JP3939181B2 - 折り畳みコンテナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、底部を囲むように配設された側壁が、底部に重なるように折り畳むことが可能な折り畳みコンテナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来,一例として、平面形状が略長方形に形成された底部の相対する長辺部に、ヒンジ部を介して連結された長側壁と、同じく底部の相対する短辺部に、ヒンジ部を介して連結された短側壁とからなり、底部に対して略垂直に長側壁を立てた後に、短側壁を立てることにより、箱型に組み立てられ、また、折り畳む際には、底部の上に重なるように、短側壁を倒し、次いで、底部に重なるように倒された短側壁の上に、長側壁を重ねることにより、折り畳むようにした折り畳みコンテナーが知られている。
【0003】
また、長側壁の両端部には、長側壁の壁面に対して略垂直な係合枠が形成されており、この係合枠には、複数個の嵌合孔が形成されているとともに、長側壁には、係合枠に対向する当接面を有する突出部が形成された弾性舌片が配設されている。一方、短側壁の両端部に位置する外側面には、上記の長側壁の係合枠に穿設された係合孔に嵌合する係合凸部が形成されている。そして、折り畳みコンテナーが、箱型に組み立てられた際には、先に立てられた長側壁の係合枠に穿設された係合孔に、後から立てられる短側壁の両端部に位置する外側面に突設された係合凸部を挿入するとともに、短側壁の両端部に位置する内側面に、長側壁に配設された弾性舌片の突出部の当接面を当接させることにより、組み立てられた折り畳みコンテナーの短側壁が、簡単には、底部方向に回動しないように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の折り畳みコンテナーが折り畳まれた状態においては、長側壁の両端部に形成された、長側壁の壁面に対して略垂直な係合枠が、底部の上面に当接しているために、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを、多数、段積みした際には、長側壁に形成された係合枠に負荷がかかり、従って、係合枠が損傷するという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、上述した従来の折り畳みコンテナーが有する課題を解決することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、底部と、底部の相対する長辺部に形成された土手部にヒンジ連結された長側壁と、底部の相対する短辺部に形成された土手部にヒンジ連結された短側壁とから構成されているとともに、長側壁がヒンジ連結されている土手部が、短側壁がヒンジ連結されている土手部より高く構成されており、箱型に組み立てられた状態から、先ず最初に、短側壁を、底部に重なるように倒し、次いで、長側壁を、底部に重ねられた短側壁の上に重ねることにより、折り畳むことが可能な折り畳みコンテナーにおいて、折り畳みコンテナーが折り畳まれた際には、長側壁の内面に対して直交する方向に延在する係合枠が、底部の短辺部に形成された土手部を構成する垂直壁と底部の底板とにより形成される隅部に嵌まり込むように構成されているとともに、底部の底板の上面から底部の短辺部に形成された土手部を構成する垂直壁の上端までの高さを、長側壁の内面から長側壁に形成された係合枠の先端までの高さより、高く構成することにより、長側壁の内面が、底部の短辺部に形成された土手部を構成する垂直壁の上端に当接した際には、長側壁に形成された係合枠が、底部の底板に当接しないように構成したものである。
【0007】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものでない。
【0008】
平面形状が長方形状である底部1の相対する長辺部に形成された土手部1aには、公知のように、適当なヒンジ部を介して長側壁2が連結されており、また、底部1の相対する短辺部に形成された土手部1b1には、同じくヒンジ部を介して短側壁3が連結されており、長側壁2が連結された長辺側の土手部1aの高さは、短側壁3が連結された短辺側の土手部1bの高さより、高く構成されている。
【0009】
図1に示されている箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーを折り畳むには、先ず最初に、底部1の相対する短辺部の低い土手部1bにヒンジ連結された短側壁3を、折り畳みコンテナーの内側に倒して、図2に示されているように、底部1の上に重ねる。次いで、底部1の相対する長辺部の高い土手部1aにヒンジ連結された長側壁2を、同じく、折り畳みコンテナーの内側に倒して、図3に示されているように、短側壁3の上に重ねて折り畳む。逆に、図3に示されている折り畳まれた状態から、図1に示されているように箱型に組み立てるには、短側壁3の上に重ねられた状態の長側壁2を略垂直に立て、次いで、短側壁3を略垂直に立てて、折り畳みコンテナーを組み立てる。
【0010】
また、折り畳みコンテナーを箱型に組み立てた際に、短側壁3の両端面3aと対向する長側壁2の内面2aには、上下方向に延在する縦長の帯状凸条4が形成されている。
【0011】
5は、長側壁2の内面2a方向で、且つ、内面2aに対して直交する方向に延在する長側壁側係合枠であり、長側壁側係合枠5には、適当数の係合孔5aが穿設されている。6は、長側壁側係合枠5付近の長側壁2に形成された弾性舌片であり、弾性舌片6の先端部には、長側壁2の内面2aを越えて内側に突出した突出部6aが形成されている。7は、短側壁3の両端部付近に形成された短側壁側係合枠であり、短側壁側係合枠7には、長側壁側係合枠5に穿設された係合孔5aに挿入可能な係合凸部7aが形成されている。
【0012】
折り畳みコンテナーを箱型に組み立てた際には、長側壁2の長側壁側係合枠5に穿設された係合孔5aに、短側壁3の短側壁側係合枠7に形成された係合凸部7aが挿入されるとともに、短側壁3の内面3bが、長側壁2の弾性舌片6の突出部7aに当接し、箱型に組み立てられた状態において、短側壁3が、簡単には、底部1方向に倒れないように構成されている。
【0013】
箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーを、折り畳む際には、先ず最初に、指等により、長側壁2に形成されている弾性舌片6を、外側に押して、弾性舌片6の突出部7aを、短側壁3の内面3bから外し、その後、短側壁3を、底部1方向に倒して、底部1に重ねる。次いで、長側壁2を底部1方向に倒すことになるが、長側壁2に配設された長側壁側係合枠5は、底部1の短辺部に形成された土手部1bを構成する垂直壁1b1と、底部1の底板1cとにより構成される隅部1dに嵌まり込むことになる。このようにして、長側壁2を、底部1に重ねられている短側壁3の上に重ねることにより、図3に示されているように、折り畳むように構成されている。
【0014】
また、底部1の短辺部に形成された土手部1bを構成する垂直壁1b1の、底板1cの上面1c1から垂直壁1b1の上端1b2までの高さH1は、長側壁2の内面2aに形成された帯状凸条4の長側壁2の内面2aと略平行な壁面4aから長側壁側係合枠5の先端5bまでの高さH2より、高くなるように構成されている。従って、折り畳みコンテナーの折り畳み作業において、短側壁3を、底部1方向に倒した後、長側壁2を底部1方向に倒した際には、長側壁2の内面2aに形成された帯状凸条4の壁面4aが、底部1の土手部1bを構成する垂直壁1b1の上端1b2に当接し、長側壁2に配設された長側壁側係合枠5の先端5bが、底部1の底板1cの上面1c1に当接しないように構成されている。
【0015】
上述したように、折り畳みコンテナーが折り畳まれた状態においては、長側壁2の内面2aに形成された帯状凸条4の壁面4aが、底部1の土手部1bを構成する垂直壁1b1の上端1b2に当接し、長側壁2に配設された長側壁側係合枠5は、底部1の底板1cの上面1c1に当接しないように構成されているので、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを、多数、段積みした際に、長側壁に形成された係合枠に負荷がかかるようなことがないので、係合枠が損傷するようなことを防止することができる。
【0016】
なお、上述した実施例には、長側壁2の内面2aに、帯状凸条4を形成した例が示されているが、このような帯状凸条4を形成を形成することなく、内面2aを面一に形成することもできる。この場合には、長側壁2に配設された長側壁側係合枠5の高さを低くして、長側壁2の内面2aから長側壁側係合枠5の先端5bまでの高さを、底部1の短辺部に形成された土手部1bを構成する垂直壁1b1の、底板1cの上面1c1から垂直壁1b1の上端1b2までの高さH1より低くする。このように構成することにより、折り畳みコンテナーが折り畳まれた状態において、長側壁2の内面2aが、底部1の土手部1bを構成する垂直壁1b1の上端1b2に当接し、長側壁2に配設された長側壁側係合枠5が、底部1の底板1cの上面1c1に当接しないように構成することができ、従って、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを、多数、段積みした際に、長側壁に形成された係合枠に負荷がかかるようなことがないので、係合枠が損傷するようなことを防止することができる。
【0017】
また、長側壁2に配設された長側壁側係合枠5が、底部1の底板1cの上面1c1に当接する前に、先に倒された短側壁3に配設された上部フランジ3cや下部フランジ3dや側部フランジ3eやリブ3f等に当接するように構成することもできる。
【0018】
更に、上述した実施例には、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの折り畳み作業の際に、先に、短側壁3を倒し、その後、長側壁2を倒すようにした例が示されているが、底部1の相対する長辺部に形成された土手部1aの高さを、底部1の相対する短辺部に形成された土手部1b1の高さより、低く構成することにより、先に、長側壁2を倒し、その後、短側壁3を倒すように構成することもできる。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を有しているので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0020】
後から倒される側壁に配設された係合枠が、底部に当接しないように構成したので、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを、多数、段積みした際に、上記後から倒される側壁に形成された係合枠に負荷がかかるようなことがないので、係合枠が損傷するようなことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の折り畳みコンテナーの箱型に組み立てられた状態の斜視図である。
【図2】図2は本発明の折り畳みコンテナーの組み立て途中の斜視図である。
【図3】図3は本発明の折り畳みコンテナーの折り畳まれた状態の斜視図である。
【図4】図4は本発明の折り畳みコンテナーの短側壁が回動途中である部分拡大斜視図である。
【図5】図5は本発明の折り畳みコンテナーが折り畳まれた状態の部分拡大斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・底部
2・・・・・・・・・・・・長側壁
3・・・・・・・・・・・・短側壁
4・・・・・・・・・・・・帯状凸条
Claims (1)
- 底部と、底部の相対する長辺部に形成された土手部にヒンジ連結された長側壁と、底部の相対する短辺部に形成された土手部にヒンジ連結された短側壁とから構成されているとともに、長側壁がヒンジ連結されている土手部が、短側壁がヒンジ連結されている土手部より高く構成されており、箱型に組み立てられた状態から、先ず最初に、短側壁を、底部に重なるように倒し、次いで、長側壁を、底部に重ねられた短側壁の上に重ねることにより、折り畳むことが可能な折り畳みコンテナーにおいて、折り畳みコンテナーが折り畳まれた際には、長側壁の内面に対して直交する方向に延在する係合枠が、底部の短辺部に形成された土手部を構成する垂直壁と底部の底板とにより形成される隅部に嵌まり込むように構成されているとともに、底部の底板の上面から底部の短辺部に形成された土手部を構成する垂直壁の上端までの高さを、長側壁の内面から長側壁に形成された係合枠の先端までの高さより、高く構成することにより、長側壁の内面が、底部の短辺部に形成された土手部を構成する垂直壁の上端に当接した際には、長側壁に形成された係合枠が、底部の底板に当接しないように構成されていることを特徴とする折り畳みコンテナー。
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-
2002
- 2002-03-28 JP JP2002091211A patent/JP3939181B2/ja not_active Expired - Lifetime
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