JPH0647770Y2 - 簡易形包装容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、主としてケーキ等を包装する合成樹脂製の簡
易形包装容器に関する。

「従来の技術」 従来のこの種包装容器は紙製のものが殆んどであり、１
枚の厚紙をある形に截断しておき、包装時に折り込んで
箱状に組立てている。

「考案が解決しようとする問題点」 ケーキの包装容器の場合、ケーキの形が崩れないよう持
ち運びできる必要があり、このため蓋の外に把手付きと
しており、従って形状が複雑化し、しかも紙材なのでコ
スト的に高く、また包装の都度手順通りに折り込んで組
立てるので手数を要し、面倒でもある。

本考案は容器体、蓋、把手を合成樹脂材の成形により一
体の一部品で形成し、折り込み組立ての手数を省くよう
にした低コストの簡易形の包装容器をうるにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案の簡易形包装容器は、角形容器体１の上端開口部
の一方の両端縁中間部から外方に支片2,2を突出し、こ
れら支片2,2の対応した一方の側縁から可撓ヒンジ3,3を
介し開口部の半周縁外面に沿うコ字形の把手４を起倒可
能に一体に設け、かつ開口部の他方の両端縁のうち把手
４の存在しない方から可撓ヒンジ５を介し当該開口を開
閉する開閉方向断面が半円弧状の片開きの蓋６を一体に
設け、この蓋６の下端開口部の一方の両端縁中間部に、
閉蓋後起立される把手４の基部を挟持してその起立状態
を保持する二又状の係止片7,7を形成して構成してい
る。

「作用」 上記において、本考案の簡易形包装容器は、常時は第１
図にように、蓋６は開き、また把手４は容器体１開口部
の反蓋６側の半周縁に沿った側倒状態にある。

使用時には、容器体１内にケーキ等を収納したら、まず
蓋６を閉じ、ついで把手４を上方に起立させる。する
と、起立した把手４の基部は頂度係止片7,7の一方の突
子を強制的に乗越え、二又の中間の凹み部に位置するの
で、この係止片7,7が起立した把手４をその状態に保持
し、第２図のように持つ運び可能な状態となる。

「実施例」 本考案の簡易形包装容器は合成樹脂材からなり、容器体
１、把手４、蓋６をそれぞれ可撓ヒンジ3,3と５により
一体の一部品に形成している。

容器体１は左右方向が長尺な箱形のもので、上端開口周
縁に外向きにフランジ８を設け、そしてこのフランジ８
の左右の短手方向両端縁の中間部を外方に突出させて支
片2,2としており、これら支片2,2の一方の側縁を直線状
とし、この直線状側縁から可撓ヒンジ3,3を介し把手４
を一体に起倒可能に設けている。

把手４は、前記外向きフランジ８の半周部の外面に沿う
コ字形の形状のもので、長尺部の中央に握り９を形成し
ている。

蓋６は、茶筒を縦に２つ割りした片方のような形状で、
開口周縁に前記外向きフランジ８に重なる外向きフラン
ジ10を有し、このフランジ10の左右の短手方向中間部に
突子を隙間を置いて２つ並べたような二又の係止片7,7
を外方に突出させて設けている。

尚、この蓋６の頂部中央の係止片11は、把手４の起立状
態の位置決め用であるが、起立した後の把手４のぐらつ
きを防ぐ役目もする。

また上記実施例において、容器体１を幾分摺り鉢形の形
状としておけば、第１図の開蓋状態にて多数のものが順
次嵌合積重ねできるので、搬送や保管に場所をとらない
利点が得られる。

「考案の効果」 上記した如く本考案では、容器体１、把手４、蓋６を合
成樹脂材により一体の一部品で形成し、紙材等における
折り込みの組立ての手数を省く簡易形としたので、使用
が簡便化し、しかも低コストで提供することが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の包装容器の一実施例を示
し、第１図は開蓋状態、第２図は持ち運び時の外形斜視
図である。 １……容器体、４……把手、６……蓋

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】角形容器体１の上端開口部の一方の両端縁
   中間部から外方に支片2,2を突出し、これら支片2,2の対
   応した一方の側縁から可撓ヒンジ3,3を介し開口部の半
   周縁外面に沿うコ字形の把手４を起倒可能に一体に設
   け、かつ開口部の他方の両端縁のうち把手４の存在しな
   い方から可撓ヒンジ５を介し当該開口を開閉する開閉方
   向断面が半円弧状の片開きの蓋６を一体に設け、この蓋
   ６の下端開口部の一方の両端縁中間部に、閉蓋後起立さ
   れる把手４の基部を挟持してその起立状態を保持する二
   又状の係止片7,7を形成した簡易形包装容器。