好ましいが、ポリプロピレン、ポリエチレンでも内面にナイロン、ポリエチレンテレフタレート、フッ素樹脂、ポリブチレンテレフタレートをコーティングして耐溶剤性を向上した上で用いることもできる。また塗布液タンク内壁面を、算術平均荒さ(Ra)が500nm以下、最大高低差(P−V)が5000nm以下の表面荒さ(JIS B0601)とすると、塗布液や逆流防止体組成物が塗布液タンク内壁に付着しにくくなり好ましい。また、塗布液タンクの形状は、一般的な合成樹脂の押出成形パイプのような横断面円形状の筒体が好ましいが、内径が部分によって異なるものであっても良いし、横断面が四角や六角などの多角形などや、自由な形状の射出成型品であってもよい。
【0007】
塗布液は、筆跡や図柄を形成するインキや、既にある筆跡や図形を隠蔽する修正液として使用するもので、着色剤と溶剤と定着剤とを少なくとも含むものが例示できる。
【0008】
着色剤は、顔料や染料が使用できるが、その使用量は塗布液全量に対し、3〜65重量%に調整することが好ましい。
顔料の具体例としては、TITONE SR−1、同650、同R62N、同R3L、同R7E(以上、堺化学工業(株)製)、クロノスKR−310、同KR−380、同480(以上、チタン工業(株)製)、タイピュアR−900、同R−602、同R−960、同R−931(以上、デュポン・ジャパン、リミテッド製)、TITANIXJR301、同JR805、同JR602、同JR701、同JR800(以上、テイカ(株)製)などの酸化チタン、Special Black 6、同S170、同S610、同5、同4、同4A、同550、同35、同250、同100、Printex 150T、同U、同V、同140U、同140V、同95、同90、同85、同80、同75、同55、同45、同P、同XE2,同L6、同L、同300、同30、同3、同35、同25、同200、同A、同G(以上、デグサ・ジャパン(株)製)、#2400、#2350、#2300、#2200B、#1000、#950、#900、#850、#MCF88、MA600、MA100、MA7、MA11,#50、#52、#45、#44、#40、#33,#32、#30、CF9、#20B、#4000B(以上、三菱化成工業(株)製)、MONARCH 1300、同1100、同1000、同900、同880、同800、同700、MOGUL L、REGAL 400R、同660R、同500R、同330R、同300R、同99R、ELFTEX 8、同12、BLACK PEARLS 2000(以上、米国、キャボットCo.LTD製)、RAVEN7000、同5750、同5250、同5000、同3500、同2000、同1500、同1255、同1250、同1200、同1170、同1060、同1040、同1035、同1020、同1000、同890H、同890、同850、同790、同780、同760、同500、同450、同430、同420、同410、同22,同16、同14、同825Oil Beads、同H20、同C、Conductex 975、同900,同SC(以上、コロンビヤン・カーボン日本(株)製)などのカーボンブラック、BS−605、同607(以上、東洋アルミ(株)製)、ブロンズパウダーP−555、同P−777(以上、中島金属箔工業(株)製)、ブロンズパウダー3L5、同3L7(以上、福田金属箔工業(株)製)などの金属粉顔料、また、黒色酸化鉄、低次性酸化チタン、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロムなどの無機顔料、ハンザエロー−10G、同5G、同3G、同4、同GR、同A、ベンジジンエロー、パーマネントエローNCG、タートラジンレーキ、キノリンエロー、スダーン1、パーマネントオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGN、パーマネントブラウンFG、パラブラウン、パーマネントレッド4R、ファイヤーレッド、ブリリアントカーミンBS、ピラゾンレッド、レーキレッドC、キナクリドンレッド、ブリリアントカーミン6B、ボルドー5B、チオインジゴレッド、ファストバイオレットB、ジオキサジンンバイオレット、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、インジゴ、アシッドグリーンレーキ、フタロシアニングリーンなどの有機顔料などが挙げられる。また、この他に硫化亜鉛、珪酸亜鉛、硫酸亜鉛カドミウム、硫化カルシウム、硫酸ストロンチウム、タングステン酸カルシウムなどの無機蛍光顔料が挙げられる。
【0009】
染料の具体例としては、直接染料として、ジャパノールファストブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック17)、ウォーターブラック100L(同19)、ウォーターブラックL−200(同19)、ダイレクトファストブラックB(同22)、ダイレクトファストブラックAB(同32)、ダイレクトディープブラックEX(同38)、ダイレクトファストブラックコンク(同51)、カヤラススプラグレイVGN(同71)、カヤラスダイレクトブリリアントエローG(C.I.ダイレクトエロー4)、ダイレクトファストエロー5GL(同26)、アイゼンプリムラエローGCLH(同44)、ダイレクトファストエローR(同50)、アイゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレクトレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX(同4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(同23)、アイゼンダイレクトローデュリンBH(同31)、ダイレクトスカーレットB(同37)、カヤクダイレクトスカーレット3B(同39)、アイゼンプリムラピンク2BLH(同75)、スミライトレッドF3B(同80)、アイゼンプリムラレッド4BH(同81)、カヤラススプラルビンBL(同83)、カヤラスライトレッドF5G(同225)、カヤラスライトレッドF5B(同226)、カヤラスライトローズFR(同227)、ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクトブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(同15)、スミライトスプラブルーBRRコンク(同71)、ダイボーゲンターコイズブルーS(同86)、ウォーターブルー#3(同86)、カヤラスターコイズブルーGL(同86)、カヤラススプラブルーFF2GL(同106)、カヤラススプラターコイズブルーFBL(同199)等が挙げられる。
【0010】
酸性染料として、アシッドブルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニグロシン(同2)、スミノールミリングブラック8BX(同24)、カヤノールミリングブラックVLG(同26)、スミノールファストブラックBRコンク(同31)、ミツイナイロンブラックGL(同52)、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(同52)、スミランブラックWA(同52)、ラニルブラックBGエクストラコンク(同107)、カヤノールミリングブラックTLB(同109)、スミノールミリングブラックB(同109)、カヤノールミリングブラックTLR(同110)、アイゼンオパールブラックニューコンク(同119)、ウォーターブラック187−L(同154)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(C.I.アシッドエロー7:1)、カヤシルエローGG(同17)、キシレンライトエロー2G140%(同17)、スミノールレベリングエローNR(同19)、ダイワタートラジン(同23)、カヤクタートラジン(同23)、スミノールファストエローR(同25)、ダイアシッドライトエロー2GP(同29)、スミノールミリングエローO(同38)、スミノールミリングエローMR(同42)、ウォーターエロー#6(同42)、カヤノールエローNFG(同49)、スミノールミリングエロー3G(同72)、スミノールファストエローG(同61)、スミノールミリングエローG(同78)、カヤノールエローN5G(同110)、スミノールミリングエロー4G200%(同141)、カヤノールエローNG(同135)、カヤノールミリングエロー5GW(同127)、カヤノールミリングエロー6GW(同142)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同9)、ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニューコクシン(同18)、アイゼンボンソーRH(同26)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノールレベリングブリリアントレッドS3B(同35)、カヤシルルビノール3GS(同37)、アイゼンエリスロシン(同51)、カヤクアシッドローダミンFB(同52)、スミノールレベリングルビノール3GP(同57)、ダイアシッドアリザリンルビノールF3G200%(同82)、アイゼンエオシンGH(同87)、ウォーターピンク#2(同92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(同92)、ローズベンガル(同94)、カヤノールミリングスカーレットFGW(同111)、カヤノールミリングルビン3BW(同129)、スミノールミリングブリリアントレッド3BNコンク(同131)、スミノールミリングブリリアントレッドBS(同138)、アイゼンオパールピンクBH(同186)、スミノールミリングブリリアントレッドBコンク(同249)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同254)、カヤクアシッドブリリアントレッドBL(同265)、カヤノールミリングレッドGW(同276)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.アシッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレットBN(同17)、スミトモパテントピュアブルーVX(C.I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー#106(同1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブルー#9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、スプラノールブルーB(同15)、オリエントソルブルブルーOBC(同22)、スミノールレベリングブルー4GL(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同25)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブルーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエクストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカイブルーB(同78)、スミトモブリリアントインドシアニン6Bh/c(同83)、サンドランシアニンN−6B350%(同90)、ウォーターブルー#115(同90)、オリエントソルブルブルーOBB(同93)、スミトモブリリアントブルー5G(同103)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(同112)、カヤノールミリングシアニン5R(同113)、アイゼンオパールブルー2GLH(同158)、ダイワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリーン3)、アシッドブリリアントミリンググリーンB(同9)、ダイワグリーン#70(同16)、カヤノールシアニングリーンG(同25)、スミノールミリンググリーンG(同27)等が挙げられる。
【0011】
塩基性染料として、C.I.ベーシックブルー7、C.I.ベーシックレッド1などが挙げられる。
【0012】
油性染料として具体的には、ニグロシンベ−スEE、同EEL、同EX、同EXBP、同EB、オイルイエロー101、同107、オイルピンク312、オイルブラウンBB、同GR、オイルグリーンBG、オイルブルー613、同BOSオイルブラックHBB、同860、同BS、バリファストイエロー1101、同1105、同3108、同4120、バリファストオレンジ2210、同3209、同3210、バリファストレッド1306、同1308、同1355、同1360、同2303、同2320、同3304、同3306、同3320、バリファストピンク2310N、バリファストブラウン2402、同3405、バリファストグリーン1501、バリファストブルー1603、同1605、同1607、同1631、同2606、同2610、同2620、バリファストバイオレット1701、同1702、バリファストブラック1802、同1807、同3804、同3806,同3808、同3810、同3820、同3830、スピリットレッド102、オスピーイエローRY、ROB−B、MVB3、SPブルー105(以上、オリエント化学工業(株)製)、アイゼンスピロンイエロー3RH、同GRLHスペシャル、同C−2GH、同C−GNH、アイゼンスピロンオレンジ2RH、同GRHコンクスペシャル、アイゼンスピロンレッドGEH、同BEH、同GRLHスペシャル、同C−GH、同C−BH、アイゼンスピロンバイオレットRH、同C−RH、アイゼンスピロンブラウンBHコンク、同RH、アイゼンスピロンマホガニーRH、アイゼンスピロンブルーGNH、同2BNH、同C−RH、同BPNH、アイゼンスピロングリーンC−GH、同3GNHスペシャル、アイゼンスピロンブラックBNH、同MH、同RLH、同GMHスペシャル、同BHスペシャル、S.B.N.オレンジ703、S.B.N.バイオレット510、同521、S.P.T.オレンジ6、S.P.T.ブルー111、SOTピンク1、SOTブルー4、SOTブラック1、同6、同10、同12、13リキッド、アイゼンローダミンBベース、アイゼンメチルバイオレットベース、アイゼンビクトリアブルーBベース(以上、保土谷化学工業(株)製)、オイルイエローCH、オイルピンク330、オイルブルー8B、オイルブラックS、同FSスペシャルA、同2020、同109、同215、ALイエロー1106D、同3101、ALレッド2308、ネオスーパーイエローC−131、同C−132、同C−134、ネオスーパーオレンジC−233、ネオスーパーレッドC−431、ネオスーパーブルーC−555、ネオスーパーブラウンC−732、同C−733(以上、中央合成化学(株)製)、オレオゾールファストイエロー2G、同GCN、オレオゾールファストオレンジGL、オレオゾールファストレッドBL、同RL(以上、田岡化学工業(株)製)、サビニールイエロー2GLS、同RLS、同2RLS、サビニールオレンジRLS、サビニールファイアレッドGLS、サビニールレッド3BLS、サビニールピンク6BLS、サビニールブルーRN、同GLS、サビニールグリーン2GLS、サビニールブラウンGLS(以上、サンド社製、スイス国)、マゼンタSP247%、クリスタルバイオレット10B250%、マラカイトグリーンクリスタルコンク、ブリリアントグリーンクリスタルH90%、スピリットソルブルレッド64843(以上、ホリディ社製、英国)、ネプチューンレッドベース543、ネプチューンブルーベース634、ネプチューンバイオレットベース604、バソニールレッド540、バソニールバイオレット600(以上、BASF社製、独国)などが挙げられる。
【0013】
溶剤は、水性塗布液の場合、主溶剤として水を用い、その他に、ペン先の乾燥防止の為に、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール等の水溶性有機溶剤を用いる事もできる。
油性塗布液の場合、主溶剤としてエタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、プロパノール、ヘキサノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール系溶剤が挙げられ、これらは単独もしくは混合して使用可能である。
【0014】
また油性塗布液を修正液とする場合は、隠蔽する筆跡と溶解しにくい低極性の溶剤を用いることが好ましく、具体的には、ノルマルヘキサン(沸点68.7℃)、イソペンタン、ノルマルヘプタン(沸点98.4℃)、ノルマルオクタンなど脂肪族炭化水素系溶剤、シクロペンタン(沸点49.2℃)、メチルシクロペンタン(沸点71.8℃)、シクロヘキサン(沸点80.0℃)、メチルシクロヘキサン(沸点100.9℃)、エチルシクロヘキサン(沸点132℃)等の脂環族炭化水素系溶剤が挙げられ、更にその他、エクソールDSP 100/140(初留点102℃、乾点138℃)、同D30(初留点141℃、乾点172℃)、同D40(初留点153℃、乾点196℃)、同D80(初留点204℃、乾点230℃)、同D110(初留点243℃、終点272℃)、同D130(初留点277℃、終点310℃)、アイソパーC(初留点97℃、乾点104℃)、同E(初留点115℃、乾点138℃)、同G(初留点156℃、乾点175℃)、同H(初留点176℃、乾点192℃)、同L(初留点188℃、乾点210℃)、同M(初留点208℃、乾点254℃)(以上、エクソン化学(株)製)などの脂肪族炭化水素系溶剤の混合品などが挙げられる。これらは、単独もしくは混合して使用可能であり、その使用量は塗布液全量に対して30〜95重量%が好ましい。
【0015】
定着剤は紙、ガラス等の被筆記面への定着性を向上すると共に、乾燥皮膜を形成する為に使用する。具体例としては水性塗布液の場合、スチレン−アクリル酸共重合体のアンモニウム塩、α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体のアンモニウム塩といった水溶性樹脂を用いることができる。また、アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂共重合物などの水不溶性樹脂などを用いることもできる。尚、水不溶性樹脂はエマルジョン形態で使用する。
【0016】
アルコール系及び/またはグリコール系溶剤を用いた油性塗布液の場合、ケトン樹脂、キシレン樹脂、ポリエチレンオキサイド、ロジン樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
【0017】
低極性の炭化水素系溶剤を用いた場合、例えば、テスラック2158−100(日立ポリマー(株)製)、フタルキッドDX615(50重量%キシレン溶液、日立化成(株)製)などのアルキド樹脂、アクリロイドB66、同B67(以上、英国、ロームアンドハース社製)などのアクリル樹脂、カリフレックスTR−1107(シェル化学(株)製)、タフプレンA、アサプレンT−431(以上、旭化学工業(株)製)などのスチレン系エラストマー、スミテートRB−11(住友化学工業(株)製)、エバフレックス150(三井ポリケミカル(株)製)などのエチレン・酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。定着性、塗布性を考慮すると、その使用量は塗布液全体に対して1〜20重量%が好ましい。
【0018】
上記各成分の他に、粘度調整のために、水性塗布液の場合、グァーガム、ヒドロキシプロピル化グァーガム、カルボキシメチルヒドロキシプロピル化グァーガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、キサンタンガム、ウエランガム、ラムザンガム、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸ソーダ、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ローカストビーンガム、タマリンドガム、アラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、カラギーナン、サクシノグルカン等の水溶性多糖類、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド共重合架橋物などの合成高分子、スメクタイト等の粘土系鉱物などを添加することもできる。これらは単独もしくは2種以上混合して使用できる。低極性の炭化水素系溶剤を使用した塗布液の場合、脂肪酸アマイドよりなる、ディスパロンA670−20M(有効成分20%)、6900−20X(有効成分20%)(以上、楠本化成(株)製)、微粒子シリカよりなるアエロジルR972、同R974,同200(以上、日本アエロジル(株)製)などを使用できる。
【0019】
また顔料分散安定性の為に、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸塩、ポリカルボン酸高分子などの陰イオン系界面活性剤、ポリエチレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の非イオン系界面活性剤、第4級アンモニウム塩、アルキルアミン塩などの分散剤を添加することができる。
【0020】
尚、着色剤に隠蔽性の高い酸化チタン、溶剤に低極性炭化水素で沸点40〜150℃の揮発性溶剤を使用すれば修正液として使用できる。
【0021】
塗布液は上記各成分をボールミル、アトライター、サンドグラインダー、インペラーミル等の攪拌分散機を使用して分散混合する事によって得られる。
【0022】
逆流防止体組成物は、塗布液消費に伴う塗布液界面の移動に追従して移動するものであり、塗布液の逆流を防止するものであるが、塗布液タンク内側への塗布液の付着を防止する作用を併せ持つものであってもよい。逆流防止体組成物の基材は塗布液に相溶しないか又は塗布液3と相溶し難い溶剤を用いる。
水性塗布液やアルコール系、グリコール系溶剤を用いた油性塗布液の場合、具体的には、α−オレフィンよりなるモービルSHF21(40℃動粘度0.52m/s)、同41(40℃動粘度1.75m/s)、同61(40℃動粘度2.88m/s)、同82(40℃動粘度4.76m/s)、同401(40℃動粘度42m/s)、同1003(40℃動粘度137.4m/s)(以上、モービルケミカルプロダクツインターナショナルインク製)、ポリブテンよりなるLV−7(40℃動粘度1.1m/s)、LV−10(40℃動粘度1.9m/s)、LV−25(40℃動粘度5.24m/s)、LV−50(40℃動粘度11m/s)、LV−100(40℃動粘度20.5m/s)、HV−15(40℃動粘度65.5m/s)、HV−35(40℃動粘度230m/s)、HV−50(40℃動粘度345m/s)、HV−100(40℃動粘度950m/s)、HV−300(40℃動粘度2600m/s)、HV−1900(40℃動粘度16000m/s)、HV−3000(40℃動粘度32000m/s)(以上、日本石油(株)製)、エチレン−αオレフィンよりなるルーカントHC−10(40℃動粘度6m/s)、同HC−20(40℃動粘度15.5m/s)、同HC−40(40℃動粘度38m/s)、同HC−100(40℃動粘度130m/s)、同HC−150(40℃動粘度220m/s)、同HC−600(40℃動粘度985m/s)、同HC−2000(40℃動粘度3750m/s)(以上、三井石油化学工業(株)製)、流動パラフィン、シリコンオイル等の低極性不揮発性、または難揮発性の溶剤が使用でき、これらは単独または混合して使用することが可能である。
極性の小さい炭化水素系の溶剤を用いた塗布液の場合、極性の大きい溶剤を使用する。具体的には水の他に、極性が大きい多価アルコールのエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、グリセリンモノアセテート、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどが使用できる。これらは単独もしくは混合して使用可能である。
【0023】
上記逆流防止体組成物の粘度調整剤として、逆流防止体組成物の基材に低極性の溶剤を用いた場合、微粒子シリカよりなるアエロジルR972、同R974、同200(以上、日本アエロジル(株)製)、脂肪酸アマイドよりなるディスパロンA670−20M、同6900−20X(以上、楠本化成(株)製)などを用いることができ、基材に高極性の溶剤を用いた場合、グァーガム、ヒドロキシプロピル化グァーガム、カルボキシメチルヒドロキシプロピル化グァーガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、キサンタンガム、ウエランガム、ラムザンガム、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸ソーダ、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ローカストビーンガム、タマリンドガム、アラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、カラギーナン、サクシノグルカン等の水溶性多糖類、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド共重架橋物などの合成高分子、スメクタイト等の粘度系鉱物などを添加することができ、これらは、単独もしくは2種以上混合して使用できる。
【0024】
また、基材に高極性溶剤を用いた逆流防止体組成物には、塗布液が塗布液タンクの内壁に付着するのを更に防止するために界面活性剤を使用することもでき、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、フッ素系などの界面活性剤が使用できる。
非イオン系界面活性剤の具体例として、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(5〜15、オキシエチレンの付加モル数、以下同じ)グリセリル、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(5〜15)等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノステアリン酸ヘキサグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノリノール酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、トリオレイン酸デカグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル、モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(6)ソルビット、テトラステアリン酸ポリオキシエチレン(30〜60)ソルビット等のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(20〜60)ヒマシ油、ポリオキシエチレン(20〜100)硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(5〜30)フィトステロール、ポリオキシエチレン(25)フィトスタノール、ポリオキシエチレン(30)コレスタノール等のポリオキシエチレンステロール・水素添加ステロールモノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(4〜25)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(2〜40)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(2〜20)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(10〜50)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(10〜30)ベヘニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン(〜20)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(10〜30)オクチルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(5〜15)ステアリルアミン、ポリオキシエチレン(5〜15)オレイルアミン、ポリオキシエチレン(8)ステアリルプロピレンジアミン、ポリオキシエチレン(4〜15)ステアリン酸アミド、ポリオキシエチレン(5)オレイン酸アミド等のポリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレン(5〜40)ラノリンアルコール、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)ペルフルオロオクタンスルホンアミド、ポリオキシエチレン高級脂肪酸アルコールエーテル、アセチレングリコール(サーフィノール465、同485、信越化学(株)製)、ポリオキシエチレン(3〜20)−N−プロピルペルフルオロオクタンスルホンアミド等のフッ素系界面活性剤が挙げられる。
【0025】
陰イオン系界面活性剤の具体例として、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレン(2〜4)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2〜4)ラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ココイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシンカリウム、ミリストイルサルコシンナトリウム、パルミトイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム等のN−アシルアミノ酸塩、ポリオキシエチレン(3〜6)トリデシルエーテル酢酸ナトリウム等のアルキルエーテルカルボン酸塩、ラウリルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩、N−ココイルメチルタウリンナトリウム、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ミリストイルメチルタウリンナトリウム、N−パルミトイルメチルタウリンナトリム、N−ステアロリルメチルタウリンナトリウム等のN−アシルタウリン塩、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸塩、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルトリメチルアンモニウム等のアルキルアンモニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルフォン酸塩、ぺルフルオロオクタンスルホン酸、ペルフルオロオクタンスルホン酸カリウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸リチウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸アンモニウム、N−プロピル−N−ペルフルオロオクチルスルホニルグリシンカリウム塩、リン酸ビス(2−(N−プロピルペルフルオロオクチルスルホニルアミノ)エチル)アンモニウム塩、ペルフルオロカプリル酸、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム等のフッ素界面活性剤、アルキルナフタレンスルフォン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム、アルキルリン酸カリウム塩などが挙げられる。
【0026】
陽イオン系界面活性剤の具体例として、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等のアルキルアンモニウム塩、N−(3−(ペルフルオロオクタンスルホンアミド)プロピル)−N,N,N,−トリメチルアンモニウムアイオダイト等のフッ素系界面活性剤などが挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としては、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミノプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のベタイン型両性界面活性剤、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシルメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン・ラウリル硫酸ナトリウム等のイミダゾリン型両性界面活性剤などが挙げられる。
【0027】
また基材として水を用いた場合、逆流防止体組成物4のカビ発生防止のためにデヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、安息香酸ナトリウムなどの防腐防カビ剤を適量加えることができる。また、水などの蒸発しやすい材料では、蒸発抑制の為に、この基材に不溶及び/または難溶の不揮発性及び/または難揮発性の有機溶剤、またはこれらを粘度調整したものや、ゴム弾性を有する合成ゴムやエラストマー、プラスチックなどの成型品を浮き体として、逆流防止体組成物の後端側界面に配置して併用することもできる。
液状組成物よりなる乾燥防止体5としては、有機溶剤としてポリブテン、αオレフィン、エチレンαオレフィン、流動パラフィンなどが利用でき、単独または2種以上併用して使用可能であり、粘度調整のために、アエロジルR972、同R974(以上、日本アエロジル(株)製)などの微粒子シリカ、ディスパロン305(楠本化成(株)製)などの水添ヒマシ油系のもの、ソロイド(三晶(株)製)などのセルロース系のもの、更に金属石鹸類、ベントナイト等を単独または2種以上混合して使用可能である。また、固体状成型品よりなる乾燥防止体6と液状組成物よりなる乾燥防止体5とを併用することもできる。
【0028】
本発明は、少なくとも前記塗布液と逆流防止体の接触部に粒径20μm〜2000μmの粒子を配置するものであるが、この粒子は、逆流防止体組成物の吐出を抑制するものである。これら粒子は塗布液や逆流防止体組成物に対して不溶又は難溶であり、膨潤しない物質であれば自由に選択する事ができる。また粒径は電子顕微鏡で粉体の2軸平均径を測定し、測定した2軸平均径を算術平均して表す。
粒子の具体例としてはソーダ石灰ガラス球としてGB290(粒径70μm)、GB300(同100μm)、GB320(同140μm)、GB377(同320μm)、GB397(同400μm)、GB−B(同510μm)、GB−C(同340μm)、GB−D(同260μm)、GB−G(同150μm)、GB−J(同90μm)、GB−K(同80μm)、GB−AC(同200μm)、GB−AD(同160μm)、GB−AE(同120μm)、GB−AF(同110μm)、GB−AG(同80μm)、GB−AH(同70μm)、GB703K(同130μm)、GB704K(同160μm)、GB705K(同200μm)、GB706K(同280μm)、GB707K(同340μm)、GB708K(同480μm)、GB200M(同730μm)、GB201M(同860μm)、GB501M(同1020μm)、GB502M(同1200μm)、GB503M(同1700μm)、(以上、ポッターズ・バロティーニ(株)製)、架橋ポリメチルメタアクリレート(PMMA)球としてGM−2001(粒径20μm)、GM−2801(同30μm)、GM−4003(同40μm)、GM−5003(同50μm)、GM−9005(同90μm)(以上、ガンツ化成(株)製)、MX−3000(粒径30μm)、MR−90G(同90μm)(以上、綜研化学(株)製)、ケイソウ土としてシリカ#645(粒径30μm)(中央シリカ(株)製)、ケイ酸アルミニウムとしてキョーワード700SN(粒径250μm、協和化学工業(株)製)が挙げられる。これらは単独又は2種以上併用して使用することができる。また使用量は粒子9の総体積が、逆流防止体組成物の総体積の0.1%〜99%であると、より逆流防止体の吐出を最小限にする事ができる。
これら粒子は逆流防止体組成物中に平均的に配置するより、塗布液と逆流防止体組成物の接触部付近に配置した方が効率的であり好ましい。その場合塗布液タンクに塗布液を充填した後、直接粒子を入れてから逆流防止体組成物を充填する方法もあるが、あらかじめ粒子を加えた逆流防止体組成物を塗布液タンクに充填してから遠心処理など行い、比重差によって移動させる方法もある。この場合、粒子の比重が逆流防止体の比重より大きい事が必要である。
【0029】
【作用】
本発明に係る塗布具は、塗布液が無くなると粒径20μm〜2000μmの粒子が塗布先や塗布液タンクと塗布先の接続部で目詰まりを起こす事によって逆流防止体を通さなくなる。よって塗布液が無くなった事が明確であり、かつ逆流防止体の吐出を少量にする事により、紙面の汚れを最小限にする事ができる。20μm未満の粒子は目詰まりを起こす事なく粒子と共に逆流防止体組成物が吐出してしまい、逆に2000μmを越える粒子は粒子間の隙間が大きいため逆流防止体組成物が吐出する為、塗布液が無くなった事は明確にならない。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の一例を図面に基づいて説明する。
ポリブチレンテレフタレートの射出成型品である塗布液タンク1の先端小孔にボールペンチップ型の塗布先2が取り付けられている。塗布先2は、先端にボール3を抱持し、そのボール3をコイルスプリング4にて前方(図面下方)付勢し、ボール3の径よりも小径となっている塗布液吐出口の内縁にボール3が押しつけられた状態となっている。塗布の際には、このボール3が紙などの被塗布面(図示せず)に押しつけられて後退し、塗布液吐出口にボール3との間に隙間が生じて塗布液5を吐出可能となす。被塗布面への押しつけを解除すると、コイルスプリング4の弾撥力によって再びボール3が塗布液吐出口の内縁に押しつけられ、塗布液5が出ていくことを遮断する。
【0031】
内部に収容されている塗布液5は、水と相溶しない有機溶剤を主溶剤とした油性インキ又は油性修正液を想定しており、その界面には逆流防止体組成物6が層状に配置されている。この逆流防止体組成物6は、塗布液5と相溶すべきでないことから、水を主溶剤として添加剤にて増粘・ゲル化したものである。また、逆流防止体組成物6中の水の蒸発を抑制するために、乾燥防止体組成物7として水と相溶しない有機溶剤を主溶剤としてこれをゲル化したものを、逆流防止体組成物6の後部界面に接触して層状に配置している。この乾燥防止体組成物7も塗布液5及び逆流防止体組成物6の逆流をも抑制するもの足り得るが、逆流防止機能を確実にするために乾燥防止体組成物7の層中に、この乾燥防止体組成物と同程度の比重を有する合成樹脂の射出成型品である有底筒状で先端側をドーム状に縮径した浮体8を浸漬して配置している。
【0032】
逆流防止体組成物6の層に浸漬して、ソーダ石灰ガラスの粒子9が多数配置されている。この粒子9は逆流防止体組成物6よりも高い比重を持っており、内容物充填後の遠心処理などで、塗布液5の界面に接触して層状に細密充填されるように配置されている。この粒子9は、その粒子径が20μm〜2000μmである必要があるが、20μmより細かい粒であると、塗布液と共に塗布先より吐出されてしまい、塗布液場消費され尽くした後も逆流防止体組成物が吐出されることを抑制できないことが懸念され、2000μmより大きいと、細密充填されたとしても粒子間の隙間が大きく、その隙間を通して逆流防止体組成物が流れ、結局逆流防止体組成物が吐出されることを抑制できないことが懸念される。
【0033】
【発明の効果】
以下に塗布液、逆流防止体組成物、粒子の具体例について開示すると共に、それらを用いて本発明の効果を確認する。尚、以下の実施例及び比較例においては、塗布液として修正液を用いて例示するが、本発明は、実施例に限定されるものではない。
【0034】
塗布液Aの製造
TITANIX JR301(酸化チタン、テイカ(株))   30.0重量部
LUMIKOL NKW2018(青色樹脂粒子、固形分53%、日本蛍光(株)製)                            15.0重量部
ケルザンAR6重量%水溶液(キサンタンガム、三晶(株)製) 15.0重量部
ジョンクリル61J(水溶性スチレン−アクリル共重合体、固形分30%、ジョンソンポリマー(株)製)                    8.0重量部
エチレングリコール                      4.0重量部
グリセリン                          2.0重量部
TL10(非イオン系界面活性剤、日光ケミカルズ(株)製)   1.0重量部
水                             25.0重量部
上記各成分をボールミルにて24時間分散処理して塗布液Aを得た。
【0035】
塗布液Bの製造
TITONE R62N(酸化チタン、堺化学(株)製)    55.0重量部
アクリロイドB67(アクリル樹脂、ロームアンドハース社製)  9.0重量部
メチルシクロヘキサン                    35.0重量部
ホモゲノールL18(ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)    1.0重量部
上記各成分をボールミルにて24時間分散処理して塗布液Bを得た。
【0036】
逆流防止体組成物Aの製造
ポリブテンHV15(ポリブテン、40℃動粘度655cSt、日本石油(株)製)                             46.5重量部
モービルSHF1003(α−オレフィンオリゴマー、40℃動粘度1374cSt、米国モービルケミカルプロダクトインク製)       46.5重量部
アエロジルR972(乾式法シリカ、日本アエロジル(株)製) 4.0重量部
レオパールKL(デキストリン脂肪酸エステル、千葉製粉(株)製)3.0重量部
上記各成分を140〜150℃にて、2時間混合攪拌して比重が0.9g/mlの逆流防止体組成物Aを得た。
【0037】
逆流防止体組成物Bの製造
水                             83.8重量部
ケルザンS(キサンタンガム、三晶(株)製)          4.0重量部
エマルゲン709(ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、花王(株)製)                               2.0重量部
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ICIジャパン(株)製)                             0.2重量部
上記各成分をプロペラ型攪拌機で混合、溶解し、比重が1.0g/mlの逆流防止体組成物Bを得た。
【0038】
粒子A
MR−90G(ポリメチルメタアクリレート架橋体、比重1.2g/ml、綜研化学(株)製)
【0039】
粒子B
GB−AF(ソーダ石灰ガラス球、比重2.5g/ml、ポッターズ・バロティーニ(株)製)
【0040】
粒子C
キョーワード700SN(ケイ酸アルミニウム、比重0.5g/ml、協和化学工業(株)製)
【0041】
実施例1
上記塗布液Aを内径7mm、長さ70mmの塗布液タンクを持つ塗布具(修正ボールペン、XZL12−W、ぺんてる(株)製)に2cc充填し、粒子Aをその上に0.01重量部入れた。その後、上記逆流防止体組成物Aを0.3cc充填し、粒子の総体積を逆流防止体組成物の2.8%とした。その後遠心機(KOKUSAN H103N、(株)コクサン製)で遠心処理(800rpm、10分)を行い塗布具を得た。
【0042】
実施例2
上記塗布液Bを実施例1で用いた塗布具と同様のものに2cc充填し、その後、上記逆流防止体組成物Bと粒子Bを1重量部混合したものを0.5cc充填し、粒子の総体積を逆流防止体組成物の80%とした。その後遠心機(KOKUSAN H103N((株)コクサン製)で遠心処理(800rpm、10分)を行い塗布具を得た。
【0043】
実施例3
実施例1において、粒子Aを粒子Cとし総体積を逆流防止体組成物の1.6%とした。但し、実施例1とは異なり、遠心処理を行わず塗布具を得た。
【0044】
比較例1
実施例1において、粒子Aを除いた他は、実施例1と同様になして塗布具を得た。
【0045】
比較例2
実施例1において、粒子AをSX863(A)(架橋スチレン−アクリル球、粒子径0.4μm、比重1.2g/ml、日本合成ゴム(株)製)に代えた他は、実施例1と同様になして塗布具を得た。
【0046】
比較例3
実施例1において、粒子AをGB605M(ソーダ石灰ガラス球、粒径4800μm、比重2.5g/ml、ポッターズ・バロティーニ(株)製)に代えた他は、実施例1と同様になして塗布具を得た。
【0047】
以上、実施例1〜3、比較例1〜3で得られた塗布具について、塗布液の使い終わり時における逆流防止体組成物の吐出について試験を行った。
結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
Figure 2004034364
【0049】
逆流防止体組成物の吐出
実施例、比較例で得た加圧修正液XZL12−W本体を用いた塗布具で1ノックしてから上記塗布具で3mm×3mm大の文字を紙に塗布し、塗布液が出なくなったら、再度1回ノックし紙に塗布する。ノックしても塗布液が出なくなるまで塗布し続け、更に逆流防止体または塗布液と逆流防止体の混合物が出なくなる度に再度1回ノックして、逆流防止体組成物又は塗布液と逆流防止体組成物の混合物が何文字吐出してくるか確認する。
【0050】
以上、詳細に説明したように、本発明の塗布具は塗布液の使い切りが明確で、逆流防止体組成物の吐出が少量であり、実用上優れた品質を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】一例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 塗布液タンク
2 塗布先
3 ボール
4 コイルスプリング
5 塗布液
6 逆流防止体組成物
7 乾燥防止体組成物
8 浮体
9 粒子

Claims (2)

  1. 塗布液タンク内に塗布液を収容し、この塗布液の界面に接触して逆流防止体を配置した塗布具において、少なくとも前記塗布液と逆流防止体の接触部に粒径20μm〜2000μmの粒子を配置した塗布具。
  2. 前記粒子の比重Aと逆流防止体組成物の比重Bが、A>Bを満たす請求項1に記載の塗布具。
JP2002191301A 2002-06-28 2002-06-28 塗布具 Pending JP2004034364A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002191301A JP2004034364A (ja) 2002-06-28 2002-06-28 塗布具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002191301A JP2004034364A (ja) 2002-06-28 2002-06-28 塗布具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004034364A true JP2004034364A (ja) 2004-02-05

Family

ID=31700919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002191301A Pending JP2004034364A (ja) 2002-06-28 2002-06-28 塗布具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004034364A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019044167A (ja) * 2017-08-31 2019-03-22 株式会社パイロットコーポレーション 油性ボールペン

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019044167A (ja) * 2017-08-31 2019-03-22 株式会社パイロットコーポレーション 油性ボールペン
JP7140600B2 (ja) 2017-08-31 2022-09-21 株式会社パイロットコーポレーション 油性ボールペン
JP2022184878A (ja) * 2017-08-31 2022-12-13 株式会社パイロットコーポレーション 油性ボールペン
JP7329669B2 (ja) 2017-08-31 2023-08-18 株式会社パイロットコーポレーション 油性ボールペン

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100476992B1 (ko) 볼펜용잉크플로워조성물
JP4275225B2 (ja) 消しゴム消去性ボールペン用水性インキ組成物
KR100639454B1 (ko) 가압 볼펜용 잉크 조성물 및 가압 볼펜
JP2004034364A (ja) 塗布具
JP6733150B2 (ja) ボールペン用水性インキ組成物
JP3925271B2 (ja) 塗布具
JP3707434B2 (ja) 塗布具
JP2003226089A (ja) 塗布具
JP2005015733A (ja) 先端弁付き塗布具用水性インキ組成物及びその製造方法
JP3788330B2 (ja) 塗布具用インキ
JP2004181669A (ja) 筆記具
JP4306372B2 (ja) インキ逆流防止体組成物
JP2006123375A (ja) ボールペン
JP2003011576A (ja) 塗布具
JP6318522B2 (ja) 筆記具用インキタンク
JP2009286975A (ja) 油性インキ組成物
JP2006334861A (ja) ボールペン
JP2004314629A (ja) ボールペン
JP2003251988A (ja) 塗布具
JP2002127680A (ja) 修正具
JP2003191685A (ja) 塗布具
JP2002225488A (ja) 塗布具
JP4289196B2 (ja) ボールペン用水性インキ
JP7176185B2 (ja) 塗布具
JP2008214402A (ja) インキ組成物