JP3871633B2 - 自走式粒剤散布装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自走式粒剤散布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自走式粒剤散布装置は、例えば、図7に示すように、機体フレーム111に、前後の車輪112、113が取り付けられ、これらの前後の車輪112、113の駆動回転により4輪駆動の走行が可能となっている。
機体フレーム111には、その前部に、エンジンおよびポンプを収容しているエンジン部115が配設され、中央部に、運転の操作機器および薬剤散布の操作機器を備えた操作機器部117と運転席118とからなる操作部119が配設され、後部に、薬剤タンク121が配設されている。操作部119の前側には、ブームノズル装置123が取り付けられている。操作部119には、操作部フロア125が設けられており、この操作部フロア125の両側にはそれぞれ、ステップ126が設けられている。また、エンジン部115の後側には、粒剤タンク127と噴頭128と遠心式ブロア(図示せず)とを備えた粒剤散布部129が設けられている(例えば、特開2000−166342号公報参照。)。
【0003】
遠心式ブロアは、粒剤タンク127の下部に、その長手方向を機体フレーム111の左右方向に向けて配置され、その送風の吐出口が左右方向に向けられて設けられている。そして、この遠心式ブロアの吐出口から噴頭128の左右方向に延びる部分へ、略90度曲げられた配管が設けられ、この配管を通して遠心式ブロアから噴頭128に搬送風が供給されるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−166342号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような自走式粒剤散布装置にあっては、遠心式ブロアがその長手方向を機体フレーム111の左右方向に向けて配置され、その吐出口が左右方向に向けられて設けられているので、遠心式ブロアの吐出口から噴頭128には、90度曲げられた配管によって搬送風が供給されるため、この配管の抵抗が大きく、遠心式ブロアの吐出口から吐出されてこの配管内を流れる空気(風)のエネルギ損失が大きいという問題がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、ブロアから噴頭へ搬送風を送る配管の抵抗を小さくすることができるとともに、自走式粒剤散布装置の幅寸法を小さくすることができる自走式粒剤散布装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の自走式粒剤散布装置は、走行可能な機体フレーム(11)の前部に、運転席(18)と、少なくとも運転操作のための操作機器を含む操作機器部(19)とを備えた操作部(21)が設けられ、
前記機体フレーム(11)の前記運転席(18)の前側に、粒剤タンク(94)と噴頭(95)とを備えた粒剤散布部(96)が設けられ、
前記機体フレーム(11)の前記運転席の後側に、エンジン(51)と、このエンジン(51)の回転動力により駆動されて前記粒剤散布部(96)に搬送風を供給するブロア(53)とを備えたエンジン部(25)が設けられ、
前記エンジン(51)および前記ブロア(53)は、長手方向を前記機体フレーム(11)の前後方向と平行に配置され、かつ前記ブロア(53)の吐出口が前記機体フレーム(11)の前側に向けて設けられ、
前記機体フレーム(11)の前記運転席(18)の前側に、ブームノズル装置(23)が設けられ、
前記機体フレーム(11)の前記運転席(18)と前記エンジン部(25)との間には、薬剤タンク(17)が設けられ、
前記エンジン部(25)には、前記エンジン(51)の回転動力により駆動される往復ポンプ(52)が設けられ、かつこの往復ポンプ(52)は、長手方向を前記機体フレーム(11)の前後方向と平行にして、前記エンジン(51)と並列に配置されていることを特徴とする。
【0008】
請求項1の発明においては、エンジンおよびブロアが長手方向を機体フレームの前後方向と平行に配置されているので、これらの占める幅方向の寸法を小さくすることができるため、自走式粒剤散布装置の幅寸法を小さくすることが可能になる。これにより、畝に沿って散布作業をする場合などにおいて、作物を傷つけずに走行するのに有利となる。さらに、ブロアの吐出口が機体フレームの前側に向けて設けられているので、ブロアの吐出口から機体フレームの前方に設けられている粒剤散布部への配管が、ブロアの吐出口から大きく曲げることなく機体フレームの前後方向に沿って略直線的に設けられるため、配管の抵抗が小さくなり、したがってブロアの吐出口から吐出されてこの配管内を流れる空気(風)のエネルギ損失が小さくなる。なお、粒剤散布部の近くの部分の配管は、粒剤散布部の搬送風の受け入れ口の位置に合わせて角度を変えられるので、必ずしも機体フレームの前後方向に沿ってはいない。
【0014】
さらに、自走式ブームスプレーヤとして機能することが可能である。また、エンジンおよび往復ポンプが長手方向を機体フレームの前後方向と平行にして、並列に配置されているので、これらの占める幅方向の寸法を小さくすることができるため、サイドフロアを設けても自走式粒剤散布装置の幅寸法を小さくすることが可能になる。これにより、畝に沿って散布作業をする場合などにおいて、作物を傷つけずに走行するのに有利となる。
【0015】
請求項2に記載の自走式粒剤散布装置は、請求項1に記載の発明において、前記エンジン(51)と前記往復ポンプ(52)との間には、ベベルギヤボックス(58)設けられ、このベベルギヤボックス(58)により動力伝達方向が90度変えられていることを特徴とする。
【0016】
請求項2の発明においては、ベベルギヤボックスにより動力伝達方向を簡単に変えられて、機体フレームの前後方向に向けて延びているエンジンの出力軸(駆動軸)から、機体フレームの左右方向に延びている往復ポンプの入力軸(駆動軸)に、動力伝達される。したがって、動力伝達構造を簡素化することができる。
【0017】
請求項3に記載の自走式粒剤散布装置は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記機体フレーム(11)の両側端部にそれぞれ、サイドフロア(86)が設けられ、前記サイドフロア(86)には、一部が切り欠かれて形成された乗降部(87)が設けられ、この乗降部(87)には、ステップ(88)が設けられているとともに、前記薬剤タンク(17)には、前記ステップ(88)の上方に手掛かり(89)が設けられていることを特徴とする。
【0018】
請求項3の発明においては、機体フレームの両側端部にそれぞれ、サイドフロアが設けられているので、これらのサイドフロアを使って、足場の良い場所を選んで、自走式粒剤散布装置に乗り降りすることができる。また、自走式粒剤散布装置から降りることなく、作業者はサイドフロア上を移動して、エンジン部を調べたり、作業をしたりすることなどができる。さらに、サイドフロアを切り欠かれて乗降部が形成され、この乗降部にステップが設けられているとともに、このステップの上方に手掛かりが設けられているので、足がサイドフロアに上り易いとともに、手掛かりによって体を保持しつつサイドフロアに上ることができる。また、降りるときにも、ステップが見やすいとともに、手掛かりによって体を保持しつつサイドフロアから下りることができる。
【0019】
請求項4に記載の自走式粒剤散布装置は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明において、前記機体フレーム(11)の後端には、後部フロア(90)が設けられていることを特徴とする。
【0020】
請求項4の発明においては、左右のサイドフロアに加えて、機体フレームの後端に後部フロアが設けられているので、自走式粒剤散布装置から降りることなく、エンジン部等の周りを移動することができる。また、エンジン部等の周りのどこからでも、自走式粒剤散布装置に乗り降りすることができる。なお、この後部フロアを着脱自在に設け、必要のないときには取り外しておくようにしてもよい。
【0021】
請求項5に記載の自走式粒剤散布装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明において、前記粒剤散布部(96)および前記ブームノズル装置(23)はともに、機体フレーム(11)の前端部に設けられた昇降移動可能なリンク装置(31)に装着されていることを特徴とする。
【0022】
請求項5の発明においては、粒剤散布部およびブームノズル装置がともに、機体フレームの前端部に設けられた昇降移動可能なリンク装置に装着されているので、これらの粒剤散布部およびブームノズル装置の装着部材の共通化が図られ、製造コストが低減される。
【0023】
請求項6に記載の自走式粒剤散布装置は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の発明において、ハイクリアランス型の自走式粒剤散布装置であることを特徴とする。
【0024】
請求項6の発明においては、ハイクリアランス型の自走式粒剤散布装置であるので、機体フレームの地上高が高く、乗り降りがし難いという特徴がある。このため、乗り降りに配慮する必要が特にある。
【0025】
なお、上記における括弧内の符号は、図面において対応する要素を便宜的に表記したものであり、したがって本発明は図面上の記載に限定されるものではない。これは、「特許請求の範囲」の欄の記載についても同様である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図6は、本発明の実施の形態に係る自走式粒剤散布装置を示す図であって、図1は前側から見た斜視図、図2は側面図、図3は薬剤タンクおよびエンジン部カバーを外した状態の平面図、図4は薬剤タンクおよびエンジン部カバーを外した状態の後部の拡大斜視図、図5は薬剤タンクおよびエンジン部カバーを外した状態の後部を後側から見た拡大斜視図、図6は後部フロアを取り付けた状態で、後側部分を後側から見た斜視図である。
【0027】
この4輪走行の自走式粒剤散布装置においては、前後方向が長い概略矩形状の機体フレーム11に、前後の車輪12、13が取り付けられ、これらの前後の車輪12、13の駆動回転により4輪駆動の走行が可能となっている。これらの車輪12、13には同様の細幅の車輪が用いられ、またこれらの車輪12、13から機体フレーム11が上方に離れて取り付けられ、機体フレーム11の地上高さが高くされて、いわゆるハイクリアランス型の自走式粒剤散布装置となっている。これにより、この自走式粒剤散布装置は、圃場において作物を跨いで走行することが可能になっている。
【0028】
この自走式粒剤散布装置には、薬剤タンク、ブームノズル装置およびポンプが設置されており、粒剤散布のほかに、自走式ブームスプレーヤの機能も果たすことができるようになっている。
【0029】
機体フレーム11には、その前後方向において前車軸15と後車軸16との間すなわち前後方向中央部に、薬剤タンク17が配設されている。この薬剤タンク17の前端部中央には、凹部が形成されており、この凹部に運転席18が設けられている。また、機体フレーム11の前端部には、運転席18の前側に間隔をおいて、運転操作のための操作機器および薬剤散布のための操作機器を備えた操作機器部19が配設されている。運転席18と操作機器部19とにより操作部21が構成されている。この操作部21は、前車軸15の略中央部の上方付近に位置している。また、機体フレーム11には、操作機器部19の前方に、ブームノズル装置23が取り付けられている。また、機体フレーム11には、薬剤タンク17の後側にエンジン部25が配設されている。このエンジン部25は、後車軸16の上方付近に位置している。
このように、機体フレーム11の前後方向中央部には、薬剤タンク17が設けられ、機体フレーム11の前部には、運転席18と操作機器部19とを備えた操作部21が設けられ、機体フレーム11の操作部21の前側には、ブームノズル装置23が設けられ、機体フレーム11の後部には、エンジン部25が設けられている。
【0030】
機体フレーム11の前端部には、4節のリンク装置31が前方に延びるように設置されており、このリンク装置31が油圧シリンダ32の伸縮動作により作動され、リンク装置31の前側リンクに固定されたブームノズル装置23のセンターブーム33が昇降移動されるようになっており、これによりブームノズル装置23が上下方向の位置を調節できるようになっている。
【0031】
ブームノズル装置23のセンターブーム33は、機体フレーム11の左右方向に機体フレーム11の幅より少し長く水平に延びており、このセンターブーム33の左右両端部にはそれぞれ、サイドブーム34、34が連結されている。各サイドブーム34は、油圧シリンダ35の伸縮動作によって作動され、散布作業時には、センターブーム33と一直線状になるように位置され、また移動時や格納時には、先端側が上を向くように機体フレーム11の斜め後方に傾斜して位置される。各サイドブーム34の先端側には、先端ブーム36が連結されている。各先端ブーム36は、サイドブーム34に沿って折り畳まれ、各サイドブーム34とともに斜め後方に傾斜して位置される。散布作業時に、サイドブーム34がセンターブーム33と一直線状になるように位置されると、各先端ブーム36もこのサイドブーム34とともに一直線状に位置され、また移動時や格納時に、各サイドブーム34が先端側が上を向くように機体フレーム11の斜め後方に傾斜して位置されると、各先端ブーム36も各サイドブーム34に沿って折り畳まれて、各サイドブーム34とともに斜め後方に傾斜して位置される。各先端ブーム36および各サイドブーム34の格納時には、各先端ブーム36の下側に、支持フレーム11の側部に取り付けられたL字状の支持棒37の先端部が挿入されて、各先端ブーム36および各サイドブーム34が支持されている。
センターブーム33、各サイドブーム34および各先端ブーム36にはそれぞれ、ノズルパイプ38が取り付けられ、各ノズルパイプ38には、ノズル39が等間隔に設けられている。
【0032】
操作部21の操作機器部19の前面には、フロントカバー41が設置されており、このフロントカバー41の運転席18に対向する面にはフロントパネル42が設けられ、ここに粒剤散布のための操作機器が集中して設置されている。例えば、ノズル39への薬剤(薬液)供給を開始したり、停止したりするための開閉弁レバーや、センターブーム33の昇降や各サイドブーム34の開閉を行うために油圧シリンダ32、35を作動させるためのレバーなどが設けられている。
また、フロントパネル42の下側には、ブレーキペダル、クラッチペダルおよびアクセルペダル等が設置され、さらに操作機器部19には、運転席18に対峙する位置にハンドル43が設置されている。
さらに、操作機器部19には、電磁クラッチのスイッチその他の操作機器が設置されている。
【0033】
エンジン部25には、エンジン51、往復ポンプ52、ブロア(遠心式ブロア)53およびトランスミッション(ミッション)54等が設けられており、これらの機体フレーム11から上方に位置する部分は、前面および下面が空いている箱状のエンジン部カバー55により覆われている。エンジン部カバー55の前端部は、薬剤タンク17の後面に突き当てられており、これによりエンジン部カバー55の空いている前面は、薬剤タンク17の後面によって塞がれている。
【0034】
エンジン51および往復ポンプ52は、長手方向を機体フレーム11の前後方向と平行にして、機体フレーム11上に並列に設置されており、エンジン51の出力軸(駆動軸)は機体フレーム11の前後方向に向けて延び、往復ポンプ52の入力軸(駆動軸)は機体フレーム11の左右方向に延びている。前方に向けて突出するエンジン51の出力軸に固定された2段プーリ57の先端側のプーリ57aと、エンジン51と反対側に向けて突出する往復ポンプ52の入力軸(クランク軸)に連結されたベベルギヤボックス(変向機)58の入力軸に固定された電磁クラッチ(クラッチ)61のプーリ62との間にベルト63が巻回されており、これによりエンジン51の回転動力が、ベルト63、電磁クラッチ61およびベベルギヤボックス(減速機)58を介して、往復ポンプ52に減速されて伝達される。この場合、ベベルギヤボックス58において、動力の出力方向が入力方向から90度方向を変えられている。
【0035】
ブロア53は、往復ポンプ52の外側の斜め後方の位置の機体フレーム11上に固定されている。ブロア53は、長手方向を前記機体フレーム11の前後方向と平行にして配置されており、ブロア53の中心部の入力軸(駆動軸)は機体フレーム11の左右方向に向けて延びている。このように、ブロア53とエンジン51とはともに、長手方向を機体フレーム11の前後方向と平行にして配置されており、したがってこれらは互いに平行に配置されている。ブロア53の送風の吐出口は、ブロア53の下端部に位置され、機体フレーム11の前側に向けられている。このブロア53の吐出口は、機体フレーム11の直ぐ下側に位置されている。
【0036】
後方に向けて突出するエンジン51の出力軸に固定されたプーリ65と、機体フレーム11上に設置されたベベルギヤボックス(変向機)67の入力軸に固定された電磁クラッチ(クラッチ)68のプーリ69との間にベルト71が巻回され、さらにベベルギヤボックス67の出力軸に固定されたプーリ72とブロア53の入力軸に固定されたプーリ73との間にベルト74が巻回されており、これによりエンジン51の回転動力が、ベルト71、電磁クラッチ68、ベベルギヤボックス67およびベルト74を介して、ブロア53に増速されて伝達される。この場合、ベベルギヤボックス67において、動力の出力方向が入力方向から90度方向を変えられている。
ブロア53は、後述するように、最前部のリンク装置31に装着される粒剤散布部に、粒剤の搬送風を供給するために用いられる。
【0037】
トランスミッション54は、エンジン51の少し前方の機体フレーム11の下側に設置されており、このトランスミッション54には、前方に向けて突出するエンジン51の出力軸に固定された2段プーリ57の基端側のプーリ57bと、ミッションの入力軸に固定されたプーリ76との間に巻回されたベルト77により、エンジン51の回転動力が直接伝達される。このトランスミッション54を介して後車軸16にエンジン51の回転動力が伝達され、また前車軸15にはトランスミッション54からさらに前後方向に延びるプロペラシャフト78を介してエンジン51の回転動力が伝達される。
【0038】
また、エンジン部25には、油圧タンク81、バッテリ82、燃料タンク83、油圧ポンプ等が設けられ、これらの上部もエンジン部カバー55により覆われている。油圧タンク81およびバッテリ82は、機体フレーム11上の後端部の側部の位置に設置され、燃料タンク83は、機体フレーム11の後端部の下側に設置されており、この燃料タンク83内の燃料がエンジン51に供給される。
【0039】
機体フレーム11の前端部の左右方向中央部に設置されているフロントカバー41の幅は、概略矩形状の機体フレーム11の幅よりも狭く形成されており、一方操作部21のフレーム11上に設けられた操作部フロア85の幅は、機体フレーム11の幅と略同じに形成されている。
また、機体フレーム11の前後方向中央部に設置されている薬剤タンク17の幅は、機体フレーム11の幅よりも狭く形成されている。また、機体フレーム11の後部に設置されているエンジン部カバー55の幅と高さは、薬剤タンク17の後端部の幅と高さと略同じに形成され、さらにエンジン部カバー55の後端は、機体フレーム11の後端と略同じにされている。そして、これらの薬剤タンク17およびエンジン部カバー55の両側のフレーム11上にはそれぞれ、概略細長い矩形板状のサイドフロア86、86が設けられている。これらの左右のサイドフロア86、86の最外側の間の寸法(この寸法は、上述のように機体フレーム11の幅と略同じである。)は、左右の車輪12、13の間の幅(最外側の間の寸法)と略同じにされている。この場合、薬剤タンク17の幅を機体フレーム11の幅よりも狭く形成したことにより、機体フレーム11の幅や左右の車輪12、13の間の幅を超えることがなく、サイドフロア86、86を設置できる。
【0040】
機体フレーム11の前後の車輪12、13間の前寄りの左右の部分はそれぞれ、幅が狭くされており、各サイドフロア86もこの部分に対応する部分の幅が狭く形成され、これによりサイドフロア86に矩形の切り欠かれた乗降部87が形成されている。左右の各乗降部87にはそれぞれ、機体フレーム11に固定されて、下方に延びるステップ88が設置されている。薬剤タンク17の上面左右端部にはそれぞれ、各ステップ88の上方やや後寄りの位置にパイプ状の手掛かり89が設置されている。
また、エンジン部カバー55の上面左右端部にはそれぞれ、前端部から後端部、さらには後端部の左右方向中央部まで、平面視においてL字状に延びる手掛かり59が設置されている。
【0041】
なお、図6に示すように、機体フレーム11の後端に、概略細長い矩形板状の後部フロア90を着脱自在に取り付けるようにしてもよい。この後部フロア90を取り付けることにより、左右のサイドフロア86、86間をこの後部フロア90を通って行き来することができるとともに、この自走式粒剤散布装置に後部90から乗り降りすることができる。そして、この後部フロア90が必要ないときには、取り外しておけばよい。
【0042】
機体フレーム11には、運転席18の後側に、薬剤タンク17を左右に跨ぐように門形の安全フレーム91が設置されているとともに、前端部に門形の前部フレーム92が設置され、さらにこれらの安全フレーム91の上部と前部フレーム92の上部とが、上部フレーム93によって連結され、これにより転倒時の作業者(運転者)の安全が図られている。
【0043】
機体フレーム11の前端部に設けられた昇降移動可能なリンク装置31には、前述のブームノズル装置23とともに、粒剤タンク94と噴頭95とを備えた粒剤散布部96が装着されている。
すなわち、リンク装置31の前側リンクには、粒剤タンク94および左右の分岐噴頭(センター噴頭)97、97が固定されており、これにより粒剤散布部96が上下方向の位置を調節できるようになっている。両分岐噴頭97、97は、ブームノズル装置23のセンターブーム33の内側に、このセンターブーム33と平行に、一直線状に配置されている。
【0044】
両分岐噴頭97、97は、機体フレーム11の左右方向に機体フレーム11の幅より少し長く水平に延びており、両分岐噴頭97、97の左右両端部にはそれぞれ、サイド噴頭98、98が左右のサイドブーム34、34の左右方向内側の位置に配置されて、連結されている。油圧シリンダ35が伸縮動作されると、各各サイド噴頭98および各サイドブーム34が共に動くようになっており、油圧シリンダ35の伸長動作によって、各サイドブーム34がセンターブーム33と一直線状になるとともに、サイド噴頭98が両分岐噴頭97、97と一直線状になり、また移動時や格納時に、油圧シリンダ35の縮退動作によって、各サイドブーム34が先端側が上を向くように機体フレーム11の斜め後方に傾斜して位置されるとともに、各サイド噴頭98が先端側が上を向くように機体フレーム11の斜め後方に傾斜して位置されるようになっている。
【0045】
各サイド噴頭98、98の先端部にはそれぞれ、先端噴頭99、99が左右の先端ブーム36、36の左右方向内側の位置に配置されて、連結されている。各先端噴頭99は、各先端ブーム36に固定されており、各サイドブーム34の動きと連動して各先端ブーム36が動くのに伴って、各先端噴頭99が各先端ブーム36と共に動くようになっている。そして、散布作業時に、油圧シリンダ35の伸長動作によって、各サイドブーム34がセンターブーム33と一直線状になるとともに、サイド噴頭98が両分岐噴頭97、97と一直線状になるように位置されると、各先端ブーム36がサイドブーム34とともに一直線状に位置されると同時に、各先端噴頭99も各サイド噴頭98とともに一直線状に位置される。また、移動時や格納時に、油圧シリンダ35の縮退動作によって、各サイドブーム34が先端側が上を向くように機体フレーム11の斜め後方に傾斜して位置されるとともに、各サイド噴頭98が先端側が上を向くように機体フレーム11の斜め後方に傾斜して位置されると、各先端ブーム36が各サイドブーム34に沿って折り畳まれて、各サイドブーム34とともに斜め後方に傾斜して位置されると同時に、各先端噴頭99が各サイド噴頭98に沿って折り畳まれて、各サイド噴頭98とともに斜め後方に傾斜して位置される。各先端噴頭99および各サイド噴頭98の格納時には、各先端噴頭99の下側に、L字状の支持棒37の先端部が挿入されて、各先端噴頭99および各サイド噴頭98が支持されている。
【0046】
両分岐噴頭97、97、各サイド噴頭98および各先端噴頭99にはそれぞれ、複数個の噴口が間隔をおいて設けられている。このように、これらの分岐噴頭97、サイド噴頭98および先端噴頭99により、噴頭95が構成されている。両分岐噴頭97、97には、左右方向中央部側の接続口に、ブロア53の吐出口に接続された送風パイプ(図示せず)が接続されており、また各分岐噴頭97と各サイド噴頭との間、および各サイド噴頭98と各先端噴頭99との間は、送風パイプ(図示せず)により接続されている。これらの各送風パイプのうち、可動部分は曲がることができるようになっている。
また、粒剤タンク94から両分岐噴頭97、97には、繰出装置(図示せず)によって粒剤タンク94内の粒剤が繰り出されるようになっている。
【0047】
このように構成された自走式粒剤散布装置においては、エンジン51の回転動力がトランスミッション54を介して後車軸16に伝達されるとともに、トランスミッションからプロペラシャフト78を介して前車軸15に伝達され、これにより前後の車輪12、13が回転駆動されて走行する。
そして、粒剤散布作業時には、サイド噴頭98および先端噴頭99が両分岐噴頭97、97と一直線状になるように位置され、粒剤タンク94から両分岐噴頭97、97に粒剤が繰り出されるとともに、ブロア53から両分岐噴頭97、97に搬送風が送り込まれ、この搬送風によって、両分岐噴頭97、97、各サイド噴頭98および各先端噴頭99の各噴口まで粒剤が搬送され、各噴口から散布される。散布される粒剤は、例えば、粒状肥料や粒状除草剤等である。
また、ブームノズル装置23による散布作業時には、サイドブーム34および先端ブーム36をセンターブーム33と一直線状になるように位置され、往復ポンプ52により薬剤タンク17から各ブームのノズル39に薬液(散布液)が圧送されて、ノズル39から噴霧される。
【0048】
このような自走式粒剤散布装置にあっては、エンジン51およびブロア53を、長手方向を機体フレーム11の前後方向と平行に配置したので、これらの占める幅方向の寸法を小さくすることができるため、自走式粒剤散布装置の幅寸法を小さくすることができ、畝に沿って散布作業をする場合などにおいて、作物を傷つけずに走行するのに有利である。
【0049】
また、ブロア53の吐出口を機体フレーム11の前側に向けて設けたので、ブロア53の吐出口から機体フレーム11の前方に設けられている粒剤散布部96の両分岐噴頭97、97への配管を、ブロア53の吐出口から大きく曲げることなく機体フレーム11の前後方向に略直線的に設けることができるため、この配管の抵抗を小さくすることができ、ブロア53の吐出口からから吐出されてこの配管内を流れる空気(風)のエネルギ損失を小さくすることができる。なお、粒剤散布部96の両分岐噴頭97、97の近くの部分の配管は、両分岐噴頭97、97の間(左右方向の略中央部)に搬送風を供給するために、角度を変えられるので、機体フレーム11の前後方向に沿ってはおらず、また両分岐噴頭97、97が昇降移動するので、可撓性の配管(フレキシブルパイプ)となっている。
【0050】
さらに、エンジン51および往復ポンプ52が長手方向を機体フレーム11の前後方向と平行にして、並列に配置されているので、これらの機器の占める幅方向の寸法を小さくすることができるため、自走式粒剤散布装置の幅寸法をさらに可及的に小さくすることができる。
【0051】
また、ベベルギヤボックス67により動力伝達方向を変えて、機体フレーム11の前後方向に向けて延びているエンジン51の出力軸(駆動軸)から、機体フレーム11の左右方向に延びているブロア53の入力軸(駆動軸)に、動力伝達することができるので、動力伝達構造を簡素化することができる。
【0052】
さらに、ベベルギヤボックス58により動力伝達方向を変えて、機体フレーム11の前後方向に向けて延びているエンジン51の出力軸から、機体フレーム11の左右方向に延びている往復ポンプ52の入力軸に、動力伝達することができるので、動力伝達構造をさらに簡素化することができる。
【0053】
また、機体フレーム11の両側端部にそれぞれ、サイドフロア86が設けられているので、自走式粒剤散布装置から降りることなく、作業者はサイドフロア86上を移動して、薬剤タンク17やエンジン部25の機器を調べたり、これらに対して作業をしたりすることなどができる。また、手掛かり89および手掛かり59が設けられているので、これらの手掛かり89、59を掴んで、サイドフロア86上を移動したり、作業をしたりすることができる。また、これらのサイドフロア86を使って、足場の良い場所を選んで、自走式粒剤散布装置に乗り降りすることができる。特に、水田において畦の足場の良い場所に乗り降りするのに便利である。しかも、上述のようにエンジン51およびブロア53、あるいはエンジン51および往復ポンプ52の配置により、自走式粒剤散布装置の幅寸法を小さくすることができるので、サイドフロア86を設けても、自走式粒剤散布装置の幅寸法を大きくしないで済む。
【0054】
さらに、サイドフロア86が切り欠かれて乗降部87が形成され、この乗降部87にステップ88が設けられているとともに、薬剤タンク17の上面左右端部にはそれぞれ、各ステップ88の上方の位置に手掛かり89が設置されているので、足がサイドフロア86に上り易いとともに、手掛かり89によって体を保持しつつサイドフロア86に上ることができる。また、降りるときにも、ステップ88が見やすいとともに、手掛かり89によって体を保持しつつサイドフロア86から下りることができる。
【0055】
さらに、左右のサイドフロア86に加えて、機体フレーム11の後端に後部フロア90が着脱自在に取り付けられているので、自走式粒剤散布装置から降りることなく、薬剤タンク17およびエンジン部25の周りを移動することができる。また、エンジン部カバー55上面の後側にまで延びている手掛かり59が設けられているので、この手掛かり59を掴んで、薬剤タンク17およびエンジン部25の周りを移動することができる。また、薬剤タンク17およびエンジン部25の周りのどこからでも、自走式粒剤散布装置に乗り降りすることができる。また、この後部フロア90が必要のないときには取り外しておくことができる。
【0056】
また、この自走式粒剤散布装置は、機体フレーム11の地上高さが高いため、重心が高く、また乗り降りがし難いハイクリアランス型の自走式粒剤散布装置であるので、重量バランスや乗り降りに配慮する必要が特にあるが、この自走式粒剤散布装置は、これらの要求に答えたものとなっている。
【0057】
また、この自走式粒剤散布装置では、自走式粒剤散布装置のほかに、自走式ブームスプレーヤとしても用いることができるので、製品の価値が高められている。
しかも、粒剤散布部96およびブームノズル装置23をともに、機体フレーム11の前端部に設けられた昇降移動可能なリンク装置31に装着したので、これらの粒剤散布部96およびブームノズル装置23の装着部材の共通化を図ることができ、製造コストを低減することができる。
【0058】
また、機体フレーム11の前後方向において前車軸15と後車軸16との間に、薬剤タンク17が設けられているので、前後の車輪12、13の略中間部に薬剤タンク17の重心が位置するため、タンク容量が変化しても、前後の車輪12、13のかかる重量バランスに殆ど影響を与えることがなく、薬剤タンク17が空のときも満タンのときも、前後の車輪12、13の重量バランスがほとんど変化しない。加えて、この薬剤タンク17の前側に操作部21とブームノズル装置23および粒剤散布部96が配置され、後側にエンジン51、往復ポンプ52、トランスミッション54等を備えたエンジン部25が設置されているので、この自走式粒剤散布装置の前後の重量バランスが良くなっている。これらのことにより、この自走式粒剤散布装置においては、薬剤タンク17の容量が変化しても、安定走行が可能であり、したがって畝を乗り越えたり、水田に出入りしたり、あるいはトラックにこの自走式粒剤散布装置を乗せたり降ろしたりするときなどにおいて、自走式粒剤散布装置が転倒するのを防止することができる。
【0059】
さらに、薬剤タンク17が前後方向中央部に配置され、この薬剤タンクの前後にそれぞれ、操作部21とエンジン部25が配置されているので、騒音および振動が発生するエンジン51およびこのエンジン51の回転動力により駆動される往復ポンプ52、トランスミッション54等の動力機械(動力機器)を備えたエンジン部25が、操作部21にいる作業者から離れており、しかも作業者とエンジン部25との間に薬剤タンク17が介在するので、作業者に届く騒音および振動が減衰される。したがって、作業者に対する騒音および振動の影響を緩和することができる。
【0060】
また、運転席18が薬剤タンク17の前端部中央に設けられているので、薬剤タンク17と別個に運転席18を設ける場合よりも、操作部21の前後の寸法を短くすることができて、前後の重量バランスをより良くすることができる。さらに、薬剤タンク17の前端部中央に凹部が形成され、この凹部に運転席18が設けられているので、運転席18を低位置に形成することができるので、重心位置を下げることができて、より重量バランスを安定させることができる。
【0061】
また、操作機器部19に、運転操作のための操作機器だけでなく、粒剤散布のための操作機器が設置されているので、作業者は運転席に居ながら、粒剤散布のための操作機器を操作することができるため、散布作業の作業性を向上させることができる。
【0062】
また、エンジン51からトランスミッション54には、2段プーリ57のプーリ57bと、プーリ76との間に巻回されたベルト77によるベルト伝導により、直接動力が伝達されているので、従来のようにプロペラシャフトを用いる場合に比べ、製造コストを安くすることができるとともに、作物の巻き込み防止のための安全かバーなどの措置を簡単なものにすることができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の自走式粒剤散布装置によれば、エンジンおよびブロアを長手方向を機体フレームの前後方向と平行に配置したので、これらの占める幅方向の寸法を小さくすることができるため、自走式粒剤散布装置の幅寸法を小さくすることができ、畝に沿って散布作業をする場合などにおいて、作物を傷つけずに走行するのに有利であるとともに、ブロアの吐出口を機体フレームの前側に向けて設けたので、ブロアの吐出口から機体フレームの前方に設けられている粒剤散布部への配管を、ブロアの吐出口から大きく曲げることなく機体フレームの前後方向に沿って略直線的に設けることができるため、この配管の抵抗を小さくすることができ、ブロアの吐出口からから吐出されてこの配管内を流れる空気(風)のエネルギ損失を小さくすることができる。
【0066】
また、自走式ブームスプレーヤとしても用いることができ、しかもエンジンおよび往復ポンプを長手方向を機体フレームの前後方向と平行にして、並列に配置したので、これらの占める幅方向の寸法を小さくすることができるため、自走式粒剤散布装置の幅寸法を小さくすることができ、したがって畝に沿って散布作業をする場合などにおいて、作物を傷つけずに走行するのに有利である。
【0067】
また、請求項2に記載の自走式粒剤散布装置によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を奏することができるとともに、ベベルギヤボックスにより動力伝達方向を変えて、機体フレームの前後方向に向けて延びているエンジンの出力軸(駆動軸)から、機体フレームの左右方向に延びている往復ポンプの入力軸(駆動軸)に、動力伝達することができるので、動力伝達構造を簡素化することができる。
【0068】
また、請求項3に記載の自走式粒剤散布装置によれば、請求項1または請求項2に記載の発明と同様の作用効果を奏することができるとともに、機体フレームの両側端部にそれぞれ、サイドフロアを設けたので、これらのサイドフロアを使って、足場の良い場所を選んで、自走式粒剤散布装置に乗り降りすることができるとともに、自走式粒剤散布装置から降りることなく、作業者はサイドフロア上を移動して、エンジン部を調べたり、作業をしたりすることなどができる。さらに、サイドフロアを切り欠いて乗降部を形成し、この乗降部にステップを設けるとともに、このステップの上方に手掛かりを設けたので、乗り降りを円滑に行うことができる。
【0069】
また、請求項4に記載の自走式粒剤散布装置によれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明と同様の作用効果を奏することができるとともに、左右のサイドフロアに加えて、機体フレームの後端に後部フロアを設けたので、自走式粒剤散布装置から降りることなく、エンジン部等の周りを移動することができるとともに、周りのどこからでも、自走式粒剤散布装置に乗り降りすることができる。
【0070】
また、請求項5に記載の自走式粒剤散布装置によれば、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明と同様の作用効果を奏することができるとともに、粒剤散布部およびブームノズル装置をともに、機体フレームの前端部に設けられた昇降移動可能なリンク装置に装着したので、これらの粒剤散布部およびブームノズル装置の装着部材の共通化を図ることができ、製造コストを低減することができる。
【0071】
また、請求項6に記載の自走式粒剤散布装置によれば、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の発明と同様の作用効果を奏することができるとともに、ハイクリアランス型の自走式粒剤散布装置であるので、乗り降りがし難いため、乗り降りに配慮する必要性を特に有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自走式粒剤散布装置を示す図であって、前側から見た斜視図である。
【図2】同、側面図である。
【図3】同、薬剤タンクおよびエンジンカバーを外した状態の平面図である。
【図4】同、薬剤タンクおよびエンジン部カバーを外した状態の後部の拡大斜視図である。
【図5】同、薬剤タンクおよびエンジン部カバーを外した状態の後部を後側から見た拡大斜視図である。
【図6】同、後部フロアを取り付けた状態で、後側部分を後側から見た斜視図である。
【図7】従来の自走式粒剤散布装置を示す図であって、前側から見た斜視図である。
【符号の説明】
11 機体フレーム
17 薬剤タンク
18 運転席
19 操作機器部
21 操作部
23 ブームノズル装置
31 リンク装置
51 エンジン
52 往復ポンプ
53 ブロア
58 ベベルギヤボックス
67 ベベルギヤボックス
86 サイドフロア
87 乗降部
88 ステップ
89 手掛かり
90 後部フロア
94 粒剤タンク
95 噴頭
96 粒剤散布部

Claims (6)

  1. 走行可能な機体フレーム(11)の前部に、運転席(18)と、少なくとも運転操作のための操作機器を含む操作機器部(19)とを備えた操作部(21)が設けられ、
    前記機体フレーム(11)の前記運転席(18)の前側に、粒剤タンク(94)と噴頭(95)とを備えた粒剤散布部(96)が設けられ、
    前記機体フレーム(11)の前記運転席の後側に、エンジン(51)と、このエンジン(51)の回転動力により駆動されて前記粒剤散布部(96)に搬送風を供給するブロア(53)とを備えたエンジン部(25)が設けられ、
    前記エンジン(51)および前記ブロア(53)は、長手方向を前記機体フレーム(11)の前後方向と平行に配置され、かつ前記ブロア(53)の吐出口が前記機体フレーム(11)の前側に向けて設けられ
    前記機体フレーム(11)の前記運転席(18)の前側に、ブームノズル装置(23)が設けられ、
    前記機体フレーム(11)の前記運転席(18)と前記エンジン部(25)との間には、薬剤タンク(17)が設けられ、
    前記エンジン部(25)には、前記エンジン(51)の回転動力により駆動される往復ポンプ(52)が設けられ、かつこの往復ポンプ(52)は、長手方向を前記機体フレーム(11)の前後方向と平行にして、前記エンジン(51)と並列に配置されていることを特徴とする自走式粒剤散布装置。
  2. 前記エンジン(51)と前記往復ポンプ(52)との間には、ベベルギヤボックス(58)設けられ、このベベルギヤボックス(58)により動力伝達方向が90度変えられていることを特徴とする請求項1に記載の自走式粒剤散布装置。
  3. 前記機体フレーム(11)の両側端部にそれぞれ、サイドフロア(86)が設けられ、前記サイドフロア(86)には、一部が切り欠かれて形成された乗降部(87)が設けられ、この乗降部(87)には、ステップ(88)が設けられているとともに、前記薬剤タンク(17)には、前記ステップ(88)の上方に手掛かり(89)が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自走式粒剤散布装置。
  4. 前記機体フレーム(11)の後端には、後部フロア(90)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の自走式粒剤散布装置。
  5. 前記粒剤散布部(96)および前記ブームノズル装置(23)はともに、機体フレーム(11)の前端部に設けられた昇降移動可能なリンク装置(31)に装着されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の自走式粒剤散布装置。
  6. ハイクリアランス型の自走式粒剤散布装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の自走式粒剤散布装置。
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