JP3917925B2 - 野縁吊持用クリップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、天井下地の施工にあたって野縁を野縁受けに吊持するための野縁吊持用クリップに関するもので、特に外部軒下やピロティ天井など、特に耐風圧強度を要求される場合の耐風圧下地及び準耐風圧下地の施工に使用される野縁吊持用クリップに関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は天井下地構造を図示したもので、吊りボルト21が上端部を天井スラブ(図示せず)に螺挿して垂下状態に保持され、この吊りボルト21の下部に取り付けた吊りハンガー22によって野縁受け23が支持されると共に、この野縁受け23に嵌装したクリップ25A,25Bを介して野縁24A,24Bが吊持され、この野縁24に天井板(図示せず)が取り付けられる。尚、野縁24Aは、幅の広い、例えば50mm幅の、通称ダブル野縁であり、野縁24Bは、幅の狭い、例えば25mm幅の通称シングル野縁である。また、クリップ25Aはダブル野縁24Aに使用されるクリップ、クリップ25Bはシングル野縁24Bに使用されるクリップである。また、野縁受け23は、溝開口を横向きにした溝形材からなり、野縁24A,24Bは、溝開口を上向きにしたリップ24c,24c付き溝形材(図8参照)からなるもので、野縁受け22の下面に当接してこれと直交するように配置される。
【0003】
図8は、従来の例えばダブル野縁24A用のクリップ25Aを示し、特に耐風圧天井下地に使用されるクリップ25Aを示している。このクリップ25Aは、夫々鋼板で形成した一対のクリップ本体26,26からなるもので、各クリップ本体26の下端部にはその左右両端部に、野縁野縁24Aの両リップ24c,24cの裏面側に係合する係合突起27,27を形成し、上端部側には断面L字状の係合段部28を形成している。
【0004】
しかして、使用にあたっては、両クリップ本体26,26の下端部分を夫々野縁24A内に挿入して、各クリップ本体26の下端部の係合突起27,27を野縁24Aの両リップ24c,24cに下側から係合させ、一方のクリップ本体26を野縁受け23のウエブ23aから上部フランジ23bの片側半分に亘って係合させ、他方のクリップ本体26を野縁受け23の溝開口23oから上部フランジ23bの片側半分に亘って係合させ、この状態で両クリップ本体26,26の上端部同士をボルト19及びナット20で締め付け固定し、これにより野縁24Aを野縁受け23に吊持するようにしている(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
【非特許文献1】
「建築内装仕上工事標準施工要領書」 財団法人 全国建設室内工事業協会 平成6年9月8日 第1版第3刷発行 67頁
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のクリップ25Aは、一対のクリップ本体26,26からなるもので、使用にあたり、両クリップ本体26,26の夫々下端部を野縁24A内に挿入して、各クリップ本体26の係合突起27,27を野縁24Aの両リップ24c,24cに下側から係合させた後に、両クリップ本体26,26の上端部に亘ってボルト28を通し、ナット29で締め付け固定する必要があり、このボルト・ナットによる両クリップ本体26,26の連結及び締め付け作業に手間がかかり、天井下地の施工能率を低下させていた。また、従来のクリップ25Aは、一対のクリップ本体26,26,ボルト28及びナット29によって構成されるため、部品点数が多くなり、製作コストが高くついていた。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑み、単品からなる構造で、野縁を野縁受けに簡単容易に吊持できて、天井下地の施工能率を向上できると共に、製作コストの低廉化を図ることのできる野縁吊持用クリップを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、溝開口23oを横向きにした溝形材からなる野縁受け23の下面に当接してこれと直交するように配置される、溝開口23oを上向きにしたリップ24c,24c付き溝形材からなる野縁24A又は24Bを野縁受け23に吊持するための野縁吊持用クリップであって、
菱形状平行四辺形に形成した下板部2aと、この菱形状平行四辺形の対向する二辺に形成した両側板部2b,2cとによって、野縁24A又は24Bの内法幅W1a又はW1bより短く且つ野縁24A又は24Bの開口幅W2a又はW2bより長い長さLa 又はLb と野縁24A又は24Bの開口幅W2a又はW2bより狭い外法幅W3a又はW3bとを有する断面上向き略コ字状の枠部2を形成すると共に、
このコ字状枠部2には両側板部2b,2cの夫々両端部に、野縁24A又は24Bの両リップ24c,24cの裏面側に係合する係合突起3,3を突設し、両側板部2b,2cの一端側の係合突起3は当該側板部2b,2cの長さ範囲内に形成し、他端部側の係合突起3oは当該側板部2b,2cの長さ範囲を越えた位置で内向きに折曲し、しかして一方の側板部2bの両端側の係合突起3,3oと他方の側板部2cの両端側の係合突起3,3oとは互いに回転対称位置にあるように構成し、
コ字状枠部2の一方の側板部2bの両係合突起3,3間には、コ字状枠部2を野縁24A又は24B内に挿入して係合突起3をリップ24cに係合させた状態で野縁24A又は24B上面に載置された野縁受け23のウエブ23a又は溝開口23oから上部フランジ23bに亘って係合するように延びる竪板部4及び横板部5を連設すると共に、横板部5にはその先端側を上部フランジ23bの側端縁から下向きに折り曲げて掛止固定部片7を形成するための折り曲げ容易な折り目6を設けてなることを特徴とする。
【0009】
請求項2は、請求項1に記載の野縁吊持用クリップにおいて、前記コ字状枠部2の他方の側板部2cは、両係合突起3,3間における上端位置が、コ字状枠部2を野縁24A又は24B内に挿入して係合突起3をリップ24cに係合させた状態で野縁24A又は24B上面に当接された野縁受け23の下部フランジ23cより若干上位にあって、この下部フランジ23cの先端面が当該側板部2cに当接し得るようになっていることを特徴とする。
【0010】
請求項3は、請求項2に記載の野縁吊持用クリップにおいて、前記コ字状枠部2の他方の側板部2cの両係合突起3,3間には、この側板部2cの上端から外向き傾斜状に延びる傾斜状ガイド部8を成形してなることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る野縁吊持用クリップ1Aの使用状態を示す斜視図、図2の(A)は製品として流通される段階でのクリップ1Aの外観形状を示す斜視図、(B)はクリップ1Aの製作前の展開状態を示す平面図、図3の(A)はクリップ1Aの使用状態をクリップ1Aの背面側から見た背面図、(B)は(A)のX−X線に沿った断面図である。尚、このクリップ1Aは、耐風圧下地に使用されると共に、幅の広い(例えば50mm幅)ダブル野縁24Aに使用されるクリップである。
【0013】
この野縁吊持用クリップ1Aは、鋼板の打ち抜き及びプレス加工によって形成されるもので、下板部2aと両側板部2b,2cとによって、野縁24Aの内法幅W1aより短く且つ野縁24Aの開口幅W2aよりは長い長さLa と、野縁24Aの開口幅W2aより十分に狭い外法幅W3aとを有する断面上向き略コ字状の枠部2が形成されると共に、このコ字状枠部2には両側板部2b,2cの夫々両端部に、野縁24Aの両リップ24c,24cの裏面側に夫々係合する係合突起3,3が突設され、更にコ字状枠部2の一方の側板部2bの両係合突起3,3間には、図1に示すようにコ字状枠部2を野縁24A内に挿入して係合突起3をリップ24cに係合させた状態で野縁24Aのリップ24c,24c上面に当接された野縁受け23のウエブ23aの背面から上部フランジ23bに亘って係合するように延びる竪板部4及び横板部5が連設され、そしてこの横板部5には、その先端側を図1及び図3の(B)に示すように上部フランジ23bの側端縁から下向きに折り曲げて掛止固定部片7を形成するための折り曲げ容易な折り目6が設けられ、他方の側板部2cの上端部には外向き傾斜状ガイド部8が設けられている。尚、この実施形態では、リップ24cは断面円弧状に形成されているが、図8に示すように断面略L字状に形成される場合もある。
【0014】
このクリップ1Aの製作にあたっては、鋼板を図2の(B)に示すような展開形状に打ち抜き、この打ち抜き鋼板を折り目M1,M2に沿って内向きに折曲加工することにより、竪板部4の下端側にコ字状枠部2が一体形成され、またM3に沿って内向きに折曲加工することによって、竪板部4と直角を成す横板部5が形成され、更にM4に沿って内向きに折曲加工することによって、側板部2cの上端部に外向き傾斜状ガイド部8が形成される。
【0015】
このクリップ1Aでは、横板部5の先端側を折り曲げて掛止固定部片7を形成するための折り曲げ容易な折り目6は、例えば、中央部側に開口形成された横長矩形状の開口部6aと、この開口部6aの両側に開口形成された縦長の小さい長円形状開口部6b,6bと、両端の切欠部6c,6cとからなる。折り曲げ容易な折り目6としては、このような開口部と共に、又は開口部に代えて、横板部5の裏面側に折り目6に沿って断面略V字状の切り込み線を刻設してもよい。
【0016】
また、クリップ1Aでは、コ字状枠部2の他方の側板部2cは、図3の(B)から分かるように、両係合突起3,3間における上端位置が、コ字状枠部2を野縁24A内に挿入して係合突起3をリップ24cの裏面に係合させた状態で野縁24A上面に当接された野縁受け23の下部フランジ23cよりも若干上位にあって、この下部フランジ23cの先端面が側板部2cの上端部内面に当接し得るようになっており、そしてこの側板部2cの上端から傾斜状ガイド部8が外向き傾斜状に突出している。
【0017】
上記のような構成の野縁吊持用クリップ1Aを使用して野縁24Aを野縁受け23に吊持するには、クリップ1Aのコ字状枠部2を野縁24A内に挿入して、各側板部2b,2cの両端部にある係合突起3,3を野縁24Aの両リップ24c,24cの裏面側に係合させた状態で、このクリップ1Aの竪板部4及び横板部5と野縁24Aの上面との空間部に対し野縁受け23を嵌め込むと、クリップ1Aの竪板部4及び横板部5が野縁受け23のウエブ23aから上部フランジ23bに亘って係合して、野縁受け23が野縁24Aの上面に載置された状態に保持される。
【0018】
しかして、この状態から横板部5の先端側を折り目6に沿って上部フランジの側端縁から下向きに折り曲げて掛止固定部片7を形成することにより、クリップ1Aは、野縁24Aの各リップ24cに対し夫々2個づつ係合した係合突起3によって野縁24Aを野縁受け23の下面に引き付けた状態で、掛止固定部片7によって野縁受け23に掛止固定され、これによって図1及び図2に示すように野縁24Aを野縁受け23に対して単に吊持するだけでなく、野縁受け23自体を野縁24Aの上面に強力に掴持固定することができる。従って、耐風圧強度を要求される外部軒下などの野縁吊持用クリップとして有効である。
【0019】
クリップ1Aのコ字状枠部2を野縁24A内に挿入する時は、コ字状枠部2を野縁24Aの長手方向に対し若干斜めにするだけで、野縁24A内に簡単に挿入できる。また、クリップ1Aの竪板部4及び横板部5と野縁24Aの上面との空間部に対して野縁受け23を嵌め込む時には、野縁24Aの上面から傾斜状ガイド部8が突出した状態にあるから、この傾斜状ガイド部8を利用すれば、クリップ1Aの竪板部4及び横板部5と野縁24Aとの空間部に対する野縁受け23の嵌め込みが容易となる。
【0020】
このクリップ1Aにおけるコ字状枠部2の側板部2cは、両係合突起3,3間における上端位置が、図3の(B)に示すように、野縁24Aの上面に載置された野縁受け23の下部フランジ23cより若干上位にあって、この下部フランジ23cの先端面が側板部2cの上端部内面に当接し得る状態となっているから、野縁24Aの上面に載置された状態にある野縁受け23が傾転したり、ガタつくようなことがない。尚、このクリップ1Aの竪板部4及び横板部5には夫々ビス挿通孔10が設けてあって、必要により、このビス挿通孔10から野縁受け23のウエブ23aにビスをねじ込むようにすれば、クリップ1Aを野縁受け23に強固に固定させることができる。
【0021】
図4は本発明に係る野縁吊持用クリップ1Bの使用状態を示す斜視図、図5の(A)は製品として流通される段階でのクリップ1Bの外観斜視図、(B)はクリップ1Bの製作前の展開状態を示す平面図、図6の(A)はクリップ1Bの使用状態をクリップ1Bの背面側から見た背面図、(B)は(A)のY−Y線に沿った断面図である。このクリップ1Bは、前記クリップ1Aと同様に耐風圧下地に使用されると共に、幅の狭い(例えば25mm幅)シングル野縁24Bに使用されるクリップである。
【0022】
このクリップ1Bでは、下板部2aと両側板部2b,2cとによって、野縁24Bの内法幅W1bより短く且つ野縁24Bの開口幅W2bよりは長い長さLb と、野縁24Bの開口幅W2bより僅かに狭い外法幅W3bとを有する断面上向き略コ字状の枠部2が形成されると共に、このコ字状枠部2には両側板部2b,2cの夫々両端部に、野縁24Bの両リップ24c,24cの裏面側に夫々係合する係合突起3,3が突設され、更にコ字状枠部2の一方の側板部2bの両係合突起3,3間には、図4に示すようにコ字状枠部2を野縁24B内に挿入して係合突起3をリップ24cに係合させた状態で野縁24Bのリップ24c上面に当接された野縁受け23のウエブ23aの背面から上部フランジ23bに亘って係合するように延びる竪板部4及び横板部5が連設され、そしてこの横板部5には、その先端側を図4に示すように上部フランジ23bの側端縁から下向きに折り曲げて掛止固定部片7を形成するための折り曲げ容易な折り目6が設けられ、また他方の側板部2cの上端部には外向き傾斜状ガイド部8が設けてある。
【0023】
また、このクリップ1Bは、図5及び図6に示すように、コ字状枠部2の下板部が菱形状の平行四辺形に形成されていて、この菱形状平行四辺形の対向する二辺に側板部2b,2cが形成されると共に、両側板部2b,2cの一端側の係合突起3は、その側板部2b,2cの長さ範囲内に形成され、他端部側の係合突起3は、その側板部2b,2cの長さ範囲を越えた位置で内向きに例えば30度程度折曲され(この係合突起3を特に3oで示す)、しかして上記一方の側板部2bの両端側の係合突起3,3oと他方の側板部2cの両端側の係合突起3,3oとは、図6の(B)に示すように互いに回転対称位置に設けられている。
【0024】
このクリップ1Bの製作にあたっては、鋼板を図5の(B)に示すような展開形状に打ち抜き、この打ち抜き鋼板を折り目M1,M2に沿って内向きに折曲加工することにより、横板部5の下端側に下板部2aが菱形状の平行四辺形を成すコ字状枠部2が一体形成され、またM3に沿って内向きに折曲加工することによって、竪板部4と直角を成す横板部5が形成され、更にM4に沿って内向きに折曲加工することによって、側板部2cの上端部に外向き傾斜状ガイド部8が形成され、そして更に各側板部2b,2cの両係合突起3,3の片方を図6の(B)に示すように内向きに例えば30度程度折曲することによって、図5の(A)に示すようなクリップ1Bが形成される。尚、このクリップ1Bでは、横板部5の先端側に掛止固定部片7を形成するための折り曲げ容易な折り目6は、例えば、中央部側に開口形成された1つの横長矩形状の開口部6aと両端の切欠部6c,6cとからなる。
【0025】
上記のような構成のクリップ1Bを使用して、図4に示すような幅狭のシングル野縁24Bを野縁受け23に吊持する方法は、クリップ1Aの場合と同様で、クリップ1Bのコ字状枠部2を野縁24B内に挿入して、各側板部2b,2cの両端部にある係合突起3,3oを野縁24Bの両リップ24c,24cの裏面側に係合させた状態で、クリップ1Bの竪板部4及び横板部5と野縁24Bの上面との空間部に対し野縁受け23を嵌め込むと、クリップ1Bの竪板部4及び横板部5が野縁受け23のウエブ23aから上部フランジ23bに亘って係合して、野縁受け23が野縁24Bの上面に載置された状態に保持される。この状態から横板部5の先端側を折り目6に沿って下向きに折り曲げて掛止固定部片7を形成すれば、クリップ1Bは、野縁24Bの各リップ24cに対し夫々2個づつ係合した係合突起3によって野縁24Bを野縁受け23の下面に引き付けた状態で、掛止固定部片7により野縁受け23に掛止固定され、図4及び図6に示すように野縁24Bを野縁受け23に吊持すると共に、野縁受け23を野縁24Bの上面に強く掴持固定する。
【0026】
このクリップ1Bのコ字状枠部2をシングル野縁24B内に挿入する時には、コ字状枠部2を、図6の(B)の仮想線図示のように野縁24Bの長手方向と平行に位置させた状態で野縁24B内に挿入した後、このコ字状枠部2を同図の矢印で示す方向、即ち同図の時計回り方向に90度回転して同図の実線図示位置に位置させることによって、各側板部2b,2cの両端部にある係合突起3,3oを野縁24Bの両リップ24c,24cの裏面側に迅速且つ容易に係合させることができる。このクリップ1Bも、竪板部4及び横板部5に夫々ビス挿通孔10が設けてあって、必要により、このビス挿通孔10から野縁受け23のウエブ23aにビスをねじ込めば、クリップ1Bを野縁受け23に強固に固定できる。
【0027】
以上の実施形態では、クリップ1A,1Bの竪板部4を、野縁受け23のウエブ23aの背面から上部フランジ23bに亘って係合させるようにしているが、野縁受け23の溝開口23o(図1及び図4参照)から上部フランジ23bに亘って係合させるようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】
請求項1に係る発明の野縁吊持用クリップは、クリップのコ字状枠部を野縁内に挿入して、各側板部の両端部にある係合突起を野縁の両リップの裏面側に係合させた状態で、クリップの竪板部及び横板部と野縁の上面との空間部に対し野縁受けを嵌め込むようにすれば、竪板部及び横板部が野縁受けのウエブから上部フランジに亘って係合して、野縁受けが野縁の上面に載置された状態に保持され、しかしてこの状態から横板部の先端側を下向きに折り曲げて掛止固定部片を形成すれば、このクリップは、野縁の各リップに対し夫々2個づつ係合した係合突起により野縁を野縁受け下面に引き付けて掴持した状態で、野縁を野縁受けに吊持することができる。このように簡単な作業で野縁を野縁受けに容易に吊持できて、天井下地の施工能率を図ることができると共に、クリップが単品で構成されるから、製作コストを安くできる。しかも、この野縁吊持用クリップでは、幅の狭い所謂シングル野縁を野縁受けに吊持するのに有効であって、コ字状枠部を野縁内に挿入するにあたり、コ字状枠部を野縁の長手方向と平行に位置させた状態で野縁内に挿入した後、このコ字状枠部を90度回転させることによって、各側板部の両端部にある係合突起を野縁の両リップの裏面側に迅速且つ容易に係合させることができる。
【0029】
請求項2に係る発明の野縁吊持用クリップによれば、コ字状枠部の他方の側板部は、両係合突起間における上端位置が、野縁の上面に載置された野縁受けの下部フランジより若干上位にあって、この下部フランジの先端面が側板部に当接する状態となっているから、野縁の上面に載置された状態にある野縁受けが傾転したり、ガタつくようなことがなく、きわめて安定状態となる。
【0030】
請求項3に係る発明の野縁吊持用クリップによれば、コ字状枠部の他方の側板部の両係合突起間には、この側板部の上端からから外向き傾斜状に延びる傾斜状ガイド部を成形しているから、クリップの竪板部及び横板部と野縁との空間部に対する野縁受けの嵌め込みが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るクリップの使用状態を示す斜視図である。
【図2】 (A)は製品として流通される状態でのクリップの外観斜視図、(B)はクリップの製作前の展開状態を示す平面図である。
【図3】 (A)はクリップの使用状態をクリップの背面側から見た背面図、(B)は(A)のX−X線に沿った断面図である。
【図4】 本発明に係る他のクリップの使用状態を示す斜視図である。
【図5】 (A)は製品として流通される状態でのクリップの外観斜視図、(B)はクリップの製作前の展開状態を示す平面図である。
【図6】 (A)はクリップの使用状態をクリップの背面側から見た背面図、(B)は(A)のY−Y線に沿った断面図である。
【図7】 天井下地構造を示す説明斜視図である。
【図8】 (A)は従来のクリップの正面図、(B)は側面図である。
【符号の説明】
1A,1B クリップ
2 コ字状枠部
2a 下板部
2b,2c 側板部
3 係合突起
3o 内向きに折曲された係合突起
4 竪板部
5 横板部
6 折り曲げ容易な折り目
7 掛止固定部片
8 傾斜状ガイド部
23 野縁受け
24A ダブル野縁
24B シングル野縁
24c,24c 野縁のリップ
Claims (3)
- 溝開口を横向きにした溝形材からなる野縁受けの下面に当接してこれと直交するように配置される、溝開口を上向きにしたリップ付き溝形材からなる野縁を野縁受けに吊持するための野縁吊持用クリップであって、
菱形状平行四辺形に形成した下板部と、この菱形状平行四辺形の対向する二辺に形成した両側板部とによって、野縁の内法幅より短く且つ野縁の開口幅より長い長さと野縁の開口幅より狭い外法幅とを有する断面上向き略コ字状の枠部を形成すると共に、
このコ字状枠部には両側板部の夫々両端部に、野縁の両リップの裏面側に係合する係合突起を突設し、両側板部の一端側の係合突起は当該側板部の長さ範囲内に形成し、他端側の係合突起は当該側板部の長さ範囲を越えた位置で内向きに折曲し、しかして一方の側板部の両端側の係合突起と他方の側板部の両端側の係合突起とは互いに回転対称位置にあるように構成し、
コ字状枠部の一方の側板部の両係合突起間には、コ字状枠部を野縁内に挿入して係合突起をリップに係合させた状態で野縁上面に載置された野縁受けのウエブ又は溝開口から上部フランジに亘って係合するように延びる竪板部及び横板部を連設すると共に、横板部にはその先端側を上部フランジの側端縁から下向きに折り曲げて掛止固定部片を形成するための折り曲げ容易な折り目を設けてなる野縁吊持用クリップ。 - 前記コ字状枠部の他方の側板部は、両係合突起間における上端位置が、コ字状枠部を野縁内に挿入して係合突起をリップに係合させた状態で野縁上面に当接された野縁受けの下部フランジより若干上位にあって、この下部フランジの先端面が当接し得るようになっている請求項1に記載の野縁吊持用クリップ。
- 前記コ字状枠部の他方の側板部の両係合突起間には、この側板部の上端から外向き傾斜状に延びる傾斜状ガイド部を成形してなる請求項2に記載の野縁吊持用クリップ。
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