JP3878796B2 - 軸受構造 - Google Patents

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    • F16C35/04Rigid support of bearing units; Housings, e.g. caps, covers in the case of ball or roller bearings
    • F16C35/06Mounting or dismounting of ball or roller bearings; Fixing them onto shaft or in housing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/58Raceways; Race rings

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内輪と外輪とこれ等内外輪の間に転がり回転自在に挟持された転動体とを有し、内輪の内周側に取り付けられた第1の部材と外輪の外周側に取り付けられた第2の部材とを相対回転自在に支持する軸受の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような転がり軸受は、ラジアル玉軸受や円筒ころ軸受、針状ころ軸受などとして広く用いられている。例えば、車両にはエンジンの駆動力により回転駆動される回転体とこの回転体を支承するハウジングとの間に配設されて、回転体をハウジングに回転動自在に支承する転がり軸受が多く用いられている。エンジンの駆動力により回転駆動される回転体の一例としてトルクコンバータをあげることができ、例えば、特開平11−2298号公報には変速機の入力側にトルクコンバータを有したベルト式無段変速機が開示されている。
【0003】
トルクコンバータは、エンジンと変速機との間に配設されてエンジンの回転駆動力を変速機に伝達する流体式の動力伝達装置機であり、その代表的な断面図を図7に示すように、作動油が充満されたコンバータケース内に対向配設されたポンプ羽根車(以下ポンプという)、タービン羽根車(以下タービンという)、及びタービンの吐出口とポンプの吸入口の間に配設されたステータ133を主要構成要素として構成されている。ポンプはポンプインペラ131が固定されたコンバータケース134(134a,134b)とともにエンジン出力軸Es(クランクシャフト)のドライブプレート136にボルト接続され、エンジン出力軸Esの回転によりドライブプレート136とともに一体的に回転駆動される。タービンはタービンランナ132が結合されたタービンランナハブ132aで変速機の入力軸(インプットシャフト)20にスプライン係合されている。
【0004】
ポンプインペラ131が固定されたコンバータケース134の内径側にはポンプインペラハブ131aが一体的に結合されており、ポンプはポンプインペラハブ131aの外周に形成された嵌合軸部とトランスミッションケースの隔壁111に形成された軸受ハウジングとの間に配設されたラジアル玉軸受112によって回転自在に軸支されている。ポンプインペラハブ131aには変速機の作動や各部の潤滑に必要な油圧を発生させる油圧ポンプの駆動ギヤ192が軸受嵌合部に隣接して配設されている。
【0005】
以上のように構成されたトルクコンバータ130では、エンジンの出力軸Esが回転することによりポンプインペラ131が回動され、内部に充満された作動油がポンプ外周の吐出口からタービンランナ132外周の吸入口に圧送される。圧送された作動油はタービンランナ132を押圧してタービンを回動させ、一体接合されたタービンハブ132aでスプライン係合された変速機入力軸20を回転させる。ステータ133はワンウェイクラッチ137及びシャフト部材140を介してトランスミッションケースの隔壁111に結合されており、タービン132で余剰となった作動油の動圧を整流してポンプ131に供給し、ポンプトルクを増大させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の転がり軸受は、一般に転動体を挟持して相対回転する内輪と外輪の回転軸方向の幅が略同一に形成されており、軸受が嵌合支持する支持面は、軸受内周の嵌合面と軸受外周の嵌合面(すなわち内輪内周側の軸側嵌合面と外輪外周側の穴側嵌合面)の二面しか設けられていなかった。このため、軸受が支持できる部材は、内輪内周側に嵌合する軸側部材(例えば上記ポンプインペラハブ131a)と外輪外周側に嵌合する穴側部材(例えば上記トランスミッションケースの隔壁111)に限られ、これと異なる他の部材を支持することができなかった。
【0007】
従って、例えば油圧ポンプを駆動する駆動ギヤや駆動スプロケットのように、回転体の回転軸と同一軸上に配設されて回転軸と同一回転するような回転部材を支持しようとするときには、回転軸側に回転部材を嵌合支持する嵌合部を設け、かつ回転軸の回転トルクを伝達するスプライン等を設ける必要があり、回転軸の構成が複雑になるという課題があった。また、このような嵌合部を設けずにスプライン係合のみで支持したときには、雌雄スプライン間のクリアランス分のガタが生じ、係合部から振動や騒音が生じやすいという課題があった。このような課題は軸側のみならず穴側についても同様であり、例えば外輪側が回転駆動されるときや回転軸に対して同一軸上に軸シール部材等を設けようとする場合等においてハウジングの構成が複雑になるという課題があった。
【0008】
本発明は上記のような課題に鑑みて成されたものであり、内輪内周側に嵌合する軸側部材と外輪外周側に嵌合する穴側部材の他に、これと異なる第3の部材を同一軸上に支持することができる軸受構造を提供するとともに、これにより軸側部材や穴側部材の構成を簡素化し、上記課題を解決することができる軸受構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明は、内輪とこの内輪の外周に配設された外輪と、内輪と外輪との間に転がり回転自在に挟持された転動体とを有し、内輪の内周側に取り付けられた第1の部材、外輪の外周側に取り付けられた第2の部材を相対回転自在に支持する軸受構造において、内輪、外輪よりも相対回転する回転軸方向に突出して形成されており、突出して形成された内輪の外周部には、内輪一体的に回転若しくは静止する第3の部材嵌合自在に支持する支持部が形成されており、第1の部材をトルクコンバータのポンプインペラに結合されたポンプインペラハブから構成し、第2の部材をトルクコンバータが固定されるケースから構成し、第3の部材を、ポンプインペラハブにスプラインで係合されてポンプインペラハブと一体的に回転する回転部材から構成している。
【0010】
このように、内輪が外輪よりも回転軸方向に突出して長く形成されており、この突出して形成された内輪の外周部に内輪と一体的に回転(若しくは静止)する第3の部材を嵌合自在に支持する支持部が形成されて軸受構造が構成される。すなわち、本発明の軸受構造では従来の軸受けにおける内輪を外輪よりも軸受幅方向に長く形成し、このようにして幅方向に突出した内輪の外周側に、第3の部材を嵌合自在に支持する支持部(以下「第3の支持部」という)を形成して軸受を構成する。従って、内輪内周側に嵌合する軸側部材と外輪外周側に嵌合する穴側部材のほかに、これと異なる第3の部材を同一軸上に支持することができ、これにより簡単な構成で上記目的を達成する軸受構造を提供することができる。
【0011】
なお、上記第3の部材は、内輪の外周部に形成された第3の支持部に嵌合支持されるとともに、内輪の内周側に取り付けられてトルクコンバータのポンプインペラに結合されたポンプインペラハブをなす第1の部材とスプラインで係合されて第1の部材と一体的に回転する回転部材をなしている。このような構成によれば、第3の部材は、軸受に形成された第3の支持部に嵌合支持されることで第1部材と取付位置の同軸度が確保され、第1の部材とスプライン係合することによって第1の部材の回転駆動力を伝達することができる。したがって、ポンプインペラハブ等の回転軸構成を複雑化させたり振動や騒音などを発生させたりすることがなく、簡単な構成で前述の課題を解決する軸受構造を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る軸受構造の好ましい実施形態について説明する。以下の実施例においては、トルクコンバータのポンプを回転自在に支持する軸受として本発明に係る軸受が用いられており、まず、このトルクコンバータを用いた車両用無段変速機を図1に基づいて簡単に説明する。
【0013】
この変速機はトランスミッションケース10内に収められており、インプットシャフト20と、プライマリシャフトS1と、セカンダリシャフトS2と、カウンターシャフトS3と、左右のアクスルシャフトS4,S5とがそれぞれトランスミッションケース10に取り付けられた軸受により回転自在に支承されている。ここで、インプットシャフト20とプライマリシャフトS1とは同一軸上に配設されており、セカンダリシャフトS2はインプットシャフト20(若しくはプライマリシャフトS1)と平行に所定距離離れて位置している。カウンターシャフトS3はセカンダリシャフトS2と平行に所定距離離れて位置しており、左右のアクスルシャフトS4,S5は同一軸上に配設されてカウンターシャフトS3と平行に所定距離離れて位置している。
【0014】
インプットシャフト20にはトルクコンバータ30を介して図示しないエンジンからの回転駆動力が入力される。トルクコンバータ30は、ポンプインペラ31を有するポンプ(ポンプ羽根車)、タービンランナ32を有するタービン(タービン羽根車)及びステータ33を備えて構成されており、ポンプインペラ31はその外周を覆うコンバータケース34(34a,34b)に接合されて、スタータギヤが取り付けられたドライブプレート36を介してエンジンのクランクシャフトEsに取り付けられている。タービンランナ32は一体的に接合されたタービンランナハブ32aを介して、このハブとインプットシャフト20とに形成されたスプラインでインプットシャフト20に係合されており、ステータ33はワンウェイクラッチ37を介してシャフト部材41に取り付けられている。
【0015】
図2に詳しく示すように、インプットシャフト20の外周面側に位置してステータ33(およびワンウェイクラッチ37)が取り付けられるシャフト部材41と、このシャフト部材41が圧入されて一体に構成されるフランジ部材42とからステータシャフト40が構成されている。ステータシャフト40は、フランジ部材42のフランジ部42bにおいてトランスミッションケース10の隔壁11にボルトBにより固定されている。
【0016】
ポンプインペラ31が接合されたコンバータケース34aにはフランジ部材42の外周面に延びるポンプインペラハブ31aが結合されており、このハブ31aの外周面が上記隔壁11との間に設けられたラジアルボールベアリング12に嵌合されてトランスミッションケース10に回転自在に支承されている。このためインプットシャフト20,ステータシャフト40及びインペラハブ31aは同軸上に位置した状態となっている。
【0017】
ポンプインペラハブ31aの右端部側には駆動スプロケット92が取り付けられており、トルクコンバータ30や変速機構等に作動油を供給する油圧ポンプのロータシャフト95に取り付けられた従動スプロケット94とチェーン93を介して連結されている。このように構成されたポンプインペラハブ31a及び駆動スプロケット92の軸受構造が本発明の軸受構造の一例を示すものであり、その詳細は後述する。
【0018】
トルクコンバータ30にはロックアップ機構50が備えられており、タービンランナハブ32aに取り付けられたロックアップクラッチピストン51をコンバータケース34の内面に押し付けて両部材51,34を係合させ、エンジンからの動力を直接インプットシャフト20に伝達させることができるようになっている。このようなロックアップクラッチピストン51の作動は、トルクコンバータ30内の空間がロックアップクラッチ51により仕切られて形成される2つの油室、すなわちロックアップクラッチ51よりもタービンランナ32側に形成された油室52(タービン側油室52とする)及びロックアップクラッチピストン51よりもコンバータケース34側に形成された油室(カバー側油室53とする)にオイルを給排させることにより行われる。
【0019】
インプットシャフト20の動力は前後進切換機構60を介してプライマリシャフトS1に伝達される。前後進切換機構60は図1に示すようにプライマリシャフトS1に固定されたサンギヤ61と、このサンギヤ61に外接する複数のピニオンギヤ62と、プライマリシャフトS1に対して回転自在であり、上記複数のピニオンギヤ62を回転自在に支承するキャリヤ63と、インプットシャフト20に固定され、上記複数のピニオンギヤ62と内接するリングギヤ64とを有して構成されている。プライマリシャフトS1とリングギヤ64とは前進用クラッチ65を油圧作動させることにより係合可能であり、キャリヤ63とトランスミッションケース10とは後進用ブレーキ66を油圧作動させることにより係合可能である。
【0020】
ここで、前進用クラッチ65を係合させるとともに後進用ブレーキ66を解放させた場合には、インプットシャフト20、リングギヤ64、ピニオンギヤ62、サンギヤ61及びキャリヤ63は一体となって回転するのでプライマリシャフトS1はインプットシャフト20と同方向に回転し、前進用クラッチ65を解放させるとともに後進用ブレーキ66を係合させた場合には、インプットシャフト20の回転はキャリヤ63により回転軸が固定されたピニオンギヤ62を介してサンギヤ61に伝達されるので、プライマリシャフトS1はインプットシャフト20と逆方向に回転する。
【0021】
プライマリシャフトS1の動力は、プライマリシャフトS1上に設けたドライブ側プーリ71と、セカンダリシャフトS2上に設けたドリブン側プーリ75と、これら両プーリ71,75間に掛け渡した金属Vベルト79とから構成されるベルト式無段変速機構70を介してセカンダリシャフトS2に伝達される。
【0022】
ドライブ側プーリ71はプライマリシャフトS1に固定された固定プーリ半体72と、この固定プーリ半体72と対向してプライマリシャフトS1上を軸方向スライド移動自在に設けられた可動プーリ半体73とから構成されており、油圧シリンダ74内にオイルを給排することにより可動プーリ半体73を移動させて固定プーリ半体72と可動プーリ半体73との間の間隔(プーリ幅)を変えることが可能である。また、ドリブン側プーリ75はセカンダリシャフトS2に固定された固定プーリ半体76と、この固定プーリ半体76と対向してセカンダリシャフトS2上を軸方向スライド移動自在に設けられた可動プーリ半体77とから構成されており、油圧シリンダ78内にオイルを給排することにより可動プーリ半体77を移動させて固定プーリ半体76と可動プーリ半体77との間の間隔(プーリ幅)を変えることが可能である。そして、これら両プーリ71,75のプーリ幅を調整することにより金属Vベルト79の巻き掛け半径を変化させることができ、これにより両シャフトS1,S2間の変速比を無段階に変化させることが可能である。
【0023】
セカンダリシャフトS2に入力された動力はギヤG1及びギヤG2を介してカウンターシャフトS3に伝達され、更にファイナルドライブギヤG3及びファイナルドリブンギヤG4を介してディファレンシャル機構80に伝達される。ディファレンシャル機構80では入力された動力を左右のフロントアクスルシャフトS4,S5に分割して伝達し、これら両シャフトS4,S5それぞれの端部に設けられた図示しない左右の車輪(前輪)を駆動する。
【0024】
このように上記変速機においては、トルクコンバータ30を介してインプットシャフト20に入力されたエンジンの動力が前後進切換機構60及びベルト式無段変速機構70を介して左右の前輪に伝達され、これにより車両走行を行うことができるのであるが、上述のようにベルト式無段変速機構70を作動させることにより、任意の変速比を無段階で得ることが可能である。なお、車両の走行方向の切り換えは前後進切換機構60の作動により行われる。
【0025】
次に、本発明に係る軸受構造を用いたポンプインペラハブ31a及び駆動スプロケット92の支持構造について、図3及び図4を参照して以下に詳しく説明する。まず、図3はポンプインペラハブ31aの軸受部近傍の部分拡大図を示したものである。
【0026】
ポンプインペラハブ31aの右端部側には、ラジアルボールベアリング12(特許請求の範囲における軸受に該当する。以下単に「ベアリング」と称する)の内輪内周と嵌合する嵌合軸部31b、駆動スプロケット92と係合するハブスプライン31cが形成されている。ポンプインペラハブ31aの外周側において嵌合軸部31bと対向するトランスミッションケースの隔壁11には、ベアリング12の外輪外周を嵌合支持する軸受ハウジング11aが形成されており、この軸受ハウジング11aの内周にはベアリング12の外輪をスラスト方向に規制するスナップリング取付用の溝部が形成されている。
【0027】
このように形成された軸受ハウジング11aにベアリング12が挿入されスナップリング97でスラスト方向への移動が規制されて取り付けられるるとともに、ベアリング内周側にポンプインペラハブの嵌合軸部31bが嵌合支持されて、トランスミッションケース10にトルクコンバータのポンプが回転自在に支承されている。
【0028】
ベアリング12は、その回転軸方向についての断面図を図4に示すように、内輪121及び外輪122と、これ等の軌動輪121,122の軌道面上を転がり回転自在に挟持された転動体(ボール)125とを有して構成されている。ベアリング12における内輪121の幅は、外輪122の幅よりも長く、回転軸方向に突出するように形成されており、このように突出した内輪の外周面に嵌合支持面12cが形成されている。
【0029】
すなわち、ベアリング12は内輪121の内周側でポンプインペラハブ(特許請求の範囲における第1の部材に相当する)の嵌合軸部31bを嵌合支持する第1の嵌合支持面12aと、外輪122の外周側で隔壁11(特許請求の範囲における第2の部材に相当する)の軸受ハウジング11aに嵌合支持される第2の嵌合支持面12bに加えて、内輪121の外周側に他の軸側部材(特許請求の範囲における第3の部材に相当する)を嵌合支持可能な第3の嵌合支持面12cを備えて構成されている。嵌合支持面12cは内周側の嵌合支持面12aと同一軸心をもって形成されており、この嵌合支持面12cに支持される部材は、内輪内周側に支持される部材と同一軸心で嵌合支持される。
【0030】
駆動スプロケット92の左側端面には、上記第3の嵌合支持面12cと嵌合するスプロケット嵌合部92bが形成されており、駆動スプロケット92の内周にはポンプインペラハブ31aの軸端部に形成されたハブスプライン31cと係合するスプロケットスプライン92cが形成されている。
【0031】
駆動スプロケット92は、スプロケット嵌合部92bにおいてベアリング12の嵌合支持面12cに嵌合支持されるとともに、スプロケットスプライン92cにおいてポンプインペラハブ31のハブスプライン31cと係合して取り付けられ、ポンプインペラハブ31aとともに隔壁の軸受ハウジング11aに回転自在に支持される。駆動スプロケット92の側面にはフランジ面が形成されており、このフランジ面とフランジ部材42のフランジ部42bとの間に配設されたスラストベアリング96により、内輪121とフランジ部42bとの間に回転自在に挟持されている。隔壁11とポンプインペラハブとの間にはオイルシール98が取り付けられている。
【0032】
以上のように構成された軸受構造では、駆動スプロケット92は嵌合支持面12cに嵌合支持されることでポンプインペラハブ31aと同一回転軸上に支承され、スプライン係合することによってポンプインペラハブ31aから回転トルクの伝達をうける。このため、ポンプインペラハブの軸端構造を複雑化したり、振動や騒音等を発生させたりすることなく、極めて簡単かつ小型の構成で、第3の部材を同軸に支持しトルク伝達を可能にした軸受構造を得ることができる。
【0033】
次に、図5及び図6は本発明に係る軸受構造に類似する軸受構造を示したものである。このうち、図5に示すベアリング22は、内輪221及び外輪222と、これ等の軌動輪221,222の間に転がり回転自在に挟持された転動体225とを有し、外輪222の幅が内輪221の幅よりも長く形成されて、突出した外輪222の内周面に第3の嵌合支持面22cが形成されて構成されている。このようなベアリング22では、内輪221の内周側で軸側部材嵌合支持する第1の嵌合支持面22aと、外輪222の外周側で穴側部材嵌合支持する第2の嵌合支持面22bに加えて、外輪222の内周側に他の穴側部材嵌合支持可能な第3の嵌合支持面22cを備えている。
【0034】
このため、上記ベアリング22によれば、相対回転する軸側部材と穴側部材との間に配設されて、これ等の部材を嵌合支持するほかに、第3の嵌合支持面22cにおいて穴側部材と同一回転(穴側部材が回転しないときには穴側部材とともに静止)する他の穴側部材を同一の回転軸上に嵌合支持することができる。
【0035】
図6に示すベアリング23は、内輪231及び外輪232と、これ等の軌動輪231、232の間に転がり回転自在に挟持された転動体235とを有し、内外輪がそれぞれ逆方向に長く形成されて、突出した内輪231の外周面と突出した外輪232の内周面に二つの第3の嵌合支持面23cが形成されて構成されている。このようなベアリング23では、内輪231の内周側で軸側部材を嵌合支持する第1の嵌合支持面23aと、外輪232の外周側で穴側部材を嵌合支持する第2の嵌合支持面23bに加えて、内輪231の外周側および外輪232の内周側にそれぞれ他の軸側部材及び穴側部材嵌合支持可能な二つの第3の嵌合支持面23c,23cを備えている。
【0036】
このため、上記ベアリング23によれば、相対回転する軸側部材と穴側部材との間に配設されて、これ等の部材を嵌合支持するほかに、第3の嵌合支持面23c,23cにおいて軸側部材または穴側部材と同一回転(または静止)する他の軸側部材及び穴側部材を同一の回転軸上に嵌合支持することができる。
【0037】
従って、これ等の軸受構造によっても、前述した実施例と同様に極めて簡単かつ小型の構成で、第3の部材を同一の回転軸上に支持することができる軸受構造を得ることができる。
【0038】
なお、以上の実施例では回転体の一例としてトルクコンバータのポンプを採り上げ、これを回転自在に支持する軸受について説明したが、回転体はこのような部材に限らず他の機械要素、例えばギアやプーリ等であっても良く、軸側部材が固定されて穴側部材が回転するものであっても良い。また、各実施例では軸受の一例として転動体がボールのラジアルボールベアリングを例示したが、転動体がころの円筒ころ軸受や針状ころ軸受であっても同様に構成することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、内輪とこの外周に配設された外輪との間に転がり回転自在に挟持された転動体を有し、内輪の内周側に取り付けられた第1の部材と、外輪の外周側に取り付けられた第2の部材とを相対回転自在に支持する軸受において、内輪が外輪よりも相対回転する回転軸方向に突出して形成されており、突出して形成された内輪の外周部には、第1の部材と一体的に回転若しくは静止する第3の部材を嵌合支持する支持部が形成されており、第1の部材をトルクコンバータのポンプインペラに結合されたポンプインペラハブから構成し、第2の部材をトルクコンバータを支持するケースから構成し、第3の部材を、ポンプインペラハブ上にスプラインで係合されてポンプインペラハブと一体的に回転する回転部材から構成している。このため、軸側部材や穴側部材の構成を複雑化することなく簡単な構成で第3の部材を同一軸上に支持することができる軸受構造を提供することができる。
【0040】
なお、上記第3の部材は、内輪の外周部に形成された支持部に嵌合支持されるとともに、内輪の内周側に取り付けられた第1の部材スプラインで係合されている。このような構成によれば、第3の部材は、軸受に形成された第3の支持部に嵌合支持されることで第1の部材と取付位置の同軸度が確保され、第1の部材とスプライン係合することによって第1の部材の回転駆動力を伝達することができる。従って、ポンプインペラハブ等の回転軸構成を複雑化させたり振動や騒音等を発生させたりすることなく、簡単な構成で駆動力を伝達することができる軸受構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る軸受構造をトルクコンバータの軸受部に用いて構成された車両用無段変速機の構成を示す概略図である。
【図2】 上記車両用無段変速機におけるトルクコンバータの周辺を拡大して示す断面図である。
【図3】 上記トルクコンバータの軸受部分を拡大して示す断面図である。
【図4】 上記軸受部に用いられるボールベアリングの断面図である。
【図5】 本発明に係る軸受構造に類似する軸受構造の構成例を示すボールベアリングの断面図である。
【図6】 本発明に係る軸受構造に類似する軸受構造の他の構成例を示すボールベアリングの断面図である。
【図7】 従来の上記車両用無段変速機におけるトルクコンバータの周辺を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
11 トランスミッションケースの隔壁(第2の部材)
12 軸受
12c 支持部
31a ポンプインペラハブ(第1の部材)
92 駆動スプロケット(第3の部材)
121,221,231 内輪
122,222,232 外輪
125,125,235 転動体

Claims (1)

  1. 内輪と、この内輪の外周に配設された外輪と、前記内輪と前記外輪との間に転がり回転自在に挟持された転動体とを有し、前記内輪の内周側に取り付けられた第1の部材と、前記外輪の外周側に取り付けられた第2の部材とを相対回転自在に支持する軸受構造において、
    前記内輪前記外輪よりも前記相対回転する回転軸方向に突出して形成されており、
    前記回転軸方向に突出して形成された内輪の外周部には、前記内輪一体的に回転若しくは静止する第3の部材を嵌合自在に支持する支持部が形成されており、
    前記第1の部材が、トルクコンバータのポンプインペラに連結されたポンプインペラハブからなり、
    前記第2の部材が、前記トルクコンバータが固定されるケースからなり、
    前記第3の部材が、前記ポンプインペラハブにスプラインで係合されて前記ポンプインペラハブと一体的に回転する回転部材からなることを特徴とする軸受構造。
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