JP3839966B2 - 折り畳みコンテナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、底部を囲むように配設された側壁が、底部に重なるように折り畳むことができる折り畳みコンテナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来,長方形の底部の相対する長辺側に、適当なヒンジ結合により連結された長側壁と、同じく上記底部の相対する短辺側に、適当なヒンジ結合により連結された短側壁とからなる折り畳みコンテナーが知られており(例えば、特開平8−318939号公報等)、折り畳み状態においては、底部の上に短側壁が重なるように折り畳まれ、更にその上に、長側壁が折り畳まれており、そして、折り畳まれた状態の長側壁を、底部に対して垂直に立て、次いで、折り畳まれた状態の短側壁を、底部に対して垂直に立てることにより、箱型のコンテナーに組み立てるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の折り畳みコンテナーにおいては、上述したように、箱型のコンテナーに組み立てる際に、短側壁を底部に対して垂直に立てる作業中に、底部に対して垂直に立てられた長側壁が倒れてしまい、底部に対して垂直に立てられた長側壁を、作業者が手で、倒れないように保持していなければならず、折り畳みコンテナーの組み立て作業性が悪いという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、上述した従来の折り畳みコンテナーが有する課題を解決することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、第1には、折り畳まれた状態の長側壁を底部に対して垂直に立て、次いで、折り畳まれた状態の短側壁を底部に対して垂直に立てることにより、箱型のコンテナーに組み立てられる折り畳みコンテナーにおいて、長側壁の外壁面に係合ピンを形成するとともに、底部の垂直リブの内壁面に縦長の溝を形成し、長側壁を底部に対して垂直に立てた際に、長側壁に形成された上記係合ピンが、底部の垂直リブに形成された上記溝に挿入されるとともに、上記係合ピンの上部が上記溝の天部に当接するようにしたものであり、第2には、長側壁の外壁面に形成された水平リブの下面が、長側壁を垂直に立てた時に、底部の垂直リブの上端に当接するようにしたものである。
【0006】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものでない。
【0007】
1は、平面形状が長方形状の底部であり、底部1の相対する長辺側には、適当なヒンジ結合を介して長側壁2が連結されており、また、底部1の相対する短辺側には、同じく適当なヒンジ結合を介して短側壁3が連結されている。
【0008】
図1に示されているように、箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーを折り畳むには、先ず最初に、短側壁3を折り畳みコンテナーの内側に倒して、図2に示されているように、底部1の上に重ねる。次いで、同じく、長側壁2を折り畳みコンテナーの内側に倒して、図3に示されているように、底部1及び短側壁3の上に重ねる。逆に、図3に示されている折り畳まれた状態から、図1に示されているように組み立てるには、底部1及び短側壁3の上に重ねられた状態の長側壁2を垂直に立て、次いで、短側壁3を垂直に立てて、折り畳みコンテナーを箱型に組み立てる。この際、後述する長側壁自立機構により、垂直に立てられた長側壁2は、折り畳みコンテナーの内側に倒れないように、その垂直状態が維持されることになる。
【0009】
次に、主として、図4及び図5を用いて、上述した長側壁自立機構について説明する。
【0010】
底部1の長辺側には、内側垂直リブ1aと、内側垂直リブ1aより高い外側垂直リブ1bとが形成されており、内側垂直リブ1aの上端には、所定の間隔を置いて、長辺側に沿って水平な透孔1c’を有する水平な円筒体1cが形成されている。また、外側垂直リブ1bの内側垂直リブ1a側の側壁の上部、即ち、外側垂直リブ1bの内壁面には、縦長の溝1dが形成されており、縦長の溝1dの天部1d’は、外側垂直リブ1bの上端1b’より下方に位置するように構成されている。なお、1eは、底部1の裏面に、縦方向及び横方向に垂設された補強リブである。
【0011】
長側壁2の下端部には、所定の間隔をおいて、水平ピン2aが形成されており、水平ピン2aを、底部1の内側垂直リブ1aの上端に形成された水平な円筒体1cの透孔1c’に挿入することにより、上述した底部1と長側壁2のヒンジ結合を構成するヒンジが形成されている。また、長側壁2の下部外壁面には、外壁面に対して垂直な水平リブ2bが形成されており、水平リブ2bの下面2b’は、長側壁2を垂直に立てた時に、底部1の外側垂直リブ1bの上端1b’に当接するように構成されている。また、長側壁2に形成された水平リブ2bの下方には、先端部が、底部1の外側垂直リブ1bの内壁面に形成された縦長の溝1dに挿入可能で、且つ、長側壁2の外壁面に対して垂直な係合ピン2cが、上記底部1の縦長の溝1dに対応して形成されている。長側壁2が垂直に立てられた際には、係合ピン2cの先端部は、底部1の縦長の溝1dに挿入されるとともに、係合ピン2cの上部が底部1の溝1dの天部1d’に当接するように構成されてる。
【0012】
次に、図6、図7及び図8を用いて、長側壁自立機構の自立過程について説明する。
【0013】
図3に示されている折り畳まれた状態から、図6に示されているように、長側壁2を垂直方向に回動させると、図7に示されているように、長側壁2の外壁面に形成された係合ピン2cが、底部1の外側垂直リブ1bの内壁面に当接する。この状態から、更に長側壁2を垂直方向に回動させると、長側壁2の外壁面に形成された係合ピン2cが、底部1の外側垂直リブ1bを押して、外側に弾性変形させ、その後、長側壁2がほぼ垂直に立った時点で、上記係合ピン2cの先端部が、底部1の外側垂直リブ1bに形成された溝1dに挿入されるとともに、係合ピン2cに押されていた底部1の外側垂直リブ1bは、外側垂直リブ1b自体の弾性によりほぼ垂直な位置に戻り、更に、係合ピン2cの上部が底部1の溝1dの天部1d’に当接する。このようにして、底部1に対して、長側壁2が垂直に立てられることになる。
【0014】
上述したように、本実施例においては、長側壁2を垂直方向に回動させて、垂直に立てる際に、長側壁2の外壁面に形成された係合ピン2cが、底部1の外側垂直リブ1bを押して、外側に弾性変形させながら、底部1の外側垂直リブ1bに形成された溝1dに挿入されるとともに、係合ピン2cの上部が底部1の溝1dの天部1d’に当接するように構成されているので、確実に、長側壁2が、底部1に対して自立することができる。従って、底部1に対して垂直に短側壁3を立てる作業中に、底部1に対して垂直に立てられた長側壁2が、倒れるようなことがなく、折り畳みコンテナーの組み立て作業の作業性が向上する。
【0015】
また、長側壁2の下部外壁面に形成された水平リブ2bの下面2b’が、長側壁2を垂直に立てた時に、底部1の外側垂直リブ1bの上端に当接するように構成されているので、更に、長側壁2の自立機能が高められる。
【0016】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を有しているので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0017】
底部に対して垂直に短側壁を立てる作業中に、底部に対して垂直に立てられた長側壁が、倒れるようなことがなく、折り畳みコンテナーの組み立て作業の作業性が向上する。
【0018】
長側壁の外壁面に形成された水平リブの下面が、長側壁を垂直に立てた時に、底部の垂直リブの上端に当接するように構成されているので、更に、長側壁の自立機能が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の折り畳みコンテナーの組み立てられた状態の斜視図である。
【図2】図2は本発明の折り畳みコンテナーの折り畳み途中の斜視図である。
【図3】図3は本発明の折り畳みコンテナーの折り畳まれた状態の斜視図である。
【図4】図4は本発明の折り畳みコンテナーの折り畳まれた状態の一部拡大斜視図である。
【図5】図5は本発明の折り畳みコンテナーの長側壁に対して垂直な一部断面図である。
【図6】図6は本発明の折り畳みコンテナーの組み立て順序を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
【図7】図7は同じく本発明の折り畳みコンテナーの組み立て順序を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
【図8】図8は同じく本発明の折り畳みコンテナーの組み立て順序を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・底部
1b・・・・・・・外側垂直リブ
1d・・・・・・・溝
2・・・・・・・・長側壁
2b・・・・・・・水平リブ
2c・・・・・・・係合ピン
3・・・・・・・・短側壁

Claims (2)

  1. 折り畳まれた状態の長側壁を底部に対して垂直に立て、次いで、折り畳まれた状態の短側壁を底部に対して垂直に立てることにより、箱型のコンテナーに組み立てられる折り畳みコンテナーにおいて、長側壁の外壁面に係合ピンを形成するとともに、底部の垂直リブの内壁面に縦長の溝を形成し、長側壁を底部に対して垂直に立てた際に、長側壁に形成された上記係合ピンが、底部の垂直リブに形成された上記溝に挿入されるとともに、上記係合ピンの上部が上記溝の天部に当接するように構成されてることを特徴とする折り畳みコンテナー。
  2. 長側壁の外壁面に形成された水平リブの下面が、長側壁を垂直に立てた時に、底部の垂直リブの上端に当接するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の折り畳みコンテナー。
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