JP3796112B2 - 折り畳みコンテナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、底部を囲むように配設された側壁が、底部に重なるように折り畳むことができる折り畳みコンテナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来,平面形状が略長方形に形成された底部の相対する長辺側土手部に、ヒンジ部を介して連結された長側壁と、同じく上記底部の相対する短辺側土手部に、ヒンジ部を介して連結された短側壁とからなる折り畳みコンテナーが知られており、長側壁及び短側壁が、底部に対して略垂直に立てられて、折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態においては、長側壁及び短側壁の左右両端部に、それぞれ形成された係合枠部を係合させることにより、略垂直に立てられた長側壁或いは短側壁が、組み立てられた折り畳みコンテナーの内側に、簡単には、倒れないように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の折り畳みコンテナーにおいては、長側壁或いは短側壁の何方か一方を、底部に対して略垂直に立て、次いで、残りの側壁を垂直に立てて、箱型に組み立てる際に、最初に立てた長側壁或いは短側壁が、垂直より外側により傾斜するために、残りの側壁を垂直に立てたときに、長側壁及び短側壁の左右両端部に形成された係合枠部同士が係合できず、組み立て作業に支障をきたすという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、上述した従来の折り畳みコンテナーが有する課題を解決し、折り畳みコンテナーの組み立て作業の作業性を向上することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、底部と、該底部の一方の相対する土手部にヒンジ結合された一方の相対する側壁と、前記底部のもう一方の相対する土手部にヒンジ結合されたもう一方の相対する側壁とを有し、折り畳まれた状態から、先ず最初に、前記一方の相対する側壁を略垂直に立て、次いで、前記もう一方の相対する側壁を略垂直に立てることにより箱型に組み立てられるとともに、前記一方の相対する側壁と前記もう一方の相対する側壁とが略垂直に立てられ箱型に組み立てられた状態においては、前記一方の相対する側壁の板状部に対して垂直な係合枠部と前記もう一方の相対する側壁の板状部を延長することにより形成された係合枠部とが係合状態を維持するように構成されている折り畳みコンテナーにおいて、折り畳まれた状態から最初に略垂直に立てられる前記一方の相対する側壁が、垂直面に対して内側に傾斜して立てらるように、前記一方の相対する側壁と該一方の相対する側壁がヒンジ結合されている前記底部の一方の相対する土手部との間に、内側傾斜部材を配設し、前記一方の相対する側壁に次いで略垂直に立てられる前記もう一方の相対する側壁が、垂直面に対して内側に傾斜して立てらた状態の前記一方の相対する側壁の板状部の内壁面に当接し、前記もう一方の相対する側壁が、前記一方の相対する側壁を外側に押すようにしながら略垂直に立てられるように構成したものである。
【0006】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものでない。
【0007】
1は、平面形状が略長方形状の底部であり、底部1の相対する長辺側土手部1aには、後述するヒンジ部を介して長側壁2が連結されており、また、底部1の相対する短辺側土手部1bにも、同じくヒンジ部を介して短側壁3が連結されている。そして、本実施例においては、短辺側土手部1bの高さが、長辺側土手部1aの高さより高く形成されている。
【0008】
図1に示されているように、箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーを折り畳むには、先ず最初に、長側壁2を折り畳みコンテナーの内側に倒して、図2に示されているように、底部1の上に重ねる。次いで、同じく、短側壁3を折り畳みコンテナーの内側に倒して、図3に示されているように、底部1及び長側壁2の上に重ねる。逆に、図3に示されている折り畳まれた状態から、図1に示されているように組み立てるには、底部1及び長側壁2の上に重ねられた状態の短側壁3を垂直に立て、次いで、長側壁2を垂直に立てて、折り畳みコンテナーを箱型に組み立てる。
【0009】
次に、主として、図4を用いて、底部1について説明する。
【0010】
底部1の長辺側土手部1の外側上面には、上方に延在する外壁1a1が、所定数、形成されており、そして、中央に位置する外壁1a1の両側には、一対の嵌合凹部1cが形成されている。また、長辺側土手部1aの内側上面には、ヒンジ雌部4を構成する板状部4aが上方に延在するとともに、板状部4aの上部には、その先端が外壁1a1方向に延在するフック4bが形成されている。長辺側土手部1aには、板状部4aとフック4bとからなるヒンジ雌部4が、所定の間隔で適当数、形成されている(本実施例には、3個のヒンジ雌部4が形成されている例が示されている。)。
【0011】
また、底部1の短辺側土手部1bの外側上面には、上述した長辺側土手部1aの外壁1a1より高い外壁1b1が形成されており、また、短辺側土手部1bの内側上面には、上述した板状部4aとフック4bとからなるヒンジ雌部4が、所定の間隔で適当数、形成されている(本実施例には、4個のヒンジ雌部4が形成されている例が示されている。)
【0012】
底部1の短辺側土手部1bに形成された外壁1b1と短辺側土手部1bの上面とにより形成される隅部には、外壁1b1と同じ高さを有する補強ブロック5が形成されており、補強ブロック5は、ヒンジ雌部4の略中間位置に形成されている。また、底部1の短辺側土手部1bと、底部1の長辺側土手部1aとにより形成される底部1の4つの角部には、長辺側土手部1aの外壁1a1及び短辺側土手部1bの外壁1b1を越えて上方に延在する角部係止ブロック6が形成されており、角部係止ブロック6の内側には段部6aが形成されており、図3に示されているような、折り畳んだ状態の折り畳みコンテナーを段積みする際に、上に位置する折り畳んだ状態の折り畳みコンテナーに底部1の裏面に形成されている公知の嵌合部が、下に位置する折り畳んだ状態の折り畳みコンテナーに底部1の4つの角部に形成された上記の角部係止ブロック6の段部6aに嵌合されるように構成されている。
【0013】
次に、主として、図1、図5及び図6を用いて短側壁3について説明する。
【0014】
短側壁3は、横長の略長方形状の板状部3aと、板状部3aの下端から外方向に向かって延在する下部水平枠3bを有しており、下部水平枠3bの下面には、底部1の短辺側土手部1bに形成されたヒンジ雌部4に対応して、ヒンジ雄部7が形成されている。ヒンジ雄部7は、下部水平枠3bの下面に垂設された一対の垂直片7aと、一対の垂直片7a間に、下部水平枠3bに沿って配設された水平ピン7bとから構成されている。また、短側壁3の下部両端角部には、下部が開放された凹部3cが形成されており、この凹部3cには、折り畳みコンテナーが組み立てられて、短側壁3が底部1に対して垂直に立てられた際に、底部1に形成された角部係止ブロック6が、短側壁3に干渉することなく入り込むことができるように構成されている。更に、板状部3aの上端には、上部水平枠3dが形成されており、また、下部水平枠3bと上部水平枠3dの両端及びその中間を連結する垂直枠3eが、適当数、設けられている。
【0015】
短側壁3を構成する板状部3aの垂直端の上部には、板状部3aに対して垂直な係合枠部8が、長側壁2方向に延在している。屈曲端部8には、嵌合透孔8aが形成されており、また、嵌合透孔8aの下方には、水平方向に内側に延在する係合突起8bが形成さており、更に、係合突起8bの上下には、透孔8cが穿設されている。嵌合透孔8a、係合突起8b及び透孔8cは、板状部3aに沿って、略水平に形成されている。
【0016】
9は、短側壁3の下部水平枠3bの下面に垂設された、ヒンジ雄部7を構成する垂直片7aと同様の垂直片であり、ヒンジ雄部7を構成する垂直片7aに対して所定の間隔を置いて配置されている。垂直片9とヒンジ雄部7を構成する垂直片7aとは、水平連結梁10で連結されている。このような、垂直片9及び水平連結梁10は、短側壁3の下部水平枠3bの下面に垂設されたヒンジ雄部7を構成する適当な垂直片7aに対して所定の間隔を置いて配置されている。なお、板状部3aの中央部上方には、作業者の指が挿入可能な持ち手開口部3fが形成されている。
【0017】
次に、主として、図1及び図7を用いて長側壁2について説明する。
【0018】
長側壁2は、横長の略長方形状の板状部2aと、板状部2aの下端から外方向に向かって延在する下部水平枠2bを有しており、下部水平枠2bの下面には、底部1の長辺側土手部1aに形成されたヒンジ雌部4に対応して、上述したような、一対の垂直片7aと、一対の垂直片7a間に配設された水平ピン7bとからなるヒンジ雄部7が形成されている。
【0019】
2cは、板状部2aの上端から外方向に向かって延在する上部水平枠であり、2dは、下部水平枠2bと上部水平枠2cの両端を連結する垂直枠である。11は、垂直枠2dの外側に延在する、板状部2aを延長することにより形成された係合枠部であり、垂直枠2dの略半分の厚さを有している。係合枠部11は、折り畳みコンテナーが組み立てられた際に、短側壁3に形成された係合枠部8に当接或いは接近するような位置に形成されている。11aは、係合枠部11に形成された、外側に延在する嵌合突起であり、短側壁3の係合枠部8に形成された嵌合透孔8aに挿入されるように構成されている。また、嵌合突起11aの下方には、先端に係止突起11b1が向き合うように形成された、一対の係止片11bが、略水平方向に外側に向かって延在されており、この一対の係止片11b間には、短側壁3の係合枠部8に形成された係合突起8bが挿入され、係止片11bの先端部が、係合突起8bの上下に穿設された透孔8cに挿入されるとともに、係合枠部11に形成された係止片11bの係止突起11b1が、短側壁3に形成された係合枠部8の背面に係止されるように構成されている。なお、2eは、垂直枠2dの外側に形成された延長側壁部であり、折り畳みコンテナーが組み立てられた際に、短側壁3の係合突起8bと底部1とにより形成される凹部に嵌合されるように構成されている。なお、板状部2aの外面には、必要に応じて、補強用水平リブ2fや補強用垂直リブ2gが、適当数、形成されている。
【0020】
底部1に長側壁2をヒンジ結合させるには、長側壁2を、上方から下降させて、長側壁2に形成されたヒンジ雄部7の水平ピン7bを、底部1の長辺側土手部1aに形成された外壁1a1とフック4bの自由端との間に形成された間隙を通過させることにより、ヒンジ雄部7の水平ピン7bを、底部1の長辺側土手部1aに形成されたヒンジ雌部4のフック4bに係合させて、長側壁2と底部1とをヒンジ結合させる。同様に、底部1に短側壁3をヒンジ結合させるには、短側壁2を、上方から下降させて、短側壁3に形成されたヒンジ雄部7の水平ピン7bを、底部1の短辺側土手部1bに形成された外壁1b1とフック4bの自由端との間に形成された間隙を通過させることにより、ヒンジ雄部7の水平ピン7bを、底部1の短辺側土手部1bに形成されたヒンジ雌部4のフック4bに係合させて、短側壁3と底部1とをヒンジ結合させる。このようにして、折り畳みコンテナーを組み立てる。
【0021】
図3に示されている折り畳みコンテナーが折り畳まれた状態から、図1に示されているように組み立てるには、底部1及び長側壁2の上に重ねられた状態の短側壁3を垂直に立て、次いで、長側壁2を垂直に立てるが、この際、図12に示されているように、従来の折り畳みコンテナーにおいては、短側壁3が、垂直面Lより、所定の角度θ分、より外側に回動することがある。このように、短側壁3が、垂直面Lより、外側に回動すると、先に略垂直に立てられた短側壁3の係合枠部8と、後から略垂直に立てられる長側壁2の係合枠部11との位置関係がずれて、垂直立てられた短側壁3に対して、長側壁2を回動させただけでは、長側壁2の係合枠部11に形成された嵌合突起11aや係止突起11b1が、短側壁3の係合枠部8に形成された嵌合透孔8aや透孔8cに挿入されず、従って、作業者が、短側壁3を、垂直面L方向に回動させて、上記の短側壁3の係合枠部8と長側壁2の係合枠部11との位置関係を調整しなければならない。このような調整を、いちいち行うことは、折り畳みコンテナーの組み立て作業の作業効率が低下することになり、好ましくない。なお、図3に示されているように、折り畳みコンテナーを折り畳んだ際には、短側壁3に形成された係合枠部8が、底部1の長辺側土手部1に立設された中央に位置する外壁1a1の両側に形成された嵌合凹部1c内に嵌合されるように構成されている。
【0022】
本発明は、上述した折り畳みコンテナーの組み立て作業の際に、最初に、略垂直に立てられる短側壁3が、若干、内側に、即ち、垂直面Lより内側に傾斜するように立てられるように構成したものである。このように、最初に、略垂直に立てられる短側壁3が、若干、内側に傾斜するように立てられることにより、短側壁3に次いで垂直に立てられる長側壁2の延長側壁部2eが、短側壁3の板状部3aの内壁面に当接し、長側壁2が、短側壁3を外側に押すようにしながら、略垂直に立てられるので、長側壁2が略垂直に立てられた時点では、短側壁3も、略垂直に立てられることになり、従って、先に立てられた短側壁3の係合枠部8と長側壁2の係合枠部11との位置関係がずれるようなことがなく、最初に立てられた短側壁3に対して、長側壁2を回動させただけの作業により、長側壁2の係合枠部11に形成された嵌合突起11aや係止突起11b1を、短側壁3の係合枠部8に形成された嵌合透孔8aや透孔8cに嵌合することができる。
【0023】
本発明は、上述したように、折り畳みコンテナーの組み立て作業の際に、最初に立てられる短側壁3が、若干、内側に傾斜するように立てられるように、図6及び図8に示されているように、短側壁3の内側傾斜部材Sとして機能する突起s1を、短側壁3の下部水平枠3bの下面に形成したものである。このような突起s1を形成することにより、折り畳みコンテナーの組み立て作業の際に、短側壁3の下部水平枠3bの下面に形成された突起s1が、底部1の短辺側土手部1bに形成された外壁1b1の上端面1b1’に当接し、最初に立てられる短側壁3が、若干、内側に傾斜して立てられることになる。
【0024】
図9には、上述した短側壁3の下部水平枠3bの下面に突起s1を形成する代わりに、短側壁3に配設されたヒンジ雄部7を構成する垂直片7aの外側端面7a1に、短側壁3の内側傾斜部材Sとして機能する突起s2を突設した例が示されている。このような突起s2を形成することにより、折り畳みコンテナーの組み立て作業の際に、短側壁3のヒンジ雄部7を構成する垂直片7aの外側端面7a1に形成された突起s2が、底部1の短辺側土手部1bに形成された外壁1b1の内面1b1”に当接し、最初に立てられる短側壁3が、若干、内側に傾斜するように立てられることになる。
【0025】
図10には、図8及び図9とは、別の実施例が示されている。この実施例には、底部1の短辺側土手部1bに形成された外壁1b1の上端面1b1’に、短側壁3の下部水平枠3bの下面が当接する、短側壁3の内側傾斜部材Sとして機能する突起s3が突設された例が示されている。このような突起s3を形成することにより、折り畳みコンテナーの組み立て作業の際に、底部1の短辺側土手部1bに形成された外壁1b1の上端面1b1’に形成された突起s3が、短側壁3の下部水平枠3bの下面に当接し、最初に立てられる短側壁3が、若干、内側に傾斜するように立てられることになる。
【0026】
図11には、図8〜図10とは、更に別の実施例が示されている。この実施例には、底部1の短辺側土手部1bに形成された外壁1b1の内面1b1”に、短側壁3に配設されたヒンジ雄部7を構成する垂直片7aの外壁1b1側の垂直面7a1が当接する、短側壁3の内側傾斜部材Sとして機能する突起s4が突設された例が示されている。このような突起s4を形成することにより、折り畳みコンテナーの組み立て作業の際に、短側壁3に配設されたヒンジ雄部7を構成する垂直片7aの外壁1b1側の垂直面7a1が、底部1の短辺側土手部1bに形成された外壁1b1の内面1b1”に突設された突起s4に当接し、最初に立てられる短側壁3が、若干、内側に傾斜するように立てられることになる。
【0027】
上述したような、短側壁3の内側傾斜部材Sを形成することにより、最初に立てられる短側壁3を、垂直面Lに対して、若干、内側に傾斜して立てることができるので、後から立てられる長側壁2に形成されている係合枠部11と短側壁3に形成された係合枠部8との位置関係がずれるようなことがなく、従って、係合枠部8、11同士の係合をスムースに行うことができ、折り畳みコンテナーの組み立て作業の作業効率が向上することになる。なお、長側壁2の垂直方向への回動作業が始まる前に、最初に立てられ、若干、内側に傾斜している短側壁3が、内側、即ち、底部1方向に倒れないように、底部1と短側壁3とをヒンジ結合しているヒンジ雌部4とヒンジ雄部7との接触状態を強くしておくことが好ましい。例えば、ヒンジ雄部7の垂直片7aと、ヒンジ雌部4の板状部4aやフック4bとが、内側に傾斜している短側壁3が倒れないように、所望の接触圧で接触するように構成する。また、底部1の短辺側土手部1bに形成された補強ブロック5は、短側壁3が略垂直に立てられた際には、短側壁3の下端部に形成された凹部3gに嵌合されることになるが、補強ブロック5の側面5aと、凹部3gを形成する短側壁3の垂直面とを、所望の接触圧で接触するように構成することにより、内側に傾斜している短側壁3が倒れないようにすることもできる。
【0028】
折り畳みコンテナーの組み立て作業の際に、最初に立てられた短側壁3が、長側壁2の垂直方向への回動作業が始まる前に、作業者が、短側壁3を支えていないと、倒れてしまうという問題を防止するために、上述した対策に代えて、図6に一例として示されているような内倒れ防止手段を施すこともできる。
【0029】
12は、短側壁3の下部水平枠3bの下面に垂設された、ヒンジ雄部7を構成する垂直片7aと同様の垂直片9の側面に形成され内倒れ防止突部であり、13は、底部1の短辺側土手部1bに形成された補強ブロック5の側面5aに形成された内倒れ防止突部である。そして、短側壁3を立てた際には、短側壁3の垂直片9の側面に形成され内倒れ防止突部13が、底部1の短辺側土手部1bに形成された補強ブロック5の側面5aに形成された内倒れ防止突部13に係合するように構成されている。このように、折り畳みコンテナーの組み立て作業の際に、長側壁2の垂直方向への回動作業が始まる前に、作業員が、倒れないように、短側壁3を支える必要がないように、短側壁3が、自立可能になるように構成されている。なお、短側壁3を自立させる手段は、本願出願前、公知であるので、従って、上記の自立手段に、何ら、限定されることはなく、公知の種々の自立手段を採用することができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を有しているので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0031】
側壁の内側傾斜部材を配設することにより、最初に立てられる側壁を、垂直面に対して、内側に傾斜して立てることができるので、後から立てられる側壁に形成されている係合枠部と、先に立てられた側壁に形成された係合枠部との位置関係がずれるようなことがなく、従って、係合枠部同士の係合をスムースに行うことができ、折り畳みコンテナーの組み立て作業の作業効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の折り畳みコンテナーの組み立てられた状態の斜視図である。
【図2】図2は本発明の折り畳みコンテナーの組み立て途中の斜視図である。
【図3】図3は本発明の折り畳みコンテナーの折り畳まれた状態の斜視図である。
【図4】図4は本発明の折り畳みコンテナーの底部の斜視図である。
【図5】図5は本発明の折り畳みコンテナーの短側壁の部分斜視図である。
【図6】図6は本発明の折り畳みコンテナーの短側壁と底部等の部分分解斜視図である。
【図7】図7は本発明の折り畳みコンテナーの長側壁の部分斜視図である。
【図8】図8は本発明の折り畳みコンテナーの短側壁が立てられた状態の底部を含む短側壁に垂直な部分側断面図である。
【図9】図9は本発明の折り畳みコンテナーの別の実施例を示す図8と同様の部分側断面図である。
【図10】図10は本発明の折り畳みコンテナーの更に別の実施例を示す図8と同様の部分側断面図である。
【図11】図11は本発明の折り畳みコンテナーの更にまた別の実施例を示す図8と同様の部分側断面図である。
【図12】図12は従来の折り畳みコンテナーの図8と同様の部分側断面図である。
【符号の説明】
S・・・・・・・・・・・・内側傾斜部材
1・・・・・・・・・・・・底部
2・・・・・・・・・・・・長側壁
3・・・・・・・・・・・・短側壁
4・・・・・・・・・・・・ヒンジ雌部
7・・・・・・・・・・・・ヒンジ雄部
8、11・・・・・・・・・係合枠部
Claims (1)
- 底部と、該底部の一方の相対する土手部にヒンジ結合された一方の相対する側壁と、前記底部のもう一方の相対する土手部にヒンジ結合されたもう一方の相対する側壁とを有し、折り畳まれた状態から、先ず最初に、前記一方の相対する側壁を略垂直に立て、次いで、前記もう一方の相対する側壁を略垂直に立てることにより箱型に組み立てられるとともに、前記一方の相対する側壁と前記もう一方の相対する側壁とが略垂直に立てられ箱型に組み立てられた状態においては、前記一方の相対する側壁の板状部に対して垂直な係合枠部と前記もう一方の相対する側壁の板状部を延長することにより形成された係合枠部とが係合状態を維持するように構成されている折り畳みコンテナーにおいて、折り畳まれた状態から最初に略垂直に立てられる前記一方の相対する側壁が、垂直面に対して内側に傾斜して立てらるように、前記一方の相対する側壁と該一方の相対する側壁がヒンジ結合されている前記底部の一方の相対する土手部との間に、内側傾斜部材を配設し、前記一方の相対する側壁に次いで略垂直に立てられる前記もう一方の相対する側壁が、垂直面に対して内側に傾斜して立てらた状態の前記一方の相対する側壁の板状部の内壁面に当接し、前記もう一方の相対する側壁が、前記一方の相対する側壁を外側に押すようにしながら略垂直に立てられるように構成されていることを特徴とする折り畳みコンテナー。
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