JP2002264580A - 水性ボールペン - Google Patents
水性ボールペンInfo
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- B43K7/10—Arrangements for feeding ink to the ball points
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Abstract
れが発生しにくく、通常の2倍速以上の早書き筆記にお
いてもカスレが生じず、最後まで安定したインキ流出が
可能で、且つキャップOFFの状態でペン先を上向きに
放置させても全く逆流が生じない水性ボールペンを提供
すること。 【解決手段】 金属細管を用いたボールペンチップと、
インキ収容管と、ボールペンチップとインキ収容管を結
びかつ金属球と受け座からなるインキ逆流防止機構を有
する継ぎ手と、剪断速度38.4sec-1の粘度が20〜
600mPa・secかつ384sec-1の粘度が10〜120m
Pa・sec(25℃)の擬塑性水性インキと、インキ収容
管のインキ後方に充填された角周波数0.1〜650ra
d/secの全周波数領域における弾性率tanδの値が
0.2〜2.0(25℃)であるインキ追従体とを具備
することを特徴とする水性ボールペン。
Description
する。更に詳細には擬塑性インキを用いた水性ボールペ
ンに関する。
圧変形してボール受け座用の内方突起を形成した後、ボ
ールを入れ、先端口縁を内側にカシメ加工をしてなるボ
ールペンチップ使用した水性ボールペンに関しては幾つ
かの提案が開示されている(特開平7−299988号
公報など)。
水性ボールペンは、グリースによる逆流防止剤を使用し
ているのでその効果は万全ではなく、チップを上向きに
して放置させておくと徐々に逆流が発生し、通常の筆
記、すなわちチップを下向きにした場合でもインキの消
費と共に逆流防止のグリースがインキ収容管内壁に付着
残留し、結局筆記途中で逆流防止グリース不足に陥り、
インキが逆流するなどの問題がある。また、逆流防止剤
の不足を生じさせないようにそのグリースを多量に充填
してしまうと、インキの流出性が大きく低下し、通常の
2倍速以上早書き筆記において、カスレを誘発させてし
まう問題がある。
ていない場合には、非筆記時にペン先からのインキのボ
タ落ちが生じない適当な粘度値で設計すると、筆記描線
の線割れ、ボテカスレが発生し易くなり、また筆記時の
性能を重視した粘度値で設計すると非筆記時にインキの
ボタ落ちが発生し易くなる等、バランスのとれた品質を
維持させるのが非常に困難であった。
ールペンにおいて、インキの逆流をより完全に防止する
ために、ボールペンチップとインキ収容管の間に逆流防
止弁機構を内臓した継ぎ手を用いること、および剪断減
粘性を付与したインキを用いることを提案している(特
開平8−230374号公報)。しかし、その後の検討
によれば、この逆流防止弁機構を採用したボールペンで
も、通常のインキ逆流を有効に防止することができる
が、ボールペンの落下時にインキ収容管の後方からイン
キが飛散することまでは防止できない等の問題があり、
これは逆流防止弁機構を内臓した継ぎ手に加えてグリー
スからなる従来のインキ追従体をインキ収容管後方に施
しても同じであった。また、グリースからなる従来のイ
ンキ追従体を用いると、速記筆記追従性が劣るという問
題も解決されていない。さらに、このタイプの水性ボ−
ルペンにおいて、筆記感、インキ流出量、ボテ、描線滲
み性、インキ流出安定性、振動カスレ性など、ボ−ルペ
ンに本来的に要求されるその他の諸特性をもすべて満た
すものを提供することは未だ成功していない点にも課題
があった。
の材質としては、オーステナイト系ステンレスSUS3
04を使用することが知られている。SUS304材
は、炭素の含有量が、0.08%以下と規定され、0.
03%以上であることが一般的である。しかし、着色剤
として顔料を用いた場合、炭素の含有量が0.03%以
上の材質で形成されたボールペンチップ受け座は、筆記
により受け座摩耗が生じてボール沈みしやすいといった
問題も見出された。
題を解決することであり、軽いタッチで滑らかに筆記で
き、ボテ、線割れが発生しにくく、通常の2倍速以上の
早書き筆記においてもカスレが生じず、最後まで安定し
たインキ流出が可能で、且つキャップOFFの状態でペ
ン先を上向きに放置させても全く逆流が生じない水性ボ
ールペンを提供することにある。
するために下記を提供する。 (1)金属細管の先端近傍を内方に押圧変形してボール
受け座用の内方突起を形成した後、切削加工によりボー
ルハウスを形成し、その後ボールを入れ、先端口縁を内
側にカシメ加工をしてなるボールペンチップと、インキ
収容管と、ボールペンチップとインキ収容管を結びかつ
栓体と受け座からなるインキ逆流防止機構を内在する継
ぎ手と、剪断速度38.4sec-1の粘度が20〜600m
Pa・secかつ384sec-1の粘度が10〜120mPa・sec
(25℃)の擬塑性水性インキと、インキ収容管のイン
キ後方に充填された角周波数0.1〜650rad/secの
全周波数領域における弾性率tanδの値が0.2〜
2.0(25℃)であるインキ追従体とを具備すること
を特徴とする水性ボールペン。
32mN/m以下(25℃)であることを特徴とする(1)
の水性ボールペン。 (3)前記インキ追従体の粘度が25℃、剪断速度20
0sec-1において500〜8,000mPa・sであること
を特徴とする(1)、(2)の水性ボールペン。
細管は、炭素の含有量が0.03%未満のオーステナイ
ト系ステンレス鋼製であることを特徴とした(1)〜
(3)の水性ボールペン。
施形態を模式図面を参照しながら説明する。図1は、本
発明の水性ボールペンの断面図で、ボールペンチップ1
を下向きにした筆記状態を示している。図2は、本発明
水性ボールペンの断面図で、ボールペンチップを上向き
にした状態を示している。図3は、ボールペンチップ1
の要部断面図で、図4は図3のA−A断面図である。
1と、インキ11とインキ追従体12が収容されたイン
キ収容筒10とを、逆流防止機構を有する継ぎ手23で
接続したリフィールを収納したボールペンである。 (ボールペンチップ)本発明の水性ボールペンに使用す
るチップは、金属細管の先端近傍を内方に押圧変形して
ボール受け座用の内方突起を形成した後、切削加工によ
りボールハウスを形成し、その後ボールを入れ、先端口
縁を内側にカシメ加工をしてなるものである。図3,4
を参照すると、このボールペンチップは、ボール2と、
このボール2を保持するためのホルダー3とを備えてお
り、金属細管の一方側の端部近辺を3カ所以上外周方向
より押圧変形させ、ボール受け座4及びインキ溝5形成
した後ボールを入れ、カシメてなるものである。
はセラミックなどを用いて形成されている。ホルダー3
は、オーステナイト系ステンレス、一般にはSUS30
4を用いるが、特に着色剤に顔料を用いたインキを使用
した場合は、炭素の含有量が0.03%以下で規定され
ている、SUS316LやSUS304Lが好ましい。
この構造のボールペンチップを構成する金属細管3は、
従来、炭素の含有量が0.03〜0.08%であるオー
ステナイト系テンレス鋼SUS304製のものが使用さ
れていたが、本発明者は、従来の金属細管では受け座の
磨耗が生じてボールが沈み易いという問題があることに
気付き、かつ、炭素含有量が0.03%以下としたオー
ステナイト系ステンレス鋼製金属細管を用いることによ
り、着色剤に顔料を用いたインクでも受け座摩耗による
ボール沈みしにくいボールペンチップとなることを見出
した。
で且つ軽いタッチで滑らかに筆記でき、細字用のボール
ペンを形成し易い、しかもペン先が見える、定規に当て
易いなどの利点を有するボールペンを構成しうる特徴を
有する。 (継ぎ手)本発明において継ぎ手は、ボールペンチップ
とインキ収容管をつなぐと共に、インキ流路中に栓体と
これを受ける弁座からなるからなるインキ逆流防止機構
を有することを特徴とする。図1、図2の例では、継ぎ
手22には受け座25を構成する受けコマ21を挿入し
て、インキ流路中に逆流防止栓20と弁座25からなる
逆流防止機構を形成している。このように継ぎ手が逆流
防止栓としての栓体、好ましくは金属球と受け座からな
る逆流防止機構を有することにより、ペン体を上向きに
筆記し、そのままキャップをせずに放置しておいても、
インキ収容管後端部よりインキが漏れ出す逆流現象が防
止できるものである。
ールペンチップ1が、後端側内径部に受けコマ21が、
後端側外径部にインク収容筒10がそれぞれ圧入されて
いる。このような継ぎ手22および受けコマ21の本体
は弾性変形可能な合成樹脂で構成できる。また、継ぎ手
22内中間部には弁室23が設けられ、弁室内に逆流防
止栓20が遊嵌されている。逆流防止栓20はインキ1
1よりも比重の大きい遊離栓体、好ましくは金属球、特
にステンレス球を用いて構成される。弁室23の先端側
には、突条24が形成されているため、ペン体をチップ
側下向きにした場合、球状の逆流防止栓20は突条24
に係止され、インキは突条と突条の間から先端のボール
ペンチップ1内のインキ誘導路6に流入し、筆記可能と
なる。
コマ21の先端側には、テーパー状または球面状の受け
座25が設けられ、ペン体をチップ側上向きにした場
合、逆流防止栓20は受け座25に密接してインキは密
閉されるので、上向き筆記でボール2直下のインキが無
くなってもインキが逆流しない。 (インキ)本発明の水性ボールペンに使用するインキ
は、剪断速度38.4sec-1の粘度が20〜600mPa・
secかつ384sec-1の粘度が10〜120mPa・sec(2
5℃)の擬塑性水性インキ、好ましくは剪断速度 3
8.4sec-1の粘度が50〜350mPa・secかつ384s
ec-1の粘度が15〜 80mPa・sec(25℃)の擬塑性
水性インキである。このように限定された擬塑性水性イ
ンキを用いることで、金属細管でチップを形成したボー
ルペンにおいても、筆記する際には チップ先端のボー
ルの回転によりインキに剪断力が加えられるために(イ
ンキ粘度が低下し)水性ボールペンのような滑らかな筆
記が可能となり、紙面に良好な筆跡を作り出すことが出
来る。また、非筆記時にはインキの粘度が高いためにペ
ン先からのインキのボタ落ちが防止できるため、インキ
収容管に直接インキを収容でき、構造を簡素化出来るこ
とや、インキ収容管に透明な材質を使用することでイン
キ残量の確認が可能となる。剪断速度38.4sec-1の
粘度が600mPa・secを超え、又は384sec-1の粘度
が120mPa・secを超えると、筆記速度2倍以上の早書
き追従性が低下する。また、筆記描線の線割れ(筆記描
線が複数本に分かれてしまう現象)、ボテも発生しやす
くなる。また、剪断速度38.4sec-1の粘度が20mPa
・sec未満、又は384sec-1の粘度が10mPa・sec未満
だと、ペン先からのインキのボタ落ちが発生しやすく、
筆記描線も非常に滲みやすく、不鮮明になる。
面張力を32mN/m以下(25℃)に調整することで、チ
ップへのインキの濡れ性が高まるため、筆記描線の濃度
や幅にバラツキを生じさせず、安定したインキの流出を
確保できることを見出した。特に、金属パイプを使用し
たチップのボールペンは、インキ誘導路の径が砲弾型チ
ップに比べて非常に小さいため、インキの移動性が緩慢
になってしまう。そのため、ペン体に衝撃を与え、ボー
ル周辺部からインキが離れてしまった際には、再筆記時
に筆記描線のカスレが起こりやすいという欠点を有して
いる。このようなカスレ(以下振動カスレと称す)が発
生した時は、従来の表面張力が比較的高いインキを搭載
した場合、描線の品位が回復するまで数文字分の捨て書
きが必要であった。しかし表面張力が32mN/m以下(2
5℃)のインキを搭載すると(チップ内壁への)インキ
の濡れ性が向上するため、振動カスレが発生しても描線
品位の回復力が早く、実質的なユーザーへの被害は大き
く軽減できることも見いだした。
面張力を32mN/m以下(25℃)に調整することで、金
属細管でチップを形成したボールペンにおいても、筆記
描線の濃度や幅にバラツキ を生じさせず、安定したイ
ンキの流出を確保できる。一方、表面張力が32mN/m
(25℃)を上回ると、チップへの(インキの)濡れ性
が劣り、特に金属細管でチップを形成したボールペンで
は、筆記時にチップ先端からチップの内部に空気を巻き
込み、筆記流量の安定性が低下してしまう(脈流現象と
いう)ので好ましくない。
は、必要に応じて粘度調整剤を配合する。粘度調整剤の
例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸のアル
カリ塩やアクリル酸またはメタクリル酸含有供重合体の
アルカリ塩、スチレンとマレイン酸の供重合体のアルカ
リ塩、酢酸ビニルとクロトン酸の供重合体のアルカリ
塩、変性ポリビニルアルコールを含有するビニルアルコ
ール、メチルビニルエーテルとマレイン酸の供重合体、
酸化ポリアルキレンの誘導体、メチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
のナトリウム塩、アラビアゴム、セラックのアルカリ
塩、酸化ポリエチレン、アルギン酸ナトリウムトラガン
トガム、グァーガム、カラヤガムなどが挙げられる。
は、水に溶解もしくは分散する全ての染料、酸化チタン
および従来公知の無機系および有機系顔料、樹脂エマル
ションを染料で着色した疑似顔料、白色系プラスチック
顔料全てが使用可能である。その具体例は、染料として
はエオシン・フロキシン・ウォターイエロー#6−C・
アシッドレッド・ウォターブルー#105・ブリリアン
トブルーFCF・ニグロシンNB・等の酸性染料やダイ
レクトブラック154・ダイレクトスカイブルー5B・
バイオレットBB等の直接染料やローダミン・メチルバ
イオレット等の塩基性染料を挙げることが出来る。無機
系顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属粉な
どが挙げられる。有機系顔料としては、例えば、アゾレ
ーキ、不溶性アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシア
ニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン
顔料、キナクリドン顔料、染料レーキ、ニトロ顔料、ニ
トロソ顔料などが挙げられる。具体的には、カーボンブ
ラック、チタンブラック、亜鉛華、べんがら、酸化クロ
ム、鉄黒、コバルトブルー、酸化鉄黄、ビリジアン、硫
化亜鉛、リトポン、カドミウムエロー、朱、カドミウム
レッド、黄鉛、モリブデードオレンジ、ジンククロメー
ト、ストロンチウムクロメート、ホワイトカーボン、ク
レー、タルク、群青、沈降性硫酸バリウム、バライト
粉、炭酸カルシウム、鉛白、紺青、マンガンバイオレッ
ト、アルミニウム粉、真鍮粉等の無機顔料、C.I.ピグメ
ントブルー1、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメン
トブルー17、C.I.ピグメントブルー27、 C.I.ピグメン
トレッド5、C.I.ピグメントレッド22、C.I.ピグメント
レッド38、C.I.ピグメントレッド48、C.I.ピグメントレ
ッド49、C.I.ピグメントレッド53、C.I.ピグメントレッ
ド57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド
104、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド
245、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロ
ー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエ
ロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイ
エロー17、C.I.ピグメントイエロー34、C.I.ピグメント
イエロー55、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメン
トイエロー83、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメ
ントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー167、C.I.ピ
グメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.
ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントバイオレット
1、C.I.ピグメントバイオレット3、C.I.ピグメントバイ
オレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグ
メントバイオレット50、C.I.ピグメントグリーン7等が
挙げられる。
度により適宜増減するが、インキ全量に対して0.1〜
40質量%が好ましい。また、書き味向上、経時安定性
向上の為に配合する水溶性液体媒体としては、プロピレ
ングリコールやグリセリン、ポリエチレングリコールな
どの多価アルコール類、グリセリンのアルキレンオキサ
イド付加物およびトリメチロールプロパンのアルキレン
オキサイド付加物からなる群、およびこれらの混合物な
どが使用出来る。
配合する界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテルなどポリオキシエチレン、ポリオキシ
プロピレンもしくはポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンの誘導体、テトラグリセリルジステアレートなど
グリセリンジグリセリンもしくはポリグリセリンの誘導
体、テトラグリセリルジステアレートなどグリセリンジ
グリセリンもしくはポリグリセリンの誘導体、ソルビタ
ンモノオレートなど糖類の誘導体、パーフルオロアルキ
ル燐酸エステルなどフッ素化アルキル基を有する界面活
性剤、ジメチルポリシロキサンのポリエチレングリコー
ル付加物などのポリエーテル変性シリコーン、硬化ヒマ
シ油、燐酸エステル型活性剤、フッ素系界面活性剤、カ
リセッケンなどの潤滑および湿潤剤などが示される。
としてスチレンマレイン酸のアンモニウム塩、スチレン
アクリル酸のアンモニウム塩などの水溶性高分子など揮
発抑制物質として、マルチトールを主成分とする還元
糖、ソルビトールを主成分とする還元糖、還元オリゴ
糖、還元マルトオリゴ糖、還元デキストリン、還元マル
トデキストリン、α−サイクロデキストリン、β−サイ
クロデキストリン、マルトシルサイクロデキストリンな
どが使用できる。
ニン類等、pH調整剤としては水酸化カリウム、りん酸
カリウム、アミノメチルプロパノール等、防腐剤として
はナトリウムオマジン、1−2ベンゾイソチアゾリン
等、を必要に応じて使用することが出来る。本発明の水
性ボールペン用インキの製造法は、上記成分を必要に応
じて加熱溶解・混合撹拌、ろ過などを行う事により、容
易に得ることが出来る。また製造に際しては、他の水性
ボールペンインキ製造法と比べて特に注意するべきこと
はなく、撹拌温度、ろ過方法など水性ボールペンインキ
として常識的な範囲であれば何ら問題はない。
に使用するインキ追従体は、角周波数0.1〜650ra
d/secの全周波数領域における弾性率のtanδ(損失
弾性率と貯蔵弾性率の比)の値が0.2〜2.0(25
℃)のものに限定される。このような特定の弾性tan
δを有するインキ追従体を用いることで、金属パイプを
使用した水性ボールペンにおいても、筆記流量、筆記速
度によらず安定した追従性を有し、筆記途中で、インキ
追従体の一部がインキ収容管内壁に付着残留する事がな
く、良好なインキの掻き取り性を呈する。またペン体に
加えられた衝撃によりインキ追従体が飛散せず、インキ
とインキ追従体の逆転が起こらない。また、インキと外
気を遮断してインキ揮発を防止する本来の機能も併せも
つことが可能になる。
ルペンにおいては、インキ誘導路の径が砲弾型チップに
比べて非常に小さく、インキの移動性が緩慢になるた
め、通常の2倍速以上で筆記を行うと、描線途切れが発
生しやすい。更に従来までの逆流防止グリースを搭載し
た仕様においては、グリース自身の追従性が劣るために
描線の途切れが著しく頻発する。一方逆流防止に栓体/
受け座からなる逆流防止機構を用い、且つ、角周波数
0.1〜650 rad/secの全周波数領域における弾性率
tanδの値が0.2〜2.0(25℃)のインキ追従
体を用いる仕様は、インキの追従性に悪影響を及ぼさな
いため、速書追従性を低下させず、描線途切れの発生を
悪化させることがない。
間における特定の周波数領域あるいは全ての周波数領域
で弾性率tanδが0.1(25℃)を下回ると、イン
キ追従体の弾性がかなり強くなるため、インキ収容管へ
の充填が困難になり、実用性がなくなる。また、0.1
〜650rad/secの間における特定の周波数領域あるい
は全ての周波数領域で弾性率tanδが2(25℃)を
上回ると、インキ消費に伴うインキ追従体のインキ収容
管内での追従応答性が劣り、またペン体に衝撃を加えた
際に、インキ追従体が飛散しやすくなる等の問題が発生
してしまう。
c-1において好ましくは500〜8,000mP a・s、よ
り好ましくは1,000〜6,000の範囲に設定する
と、良好なインキの追従性を確保し、且つペン体に衝撃
を加えた際に起こりうるインキ追従体の飛散を防止する
ことができる効果がある。25℃、剪断速度200sec
-1における粘度が500mPa・sを下回るとペン体に衝撃
を加えた際に容易にインキ追従体が飛散し、インキがペ
ン体外へ漏れだし、衣服など周囲を汚染してしまう可能
性がある。また、上記条件での粘度が8,000mPa・s
を上回ると、筆記した際のインキへの追従が困難にな
り、描線のカスレが発生してしまう可能性がある。
0.1〜650rad/secの全周波数領域における弾性率
tanδの値が0.2〜2.0(25℃)であるインキ
追従体、もしくは好ましくは角周波数0.1〜650ra
d/secの全周波数領域における弾性率tanδの値が
0.2〜2.0(25℃)でかつ粘度が25℃、剪断速
度200sec-1において500〜8,000mPa・sに調
整することを特徴とする。本発明に用いるインキ追従体
のこのような特性は、以下に述べるように、追従体に使
用する基油及び増粘剤の種類や配合量を適切に選択する
ことにより、また場合により、適切な製造条件を選択す
ることにより得られるものである。
は、25℃における粘度が1〜400sec-1の剪断速度
下で5Pa・sec以下の非水溶性有機溶剤を用いることが
好ましい。本発明のインキ追従体に用いる基油の性質と
しては、水に不溶もしくは難溶であることが当然要求さ
れるが、本発明の特徴たる逆流による後端からのインキ
漏出防止効果を得るために基油に求められる最も重要な
要素は、その粘度値である。基油となるべき溶剤は、ほ
ぼニュートニアン粘性(剪断速度にかかわらず粘度が一
定)を示すため、測定は1〜400sec-1の範囲であれ
ば、どの剪断速度下で測定してもよいが、25℃におけ
る粘度が5Pa・sec以下、好ましくは2Pa・sec以下、更
に好ましくは0.5〜1.5Pa・secのものを用いる。
粘度が5Pa・secを越えた基油を含むインキ追従体は、
その高剪断域での粘度が高くなるため、インキ収容管へ
の充填性が劣り、またそれを用いた水性ボールペンで筆
記すると、インキ追従性が低下し、カスレが発生しやす
くなる等の問題が生じる。
が前記範囲に入るよう調整して用いる。基油となるべき
具体的溶剤としては、ポリブテン(分子量約600以
上)、鉱油、シリコーンオイル等が挙げられる。数平均
分子量が600未満のポリブテンなど2〜3年間に数質
量%に及ぶ揮発がおこる溶剤は、ボールペンの経時的な
性能を考慮した場合には好ましいものとはいえない。こ
の目安としては、50℃雰囲気中で直径約40mm程度
のシャーレに約10gの単独または混合系の基油をと
り、開放形で放置したときの揮発減量が約1質量%以下
のものが好ましい。また、酸化などで粘度が増加するも
のは好ましくない。
ッサンポリブテン200N、ポリブテン30N(日本油
脂(株)製/商品名)、ポリブテンHV−15(日本石
油化学(株)製/商品名)、35R(出光興産(株)製
/商品名)などが挙げられる。鉱油の具体的市販品とし
ては、ダイアナプロセスオイルMC−32S,MC−W
90(出光興産(株)/商品名)などが挙げられる。
は、TFS451シリーズ、TSF456シリーズ、T
SF458シリーズ(いずれも東芝シリコーン(株)製
/商品名)などが挙げられる。本発明に関わるインキ追
従体には、増粘剤として、例えば、燐酸エステルのカル
シウム塩、微粒子シリカ、ポリスチレン−ポリエチレン
/ブチレンゴム−ポリスチレンのブロックコポリマー及
び(または)ポリスチレン−ポリエチレン/プロピレン
ゴム−ポリスチレンのブロックコポリマー、水添スチレ
ンブタジエンラバー、スチレン−エチレンブチレン−オ
レフィン結晶のブロックコポリマー、オレフィン結晶−
エチレンブチレン−オレフィン結晶のブロックコポリマ
ー、ポリスチレン−ブタジエンゴム−ポリスチレンのブ
ロックコポリマー、ポリスチレン−イソプレンゴム−ポ
リスチレンのブロックコポリマー、アセトアルコキシア
ルミニウムジアルキレート等を使用することが好まし
い。これらは二種以上を組み合わせて用いることも出来
る。
たは否ポリマー系)とに大別でき、ポリマー系増粘剤
は、ポリスチレン−ポリエチレン/ブチレンゴム−ポリ
スチレンのブロックコポリマー、ポリスチレン−ポリエ
チレン/プロピレンゴム−ポリスチレンのブロックコポ
リマー、水添スチレンブタジエンラバー、スチレン−エ
チレンブチレン−オレフィン結晶のブロックコポリマ
ー、オレフィン結晶−エチレンブチレン−オレフィン結
晶のブロックコポリマー、ポリスチレン−ブチレンゴム
−ポリスチレンのブロックコポリマー、ポリスチレン−
イソプレンゴム−ポリスチレンのブロックコポリマー
に、また、無機系(否ポリマー系)増粘剤は、燐酸エス
テルのカルシウム塩、微粒子シリカ、アセトアルコキシ
ジアルキレートに、それぞれ分類できる。
品としては、Crodax DP−301LA(クロー
ダジャパン(株)製/商品名)等が挙げられる。微粒子
シリカは、親水性微粒子シリカと疎水性微粒子シリカが
あり、親水性シリカの具体的市販品としては、AERO
SIL−300、AEROSIL−380(日本アエロ
ジル(株)製/商品名)等が挙げられ、疎水性シリカの
具体的市販品としては、AEROSIL−974D、A
EROSIL−972(日本アエロジル(株)製/商品
名)等が挙げられる。
ム−ポリスチレンのブロックコポリマーの具体的市販品
としては、クレイトンFG−1901X、クレイトンG
−1650、クレイトンG−1651、クレイトンG−
1652、クレイトンG−1654X、クレイトンG−
1657X、クレイトンG−1726X、クレイトンF
G−1092X(いずれもシェルジャパン(株)製/商
品名)、セプトン8007、セプトン8004、セプト
ン8006(いずれも(株)クラレ製/商品名)、タフ
テックM−1943、タフテックM−1911、タフテ
ックM−1913(いずれも旭化成工業(株)製/商品
名)などが挙げられる。
ゴム−ポリスチレンのブロックコポリマーの具体的市販
品としては、クレイトンG−1730、(シェルジャパ
ン(株)製/商品名)、セプトン2002、セプトン2
005、セプトン2006、セプトン2007、セプト
ン2043、セプトン2063、セプトン2104、セ
プトン4033、セプトン4055、セプトン4077
(いずれも(株)クラレ製/商品名)などが挙げられ
る。
販品としては、DYNARON1320P、DYNAR
ON1321P(いずれもJSR(株)製/商品名)、
タフテックH1062、タフテックH1052、タフテ
ックH1141、タフテックH1041、タフテックH
1053、タフテックH1043、タフテックH127
2(いずれも旭化成工業(株)製/商品名)などが挙げ
られる。
結晶のブロックコポリマーの具体的市販品としては、D
YNARON4600P(JSR(株)製/商品名)等
が挙げられる。オレフィン結晶−エチレンブチレン−オ
レフィン結晶のブロックコポリマーの具体的市販品とし
ては、DYNARON6200P(JSR(株)製/商
品名)等が挙げられる。
レンのブロックコポリマーの具体的市販品としては、ク
レイトンD−1101、クレイトンD−1102、クレ
イトンD−1155クレイトンD−KX405、クレイ
トンD−KX408、クレイトンD−KX410、クレ
イトンD−KX414、クレイトンD−KX65S、ク
レイトンD−KX403P、クレイトンD−KX139
S、クレイトンD−KX155P、クレイトンD−11
18、クレイトンD−1116、クレイトンD−118
8X、クレイトンD−1122X、クレイトンD−13
00X、カリフレックスTR−1101S、カリフレッ
クスTR−1184、カリフレックスTR−1186、
カリフレックスTR−4113P、カリフレックスTR
−4122P、カリフレックスTR−4260P(いず
れもシェルジャパン(株)製/商品名)、タフプレン−
A、タフプレン−125、タフプレン−126、タフプ
レン−315、ソルプレン−T−411、ソルプレン−
T−414、ソルプレン−T−416、ソルプレン−T
−406、ソルプレン−T−475、アサプレン−T−
475、アサプレン−T−420、アサプレン−T−4
30、アサプレン−T−431、アサプレン−T−43
2、アサプレン−T−436(いずれも旭化成工業
(株)製/商品名)、JSR−TR−1000、JSR
−TR−2000、JSR−TR−2003、JSR−
TR−2250、JSR−TR−2601、JSR−T
R−2606、JSR−TR−2787、JSR−TR
−2827、JSR−TR−2600、JSR−TR−
1086、JSR−TR−1600(いずれもJSR
(株)製/商品名)、ユーロプレンSOLT−161
(東ソー(株)製/商品名)等が挙げられる。
レンのブロックコポリマーの具体的市販品としては、ク
レイトンD−KX−400P、クレイトンD−1113
X、クレイトンD−1114X、クレイトンD−112
5X、クレイトンD−1320X、クレイトンD−11
07、クレイトンD−1112、クレイトンD−111
3、クレイトンD−1117、クレイトンD−111
9、クレイトンD−1124、クレイトンD−116
1、クレイトンD−1111、クレイトンD−KX40
6、クレイトンD−KX603、カリフレックスTR−
1107(いずれもシェルジャパン(株)製/商品
名)、ソルプレン−418(旭化成工業(株)製/商品
名)、JSR−SIS−5000(JSR(株)製/商
品名)、Quintac−3421、Quintac−
3422、Quintac−3435、Quintac
−3530、Quintac−3450(日本ゼオン
(株)製/商品名)等が挙げられる。
ートの具体的市販品としては、プレンアクトAL−M
(味の素ファインテクノ(株)製/商品名)などが挙げ
られる。これらの増粘剤を適量配合することで、弾性、
または構造粘性を付与させる効果があり、配合量をコン
トロールすることで、tanδを0.2〜2.0(25
℃)に調整する事が可能である。また必要に応じて、粘
土増粘剤や金属石鹸を上記増粘剤と併用してもかまわな
い。これらの増粘剤の使用量は、それぞれ単独で使用す
る場合、 燐酸エステルのカルシウム塩は2〜25質量
%、微粒子シリカは3〜12質量%、 ポリスチレン−
ポリエチレン/ブチレンゴム−ポリスチレンのブロック
コポリマー及び(または)ポリスチレン−ポリエチレン
/プロピレンゴム−ポリスチレンのブロックコポリマー
は0.3〜10質量%、水添スチレンブタジエンラバー
は1.0〜20質量%、スチレン−エチレンブチレン−
オレフィン結晶のブロックコポリマー、オレフィン結晶
−エチレンブチレン−オレフィンの結晶ブロックコポリ
マーは1.0〜25質量%、ポリスチレン−ブチレンゴ
ム−ポリスチレンのブロックコポリマーは1.0〜20
質量%(より好ましくは1.0〜15質量%)、ポリス
チレン−イソプレンゴム−ポリスチレンのブロックコポ
リマーは1.0〜25質量%(より好ましくは2.0〜
20質量%)、アセトアルコキシアルミニウムジアルキ
レートは2.0〜20質量% 配合するのが好ましい。
回ると、充分な粘弾性が付与されず、ペン体として使用
した際、軽度な衝撃を加えただけで、インキ追従体が飛
散し、逆流が発生してしまう。また環境温度変えたこと
などによって、インキ追従体の粘度が低下した際は、ペ
ン先を上向きに放置しただけで逆流が発生してしまう。
一方、上記配合量を上回ると、適正粘弾性の範囲を上回
ってしまうため、インキ追従体が硬くなり、ペン体とし
て筆記した際に、インキの追従性不良による描線のカス
レを誘発してしまう。
粘剤、金属石鹸など)、インキ追従体の追従性向上剤
(界面活性剤など)、酸化防止剤を配合する事ができ
る。ただし酸化防止剤などの中にはtanδを大幅に上
げてしまうものもあり、これらを必要以上に配合する
と、増粘剤を所定量配合してもtanδが2を上回る可
能性があるので、これらを配合する際には注意が必要で
ある。
製法は、例えば疎水性シリカなどの無機増粘剤を用いる
場合、基油、界面活性剤などの全てのインキ追従体成分
を室温で予備混練し、ロールミル、ニーダーなどの分散
機に混練するというきわめて単純な方法で良い。また、
室温下で溶解、分散が困難なポリマーなどを添加する際
は、必要に応じて、加熱撹拌、加熱混練する事が出来
る。また、製造されたインキ追従体を、更にロールミ
ル、ニーダーなどの分散機で再混練したり、加熱する事
で、0.1〜650rad/secのtanδを0.2〜2.
0(25℃)に調整することも可能である。
粘剤を使用した場合、製造したインキ追従体のtanδ
が予想よりも低くなった際は、例えばロールミル、ニー
ダー等の分散機で再混練し、増粘構造を崩すことでta
nδを高めることができ、またtanδが予想よりも高
くなった場合は、増粘剤(ポリマー)のガラス転移点以
上に再加熱することで、ポリマーの増粘機構が向上し、
増粘構造が強固になり、tanδを低めることができ
る。また無機系の増粘剤を使用した場合、製造したイン
キ追従体のtanδが予想よりも低くなった際は、イン
キ追従体を基油で希釈し、粘度調整を行う。また、ta
nδが予想よりも高くなった場合は、ニーダー、やその
他攪拌機で再分散させ増粘構造を再形成させ、tanδ
を低めることができる。
説明するが、本発明はこれらに制約されるのではない。
実施例、比較例に使用した擬塑性水性インキとインキ追
従体の配合、物性値を表1,表2に示す。
の2種類を使用した。 (継ぎ手1):金属球製の逆流防止栓及び受けコマを内
包した継ぎ手 (継ぎ手2):金属球製の逆流防止栓を内包していない
継ぎ手 実施例、比較例に使用したチップは、以下の2種類を使
用した。 (チップ1):炭素含有量が0.016%のオーステナ
イト系ステンレス鋼(SUS316L)で加工したチッ
プ。
のオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)で加
工したチップ。 実施例および比較例のペン体の評価結果を表3,4に示
す。 (各種ペン体の評価方法と判定基準)擬塑性水性インキの粘度値の測定 (1)粘度値の測定 測定装置 :E型回転粘度計 VISCOMETER MODEL RE100 (東機産業(株)製) 測定条件(周波数依存性): コーン :1°34’*R24 剪断速度 :38.4sec-1 ,384sec-1 測定時間 :600sec 測定温度 :25℃インキ追従体の物性測定 (1)弾性率tanδ値の測定 測定装置 :ダイナミックスペクトロメーター RDS−II (レオメトリック・サイエンティフィック製) 測定条件(周波数依存性): ジオメトリー:パラレルプレート50mmφ 動的測定 SWEEP TYPE :FREQUENCY SWEEP 周波数範囲 :0.06〜650rad/sec 測定間隔 :5points/decade ひずみ :100% 測定温度 :25℃ 雰囲気 :窒素気流中 (2)粘度値の測定 測定装置 :E型回転粘度計 DIGITAL VISCOMETER DUV−E (東京計器(株)製) 測定条件(周波数依存性) コーン :3°*R14 剪断速度 :200sec-1 測定時間 :600sec 測定温度 :25℃ペン体評価 (1)筆記感 各仕様によって得られたボール径0.5mmのボールペ
ン体をそれぞれ、筆記用紙に「らせん筆記」し、書き味
を次の基準で評価した。
がある (2)インキ流出量 各仕様によって得られたボール径0.5mmのボールペ
ン体をそれぞれ、筆記用紙に「らせん筆記」し、インキ
を次の基準で評価した。
きる。 △ :インキ流出が比較的少ないものの、描線の認識は
可能。 × :インキ流出が明らかに少なく、描線の認識が困
難。 (3)ボテ評価 各仕様によって得られたボール径0.5mmのボールペ
ン体をそれぞれ、筆記用紙に「らせん筆記」し、描線の
ボテを次の基準で評価した。
ン体をそれぞれ、筆記用紙に「らせん筆記」し、描線の
滲み性を次の基準で評価した。
ン体をISO規格に準拠した筆記用紙に、フリーハンド
で2倍速と通常速度でそれぞれ筆記し、各筆記描線を下
記の基準で判定した。
る。 (6)インキ流出安定性 各仕様によって得られたボール径0.5mmのボールペ
ン体をISO規格に準拠した筆記用紙に、筆記試験機に
て下記条件で終筆まで「らせん筆記」し、100mごと
の筆記流量の推移と描線状態を下記の基準で評価した。
が発生しない。 ○' :流量が僅かにバラツいているが、終筆までカスレ
や濃度ムラは発生しない。
ラがみられる。 × :流量に大きなバラツキがみられ、明らかなカスレ
や濃度ムラが認められる。(7)振動カスレ性 各仕様によって得られたボール径0.5mmのボールペ
ン体をそれぞれ、筆記用紙に「らせん筆記」し、その後
ペン先を上向きにして杉板上に5cm上空から落下させ
(ペンに軽い衝撃を加え)その後再び「らせん筆記(直
径約3cm)」し、再筆記時の描線品位を下記の基準で
判定した。
能。 △ :らせん筆記3週目以内でカスれずに再筆記が可
能。 × :らせん筆記3週目以内では再筆記が不可能。 (8)落下衝撃によるインキの飛散性 各仕様によって得られたボール径0.5mmのボールペ
ン体をペン先を上向きにし、1.5m上空から厚さ2c
mの杉板上へ1回落下させ、落下後のペン体を目視で観
察し、インキのインキ収容管外への飛散の度合いを下記
の基準で判定した。
も鮮明である。 ×:明らかなインキの飛散が認められる。 (9)耐逆流性 各仕様によって得られたボール径0.5mmのボールペ
ン体をそれぞれ、ペン先を上向きにして筆記用紙に「ら
せん筆記」を行い、筆記が出来なくなった事を確認した
後、ペン先を上向きにしたまま放置する。その1時間後
インキの逆流の有無を目視にて判断する。
ン体ををISO規格に準拠した筆記用紙に、筆記試験機
にて下記条件で700mまで「らせん筆記」し、筆記後
のチップのボール受け座の摩耗状態を光学顕微鏡にて観
察し、ボール受け座の摩耗性と終筆の可否を下記の基準
で評価した。
mまで筆記可能。
(500mまでは筆記が可能)。
名) 注2:ダイアナプロセスオイル PW−380(出光興
産株式会社製;商品名) 注3:ニッサンポリブテン015N(日本油脂株式会社
製;商品名) 注4:Crodax DP−30(クローダジャパン株
式会社製;商品名) 注5:AEROSIL−974D(日本アエロジル株式
会社製;商品名) 注6:セプトン8007(株式会社クラレ製;商品名) 注7:タフテックH1141(旭化成株式会社製;商品
名) 注8:DYNARON4600P(JSR株式会社製;
商品名) 注9:DYNARON6200P(JSR株式会社製;
商品名) 注10:アサプレンT−431(旭化成株式会社製;商
品名) 注11:ソルプレン−418(旭化成株式会社製;商品
名) 注12:Benton34(ウィルバーエリス株式会社
製;商品名) 注13:エフトップ EF−801(三菱マテリアル株
式会社製;商品名)
ッチで滑らかに筆記性でき、ボテ、線割れが発生しにく
く、通常の2倍速以上の早書きにおいてもカスレが生じ
ず、且つキャップOFFの状態でペン先を上向きに放置
させても全く逆流が生じない水性ボールペンが得られる
効果を有する。さらに好ましい態様によれば、最後まで
安定したインキ流出の水性ボールペンを得ることも可能
である。
縦断面図で、チップを下向きにした状態を示している。
縦断面図で、チップを上向きにした状態を示している。
部縦断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 金属細管の先端近傍を内方に押圧変形し
てボール受け座用の内方突起を形成した後、切削加工に
よりボールハウスを形成し、その後ボールを入れ、先端
口縁を内側にカシメ加工をしてなるボールペンチップ
と、インキ収容管と、ボールペンチップとインキ収容管
を結びかつ栓体と受け座からなるインキ逆流防止機構を
有する継ぎ手と、剪断速度38.4sec-1の粘度が20
〜600mPa・secかつ384sec-1の粘度が10〜12
0mPa・sec(25℃)の擬塑性水性インキと、インキ収
容管のインキ後方に充填された角周波数0.1〜650
rad/secの全周波数領域における弾性率tanδの値が
0.2〜2.0(25℃)であるインキ追従体とを具備
することを特徴とする水性ボールペン。 - 【請求項2】 前記擬塑性水性インキの表面張力が32
mN/m以下(25℃)であることを特徴とする請求項1記
載の水性ボールペン。 - 【請求項3】 前記インキ追従体の粘度が25℃、剪断
速度200sec-1において500〜8,000mPa・sで
あることを特徴とする請求項1もしくは2記載の水性ボ
ールペン。 - 【請求項4】 前記ボールペンチップにおける金属細管
は、炭素の含有量が0.03%未満のオーステナイト系
ステンレス鋼製であることを特徴とした請求項1、2又
は3に記載のボールペン。
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