JP4306372B2 - インキ逆流防止体組成物 - Google Patents

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本発明は、穂先、繊維集束体、ヘラ先、ボールペンチップ等の塗布先に接続したインキタンク内にインキと共に配置され、インキの塗布先と反対側である後方移動を抑制するインキ逆流防止体組成物に関する。
従来、筒状のインキタンク内に、インキの後端界面に接触して、ポリブテンやポリブテンのゲル化物からなるインキ逆流防止体組成物を配置したボールペンが知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
インキ逆流防止体組成物がその逆流防止機能を発揮するためには、インキと実質的に相溶しない、又は極めて相溶し難い状態であることが必要であり、水性インキであれば上記のポリブテンやポリブテンのゲル化物が好適に使用できたものである。
特開昭57−200472号公報 実開昭59−114979号公報
しかし、上記のようなポリブテンやポリブテンのゲル化物は温度変化による粘度変化が大きく、特に高温の環境に置かれた筆記具に落下等による衝撃が加わった場合やペン先上向き放置した場合に、インキとインキ逆流防止体組成物との層逆転がおこり、筆記したときにインキが残っているにもかかわらずインキ逆流防止体組成物が吐出されてしまったりすることがあった。この傾向はインキタンクの径が大きくなるとより顕著に現れる。また、インキを使い切った後、上記のインキ逆流防止体が、ペン先から吐出してしまい紙面を汚してしまうという問題もあった。
この改善策として、少なくとも多価アルコールとアクリル酸アルキル・アクリルアミド共重合体とからなり、内径3cmの円筒形容器に入れた状態の界面を直径2cmの円盤で、速度2cm/分で押していったときの抵抗荷重が5g〜400gであるインキ逆流防止体組成物とする。
解決しようとする問題点は、温度変化による粘度変化が大きく、特に高温の環境に置かれた筆記具に落下等による衝撃が加わった場合やペン先上向き放置した場合に、インキとインキ逆流防止体組成物との層逆転、及び使い終わり時の逆流防止体組成物が吐出してしまうことである。
本発明では、温度変化による粘度変化が大きく、特に高温の環境に置かれた筆記具に落下等による衝撃が加わった場合やペン先上向き放置した場合に、インキとインキ逆流防止体組成物との層逆転、及び使い終わり時の逆流防止体組成物の吐出を抑えるために、グリセリンとアクリル酸アルキル・アクリルアミド共重合体とからなるインキ逆流防止体組成物とすることで実現した。
以下、詳細に説明する。
インキ逆流防止体組成物は、インキ消費に伴うインキ界面の移動に追従して移動するものであり、インキの逆流を防止するものである。
インキ逆流防止体組成物がその逆流防止機能を発揮するためには、インキと実質的に相溶しない又は極めて相溶し難い状態であることが必要であり、界面同士が直接接触する場合には、インキに対して実質的に相溶しない又は極めて相溶し難い材料が選択されるが、相溶する組み合わせであっても、インキとインキ逆流防止体組成物との界面が直接接触しないように、両者間にいずれにも実質的に相溶しない又は極めて相溶し難い材料からなる境壁体を層状に配置することもできる。
このようなインキ逆流防止体組成物の基材には、極性の大きい多価アルコールのエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、グリセリンモノアセタート、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどが使用できる。これらは単独もしくは混合して使用可能である。また、粘度等の調整の為に、水を併用しても良い。
アクリル酸アルキル・アクリルアミド共重合体は、インキ逆流防止体組成物の粘度を調節するものであり、例えばNOVEMER EC−1(アクリル酸アルキル・アクリルアミド共重合体成分約27%、米国、Noveon社製)が好適に使用することができる。好ましい添加量は、インキの比重、インキタンクの内径により異なるが、概ね、0.1〜3%(アクリル酸アルキル・アクリルアミド共重合体成分)である。
また、インキ逆流防止剤組成物の好ましい抵抗荷重としては、5g〜400g(内径3cmの円筒形容器に入れたインキ逆流防止剤組成物を直径2cmの円盤で、速度2cm/分で押していったときの抵抗荷重)である。
尚、本発明のインキ逆流防止体組成物は、流動性が低いので、通常の回転粘度計では正確な粘度の値を測定することが困難な物性である。
また、インキ逆流防止体組成物に界面活性剤を添加することで、インキがインキタンクに付着するのを防止することができる。界面活性剤は、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系のいずれのものであっても基材に溶解または分散できるもので有れば使用できる。
インキ逆流防止体組成物は、基材とアクリル酸アルキル・アクリルアミド共重合体をインペラーミル、ヘンシェルミキサーなどの高速ミキサーやリボン翼やアンカー翼、パドル翼などで撹拌して得られる。撹拌時に混入した気泡は遠心により除去しても良い。また、アクリル酸アルキル・アクリルアミド共重合体を均一に分散し、増粘前に撹拌を止め、十分に膨潤するまで放置する方法をとれば気泡の混入は少なくなる。
長期間放置による蒸発抑制のために、この基材に不溶及び/または難溶の不揮発性及び/または難揮発性の有機溶剤、またはこれらを粘度調整したものや、ゴム弾性を有する合成ゴムやエラストマー、プラスチックなどの成形品を乾燥防止体として、インキ逆流防止体組成物の界面後方に接触または非接触として配置することもできる。乾燥防止体を液状物質とする場合には、有機溶剤として、ポリブテン、αオレフィン、エチレン−αオレフィン、流動パラフィンなどが使用でき、単独もしくは2種以上併用して使用可能であり、粘度調整のために、アエロジルR972,同R974(日本アエロジル(株)製)などの微粒子シリカ、ディスパロン305(楠本化成(株)製)等の水添ヒマシ油系のもの、ソロイド(三晶(株)製)などのセルロース系のもの、更に金属石鹸類、ベントナイト等を単独もしくは2種以上混合して使用可能である。また、固体状の乾燥防止体と液状の乾燥防止体とを併用することも出来る。
また、インキ逆流防止体組成物の逆流防止機能を確実にするためや、液状組成物とした乾燥防止剤の乾燥防止機能や逆流防止機能を高めるために、インキ逆流防止体組成物の内部に位置するような浮子を配置して、インキ逆流防止体組成物の層が変形し難くすることもできる。この浮子は逆流防止剤組成物と液状組成物とした乾燥防止剤とのそれぞれに、もしくは一方のみに配置することもできるが、共通の浮子が両方に配置されるようにすることもできる。また、固体の乾燥防止体を用いた場合には、その先端部分が逆流防止剤組成物の内部に位置させることによって浮子の機能をもたせることもできる。浮子の形状としては、円柱状、玉状、盤状、多角柱状、コップ状などを例示することができる。
このようなインキ逆流防止体組成物を配置する容器としては、パイプ状のインキタンクの先端に直接もしくは継手部材を介してインキの吐出手段を接続した筆記具や塗布具、もしくはインキジェットプリンタのインキ吐出機構が挙げられる。
筆記具や塗布具である場合、インキを吐出するペン先(もしくは塗布先)としては、ボールペンチップや、棒状体や球体の塗布部材をバネ等の弾撥体により前方附勢して塗布液吐出口の内縁に押し付けた先端弁式のものなど、適宜採用することができるが、小さい孔から流れ出るインキに加えてボールの回転に伴ってインキを転写する方式を利用したものはインキ吐出の効率として好ましいものと言える。ボールペンチップのボールや球体状の先端弁としては、ルビーやタングステンカーバイト、超硬などの材質によるボールを用いることができる。ボールの表面状態や寸法は、使用するインキの吐出量を確保する条件さえ満たせば問題なく使用できる。
インキタンクの材質は、一般的に使用されているものが適宜使用できるが、一例を挙げると、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられ、耐溶剤性を考慮するとナイロン、ポリエチレンテレフタレート、フッ素樹脂、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。また、インキタンク内壁へのインキの付着を抑制するために、収容管の内壁面が、算術平均粗さ(Ra)が500nm以下、最大高低差(P−V)が5000nm以下の表面粗さ(JIS B0601)とすること好ましい。また、インキタンクの形状は、一般的な合成樹脂の押し出し成形パイプのような断面円形状の筒体が好ましいが、内径が部分によって異なるものであっても良いし、断面が四角等の多角形などや、自由な形状の射出成形品であってもよい。
インキは筆跡や図柄を形成したり、形成された筆跡や図形を隠蔽する(修正液)ために使用するもので、基本的には、少なくとも着色剤(隠蔽剤)と、溶媒(または分散媒)とよりなるものである。
インキに使用される着色剤は、顔料や染料が使用できる。具体例としては、TITONE SR−1、同650、同R62N、同R3L、同R7E(以上、堺化学工業(株)製)、クロノスKR−310、同KR−380、同480(以上、チタン工業(株)製)、タイピュアR−900、同R−602、同R−960、同R−931(以上、デュポン・ジャパン・リミテッド製)、TITANIXJR301、同JR805、同JR602、同JR800(以上、テイカ(株)製)などの酸化チタン、Special Black 6、同S170、同S610、同5、同4、同4A、同550、同35、同250、同100、Printex 150T、同U、同V、同140U、同140V、同95、同90、同85、同80、同75、同55、同45、同P、同XE2、同L6、同L、同300、同30、同3、同35、同25、同200、同A、同G(以上、デグサ・ジャパン(株)製)、#2400B、#2350、#2300、#2200B、#1000、#950、#900、#850、#MCF88,MA600、MA100、MA7、MA11、#50、#52、#45、#44、#40、#33、#32、#30、CF9、#20B、#4000B(以上、三菱化成工業(株)製)、MONARCH 1300、同1100、同1000、同900、同880、同800、同700、MOGUL L、REGAL 400R、同660R、同500R、同330R、同300R、同99R、ELFTEX 8、同12、BLACK PEARLS 2000(以上、米国、キャボットCo.LTD製)、Raven7000、同5750、同5250、同5000、同3500、同2000、同1500、同1255、同1250、同1200、同1170、同1060、同1040、同1035、同1020、同1000、同890H、同890、同850、同790、同780、同760、同500、同450、同430、同420、同410、同22、同16、同14、同825Oil Beads 、同H20、同C、Conductex 975、同900、同SC(以上、コロンビヤン・カーボン日本(株)製)などカーボンブラック、BS−605、同607(以上、東洋アルミ(株)製)、ブロンズパウダーP−555、同P−777(以上、中島金属箔工業(株)製)、ブロンズパウダー3L5、同3L7(以上、福田金属箔工業(株)製)などの金属粉顔料、また、黒色酸化鉄、低次性酸化チタン、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロムなどの無機顔料、ハンザエー−10G、同5G、同3G、同4、同GR、同A、ベンジジンエロー、パ−マネントエローNCG、タートラジンレーキ、キノリンエロー、スダーン1、パ−マネントオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGN、パーマネントブラウンFG、パラブラウン、パーマネントレッド4R、ファイヤーレッド、ブリリアントカーミンBS、ピラゾロンレッド、レーキレッドC、キナクリドンレッド、ブリリアントカーミン6B、ボルドー5B、チオインジゴレッド、ファストバイオレットB、ジオキサンバイオレット、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、インジゴ、アシッドグリーンレーキ、フタロシアニングリーンなどの有機顔料などが挙げられる。また、この他に硫化亜鉛、珪酸亜鉛、硫酸亜鉛カドミウム、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、タングステン酸カルシウムなどの無機蛍光顔料が挙げられる。その使用量はインキ全量に対し、3〜65重量%に調整する事が好ましい。尚、着色剤に隠蔽性の高い酸化チタン、溶剤に沸点40〜150℃の揮発性溶剤を使用すれば修正液として使用できる。
溶剤は、水性インキの場合、主溶剤として水を用い、その他に、ペン先の乾燥防止のために、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール等の水溶性有機溶剤を用いることもできる。
油性インキの場合、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、テトラリン、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセーテート、トリジプロピレングリコールモノメチルエーテル、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられ、これらは単独でも2種以上混合して使用しても良い。
炭化水素系の溶剤を使用する場合、ノルマルヘキサン(沸点68.7℃)、イソペンタン、ノルマルヘプタン(沸点98.4℃)、ノルマルオクタンなど脂肪族炭化水素系溶剤、シクロペンタン(沸点49.2℃)、メチルシクロペンタン(沸点71.8℃)、シクロヘキサン(沸点80.0℃)、メチルシクロヘキサン(沸点100.9℃)、エチルシクロヘキサン(沸点132℃)等の脂環族炭化水素系溶剤、キシレン(沸点134.2℃)、トルエン(沸点92.1℃)の他、エクソールDSP 100/140(初留点102℃、乾点138℃)、同D30(初留点141℃、172℃)、同D40(初留点153℃、乾点196℃)、同D80(初留点204℃、乾点230℃)、同D110(初留点243℃、終点272℃)、同D130(初留点277℃、終点310℃)、アイソパーC(初留点97℃、乾点104℃)、同E(初留点115℃、乾点138℃)、同G(初留点156℃、乾点175℃)、同H(初留点176℃、乾点192℃)、同L(初留点188℃、乾点210℃)、同M(初留点208℃、乾点254℃)(以上エクソン化学(株)製)等の脂肪族炭化水素系溶剤の混合品などが挙げられる。これらは、単独もしくは混合して使用可能であり、その使用量はインキ全量に対して30〜95重量%が好ましい。
上記各成分の他に、紙、ガラス等の被筆記面への定着性を向上するために、水性インキの場合、スチレン−アクリル酸共重合体のアンモニウム塩、α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体のアンモニウム塩といった水溶性樹脂を用いることが出来る。また、アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂共重合物等の水不溶性樹脂等を用いることもできる。尚、水不溶性樹脂はエマルジョン形態で使用する。
アルコール系、及び/またはグリコール系溶剤を用いた油性インキの場合、ケトン樹脂、キシレン樹脂、ポリエチレンオキサイド、ロジン樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
低極性の炭化水素系溶剤を用いた場合、例えば、テスラック2158−100(日立ポリマー(株)製)、フタルキッドDX615(50重量%キシレン溶液、日立化成(株)製)などのアルキド樹脂、アクリロイドB66、同B67(英国、ロームアンドハース社製)などのアクリル樹脂、カリフレックスTR−1107(シェル化学(株)製)、タフプレンA、アサプレンT−431(以上、旭化学工業(株)製)等のスチレン系エラストマー、スミテートRB−11(住友化学工業(株)製)、エバフレックス150(三井ポリケミカル(株)製)などのエチレン・酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。定着性、塗布性を考慮すると、その使用量はインキ全体に対して1〜20重量%が好ましい。
粘度調整のために、水性インキの場合、グァーガム、ヒドロキシプロピル化グァーガム、カルボキシメチルヒドロキシプロピル化グァーガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、キサンタンガム、ウエランガム、ラムザンガム、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸ソーダ、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ローカストビーンガム、タマリンドガム、アラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、カラギーナン、サクシノグルカン等の水溶性多糖類、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド共重架橋物等の合成高分子、スメクタイト等の粘度系鉱物などを添加する。これらは、単独もしくは2種以上混合して使用できる。炭化水素系溶剤を使用したインキの場合、脂肪酸アマイド、よりなる、ディスパロンA670−20M(有効成分20%)、6900−20X(有効性分20%)(楠本化成(株)製)、微粒子シリカよりなるアエロジルR972、同R974、同200(日本アエロジル(株)製)などを使用できる。
また、顔料分散安定性の為に、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸塩、ポリカルボン酸高分子などの陰イオン性界面活性剤、ポリエチレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤、第4級アンモニウム塩、アルキルアミン塩などの分散剤を添加することが出来る。
尚、着色剤に隠蔽性の高い酸化チタン、溶剤に低極性炭化水素で沸点40〜150℃の揮発性溶剤を使用すれば修正液として使用できる。
インキは上記各成分をボールミル、アトライター、サンドグラインダー、インペラー等の攪拌分散機を使用して分散混合することによって得られる。
本発明の筆記具は加圧して筆記しても良い。加圧の方式は、ポンプなどで使用時に加圧する方法とインキタンク内を常時加圧する方法がある。加圧力は、要求される吐出量にあわせ適宜調整する必要があり、修正液として誤字等の修正には0.005〜0.1g/10秒であることが好ましい。尚、インキタンク内を常時加圧するタイプの筆記具は、インキ消費と伴に内圧が減少し、吐出量は減少して行くので、必要な吐出量の範囲に合わせて、インキ容積と空気容積、圧力を調整する必要がある。また、大気圧以下の圧力では吐出しないため、使い終わり時の圧力が、大気圧以上になるように設定する必要がある。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
インキ1
TITANIX JR805(酸化チタン、テイカ(株)製) 55.0重量部
アクリロイドB67(アクリル樹脂、ロームアンドハース社製) 9.0重量部
メチルシクロヘキサン 35.0重量部
ホモゲノールL18(ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、花王(株)製)
1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、インキ粘度1200mPa・s(B型粘度計No.3ローター、60rpm、25℃)の白色インキを得た。
インキ2
TITONE R403(酸化チタン、堺化学(株)製) 25.0重量部
TAROX LL−XLO(黄色酸化鉄、チタン工業(株)製) 25.0重量部
アクリロイドB67(前述) 5.0重量部
エチルシクロヘキサン 44.0重量部
ホモゲノールL18(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、インキ粘度1100mPa・s(B型粘度計No.3ローター、60rpm、25℃)の黄色インキを得た。
インキ3
TITANIX JR301(酸化チタン、テイカ(株)製) 30.0重量部
LUMIKOL NKW2018(青色着色樹脂粒子、固形分53%、日本蛍光(株)製) 15.0重量部
ケルザンAR6%水溶液(キサンタンガム、三晶(株)製) 8.0重量部
ジョンクリルJ61(水溶性スチレン−アクリル共重合体、固形分30%、ジョンソンポリマー製) 8.0重量部
エチレングリコール 4.0重量部
グリセリン 4.0重量部
水 31.0重量部
上記各成分中、LUMIKOL NKW2108、ケルザンAR6%水溶液以外の各成分を混合し、ボールミルで24時間分散処理を行った後、LUMIKOL NKW2108、ケルザンAR6%水溶液を加えて1時間撹拌を行い、インキ粘度700mPa・s(B型粘度計No.3ローター、60rpm、25℃)のインキ3を得た。
インキ逆流防止体組成物1
グリセリン 97.0重量部
NOVEMER EC−1(粘度調整剤、米国、Noveon社製)
3.0重量部
上記各成分を1分間撹拌後、50℃に24時間静置し、抵抗荷重60g(内径3cmの円筒形容器に入れたインキ逆流防止剤組成物を直径2cmの円盤で押していったときの抵抗加重)逆流防止剤組成物1を得た。
インキ逆流防止体組成物2
グリセリン 60.0重量部
エチレングリコール 35.0重量部
NOVEMER EC−1(前述) 5.0重量部
上記各成分を1分間撹拌後、70℃に24時間静置し、抵抗荷重80gの逆流防止剤組成物2を得た。
インキ逆流防止体組成物3
エチレングリコール 90.0重量部
NOVEMER EC−1(前述) 10.0重量部
上記各成分を1分間撹拌後、70℃に24時間静置し、抵抗荷重100gの逆流防止剤組成物3を得た。
インキ逆流防止体組成物4
水 96.0重量部
NEWGELIN SV100(カラギーナン、中央フーズマテリアル(株)製)
4.0重量部
上記各成分を2時間撹拌し、抵抗荷重40g逆流防止剤組成物4を得た。
インキ逆流防止体組成物5
ポリブテン3N(3000cst、ポリブテン、日本油脂(株)製)
インキ逆流防止剤組成物5の抵抗荷重は20gであった。
インキ逆流防止体組成物6
グリセリン 90.0重量部
NOVEMER EC−1(前述) 10.0重量部
インキ逆流防止剤組成物6の抵抗荷重は120gであった。
インキ逆流防止体組成物7
グリセリン 98.0重量部
NOVEMER EC−1(前述) 2.0重量部
インキ逆流防止剤組成物7の抵抗荷重は45gであった。
上記インキ及び逆流防止剤組成物を使用した好適な筆記具構造の一例を図面に基づいて説明する。図1にて要部縦断面図に示したものは、直径1.0mmのボール1(材質:超硬)とステンレス製ボールホルダー2とよりなり、コイルスプリング3によってボール1を前方に附勢したボールペンチップタイプのペン先を内径10mmの軸筒4に取り付けたものである。軸筒4は、透明性を有する合成樹脂にて形成された筒状体であり、後端開口部に尾栓5が密嵌されており、軸筒内を密閉している。この密閉された軸筒内には、インキ6とインキ逆流防止体組成物7と共に、インキ逆流防止体組成物7の後方位置に圧縮された空気が収容されており、更に、インキ逆流防止体組成物7の層に逆流防止機能を支援する浮体8を浸漬して配置している。インキ逆流防止体組成物7を介してインキ6に押圧力を付与してインキ吐出を支援するものとしてある。
尚、筆記するサンプルとして上記の構造のものにインキをペン先先端から50mm、インキ逆流防止体組成物をインキ界面から15mmの長手方向長さ位置にまで充填し、圧縮空気は初期状態で250kPa(大気圧+150kPa)の圧力が付与されるようになした。
上記の筆記具構造に上記の各インキ及び各インキ逆流防止体組成物を、それぞれ組み合わせて収容配置させ、実施例、比較例とした。これら実施例、比較例について、下記の試験を行った。結果を表1に示す。
耐衝撃性試験
各実施例、比較例の筆記具を50℃、1日放置後、ペン先を上向きに高さ1mから落下させ、尾栓方向に流れずに残ったインキ逆流防止体組成物の量(長さ)を透明性を有する軸筒を通じて測定した。
インキ逆流防止体組成物のたれ試験
各実施例、比較例の筆記具を、ペン先を上向きに50℃、7日間放置し、尾栓方向に流れずに残ったインキ逆流防止体組成物の長さを測定した。
インキ吐出量
各実施例、比較例の筆記具で250kPaで、10秒間筆記の吐出量を測定した。
インキ逆流防止体の吐出確認
各実施例、比較例の筆記具をインキ使い切りまで筆記し、その後インキ逆流防止剤が吐出するか確認した。
以上、詳細に説明したように、本発明の筆記具は、高温の環境下においても、インキ逆流防止体組成物のたれがなく、また、落下等に衝撃が加わってもインキが逆流し難い極めて良好なものである。
一例を示す要部拡大縦断面図。
符号の説明
1 ボール
2 ボールホルダー
3 コイルスプリング
4 軸筒
5 尾栓
6 インキ
7 インキ逆流防止体組成物
8 浮体

Claims (2)

  1. 少なくとも多価アルコールとアクリル酸アルキル・アクリルアミド共重合体とからなり、内径3cmの円筒形容器に入れた状態の界面を直径2cmの円盤で、速度2cm/分で押していったときの抵抗荷重が5g〜400gであるインキ逆流防止体組成物。
  2. 前記多価アルコールがグリセリンである請求項1記載のインキ逆流防止体組成物
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