JP6267518B2 - 折り畳み式運搬用容器 - Google Patents

折り畳み式運搬用容器 Download PDF

Info

Publication number
JP6267518B2
JP6267518B2 JP2014004410A JP2014004410A JP6267518B2 JP 6267518 B2 JP6267518 B2 JP 6267518B2 JP 2014004410 A JP2014004410 A JP 2014004410A JP 2014004410 A JP2014004410 A JP 2014004410A JP 6267518 B2 JP6267518 B2 JP 6267518B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
lower frame
engaging
mouth
portions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014004410A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015131663A (ja
Inventor
義久 矢崎
義久 矢崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gifu Plastic Industry Co Ltd
Original Assignee
Gifu Plastic Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gifu Plastic Industry Co Ltd filed Critical Gifu Plastic Industry Co Ltd
Priority to JP2014004410A priority Critical patent/JP6267518B2/ja
Publication of JP2015131663A publication Critical patent/JP2015131663A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6267518B2 publication Critical patent/JP6267518B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、下枠と口枠が上下に重なるように折り畳まれる折り畳み式運搬用容器に関する。
物品を収納する運搬用容器として、下枠と口枠に連結される側板を折り曲げることで、下枠と口枠が重なるように折り畳まれる折り畳み式運搬用容器がある。側板は、折り曲げ自在なヒンジ部を有し、このヒンジ部を介して、側板全体が折り曲げられる(特許文献1等参照)。
実用新案登録第2546317号公報
上記した折り畳み式運搬用容器においては、下枠と口枠が重なるように折り畳んで多段積みしたときに、荷崩れが起こりやすくなるという問題がある。
これは、下枠と側板の連結部分や、側板と口枠の連結部分には、或る程度の隙間(クリアランス)が生じ、この隙間を原因として、折り畳み時の下枠と口枠の間に、横方向のずれ(以下「横ズレ」という。)が生じるからである。例えば、ピンを挿通させることで下枠と側板を連結させる構造であれば、ピンとこれを挿通させる貫通孔との間には、或る程度の隙間が生じる。側板と口枠の連結部分においても、同様に隙間が生じる。更に、繰り返しの使用によって、ピンで隙間が押し広げられる場合もある。このような隙間を原因とする横ズレが各運搬用容器に生じると、多段積みされる多数の運搬用容器全体では大きな横ズレとなり、荷崩れが起こりやすくなる。また、折り畳んだ状態の運搬用容器に対して負荷が掛かると、下枠と口枠の間で横移動が生じることがあり、この場合の横移動も、荷崩れの原因となる。
本発明は、前記問題点に鑑みたものである。即ち、本発明は、下枠と口枠が重なるように折り畳まれる折り畳み式運搬用容器において、これを折り畳んで多段積みしたときにも荷崩れが生じ難いように設けることを、目的とする。
前記課題を解決するために、本発明を、下記構成を具備する折り畳み式運搬用容器とする。
本発明は、下枠と、前記下枠の上方に位置する口枠と、前記下枠と前記口枠の間に位置し、折り曲げ自在なヒンジ部を有する中空構造の側板とを備え、前記側板を前記ヒンジ部で折り曲げたときに、前記下枠と前記口枠が上下に重なって折り畳まれる折り畳み式運搬用容器である。前記下枠は、その上端部から外側方に張り出すフランジ状に形成された張出部と、この張出部を含む箇所の上端面に位置する複数の第一係合部とを有する。前記口枠は、その下端部から外側方に張り出すフランジ状に形成された張出部と、この張出部を含む箇所の下端面に位置する複数の第二係合部とを有する。前記下枠と前記口枠が上下に重なったときに前記複数の第一係合部と前記複数の第二係合部とが係合するように構成されている。
本発明は、下枠と口枠が重なるように折り畳まれる折り畳み式運搬用容器において、下枠と口枠が上下に重なったときには第一係合部と第二係合部とが係合するように設けているので、折り畳んで多段積みしたときにも荷崩れが生じ難くなるという効果を奏する。
本発明の一実施形態の折り畳み式運搬用容器の、組み立て状態を示す斜視図である。 同上の折り畳み式運搬用容器が備える底板を示す斜視図である。 同上の底板を構成する下枠を示す斜視図である。 同上の下枠の要部を示す平面図である。 同上の折り畳み式運搬用容器が備える口枠の要部を示す背面図である。 同上の折り畳み式運搬用容器が備えるあおり板を示す斜視図である。 同上の折り畳み式運搬用容器が備える折曲板を示す斜視図である。 同上の折曲板を構成する合成樹脂板材を示す斜視図である。 同上の折り畳み式運搬用容器の、折り畳み状態を示す斜視図である。 同上の折曲板の、折り畳み状態を示す側面図である。
本発明を、添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
図1−図10には、本発明の一実施形態の折り畳み式運搬用容器(以下、単に「運搬用容器」という。)を示している。
図1−図8には組み立て状態の運搬用容器を示し、図9−図10には折り畳んだ状態の運搬用容器を示している。本文中で用いる上下、内外等の各方向は、組み立て状態の運搬用容器を基準とする。
まず、本実施形態の運搬用容器の概要について述べる。
図1等に示すように、本実施形態の運搬用容器は、下枠21と、下枠21の上方に位置する口枠1と、下枠21と口枠1の間に位置する一対の側板3と、下枠21と口枠1の間に位置する一対の側板4とを備える。下枠21には底板材25を固定する。側板4は、折り曲げ自在なヒンジ部42を有する中空構造の折曲板である。本実施形態の運搬用容器においては、側板4がヒンジ部42で折り曲げられたときに、下枠21と口枠1が上下に重なるように折り畳まれる(図9等参照)。側板4が有するヒンジ部42は、その一部を薄肉に設けることで形成したものである(図8、図10等参照)。
下枠21と口枠1のうち一方(本実施形態では下枠21)は、外側方に張り出すように形成された張出部218と、この張出部218を含む箇所に位置する複数の第一係合部219とを有する(図4参照)。第一係合部219は、突起体から成る。下枠21と口枠1のうち他方(本実施形態では口枠1)は、突起体から成る複数の第二係合部15を有する(図5参照)。第二係合部15は、下枠21と口枠1が上下に重なったときに、第一係合部219と係合する。口枠1は、外側方に張り出すように形成された張出部14を有し、この張出部14を含む箇所に第二係合部15を位置させているが、張出部14を有さない構造とすることも可能である。
以下、本実施形態の運搬用容器が備える各構成について、更に詳しく述べる。
運搬用容器のあおり板として機能する側板3と、折曲板として機能する側板4と、下枠21に固定されて底壁として機能する底板材25とは、いずれも合成樹脂製の中空構造板(合成樹脂板材)を用いて形成する。ここで用いる中空構造板は、例えば、ハニカム構造を有する合成樹脂製のコア材の一面側及び他面側に、それぞれ合成樹脂製のシートをラミネートした構造の板材である。その他、中空構造板の構造として、押し出し成形によってハーモニカの穴のように中空部分を一列に形成した構造や、柱体や錐体を多数並設した構造等の、多様な構造が採用可能である。更に、紙やアルミニウム等の合成樹脂以外の材料で中空構造板を形成することも可能である。
図2−図4に示すように、下枠21と、これに固定される底板材25とで、底板2が構成される。底板材25は、平面視矩形状の外形を有する合成樹脂板材である。下枠21は、底板材25の外周縁を全周に亘って覆うように固定される。
下枠21は、底板材25が載置固定される矩形枠状の底枠部211と、底枠部211の外周縁から立設される側縁部212,213とを備える。側縁部212,213は、側板3の下端部を係止する一対の第一側縁部212と、側板4の下端部を固定する一対の第二側縁部213とから成る。
矩形枠状の外形を有する下枠21は、第一側縁部212と第二側縁部213に跨がるコーナー部分217を四隅に有し、それぞれのコーナー部分217を含んだ全周に亘る領域に、側方に張り出すようにフランジ状の張出部218を設けている。
張出部218のうち、各コーナー部分217の領域にある張出部218は、第一側縁部212の上端部に一直線状に形成される張出部218aと、コーナー部分217のうち第二側縁部213の上端部に一直線状に形成される張出部218bとを有する。平面視において互いに直交する方向に伸びる張出部218a,218bは、平面視円弧状の屈折部218cを介して、略L字状に連結される。張出部218は、四隅のコーナー部分217を含む全体として、矩形枠状の外形を有する。
図2、図3では図示を省略しているが、各コーナー部分217の上端面には、図4に示すような細かな突条の外形を有する第一係合部219を、多数形成している。第一係合部219は、各コーナー部分217の上端面のうち、その領域にある張出部218の上端面を含む箇所から、上方に向けて突出している。
より具体的には、コーナー部分217の上端面のうち、張出部218aの上端面を含む箇所から、第一側縁部212と沿う方向に等間隔を隔てて、第一係合部219を多数突設している。更に、コーナー部分217の上端面のうち、張出部218bの上端面を含む箇所から、第二側縁部213と沿う方向に等間隔を隔てて、第一係合部219を多数突設している。
底枠部211の上面には、底板材25が合致嵌合する矩形状に設けた突段部214と、底板材25の固定に用いる複数の係合体216とを有する(図3参照)。係合体216は、底枠部211のうち突段部214よりも内側の領域の都合八か所において、上方に突出するように形成している。
底板材25と下枠21との固定には、固定具5である凸状の底板固定具51を用いる。具体的には、適宜箇所に置いた下枠21の底枠部211上に、突段部214内に嵌り込むように底板材25を載置する。このとき、底枠部211に設けた八か所の係合体216が、底板材25に設けた八か所の固定孔に、一対一で嵌り込む。このように嵌り込んだ係合体216に対して上方から底板固定具51を挿入し、係合体216と底板固定具51を係合させることで、底板材25と下枠21が固定される。
図1や図9に示すように、口枠1は、平面視において下枠21と略一致する矩形枠状の外形を有する。口枠1は、側板3の上端部を固定する一対の第一側縁部11と、側板4の上端部を固定する一対の第二側縁部12とを有する。口枠1は、第一側縁部11と第二側縁部12との連結部分であるコーナー部分13を四隅に有し、それぞれのコーナー部分13を含んだ全周に亘る領域に、側方に張り出すようにフランジ状の張出部14を設けている。
張出部14のうち、各コーナー部分13の領域にある張出部14は、第一側縁部11の下端部に一直線状に形成される張出部14aと、コーナー部分13のうち第二側縁部12の下端部に一直線状に形成される張出部14bとを有する。平面視において互いに直交する方向に伸びる張出部14a,14bは、平面視円弧状の屈折部14cを介して、略L字状に連結される。張出部14は、四隅のコーナー部分13を含む全体として、下枠21の張出部218と略一致する矩形枠状の外形を有する。
図5に示すように、各コーナー部分13の下端面には、細かな突条の外形を有する第二係合部15を、多数形成している。第二係合部15は、各コーナー部分13の下端面のうち、その領域にある張出部14の下端面を含む箇所から、下方に向けて突出している。
より具体的には、コーナー部分13の下端面のうち、張出部14aの下端面を含む箇所から、第一側縁部11と沿う方向に等間隔を隔てて、第二係合部15を多数突設している。更に、コーナー部分13の下端面のうち、張出部14bの下端面を含む箇所から、第二側縁部12と沿う方向に等間隔を隔てて、第二係合部15を多数突設している。
図6には、揺動自在なあおり板で構成される側板3を示している。
側板3は、合成樹脂製の中空構造板である合成樹脂板材35の端縁部に、合成樹脂製のフレーム31,32を固定したものである。フレーム31,32は、合成樹脂板材35の側端縁部に固定される一対の縦フレーム31と、合成樹脂板材35の下端縁部に固定される横フレーム32とから成る。
縦フレーム31と横フレーム32を合成樹脂板材35に固定するには、固定具5である内側固定具52と外側固定具53を用いる。内側固定具52と外側固定具53は、内側と外側で対をなすピン状の部材である。
縦フレーム31の合成樹脂板材35への固定は、合成樹脂板材35と縦フレーム31に設けた貫通孔を介して内側固定具52と外側固定具53を挿入し、内側固定具52と外側固定具53を共に縦フレーム31に係合させることで行う。なお、内側固定具52と外側固定具53を互いに係合させる方法でもよい。
横フレーム32の合成樹脂板材35への固定も、内側固定具52と外側固定具53を用いて同様に行う。後述するように、他の箇所の固定においても、同様の内側固定具52と外側固定具53を用いる。
横フレーム32には、下枠21に対して係脱自在に係止する係止部321を設けている。係止部321は、横フレーム32において左右に距離をあけて一対成形されている。一対の係止部321には、下枠21の第一側縁部212の内面に設けた一対の係止片215(図2参照)が、それぞれ着脱自在に係止される。
側板3の合成樹脂板材35は、上端縁部351と、これより下側の部分である本体部352とが、一直線状の切り込み353を介して揺動自在に連結した構造である。換言すれば、合成樹脂製である合成樹脂板材35の外面側から切り込み353を形成することで、この合成樹脂板材35を上端縁部351と本体部352に区分けしている。上端縁部351は口枠1側に固定する部分である。本体部352には、一対の縦フレーム31と横フレーム32を固定する。縦フレーム31と横フレーム32は、凹凸形状の噛み合いによって互いに係合するように設けている。上端縁部351の固定には、内側固定具52と外側固定具53を用いる。
合成樹脂板材35の本体部352には、外側から指を引っ掛けることのできる把持部354と、引掛部355を設けている。把持部354は、上端縁部351の近傍箇所に設け、引掛部355は、横フレーム32の近傍箇所に設けている。把持部354と引掛部355はそれぞれ、合成樹脂板材35に設けた貫通孔に持ち手材6を嵌め込み固定した構造である。
上記のように構成した側板3においては、口枠1に対して側板3が揺動自在に連結される。そして、側板3の下端縁部に、底板2に対して係脱自在に係止する一対の係止部321が位置する。側板3のうち、係止部321の近傍となる箇所には、引掛部355が位置する。
側板3の構造は、中空構造の合成樹脂板材35に縦フレーム31と横フレーム32を固定する構造に限定されず、射出成形によって各フレーム31,32を一体に成形し、この一体成形品を合成樹脂板材35に固定する構造や、射出成形によって四角形状の枠体を一体に成形し、この一体成形品を合成樹脂板材35の外周を覆うように固定する構造や、或いは、これらフレームや枠体を含む形で側板3全体を射出成形により一体に成形する構造を採ることも可能である。
図7−図8には、折曲自在な折曲板で構成される側板4の全体又は一部を示している。
側板4は、合成樹脂板材45に縦フレーム41を固定することで形成される。合成樹脂板材45は、合成樹脂製の中空構造板である。
合成樹脂板材45には、上端側の切り込み457と下端側の切り込み457とを、外面側から形成している。両側の切り込み457によって、合成樹脂板材45は、上端縁部451と本体部452と下端縁部453に区分けされる。上端縁部451は、内側固定具52と外側固定具53を用いて口枠1に固定する部分である。下端縁部453は、内側固定具52と外側固定具53を用いて下枠21の第二側縁部213に固定する部分である。
合成樹脂板材45の本体部452には、上下方向の中間部分に、上下方向に隙間をあけて互いに平行な一対の切り込み458を形成している。切り込み458は、合成樹脂板材45の内面側から形成したものであり、この一対の切り込み458をヒンジの軸として、本体部452は、内側に向けて略く字状に折れ曲がっていく(図10参照)。
本実施形態では、これらの切り込み457,458が、その一部を薄肉に設けることで形成したヒンジ部42となる。
本体部452は、一対の切り込み458によって、上側の切り込み458よりも更に上側の部分である上部454と、上下の切り込み458間の部分である中間部455と、下側の切り込み458よりも更に下側の部分である下部456とに区分される。本体部452は、中間部455が内側に突出するように折れ曲がる。最終的には、図10に示すように、中間部455に対して上部454が一方向に90°折れ曲がり、中間部455に対して下部456が逆方向に90°折れ曲がり、上部454と下部456が互いに平行に位置する状態となる。
本体部452には、両側の側端縁に縦フレーム41を固定している。
縦フレーム41は共に、上下方向の中間部分に回転軸414を有し、回転軸414まわりに一軸回転する。
縦フレーム41は、内側固定具52と外側固定具53を用いて本体部452の上部454に固定される第一縦フレーム411と、内側固定具52と外側固定具53を用いて本体部452の下部456に固定される第二縦フレーム412とを、回転軸414まわりに回転自在に連結させたものである。
側板4の構造は、中空構造の合成樹脂板材45に縦フレーム41を固定する構造に限定されず、コ字状のフレームや四角形状の枠体を射出成形によって成形し、これを合成樹脂板材45の外周を覆うように固定する構造等も、用いることができる。
本実施形態の運搬用容器は、前記構造の口枠1、下枠21、底板材25、一対の側板3、一対の側板4をそれぞれ連結させることで、上端の開口した箱型に組み立てられる(図1参照)。口枠1に対して更に蓋板を開閉自在に連結させることも可能である。
本実施形態の運搬用容器を折り畳むには、一対の側板3をそれぞれ内側に押し込んで下枠21及び側板4との係合を解除し、両側の側板3を内側に回転させる。
そして、一対の側板4の本体部452をそれぞれ内側に向けて略く字状に折り曲げていくことで、図9に示すような折り畳み状態となる。
図10に示すように、最終的にコ字型に折り畳んだ側板4においては、合成樹脂板材45が有する本体部452の上部454と下部456が、隙間をあけて互いに平行に位置する。最終的に折り畳んだ側板4においては、一軸中心に連結される第一縦フレーム411と第二縦フレーム412とが、密着又は僅かな隙間をあけた状態で、互いに平行に位置する。第一縦フレーム411と第二縦フレーム412の回転軸414は、合成樹脂板材45の中間部455を通る位置にある。
本実施形態においては、側板4をなす合成樹脂板材45が、合成樹脂製のコア材にシートを貼着した構造であり、切り込み457,458を入れた部分では当該シートが残って折曲自在となる。
つまり、本実施形態においては、側板4を折り曲げるヒンジ部42が、シートを残すように加工した切り込み457,458によって構成される。ヒンジ部42を、破損や切れ目が入り難い構造とするには、シートの延伸方向と、切り込み457,458を入れる方向とを、互いに直交するように設けることが好ましい。
そして、本実施形態においては、図9に示すような折り畳み状態で、下枠21と口枠1とが上下に重なり、且つ、下枠21の全周に亘って設けた張出部218と、口枠1の全周に亘って設けた張出部14とが、上下に重なる。下枠21と口枠1は、共にフランジ状の張出部218,14を設けていることで、多少の横ズレが生じた状態でも上下に重なるようになっている。
この折り畳み状態において、張出部218を含む箇所から上方に突設される多数の第一係合部219と、張出部14を含む箇所から下方に突設される多数の第二係合部15とが係合することで、下枠21と口枠1の間での横ズレが抑えられる。下枠21と口枠1の間で多少の横ズレが生じた場合であっても、第一係合部219と第二係合部15は共に多数形成しているので、いずれかの第一係合部219と第二係合部15とが係合し、大きな横ズレになることが防止される。
より具体的に述べると、図9に示すような折り畳み状態において、下枠21のコーナー部分217の張出部218が有する一側の張出部218aと、口枠1のコーナー部分13の張出部14が有する一側の張出部14aとが、一対一で上下に重なる。この状態で、張出部218aの上面に間隔をあけて多数並設した第一係合部219と、張出部14aの下面に間隔をあけて多数並設した第二係合部15とが、互いに噛み合うように係合する。
同様に、下枠21のコーナー部分217の張出部218が有する他側の張出部218bと、口枠1のコーナー部分13の張出部14が有する他側の張出部14bとが、一対一で上下に重なる。この状態で、張出部218bの上面に間隔をあけて多数並設した第一係合部219と、張出部14bの下面に間隔をあけて多数並設した第二係合部15とが、互いに噛み合うように係合する。
これらの係合により、本実施形態の運搬用容器では、折り畳んだ時に下枠21と口枠1の間で横ズレが必要以上になることが抑えられる。仮に、負荷が掛かって多少の横移動を生じようとした場合であっても、下枠21と口枠1には第一係合部219と第二係合部15をそれぞれ複数設けていることから、いずれかの第一係合部219と第二係合部15が係合し、横移動を生じることが防止される。そのため、多段積みで搬送するときに横揺れが加わっても、荷崩れを生じることが抑えられる。
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されない。
例えば、前記実施形態では、下枠21が有する第一係合部219と口枠1が有する第二係合部15とを共に凸状に形成しているが、この構成に限定されない。つまり、下枠21が凸状の第一係合部219を複数有し、口枠1が、第一係合部219の嵌合する凹溝状の第二係合部15を複数有する構成であってもよいし、下枠21が凹溝状の第一係合部219を複数有し、口枠1が、第一係合部219に嵌合する凸状の第二係合部15を複数有する構成であってもよい。或いは、下枠21が波状の第一係合部219を複数有し、口枠1が、第一係合部219に嵌合する波状の第二係合部15を複数有する構成であってもよい。
第一係合部219と第二係合部15は複数であればよく、それぞれを多数設けることも可能であり、第一係合部219と第二係合部15の数を相違させることも可能である。例えば、下枠21に、2mmの幅を有する凸状の第一係合部219を3mm間隔で並設し、口枠1に、2mmの幅を有する凸状の第二係合部15を6mm間隔で並設した場合には、第一係合部219の数を第二係合部15の数の2倍程度に設けることが可能である。
また、前記実施形態では、第一係合部219を下枠21のコーナー部分217にだけ設け、第二係合部15を口枠1のコーナー部分13にだけ設けているが、この構成に限定されない。例えば、第一係合部219を下枠21の全周に亘って多数設け、第二係合部15を口枠1の全周に亘って多数設けることも可能である。また、第一係合部219を、下枠21が有する第一側縁部212の中央部分と、第二側縁部213の中央部分に、それぞれ複数設け、第二係合部15を、口枠1が有する第一側縁部11の中央部分と、第二側縁部12の中央部分に、それぞれ複数設けることも可能である。
また、前記実施形態では、下枠21が有する張出部218と、口枠1が有する張出部14とを、共に全周に亘って形成しているが、この構成に限定されない。つまり、張出部218を下枠21の外周縁に沿った一部の領域に形成することや、張出部14を口枠1の外周縁に沿った一部の領域に形成することも可能である。例えば、張出部218を、下枠21が有する四隅のコーナー部分217にだけ設け、張出部14を、口枠1が有する四隅のコーナー部分13にだけ設けた場合には、折り畳み状態で下枠21と口枠1とが上下に重なると、下枠21の四隅にある張出部218と、口枠1の四隅にある張出部14とが、それぞれ上下に重なる。
より具体的には、下枠21の張出部218が有する一側の張出部218aと、口枠1の張出部14が有する一側の張出部14aとが、一対一で上下に重なる。この状態で、張出部218aの上面に複数設けた第一係合部219と、張出部14aの下面に複数設けた第二係合部15とが、互いに噛み合うように係合する。同様に、下枠21の張出部218が有する他側の張出部218bと、口枠1の張出部14が有する他側の張出部14bとが、一対一で上下に重なる。この状態で、張出部218bの上面に複数設けた第一係合部219と、張出部14bの下面に複数設けた第二係合部15とが、互いに噛み合うように係合する。このように、下枠21の張出部218と第一係合部219をコーナー部分217にだけ設け、口枠1の張出部14と第二係合部15をコーナー部分13にだけ設けた場合でも、下枠21と口枠1の間での横移動を抑えることができる。
また、前記実施形態においては、側板3のヒンジ部分が切り込み353により構成され、側板4のヒンジ部分が切り込み457,458により構成されているが、これら側板3,4のヒンジ部分は、刃物で切り込みを入れた構成に限定されない。つまり、これら側板3,4のヒンジ部分を、例えば、側板3,4を成す中空構造板を加熱刃等でV字やW字に押し潰した構成にすることも可能である。
但し、運搬用容器を組み上げた状態で、或る程度以上の荷重が上方から掛かる状況を考慮すると、側板3,4のヒンジ部分には、刃物で切り込みを入れる構成を採用することが好ましい。これは、刃物で切り込みを入れる構成の場合には1mm程度の隙間が形成されるのに対して、加熱刃等でV字やW字に押し潰す構成の場合には、これより大きな幅で隙間が形成されるからである。前記実施形態の運搬用容器では、側板3,4のヒンジ部分を刃物の切り込みで形成することで、組み上げたときに上方からの大きな荷重にも耐えられるように設けている。
側板3,4に刃物で切り込みを入れる場合には、切り込み深さに高い精度を出すことが一般的に困難である。これは、中空構造を有するコア材には、場所によって、刃物を切り込む際の抵抗に強弱が生じるためである。切り込みが浅くなった場合(例えば、コア材の一部を残す程度の浅い切り込みとなった場合や、コア材とシートの溶着部分の一部を残す程度の浅い切り込みとなった場合)には、側板3,4の折り曲げ部分に傾斜等のズレが生じやすい。特に、折曲板である側板4の折り曲げ部分のズレは、折り畳んだときの下枠21と口枠1の横ズレの原因ともなる。これに対して、前記実施形態の運搬用容器では、第一係合部219、第二係合部15等を設けて横ズレが必要以上になることを抑えているので、多段積みしたときの荷崩れは防止される。
また、運搬用容器の底板2、側板3及び側板4に用いる合成樹脂板材は、互いの肉厚や中空構造が異なる構造であってもよい。具体的には、側板3は、折り畳むときに手で叩いて係合を解除する部分であるから、側板4よりも肉厚に設けることで破損防止につながる。底板2は、荷重が掛かる部分であるから、側板4よりも肉厚に設けることや、側板4及び側板3よりも肉厚に設けることで、破損防止につながる。
また、側板3と底板2の両方又は一方を、曲げ強度の方向性が小さいハニカム状の中空構造とし、側板4を、曲げ強度の方向性が大きいハーモニカ状の中空構造とした場合には、破損防止と低コスト化を両立することができる。なお、本実施形態のように、固定具に設けた係合溝をフレームに係合させる固定手段を用いれば、合成樹脂板材の肉厚が厚い場合や薄い場合でも、同一の固定具を用いてフレームを固定することが可能となる。
また、底板2の構造として、下枠21と底板材25を射出成形により一体に成形する構造を採ることも可能である。
その他の構成についても、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更を行うことが可能である。
1 口枠
4 側板
14 張出部
15 第二係合部
21 下枠
42 ヒンジ部
218 張出部
219 第一係合部

Claims (1)

  1. 下枠と、
    前記下枠の上方に位置する口枠と、
    前記下枠と前記口枠の間に位置し、折り曲げ自在なヒンジ部を有する中空構造の側板とを備え、
    前記側板を前記ヒンジ部で折り曲げたときに、前記下枠と前記口枠が上下に重なって折り畳まれる折り畳み式運搬用容器であって、
    前記下枠は、その上端部から外側方に張り出すフランジ状に形成された張出部と、この張出部を含む箇所の上端面に位置する複数の第一係合部とを有し、
    前記口枠は、その下端部から外側方に張り出すフランジ状に形成された張出部と、この張出部を含む箇所の下端面に位置する複数の第二係合部とを有し、
    記下枠と前記口枠が上下に重なったときに前記複数の第一係合部と前記複数の第二係合部とが係合するように構成されていることを特徴とする折り畳み式運搬用容器
JP2014004410A 2014-01-14 2014-01-14 折り畳み式運搬用容器 Active JP6267518B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014004410A JP6267518B2 (ja) 2014-01-14 2014-01-14 折り畳み式運搬用容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014004410A JP6267518B2 (ja) 2014-01-14 2014-01-14 折り畳み式運搬用容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015131663A JP2015131663A (ja) 2015-07-23
JP6267518B2 true JP6267518B2 (ja) 2018-01-24

Family

ID=53899253

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014004410A Active JP6267518B2 (ja) 2014-01-14 2014-01-14 折り畳み式運搬用容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6267518B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5816501Y2 (ja) * 1979-05-28 1983-04-04 昭和電工株式会社 折りたたみコンテナ−
JPS59183889U (ja) * 1983-05-25 1984-12-07 昭和電工株式会社 折りたたみコンテナ−
JP3164095U (ja) * 2010-09-02 2010-11-11 第一大宮株式会社 折畳みコンテナ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015131663A (ja) 2015-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4005795A (en) Collapsible container
KR200476703Y1 (ko) 포장상자
JP5876101B2 (ja) 蓋付き容器
US10220975B2 (en) Column and cross stacking containers and related methods
JP5698275B2 (ja) 蓋体と該蓋体を備えた包装用容器
JP6267518B2 (ja) 折り畳み式運搬用容器
JP5681927B2 (ja) 運搬用容器
JP6286194B2 (ja) トレイ
JP6401452B2 (ja) 折り畳み式運搬用容器
JP2008114909A (ja) 段ボール製トレー
JP3715678B2 (ja) 折り畳みコンテナ
JP6564485B2 (ja) 組立箱
JP6061327B2 (ja) 箱体
JP2016199296A (ja) 折畳み容器
JP2011116404A (ja) 内倒れ式折り畳みコンテナとsnコンテナとの段積み構造
JP6293002B2 (ja) 折畳み容器
RU194697U1 (ru) Контейнер для торта "полено"
JP6317570B2 (ja) 折り畳み式運搬用容器
JP2019199287A (ja) トレイ及びトレイのブランク
JP2009280266A (ja) ダンボールケース
JP2005170419A (ja) スタッキングトレイ
JP5370847B2 (ja) 厚紙製包装箱
JP5154893B2 (ja) 食品容器
JP2018203281A (ja) 容器
JP6317571B2 (ja) 運搬用容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170919

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171120

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20171120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6267518

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250