JP3843464B2 - γ−メルカプトカルボン酸誘導体の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、γ−ラクトンからγ−メルカプトカルボン酸誘導体を製造する方法に関し、また、中間体としての新規なβ置換−γ−チオラクトンにも関する。
【0002】
γ−メルカプトカルボン酸およびそれらの誘導体、たとえば、エステルやアミドは、たとえば、リューコトリエン拮抗剤の合成における中間体である(EP−A0480717)。 γ−メルカプトカルボン酸誘導体の既知の製造方法は、たとえば、対応するγ−ハロカルボン酸誘導体から出発し、そのハロゲン原子を、無機の硫化物または硫化水素を使用する求核的置換によってチオール基に置き換えるものである。 ハロゲン化合物の代わりに、対応するヒドロキシカルボン酸のスルホン酸エステル、たとえばメシレートまたはトシレートを使用することも可能であり、それらは、有機イオウ化合物、たとえばチオカルボン酸またはその塩と反応させて、メルカプト化合物を与えることができる。
【0003】
これらの方法はすべて、置換体助剤(ハライド、スルホネート)の導入を最初に必要とするという不利益がある。 これらは、後に分離し、そして最終的には廃棄物として処分しなければならない。
【0004】
それゆえ本発明の目的は、γ−メルカプトカルボン酸とその誘導体の製造方法であって、容易に得られる化合物から出発し、廃棄物をほとんど生じない製造方法を提供することにある。
【0005】
この目的は、本発明に従い、請求項1に記載の方法によって達成される。
【0006】
容易に入手できる下記の一般式
【0007】
【化9】
【0008】
〔式中R1およびR2は、どちらも互いに独立して、水素、C1〜C6アルキルまたはアラルキル基であるか、またはR1およびR2は一体となって−(CH2)n基(n=2〜5)を表わす。〕
のγ−ラクトンは、一般式
【0009】
【化10】
【0010】
〔式中R6は、C1〜C6アルキル基またはフェニル基を、そしてMはアルカリ金属を表わす。〕
のチオカルボキシレートを使用して、一般式
【0011】
【化11】
【0012】
の対応するチオラクトンに転化させることができ、これらは、一般式
【0013】
【化12】
【0014】
の求核物質との反応によって、
〔式中R3は、ヒドロキシ、C1〜C6アルコキシ、シクロアルキロキシ、アリーロキシ、アラルキロキシまたは−NR4R5を表わし、そしてR4およびR5は、互いに独立して水素、C1〜C6アルキル、シクロアルキル、アリールまたはアラルキルであるか、またはR4およびR5は一体となって−(CH2)4−、−(CH2)5−または−(CH2)2−O−(CH2)2−鎖である。〕
の求核物質または、一般式
【0015】
【化13】
【0016】
の所望のγ−メルカプトカルボン酸の対応するアニオンまたはそのエステルとの反応によって、この酸のアミドまたは塩を与えることがわかった。
【0017】
本発明の目的にとって、C1〜C6アルキルは、ここで、それぞれの場合、第一級アルキル基、すなわち、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルまたはヘキシルだけでなく、すべての第二級、第三級の異性体または炭素原子6箇までの分岐鎖アルキル、たとえば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソブチルまたはイソペンチルをもいう。 同様のことが、C1〜C6アルコキシとしてここに記述したアルキル成分についてもいえる。 本発明の目的にとって、シクロアルキルはとくに、3〜6環員をもつグループ、たとえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルをいう。 本発明の目的にとって、アリールは、非置換および置換された芳香族の基、たとえばフェニル、ナフチル、クロロフェニル、トリル、キシリル、またはメトキシフェニルをいい、いずれの場合も、すべての可能な位置異性体を含む。 本発明の目的にとって、アラルキルは、アリール置換C1〜C6アルキル基、すなわち、とくに、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、または3−フェニルプロピルのような基をいう。
【0018】
一般式IIのγ−ラクトンは、市場で入手できるものもあるし(γ−ブチロラクトン、R1=R2=H)、既知の方法(たとえば、β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、EP−A172371;一般に適用できる光学活性なβ−アルキル−γ−ブチロラクトンの製造方法。 S.S.Canan KochおよびA.R.Chamberlin,J.Org.Chem.1993,58,2725−2737をも参照)によって用意することもできる。
【0019】
適切なチオカルボキシレート(III)は、モノチオアルカン酸のアルカリ金属塩であって、C1〜C6アルキル基上にチオカルボキシレート基が存在するものである。 チオ安息香酸のアルカリ金属塩であってもよい。 カリウム塩を使用することが好ましい。 対応するナトリウム化合物より有機溶媒中により容易に溶解できるからである。
【0020】
とくに好ましいチオカルボキシレート(III)は、チオ酢酸カリである。
【0021】
チオカルボキシレートとラクトンとの反応は、極性でアプロティックな有機溶媒、たとえば、ジメチルスルフォキシド、N−メチルピロリドン、スルフォレン(テトラメチレンスルフォン)、N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、または、テトラアルキル化尿素、たとえば、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(DMPU)などの中で、好都合に実施できる。 とくに好ましい溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミドである。
【0022】
反応は、高められた温度、好ましくは120〜170℃において好都合に実施できる。
【0023】
チオラクトン(IV)は慣用の方法に従って、水の添加と非極性溶媒たとえばジクロロメタンを用いた抽出によって、反応混合物中に存在する塩から分離することができ、そして分別蒸留によって、または溶媒の単なる蒸留除去によって、単離することができる。
【0024】
チオラクトン(IV)を続いて求核物質(V)と反応させると、ラクトン環が開環する。 そして求核物質の種類に依存して、γ−メルカプトカルボン酸(I,R3=OH)またはエステルまたはアミドが生成する。
【0025】
適切な求核物質(V)は、上述のR3の定義に従って、水またはアルカリまたはアルカリ土類金属の水酸化物のような強塩基、たとえば、LiOH,NaOH,KOH,Ca(OH)2,Ba(OH2)または第四級アンモニウムヒドロキシドからのOH-である。 好ましいのは、アルカリ金属水酸化物を使用することである。 強塩基との反応で、γ−メルカプトカルボン酸の対応する塩が生成する。これはそれ自体単離することができ、また強酸を加えることにより、遊離のγ−メルカプトカルボン酸に変えることができる。 もし強塩基を過剰に使用すれば、γ−メルカプトカルボン酸(デプロトン化されたメルカプト基をもつ)のジアニオンを形成することもできる。
【0026】
さらに、適切な求核物質は、脂肪族(R3=C1〜C6アルコキシ)および環状脂肪族(R3=シクロアルキロキシ)アルコール、たとえば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、イソプロパノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、イソブタノール、イソペンタノール、シクロペンタノールまたはシクロヘキサノールのようなものである。 好ましいのは、C1〜C6アルカノールまたは対応するアルコキシドを使用することである。 同様に適切なのは、フェノール(R3=アリロキシ)たとえば、フェノール、ナフトール、クロロフェノール、クレゾールまたはキシレノールのようなもの、または、アリールアルカノール(R3=アラルコキシ)たとえば、ベンジルアルコール、フェネチルアルコールまたは3−フェニル−1−プロパノールのようなものである。 本発明の方法で使用することができる求核物質(V)の別のグループは、窒素塩基、すなわち、アンモニア(R3=NH2)、一級アミン(R3=NHR4)および二級アミン(R3=NR4R5)である。
【0027】
適切な一級アミンは、アルキルアミン(R4=C1〜C6アルキル)たとえば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミンまたはイソプロピルアミンであり、そしてまたシクロアルキルアミン(R4=シクロアルキル)たとえば、シクロヘキシルアミン、芳香族アミン(R4=アリール)たとえば、アニリン、またはフェニル環上で置換されたアニリン、またはアラルキルアミン、たとえば、ベンジルアミンまたはフェニルエチルアミンである。
【0028】
適切な二級アミンは、一級アミンに関して上に列挙した置換基の、どのような組み合わせをもったものでもよい。 窒素原子上に、たとえばジアルキルアミン、ジシクロアルキルアミン、アリールアルキルアミン、ジアリールアミン、およびサイクリックアミン、たとえば、ピロリジン(R4,R5=−(CH2)4−)、ピペリジン(R4,R5=−(CH2)5−)またはモルフォリン(R4,R5=−(CH2)2−O−(CH2)2−)である。 好ましい窒素塩基は、アミンおよびC1〜C6アルキルアミン、シクロアルキルアミン、アリールアミンまたはアラルキルアミンのグループの一級アミンである。
【0029】
反応は、塩基性の条件下に実施することができる。 所望なら、使用する求核物質のアニオン、すなわち、水酸化物、アルコキシドまたはアミドイオンの存在下に反応を行なう。 たとえば、対応するアルコール中のアルカリ金属アルコキシド(たとえば、エタノール中のナトリウムメトキシド)を、対応するエステルの製造に使用することができる。
【0030】
水またはアルコールとの反応はまた、酸触媒を用いて実施することができる。たとえば、エタノール中のBF3はメタノールエステルを与える。
【0031】
つぎの実施例は、本発明のプロセスの手順および本発明のチオラクトンの製造方法を明らかにする。
【0032】
〔実施例1〕
5−チアスピロ〔2.4〕ヘプタン−6−オン(IV,R1,R2=−(CH2)2−)
機械的な撹拌機、空冷コンデンサーおよび内部温度計をとりつけた容量500mlの四ツ口フラスコに、5−オキサスピロ〔2.4〕ヘプタン−6−オン(II,R1,R2=−(CH2)2−; EP480717“Method N”に従って用意した)41.23g、ヒドロキノン0.40gおよびN,N−ジメチルアセトアミド190.0gを、保護ガス雰囲気下で装入した。 フラスコの内容物を155℃に加熱した後、50.4gのチオ酢酸カリ(純度99%以上)を加えた。 混合物を、155±1℃で5時間撹拌した。 この時間の後、転化率(GCに従った)は事実上定量的であった。 反応混合物を室温に冷却し、最初に2.3gの濃厚な酢酸を、続いて185mlの水をこれに混合した。
【0033】
塩を取り除くため、混合物を室温で15分間撹拌し、両相を分液ロートで分離し、水相はジクロロメタンを毎回95mlを用いてさらに2回抽出した。
【0034】
有機相を一体にして硫酸ナトリウム上で乾燥し、回転蒸発器でジクロロメタンを分離した。 残留物を30cmの充填カラムを通したのち、5.1mbarで蒸留した。 初めにN,N−ジメチルアセトアミドが留出し、次に目的生成物が純度99.8%で得られ、続いて76〜78℃で蒸留を完了した。
【0035】
【0036】
〔実施例2〕
〔1−(メルカプトメチル)シクロプロピル〕酢酸(I,−(CH2)2−,R3=OH)
室温で、9.0g(0.07mol)の5−チアスピロ〔2.4〕ヘプタン−6−オン(IV,R1,R2=−(CH2)2−;実施例1に従って用意した)を、3.7g(91mmol)のNaOHを55mlの水に溶かした溶液に、保護ガス雰囲気下に一度に加えた。 混合物を2.5時間還流下に加熱し、続いて10℃以下に冷却した。 この温度で、15mlの6.07N塩酸を5分間にわたって滴状に加えたところ、白い固体の沈殿物が生じた。 これは、18mlのメチルtert−ブチルエーテルの添加で溶解した。
【0037】
各相を分離し、水相を毎回36mlのメチルtert−ブチルエーテルを用いてさらに2回抽出した。 有機相を一体にし共沸蒸留によって脱水した。 蒸留の間、さらに10mlのエーテルを加えた。
【0038】
蒸留の完了後、エーテルの痕跡および水を、62℃、75mbarの真空下で除去した。
【0039】
冷却の後、不活性ガスで真空を解放した。
【0040】
γ−メルカプト酸が無色の結晶質の固体として入手できた。 この化合物はその酸化されやすさのために、不活性ガス中に貯蔵しなければならなかった。
【0041】
【0042】
さらに特徴づけをするため、対応する二硫化物を調製した。
【0043】
〔1−(1−カルボキシメチルシクロプロピルメチルジスルファニルメチル)−シクロプロピル〕酢酸
【0044】
【化14】
【0045】
上記の操作と類似の方法で、4.6g(34.4mmol)の5−チアスピロ〔2.4〕ヘプタン−6−オン(純度95.5%)を、1.8g(44.7mmol)の水酸化ナトリウムを用いて加水分解した。 反応混合物を20〜25℃に冷却し、これに6.0gのヨウ化カリおよび4.4gのヨウ素を20mlの水に溶かした溶液を、小量ずつ加えた。 添加が終わりに近づくまで、懸濁液は依然として薄茶色をしていた。 懸濁液を室温でさらに約30分間撹拌し、続いて水性のナトリウムピロ亜硫酸溶液を少量滴下して脱色した。 反応混合物を200mlのジエチルエーテルを用いて抽出した。 有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、回転蒸留器で蒸留した。 残った白い固体を、60℃で水流ポンプによる真空中で乾燥し、エチルアセテートから再結晶した。
【0046】
【0047】
〔実施例3〕
4,4−ジメチルジヒドロチオフェン−2−オン(IV,R1=R2=CH3)
実施例1に類似の方法で、2.6gの4,4−ジメチルジヒドロ−2(3H)−フラノン(II,R1=R2=CH3)を、22mgのハイドロキノンのN,N−ジメチルアセトアミド5.0g中の溶液の存在下、3.1gのチオ酢酸カリと160℃で反応させた。 7時間の反応時間ののち、転化率98.5%(GC)であった。
【0048】
実施例1に類似する方法および小径カラムを通したのちの蒸留によって、チオラクトンを、理論値の88.3%の収率、純度96.7%(GC)で入手できた。
【0049】
【0050】
〔実施例4〕
メチル3,3−ジメチル−4−メルカプトブチレート(I,R1=R2=CH3,R3=OCH3)
4.0gの4,4−ジメチルジヒドロチオフェン−2−オン(純度96.7%,実施例3に従って用意した)を25%濃度のメタノール性ナトリウムメトキシド溶液6.5g中に溶解し、その間は水分が混入しないようにした。 続いて2.5時間、還流下に加熱した。 続いてメタノールを回転蒸発器中で真空下に蒸留除去し、残留物に2mlの水と1.8gの酢酸とを加えた。 このようにして得た混合物を10mlのジクロロメタンで抽出し、その抽出物を硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。 ジクロロメタンを蒸留除去することによって入手できた粗製品は、83.4%の標題物質に加えて67%の出発原料を含んでいた。
【0051】
【0052】
〔実施例5〕
〔1−(メルカプトメチル)シクロプロピル〕酢酸、リチウム塩
0.63gの水酸化リチウムモノハイドレートを、8.5mlの水と4.1gのメタノールの混合物中に溶解した。 この溶液に1.9gの5−チアスピロ〔2.4〕ヘプタン−6−オン(実施例1により用意した)を加えた。
【0053】
混合物を3時間還流下に沸騰させたところ、最初に存在した二相はほとんど均一な溶液に変化した。
【0054】
未反応の出発原料がGCによってもはや検出することができなくなったとき、反応混合物を70℃で水流ポンプによる真空下に蒸発させ、そして固形の白い残留物をこの温度で真空下に乾燥した。
【0055】
精製のため、乾燥した製品を10mlのジクロロメタン中に懸濁させ、室温で30分間撹拌したのち、濾過した。 真空下に40℃で乾燥したのち、白い結晶の粉末を入手した。
【0056】
【0057】
〔実施例6〕
N−ベンジル−〔1−(メルカプトメチル)シクロプロピル〕アセトアミド(I,R1,R2=−(CH2)2−,R3=NHCH2C6H5)
ジオキサン2.5g中、0.64g(5mmol)の5−チアスピロ〔2.4〕−ヘプタン−6−オン(実施例1に従って用意した)および等モルのベンジルアミンを、保護ガス雰囲気で22.5時間、還流下に加熱した。 ジオキサン溶液である無色の粘い油状物に少量の石油エーテルを加えたのち、4℃においてゆっくりと結晶化させたところ、細かい針状体となった。
【0058】
【0059】
〔実施例7〕
〔1−(メルカプトメチル)シクロプロピル〕アセトアミド(I,R1,R2=−(CH2)2−,R3=NH2)
アンモニアの穏やかな流れを5g(39mmol)の5−チアスピロ〔2.4〕ヘプタン−6−オン(実施例1に従って用意された)の50mlのN,N−ジメチルアセトアミド溶液中に、15時間、50〜52℃で通した。 黄色い反応混合物から溶媒を真空中で蒸留除去して、製品を結晶させた。 精製のためアセトニトリルから再結晶したところ、ほとんど無色の結晶が得られた。
【0060】
【0061】
〔実施例8〕
メチル〔1−(メルカプトメチル)シクロプロピル〕アセテート(I,R1,R2=−(CH2)2−,R3=OCH3)
1.2gの5−チアスピロ〔2.4〕ヘプタン−6−オン(実施例1に従って用意した)を5mlのメタノールに溶解し、この溶液に1.3M−ボロントリフルオライド・ジエチルエーテルアダクトの10滴を加えた。
【0062】
混合物を、22時間にわたって、水分を除き密封した管内で加熱し、ついで、一液放置して室温にした。 GC分析は、転化率94.2%を示した。 この精製物は単離せずに反応混合物中でNMR分析により同定した。
【0063】
Claims (10)
- 一般式
のγ−メルカプトカルボン酸誘導体を製造する方法において、一般式
のγ−ラクトンを、一般式
のチオカルボキシレートと極性の溶媒中で反応させ、一般式
の対応するチオラクトンを得、このチオラクトンを、続いて、一般式
【化5】
R3H V
[式中R3は、上に定義したとおりである。]
の求核物質またはそれに対応するアニオン
【化6】
(R3)−
と反応させ、目的化合物1または対応する塩を取得することを特徴とする方法。 - γ−ラクトンとチオカルボキシレートとの反応に使用する極性溶媒が、ジメチルスルフオキシド、スルフオレン、N−メチルピロリジン、N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよび1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノンからなるグループから選ばれた極性のアプロティックな溶媒であることを特徴とする請求項1の方法。
- γ−ラクトンとチオカルボキシレートとの反応に使用する極性溶媒が、N,N−ジメチルアセトアミドであって、その反応は120〜170℃で実施されることを特徴とする請求項2の方法。
- 使用されるチオカルボキシレートがカリウムチオアセテートであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの方法。
- C1〜C6アルカノールを求核物質R3Hとして、触媒としての三フッ化ホウ素の存在下に使用することを請求項1〜4のいずれかの方法。
- 求核物質(R3)−がアルカリ金属水酸化物から生じるヒドロキシイオンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの方法。
- 使用する求核物質(R3)−がC1〜C6アルカノールから生じるアルコキシドイオンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの方法。
- 使用する求核物質R3Hがアンモニアであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの方法。
- 使用する求核物質R3HがC1〜C6アルキルアミン、シクロアルキルアミン、アリールアミンまたはアラルキルアミンのグループから選ばれたアミンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの方法。
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