JP2007131342A - パック収納用トレー - Google Patents

Abstract

【課題】輸送時におけるいちごの傷みを防止できるパック収納用トレーを提供する。
【解決手段】底壁１１の周囲に各一対の側壁１２及び端壁１３を設けたトレー本体１と、その内部に挿入される仕切体２とから成り、トレー本体１の側壁１２の頂部から延びる内側板１６を下方へ折り曲げ、仕切体２の枠板２１にパック挿入口２１ａを設け、枠板２１の外縁に外脚板２２を、パック挿入口２１ａの内縁に内脚板２３をそれぞれ連設し、外脚板２２及び内脚板２３を下方へ折り曲げ、内側板１６の下端に設けた係合突起１６ａと、底壁１１の係合穴１１ａとの係合の遊びの範囲内で、内側板１６の下部を内脚板２３により外側へ押圧して揺動させ、内側板１６の反発に伴い、内脚板２３の係合突起２３ａを係合する底壁１１の係合穴１１ｂの内縁に押し付けて、内脚板２３の下部をトレー本体１に固定し、パックを枠板２１で持ち上げて支持するようにする。
【選択図】図３

Description

この発明は、いちごパック等の運搬に使用する段ボール製トレーに関するものである。

一般に、いちごパックを運搬する際には、図６に示すように、トレー本体５１の内部に切溝で噛み合う十字状の仕切壁５２，５３をセットし、仕切壁５２，５３で形成された各区画にパックＰを収納する段ボール製のトレーを使用する。

このトレー本体５１は、底壁５４の周囲に各一対の側壁５５及び端壁５６を連設し、側壁５５の両側から延びる折込片５７を二重構造の端壁５６で抱き込むことにより、形状が維持されるようになっている。

しかしながら、上記のようなトレーでは、パックＰを底壁５４上に直接置くため、輸送時の衝撃が緩和されることなくパックＰのいちごに作用し、また、仕切壁５２，５３が安定しないことから、パックＰの移動を十分に阻止できず、パックＰの底部や側部のいちごが傷みやすいという問題があった。

そこで、この発明は、輸送時におけるいちごの傷みを防止できるパック収納用トレーを提供することを課題とする。

上記課題を解決するため、この発明は、底壁の周囲に各一対の側壁及び端壁を設けたトレー本体と、その内部に挿入される仕切体とから成る段ボール製トレーにおいて、トレー本体の側壁の頂部から延びる内側板を下方へ折り曲げ、仕切体の枠板にパック挿入口を設け、枠板の外縁に外脚板を、パック挿入口の内縁に内脚板をそれぞれ連設し、外脚板及び内脚板を下方へ折り曲げ、内側板の下端に設けた係合突起と、底壁の係合穴との係合の遊びの範囲内で、内側板の下部を内脚板により外側へ押圧して揺動させ、内側板の反発に伴い、内脚板の係合突起を底壁の係合穴の内縁に押し付けて、内脚板の下部をトレー本体に固定し、パック挿入口に挿入したパックのフランジを枠板で持ち上げて、パックを宙吊り状態で支持するようにしたのである。

この発明に係るトレーでは、トレー本体にセットした仕切体が安定して強度に優れたものとなり、パックの移動が枠板で阻止されると共に、パックが四辺のフランジで枠板に持ち上げられて、宙吊り状態で支持され、パックの底面とトレー本体の底壁との間に隙間ができるので、輸送中の衝撃が緩和され、パックに詰められたいちごの傷みが防止される。

以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。このトレーは、いちごパックを４個収納するものであり、図１に示すように、段ボールシートを打ち抜いたトレー本体１及び２個の仕切体２のブランクから構成される。

トレー本体１のブランクでは、底壁１１の長辺に側壁１２が、短辺に端壁１３がそれぞれ連設され、側壁１２は、底壁１１から外側板１４、頂板１５及び内側板１６を順次連設したものとされている。端壁１３の両端縁には折込片１７が連設され、その先端には継手１７ａ，１７ｂが、一側には折曲部１７ｃがそれぞれ設けられている。

底壁１１には、外側板１４との境界に沿って２個の係合穴１１ａと、その両側方に位置する係合穴１１ｂとが設けられると共に、係合穴１１ａに対向する中間部に一対の係合穴１１ｃが、中央部に係合穴１１ｄがそれぞれ設けられている。係合穴１１ａは、外側板１４との境界から内方向に係合穴１１ｂよりも大きく切り込まれている。

内側板１６の先端縁には係合突起１６ａが２個ずつ設けられ、頂板１５には、内側板１６及び外側板１４に至る２本の切目線間に、係合穴１１ａに対応して段積突起１５ａとなる部分が設けられている。

一方、仕切体２のブランクでは、パック挿入口２１ａを２個ずつ備えた枠板２１から一対の外脚板２２が延出され、一方の外脚板２２の端縁中央部には係合突起２２ａが設けられている。また、枠板２１からこの外脚板２２へかけて、パック挿入口２１ａに連通する指入用の切込部２１ｂが形成されている。

また、パック挿入口２１ａの長手方向にわたって対向する内縁には、内脚板２３，２４が連設され、内脚板２３の先端両側部には係合突起２３ａが、内脚板２４の先端中央部には、係合突起２４ａがそれぞれ設けられている。

上記のようなブランクを組み立てるには、図２に示すように、トレー本体１の底壁１１から端壁１３を起こし、折込片１７を内側へ折り曲げ、継手１７ａ，１７ｂを係合させ、折曲部１７ｃを水平に折り曲げた状態で、側壁１２の外側板１４、頂板１５及び内側板１６で折込片１７を巻き込み、係合穴１１ａに係合突起１６ａを係合させる。

また、仕切体２の枠板２１から外脚板２２及び内脚板２３，２４を下方へ折り曲げ、隣接する２個の仕切体２の外脚板２２のうち、係合突起２２ａを有するもの同士を突き合わせて、仕切体２をトレー本体１の内部に挿入し、図３に示すように、係合突起２２ａ，２３ａ，２４ａをそれぞれ係合穴１１ｄ，１１ｂ，１１ｃに係合させる。

このとき、係合突起１６ａと係合穴１１ａとの係合の遊びの範囲内で、内側板１６の下部を内脚板２３により外側へ押圧して揺動させ、係合突起２３ａを係合穴１１ｂに差し込んで、内脚板２３を離すと、内側板１６の反発に伴い、係合突起２３ａが係合穴１１ｂの内縁に押し付けられて、内脚板２３の下部がトレー本体１に堅固に固定され、枠板２１の撓みが防止されて、仕切体２は、耐圧強度に優れたものとなる。

そして、上記のようなトレーにいちごパックＰを収納する際には、図４及び図５に示すように、パックＰを仕切体２のパック挿入口２１ａに挿入し、パックＰのフランジを枠板２１に載せる。これにより、パックＰは、四辺のフランジで枠板２１に持ち上げられて、宙吊り状態で支持される。

このように、パックＰを仕切体２で支持すると、パックＰのトレー本体１の内部における移動が阻止されると共に、トレー本体１の底壁１１とパックＰの底面との間に隙間ができ、輸送中の衝撃が緩和されるので、パックＰの底部や側部のいちごの潰れが防止され、潰れた部分からの腐敗が防止される。

なお、上記実施形態では、トレー本体１に仕切体２を２個セットするものを示したが、トレー本体１に１個の仕切体２のみをセットするトレーや、３個以上の仕切体２を並べてセットするトレーにおいても、内側板１６及び内脚板２３と底壁１１との係合部分に、上記と同様の構成を採用することができる。

また、トレー本体１の端壁１３の上端に仕切体２を連設して、一体のブランクとしておき、その連設部をヒンジとして仕切体２を内側へ旋回させ、トレー本体１にセットする構成を採用することもできる。

この発明の実施形態に係るトレーのブランクを示す図 同上のトレー本体と仕切体の分離状態を示す斜視図 同上のトレー本体に仕切体をセットした状態を示す斜視図 同上のトレーの使用状態を示す斜視図 同上の縦断側面図 従来のパック収納用トレーを示す斜視図

符号の説明

１ トレー本体
２ 仕切体
１１ 底壁
１１ａ，１１ｂ，１１ｃ，１１ｄ 係合穴
１２ 側壁
１３ 端壁
１４ 外側板
１５ 頂板
１５ａ 段積突起
１６ 内側板
１６ａ 係合突起
１７ 折込片
１７ａ，１７ｂ 継手
１７ｃ 折曲部
２１ 枠板
２１ａ パック挿入口
２１ｂ 切込部
２２ 外脚板
２３，２４ 内脚板
２２ａ，２３ａ，２４ａ 係合突起
Ｐ パック

Claims (1)

1. 底壁１１の周囲に各一対の側壁１２及び端壁１３を設けたトレー本体１と、その内部に挿入される仕切体２とから成り、トレー本体１の側壁１２の頂部から延びる内側板１６を下方へ折り曲げ、仕切体２の枠板２１にパック挿入口２１ａを設け、枠板２１の外縁に外脚板２２を、パック挿入口２１ａの内縁に内脚板２３をそれぞれ連設し、外脚板２２及び内脚板２３を下方へ折り曲げ、内側板１６の下端に設けた係合突起１６ａと、底壁１１の係合穴１１ａとの係合の遊びの範囲内で、内側板１６の下部を内脚板２３により外側へ押圧して揺動させ、内側板１６の反発に伴い、内脚板２３の係合突起２３ａを底壁１１の係合穴１１ｂの内縁に押し付けて、内脚板２３の下部をトレー本体１に固定し、パック挿入口２１ａに挿入したパックのフランジを枠板２１で持ち上げて、パックを宙吊り状態で支持するようにしたパック収納用トレー。

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