JP4051257B2

JP4051257B2 - 折り畳みコンテナー

Info

Publication number: JP4051257B2
Application number: JP2002294689A
Authority: JP
Inventors: 俊宏須山
Original assignee: Sanko Co Ltd
Current assignee: Sanko Co Ltd
Priority date: 2002-10-08
Filing date: 2002-10-08
Publication date: 2008-02-20
Anticipated expiration: 2022-10-08
Also published as: JP2004131092A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、底部を囲むように配設された側壁が、底部に重なるように折り畳むことができる折り畳みコンテナーに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
先ず最初に、図５〜図９を用いて、一例としての従来の折り畳みコンテナーについて説明する。
【０００３】
平面形状が略長方形の底部１は、その相対する長辺側に形成された高さの低い土手部１ａと、相対する短辺側に形成された高さの高い土手部１ｂとを有するとともに、高さの低い土手部１ａに、長側壁２がヒンジ連結され、また、高さの高い土手部１ｂに、短側壁３がヒンジ連結されている。また、底部１の高さの高い土手部１ｂの両端部には、高さの低い土手部１ａ方向に延在する角部補強ブロック１ｃが形成されている。更に、底部１の高さの低い土手部１ａの中央部には、必要に応じて、正面形状（高さの低い土手部１ａ側から見た形状）が略方形状の補強ブロック１ｄが突設されており、この補強ブロック１ｄの上面は、底部１の高さの高い土手部１ｂの上面と同じ高さに形成されている。
【０００４】
上述したように、底部１の高さの高い土手部１ｂの両端部には、高さの低い土手部１ａ方向に延在する角部補強ブロック１ｃが形成されているので、長側壁２の下部角部には、折り畳みコンテナーを箱型に組みたてた際に、角部補強ブロック１ｃが入り込む切り欠き凹部２ａが形成されているとともに、底部１の高さの低い土手部１ａには、補強ブロック１ｄが突設されているので、長側壁２の下部中央部には、折り畳みコンテナーを箱型に組みたてた際に、補強ブロック１ｄが入り込む切り欠き凹部２ｂが形成されている。
【０００５】
図７に示されているように、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーを折り畳むには、先ず最初に、底部１の高さの低い土手部１ａにヒンジ連結された長側壁２を、底部１方向に倒して、図６に示されているように、底部１の上に重ね、次いで、底部１の高さの高い土手部１ｂにヒンジ連結された短側壁３を、底部１方向に倒して、底部１に重ねられた長側壁２の上に重ねることにより、図５に示されているように、高さの低いコンパクトな状態に折り畳むことができるように構成されている。また、折り畳まれた状態から、後から倒された短側壁３を、略垂直に立て、次いで、先に倒された長側壁２を略垂直に立てることにより、箱型に組み立てることができるように構成されている。
【０００６】
４は、短側壁３の両端部から、短側壁３の板部３ａに対して直角で、且つ、長側壁２方向に延在する帯板状の短側壁側係合枠であり、短側壁側係合枠４には、適当数の嵌合孔４ａが穿設されている。なお、本実施例においては、３個の嵌合孔４ａが穿設されている。５は、短側壁側係合枠４付近の短側壁３に形成された弾性係止舌片であり、弾性係止舌片５の先端部には、短側壁３の板部３ａの内面３ａ１を越えて内側に突出した突出部５ａが形成されている。短側壁３に形成された弾性係止舌片５は、短側壁３の板部３ａに形成された垂直スリット６ａと垂直スリット６ａの上下端から、短側壁３の中央方向に、且つ、水平に延在する水平スリット６ｂとにより構成されるコの字状のスリット部６により形成されている。
【０００７】
７は、長側壁２の板部２ｃを、長側壁２の端部垂直フランジ２ｄを越えて延在することにより形成された縦長の長側壁側係合枠であり、長側壁側係合枠７の上部領域７’には、短側壁側係合枠４に穿設された嵌合孔４ａに挿入可能な嵌合凸部７ａが形成されている。本実施例においては、上記の短側壁側係合枠４に穿設された３個の嵌合孔４ａに対応して、３個の嵌合凸部７ａが形成されている。長側壁側係合枠７の上部角部には、上部フランジ２ｅから延在するとともに、上部フランジ２ｄの幅ｗ１より狭い幅ｗ２を有する水平部８ａと、水平部８ａ端部からは、嵌合凸部７ａのうち、一番上に位置する嵌合凸部７ａまで延在する垂直部８ｂとからなる略逆Ｌ字状の角枠８が形成されている。長側壁側係合枠７の嵌合凸部７ａが突設された上部領域７’は、端部垂直フランジ２ｄと、嵌合凸部７ａのうち、一番下に位置する嵌合凸部７ａの下方に位置する、端部垂直フランジ２ｄと同じ幅ｗ３の水平フランジ９とにより囲まれている。なお、７ｃは、一番上に位置する嵌合凸部７ａと、一番上に位置する嵌合凸部７ａの真下に位置する中嵌合凸部７ａとの間に形成された肉厚部である。
【０００８】
図５に示されているように、折り畳みコンテナーが折り畳まれた状態から、図６に示されているように、後から倒された短側壁３を略垂直に立て、次いで、先に倒された長側壁２を略垂直に立てることにより、図７に示されているように、箱型に組み立てることができるように構成されている。折り畳みコンテナーを箱型に組み立てた際には、短側壁３の短側壁側係合枠４が、長側壁２の長側壁側係合枠７の端部垂直フランジ２ｄと水平フランジ９とで囲まれた上部領域７’に挿入され、短側壁側係合枠４の内面４’が、長側壁側係合枠７の肉厚部７ｃに当接するとともに、短側壁側係合枠４に穿設された嵌合孔４ａに、長側壁２の長側壁側係合枠７に形成された嵌合凸部７ａが挿入され、更に、長側壁２の板部２ｃの内面２ｃ１が、短側壁３の弾性係止舌片５の突出部５ａに当接し、長側壁２が、簡単には、底部１方向に倒れないように構成されている。
【０００９】
また、図７に示されているように、箱型に組み立てられている状態において、短側壁３に形成された弾性係止舌片５を外側に押し出して、弾性係止舌片５の突出部５ａを、長側壁２の板部２ｃの内面２ｃ１から外し、その後、長側壁２を、底部１方向に倒して底部１に重ね、次いで、短側壁３を、底部１方向に倒すことにより、図５に示されているように、高さの低いコンパクトな状態に折り畳むことができるように構成されている。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の折り畳みコンテナーにおいては、折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態においては、短側壁３の短側壁側係合枠４に穿設された嵌合孔４ａに、長側壁２の長側壁側係合枠７に形成された嵌合凸部７ａが挿入されるとともに、長側壁２の板部２ｃの内面２ｃ１が、短側壁３の弾性係止舌片５の突出部５ａに当接し、長側壁２が、簡単には、底部１方向に倒れないように構成されているが、短側壁３の短側壁側係合枠４に穿設された嵌合孔４ａへの長側壁２の長側壁側係合枠７に形成された嵌合凸部７ａの挿入量が少ないので、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの上部に、平面形状が略長方形の開口部が、略菱形や略平行四辺形等に変形するような捻じが加わると、長側壁２の長側壁側係合枠７に形成された嵌合凸部７ａが、短側壁３の短側壁側係合枠４に穿設された嵌合孔４ａから抜け出るとともに、長側壁２の板部２ｃの内面２ｃ１に当接していた短側壁３の弾性係止舌片５が外れて、長側壁２が、底部１方向に傾動するという問題があった。上記のように、開口部が、略菱形や略平行四辺形等に変形するような捻じが加わった場合には、特に、長側壁２の長側壁側係合枠７に形成された嵌合凸部７ａのうち、一番上に位置する嵌合凸部７ａが、短側壁３の短側壁側係合枠４に穿設された嵌合孔４ａから排出し易い。上記の折り畳みコンテナーの上部の捻じは、物品が収容された折り畳みコンテナーを、相対する長側壁２或いは相対する短側壁３を持って持ち上げ運搬する場合に発生する。
【００１１】
本発明の目的は、上述した従来の折り畳みコンテナーが有する課題を解決することにある。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、底部と底部の一方の相対する土手部にヒンジ連結された一方の相対する側壁と底部のもう一方の相対する土手部にヒンジ連結されたもう一方の相対する側壁とからなる折り畳みコンテナーにおいて、折り畳まれた状態から先に立てられる相対する側壁には、突出部を有する弾性係止舌片が形成されているとともに、前記先に立てられる相対する側壁には、該側壁の板部の内面に対して垂直方向に延在し、且つ、嵌合孔が穿設された係合枠が形成されており、また、後から立てられる相対する側壁には、該側壁の板部を、該側壁の端部垂直フランジを越えて延在することにより形成された係合枠が形成されているとともに、前記後から立てられる相対する側壁に形成された係合枠には、前記先に立てられる相対する側壁に形成された係合枠の嵌合孔に挿入可能な嵌合凸部が突設されており、更に、前記先に立てられる相対する側壁に形成された係合枠の内面には、一番上に位置する嵌合孔の上縁に沿った水平部と前記係合枠の垂直端側に位置する垂直縁に沿った垂直部とからなる略逆Ｌ字状の突条を形成したものである。
【００１３】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものでない。なお、上述した従来の折り畳みコンテナーと同じ構成部材については、同じ符号が使用されており、また、その詳細な説明は省略する。
【００１４】
図１において、４０は、短側壁３の短側壁側係合枠４に穿設された嵌合孔４ａのうち、一番上に位置する嵌合孔４ａの上縁及び短側壁側係合枠４の垂直端４ｂ側に位置する垂直縁に沿って、短側壁側係合枠４の内面（短側壁３の板部３ａの内面３ａ１側の面）４’に突設された、略逆Ｌ状の突条であり、一番上に位置する嵌合孔４ａの上縁に沿った水平部４０ａと、短側壁側係合枠４の垂直端４ｂ側に位置する垂直縁に沿った垂直部４０ｂとから構成されている。
【００１５】
図２に示されているように、長側壁２の長側壁側係合枠７の上部角部に形成された水平部８ａと垂直部８ｂとからなる角枠８の垂直部８ｂは削除されており、従って、角枠８の水平部８ａと、一番上に位置する嵌合凸部７ａとの間には、短側壁３の短側壁側係合枠４に形成された略逆Ｌ状の突条４０の水平部４０ａが嵌合する切欠き凹部５０が形成されている。
【００１６】
上述したように、折り畳みコンテナーを箱型に組み立てた際には、短側壁３の短側壁側係合枠４が、長側壁２の長側壁側係合枠７の端部垂直フランジ２ｄと水平フランジ９とで囲まれた上部領域７’に挿入され、短側壁側係合枠４の内面４’が、長側壁側係合枠７の肉厚部７ｃに当接するとともに、短側壁側係合枠４に穿設された嵌合孔４ａに、長側壁２の長側壁側係合枠７に形成された嵌合凸部７ａが挿入され、且つ、長側壁２の板部２ｃの内面２ｃ１が、短側壁３の弾性係止舌片５の突出部５ａに当接し、長側壁２が、簡単には、底部１方向に倒れないように構成されている。
【００１７】
しかも、長側壁２の長側壁側係合枠７の角枠８の水平部８ａと、一番上に位置する嵌合凸部７ａとの間に形成された切欠き凹部５０には、短側壁３の短側壁側係合枠４に形成された略逆Ｌ状の突条４０の水平部４０ａが嵌合するとともに、長側壁側係合枠７に突設された一番上に位置する嵌合凸部７ａが、短側壁３の短側壁側係合枠４に穿設された略逆Ｌ状の突条４０内にも挿入され拘束されるように構成されているので、従来の折り畳みコンテナーのように、一番上に位置する嵌合凸部７ａが、短側壁側係合枠４の嵌合孔４ａにのみ挿入され拘束されている場合に比べて、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの上部が、捻じり変形を受けた際に、長側壁側係合枠７に突設されている一番上に位置する嵌合凸部７ａが、短側壁３の短側壁側係合枠４に穿設された嵌合孔４ａから、簡単に抜け出るようなことを防止することができる。従って、箱型に組み立てられ、物品が収容された折り畳みコンテナーを、相対する長側壁２或いは相対する短側壁３を持って持ち上げ運搬する場合に発生する折り畳みコンテナーの上部の捻じりに起因する長側壁２の長側壁側係合枠７と短側壁３の短側壁側係合枠４との係合解除を防止することができる。
【００１８】
なお、上述した実施例には、折り畳まれた状態から、先に、短側壁３を略垂直に立て、次いで、長側壁２を略垂直に立てて、折り畳みコンテナーを箱型に組み立てるようにした例が示されているが、先に、長側壁２を略垂直に立て、次いで、短側壁３を略垂直に立てて、折り畳みコンテナーを箱型に組み立てるように構成することもできる。この場合には、長側壁側係合枠７が、短側壁３に配設され、短側壁側係合枠４が、長側壁２に配設されることになる。
【００１９】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を有しているので、以下に記載する効果を奏するものである。
【００２０】
箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーを、相対する側壁を持って持ち上げ運搬する等の場合に発生する折り畳みコンテナーの上部の捻じりに起因する側壁の係合枠同士の係合解除を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は本発明の折り畳みコンテナーの短側壁の部分斜視図である。
【図２】図２は本発明の折り畳みコンテナーの長側壁の部分斜視図である。
【図３】図３は本発明の折り畳みコンテナーの箱型への組み立て直前の部分斜視図である。
【図４】図４は本発明の折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態の部分斜視図である。
【図５】図５は従来の折り畳みコンテナーが折り畳まれた状態の斜視図である。
【図６】図６は従来の折り畳みコンテナーの折り畳み途中或いは組み立て途中の斜視図である。
【図７】図７は従来の折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態の斜視図である。
【図８】図８は従来の折り畳みコンテナーの短側壁の部分斜視図である。
【図９】図９は従来の折り畳みコンテナーの長側壁の部分斜視図である。
【符号の説明】
１・・・・・・・・・・・・底部
２・・・・・・・・・・・・長側壁
３・・・・・・・・・・・・短側壁
４・・・・・・・・・・・・短側壁側係合枠
４ａ・・・・・・・・・・・嵌合孔
５・・・・・・・・・・・・弾性係止舌片
７・・・・・・・・・・・・長側壁側係合枠
７ａ・・・・・・・・・・・嵌合凸部
４０・・・・・・・・・・・突条

Claims

底部と底部の一方の相対する土手部にヒンジ連結された一方の相対する側壁と底部のもう一方の相対する土手部にヒンジ連結されたもう一方の相対する側壁とからなる折り畳みコンテナーにおいて、折り畳まれた状態から先に立てられる相対する側壁には、突出部を有する弾性係止舌片が形成されているとともに、前記先に立てられる相対する側壁には、該側壁の板部の内面に対して垂直方向に延在し、且つ、嵌合孔が穿設された係合枠が形成されており、また、後から立てられる相対する側壁には、該側壁の板部を、該側壁の端部垂直フランジを越えて延在することにより形成された係合枠が形成されているとともに、前記後から立てられる相対する側壁に形成された係合枠には、前記先に立てられる相対する側壁に形成された係合枠の嵌合孔に挿入可能な嵌合凸部が突設されており、更に、前記先に立てられる相対する側壁に形成された係合枠の内面には、一番上に位置する嵌合孔の上縁に沿った水平部と前記係合枠の垂直端側に位置する垂直縁に沿った垂直部とからなる略逆Ｌ字状の突条が形成されていることを特徴とする折り畳みコンテナー。