JP3715678B2 - 折り畳みコンテナ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、底板の四周に一対の側面板と一対の端面板とを起倒自在に設けた折り畳みコンテナの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の折り畳みコンテナとしては例えば実公昭49−47320号公報に開示されるものがある。これは矩形状の底板の四周に一対の側面板と一対の端面板を配置すると共に一対の側面板と一対の端面板の下端を底板に回転自在に連結して一対の側面板と一対の端面板とを起倒自在にして形成され、一対の端面板を底板に重ねると共に一対の側面板を上記端面板を介して底板上に重ねた状態に折り畳むようにしてあり、一対の側面板を垂直に立ててから端面板を垂直に立てることにより組み立て状態となると共に組み立て状態で一対の側面板の長手方向の端部の間に端面板が位置するようにしてある。そして側面板と端面板を垂直に立てた状態で側面板の長手方向の端部の係合片と端面板の端部の係合孔とを係合して、側面板や端面板が外方に開かないように側面板と端面板を連結している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来例にあっては、側面板や端面板を垂直に立てた組み立て状態で係合片と係合孔とを係合することで側面板や端面板が外に開かないように側面板と端面とを連結することができるが、端面板に内方に向けて力がかかったとき端面板が内方に倒れるのを阻止するものがなく、端面板が内方に倒れて組み立て状態を維持できないという問題がある。
【0004】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的とするところは組み立て状態で端面板が内方に倒れないように係止して組み立て状態を確実に維持できる折り畳みコンテナを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明折り畳みコンテナAは、矩形状の底板1の四周に一対の側面板2と一対の端面板3を配置すると共に一対の側面板2と一対の端面板3の下端を底板1に回転自在に連結して一対の側面板2と一対の端面板3とを起倒自在にし、一対の端面板3を底板1に重ねると共に一対の側面板2を上記端面板3を介して底板1上に重ねた状態に折り畳むようにし、一対の側面板2を垂直に立ててから端面板3を垂直に立てることにより組み立て状態となると共に組み立て状態で一対の側面板2の長手方向の端部の間に端面板3が位置するようにしたものにおいて、側面板2の長手方向の端部に側面板2と直交するように設けた端壁部4から内方に向けて側面板2と平行になるように係合片5を突設すると共に端面板3の側端部の外面から係合片5と平行になるように係合凹所6を設け、側面板2と端面板3を垂直に立てた状態で係合片5と係合凹所6を係脱自在に係合するようにし、側面板2と端面板3を垂直に立てた状態で側面板2の端部の係止突起7と端面板3の被係止突起8を被係止突起8が係止突起7の外側に位置するように係止させるようにし、端面板3を垂直に立てた状態で端面板3が底板1に重なる方向に回動しないように係止するため下部係止手段を端面板3の下端と底板1との間に設けて成ることを特徴とする。
【0006】
【作用】
上記構成によれば、側面板2の長手方向の端部に側面板2と直交するように設けた端壁部4から内方に向けて側面板2と平行になるように係合片5を突設すると共に端面板3の側端部の外面から係合片5と平行になるように係合凹所6を設け、側面板2と端面板3を垂直に立てた状態で係合片5と係合凹所6を係脱自在に係合するようにしたことにより、側面板2と端面板3を垂直に立てた組み立て状態では係合片5と係合凹所6との係合にて側面板2や端面板3が外方に開かないようにできる。しかも側面板2と端面板3を垂直に立てた状態で側面板2の端部の係止突起7と端面板3の被係止突起8を被係止突起8が係止突起7の外側に位置するように係止させるようにしたことにより、側面板2と端面板3とを垂直に立てた組み立て状態で被係止突起8が係止突起7に係止して端面板3が内方に倒れるのを阻止できて組み立て状態を確実に維持できる。さらに端面板3を垂直に立てた状態で端面板3が底板1に重なる方向に回動しないように係止するため下部係止手段を端面板3の下端と底板1との間に設けたことにより、端面板3を垂直に立てた状態で端面板3の下端も底板1に係止して端面板3が内方側に倒れるのをさらに阻止できて組み立て状態さらに確実に維持できる。
【0007】
【実施例】
折り畳みコンテナAは、本実施例の場合、図3乃至図6に示すように底板1と一対の側面板2と一対の端面板3と蓋体10にて構成されている。底板1は矩形状に形成してあり、底板1の一対の長辺に沿って側面板2を配置してあり、底板1の一対の短辺に沿って端面板3を配置してある。側面板2及び端面板3の下部は底板1に回動自在に連結してあり、側面板2及び端面板3を起倒自在にしてある。側面板2及び端面板3の下部を底板1に回転自在に連結する場合、側面板2や端面板3の下部に複数の枢支軸11を水平に設け、この枢支軸11を底板1の軸受凹部12に嵌入している。側面板2の下部を底板1に回転自在に連結する高さ位置は、端面板3の下部を底板1に回転自在に連結する高さ位置より高くしてあり、折り畳み状態で底板1に先に端面板3を重ねるように折り畳んでから側面板2を端面板3を介して底板1上に折り畳むようになっている。つまり、底板1の周縁には立ち上がり縁13を設けてあり、端面板3は枢支軸11を立ち上がり縁13の内面側に設けた軸受凹部12に嵌入して取り付けてあり、側面板3は枢支軸11を立ち上がり縁13の上面に設けた軸受凹部12に嵌入して取り付けてある。端面板3を底板1側から起こして垂直に立てたとき、端面板3の下部の突片14が立ち上がり縁13の上端部に当たってそれ以上外方に回動しないようになっている。また側面板2は底板1側から起こして垂直に立てたとき、側面板2の下端面が立ち上がり縁13の上面に当たってそれ以上外方に回動しないようになっている。側面板2や端面板3の外面には必要に応じて取っ手15を設けてある。また底板1に対して側面板2や端面板3を垂直に立てた組み立て状態で上面に蓋体10を被着できるようになっている。
【0008】
また図1、図2に示すように側面板2の長手方向の端部には側面板2と直交する端壁部4を一体に設けてあり、側面板2と端面板3を垂直に立てた状態で一対の側面板2の端壁部4間に端面板3を位置させることができるようになっている。側面板2の端壁部4の先端から側面板2と平行に係合片5を突設してある。この係合片5は上下方向に連続していなく、上下方向に適当な間隔で複数個突設してある。端面板3の側端部には端面板2の外面から係合片5と平行になるように係合凹所6を凹設してある。そして側面板2と端面板3とを垂直に立てたとき係合片5が係合凹所6に係合するようになっている。側面板2の端壁部4の先端の手前には係合片5と平行になるように突片部16を突設してある。この突片部16は端壁部4の上部位置のみに設けてあり、この突片部16がある上部以外の部分では側面板2から端壁部4と平行になるように突壁17を突設してある。突片部16の先端には係止突起7を突設してあり、端面板3の側端には被係止突起8を突設してある。
【0009】
このように構成された折り畳みコンテナAは、底板1に端面板3を重ねると共に端面板3を介して底板1に側面板2を重ねることにより図7(b)に示すように折り畳まれる。この折り畳み状態で図9(a)に示すように上下に複数個積み重ねることができる。また蓋体10も図9(b)に示すように積み重ねることができる。また底板1に対して先に側面板2を垂直に立て、次いで端面板3を垂直に立てることにより図7(a)のような組み立て状態にできる。側面板2と端面板3を垂直に立てた状態で側面板2の端壁部4間に端面板3が立ち、係合片5が係合凹所6に係合する。この係合にて図2(b)の矢印a,bの方向に側面板2や端面板3が開くのを防止できる。また係合片5と係合凹所6とを係合したとき被係止突起8が係止突起7を越えて係止突起7に被係止突起8が係止し、端面板3が図2(a)(b)の矢印c方向に倒れるのを阻止て確実に組み立て状態を維持できる。このように折り畳みコンテナAを組み立てた状態で内部に収納物を収納し、上面開口に蓋体10を被着できる。このように組み立てて蓋体10を被着した折り畳みコンテナAは図8に示すように上下に複数個積み重ねることができる。
【0010】
また本発明では図10、図11、図12に示すように端面板3を垂直に立てたとき、端面板3の下部を底板1に係止する構造を採用している。図10の実施例の場合、端面板3の下端に係止段部20を設けてあり、底板1に係止凹部21を設けてあり、端面板3を図10(b)の状態から図10(a)のように垂直に立てたとき係止凹部21に係止段部20が係止するようになっている。図11の実施例の場合、端面板3の下端に係止段部20を設けてあり、底板1に係止突部22を設けてあり、端面板3を図11(b)の状態から図11(a)のように垂直に立てたとき係止突部22に係止段部20が係止するようになっている。図12の実施例の場合、端面板3の下端に係当面23を設けてあり、端面板3を図12(b)の状態から図12(a)のように垂直に立てたとき係当面23が底板1の上面に係当して係止するようになっている。このように端面板3を垂直に立てたとき端面板3の下部が係止するようになっていると、端面板3が内方に倒れるのをさらに確実に阻止できる。
【0011】
【発明の効果】
本発明は叙述のように側面板の長手方向の端部に側面板と直交するように設けた端壁部から内方に向けて側面板と平行になるように係合片を突設すると共に端面板の側端部の外面から係合片と平行になるように係合凹所を設け、側面板と端面板を垂直に立てた状態で係合片と係合凹所を係脱自在に係合するようにしたので、側面板と端面板を垂直に立てた組み立て状態では係合片と係合凹所との係合にて側面板や端面板が外方に開かないようにできるものであり、しかも側面板と端面板を垂直に立てた状態で側面板の端部の係止突起と端面板の被係止突起を被係止突起が係止突起の外側に位置するように係止させるようにしたので、側面板と端面板とを垂直に立てた組み立て状態で被係止突起が係止突起に係止して端面板が内方に倒れるのを阻止できて組み立て状態を確実に維持できるものである。さらに端面板を垂直に立てた状態で端面板が底板に重なる方向に回動しないように係止するため下部係止手段を端面板の下端と底板との間に設けたので、端面板を垂直に立てた状態で端面板の下端も底板に係止して端面板が内方側に倒れるのをさらに阻止できて組み立て状態さらに確実に維持できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明折り畳みコンテナの一実施例を示し、(a)は要部の分解斜視図、(b)は組み立て状態の斜視図である。
【図2】 (a)は図1(b)のX−X線で破断した斜視図、(b)は図1(b)のY−Y線で破断した斜視図、(c)は図1(b)のZ−Z線で破断した斜視図である。
【図3】 同上の折り畳みコンテナの組み立て状態の全体を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図4】 (a)は同上の正面から見た断面図、(b)は側面から見た断面図である。
【図5】 (a)は同上の蓋体を外した状態の正面から見た断面図、(b)は側面から見た断面図である。
【図6】 同上の端面板の回転自在に連結した部分を示し、(a)は端面板を倒した状態の断面図、(b)は端面板を垂直に立てた状態の断面図である。
【図7】 (a)は折り畳みコンテナを組み立てた状態の概略斜視図、(b)は折り畳みコンテナを折り畳んだ状態の概略斜視図である。
【図8】 同上の組み立てた折り畳みコンテナを積み重ねた状態の正面図である。
【図9】 (a)は同上の折り畳んだ折り畳みコンテナを積み重ねた状態の正面図、(b)は同上の蓋体を積み重ねた状態の断面図である。
【図10】 同上の端面板の下端の係止手段を示し、(a)は端面板を立てた状態の断面図、(b)は端面板を倒した状態の断面図である。
【図11】 同上の端面板の下端の係止手段の他例を示し、(a)は端面板を立てた状態の断面図、(b)は端面板を倒した状態の断面図である。
【図12】 同上の端面板の下端の係止手段の他例を示し、(a)は端面板を立てた状態の断面図、(b)は端面板を倒した状態の断面図である。
【符号の説明】
A 折り畳みコンテナ
1 底板
2 側面板
3 端面板
4 端壁部
5 係合片
6 係合凹所
7 係止突起
8 被係止突起
Claims (1)
- 矩形状の底板の四周に一対の側面板と一対の端面板を配置すると共に一対の側面板と一対の端面板の下端を底板に回転自在に連結して一対の側面板と一対の端面板とを起倒自在にし、一対の端面板を底板に重ねると共に一対の側面板を上記端面板を介して底板上に重ねた状態に折り畳むようにし、一対の側面板を垂直に立ててから端面板を垂直に立てることにより組み立て状態となると共に組み立て状態で一対の側面板の長手方向の端部の間に端面板が位置するようにした折り畳みコンテナにおいて、側面板の長手方向の端部に側面板と直交するように設けた端壁部から内方に向けて側面板と平行になるように係合片を突設すると共に端面板の側端部の外面から係合片と平行になるように係合凹所を設け、側面板と端面板を垂直に立てた状態で係合片と係合凹所を係脱自在に係合するようにし、側面板と端面板を垂直に立てた状態で側面板の端部の係止突起と端面板の被係止突起を被係止突起が係止突起の外側に位置するように係止させるようにし、端面板を垂直に立てた状態で端面板が底板に重なる方向に回動しないように係止するため下部係止手段を端面板の下端と底板との間に設けて成ることを特徴とする折り畳みコンテナ。
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JP12274195A Expired - Lifetime JP3715678B2 (ja) | 1995-05-22 | 1995-05-22 | 折り畳みコンテナ |
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