JP3023963U - 建築用外壁材の固定金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状の相違する建築用外壁材でもスムーズに
嵌合せしめ、前記外壁材を構成する係止段部の係止時に
上方係止部が上方より係止し、両側壁部の上方支持部が
外壁材を下方よりクッション性を持たせながら押圧支持
したものである。 【解決手段】 取付部の左側両端部に両側壁部を形成
し、前記両側壁部内に上方係止部付き押圧支持部を形成
し、前記両側壁部の上方に湾曲状の上方支持部を形成し
た構成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、建築用外壁材の固定金具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来建築用外装板の固定金具として、実開平６−７１６６３号公開公報（建築 用外装板の取付構造）のものが開示されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来開示の実開平６−７１６６３号公開公報のものは、外装板５を嵌込み際、 取付金具６を構成している係合部１４が固くて押圧の負荷が大きく、従って嵌挿 がしにくいという欠陥があった。

【０００４】 さらに、前記係合部１４は、構造上固くて復元力も小さいという欠陥もあった 。

【０００５】 また両側壁１３は、取付部１２に対し、直角状に折曲されているだけで、寸法 の異なる建築用外装板５を取付けると、両側壁１３が傾斜すると、前記係合部１ ４が、前記外装板５の係合状態から外れるおそれがあった。

【０００６】 しかるに本考案は、上述した従来開示の公開公報のものと異なって、押圧支持 部が、建築用外壁材の係合凹部の嵌合がきわめてスムーズであり、さらに押圧支 持部の復元力もきわめてスムーズにして金具の係止段部に対する押圧支持を確実 にすると共に、両側壁部の上方に形成した上方支持部によって、前記外壁材を下 方より押圧支持せしめて、前記外壁材の押圧支持を長期に亘って確実にしたもの である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】 本考案は、小孔付き取付部の左右両端部を折曲して側壁部を形成し、前記両側 壁部の上方を外側方に湾曲状に若干折曲する上方支持部を形成し、前記取付部の 左右両端部寄りを基部に、且前記両側壁部の内側に、前記両側壁部を構成する前 後端縁部と前記上方支持部とに切込みを入れ、上方を内側方に対称的に折曲する 上方係止部を設けた弾力性を有する外壁材の押圧支持部を形成した建築用外壁材 の固定金具である。

【０００８】 また本考案は、前記押圧支持部が、使用前においては内側方に若干前倒れの状 態となっており、外壁材が嵌合すると垂直状となる建築用外壁材の固定金具であ る。

【０００９】 さらに本考案は、前記押圧支持部が、前記上方支持部の高さより若干低い建築 用外壁材の固定金具である。

【００１０】

【作用】

本考案の作用を説明すると以下のとおりである。

【００１１】 本考案の請求項１、２、３の考案の作用は、共通部分が多いので一括して説明 する。

【００１２】 本考案の建築用外壁材の固定金具は、下地材に所定間隔ごとに取着する。前記 の取着手段は、固定金具を構成する取付部の小孔にビスを打込み固定する。

【００１３】 さらに前記外壁材を構成する係合凹部を前方にして、本考案の固定金具の両上 方支持部に嵌込み押圧してやる。

【００１４】 上述のように、押圧すると、最も幅員が大きい前記係合凹部を構成する係止段 部によって、押圧支持部が外側方へ押圧され傾斜状態となる。そして前記係合凹 部を外側方より若圧すると、前記固定金具の取付部方向に前記係合凹部を構成す る底部が接近する。前記のように底部が取付部に接近すると同時に、前記係止凹 部の係止段部に、押圧支持部の上方係止部の先端部が載置状態となって、係止段 部を係止する。そして押圧支持部は、傾斜状態から垂直状態に復元する。

【００１５】 また前記のように底部が取付部に接近し、係止段部に押圧支持部の上方係止部 の先端部が係止すると同時に、両上方支持部が、外壁材を下方向より若干押圧し 、支持する。

【００１６】 従って本考案の建築用外壁材の固定金具は、外壁材の形状が異なっても、両押 圧支持部と両上方係止部とが、共に弾力性を有しているので、嵌込み工程がスム ーズに処理され、復元もスムーズに行われ、さらに係止段部に対する係止時にお いて、上方係止部が外れたりしない。また上方支持部が弾力性を有しているので 、外壁材を下方より常時押圧支持している。

【００１７】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を説明すると以下のとおりである。

【００１８】 本考案の請求項１、２、３の考案の実施の形態は、共通部分が多いので一括し て説明する。

【００１９】 ａは本考案建築用外壁材の固定金具である。以下該固定金具につき説明する。

【００２０】 １は小孔２付き取付部であり、前記取付部１の左右両端部を折曲して側壁部３ を形成する。４は前記両側壁部３の上方を外側方に湾曲状に若干折曲した上方支 持部である。５は前記取付部１の左右両端部寄りを基部６に、且前記両側壁部３ の内側に、前記両側壁部３を構成する前後端縁部７、８と前記上方支持部４とに 切込み９を入れ、さらに上方を内側方に対称的に折曲する上方係止部１０を設け た押圧支持部である。前記押圧支持部５と両側壁部３と上方支持部４は共に弾力 性を有するように形成されている。

【００２１】 さらに前記押圧支持部５は、使用前においては内側方に若干前倒れの状態とな っており、外壁材が嵌合すると垂直状となるように形成する。

【００２２】 また前記押圧支持部５は、前記上方支持部４の高さより若干低く形成する。

【００２３】 １１は下地材、１２は前記下地材１１に固定金具ａを固着するために取付部１ の小孔２に螺入せしめたビスである。

【００２４】 １３は前記外壁材ｂの所定個所に形成された係合凹部である。１４は前記係合 凹部１３を左右対称的に折曲形成する係止段部であり、前記係止段部１４を下方 向に折曲して底部１５を形成する。

【００２５】 本考案において使用する外壁材ｂの係合凹部１３の形状については、限定しな い。

【００２６】 さらに本考案の固定金具ａの上方支持部４の形状は、図面図示の如く限定しな い。

【００２７】 ｃは従来開示されている外壁材ｄを係止し、固着する固定金具である。以下そ の構成について説明する。１７はビス孔１８付き取付部、１９はビス、２０は取 付部１７の左右両端部を直角状に折曲形成する側壁部である。この点本考案の固 定金具ａと異なっている。前記両側壁部２０の上方部を外側方に折曲して上方支 持部２１を形成する。この上方支持部２１の形状も本考案と異なっている。２２ は前記両側壁部２０に切込みを入れ、前記上方支持部２１寄りに基部２３とする 内側方に折曲形成する押圧係止部である。前記押圧係止部２２の先端部は、折曲 していない。これらの構成についても本考案のものと異なっている。

【００２８】 さらに前記外壁材ｄは、前記外壁材ｂの形状と若干異なっている部分は、前記 押圧係止部２２の先端部が係止する係止段部２４である。２５は係合凹部である 。

【００２９】 ｅは従来開示されている固定金具である。この構成部材についても、本考案の 固定金具ａとは著しく異なっている。その構成に関する説明は省略した。

【００３０】

【考案の効果】

本考案は以下に示す効果を奏する。

【００３１】 本考案は、建築用外壁材の押圧支持部を取付部寄りの基部に、且両側壁部の内 側に切込みを入れ前記両側壁部の内側方に常時位置するよう立設せしめると共に 、押圧支持部の上方を内側方に折曲する上方係止部を形成したので、前記外壁材 を構成する係合凹部と係止段部との嵌合時に、前記押圧支持部が外側方へ若干展 開し、前記上方係止部の間隔が大きくなって、外壁材の係止凹部と係止段部の嵌 合をスムーズにし、嵌合後は外側方へ展開していた前記両押圧支持部が復元して 、両上方係止部の端縁部が係止段部を上方より確実に押圧係止し、離脱のおそれ がない。

【００３２】 さらに本考案は、前記押圧支持部のすぐれた係止機能と共に、外側方に湾曲状 に若干折曲する上方支持部を有する両側壁部が、傾斜状に形成されているので、 クッション性を有し、このクッション性によって前記外壁材の形状に対応して前 記外壁材を下方より押圧支持できる利点を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案建築用外壁材の固定金具の使用状態を示
す一部切欠斜面図である。

【図２】同固定金具の斜面図である。

【図３】同固定金具の取付け状態を示す平面図である。

【図４】図３における固定金具の一部切欠縦断正面図で
ある。

【図５】同固定金具に建築用外壁材を嵌合した状態の一
部切欠正面図である。

【図６】従来の建築用外壁材用固定金具の一部切欠縦断
正面図である。

【図７】図６に示す固定金具とは別個の従来の固定金具
の斜面図である。

【符号の説明】

ａ、ｃ、ｅ・・・固定金具 １、１７・・・取付部
２・・・小孔 ３、２０・・・側壁部 ４、２１
・・・上方支持部 ５・・・押圧支持部 ６、２３
・・・基部 ７、８・・・前後端縁部 ９・・・切
込み １０・・・上方係止部 １１・・・下地材
１２、１９・・・ビス ｂ、ｄ・・・外壁材 １
３、２５・・・係合凹部 １４、２４・・・係止段部
１５・・・底部 １８・・・ビス孔 ２２・・
・押圧係止部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】小孔付き取付部の左右両端部を折曲して側
   壁部を形成し、前記両側壁部の上方を外側方に湾曲状に
   若干折曲する上方支持部を形成し、前記取付部の左右両
   端部寄りを基部に、且前記両側壁部の内側に、前記両側
   壁部を構成する前後端縁部と前記上方支持部とに切込み
   を入れ、上方を内側方に対称的に折曲する上方係止部を
   設けた弾力性を有する外壁材の押圧支持部を形成したこ
   とを特徴とする建築用外壁材の固定金具。
2. 【請求項２】前記押圧支持部が、使用前においては内側
   方に若干前倒れの状態となっており、外壁材が嵌合する
   と垂直状となることを特徴とする建築用外壁材の固定金
   具。
3. 【請求項３】前記押圧支持部が、前記上方支持部の高さ
   より若干低いことを特徴とする建築用外壁材の固定金
   具。