JP3828605B2 - 車両のブレーキ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスタシリンダ及びブレーキシリンダ間に介装した常開型電磁弁と、ブレーキシリンダ及びリザーバ間に介装した常閉型電磁弁とを制御手段で開閉制御することによりアンチロックブレーキ制御を行う車両のブレーキ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる車両のブレーキ制御装置は、特開平7−165043号公報により既に知られている。このブレーキ制御装置の常開型電磁弁はリニアソレノイドによって開度を連続的に制御することが可能であり、常開型電磁弁の開度をソレノイドで単にON/OFF制御する場合に発生する振動や騒音を、前記連続的な開度制御によって軽減することができる。
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記従来のものは、アンチロックブレーキ制御において車輪がロック傾向になると、常開型電磁弁を完全に閉弁した状態でブレーキシリンダ油圧を減圧して車輪速を回復させ、その結果ロックが解消されると常開型電磁弁の開度を次第に増加させることにより、制動力を滑らかに増加させるようになっている。しかしながらブレーキシリンダ油圧の増圧時に、それまで全閉状態にあった常開型電磁弁のリニアソレノイドに印加されている電流を漸減させて該常開型電磁弁の開度を漸増させようとしても、常開型電磁弁が実際に開弁し始めるまでにタイムラグが発生してスムーズな増圧が行われない問題がある。
【0003】
その理由は以下の通りである。即ち、ブレーキシリンダ油圧の減圧時に常開型電磁弁のリニアソレノイドに印加される電流値は該常開型電磁弁をマスタシリンダ油圧に対抗して完全に閉弁させるだけの大きな値であるため、増圧時に前記電流値を初期値として電流を減少させても常開型電磁弁は即座に開弁せず、前記初期値から所定量だけ電流値が減少した時点で初めて常開型電磁弁が開弁するからである。
【0004】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ブレーキシリンダ油圧の増圧時に常開型電磁弁の電磁手段に印加する電気量の初期値を適切に設定することにより、前記増圧時におけるタイムラグの発生やショックの発生を回避することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、マスタシリンダ及びブレーキシリンダ間に介装されて該マスタシリンダからの油圧が開弁方向に作用するとともに電磁手段により閉弁方向に駆動可能な常開型電磁弁と、ブレーキシリンダ及びリザーバ間に介装された常閉型電磁弁とを備えてなり、制御手段で前記常開型電磁弁及び常閉型電磁弁を制御することにより、ブレーキシリンダに伝達される油圧の減圧及び増圧を含むサイクルを繰り返し実行可能である車両のブレーキ制御装置において、前記制御手段は、減圧時には前記電磁手段に印加する電気量をマスタシリンダからの油圧に抗して常開型電磁弁を完全に閉弁させ得る最大電気量に設定し、且つ増圧開始時には前記電磁手段に印加する電気量を前記最大電気量よりも小さい初期電気量に設定し、且つまた増圧時には前記電磁手 段に印加する電気量を前記初期電気量から漸減させ、また制動開始後の最初の減圧及び増圧が終了した以後のサイクルにおいては、前回の増圧終了時に前記電磁手段に印加されている電気量に、該増圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧と今回の減圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧との差圧である減圧量に基づいて定めた電気量を加算して、今回の増圧開始時の前記初期電気量を決定することを特徴とする。
【0006】
また請求項2に記載された発明は、マスタシリンダ及びブレーキシリンダ間に介装されて該マスタシリンダからの油圧が開弁方向に作用するとともに電磁手段により閉弁方向に駆動可能な常開型電磁弁と、ブレーキシリンダ及びリザーバ間に介装された常閉型電磁弁とを備えてなり、制御手段で前記常開型電磁弁及び常閉型電磁弁を制御することにより、ブレーキシリンダに伝達される油圧の減圧及び増圧を含むサイクルを繰り返し実行可能である車両のブレーキ制御装置において、前記制御手段は、減圧時には前記電磁手段に印加する電気量をマスタシリンダからの油圧に抗して常開型電磁弁を完全に閉弁させ得る最大電気量に設定すると共に、増圧時には前記電磁手段に印加する電気量を漸減させ、また制動開始後の最初の減圧及び増圧が終了した以後のサイクルにおいては、前回の増圧終了時に前記電磁手段に印加されている電気量に、該増圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧と今回の減圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧との差圧である減圧量に基づいて定めた電気量を加算して、今回の増圧開始時に初期電気量を決定すると共に、今回の増圧時において前記電磁手段に印加する電気量を、前記初期電気量に達するまでは急激に減少させ、前記初期電気量に達した後は、それまでの減少速度よりも緩やかな減少速度で減少させることを特徴とする。
【0007】
また請求項3に記載された発明は、マスタシリンダ及びブレーキシリンダ間に介装されて該マスタシリンダからの油圧が開弁方向に作用するとともに電磁手段により閉弁方向に駆動可能な常開型電磁弁と、ブレーキシリンダ及びリザーバ間に介装された常閉型電磁弁とを備えてなり、制御手段で前記常開型電磁弁及び常閉型電磁弁を制御することにより、ブレーキシリンダに伝達される油圧の減圧及び増圧を含むサイクルを繰り返し実行可能である車両のブレーキ制御装置において、前記制御手段は、減圧時には前記電磁手段に印加する電気量をマスタシリンダからの油圧に抗して常開型電磁弁を完全に閉弁させ得る最大電気量に設定し、且つ増圧開始時には前記電磁手段に印加する電気量を前記最大電気量よりも小さい初期電気量に設定し、且つまた増圧時には前記電磁手段に印加する電気量を前記初期電気量から漸減させ、また制動開始後の最初のサイクルにおいては、制動開始後の最初の減圧開始から最初の増圧開始までのマスタシリンダ油圧の増圧量と、前記最初の減圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧の減圧量とに基づいて、前記最初の増圧開始時の前記初期電気量を決定することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0009】
図1〜図3は本発明の第1実施例を示すもので、図1は車両のブレーキ装置の油圧回路図、図2は常開型電磁弁の縦断面図、図3は作用を説明するタイムチャートである。
【0010】
図1に示すように、ブレーキペダル1の操作により油圧を発生するマスタシリンダ2は左右の前輪Wf,Wfのブレーキシリンダ3,3に連なる出力ポート4と、左右の後輪Wr,Wrのブレーキシリンダ5,5に連なる出力ポート6とを備える。各出力ポート4,6とそれぞれのブレーキシリンダ3,3;5,5との間に、実質的に同一の構造を備えたアンチロックブレーキ装置7…が介装される。以下、その代表として、出力ポート4と一方の後輪Wrのブレーキシリンダ5との間に介装されたアンチロックブレーキ装置7の構造を説明する。
【0011】
アンチロックブレーキ装置7は、マスタシリンダ2の出力ポート4及びブレーキシリンダ5間に設けたリニアソレノイド弁よりなる常開型電磁弁Voと、ブレーキシリンダ5と及びリザーバ8間に設けたソレノイド弁よりなる常閉型電磁弁Vcと、リザーバ8のブレーキオイルを出力ポート4とブレーキシリンダ5との間に戻すオイルポンプ9と、オイルポンプ9の上流側に設けた吸入弁10と、オイルポンプ9の下流側に設けた吐出弁11と、常開型電磁弁Voに対して並列に設けたチェック弁12とを備える。
【0012】
それぞれの前輪Wf,Wf及び後輪Wr,Wrに設けた車輪速センサ13…からの信号が入力される電子制御ユニットUは、車体速と各車輪の車輪速とを算出し、車体速及び車輪速に基づいて何れかの車輪がロックしそうになったことが検出された場合に、その車輪の制動力を低減すべくアンチロックブレーキ装置7の常開型電磁弁Vo、常閉型電磁弁Vc及びオイルポンプ9の作動を制御する。
【0013】
図2に示すように、常開型電磁弁Voは、マスタシリンダ2に連なる入力ポート21と、ブレーキシリンダ5に連なる出力ポート22とを形成したハウジング23を備える。入力ポート21に形成したバルブシート24に当接可能に対向するバルブボディ25は、弁軸26を介してハウジング23に内部に摺動自在に嵌合するコア27に連結される。バルブボディ25は、ハウジング23とコア27との間に縮設した弱いスプリング29でバルブシート24から離反する方向に付勢される。
【0014】
また出力ポート22はコア27の外面とハウジング23の内面との間の隙間を介して該コア27の背面に連通しているため、入力ポート21に伝達されるマスタシリンダ油圧をPmとし、出力ポート22に伝達されるブレーキシリンダ油圧をPbとし、バルブシート24の断面積をAとすると、バルブボディ25はA(Pm−Pb)の荷重でバルブシート24から離反する方向に付勢される。
【0015】
バルブボディ25をバルブシート24に着座する方向に付勢すべく、コア27を駆動するためのリニアソレノイド28がハウジング23に設けられる。リニアソレノイド28は電子制御ユニットUに接続されてデューティ制御され、コア27つまりバルブボディをバルブシート24に向けて任意の大きさの推力Fで付勢することができる。
【0016】
次に、前述の構成を備えた本発明の実施例の作用を、図3のタイムチャートを参照しながら、一方の後輪Wrの制動を例にとって説明する。尚、他方の後輪Wrの制動作用及び前輪Wf,Wfの制動作用も、前記一方の後輪Wrの制動作用と実質的に同一である。
【0017】
ドライバーがブレーキペダル1を踏むとマスタシリンダ2が発生した油圧(マスタシリンダ油圧Pm)が出力ポート4から出力される。アンチロックブレーキ制御が行われない通常時には、アンチロックブレーキ装置7…の常開型電磁弁Voは開弁しており且つ常閉型電磁弁Vcは閉弁しているため、前記マスタシリンダ油圧Pmはそのままブレーキシリンダ油圧Pbとしてブレーキシリンダ5に伝達されて車輪を制動する。
【0018】
例えば路面摩擦係数μが小さいために前記制動により車輪がロック傾向になって車輪速VWが車体速VVに対して低下すると、電子制御ユニットUからの指令により常開型電磁弁Voのリニアソレノイド28に最大電流値IMAX を印加して該常開型電磁弁Voを完全に閉弁するとともに、常閉型電磁弁Vcに通電して開弁状態に切り換える。これにより、マスタシリンダ油圧Pmは閉弁した常開型電磁弁Voに遮断されてブレーキシリンダ5に伝達されなくなり、且つブレーキシリンダ油圧Pbが開弁した常閉型電磁弁Vcを介してリザーバ8に排出されるため、ブレーキシリンダ油圧Pbが減圧される。このとき、リザーバ8に排出された作動油は、オイルポンプ9の作動によりマスタシリンダ2側に戻される。
【0019】
ブレーキシリンダ油圧Pbが所定値まで減圧されると、常閉型電磁弁Vcに対する通電を中止してブレーキシリンダ5とリザーバ8との連通を遮断することにより、ブレーキシリンダ油圧Pbの保持を行う。その結果、ブレーキシリンダ5の制動力の減少により、車輪のロック傾向により低下していた車輪速VVが回復に転じて車体速VVに近づくと、常開型電磁弁Voに供給する電流値Iを制御して該常開型電磁弁Voを所定開度に開弁することにより、ブレーキシリンダ油圧Pbを増圧する。このようにブレーキシリンダ油圧Pbの減圧(保持を含む)と増圧とを含むサイクルを第1サイクル→第2サイクル→第3サイクル…の如く繰り返し行うことにより、車輪のロックを防止しながら最大限の制動力を発生させることができる。
【0020】
さて、ブレーキシリンダ油圧Pbを減圧(保持)から増圧に転じさせるべく 常開型電磁弁Voのリニアソレノイド28に印加する電流値I(即ち、リニアソレノイド28により発生する閉弁方向の推力F)を漸減させて該常開型電磁弁Voの開度を漸増させるとき、その電流値Iを常開型電磁弁Voの閉弁時に印加する前記最大電流値IMAX から漸減させることなく、所定の初期電流値I0 から漸減させる。図3には、一例として第2サイクルにおける初期電流値I0 が示されている。
【0021】
常開型電磁弁Voのリニアソレノイド28に初期電流値I0 が印加されたとき、該リニアソレノイド28が発生する閉弁方向の推力F0 は、マスタシリンダ油圧Pmとブレーキシリンダ油圧Pbとの差圧により作用する前述した開弁方向の荷重、つまりA(Pm−Pb)に釣り合うように設定されており、電流値Iを前記初期電流値I0 から漸減させることにより、ブレーキシリンダ油圧Pbはタイムラグやショックなしに速やかに増加し始める。
【0022】
尚、スプリング29による開弁方向の付勢力は、油圧による開弁方向の荷重であるA(Pm−Pb)やリニアソレノイド28による閉弁方向の推力Fに比べて遙に小さいため、無視することができる。
【0023】
前記初期電流値I0 の算出は以下のようにして行われる。即ち、今回(第2サイクル)の増圧開始時の初期電流値I0 を求めるには、先ず前回(第1サイクル)の増圧終了時のブレーキシリンダ圧Pb1 と今回の減圧終了時のブレーキシリンダ油圧Pb0 との差圧である減圧量ΔPbを算出し、続いて前回の増圧終了時のブレーキシリンダ圧Pb 1 に相当する電流値I1 に前記減圧量ΔPbに相当する差電流ΔIを加算すれば良い。
【0024】
前回の増圧終了時のブレーキシリンダ圧Pb1 と今回の減圧終了時のブレーキシリンダ油圧Pb0 との差圧である減圧量ΔPbは、減圧時における常閉型電磁弁Vcの開弁時間T1 に基づいて推定することができる。なぜならば、常閉型電磁弁Vcの開弁によりブレーキシリンダ油圧Pbが減圧されるとき、その減圧量である前記減圧量ΔPbは、常閉型電磁弁Vcの開弁時間T1 に略比例して増加するからである。
【0025】
仮に、増圧開始時にリニアソレノイド28に印加する電流値Iを前記初期電流値I0 から漸減させずに最大電流値IMAX から漸減させると、その電流値Iが最大電流値IMAX から初期電流値I0 に減少するまで常開型電磁弁Voが開弁しないためにタイムラグが発生することになる。
【0026】
ところで、第2サイクル以降の増圧開始時における初期電流値I0 は前述した手法で算出することが可能であるが、第1サイクルの増圧開始時における初期電流値I0 は前述した手法で算出することができない。なぜならば、初期電流値I0 を算出するには、その前のサイクルの増圧終了時のブレーキシリンダ圧Pb1 を知ることが必要であるが、第1サイクルにはその前のサイクルが存在しないために減圧開始時に電流値Iは0から最大電流値IMAX に立ち上がることになり、従って前回のサイクルの増圧終了時の前記ブレーキシリンダ油圧Pb1 を知ることができないからである。そこで、第1サイクルの増圧開始時における初期電流値I0 ′を算出する際には、増圧開始時のマスタシリンダ油圧Pmとブレーキシリンダ油圧Pbとの差圧ΔPを他の方法で推定し、その差圧ΔPが得られる初期電流値I0 ′を算出してリニアソレノイド28に印加する。上記した第1サイクルの増圧開始時の初期電流値I0 ′は、以下に説明する(1) 〜(6) の手順で算出される。
【0027】
(1) 先ず、減圧開始後の車輪速VWの回復時間T2 を検出する。一般に車輪速VWの回復時間T2 は路面摩擦係数μに応じて変化し、路面摩擦係数μが小さければ回復時間T 2 が長くなり、路面摩擦係数μが大きければ回復時間T2 が短くなる。
【0028】
(2) 次に、前記車輪速VWの回復時間T2 に基づいて、第1サイクルの減圧開始時のマスタシリンダ油圧Pm(即ち、ブレーキシリンダ油圧Pb2 )を推定する。回復時間T2 が長ければ路面摩擦係数μが小さく、従って車輪がロックし易いために減圧を開始するブレーキシリンダ油圧Pb2 は小さくなり、逆に回復時間T2 が短ければ路面摩擦係数μが大きく、従って車輪がロックし難いために減圧を開始するブレーキシリンダ油圧Pb2 は大きくなる。
【0029】
(3) 次に、制動開始からブレーキシリンダ油圧がPb2 に増加するまでの時間T3 を検出することにより、マスタシリンダ油圧Pmの増加速度Pb2 /T3 を算出する。
【0030】
(4) 次に、第1サイクルの減圧開始から増圧開始までの時間T4 を検出し、この時間T4 を前記マスタシリンダ油圧Pmの増加速度Pb2 /T3 に乗算することにより、減圧開始時のマスタシリンダ油圧Pb2 と増圧開始時におけるマスタシリンダ油圧Pmとの差圧である増圧量ΔPmを、ΔPm=Pb2 (T4 /T3 )に基づいて推定する。即ち、マスタシリンダ油圧Pmは一定の増加速度を持つと仮定し、減圧開始時のマスタシリンダ油圧Pb2 を前記時間T3 ,T4 で比例配分することにより前記増圧量ΔPmを推定することができる。
【0031】
(5) 次に、ブレーキシリンダ油圧Pbの減圧量ΔPbを、前述と同様にして常閉型電磁弁Vcの開弁時間から推定する。
【0032】
(6) そして最後に、(4) で求めた増圧量ΔPmと (5)で求めた減圧量ΔPbとを加算して差圧ΔP=ΔPm+ΔPbを求め、この差圧ΔPに相当する電流値Iを初期電流値I0 ′としてリニアソレノイド28を駆動する。
【0033】
以上のように、第1サイクルの増圧開始時において常開型電磁弁Voのリニアソレノイド28に適切な初期電流値I0 ′を印加することが可能となり、その増圧期間にタイムラグを発生させることなくブレーキシリンダ油圧Pbを増加させることができる。
【0034】
次に、図4に基づいて本発明の第2実施例を説明する。
【0035】
図3に示す第1実施例では、増圧時にリニアソレノイド28の電流値Iを初期電流値I0 からリニアに減少させ、これによりブレーキシリンダ油圧Pbをリニアに増加させている。一方、図4に示す第2実施例では、増圧期間を第1期間t1 、第2期間t2 及び第3期間t3 に分割し、これらの期間において電流値Iの減少速度を異ならせている。
【0036】
これを具体的に説明すると、増圧開始直後に電流値Iを最大電流値IMAX から初期電流値I0 まで瞬間的に減少させることなく、期間t1 の間に減少させている。その意味するところは、常閉型電磁弁Vcの開弁時間に基づいて算出した減圧量ΔPbはある程度の誤差を含むため、その減圧量ΔPbに基づいて算出した初期電流値I0 にも所定の誤差がある。従って、電流Iを最大電流値IMAX から初期電流値I0 まで瞬間的に減少させると、常開型電磁弁Voが急激に開弁してブレーキシリンダ油圧Pbが急激に立ち上がる可能性がある。しかしながら、電流値Iを期間t1 の間に最大電流値IMAX から初期電流値I0 まで減少させることにより、前記常開型電磁弁Voの急激な開弁を抑制して振動や騒音の発生を防止することができる。このとき、初期電流値I0 を低めに設定しておけば、常開型電磁弁Voの開弁遅れによる増圧のタイムラグを回避することができる。
【0037】
また、前記第1期間t1 に続く第2期間t2 では電流値Iを比較的に急激に減少させ、それに続く第3期間t3 では電流Iを比較的に緩慢に減少させる。これにより、車輪のスリップ率が未だ小さい第2期間t2 にブレーキシリンダ油圧Pbを早めに増圧して制動力を確保するとともに、車輪のスリップ率が大きくなる第3期間t3 にブレーキシリンダ油圧Pbをゆっくりと増圧してスリップ率の急激な増加を抑制し、その結果として適切なスリップ率を可及的に長く保つことが可能となる。
【0038】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、ブレーキシリンダ油圧の減圧時には常開型電磁弁を完全に閉弁させ得る最大電気量を電磁手段に印加し、また増圧時には電磁手段に印加する電気量を漸減するようにしたブレーキ制御装置において、前回の増圧終了時に電磁手段に印加されている電気量と、前回の増圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧と、今回の減圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧の減圧量とに基づいて、前記最大電気量よりも小さな初期電気量を決定し、今回の増圧開始時に前記初期電気量を電磁手段に印加するので、タイムラグの発生やショックの発生を抑制しながらブレーキシリンダ油圧をスムーズに増圧して制動力を確保することができる。
【0040】
また請求項2の発明によれば、ブレーキシリンダ油圧の減圧時には常開型電磁弁を完全に閉弁させ得る最大電気量を電磁手段に印加し、また増圧時には電磁手段に印加する電気量を漸減するようにしたブレーキ制御装置において、前回の増圧終了時に電磁手段に印加されている電気量と、前回の増圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧と、今回の減圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧の減圧量とに基づいて前記最大電気量よりも小さな初期電気量を決定し、今回の増圧時に電磁手段に印加する電気量を、前記初期電気量に達するまでは急激に減少させ、前記初期電気量に達した後は、それまでの減少速度よりも緩やかな減少速度で減少させるので、タイムラグの発生やショックの発生を抑制しながらブレーキシリンダ油圧をスムーズに増圧して制動力を確保することができる。しかもブレーキシリンダに伝達される油圧を増圧するときに、車輪のスリップ率が未だ小さいときに油圧を急激に増圧して制動力を確保するとともに、車輪のスリップ率が大きくなったときに油圧を緩やかに増圧してスリップ率の急激な増加を抑制し、その結果として適切なスリップ率を可及的に長く保つことが可能となる。
【0041】
また請求項3の発明によれば、ブレーキシリンダ油圧の減圧時には常開型電磁弁を完全に閉弁させ得る最大電気量を電磁手段に印加し、また増圧時には電磁手段に印加する電気量を漸減するようにしたブレーキ制御装置において、制動開始後の最初の減圧開始から最初の増圧開始までのマスタシリンダ油圧の増圧量と、最初の減圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧の減圧量とに基づいて、前記最大電気量よりも小さな初期電気量を決定し、最初の増圧開始時に前記初期電気量を電磁手段に印加するので、タイムラグの発生やショックの発生を抑制しながらブレーキシリンダ油圧をスムーズに増圧して制動力を確保する ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両のブレーキ装置の油圧回路図
【図2】 常開型電磁弁の縦断面図
【図3】 作用を説明するタイムチャート
【図4】 第2実施例に係るタイムチャート
【符号の説明】
2 マスタシリンダ
5 ブレーキシリンダ
8 リザーバ
28 リニアソレノイド(電磁手段)
I 電流値(電気量)
I 1 電流値(電気量)
I0 初期電流値(初期電気量)
I0 ′ 初期電流値(初期電気量)
Pb ブレーキシリンダ油圧
Pm マスタシリンダ油圧
ΔPb 減圧量
ΔPm 増圧量
T1 時間
T2 時間
T3 時間
T4 時間
U 電子制御ユニット(制御手段)
Vo 常開型電磁弁
Vc 常閉型電磁弁
μ 路面摩擦係数
Claims (3)
- マスタシリンダ(2)及びブレーキシリンダ(5)間に介装されて該マスタシリンダ(2)からの油圧が開弁方向に作用するとともに電磁手段(28)により閉弁方向に駆動可能な常開型電磁弁(Vo)と、ブレーキシリンダ(5)及びリザーバ(8)間に介装された常閉型電磁弁(Vc)とを備えてなり、制御手段(U)で前記常開型電磁弁(Vo)及び常閉型電磁弁(Vc)を制御することにより、ブレーキシリンダ(5)に伝達される油圧の減圧及び増圧を含むサイクルを繰り返し実行可能である車両のブレーキ制御装置において、
前記制御手段(U)は、減圧時には前記電磁手段(28)に印加する電気量(I)をマスタシリンダ(2)からの油圧に抗して常開型電磁弁(Vo)を完全に閉弁させ得る最大電気量(I MAX )に設定し、且つ増圧開始時には前記電磁手段(28)に印加する電気量(I)を前記最大電気量(I MAX )よりも小さい初期電気量(I 0 ′,I 0 )に設定し、且つまた増圧時には前記電磁手段(28)に印加する電気量(I)を前記初期電気量(I 0 ′,I 0 )から漸減させ、
また制動開始後の最初の減圧及び増圧が終了した以後のサイクルにおいては、前回の増圧終了時に前記電磁手段(28)に印加されている電気量(I 1 )に、該増圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧(Pb 1 )と今回の減圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧(Pb 0 )との差圧である減圧量(ΔPb)に基づいて定めた電気量(ΔI)を加算して、今回の増圧開始時の前記初期電気量(I0 )を決定することを特徴とする、車両のブレーキ制御装置。 - マスタシリンダ(2)及びブレーキシリンダ(5)間に介装されて該マスタシリンダ(2)からの油圧が開弁方向に作用するとともに電磁手段(28)により閉弁方向に駆動可能な常開型電磁弁(Vo)と、ブレーキシリンダ(5)及びリザーバ(8)間に介装された常閉型電磁弁(Vc)とを備えてなり、制御手段(U)で前記常開型電磁弁(Vo)及び常閉型電磁弁(Vc)を制御することにより、ブレーキシリンダ(5)に伝達される油圧の減圧及び増圧を含むサイクルを繰り返し実行可能である車両のブレーキ制御装置において、
前記制御手段(U)は、減圧時には前記電磁手段(28)に印加する電気量(I)をマスタシリンダ(2)からの油圧に抗して常開型電磁弁(Vo)を完全に閉弁させ得る最大電気量(I MAX )に設定すると共に、増圧時には前記電磁手段(28)に印加する電気量(I)を漸減させ、
また制動開始後の最初の減圧及び増圧が終了した以後のサイクルにおいては、前回の増圧終了時に前記電磁手段(28)に印加されている電気量(I 1 )に、該増圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧(Pb 1 )と今回の減圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧(Pb 0 )との差圧である減圧量(ΔPb)に基づいて定めた電気量(ΔI)を加算して、今回の増圧開始時に初期電気量(I 0 )を決定すると共に、今回の増圧時において前記電磁手段(28)に印加する電気量(I)を、前記初期電気量(I 0 )に達するまでは急激に減少させ、前記初期電気量(I 0 )に達した後は、それまでの減少速度よりも緩やかな減少速度で減少させることを特徴とする、車両のブレーキ制御装置。 - マスタシリンダ(2)及びブレーキシリンダ(5)間に介装されて該マスタシリンダ(2)からの油圧が開弁方向に作用するとともに電磁手段(28)により閉弁方向に駆動可能な常開型電磁弁(Vo)と、ブレーキシリンダ(5)及びリザーバ(8)間に介装された常閉型電磁弁(Vc)とを備えてなり、制御手段(U)で前記常開型電磁弁(Vo)及び常閉型電磁弁(Vc)を制御することにより、ブレーキシリンダ(5)に伝達される油圧の減圧及び増圧を含むサイクルを繰り返し実行可能である車両のブレーキ制御装置において、
前記制御手段(U)は、減圧時には前記電磁手段(28)に印加する電気量(I)をマスタシリンダ(2)からの油圧に抗して常開型電磁弁(Vo)を完全に閉弁させ得る最大 電気量(I MAX )に設定し、且つ増圧開始時には前記電磁手段(28)に印加する電気量(I)を前記最大電気量(I MAX )よりも小さい初期電気量(I 0 ′,I 0 )に設定し、且つまた増圧時には前記電磁手段(28)に印加する電気量(I)を前記初期電気量(I 0 ′,I 0 )から漸減させ、
また制動開始後の最初のサイクルにおいては、制動開始後の最初の減圧開始から最初の増圧開始までのマスタシリンダ油圧(Pm)の増圧量(ΔPm)と、前記最初の減圧終了時におけるブレーキシリンダ油圧(Pb)の減圧量(ΔPb)とに基づいて、前記最初の増圧開始時の前記初期電気量(I0 ′)を決定することを特徴とする、車両のブレーキ制御装置。
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