JP4578192B2 - 塗布具 - Google Patents

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Description

本発明は、油性インキを含む修正ペンなどの塗布具に関し、特に油性ゲルインキを含む修正ペンに好適に用いることができる逆流防止体の改良に関する。
従来、ジグリセリンエチレンオキサイド付加物、ジグリセリンプロピレンオキサイド付加物を逆流防止体の基材成分として用いる場合、微粒子シリカを加えて粘度調整することが知られている(特許文献1、特許文献2)。
特開2000−343875
特開2003−34098
しかし、この逆流防止体は全体として十分な弾性を得ることが難しく、それゆえ、ペン先を上に向けて保存したとき、インキ収容管内で経時的に逆流防止体のタレによるインキ漏れが発生したり、インキ消費に伴い、インキ収容管の壁面に逆流防止体の付着残りが多く生じるという不具合がある。また衝撃に弱く、インキ収容管内で逆流防止体が変形しやすく、インキ漏れしやすい。
これは、上記基材成分の場合、微粒子シリカによる構造粘性の付与(ゲル化)が困難であることによる。おそらく、上記基材成分自身が少なからず界面活性を持つため、及び極性の高い物質であることが原因となり、ゲル形成を妨げているものと考えられる。
本発明の課題は、十分な弾性を保有し、インキ収容管内での経時的なタレや、インキ消費に伴う、壁面付着残りを防ぎ、衝撃に対しても変形し難い逆流防止体を備えた修正具などの塗布具を提供するところにある。
本発明は、インキ収容管内に、油性インキと、当該油性インキに接し、当該油性インキの流動に追従して可動する逆流防止体が収容された塗布具であって、
上記逆流防止体が、ジグリセリンエチレンオキサイド付加物及びジグリセリンプロピレンオキサイド付加物の群から選択された少なくとも1種以上の基材成分と、ポリアクリル酸を含むゲル組成物からなり、
上記ポリアクリル酸が、前記逆流防止体の全量に対して0.1〜3重量%含まれている塗布具である。
前記ポリアクリル酸は、平均分子量が1,000,000以上のポリアクリル酸を含むことが好ましく、前記ポリアクリル酸の平均分子量が1,000,000以上であることがより好ましい。
前記基材成分としては、前記逆流防止体の全量に対して87〜99.9重量%含まれていることが好ましい。
また、前記逆流防止体は、さらに微粒子シリカを含むことが好ましい。特に、前記逆流防止体の全量に対してさらに微粒子シリカを1〜10重量%含むことが好ましい。
なお、前記逆流防止体のゲル組成物に微粒子シリカを含む場合、前記ポリアクリル酸として、異なる平均分子量を持つ複数のポリアクリル酸で構成され、平均分子量が1,000,000以上、好ましくは1,500,000以上、より好ましくは2,000,000以上、さらに好ましくは3,000,000以上のポリアクリル酸を含み、かつ平均分子量が2,000,000以下、好ましくは1,500,000以下のポリアクリル酸が含まれることが好ましい。特に、平均分子量が2,000,000以上のポリアクリル酸と、平均分子量が1,500,000以下のポリアクリル酸が含まれる逆流防止体のゲル組成物が好ましい。
また前記油性インキの粘度が、
剪断速度が0.1(1/s)のとき700mPa・s以上であり、
剪断速度が100(1/s)のとき500mPa・s以下であることが好ましい。
また、前記油性インキが、脂肪族炭化水素系溶剤、脂環族炭化水素系溶剤の少なくともいずれかの有機溶剤を含むことが好ましい。
したがって、逆流防止体としては、ジグリセリンエチレンオキサイド付加物及びジグリセリンプロピレンオキサイド付加物の群から選択された少なくとも1種以上の基材成分と、平均分子量1,000,000以上のポリアクリル酸を含むゲル組成物からなり、
上記ポリアクリル酸が、前記逆流防止体の全量に対して0.1〜3重量%含まれている油性インキ用逆流防止体が好ましい。
各請求項の発明は、上記により、十分な弾性を保有し、インキ収容管内での経時的なタレや、インキ消費に伴う、壁面付着残りを防ぎ、衝撃に対しても変形し難い逆流防止体を備えた修正具などの塗布具として提供することができる。
(ポリアクリル酸)
本発明に使用できるポリアクリル酸は、平均分子量が1,000,000以上が好ましく、さらに好ましくは1,250,000以上、より好ましくは2,000,000以上、最適には3,000,000以上のものを使用することができる。また平均分子量の最大値としては、10,000,000以下が好ましく、さらに好ましくは4,000,000以下のものを使用することができる。平均分子量が1,000,000未満の場合、ゲルの形成が低下し、逆流防止体の弾性が低下し、タレ易さの傾向が生じ、衝撃に対しても変形する傾向がでてくる。また平均分子量が10,000,000を超えても使用できるが、硬くなる傾向が生じるため、10,000,000以下が好ましく、さらに好ましくは4,000,000以下である。
上記ポリアクリル酸は、前記逆流防止体の全量に対して0.1〜3重量%含まれていることが重要である。上記ポリアクリル酸が前記逆流防止体の全量に対して0.1重量%未満の場合、ゲルが形成し難く、逆流防止体の弾性が不十分となり、タレ易く、衝撃に対しても変形し易い。また上記ポリアクリル酸が前記逆流防止体の全量に対して3重量%を超えて含まれる場合、硬くなり、油性インキの流動に追従する逆流防止体の性能が低下する。
上記ポリアクリル酸としては、架橋型ポリアクリル酸が好ましい。具体的にはBFグッドリッチ社製、商品名、カーボポール941(平均分子量1,250,000)、カーボポール934(平均分子量3,000,000)、カーボポール940(平均分子量4,000,000)を用いることができる。
(基材成分)
本発明で用いられる逆流防止体の基材成分としては、ジグリセリンエチレンオキサイド付加物、ジグリセリンプロピレンオキサイド付加物を挙げることができる。ジクリセリンエチレンオキサイド付加物としては、例えばポリオキシエチレン(n)ジクリセリルエーテル、好ましい具体例として、阪本薬品工業社製、商品名、SC−E2000(エチレンオキサイド40モル付加物)、SC−E1500(エチレンオキサイド30モル付加物)を用いることができる。
またジグリセリンプロピレンオキサイド付加物としては、例えばポリオキシエチレン(n)ジクリセリルエーテル、好ましい具体例として、阪本薬品工業社製、商品名、SC−P1000(プロピレンオキサイド14モル付加物)、SC−P750(プロピレンオキサイド9モル付加物)を用いることができる。
ジグリセリンエチレンオキサイド付加物及びジグリセリンプロピレンオキサイド付加物は、それぞれ選択的に用いることもできるが、混合して用いることもできる。かかる基材成分は、前記逆流防止体の全量に対して87〜99.9重量%含まれていることが好ましい。当該基材成分が前記逆流防止体の全量に対して87重量%未満である場合は、硬くなり、油性インキの流動に追従する逆流防止体の性能が低下する。当該基材成分が前記逆流防止体の全量に対して99.9重量%を超える場合、ポリアクリル酸の添加量が少なくなり、逆流防止体の弾性が不十分となり、タレ易く、衝撃に対しても変形し易い。
(微粒子シリカ)
本発明では、ジグリセリンエチレンオキサイド付加物及びジグリセリンプロピレンオキサイド付加物との関係において、微粒子シリカに代えて、前記ポリアクリル酸を用いることが重要である。すなわち、微粒子シリカをジグリセリンエチレンオキサイド付加物及びジグリセリンプロピレンオキサイド付加物と併用すると、既述の通り、上記基材成分の場合、微粒子シリカによる構造粘性の付与(ゲル化)が困難であることによる。上記基材成分自身が少なからず界面活性を持つため、及び極性の高い物質であることが原因となり、ゲル形成を妨げているものと考えられる。これに対して、ジグリセリンエチレンオキサイド付加物及びジグリセリンプロピレンオキサイド付加物に対して、微粒子シリカに代えて、前記ポリアクリル酸を用いると、用いるポリアクリル酸の平均分子量が大きいこともあり、前記基材の粘性を著しく増加させ、そしてゲル化させるため、逆流防止体は十分な弾性を保有し、インキ収容管内での経時的なタレや、インキ消費に伴う、壁面付着残りを防ぎ、衝撃に対しても変形し難くなる。
この点で、微粒子に代えて、前記ポリアクリル酸を単独で使用することが好ましいが、微粒子シリカを、前記ポリアクリル酸及び前記基材成分と特定含有量において併用することで、逆流防止体として十分な弾性を保有しつつ、任意に粘弾性をコントロールすることができることを見出した。これにより、インキ粘度、要求されるインキ流出量にあわせた逆流防止体を得ることができる。具体的には、上記ポリアクリル酸を前記逆流防止体の全量に対して0.1〜3重量%、前記基材成分を前記逆流防止体の全量に対して87〜99.9重量%、微粒子シリカを前記逆流防止体の全量に対して1〜10重量%含ませることが望ましい。
本発明で使用できる微粒子シリカとしては、親水性シリカ、疎水性シリカをいずれも使用することができるが、具体的には、日本アエロジル社製、商品名「アエロジル#380」(親水性シリカ、1次粒子平均粒径7μm)、「アエロジル#200」(親水性シリカ、1次粒子平均粒径12μm)、「アエロジルR−972」(疎水性シリカ、ジメチルジクロロシランによる表面処理、1次粒子平均粒径16μm)、「(疎水性シリカ、アエロジルR−976」((疎水性シリカ、ジメチルジクロロシランによる表面処理、1次粒子平均粒径7μm)、「アエロジルR−812」((疎水性シリカ、ヘキサメチルジシラザンによる表面処理、1次粒子平均粒径7μm)を挙げることができる。
なお、ゲル組成物中に、かかる微粒子シリカを含ませる前記逆流防止体の場合では、本発明に使用する前記ポリアクリル酸としては、異なる平均分子量を持つ複数のポリアクリル酸で構成し、平均分子量が1,000,000以上、好ましくは1,500,000以上、より好ましくは2,000,000以上、最適には3,000,000以上のポリアクリル酸を含むと共に、これらのそれぞれのポリアクリル酸に対してそれより分子量が低いポリアクリル酸を含ませることが好ましい。具体的には、平均分子量が2,000,000以下、好ましくは1,500,000以下、さらに好ましくは1,250,000以下、より好ましくは1,000,000以下のポリアクリル酸を含ませることが好ましい。このような平均分子量の組み合わせにおいて、複数の平均分子量を持つポリアクリル酸を使用して、複数のピーク或は合成された1つのピークを有する分子量分布を示すポリアクリル酸で逆流防止体を構成すると、前記又は後述の基材が、既述した本発明の逆流防止体のゲル組成物(逆流防止体組成物)から離ショウ(経時で基材が逆流防止体組成物から滲み出す現象)することを防止することができる。離ショウが生じると、ペン先を上に向けた状態の場合、逆流防止体が痩せてインキが洩れたり、粘度が上昇して追随不良を起こすものである。かかる基材の逆流防止体組成物からの離ショウは、当該逆流防止体(組成物)中に微粒子シリカが含まれている場合に生じていると認められるが、おそらく上記のような低分子量のポリアクリル酸をさらに加えることにより、当該ポリアクリル酸が分散剤として働いて、微粒子シリカの凝集を妨げ、上記離ショウの発生を抑制しているものと推測される。
なお、前記ポリアクリル酸が、異なる平均分子量を持つ複数のポリアクリル酸で構成され、平均分子量が2,000,000以上のポリアクリル酸と、平均分子量が1,500,000以下のポリアクリル酸が含まれるゲル組成物(逆流防止体組成物)が最も好ましい。
(その他の添加物)
逆流防止体にはその他の添加成分として、界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤、防カビ剤等を必要に応じて任意に配合することかできる。
(逆流防止体の製造方法)
例えば、上記所定の各成分をロールミルにより分散して本発明の逆流防止体を得る。
(インキ収容管)
本発明に用いるインキ収容管としては、油性インキ中に含まれる脂肪族、脂環族炭化水素系溶剤に侵されない(吸液しない)こと、及び逆流防止体の成分(極性物質)に侵されないことが重要である。
これらのことを満たすインキ収容管は、ナイロン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリブチレンテレフタレート樹脂の群から選ばれる樹脂で構成されていることが好ましい。具体的には、4,6−ナイロン、6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、6,12−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロン、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)を例示することができる。外から残量が確認できるという点では、ナイロン樹脂やPET(ポリエチレンテレフタレート)が好ましい。
そして、前記インキ収容管が、ナイロン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリブチレンテレフタレート樹脂の群から選ばれる樹脂で構成されていることが望ましい。
(油性インキ)
油性インキとしては、着色剤、樹脂、有機溶剤及びゲル化剤を含有するインキが好ましいが限定されない。特に、修正ペンなどの修正具の場合、油性インキ(修正インキ)には着色剤(隠蔽材)として酸化チタンが含まれていることが望ましく、また油性インキに脂肪族炭化水素系溶剤、脂環族炭化水素系溶剤の少なくともいずれかの有機溶剤を含むことが好ましい。
さらに、上記ゲル化剤としては、上記有機溶剤に対する溶解度(20℃)が0.1〜20重量%の溶解性ゲル化剤であり、インキの粘度は、剪断速度が0.1(1/s)のとき700mPa・s以上であり、剪断速度が100(1/s)のとき500mPa・s以下であることが望ましく、具体的なゲル化剤として2エチルヘキサン酸アルミニウムを含むことが望ましい。この粘度の測定条件は、先端が1.0mm径のボールを60μmの隙間を持たせて保持したペン先を有する修正ペンを用いて、ボールの回転によってインキに剪断力を付与した際の粘度(mPa・s)を基準に示している。なお、本発明で示される油性インキの粘度は、HAAKE社製レオメーターRS−75を用い、20℃で、Z20DINローターをもって測定した値である。
前記逆流防止体の構造粘性とこの油性インキ(修正インキ)の粘度との組み合わせによって、インキの流出性とこれに弾性を保持しながら追従するさらに好ましい逆流防止体が含まれた塗布具を得ることができる。
塗布具としては、外筒内にインキ収容管を装備し、インキ収容管の一端側にペン先を備え方レフィール構造の塗布具のほか、前記インキ収容管の一端側にペン先を有し、他端側に当該インキ収容管に収容された少なくとも油性インキを加圧する加圧装置を有した塗布具を用いることもできる。
11−ナイロン樹脂で成形した口径(内径)4mmの透明のインキ収容管の一端にボール径1mmのペン先を組み付け、その上で、油性インキ全量に対して、酸化チタン50重量%、ロジン樹脂4重量%、脂肪族炭化水素系溶剤40重量%、及びゲル化剤(2エチルヘキサン酸アルミニウム)1.5重量%を含む油性インキを前記インキ収容管内に充填し、さらにその次に、前記油性インキの上から、表1に示す組成の実施例にかかる逆流防止体の組成物を充填した。また比較のため、上記と同様にして、表1に示す組成に代えて、表2に示す組成の比較例にかかる逆流防止体の組成物を充填した。
次に、表1及び表2に示した各組成の逆流防止体を含む修正用ボールペンについて、ペン先を上に向けた状態での保存性と、紙上に筆記したときの油性インキに対する逆流防止体の追従性を評価した。各表に結果を示す。
なお、保存性が良好は○、保存性が悪くタレが発生するものを×、インキ追従性が良好であるものを○、インキ追従性が悪いものを×で示している。いずれも外観観察による。
なお、上記保存性は、50℃、1ヶ月後の状態を評価している。
Figure 0004578192

Figure 0004578192

表1及び表2より、ジグリセリンエチレンオキサイド付加物及びジグリセリンプロピレンオキサイド付加物の群から選択された少なくとも1種以上の基材成分と、平均分子量1,000,000以上のポリアクリル酸を含むゲル組成物からなり、
上記ポリアクリル酸が、前記逆流防止体の全量に対して0.1〜3重量%である逆流防止体を備えた塗布具であれば、逆流防止体のタレが経時的に発生することもなく保存性が良好であり、またインキ収容管内における油性インキの流出に対する追従性も良好であった。
本発明の塗布具は、十分な弾性を保有し、インキ収容管内での経時的なタレや、インキ消費に伴う、壁面付着残りを防ぎ、衝撃に対しても変形し難い逆流防止体を備えている。
従って、インキ収容管内で経時的に逆流防止体のタレによるインキ漏れが発生したり、インキ消費に伴ってインキ収容管の壁面に逆流防止体の付着残りが多く生じるという不具合も防止され、また耐衝撃性を有し、インキ収容管内で逆流防止体が変形し難いため、この点でもインキ漏れを防止することができる。
次に、微粒子シリカをさらに加え、表3に示す組成以外は前記実施例と同様に、逆流防止体を調整し修正用ボールペンを作製して、ペン先を上に向けた状態での保存性と、紙上に筆記したときの油性インキに対する逆流防止体の追従性、及び保存時の離ショウを評価した。タレは経時で逆流防止体が変形する現象であり、ペン先を上に向けた状態での保存性で評価されるのは、既述の実施例の評価と同様である。離ショウ性は、経時で逆流防止体から基材が滲み出すものを×、滲み出さないものを○として評価した。表3はその結果を示す。上記保存性及び保存時の離ショウは、50℃、1ヶ月後の状態を評価している。
Figure 0004578192

Figure 0004578192

表3より、微粒子シリカを含む逆流防止体の場合、異なる平均分子量を持つ複数のポリアクリル酸を含み、平均分子量が2,000,000以上のポリアクリル酸を含み、これより平均分子量が低い平均分子量2,000,000以下、1,500,000以下、1,250,000以下、1,000,000以下のポリアクリル酸を含む逆流防止体を持つ塗布具が、ペン先を上に向けた状態での保存性と、紙上に筆記したときの油性インキに対する逆流防止体の追従性を保持しながら、基材の離ショウを防止していることが認められる。
本発明の塗布具は、修正ペンなどの修正具その他の塗布具に用いることができる。

Claims (10)

  1. インキ収容管内に、油性インキと、当該油性インキに接し、当該油性インキの流動に追従して可動する逆流防止体が収容された塗布具であって、
    上記逆流防止体が、ジグリセリンエチレンオキサイド付加物及びジグリセリンプロピレンオキサイド付加物の群から選択された少なくとも1種以上の基材成分と、ポリアクリル酸を含むゲル組成物からなり、
    上記ポリアクリル酸が、前記逆流防止体の全量に対して0.1〜3重量%含まれている塗布具。
  2. 前記ポリアクリル酸は、平均分子量が1,000,000以上のポリアクリル酸を含む請求項1記載の塗布具。
  3. さらに微粒子シリカを含み、かつ前記ポリアクリル酸として、異なる平均分子量を持つ複数のポリアクリル酸で構成され、平均分子量が2,000,000以下のポリアクリル酸が含まれる請求項2記載の塗布具。
  4. さらに微粒子シリカを含み、かつ前記ポリアクリル酸として、異なる平均分子量を持つ複数のポリアクリル酸で構成され、平均分子量が2,000,000以上のポリアクリル酸と、平均分子量が1,500,000以下のポリアクリル酸が含まれる請求項2記載の塗布具。
  5. 前記基材成分が、前記逆流防止体の全量に対して87〜99.9重量%含まれている請求項1〜4のいずれかの項に記載の塗布具。
  6. 前記逆流防止体が、前記逆流防止体の全量に対して微粒子シリカを1〜10重量%含む請求項1〜5のいずれかの項に記載の塗布具。
  7. 前記油性インキの粘度が、
    剪断速度が0.1(1/s)のとき700mPa・s以上であり、
    剪断速度が100(1/s)のとき500mPa・s以下である
    請求項1〜6いずれかの項に記載の塗布具。
  8. 前記油性インキが、脂肪族炭化水素系溶剤、脂環族炭化水素系溶剤の少なくともいずれかの有機溶剤を含む請求項1〜7のいずれかの項に記載の塗布具。
  9. ジグリセリンエチレンオキサイド付加物及びジグリセリンプロピレンオキサイド付加物の群から選択された少なくとも1種以上の基材成分と、平均分子量1,000,000以上のポリアクリル酸を含むゲル組成物からなる逆流防止体であり、
    上記ポリアクリル酸が、前記逆流防止体の全量に対して0.1〜3重量%含まれている油性インキ用逆流防止体。
  10. ジグリセリンエチレンオキサイド付加物及びジグリセリンプロピレンオキサイド付加物の群から選択された少なくとも1種以上の基材成分と、微粒子シリカと、平均分子量2,000,000以上のポリアクリル酸と、平均分子量1,500,000以下のポリアクリル酸を含むゲル組成物からなる逆流防止体であり、
    上記ポリアクリル酸が、前記逆流防止体の全量に対して0.1〜3重量%含まれている油性インキ用逆流防止体。
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