JP2004074096A - 自走式ブームスプレーヤ - Google Patents

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Kenji Kobayashi
小林 堅二
Kazutada Matsuzaki
松嵜 一公
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Abstract

【課題】足場の良い場所で乗り降りができるとともに、作業性を向上させることができる自走式ブームスプレーヤを提供する。
【解決手段】走行可能な機体フレーム11の前部に、運転席18と、少なくとも運転操作のための操作機器を含む操作機器部19とを備えた操作部21が設けられ、機体フレーム11の運転席18の前側に、ブームノズル装置23が設けられ、機体フレーム11の運転席の後側に、薬剤タンク17が設けられ、機体フレーム11の両側端部にそれぞれ、サイドフロア86が設けられている。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自走式ブームスプレーヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自走式ブームスプレーヤは、例えば、図7に示すように、機体フレーム111に、前後の車輪112、113が取り付けられ、これらの前後の車輪112、113の駆動回転により4輪駆動の走行が可能となっている。
機体フレーム111には、その前部に、エンジンおよびポンプを収容しているエンジン部115が配設され、中央部に、運転の操作機器および薬剤散布の操作機器を備えた操作機器部117と運転席118とからなる操作部119が配設され、後部に、薬剤タンク121が配設されている。エンジン部115の前側には、ブームノズル装置123が取り付けられている。操作部119には、操作部フロア125が設けられており、この操作部フロア125の両側にはそれぞれ、ステップ126が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような自走式ブームスプレーヤにあっては、操作部フロア125の両側にはそれぞれ、ステップ126が設けられているだけなので、これらのステップ126かあるいは操作部フロア125の両側からしか、乗降できないため、足場の良い場所で乗降することが必ずしもできず、水田の泥の中等の足場の悪い場所で乗降せざるを得ない場合があった。また、薬剤タンクに薬剤に投入する場合などに、操作部フロア125側から作業をせざるを得ず、作業性が悪かった。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、足場の良い場所で乗り降りができるとともに、作業性を向上させることができる自走式ブームスプレーヤを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の自走式ブームスプレーヤは、走行可能な機体フレーム(11)の前部に、運転席(18)と、少なくとも運転操作のための操作機器を含む操作機器部(19)とを備えた操作部(21)が設けられ、前記機体フレーム(11)の前記運転席(18)の前側に、ブームノズル装置(23)が設けられ、前記機体フレーム(11)の前記運転席の後側に、薬剤タンク(17)が設けられ、前記機体フレーム(11)の両側端部にそれぞれ、サイドフロア(86)が設けられていることを特徴とする。
【0006】
請求項1の発明においては、機体フレームの両側端部にそれぞれ、サイドフロアが設けられているので、これらのサイドフロアを使って、足場の良い場所を選んで、自走式ブームスプレーヤに乗り降りすることができる。また、自走式ブームスプレーヤから降りることなく、作業者はサイドフロア上を移動して、薬剤タンクを調べたり、作業をしたりすることなどができる。また、薬剤タンクの左右から薬剤投入作業等を行うことができる。
【0007】
請求項2に記載の自走式ブームスプレーヤは、請求項1に記載の発明において、前記機体フレーム(11)の前記薬剤タンク(17)の後側には、エンジン(51)と、このエンジン(51)の回転動力により駆動される往復ポンプ(52)とが設けられ、これらのエンジン(51)および往復ポンプ(52)は、長手方向を前記機体フレーム(11)の前後方向と平行にして、並列に配置されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明においては、エンジンおよび往復ポンプが長手方向を機体フレームの前後方向と平行にして、並列に配置されているので、これらの占める幅方向の寸法を小さくすることができるため、サイドフロアを設けても自走式ブームスプレーヤの幅寸法を小さくすることが可能になる。これにより、畝に沿って散布作業をする場合などにおいて、作物を傷つけずに走行するのに有利となる。
【0009】
請求項3に記載の自走式ブームスプレーヤは、請求項2に記載の発明において、前記エンジン(51)と前記往復ポンプ(52)との間には、ベベルギヤボックス(58)設けられ、このベベルギヤボックス(58)により動力伝達方向が90度変えられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明においては、ベベルギヤボックスにより動力伝達方向を簡単に変えられて、機体フレームの前後方向に向けて延びているエンジンの出力軸(駆動軸)から、機体フレームの左右方向に延びている往復ポンプの入力軸(駆動軸)に、動力伝達される。したがって、動力伝達構造を簡素化することができる。
【0011】
請求項4に記載の自走式ブームスプレーヤは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明において、前記サイドフロア(86)には、一部が切り欠かれて形成された乗降部(87)が設けられ、この乗降部(87)には、ステップ(88)が設けられているとともに、前記薬剤タンク(17)には、前記ステップ(88)の上方に手掛かり(89)が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明においては、サイドフロアを切り欠かれて乗降部が形成され、この乗降部にステップが設けられているとともに、このステップの上方に手掛かりが設けられているので、足がサイドフロアに上り易いとともに、手掛かりによって体を保持しつつサイドフロアに上ることができる。また、降りるときにも、ステップが見やすいとともに、手掛かりによって体を保持しつつサイドフロアから下りることができる。
【0013】
請求項5に記載の自走式ブームスプレーヤは、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明において、前記機体フレーム(11)の後端には、後部フロア(90)が設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明においては、左右のサイドフロアに加えて、機体フレームの後端に後部フロアが設けられているので、自走式ブームスプレーヤから降りることなく、薬剤タンクおよびエンジン部の周りを移動することができる。また、薬剤タンクおよびエンジン部の周りのどこからでも、自走式ブームスプレーヤに乗り降りすることができる。なお、この後部フロアを着脱自在に設け、必要のないときには取り外しておくようにしてもよい。
【0015】
請求項6に記載の自走式ブームスプレーヤは、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の発明において、ハイクリアランス型の自走式ブームスプレーヤであることを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明においては、ハイクリアランス型の自走式ブームスプレーヤであるので、乗り降りがし難いという特徴がある。このため、乗り降りに配慮する必要が特にある。
【0017】
請求項7に記載の自走式ブームスプレーヤは、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の発明において、前記ブームノズル装置(23)に、粒剤散布装置が追加されて設けられているとともに、この粒剤散布装置に搬送風を供給するためのブロア(53)が設けられていることを特徴とする。
【0018】
請求項7の発明においては、自走式ブームスプレーヤのほかに、自走式粒剤散布装置としても用いることができ、機能が付加されている。
【0019】
なお、上記における括弧内の符号は、図面において対応する要素を便宜的に表記したものであり、したがって本発明は図面上の記載に限定されるものではない。これは、「特許請求の範囲」の欄の記載についても同様である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図6は、本発明の実施の形態に係る自走式ブームスプレーヤを示す図であって、図1は前側から見た斜視図、図2は側面図、図3は薬剤タンクおよびエンジン部カバーを外した状態の平面図、図4は薬剤タンクおよびエンジン部カバーを外した状態の後部の拡大斜視図、図5は薬剤タンクおよびエンジン部カバーを外した状態の後部を後側から見た拡大斜視図、図6は後部フロアを取り付けた状態で、後側から見た斜視図である。
【0021】
この4輪走行の自走式ブームスプレーヤにおいては、前後方向が長い概略矩形状の機体フレーム11に、前後の車輪12、13が取り付けられ、これらの前後の車輪12、13の駆動回転により4輪駆動の走行が可能となっている。これらの車輪12、13には同様の細幅の車輪が用いられ、またこれらの車輪12、13から機体フレーム11が上方に離れて取り付けられ、機体フレーム11の地上高さが高くされて、いわゆるハイクリアランス型の自走式ブームスプレーヤとなっている。これにより、この自走式ブームスプレーヤは、圃場において作物を跨いで走行することが可能になっている。
【0022】
機体フレーム11には、その前後方向において前車軸15と後車軸16との間すなわち前後方向中央部に、薬剤タンク17が配設されている。この薬剤タンク17の前端部中央には、凹部が形成されており、この凹部に運転席18が設けられている。また、機体フレーム11の前端部には、運転席18の前側に間隔をおいて、運転操作のための操作機器および薬剤散布のための操作機器を備えた操作機器部19が配設されている。運転席18と操作機器部19とにより操作部21が構成されている。この操作部21は、前車軸15の略中央部の上方付近に位置している。また、機体フレーム11には、操作機器部19の前方に、ブームノズル装置23が取り付けられている。また、機体フレーム11には、薬剤タンク17の後側にエンジン部25が配設されている。このエンジン部25は、後車軸16の上方付近に位置している。
このように、機体フレーム11の前後方向中央部には、薬剤タンク17が設けられ、機体フレーム11の前部には、運転席18と操作機器部19とを備えた操作部21が設けられ、機体フレーム11の操作部21の前側には、ブームノズル装置23が設けられ、機体フレーム11の後部には、エンジン部25が設けられている。
【0023】
機体フレーム11の前端部には、4節リンク装置31が前方に延びるように設置されており、この4節リンク装置31が油圧シリンダ32の伸縮動作により作動され、4節リンク装置31の前側リンクに固定されたブームノズル装置23のセンターブーム33が昇降移動されるようになっており、これによりブームノズル装置23が上下方向の位置を調節できるようになっている。
【0024】
ブームノズル装置23のセンターブーム33は、機体フレーム11の左右方向に機体フレーム11の幅より少し長く水平に延びており、このセンターブーム33の左右両端部にはそれぞれ、サイドブーム34、34が連結されている。各サイドブーム34は、油圧シリンダ35の伸縮動作によって作動され、散布作業時には、センターブーム33と一直線状になるように位置され、また移動時や格納時には、先端側が上を向くように機体フレーム11の斜め後方に傾斜して位置される。各サイドブーム34の先端側には、先端ブーム36が連結されている。各先端ブーム36は、サイドブーム34との間に架け渡されたロープ(図示せず)により、各サイドブーム34の動きと連動して動くようになっており、散布作業時に、サイドブーム34がセンターブーム33と一直線状になるように位置されると、各先端ブーム36もこのサイドブーム34とともに一直線状に位置され、また移動時や格納時に、各サイドブーム34が先端側が上を向くように機体フレーム11の斜め後方に傾斜して位置されると、各先端ブーム36も各サイドブーム34に沿って折り畳まれて、各サイドブーム34とともに斜め後方に傾斜して位置される。各先端ブーム36および各サイドブーム34の格納時には、各先端ブーム36の下側に、支持フレーム11の側部に取り付けられたL字状の支持棒37の先端部が挿入されて、各先端ブーム36および各サイドブーム34が支持されている。
センターブーム33、各サイドブーム34および各先端ブーム36にはそれぞれ、ノズルパイプ38が取り付けられ、各ノズルパイプ38には、ノズル39が等間隔に設けられている。
【0025】
操作部21の操作機器部19の前面には、フロントカバー41が設置されており、このフロントカバー41の運転席18に対向する面にはフロントパネル42が設けられ、ここに薬剤散布のための操作機器が集中して設置されている。例えば、ノズル39への薬剤(薬液)供給を開始したり、停止したりするための開閉弁レバーや、センターブーム33の昇降や各サイドブーム34の開閉を行うために油圧シリンダ32、35を作動させるためのレバーなどが設けられている。
また、フロントパネル42の下側には、ブレーキペダル、クラッチペダルおよびアクセルペダル等が設置され、さらに操作機器部19には、運転席18に対峙する位置にハンドル43が設置されている。
さらに、操作機器部19には、電磁クラッチのスイッチその他の操作機器が設置されている。
【0026】
エンジン部25には、エンジン51、往復ポンプ52、ブロア(回転式ブロア)53およびトランスミッション(ミッション)54等が設けられており、これらの機体フレーム11から上方に位置する部分は、前面および下面が空いている箱状のエンジン部カバー55により覆われている。エンジン部カバー55の前端部は、薬剤タンク17の後面に突き当てられており、これによりエンジン部カバー55の空いている前面は、薬剤タンク17の後面によって塞がれている。
【0027】
エンジン51および往復ポンプ52は、長手方向を機体フレーム11の前後方向と平行にして、機体フレーム11上に並列に設置されており、エンジン51の出力軸(駆動軸)は機体フレーム11の前後方向に向けて延び、往復ポンプ52の入力軸(駆動軸)は機体フレーム11の左右方向に延びている。前方に向けて突出するエンジン51の出力軸に固定された2段プーリ57の先端側のプーリ57aと、エンジン51と反対側に向けて突出する往復ポンプ52の入力軸(クランク軸)に連結されたベベルギヤボックス(変向機)58の入力軸に固定された電磁クラッチ(クラッチ)61のプーリ62との間にベルト63が巻回されており、これによりエンジン51の回転動力が、ベルト63、電磁クラッチ61およびベベルギヤボックス(減速機)58を介して、往復ポンプ52に減速されて伝達される。この場合、ベベルギヤボックス58において、動力の出力方向が入力方向から90度方向を変えられている。
【0028】
ブロア53は、往復ポンプ52の外側の斜め後方の位置の機体フレーム11上に固定されている。ブロア53は、送風の吐出口が機体フレーム11の前後方向と平行になるように設置されており、ブロア53の中心部の入力軸(駆動軸)は機体フレーム11の左右方向に向けて延びている。後方に向けて突出するエンジン51の出力軸に固定されたプーリ65と、機体フレーム11上に設置されたベベルギヤボックス(変向機)67の入力軸に固定された電磁クラッチ(クラッチ)68のプーリ69との間にベルト71が巻回され、さらにベベルギヤボックス67の出力軸に固定されたプーリ72とブロア53の入力軸に固定されたプーリ73との間にベルト74が巻回されており、これによりエンジン51の回転動力が、ベルト71、電磁クラッチ68、ベベルギヤボックス67およびベルト74を介して、ブロア53に増速されて伝達される。この場合、ベベルギヤボックス67において、動力の出力方向が入力方向から90度方向を変えられている。
ブロア53は、ブームノズル装置23のノズル39から薬剤(液剤)を噴霧する際に、噴霧のドリフト(漂流)防止用などのための空気を供給するために用いられたり、あるいは最前部のブームノズル装置23に粒剤散布装置が追加されて設置された場合に、その粒剤散布装置の搬送風を供給するために用いられる。
【0029】
トランスミッション54は、エンジン51の少し前方の機体フレーム11の下側に設置されており、このトランスミッション54には、前方に向けて突出するエンジン51の出力軸に固定された2段プーリ57の基端側のプーリ57bと、ミッションの入力軸に固定されたプーリ76との間に巻回されたベルト77により、エンジン51の回転動力が直接伝達される。このトランスミッション54を介して後車軸16にエンジン51の回転動力が伝達され、また前車軸15にはトランスミッション54からさらに前後方向に延びるプロペラシャフト78を介してエンジン51の回転動力が伝達される。
【0030】
また、エンジン部25には、油圧タンク81、バッテリ82、燃料タンク83、油圧ポンプ等が設けられ、これらの上部もエンジン部カバー55により覆われている。油圧タンク81およびバッテリ82は、機体フレーム11上の後端部の側部の位置に設置され、燃料タンク83は、機体フレーム11の後端部の下側に設置されており、この燃料タンク83内の燃料がエンジン51に供給される。
【0031】
機体フレーム11の前端部の左右方向中央部に設置されているフロントカバー41の幅は、概略矩形状の機体フレーム11の幅よりも狭く形成されており、一方操作部21のフレーム11上に設けられた操作部フロア85の幅は、機体フレーム11の幅と略同じに形成されている。
また、機体フレーム11の前後方向中央部に設置されている薬剤タンク17の幅は、機体フレーム11の幅よりも狭く形成されている。また、機体フレーム11の後部に設置されているエンジン部カバー55の幅と高さは、薬剤タンク17の後端部の幅と高さと略同じに形成され、さらにエンジン部カバー55の後端は、機体フレーム11の後端と略同じにされている。そして、これらの薬剤タンク17およびエンジン部カバー55の両側のフレーム11上にはそれぞれ、概略細長い矩形板状のサイドフロア86、86が設けられている。これらの左右のサイドフロア86、86の最外側の間の寸法(この寸法は、上述のように機体フレーム11の幅と略同じである。)は、左右の車輪12、13の間の幅(最外側の間の寸法)と略同じにされている。この場合、薬剤タンク17の幅を機体フレーム11の幅よりも狭く形成したことにより、機体フレーム11の幅や左右の車輪12、13の間の幅を超えることがなく、サイドフロア86、86を設置できる。
【0032】
機体フレーム11の前後の車輪12、13間の前寄りの左右の部分はそれぞれ、幅が狭くされており、各サイドフロア86もこの部分に対応する部分の幅が狭く形成され、これによりサイドフロア86に矩形の切り欠かれた乗降部87が形成されている。左右の各乗降部87にはそれぞれ、機体フレーム11に固定されて、下方に延びるステップ88が設置されている。薬剤タンク17の上面左右端部にはそれぞれ、各ステップ88の上方やや後寄りの位置にパイプ状の手掛かり89が設置されている。
また、エンジン部カバー55の上面左右端部にはそれぞれ、前端部から後端部、さらには後端部の左右方向中央部まで、平面視においてL字状に延びる手掛かり59が設置されている。
【0033】
なお、図6に示すように、機体フレーム11の後端に、概略細長い矩形板状の後部フロア90を着脱自在に取り付けるようにしてもよい。この後部フロア90を取り付けることにより、左右のサイドフロア86、86間をこの後部フロア90を通って行き来することができるとともに、この自走式ブームスプレーヤに後部90から乗り降りすることができる。そして、この後部フロア90が必要ないときには、取り外しておけばよい。
【0034】
機体フレーム11には、運転席18の後側に、薬剤タンク17を左右に跨ぐように門形の安全フレーム91が設置されているとともに、前端部に門形の前部フレーム92が設置され、さらにこれらの安全フレーム91の上部と前部フレーム92の上部とが、上部フレーム93によって連結され、これにより転倒時の作業者(運転者)の安全が図られている。
【0035】
このように構成された自走式ブームスプレーヤにおいては、エンジン51の回転動力がトランスミッション54を介して後車軸16に伝達されるとともに、トランスミッションからプロペラシャフト78を介して前車軸15に伝達され、これにより前後の車輪12、13が回転駆動されて走行する。
そして、散布作業時には、サイドブーム34および先端ブーム36をセンターブーム33と一直線状になるように位置され、往復ポンプ52により薬剤タンク17から各ブームのノズル39に薬液(散布液)が圧送されて、ノズル39から噴霧される。この場合、センターブーム33の高い位置調整や、サイドブーム34等の移動、あるいは薬液の供給開始・停止等は、運転席18の作業者が、操作部21の操作機器部19に設置されたレバーを操作して行う。
【0036】
このような自走式ブームスプレーヤにあっては、機体フレーム11の両側端部にそれぞれ、サイドフロア86が設けられているので、自走式ブームスプレーヤから降りることなく、作業者はサイドフロア86上を移動して、薬剤タンク17やエンジン部25の機器を調べたり、これらに対して作業をしたりすることなどができる。また、手掛かり89および手掛かり59が設けられているので、これらの手掛かり89、59を掴んで、サイドフロア86上を移動したり、作業をしたりすることができる。また、これらのサイドフロア86を使って、足場の良い場所を選んで、自走式ブームスプレーヤに乗り降りすることができる。特に、水田において畦の足場の良い場所に乗り降りするのに便利である。
さらに、サイドフロア86が切り欠かれて乗降部87が形成され、この乗降部87にステップ88が設けられているとともに、薬剤タンク17の上面左右端部にはそれぞれ、各ステップ88の上方の位置に手掛かり89が設置されているので、足がサイドフロア86に上り易いとともに、手掛かり89によって体を保持しつつサイドフロア86に上ることができる。また、降りるときにも、ステップ88が見やすいとともに、手掛かり89によって体を保持しつつサイドフロア86から下りることができる。
さらに、左右のサイドフロア86に加えて、機体フレーム11の後端に後部フロア90が着脱自在に取り付けられているので、自走式ブームスプレーヤから降りることなく、薬剤タンク17およびエンジン部25の周りを移動することができる。また、エンジン部カバー55上面の後側にまで延びている手掛かり59が設けられているので、この手掛かり59を掴んで、薬剤タンク17およびエンジン部25の周りを移動することができる。また、薬剤タンク17およびエンジン部25の周りのどこからでも、自走式ブームスプレーヤに乗り降りすることができる。また、この後部フロア90が必要のないときには取り外しておくことができる。
【0037】
また、エンジン51および往復ポンプ52が長手方向を機体フレーム11の前後方向と平行にして、並列に配置されているので、これらの機器の占める幅方向の寸法を小さくすることができるため、サイドフロア86、86を設けても、自走式ブームスプレーヤの幅寸法を可及的に小さくすることができる。
【0038】
また、ベベルギヤボックス58により動力伝達方向を変えて、機体フレーム11の前後方向に向けて延びているエンジン51の出力軸から、機体フレーム11の左右方向に延びている往復ポンプ52の入力軸に、動力伝達することができるので、動力伝達構造を簡素化することができる。
【0039】
また、この自走式ブームスプレーヤは、重心が高く、また乗り降りがし難いハイクリアランス型の自走式ブームスプレーヤであるので、重量バランスや乗り降りに配慮する必要が特にあるが、この自走式ブームスプレーヤは、これらの要求に答えたものとなっている。
また、この自走式ブームスプレーヤでは、エンジン部25に、粒剤散布装置に搬送風を供給するためのブロア53が設置されているので、ブームノズル装置23に、粒剤散布装置を追加して設置するようにすれば、自走式ブームスプレーヤのほかに、自走式粒剤散布装置としても用いることができ、製品の価値を高めることができる。
【0040】
また、機体フレーム11の前後方向において前車軸15と後車軸16との間に、薬剤タンク17が設けられているので、前後の車輪12、13の略中間部に薬剤タンク17の重心が位置するため、タンク容量が変化しても、前後の車輪12、13のかかる重量バランスに殆ど影響を与えることがなく、薬剤タンク17が空のときも満タンのときも、前後の車輪12、13の重量バランスがほとんど変化しない。加えて、この薬剤タンク17の前側に操作部21とブームノズル装置23が配置され、後側にエンジン51、往復ポンプ52、トランスミッション54等を備えたエンジン部25が設置されているので、この自走式ブームスプレーヤの前後の重量バランスが良くなっている。これらのことにより、この自走式ブームスプレーヤにおいては、薬剤タンク17の容量が変化しても、安定走行が可能であり、したがって畝を乗り越えたり、水田に出入りしたり、あるいはトラックにこの自走式ブームスプレーヤを乗せたり降ろしたりするときなどにおいて、自走式ブームスプレーヤが転倒するのを防止することができる。
【0041】
さらに、薬剤タンク17が前後方向中央部に配置され、この薬剤タンクの前後にそれぞれ、操作部21とエンジン部25が配置されているので、騒音および振動が発生するエンジン51およびこのエンジン51の回転動力により駆動される往復ポンプ52、トランスミッション54等の動力機械(動力機器)を備えたエンジン部25が、操作部21にいる作業者から離れており、しかも作業者とエンジン部25との間に薬剤タンク17が介在するので、作業者に届く騒音および振動が減衰される。したがって、作業者に対する騒音および振動の影響を緩和することができる。
【0042】
また、運転席18が薬剤タンク17の前端部中央に設けられているので、薬剤タンク17と別個に運転席18を設ける場合よりも、操作部21の前後の寸法を短くすることができて、前後の重量バランスをより良くすることができる。さらに、薬剤タンク17の前端部中央に凹部が形成され、この凹部に運転席18が設けられているので、運転席18を低位置に形成することができるので、重心位置を下げることができて、より重量バランスを安定させることができる。
【0043】
また、操作機器部19に、運転操作のための操作機器だけでなく、薬剤散布のための操作機器が設置されているので、作業者は運転席に居ながら、薬剤散布のための操作機器を操作することができるため、散布作業の作業性を向上させることができる。
【0044】
また、エンジン51からトランスミッション54には、2段プーリ57のプーリ57bと、プーリ76との間に巻回されたベルト77によるベルト伝導により、直接動力が伝達されているので、従来のようにプロペラシャフトを用いる場合に比べ、製造コストを安くすることができるとともに、作物の巻き込み防止のための安全かバーなどの措置を簡単なものにすることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の自走式ブームスプレーヤによれば、機体フレームの両側端部にそれぞれ、サイドフロアを設けたので、これらのサイドフロアを使って、足場の良い場所を選んで、自走式ブームスプレーヤに乗り降りすることができるとともに、自走式ブームスプレーヤから降りることなく、作業者はサイドフロア上を移動して、薬剤タンクを調べたり、作業をしたりすることなどができ、さらに薬剤タンクの左右から薬剤投入作業等を行うことができる。
【0046】
また、請求項2に記載の自走式ブームスプレーヤによれば、エンジンおよび往復ポンプを長手方向を機体フレームの前後方向と平行にして、並列に配置したので、これらの占める幅方向の寸法を小さくすることができるため、サイドフロアを設けても自走式ブームスプレーヤの幅寸法を小さくすることができ、したがって畝に沿って散布作業をする場合などにおいて、作物を傷つけずに走行するのに有利である。
【0047】
また、請求項3に記載の自走式ブームスプレーヤによれば、ベベルギヤボックスにより動力伝達方向を変えて、機体フレームの前後方向に向けて延びているエンジンの出力軸(駆動軸)から、機体フレームの左右方向に延びている往復ポンプの入力軸(駆動軸)に、動力伝達することができるので、動力伝達構造を簡素化することができる。
【0048】
また、請求項4に記載の自走式ブームスプレーヤによれば、サイドフロアを切り欠いて乗降部を形成し、この乗降部にステップを設けるとともに、このステップの上方に手掛かりを設けたので、乗り降りを円滑に行うことができる。
【0049】
また、請求項5に記載の自走式ブームスプレーヤによれば、左右のサイドフロアに加えて、機体フレームの後端に後部フロアを設けたので、自走式ブームスプレーヤから降りることなく、薬剤タンクおよびエンジン部の周りを移動することができるとともに、周りのどこからでも、自走式ブームスプレーヤに乗り降りすることができる。
【0050】
また、請求項6に記載の自走式ブームスプレーヤによれば、ハイクリアランス型の自走式ブームスプレーヤであるので、乗り降りがし難いため、乗り降りに配慮する必要性を特に有している。
【0051】
また、請求項7に記載の自走式ブームスプレーヤによれば、自走式ブームスプレーヤのほかに、自走式粒剤散布装置としても用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自走式ブームスプレーヤを示す図であって、前側から見た斜視図である。
【図2】同、側面図である。
【図3】同、薬剤タンクおよびエンジンカバーを外した状態の平面図である。
【図4】同、薬剤タンクおよびエンジン部カバーを外した状態の後部の拡大斜視図である。
【図5】同、薬剤タンクおよびエンジン部カバーを外した状態の後部を後側から見た拡大斜視図である。
【図6】同、後部フロアを取り付けた状態で、後側から見た斜視図である。
【図7】従来の自走式ブームスプレーヤを示す図であって、前側から見た斜視図である。
【符号の説明】
11  機体フレーム
17  薬剤タンク
18  運転席
19  操作機器部
21  操作部
23  ブームノズル装置
51  エンジン
52  往復ポンプ
53  ブロア
58  ベベルギヤボックス
86  サイドフロア
87  乗降部
88  ステップ
89  手掛かり
90  後部フロア

Claims (7)

  1. 走行可能な機体フレーム(11)の前部に、運転席(18)と、少なくとも運転操作のための操作機器を含む操作機器部(19)とを備えた操作部(21)が設けられ、
    前記機体フレーム(11)の前記運転席(18)の前側に、ブームノズル装置(23)が設けられ、
    前記機体フレーム(11)の前記運転席の後側に、薬剤タンク(17)が設けられ、
    前記機体フレーム(11)の両側端部にそれぞれ、サイドフロア(86)が設けられていることを特徴とする自走式ブームスプレーヤ。
  2. 前記機体フレーム(11)の前記薬剤タンク(17)の後側には、エンジン(51)と、このエンジン(51)の回転動力により駆動される往復ポンプ(52)とが設けられ、これらのエンジン(51)および往復ポンプ(52)は、長手方向を前記機体フレーム(11)の前後方向と平行にして、並列に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の自走式ブームスプレーヤ。
  3. 前記エンジン(51)と前記往復ポンプ(52)との間には、ベベルギヤボックス(58)設けられ、このベベルギヤボックス(58)により動力伝達方向が90度変えられていることを特徴とする請求項2に記載の自走式ブームスプレーヤ。
  4. 前記サイドフロア(86)には、一部が切り欠かれて形成された乗降部(87)が設けられ、この乗降部(87)には、ステップ(88)が設けられているとともに、前記薬剤タンク(17)には、前記ステップ(88)の上方に手掛かり(89)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の自走式ブームスプレーヤ。
  5. 前記機体フレーム(11)の後端には、後部フロア(90)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の自走式ブームスプレーヤ。
  6. ハイクリアランス型の自走式ブームスプレーヤであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の自走式ブームスプレーヤ。
  7. 前記ブームノズル装置(23)に、粒剤散布装置が追加されて設けられているとともに、この粒剤散布装置に搬送風を供給するためのブロア(53)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の自走式ブームスプレーヤ。
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