JP3032516B1 - 水性ボ―ルペン用インキ組成物 - Google Patents

水性ボ―ルペン用インキ組成物

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Abstract

【要約】 【課題】 インキ出がよく、紙面に対するかすれや線切
れがないとともにキャップオフ性、経時潤滑性および保
存性に優れた水性ボールペン用インキを提供する。 【解決手段】 必須成分として水、顔料、界面活性剤、
pH調整剤、剪断減粘性付与剤、保湿剤とを含有してな
るボールペン用水性インキ組成物において、界面活性
剤、剪断減粘性付与剤および保湿剤の3者を選択、組み
合わせることによって目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性ボールペン用イ
ンキ組成物に関する。さらに詳細には、スムーズな筆記
感、すなわち優れた潤滑性を備えキャップオフ性、すな
わちペン先の耐乾燥性、筆記性能及び保存性能を満たす
剪断減粘性の水性ボールペン用インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ボールペン用インキとしては、粘
度が1万〜2万cps程度の油性溶剤系で構成された油
性ボールペンインキと、粘度が10cps程度の水性媒
体からなる低粘性の水性ボールペンインキが汎用されて
いる。前記油性ボールペンインキは、インキ流量調整部
材を介在させることなく、直液状態でパイプ状インキ収
容部に充填されて実用に供される比較的簡易なボールペ
ン機構である利点がある反面、インキ自体の高粘性に依
存して筆記感が重いため高い筆圧を要する。また、ボー
ル表面に形成した高粘性インキによるインキ薄膜を筆記
面に転写する機構のため、カスレ現象を生じたり、筆記
先端部にインキが蓄積するいわゆるボテ現象や、外気温
が高い環境下での筆記に際して、筆跡がにじむ等の不具
合を生じがちである。一方、前記低粘性水性ボールペン
においては、軽い筆圧で濃い筆跡濃度が得られる利点が
ある反面、低粘性のインキを適正に流出させるためのイ
ンキ流出制御手段等を配備する必要があり、多部品から
構成される複雑な構造を余儀なくされる上、インキの低
粘性に依存して筆記のにじみやボタ落ち現象を生じがち
であった。
【0003】前記した状況をふまえて近年、揺変性を付
与した水性媒体のインキ、すなわち剪断減粘性の水性ボ
ールペンインキが開発され、実用に供されるようになっ
た。この種のインキは、剪断応力が加わらない静置時に
おいては高粘度であり、ボールペン機構内において安定
に保持されており、筆記時にあっては高速回転するボー
ルによる高剪断力によって、ボール近傍のインキのみが
低粘度化し、その結果、インキはボールとボール収容部
の間隙を毛管力によって円滑に通過して紙面にインキが
転移し、前記紙面に転移されたインキは、剪断力から解
放されるため、再び高粘度状態となり、従来の非剪断減
粘性水性ボールペンの欠点であった筆跡のにじみ現象を
発生させない。
【0004】前記した剪断減粘性水性ボールペンインキ
に関する提案はいくつか開示されている。たとえば、水
分散性のガム、樹脂、多糖類等を利用したもの(たとえ
ば、米国特許第4671691号公報、特公昭64−8
673号公報等)が挙げられる。ところで、前記公報等
に開示されている水分散性のガム、樹脂、増粘多糖類は
微生物による解重合作用、光化学的酸化による分解作
用、強い剪断力による分子鎖の解裂作用により、変質ま
たは劣化しやすい傾向があり、剪断減粘性効果を安定に
持続しているとはいえない。そして前記化合物は温度に
依存する粘度変化が大きく、外気温の高い状況下ではボ
タ落ちの原因となる。
【0005】また、架橋型アクリル樹脂等の水溶性合成
高分子化合物を剪断減粘性付与剤として利用したもの
(特開昭57−49678号公報等)が開示されている
が、架橋型アクリル樹脂の特性として数千〜数万cps
程度の高粘度状態では、ある程度の剪断減粘性を呈する
としても、水性ボールペンの筆記機構への適用に際して
は、その効果を有効に発揮することが難しい。すなわ
ち、剪断減粘効果が不十分であり、筆記時の剪断力によ
り生じる低粘度化と非筆記時の保管状態に要求される高
粘度化とのバランスを必ずしも満足させておらず、そし
て前記化合物もまた、温度に依存する粘度変化が大き
い。
【0006】また、無機質微粒子等の無機化合物を剪断
減粘性付与剤として利用する試み(特開平6−2566
99号公報等)が開示されているが、無水珪酸微粒子の
ような微粒子では、吸水して剪断減粘性を呈するとして
も、微粒子の三次元構造体がボールとボールハウスの狭
い間隙を均質状態で安定に通過することが非常に困難で
あり、インキ切れ発生の原因となる。また、親水性合成
スメクタイトのような膨潤性粘土類は実質的に溶解状態
に近いほど微細な粒子に分散し、初期的には良好な剪断
減粘性を与えるとしても、経時的には水をゲル体から分
離、排出する現象が起こりがちであり、ボールペン機構
内において局所的なインキの分離やインキ柱の切断を生
じる欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来のボールペン用インキの不具合を解消し、スムーズな
筆記感を備え、キャップオフ性、筆記性能及び保存性能
を満たす剪断減粘性水性ボールペン用インキを提供しよ
うとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記した従
来の不具合を解決させるため、水性ボールペン用インキ
について鋭意検討を重ねた結果、一般式
【化1】で示す界面活性剤と機械的、化学的および微生
物に対して安定な剪断減粘性付与剤であるアルカリ膨潤
型アクリルエマルジョンと保湿剤としてジエチレングリ
コール単独、又はエチレングリコールとジエチレングリ
コールの混合物を組み合わせることによって筆記性能及
び保存性に優れた水性ボールペンインキが得られること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
【化1】RO(CHCHO)SOM (式中、Rは炭素数8〜20の飽和または不飽和炭化水
素基、nは3〜30の整数、Mはアルカリ金属またはア
ンモニア、アルキルアミン、アルカノールアミンを示
す。)
【0009】本発明の水性ボールペン用インキ組成物
は、必須成分として水、顔料、界面活性剤、pH調整
剤、剪断減粘性付与剤、保湿剤とを含有してなり、前記
界面活性剤が一般式
【化1】で表される化合物であり、前記剪断減粘性付与
剤が(ロ)アルカリ膨潤型アクリルエマルジョンであ
り、前記保湿剤として(ハ)ジエチレングリコール単
独、又はエチレングリコールとジエチレングリコールの
混合物で、これら(イ)(ロ)(ハ)の3者を含有する
ことを特徴とする。pH調整剤がアンモニア、アミン類
または無機塩基であり、pHが8以上のインキにおい
て、好ましくは前記剪断減粘性付与剤を固形物換算で全
組成物中0.3〜2.0重量%、前記保湿剤が20〜5
0重量%含有してなる水性ボールペン用インキ組成物で
ある。
【化1】RO(CHCHO)SOM (式中、Rは炭素数8〜20の飽和または不飽和炭化水
素基、nは3〜30の整数、Mはアルカリ金属またはア
ンモニア、アルキルアミン、アルカノールアミンを示
す。)
【0010】本発明のインキ組成物に用いられる界面活
性剤は、顔料粒子に吸着して、水中に顔料を分散させる
作用をすると同時にボールの潤滑性向上、すなわちスム
ーズな筆記感を付与する働きを有しているため、別途潤
滑剤を添加する必要はなく、一般式
【化1】で示す界面活性剤が顔料分散性、潤滑性共に優
れている。式中、Rが8未満や20を超過する場合には
本発明の目的を達成できない。前記界面活性剤の例とし
ては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリ
ウム(商品名:エマール20C、E−27C、E−70
C、以上花王株式会社製)、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル硫酸ナトリウム(商品名:エマール20C
M、レベノールWX、ラテムルWX、以上花王株式会社
製)、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸エステ
ルアンモニウム塩(商品名:ハイテノール08E、18
E、以上第一工業製薬株式会社製)ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(商品名:NIKKO
L SBL−2N−27、3N−27、4N、以上日光
ケミカルズ株式会社製)、ポリオキシエチレンラウリル
エーテル硫酸トリエタノールアミン(商品名:SBL−
2T−36、4T、以上日光ケミカルズ株式会社製)な
どが挙げられる。カチオン型界面活性剤を使用すると、
インキの保存性が失われ、またポリオキシエチレンアル
キルエーテル燐酸エステルその他のアニオン型界面活性
剤及びノニオン型界面活性剤では潤滑性あるいは顔料分
散性が欠如する。
【0011】本発明のインキ組成物に用いられるアルカ
リ膨潤型アクリルエマルジョンとは、未中和のアクリル
系ポリマーエマルジョンで酸基、例えばカルボン酸基を
ポリマーの中に含有し、アルカリで中和することにより
膨潤し、剪断減粘性を付与するものであり、例えばプラ
イマルASE−60ロームアンドハース社製、有効成分
28%)が挙げられる。前記アクリルエマルジョンを中
和して得られた塩の膨潤液は従来の水溶性アクリル型増
粘剤の性質である、数千〜数万cps程度の高粘度状態
における有効な剪断減粘性とは異なり、2000cps
程度の比較的低粘度でも十分な剪断減粘性を発揮し、水
溶性セルロース系誘導体からなるガム、多糖類のような
天然樹脂の水溶液と類似の性質を有するが、これらの欠
点である微生物による解重合作用、光化学的酸化による
分解作用、強い剪断力による分子鎖の解裂作用に対して
非常に安定である。アクリル酸樹脂のエマルジョンを用
いた水性ボールペンインキ自体、既に公知であるが(特
開昭58−125770など)、前記公報で開示されて
いる水可溶型では温度に依存する粘度変化が大きく、外
気温の高い状況下ではインキのボタ落ちの原因となる。
本発明で使用する剪断減粘性付与剤は温度に依存する粘
度変化が非常に小さく、外気温の高い状況下でもインキ
のボタ落ちが起こり難い。使用量としては、インキ組成
物中、有効成分で0.3〜2.0%であり、より好まし
くは0.6〜1.5%である。0.3%未満の場合には
滑らかな筆記が行われ難く、一方2.0%を上回る場合
には、インキの粘度が上昇してペン先からのインキ流出
が阻害される傾向を生ずる。
【0012】前記アクリルエマルジョンは酸性領域にお
いては低粘度の液体であり、これをアンモニア、アミン
類または無機塩基で中和することによってアクリルエマ
ルジョンが膨潤し増粘性が付与される。しかし再び酸性
に戻すとポリマーが沈殿し、インキが低粘度化すること
からこれを防ぐためにアンモニア、アミン類または無機
塩基をpH調整剤として用いpHを8以上、好ましくは
8以上11末満に保持する必要がある。pHが11以上
でもよいが、加温によりポリマーの性質が変化する場合
がある。
【0013】本発明のインキ組成物に用いられる保湿剤
としてジエチレングリコール単独、又はエチレングリコ
ールとジエチレングリコールの混合物が全組成物に対し
て20〜50重量%、好ましくは25〜45重量%用い
られる。20重量%未満の保湿剤あるいはエチレングリ
コール単独ではキャップオフ性に問題がある。その他水
性インキでよく用いられている保湿剤としてグリセリ
ン、プロピレングリコールなどが知られているが、これ
らあるいはこれらと本発明で使用する保湿剤との混合物
を用いると、本発明においてはインキのボタ落ちの原因
となり、また保湿剤が50重量%を越える場合、筆跡の
乾燥が遅くなる傾向がある。
【0014】本発明のインキ組成物に用いられる顔料の
種類は特に制限がなく、従来水性インキ組成物に慣用さ
れている無機系および有機系顔料の中から任意のものを
使用することができる。無機系顔料としては、例えば酸
化チタン、カーボンブラック、金属粉があげられる。ま
た有機顔料としては、例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔
料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン
およびペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリド
ン顔料、染料レーキ、ニトロ顔料、ニトロソ顔料が挙げ
られる。具体的には、フタロシアニンブルー(C.I.
74160)、フタロシアニングリーン(C.I.74
260)、ハンザエロー3G(C.I.11670)、
ジスアゾエローGR(C.I.21100)、バーマネ
ントレッド4R(C.I.12335)、ブリリアント
カーミン6B(C.I.15850)、キナクリドンレ
ッド(C.I.46500)など、各種水性インキに通
常用いられている顔料が使用できる。
【0015】本発明のインキ組成物には、必要に応じて
通常に水性ボールペンインキに使用されている防錆剤、
防腐剤などを適宜選択して使用することもできる。
【0016】インキの調製はアルカリ膨潤型アクリルエ
マルジョン、pH調整剤を除く上記成分を混合し、通常
知られているロールミル、サンドミル等の分散機を用い
て顔料を分散した後アクリルエマルジョンを添加し、続
いてpH調整剤を加えてアクリルエマルジョンを膨潤さ
せることにより、容易に得ることができる。
【0017】本発明の水性インキ組成物はインキ出がよ
く、紙面に対するかすれや線切れがないとともにキャッ
プオフ性、経時潤滑性及び保存性能に優れたものであ
る。顔料の分散にはノニオンまたはアニオン型界面活性
剤が通常知られているが、一般式
【化1】で示す界面活性剤が系の安定性及び潤滑性の2
点を兼ね備えている。水溶性セルロース系誘導体からな
るガム類と同等の剪断減粘性を有し、劣化及び微生物に
対して安定でありなおかつ、温度に依存する粘度変化が
非常に小さいアルカリ膨潤型アクリルエマルジョンプラ
イマルASE−60を用いることによってガム類の利点
を残しつつその保存性能は飛躍的に向上し、前記の系に
は耐ボタ落ち、そして耐乾燥性の点からジエチレングリ
コールあるいはジエチレングリコールとエチレングリコ
ールの混合物が唯一有効な保湿剤である。インキの安定
化には界面活性剤と剪断減粘性付与剤の2者が関与し、
水性ボールペンインキの、ペン体からの耐ボタ落ち性に
は剪断減粘性付与剤と保湿剤が関与している。以上のこ
とより、上記3種成分の組み合わせにより本発明の課題
を達成された水性インキ組成物を得ることができ、これ
ら3者のうち2者の組み合わせ、あるいは1者では本発
明における課題を達成することは不可能である。
【0018】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、以下の例にて得られたインキ
について、それぞれ内径3mmの半透明ポリプロピレン
チューブに充填し、市販の水性ボールペン用のステンレ
ス製ボールペンチップ(ボールは超鋼合金タングステン
カーバイドで、直径0.5mm)を用てボールペンを作
成し、筆記試験を行い、筆感、筆跡のカスレ状態を調べ
た、また、ペン先を下向きに静置した状態でのボタ落ち
性及びインキの貯蔵安定性試験も行った。以上の結果を
表1に示すが表中の評価については以下の通りである。 1.筆感 ○:きしみ感が無く、滑らかである。 ×:きしみ感があり、ゴツゴツした筆感 2.かすれ ○:フリーハンドの筆記で、カスレ無し ×:フリーハンドの筆記で、カスレ有り 3.ボタ落ち ○:ペン先を下向きに静置した状態でボタ落ちなし ×:ペン先を下向きに静置した状態でボタ落ちあり 4.貯蔵安定性 ○:一ヶ月間の室温静置品と、50℃静置品との粘度差
がない ×:一ヶ月間の室温静置品と、50℃静置品とでは、後
者が高粘度である
【0019】実施例1(黒色インキ) 顔料:カーボンブラック(C.I.77265) 7.0重量% 分散剤及び潤滑剤:エマール20CM(ポリオキシエチレンアルキル エーテル硫酸ナトリウム、花王(株)製)1.5重量% 保湿剤:ジエチレングリコール 15.0重量% 保湿剤:エチレングリコール 18.0重量% 防錆剤:ベンゾトリアゾール 0.2重量% 防腐剤:プロキセルGXL(ゼネカ(株)製) 0.2重量% 水 53.9重量% 剪断減粘性付与剤:プライマルASE−60(アルカリ膨潤型アクリルエマ ルジョン、ロームアンドハース社製、有効成分28%)3.5重量% (有効成分 1.0重量%) pH調整剤:ジエタノールアミン 1.2重量% アルカリ膨潤型アクリルエマルジョン、pH調整剤を除
く上記成分を混合し、サンドグラインダーミルを用いて
顔料を分散した後アクリルエマルジョンを添加し、続い
てpH調整剤を加えてアクリルエマルジョンを膨潤させ
ることにより、目的の黒色インキを得た。
【0020】比較例1 実施例1におけるエチレングリコールをグリセリンに変
えた以外は実施例1と同様にしてインキ組成物を調整し
た。
【0021】比較例2 実施例1におけるジエチレングリコールをエチレングリ
コールに変えた以外は実施例1と同様にしてインキ組成
物を調整した。
【0022】比較例3 実施例1におけるプライマルASE−60をプライマル
ASE−75(アルカリ可溶型アクリルエマルジョン)
に変えた以外は実施例1と同様にしてインキ組成物を調
整した。
【0023】実施例2(青色インキ) フタロシアニンブルー(C.I.74160) 7.0重量% NIKKOL SBL−4T(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ト リエタノールアミン、日光ケミカルズ株式会社製) 4.0重量% ジエチレングリコール 15.0重量% エチレングリコール 18.0重量% ベンゾトリアゾール 0.2重量% プロキセルGXL 0.2重量% 水 50.4重量% プライマルASE−60 4.0重量% (有効成分 1.2重量%) トリエタノールアミン 1.2重量% アルカリ膨潤型アクリルエマルジョン、pH調整剤を除
く上記成分を混合し、サンドグラインダーミルを用いて
顔料を分散した後アクリルエマルジョンを添加し、続い
てpH調整剤を加えてアクリルエマルジョンを膨潤させ
ることにより、目的の青色インキを得た。
【0024】比較例4 実施例2におけるNIKKOL SBL−4Tをノイゲ
ンEA−170(ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル、第一工業製薬(株)製に変えた以外は実施例2
と同様にしてインキ組成物を調整した。
【0025】比較例5 実施例2におけるプライマルASE−60をハイビスワ
コー104(架橋型水溶性アクリル酸樹脂、和光純薬
(株)製)0.3重量%に変えた以外は実施例3と同様
にしてインキ組成物を調整した。
【0026】実施例3(赤色インキ) パーマネントレッド4R(C.I.12335) 7.0重量% ハイテノール08E(ポリオキシエチレンラウリルエーテル 硫酸エステルアンモニウム塩、第一工業製薬(株)製) 1.5重量% ジエチレングリコール 15.0重量% エチレングリコール 18.0重量% ベンゾトリアゾール 0.2重量% プロキセルGXL 0.2重量% 水 53.4重量% プライマルASE−60 3.5重量% (有効成分 1.0重量%) 28%アンモニア水 1.2重量% アルカリ膨潤型アクリルエマルジョン、pH調整剤を除
く上記成分を混合し、サンドグラインダーミルを用いて
顔料を分散した後アクリルエマルジョンを添加し、続い
てpH調整剤を加えてアクリルエマルジョンを膨潤させ
ることにより、目的の赤色インキを得た。
【0027】比較例6 実施例3における28%アンモニア水を水に変えた以外
は実施例3と同様にしてインキ組成物を調整した。
【0028】比較例7 実施例3におけるハイテノール08Eをスチレン−アク
リル共重合体のナトリウム塩に変えた以外は実施例3と
同様にしてインキ組成物を調整した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】表1の結果より、本発明の水性インキ組
成物はインキ出がよく、紙面に対するかすれや線切れが
ないとともにキャップオフ性、経時潤滑性及び保存性能
に優れている。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】必須成分として水、顔料、界面活性剤、p
    H調整剤、剪断減粘性付与剤、保湿剤とを含有してなる
    ボールペン用水性インキ組成物において、前記界面活性
    剤が(イ)一般式 【化1】で表される化合物であり、前記剪断減粘性付与
    剤が(ロ)アルカリ膨潤型アクリルエマルジョンであ
    り、前記保湿剤として(ハ)ジエチレングリコール単
    独、又はエチレングリコールとジエチレングリコールの
    混合物、これらの(イ)(ロ)(ハ)の3者を含有する
    ことを特徴とする水性ボールペン用インキ組成物。 【化1】RO(CHCHO)SOM (式中、Rは炭素数8〜20の飽和または不飽和炭化水
    素基、nは3〜30の整数、Mはアルカリ金属またはア
    ンモニア、アルキルアミン、アルカノールアミンを示
    す。)
  2. 【請求項2】pH調整剤がアンモニア、アミン類または
    無機塩基であり、pHが8以上であることを特徴とす
    る、請求項1記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  3. 【請求項3】組成物総量に対して、前記剪断減粘性付与
    剤が固形分換算で0.3〜2.0重量%、前記保湿剤が
    20〜50重量%含有することを特徴とする、請求項1
    記載の水性ボールペン用インキ組成物。
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