JP3764696B2 - 折り畳みコンテナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、底部を囲むように配設された側壁が、底部に重なるように折り畳むことが可能な折り畳みコンテナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来,平面形状が略長方形に形成された底部の相対する長辺部に、ヒンジ部を介して連結された長側壁と、同じく上記底部の相対する短辺部に、ヒンジ部を介して連結された短側壁とからなり、底部に対して略垂直に長側壁と短側壁を立てることにより、箱型に組み立てられ、また、折り畳む際には、先ず最初に、相対する短側壁を、底部に重なるように倒し、その後、相対する長側壁を、底部に重ねられた短側壁の上に重ねるようにして折り畳むようにした折り畳みコンテナーが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の折り畳みコンテナーを、折り畳まれた状態で段積みした際に、上に位置する折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーが、下に位置する折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーに対して、底部の長辺部に沿って移動し易いという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、上述した従来の折り畳みコンテナーが有する課題を解決することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、短辺土手部と該短辺土手部より高い長辺土手部とを有する底部と、底部の長辺土手部にヒンジ連結された長側壁と、底部の短辺土手部にヒンジ連結された短側壁とを有するとともに、箱型に組み立てられた状態から、先ず最初に、相対する短側壁を、底部に重なるように倒し、次いで、相対する長側壁を、長側壁が、部分的に互いに重なるように倒すことにより、折り畳み可能な折り畳みコンテナーにおいて、前記短辺土手部の両端部には、前記長辺土手部の上面と略面一な上面を有する係止ブロックが配設されており、また、前記底部の長辺土手部の内壁面から前記係止ブロックの先端垂直面までの距離が、前記底部の長辺土手部の内壁面から折り畳まれた状態の前記長側壁の下部水平枠の裏面までの距離より長く形成されており、且つ、前記底部の長辺土手部の内壁面から前記係止ブロックの先端垂直面までの距離を、前記底部の長辺土手部の内壁面から折り畳まれた状態の前記長側壁の下部水平枠の裏面までの距離より長く形成したことによる、前記長側壁が略水平に倒された際の前記長側壁と前記係止ブロックとの干渉を避けるために、前記長側壁の両端下部角部には、切り欠き部が形成されているとともに、前記短側壁の両端下部角部には、前記短側壁を略垂直に立てた際に、前記係止ブロックが嵌まり込む切り欠き部を形成したものである。
【0006】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものでない。
【0007】
図1に示されているように、折り畳みコンテナーは、底部1と、底部1の相対する長辺側に、適当なヒンジ部材により連結された長側壁2と、底部1の相対する短辺側に、同じく適当なヒンジ部材により連結された短側壁3とから構成されている。
【0008】
図1に示されているように、底部1に対して、長側壁2と短側壁3とが、略垂直状に立てられた、箱型に組み立てられた状態から、先ず最初に、略垂直状の短側壁3を、底部1方向に回動させて、図2に示されているように、底部1の上に重ね、次いで、略垂直状の長側壁2を、底部1方向に回動させて、底部1の上に重ねられた短側壁3の上に重ねることにより、図3に示されているように、折り畳みコンテナーを、コンパクトに折り畳むことができるように構成されている。また、図3に示されている折り畳まれた状態から、先ず最初に、図2に示されているように、短側壁3の上に重ねられていた長側壁2を、略垂直に立て、次いで、底部1の上に重ねられていた短側壁3を、略垂直に立てて、図1に示されているように、折り畳みコンテナーを箱型に組み立てる。
【0009】
平面形状が略長方形状の底部1の相対する長辺側には、長辺土手部1aが形成されており、また、底部1の相対する短辺側には、短辺土手部1bが形成されている。長辺土手部1aの高さは、短辺土手部1bの高さより、高く形成されている。
【0010】
短辺土手部1bの両端部には、長辺土手部1aの両端からは、短辺土手部1b方向に延在する係止ブロック4が配設されており、係止ブロック4の上面4aと長辺土手部1aの上面1a1とは、略面一に形成されている。
【0011】
短側壁3の下部水平枠3aと垂直側枠3bとにより形成される両端下部角部には、短側壁3を、略垂直に立てた際に、底部1の短辺土手部1bの両端部に形成された係止ブロック4が嵌まり込むことが可能な切り欠き部5が形成されている。
【0012】
また、長側壁2の下部水平枠2aと垂直側枠2bとにより形成される両端下部角部には、折り畳みコンテナーの折り畳み作業の際に、長側壁2を略水平に倒したときに、底部1の短辺土手部1bの両端部に形成された係止ブロック4が嵌まり込むことが可能な切り欠き部6が形成されている。切り欠き部6の奥行き(長側壁2の垂直側枠2bから切り欠き部6を構成する垂直壁6aまでの距離)d1は、係止ブロック4の厚さd2と略同じに形成されている。
【0013】
図1及び図5に示されているように、底部1に対して、長側壁2と短側壁3とが、略垂直状に立てられた、箱型に組み立てられた状態においては、短側壁3の両端下部角部に形成されている切り欠き部5には、底部1の短辺土手部1bの両端部に形成された係止ブロック4が嵌まり込み、折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた際に、略垂直に立てられた短側壁3と係止ブロック4とが互いに干渉しないように構成されている。
【0014】
また、折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態から、先ず最初に、略垂直状の短側壁3を、底部1方向に回動させて底部1の上に重ね、次いで、略垂直状の長側壁2を、底部1方向に回動させて、底部1の上に重ねられた短側壁3の上に重ねることにより、図3及び図7に示されているように、折り畳みコンテナーを、コンパクトに折り畳んだ際には、長側壁2の両端下部角部に形成されている切り欠き部6には、底部1の短辺土手部1bの両端部に形成された係止ブロック4が嵌まり込み、倒された長側壁2と係止ブロック4とは互いに干渉しないように構成されている。
【0015】
従来の折り畳みコンテナーにおいては、図3及び図7に示されているように、折り畳みコンテナーが、コンパクトに折り畳まれた状態においては、底部1の長辺土手部1aの内壁面1a2から長側壁2の下部水平枠2aの裏面までの水平距離d3が、底部1の長辺土手部1aの内壁面1a2から係止ブロック4の先端垂直面4bまでの距離d4より、長く形成されているが、本発明においては、底部1の長辺土手部1aの内壁面1a2から係止ブロック4の先端垂直面4bまでの距離d4が、底部1の長辺土手部1aの内壁面1a2から長側壁2の下部水平枠2aの裏面までの水平距離d3より、長く形成されている。このように、底部1の長辺土手部1aの内壁面1a2から係止ブロック4の先端垂直面4bまでの距離d4が、底部1の長辺土手部1aの内壁面1a2から長側壁2の下部水平枠2aの裏面までの水平距離d3より、長く形成されていると、長側壁2が、略水平に倒された際に、長側壁2が、係止ブロック4にぶつかり干渉されて、長側壁2を、略水平に倒すことができなくなるので、上述したように、長側壁2の下部水平枠2aと垂直側枠2bとにより形成される両端下部角部には、係止ブロック4が嵌まり込むことが可能な切り欠き部6が形成されている。このような切り欠き部6を形成することにより、長側壁2が、略水平に倒された際に、長側壁2が、係止ブロック4に干渉するようなことがなく、略垂直に立てられた長側壁2の底部1方向への円滑な回動を実現することができる。
【0016】
折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを段積みした際には、下に位置する折り畳みコンテナーの底部1の裏面に突設された公知の嵌合部1cが、底部1に形成された長辺土手部1aと短辺土手部1bの両端部に形成された係止ブロック4の内側に嵌合されるとともに、嵌合部1cの周囲に形成された周状載置面1dのうち、長辺側載置面1d1が、底部1の長辺土手部1aの上面1a1に載置され、また、短辺側載置面1d2が、係止ブロック4の上面4aに載置さるように構成されている。
【0017】
図8に示されているように、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを段積みした際には、上に位置する折り畳みコンテナーが、底部1の短辺土手部1bに沿って移動しようとしても、底部1の裏面に突設された嵌合部1cが、底部1の長辺土手部1aの内壁面1a2に当接し、その移動が制限されるように構成されており、また、上に位置する折り畳みコンテナーが、底部1の長辺土手部1aに沿って移動しようとしても、底部1の裏面に突設された嵌合部1cが、底部1の短辺土手部1bの両端部に形成された係止ブロック4の内壁面4cに当接し、その移動が制限されるように構成されており、従って、上に位置する折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーの下に位置する折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーに対する水平移動が抑制され、安定した状態で、多段に、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを段積みすることができる。
【0018】
上述したように、係止ブロック4の底部1の長辺土手部1aの内壁面1a2から係止ブロック4の先端垂直面4bまでの距離d4を長くしたことにより、底部1の裏面に突設された嵌合部1cの4つの角部1c1のアールが大きい場合にも、底部1の裏面に突設された嵌合部1cが、底部1の短辺土手部1bの両端部に形成された係止ブロック4の内壁面4cに当接することができ、従って、上に位置する折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーの下に位置する折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーに対する水平移動が確実に抑制され、安定した状態で、多段に、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを段積みすることができる。
【0019】
また、折り畳みコンテナーを箱型に組み立てた際には、長側壁2の下部水平枠2aが、底部1の長辺土手部1aの上面1a1に当接或いは接近して配置されるので、長側壁2に上方からの負荷が加わった場合には、このような負荷は、長側壁2の下部水平枠2aが、底部1の長辺土手部1aに当接することにより負担されるので、長側壁2と底部1とを連結するヒンジ部が損傷するようなことを防止することができる。
【0020】
更に、折り畳みコンテナーを箱型に組み立てた際には、短側壁3の両端下部角部に形成された切り欠き部5を構成する略水平状の天枠3cが、底部1の短辺土手部1bの両端部に形成された係止ブロック4の上面4aに当接或いは接近して配置されるので、短側壁3に上方からの負荷が加わった場合には、このような負荷は、短側壁3の下部水平枠3aと底部1の短辺土手部1bとの当接、及び、切り欠き部5を構成する天枠3cが、係止ブロック4に当接することにより負担されるので、このような負荷が、短側壁3と底部1とを連結するヒンジ部に加わり、ヒンジ部が損傷するようなことを防止することができる。
【0021】
なお、上述した実施例には、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーを、折り畳む際に.最初に、短側壁3を底部1方向に倒し、次いで、長側壁2を倒すようにした例が示されているが、先ず最初に、長側壁2を底部1方向に倒し、次いで、短側壁3を倒すように構成することもできる。
【0022】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を有しているので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0023】
短辺土手部の両端部に係止ブロックを配設したので、上に位置する折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーの下に位置する折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーに対する水平移動が抑制され、安定した状態で、多段に、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを段積みすることができる。
【0024】
短辺土手部の両端部に係止ブロックを配設したので、短側壁に上方からの負荷が加わった場合には、このような負荷が、短側壁3と底部1との当接、及び、短側壁と係止ブロックとの当接により負担され、短側壁と底部とを連結するヒンジ部に加わるようなことがないので、従って、短側壁と底部とを連結するヒンジ部が損傷するようなことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態の斜視図である。
【図2】図2は本発明の折り畳みコンテナーの組み立て途中の斜視図である。
【図3】図3は本発明の折り畳みコンテナーが折り畳まれた状態の斜視図である。
【図4】図4は本発明の折り畳みコンテナーの底部の裏面斜視図である。
【図5】図5は本発明の折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態の部分拡大斜視図である。
【図6】図6は本発明の折り畳みコンテナーの組み立て途中の部分拡大斜視図である。
【図7】図7は本発明の折り畳みコンテナーが折り畳まれた状態の部分拡大斜視図である。
【図8】図8は本発明の折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーが段積みされた状態の斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・・・底部
2・・・・・・・・・・・・・・長側壁
3・・・・・・・・・・・・・・短側壁
4・・・・・・・・・・・・・・係止ブロック
5、6・・・・・・・・・・・・切り欠き凹部
Claims (1)
- 短辺土手部と該短辺土手部より高い長辺土手部とを有する底部と、底部の長辺土手部にヒンジ連結された長側壁と、底部の短辺土手部にヒンジ連結された短側壁とを有するとともに、箱型に組み立てられた状態から、先ず最初に、相対する短側壁を、底部に重なるように倒し、次いで、相対する長側壁を、長側壁が、部分的に互いに重なるように倒すことにより、折り畳み可能な折り畳みコンテナーにおいて、前記短辺土手部の両端部には、前記長辺土手部の上面と略面一な上面を有する係止ブロックが配設されており、また、前記底部の長辺土手部の内壁面から前記係止ブロックの先端垂直面までの距離が、前記底部の長辺土手部の内壁面から折り畳まれた状態の前記長側壁の下部水平枠の裏面までの距離より長く形成されており、且つ、前記底部の長辺土手部の内壁面から前記係止ブロックの先端垂直面までの距離を、前記底部の長辺土手部の内壁面から折り畳まれた状態の前記長側壁の下部水平枠の裏面までの距離より長く形成したことによる、前記長側壁が略水平に倒された際の前記長側壁と前記係止ブロックとの干渉を避けるために、前記長側壁の両端下部角部には、切り欠き部が形成されているとともに、前記短側壁の両端下部角部には、前記短側壁を略垂直に立てた際に、前記係止ブロックが嵌まり込む切り欠き部が形成されていることを特徴とする折り畳みコンテナー。
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