JP2001055127A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

ブレーキ制御装置

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JP2001055127A
JP2001055127A JP11230392A JP23039299A JP2001055127A JP 2001055127 A JP2001055127 A JP 2001055127A JP 11230392 A JP11230392 A JP 11230392A JP 23039299 A JP23039299 A JP 23039299A JP 2001055127 A JP2001055127 A JP 2001055127A
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control
pressure
brake
motor
gate valve
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JP11230392A
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Inventor
Mitsuo Sasaki
光雄 佐々木
Katsuya Iwasaki
克也 岩崎
Yukihiko Inoue
幸彦 井上
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アキュムレータを用いることなくポンプを用
いたコンパクトな構成とするとともに、ポンプとしてA
BS制御兼用の高吐出圧のものを用いた構成としなが
ら、エネルギ損失の削減を図り、かつ使用頻度ならびに
発熱を抑えて耐久性の向上を図り、かつABS制御時に
作動不良が生じることの無いようにして装置の信頼性向
上を図ること。 【解決手段】 走行状態判断手段hが判断する走行状態
に応じて、車両の制動の必要性ならびにホイルシリンダ
bに供給するブレーキ液圧である目標液圧を決定し、こ
の決定に応じてポンプgのモータMならびにゲート弁d
を作動させて自動的に制動力を発生させる自動制動制御
を実行する制御手段jを備えたブレーキ制御装置であっ
て、制御手段jを、自動制動制御の実行時には、モータ
Mを目標液圧に応じて比例制御により作動させるととも
に、ゲート弁dの開度を目標液圧に応じて比例制御によ
り作動させるよう構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車において、
車両の走行状況に対応して必要に応じて運転者のブレー
キ操作による液圧源とは別に設けた制御用液圧源からホ
イルシリンダに向けて供給することによって自動的に制
動をかける自動制動制御を実行するブレーキ制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動制動制御を実行するブレーキ
制御装置としては、例えば、特開平5−286428号
公報に記載のものや、特開平8−150909号公報に
記載のものが知られている。
【0003】前者の従来技術は、制御用油圧源としてポ
ンプを備え、このポンプから供給される油圧を油圧制御
弁により、発生させたい制動力に応じた油圧に調整して
ホイルシリンダに供給するよう構成されている。また、
この従来技術にあっては、いわゆる「カックンブレー
キ」となるのを防止すべく、油圧制御弁をデューティ制
御により減圧作動させるように構成されている。
【0004】後者の従来技術は、制御用油圧源として油
圧を蓄圧しておくアキュムレータを備え、このアキュム
レータの油圧を加圧ソレノイド弁により調圧してホイル
シリンダへ供給するよう構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、ブレ
ーキ制御装置としては、運転者が制動操作を行ったとき
に車輪がロックするのを防止するABS制御を実行する
ものや、車両姿勢が過度のオーバステアやアンダステア
となったときに、所望の車輪に制動力を発生させて車両
姿勢を安定させる方向にヨーモーメントを発生させる車
両挙動制御を行う装置が知られている。これらの装置に
は、ホイルシリンダを減圧する際にホイルシリンダから
リザーバに逃がしたブレーキ液を、マスタシリンダ側に
戻すポンプが設けられているが、このポンプおよびこれ
を駆動させるモータは、従来、ON/OFF制御されて
いる。
【0006】また、ABS制御を実行する装置にあって
は、ポンプは、運転者の操作ブレーキ圧に高まっている
ブレーキ回路にブレーキ液を戻す必要があるため、ポン
プの吐出圧力は、例えば、200気圧以上の高圧に設定
されている。これに対して、上述の車両挙動制御を実行
する装置にあっては、ポンプは、急制動を実行可能な吐
出圧が必要であるが、運転者が制動操作を行っていない
ブレーキ回路に吐出するから、必要なポンプの吐出圧
は、例えば、140気圧程度で充分に性能が確保でき
る。さらに、上述の自動制動制御を実行する場合、基本
的には急制動は実行しないため、制御用の液圧源として
求められる圧力は、例えば、最大30気圧程度である。
【0007】ここで、前者の従来技術(特開平5−28
6428号公報)にあっては、ポンプから吐出した油圧
を油圧制御弁により調圧する構成であるため、ポンプの
吐出圧をABS制御用に設定しておけば、他の制御を実
行する場合、油圧制御弁により減圧して供給することに
より対応できる。しかしながら、このような構成にあっ
ては、通常、ポンプを駆動するモータは、ON/OFF
制御であり、モータを駆動させている間は、常にポンプ
の定格出力圧が吐出されるため、自動制動制御時には、
ポンプで発生する圧力の殆どをリザーバなどに逃がす必
要があり、モータに対して非常にエネルギ損失が大きい
という問題があるとともに、自動制動制御の場合、他の
制御に比べて作動頻度が高く、発熱量が大きくなって耐
久性に悪影響を及ぼすという問題がある。
【0008】加えて、このポンプの吐出圧を減圧させる
際に、減圧弁によりリザーバに逃がすように構成する
と、このリザーバにブレーキ液が残ってしまうと、次に
ABS制御を実行したときに、十分な減圧を行うことが
できないおそれがある。
【0009】また、後者の従来技術(特開平8−150
909号公報)にあっては、アキュムレータに蓄圧する
構成であるから、ABS制御用のポンプとの共用が可能
であるが、ポンプとは別途アキュムレータを必要とする
から装置の大型化を招き、車両搭載性に劣るという問題
があり、さらに、アキュムレータのガスがブレーキ液に
混入すると、ブレーキ装置が作動不良となるおそれがあ
り、装置の信頼性に劣る、あるいはこの信頼性を確保す
るための対策によりコスト高を招く。
【0010】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、自動制動制御を実行するブレーキ制御
装置において、液圧源として装置をコンパクトにすべく
アキュムレータを用いることなくポンプを用いた構成と
するとともに、ポンプとしてABS制御にも用いること
ができる高吐出圧のものを用いた構成としながらも、エ
ネルギ損失の削減を図り、かつ使用頻度ならびに発熱を
抑えて耐久性の向上を図り、かつABS制御時に作動不
良が生じることの無いようにして、装置の信頼性向上を
図ることを主たる目的としている。さらに、このブレー
キ制御装置の自動制動制御における制御品質ならびに製
品品質の向上を図ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、図1のクレーム対応図に示すように、運
転者によるブレーキ操作に応じてブレーキ液圧を発生さ
せるブレーキ操作液圧源aと、このブレーキ操作液圧源
aとホイルシリンダbとを結ぶ主通路cと、前記主通路
cの途中に設けられて主通路cを遮断および連通させる
ゲート弁dと、このゲート弁dよりもブレーキ操作液圧
源側の位置で主通路cに吸入回路eが接続されている一
方、前記ゲート弁dよりもホイルシリンダ側の位置で主
通路cに吐出回路fが接続されて、ブレーキ操作液圧源
側のブレーキ液をホイルシリンダ側に吐出するモータ駆
動のポンプgと、走行状態を判断する走行状態判断手段
hと、この走行状態判断手段hが判断する走行状態に応
じて、車両の制動の必要性ならびにホイルシリンダbに
供給するブレーキ液圧である目標液圧を決定し、この決
定に応じて前記ポンプgのモータMならびにゲート弁d
を作動させて自動的に制動力を発生させる自動制動制御
を実行する制御手段jと、を備えたブレーキ制御装置で
あって、前記制御手段jは、自動制動制御の実行時に
は、前記モータMを目標液圧に応じて比例制御により作
動させるとともに、ゲート弁dの開度を目標液圧に応じ
て比例制御により作動させるよう構成されていることを
特徴とする。
【0012】なお、請求項2に記載のように、請求項1
記載のブレーキ制御装置において、前記制御手段jは、
自動制動制御の実行中にホイルシリンダbのブレーキ液
圧の保持要求時には、前記ゲート弁dを遮断するととも
に、モータMの作動を停止させるよう構成するのが好ま
しい。
【0013】また、請求項3に記載のように、請求項2
記載のブレーキ制御装置において、前記制御手段jは、
前記自動制動制御の実行中に保持要求に伴ってゲート弁
dの閉弁およびモータMの作動停止を行うときには、モ
ータMに対して出力している比例信号のデューティ比を
徐々に小さくしてから停止させるオーバシュート防止制
御を実行するよう構成するのが好ましい。
【0014】あるいは、請求項4に記載のように、請求
項2記載のブレーキ制御装置において、前記制御手段j
は、前記自動制動制御の実行中に保持要求に伴ってゲー
ト弁dの閉弁およびモータMの作動停止を行うときに
は、モータMの駆動を停止させる制御を実行した後の時
点まで、ゲート弁dに対して出力している比例信号のデ
ューティ比を徐々に小さくする比例信号を出力するオー
バシュート防止制御を実行するよう構成するのが好まし
い。
【0015】また、請求項5に記載のように、請求項1
ないし4記載のブレーキ制御装置において、前記制御手
段jは、自動制動制御の実行中においてモータMに対し
て作動を停止する制御を実行する場合、完全に停止させ
ることなく予め設定された最低デューティ比で作動させ
るアイドリング作動を実行するよう構成するのが好まし
い。
【0016】また、請求項6に記載のように、請求項1
ないし5記載のブレーキ制御装置において、前記制御手
段jは、自動制動制御の実行中において増圧判断時に
は、前記最低デューティ比と100%デューティ比との
間で、比例制御を実行するよう構成するのが好ましい。
【0017】また、請求項7に記載のように、請求項1
ないし6記載のブレーキ制御装置において、前記制御手
段jは、自動制動制御の実行中に減圧判断したときに
は、ゲート弁dをデューティ制御により開弁するよう構
成するのが好ましい。
【0018】また、請求項8に記載のように、請求項1
ないし7記載のブレーキ制御装置において、前記主通路
cの吐出回路fの接続位置よりもホイルシリンダb側の
位置と前記吸入回路eとを接続したリターン通路kと、
このリターン通路kの途中に設けられた減圧弁mと、前
記主通路cにおいて前記吐出回路fの接続位置よりもホ
イルシリンダb側の位置に設けられた増圧弁nと、前記
吸入回路eにおいて、リターン通路の接続位置よりもブ
レーキ操作液源側の位置に設けられた第2のゲート弁p
と、が設けられて、ホイルシリンダ圧を最適制御して制
動時に車輪がロックするのを防止するABS制御を実行
可能に構成されたブレーキ制御装置にあっては、前記制
御手段jは、前記自動制動制御の実行中に、ホイルシリ
ンダ圧の減圧判断が成された時には、前記減圧弁mなら
びに第2のゲート弁pを開弁するよう構成するのが好ま
しい。さらに、この構成にあっては、請求項5に記載の
アイドリング作動の実行時には、第2のゲート弁pを閉
弁させるのが好ましい。
【0019】また、請求項9に記載のように、請求項8
記載のブレーキ制御装置において、前記減圧時には、前
輪のホイルシリンダbの液圧を調整する減圧弁mと、後
輪のホイルシリンダbの液圧を調整する減圧弁mとで、
開弁時期に時間差を持たせるよう構成するのが好まし
い。
【0020】また、請求項10に記載のように、請求項
1ないし9に記載のブレーキ制御装置において、前記主
通路cにおいて吐出回路fの接続位置よりもホイルシリ
ンダb側の位置と前記吸入回路eとを接続したリターン
通路kと、このリターン通路kの途中に設けられた減圧
弁mと、前記主通路cにおいて前記吐出回路fの接続位
置よりもホイルシリンダb側の位置に設けられた増圧弁
nと、前記吸入回路eにおいて、リターン通路kの接続
位置よりもブレーキ操作液源a側の位置に設けられた第
2のゲート弁pと、が設けられて、ホイルシリンダ圧を
最適制御して制動時に車輪がロックするのを防止するA
BS制御を実行可能に構成されたブレーキ制御装置にあ
っては、前記制御手段jは、前記自動制動制御の実行中
に、ホイルシリンダ圧の増圧判断が成された時には、前
記増圧弁nならびに前記モータMをデューティ制御する
よう構成するのが好ましい。
【0021】また、請求項11に記載のように、請求項
1ないし10に記載のブレーキ制御装置において、前記
走行状態判断手段hには、車輪速センサを含んで車両が
停車状態であるか否かを判断する停車状態判断手段を設
け、前記制御手段jは、自動制動制御の実行中に前記停
車状態判断手段が停車状態と判断したときには、モータ
Mを停止するとともに、前記ゲート弁dのデューティ制
御を実行して停車状態を維持する停車状態維持制御を実
行するよう構成するのが好ましい。
【0022】また、請求項12に記載のように、請求項
11に記載のブレーキ制御装置において、前記制御手段
jは、停車状態維持制御の実行中に、車両の動きが検出
されたときには、モータMの駆動を再開させるよう構成
するのが好ましい。
【0023】また、請求項13に記載のように、前記主
通路cを、それぞれ2輪のホイルシリンダbに接続され
た2系統のブレーキ配管で構成し、この2系統の配管を
連通させる連通路を設け、この連通路の連通・遮断を切
り替える連通切替弁を設け、前記制御手段jは、前記自
動制動制御の実行中において、前記モータMを駆動させ
る際には前記連通切替弁を開弁して連通路を連通状態と
するよう構成するのが好ましい。
【0024】また、請求項14に記載のように、請求項
1ないし13記載のブレーキ制御装置において、前記走
行状態判断手段hには、先行車の走行状態を判断する先
行車判断手段が設けられ、エンジンの出力を調整する出
力調整手段が設けられ、前記制御手段jは、先行車の走
行状態に応じて、出力調整手段ならびに前記自動制動制
御を実行することにより先行車を自動的に追尾する自動
追尾制御を実行可能に構成されたブレーキ制御装置にあ
っては、この自動追尾制御の実行中であって、車速が所
定値未満の低速走行時には、運転者がアクセルを踏み込
む側に操作した場合、出力調整手段によりエンジンの出
力を制限する急発進防止制御を実行するよう構成するの
が好ましい。
【0025】
【発明の作用および効果】請求項1記載の発明では、制
御手段jは、走行状態判断手段hが判断する走行状態に
応じて、車両が制動を必要とする状態であるか否かを判
断するとともに、制動が必要な場合には、必要な制動力
である目標液圧を決定する。そして、制動力が必要な
時、すなわち自動制動制御時には、モータMを目標液圧
に応じて比例制御により作動させるとともに、ゲート弁
dの開度を目標液圧に応じて比例制御により作動させ
る。
【0026】すなわち、目標液圧が低い場合には、モー
タMを低速駆動させて吐出圧を低くするものであり、し
たがって、ポンプgとしてABS制御などの他の制御と
共用可能な高吐出圧のものを用いたとしても、吐出圧を
抑えてエネルギ損失を抑え、かつ発熱を抑えて耐久性の
向上を図ることができる。
【0027】また、本発明では、自動制動制御には、ゲ
ート弁dの開度も比例制御するものであり、すなわち、
ゲート弁dを開弁した際には、ポンプgからホイルシリ
ンダbに向けて供給されたブレーキ液をゲート弁dの上
流、すなわちポンプgの吸入側に戻してホイルシリンダ
圧を低下させることができ、一方、ゲート弁dを閉弁さ
せたときにはホイルシリンダ圧を上昇させることができ
るものである。このように、ゲート弁dの開度を調整す
ることによりホイルシリンダ圧を調整することが可能で
あるから、モータMの駆動のみで液圧制御を行うのに比
べて精度の高い制御を実行可能であるとともに、ホイル
シリンダbの減圧時にリザーバなどにブレーキ液を逃が
さないので、ABS制御と共用可能な装置に用いても、
ABS制御に悪影響を与えることが無く、装置の高い信
頼性を得ることができる。
【0028】請求項2記載の発明では、液圧保持の際に
はモータMを停止させるため、モータMおよびポンプg
の作動頻度を抑えて、耐久性の向上を図ることができ
る。
【0029】また、モータMの作動を停止させる場合、
通電を停止した後も慣性力により作動し、直ぐには停止
できない。このため、モータMの作動を停止させる制御
を実行しても、この慣性駆動分のブレーキ液がホイルシ
リンダbに向けて送られることになる。
【0030】これに対して、請求項3に記載の発明で
は、モータMに対して出力する比例信号のデューティ比
を徐々に小さくするオーバシュート防止制御を実行した
場合、ポンプgの吐出圧が徐々に低下されながら停止す
ることになり、ポンプgの慣性駆動量が抑えられる。す
なわち、図2において実線は、このオーバシュート防止
制御の実行例を示すもので、つまりブレーキ液圧(ホイ
ルシリンダ圧)が目標液圧となる前に、デューティ比を
徐々に低下させた場合、ブレーキ液圧(ホイルシリンダ
圧)は、ホイルシリンダ圧に制御される。一方、同図に
おいて点線で示すように、ブレーキ液圧(ホイルシリン
ダ圧)が目標液圧となった時点でモータMの駆動を単純
に停止させた場合、上記のオーバシュート現象によりブ
レーキ液圧(ホイルシリンダ圧)は、目標液圧よりも上
昇する。
【0031】このように請求項3に記載の発明では、こ
の慣性駆動分のブレーキ液がホイルシリンダbに供給さ
れてホイルシリンダ圧が目標液圧よりも上昇することを
防止することができ、よって、制御精度の向上を図るこ
とができる。
【0032】図3は、請求項4に記載の発明を実行した
場合の一例を示すもので、本発明では、モータMの駆動
を停止する制御を実行した時点Aよりも後の時点まで、
ゲート弁dに対して出力する比例信号のデューティ比を
徐々に小さくするオーバシュート防止制御を実行してい
る。したがって、ポンプMの慣性駆動により主通路に供
給されたブレーキ液が、ゲート弁dからブレーキ操作液
源側に戻され、ホイルシリンダ圧が目標液圧よりも上昇
することを防止することができる。よって、制御精度の
向上を図ることができる。
【0033】また、モータMを一旦停止させた場合、次
回のポンプgの駆動時には、ある程度大きな電流を印加
しないと、ポンプgが応答性良く駆動しないもので、こ
の場合、モータMのブラシの摩耗を招いてモータMの耐
久性に悪影響を与えるが、請求項5および6に記載の発
明では、自動制動制御時には、ポンプgの吐出が不要な
状態でも、モータMを低い回転数でアイドリング作動さ
せておくことにより、次回のポンプ作動時の応答性を向
上させることができるとともに、モータMのブラシの摩
耗を抑えて耐久性の向上を図ることができる。さらに、
請求項5に記載の発明では、アイドリング作動時に、ポ
ンプgを無負荷状態で駆動可能な最低デューティ比で駆
動させるようにすると、万一、何らかの不具合によりゲ
ート弁dが開弁して第2のゲート弁pが閉弁した液圧供
給が可能な状態になってしまったときには、ポンプgに
対して負荷がかかってポンプgは停止することになり、
意図しない減速が発生することがなく、信頼性の向上を
図ることができる。
【0034】請求項7に記載の発明では、ゲート弁dを
開弁すると、ホイルシリンダb側のブレーキ液がブレー
キ操作液源a側に逃がされるため、減圧されるが、この
時、本発明では、ゲート弁dをデューティ制御により開
弁するため、徐々にブレーキ液が抜かれ、減速加速度が
急に低下する、いわゆるG抜け感の発生を防止し、運転
者が違和感を感じるのを防止して制御品質の向上を図る
ことができる。すなわち、図4はゲート弁dに対してデ
ューティ制御を実行した場合を示しているが、この図に
示すように、ブレーキ液圧を滑らかに低下させることが
できる。
【0035】また、ABS制御を実行するシステムと共
用した場合、減圧弁mを開いて減圧した場合には、ブレ
ーキ液は通常、リターン通路kに設けられているリザー
バにブレーキ液を溜めるようになっているが、請求項8
記載の発明では、減圧弁mを開弁して減圧を行ったとき
には、同時に第2のゲート弁pも開弁するため、リター
ン通路kにリザーバが設けられていても、減圧時にブレ
ーキ液はリザーバに蓄積されることなくブレーキ操作液
圧源側に戻される。したがって、次に、ABS制御を実
行した際に、確実に減圧可能であり、作動信頼性の向上
を図ることができる。
【0036】請求項9記載の発明にあっては、減圧を前
輪と後輪とで時間差を持たせることにより、PWM制御
のように高度の制御を実行しなくても、滑らかな減圧感
をG抜け感を防止しつつ得ることができるもので、品質
向上を図ることができる。
【0037】請求項10に記載の発明にあっては、ポン
プgが作動したとき、特にプランジャポンプでは吐出に
伴って脈圧が発生するが、増圧弁nをデューティ制御す
ることで、ポンプgから吐出されたブレーキ液が絞られ
て、この脈圧が吸収される。したがって、脈圧を原因と
する異音の発生も防止できる。
【0038】さらに、このように増圧弁nによりポンプ
吐出圧を絞ることで、増圧弁nよりもポンプg側の液圧
を高めることができ、この場合、ホイルシリンダbを追
加増圧する場合の応答性を向上させることができる。
【0039】また、自動制動制御の実行中に車両を停止
させた場合、トルクコンバータを有した変速機を搭載し
た車両にあっては、クリープ現象による駆動力分を抑え
る制動力を発生させ続ける必要がある。ここで、モータ
Mを駆動させ続けながらブレーキ液圧を制御すると、モ
ータの消費エネルギが大きくなるとともに、液圧制御を
実行する弁の発熱量が高くなる。それに対して、請求項
11記載の発明では、停車状態維持制御を実行した場
合、モータMを停止させてゲート弁dをデューティ制御
させて、停車状態を維持できる必要最低限の液圧を保持
させる電流のみを与えることが可能となり、消費エネル
ギならびに発熱を抑えることができる。
【0040】また、停車状態維持制御の実行中に、クリ
ープ力の増大や路面の傾斜などにより進行方向への駆動
力が高まると、停車状態維持制御による制動力が不足し
て、車両が動き出してしまうことがあるが、この場合、
請求項12記載の発明にあっては、モータMを駆動させ
る。したがって、ポンプgの吐出圧が瞬時にホイルシリ
ンダbに供給されて制動力が増大し、この車両の動きを
直ちに止めることができる。
【0041】また、前記ポンプgとして特にプランジャ
ポンプを使用した場合、脈圧が発生するとともに、この
脈圧を原因等する異音が発生するおそれがあるが、請求
項13に記載の発明では、モータMを駆動させてポンプ
gが作動した場合には、2系統のブレーキ配管が連通さ
れて各配管の脈圧を相殺させて、この脈圧の発生および
異音の発生を防止することができる。さらに、2系統の
ブレーキ配管が同圧になってブレーキの片効きを防止す
ることができる。
【0042】請求項14に記載の発明では、自動追尾制
御を実行中に、例えば、渋滞などに入って低速で前進・
停止を繰り返すような走行を行っている場合に、運転者
が誤ってアクセルを踏んで急発進を行う操作を行ったと
しても、急発進防止制御を実行してエンジンの出力を制
限するため、急発進が実行されることがない。したがっ
て、制御品質の向上を図ることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図2は以下に説明する実施の形
態に対応するブレーキ制御装置の全体構成を示す構成図
である。
【0044】図において、MCはマスタシリンダであり
ブレーキペダルBPを踏み込むとブレーキ液をブレーキ
配管1,2を介してホイルシリンダWCに向けて供給す
る周知のものである。なお、マスタシリンダMCにはブ
レーキ液を貯留するリザーバRESが設けられている。
【0045】前記ブレーキ配管1,2は、特許請求の範
囲の主通路に相当するもので、いわゆるX配管と呼ばれ
る接続構造となっている。すなわち、ブレーキ配管1
は、左前輪のホイルシリンダWC(FL)と右後輪のホ
イルシリンダWC(RR)とを結び、ブレーキ配管2
は、左前輪のホイルシリンダWC(FL)と右後輪のホ
イルシリンダWC(RR)とを結ぶよう構成されてい
る。
【0046】前記ブレーキ配管1,2の途中には、特許
請求の範囲のゲート弁に相当するアウト側ゲート弁3が
設けられている。このアウト側ゲート弁3は、ブレーキ
配管1,2の連通・遮断を切り替える常開のソレノイド
弁である。
【0047】前記アウト側ゲート弁3には、マスタシリ
ンダMC側(以下、これを上流という)からホイルシリ
ンダWC側(以下、これを下流という)へのブレーキ液
の流通のみを許容する一方弁3aが並列に設けられてい
るとともに、これらに並列に迂回路3bが設けられ、こ
の迂回路3bには、アウト側ゲート弁3の下流の圧力が
所定圧を越えたら上流に逃がすリリーフバルブ3cが設
けられている。
【0048】また、前記ブレーキ回路1,2において、
アウト側ゲート弁3の下流にはソレノイド駆動のON・
OFF弁からなる増圧弁5が設けられ、さらに、この増
圧弁5よりも下流位置とリザーバ7とを結ぶリターン通
路10の途中にはソレノイド駆動のON・OFF弁から
なる減圧弁6が設けられている。
【0049】さらに、前記ブレーキ配管1,2には、マ
スタシリンダMC以外の液圧源としてポンプ4が接続さ
れている。すなわち、このポンプ4は、運転者が操作し
ていないときのブレーキ液圧源となるとともに、ABS
制御を実行したときの戻しポンプを兼ねるものである。
このポンプ4は、モータ8により作動するプランジャポ
ンプであって、2つのプランジャ4p,4pを備えると
ともに、それぞれのプランジャ4p,4pで吸入・吐出
を行うポンプ室4rが、枝分かれされた吸入回路4a,
4bを介して前記ブレーキ配管1,2においてアウト側
ゲート弁3よりも上流の位置と、前記リザーバ7とに接
続されている。一方、吐出回路4cが、前記ブレーキ配
管1,2において、前記アウト側ゲート弁3と増圧弁5
との間の位置に接続されている。なお、前記吸入回路4
bには、ブレーキ液がリザーバ7の方向へ流れるのを防
止する逆止弁4dが設けられている。
【0050】また、前記吸入回路4aには、この吸入回
路4aの連通・遮断を切り替える第2のゲート弁として
のイン側ゲート弁9が設けられている。このイン側ゲー
ト弁9は、常閉のソレノイドバルブにより構成されてい
る。
【0051】前記2つのゲート弁3,9、増圧弁5、減
圧弁6およびモータ8の作動は、コントロールユニット
11により制御される。このコントロールユニット11
は、車輪速センサ12とオートクルーズコントローラ1
3に接続されている。前記車輪速センサ12は、車両の
4輪の各輪に設けられていて、各輪の回転速度に対応し
た信号を出力する。
【0052】前記オートクルーズコントローラ13は、
図示を省略しているが、オートクルーズの実行の要否を
切り替えたり、走行速度を設定したり、自動追尾モード
を設定したりする操作パネルと、前走車の速度を検出す
るレーダ13aとに接続されている。すなわち、このオ
ートクルーズコントローラ13は、操作パネルにおいて
定速走行モードが選択された場合には、自車両を運転者
が設定した速度で走行させるためにエンジン出力調整手
段14に対してエンジンの出力を制御する信号を出力す
る定速走行制御を実行し、同じく、自動追尾モードが選
択された場合には、レーダ13aにより入力される前走
車の走行状態に応じて走行速度に応じた車間で追従する
べく、エンジン出力調整手段14に対してエンジンの出
力を制御する信号を出力するとともに、コントロールユ
ニット11に対して必要な制動力に対応した目標減速度
を出力する。
【0053】前記コントロールユニット11は、図6に
示すとおり車両減速度演算手段11aと、実圧推定演算
手段11bと、目標液圧演算手段11cと、制御モード
判断手段11dと、フィードフォワード制御量演算手段
11eと、フィードバック制御量演算手段11fと、ポ
ンプ制御量演算手段11gと、イン側ゲート弁制御量演
算手段11hと、アウト側ゲート弁制御量演算手段11
jとを備えている。なお、この図6は、ホイルシリンダ
圧を制御するにあたり、フィードフォワード制御および
フィードバック制御を実行する構成を一例として示して
いる。
【0054】前記車両減速度演算手段11aは、車輪速
の低下率から車両の減速度を演算する手段で、前記実圧
推定演算手段11bは、実際の車両の減速度に基づいて
実際のホイルシリンダ圧を求める手段である。
【0055】前記目標液圧演算手段11cは、オートク
ルーズコントローラ13から出力される目標減速度に応
じたホイルシリンダ圧の目標液圧を演算する手段であ
る。
【0056】前記制御モード判断手段11dは、目標液
圧に基づいて増圧・減圧・保持のいずれを行うかを判断
する手段である。
【0057】前記フィードフォワード制御量演算手段1
1eは、目標液圧に向けて制御するにあたり、フィード
フォワード制御による制御量を演算するもので、例え
ば、目標液圧と実圧との差圧に基づいて、必要な圧力変
化の勾配を求め、この勾配に基づいて先行制御する手段
である。
【0058】前記フィードバック制御量演算手段11f
は、目標液圧と実圧との差に基づき実際に目標液圧に達
したかどうか判断しながら制御量を演算する手段であ
る。
【0059】前記ポンプ制御量演算手段11gは、ポン
プ4の作動量、すなわちモータ8を駆動させるデューテ
ィ比を演算する手段である。
【0060】イン側ゲート弁制御量演算手段11hは、
イン側ゲート弁9を作動させるデューティ比を演算する
手段である。
【0061】アウト側ゲート弁制御量演算手段11j
は、アウト側ゲート弁3を作動させるデューティ比を演
算する手段である。
【0062】以下に、上記コントロールユニット11の
実際の制御内容について、各実施の形態ごとにフローチ
ャートなどを示して具体的に説明する。
【0063】(実施の形態1)図7は、請求項1および
請求項2記載の発明に対応した実施の形態1の制御を実
行する部分の制御流れを示すフローチャートである。
【0064】ステップ101では、オートクルーズコン
トローラ13から入力される目標減速度に基づいて目標
液圧PTを演算する。ステップ102では、実圧の推定
圧PSを演算する。ステップ103では、増圧・減圧を
実行する判断基準となる増圧しきい値PLおよび減圧し
きい値PUを算出する。すなわち、これらしきい値P
L,PUは、車速に応じて異なる値となる。
【0065】ステップ104では、推定液圧PSが増圧
しきい値PLよりも小さいか否かを判定し、増圧しきい
値PLを下回っている場合には、増圧を行うべく、ステ
ップ105からステップ108の処理を実行する。すな
わち、まず、ステップ105においてモータ8を作動さ
せるデューティ比Dpを演算する。続いて、ステップ1
06においてイン側ゲート弁9を開弁し、さらにステッ
プ107においてアウト側ゲート弁3を閉弁させ、ステ
ップ108においてモータ8を駆動させる。
【0066】したがって、ポンプ4が作動を開始して、
マスタシリンダMC側のブレーキ液がブレーキ配管1,
2から吸入回路4aを通ってポンプ4に吸入され、吐出
回路4cからアウト側ゲート弁3よりも下流のブレーキ
配管1,2に吐出される。このブレーキ液が、各ホイル
シリンダWCに供給されて、制動力が発生する。
【0067】この時ホイルシリンダWCにおいて発生す
る制動力は、ポンプ4から供給されるブレーキ液の量に
より決定されるものであり、これは、モータ8の作動量
により決定されるものである。したがって、ステップ1
05において決定されたデューティ比Dpに応じた制動
力となる。
【0068】一方、上記ステップ104においてNOと
判定された場合に進むステップ109では、推定液圧P
Sが、増圧しきい値PLよりも大きく、かつ減圧しきい
値PUよりも小さいか否かを判定し、YESすなわちP
L<PS<PUの場合はステップ110およびステップ
111により保持処理を行う。すなわち、ステップ11
0でアウト側ゲート弁3を閉弁状態とし、ステップ11
1でモータ8の駆動をOFFとする。したがって、ホイ
ルシリンダWCの液圧がアウト側ゲート弁3の下流に閉
じこめられるとともに、ポンプ4からはホイルシリンダ
WCに向けてブレーキ液が供給されることはなく、よっ
て、ホイルシリンダWCは、現在の液圧に保持されるこ
とになる。
【0069】また、ステップ109においてNOと判断
された場合、すなわちPS≧PUの場合は、ステップ1
12から114により減圧処理を実行する。すなわち、
ステップ112で、モータ8の駆動をOFFとし、続く
ステップ113では、アウト側ゲート弁3用のデューテ
ィ比を算出し、続くステップ114でアウト側ゲート弁
3をデューティ駆動させる。
【0070】したがって、ホイルシリンダWC側のブレ
ーキ液がアウト側ゲート弁3からマスタシリンダMC側に
逃がされて、この逃がされたブレーキ液量に応じて制動
力が低下される。
【0071】以上説明したように、実施の形態1によれ
ば、自動制動制御において制動力を発生させる際には、
アウト側ゲート弁3を閉弁させる一方でイン側ゲート弁
9を開弁させた状態でモータ8をデューティ比に基づい
て比例的に駆動させるものである。したがって、モータ
8およびポンプ4を定格で駆動させる場合に比べて、エ
ネルギ消費を抑えることができ、消費エネルギの削減を
図ることができる。
【0072】加えて、ホイルシリンダ圧の保持および減
圧を行う場合、モータ8を停止させてアウト側ゲート弁
を閉じる課、あるいはデューティ制御により開弁させる
ように構成した。したがって、モータ8およびポンプ4
を定格で駆動させながら増圧弁5および減圧弁6により
液圧制御を行うのに比べて、弁の作動頻度を抑えて消費
エネルギならびにソレノイドの発熱を抑えることができ
る。しかも、リザーバ7にブレーキ液を逃がすことがな
いため、次にABS制御を実行するときにリザーバ7に
ブレーキ液が残って十分な減圧を行うことができなくな
る不具合を防止することができる。
【0073】さらに、ホイルシリンダWCの液圧を保持
する場合は、モータ8の作動を停止させるため、モータ
8の作動頻度を抑えて耐久性を向上させることができる
ものであり、特にブラシの摩耗を抑えることができる。
【0074】(実施の形態2)図8は、請求項1および
請求項2記載の発明に対応した自動制動制御の他例であ
る実施の形態2の制御流れを示す。
【0075】ステップ201では、目標液圧PTを演算
する。ステップ202では、現在の推定液圧PSを算出
する。ステップ203では、圧力勾配偏差PHを、PH
=PT-PSにより算出し、続くステップ204におい
て、目標液圧勾配△PTを算出する。すなわち、この目
標液圧勾配△PTは、現在の液圧から目標液圧まで液圧
変化させる際に必要な液圧の変化率である。
【0076】次に、ステップ205では、目標液圧勾配
△PTが正であるか否か、すなわち増圧が必要であるか
否かを判定し、YESすなわち△PT>0の場合は、ス
テップ206に進み、NOすなわち△PT≦0の場合は
ステップ213に進む。
【0077】ステップ206では、圧力勾配偏差PHが
0よりも大きいか否かを判定し、YESすなわちPH>
0の場合は、ステップ207から210による増圧処理
を実行し、NOすなわちPH≦0の場合は、ステップ2
11から212による保持処理を行う。
【0078】ステップ207では、モータ8駆動用のデ
ューティ比Dpを算出し、ステップ208ではイン側ゲ
ート弁9を開弁させ、ステップ209ではアウト側ゲー
ト弁209を閉弁させ、ステップ210ではモータ8を
ステップ207で求めたデューティ比で駆動させる。し
たがって、モータ8の駆動量に応じてポンプ4からホイ
ルシリンダWCにブレーキ液が供給されてホイルシリン
ダ圧が増圧されて制動力が発生する。
【0079】一方、ステップ206において、NOと判
定された場合に進むステップ211では、アウト側ゲー
ト弁3を閉じ、ステップ212では、モータ8の駆動を
OFFとして、ホイルシリンダ圧が保持される。
【0080】ステップ205においてNOと判定されて
進むステップ213では、目標液圧勾配△PTが0未満
であるか否かを判定し、NOの場合はステップ220お
よび221による保持処理を行う。一方、ステップ21
3においてYESすなわち△PT<0の場合、ステップ
214に進んで、圧力勾配偏差PHが0よりも大きいか
否かを判定し、0よりも大きい場合、すなわちPH>0
の場合はステップ215および216による保持処理を
実行し、0以下の場合、すなわちPH≦0の場合は、ス
テップ217から219による減圧処理を実行する。
【0081】前記ステップ215・216による保持処
理ならびにステップ220・221による保持処理は、
前述のステップ211・212の処理と同じ処理であ
り、アウト側ゲート弁3を閉弁させてモータ8の駆動を
OFFとする。
【0082】一方、減圧処理を実行する場合は、ステッ
プ217でモータ8の駆動をOFFとし、ステップ21
8でアウト側ゲート弁3の制御用のデューティ比を算出
し、ステップ219で、アウト側ゲート弁3を求めたデ
ューティ比で開弁させる。
【0083】以上のように、この実施の形態2の場合
も、モータ8およびポンプ4の駆動により基づいて増圧
を行い、また、減圧の場合はモータ8を停止させてアウ
ト側ゲート弁3をデューティ制御により開弁させるよう
に構成しているため、実施の形態1と同様に、消費エネ
ルギならびに発熱量を抑えることができる。
【0084】(実施の形態3)図9は請求項6記載の発
明に対応した実施の形態3の制御流れを示している。こ
の実施の形態3は、実施の形態1に請求項6記載の発明
を適用して一部を変形させた例であり、ステップ109
から進む減圧時の流れの一部が異なる。
【0085】すなわち、ステップ109においてNOと
判断された場合、減圧処理を実行すべくステップ112
に進んでモータ8をOFFとし、続くステップ313で
アウト側ゲート弁113を閉弁させ、さらに、ステップ
314においてイン側ゲート弁9を開弁した後、ステッ
プ315において減圧弁6を開弁させる。
【0086】したがって、この実施の形態3では、ホイ
ルシリンダWC内のブレーキ液は、減圧弁6からリター
ン通路10を通って逃がされ、さらに吸入回路4bおよ
び吸入回路4aを経てイン側ゲート弁9を通ってマスタ
シリンダMC側に逃がされるものである。この場合、イ
ン側ゲート弁9が開弁していることから、リターン通路
10に逃がされたブレーキ液は、リザーバ7に貯留され
ることはない。
【0087】このように、実施の形態3では、減圧弁6
を用いて、高い精度で減圧を行うことができ、かつ、減
圧弁6を用いた減圧を行ってもリザーバ7にブレーキ液
が貯留されることがないため、次回ABS制御が実行さ
れたときに、不具合が生じることがない。
【0088】(実施の形態4)図10は実施の形態4の
流れを示している。この実施の形態4は、実施の形態2
に請求項6記載の発明を適用して一部を変形させた例で
あり、ステップ214から進む減圧時の流れの一部が異
なる。
【0089】すなわち、ステップ214においてNOと
判断された場合、減圧処理を実行すべくステップ217
に進んでモータ8をOFFとし、続くステップ418で
アウト側ゲート弁113を閉弁させ、さらに、ステップ
419においてイン側ゲート弁9を開弁した後、ステッ
プ420において減圧弁6を開弁させる。
【0090】したがって、この実施の形態4にあって
も、実施の形態3と同様に、減圧弁6を用いて、高い精
度で減圧を行うことができ、かつ、減圧弁6を用いた減
圧を行ってもリザーバ7にブレーキ液が貯留されること
がないため、次回ABS制御が実行されたときに、不具
合が生じることがない。
【0091】(実施の形態5)実施の形態5は、実施の
形態2あるいは実施の形態4の変形例であり、ステップ
205,206,213,214における増圧・減圧・
保持のしきい値を異ならせた例である。すなわち、図1
1は、前記しきい値に基づく判断特性図を示すもので、
ステップ205,206に相当する増圧・保持判断は、
目標圧力勾配△PTが、PT1よりも大きく、かつ圧力
勾配偏差PHが、-HTよりも大きい場合に増圧と判断
するようにしている。同様に、ステップ213,214
に相当する減圧・保持判断は、目標圧力勾配△PTが、
-PT1よりも大きく、かつ圧力勾配偏差PHが、+HT
よりも大きい場合に減圧と判断するようにしている。
【0092】このように、目標圧力勾配△PTが、所定
値よりも大きいときに、圧力勾配偏差PHが小さくて
も、増圧あるいは減圧と判断するようにしていることに
より、実際に目標液圧PTと推定液圧PSとの間に差が
生じる前に制御を実行して、より応答性の高い制御が可
能となる。
【0093】なお、上記増圧・減圧・保持判断を実施の
形態4に適用したフローチャートを図12に示す。すな
わち、ステップ505,506,513,514におい
て、上述したような目標圧力勾配△PTとしきい値PT
1,-PT1との比較、ならびに圧力勾配偏差PHとし
きい値+H,-Hとの比較を実行している。
【0094】(実施の形態6)実施の形態6は、実施の
形態4に請求項7記載の発明を適用した例であって、減
圧処理を実行する場合の流れが異なる。
【0095】すなわち、図13は実施の形態6の制御流
れを示すフローチャートであって、ステップ214にお
いてNOと判定されて減圧処理を行う場合、ステップ2
17においてモータ8の駆動をOFFとし、ステップ4
18でアウト側ゲート弁3を閉弁させ、ステップ419
でイン側ゲート弁9を開弁させるまでは実施の形態4と
同様である。
【0096】本実施の形態6では、ステップ419に続
くステップ601において、4輪の減圧弁の中で、まず
後輪の減圧弁6,6のみを開弁させ、続くステップ60
2において所定の微小時間が経過したと判断されてから
ステップ603において、前輪の減圧弁6,6を開弁さ
せる。
【0097】このように後輪に対して前輪を遅らせて制
動するため、ノーズダイブが生じることなくスムーズな
制動を行うことができるものであり、PWM制御などの
高度な液圧制御を実行することなく、品質の高い制動が
得られるという効果が得られる。
【0098】(実施の形態7)実施の形態7は、実施の
形態4に請求項8記載の発明を適用した例であって、増
圧処理を実行する場合の流れが異なる。
【0099】すなわち、図14は実施の形態7の制御流
れを示すフローチャートであって、ステップ206にお
いてYESと判断して増圧処理を実行する場合、ステッ
プ207においてモータ8用のデューティ比Dpを算出
し、ステップ208でインガワゲート弁9を開弁し、ス
テップ209でアウト側ゲート弁3を閉弁し、ステップ
210でモータ8の駆動を開始する点は実施の形態4と
同様であるが、実施の形態7では、さらにステップ70
1で、増圧弁5用のデューティ比Dvを算出した後、ス
テップ702で増圧弁5に対してPWM制御を実行す
る。
【0100】すなわち、実施の形態7では、増圧時に
は、アウト側ゲート弁3を閉じてブレーキ配管1,2を
遮断した後、イン側ゲート弁9を開弁してポンプ4を作
動させて目標液圧PTに応じたブレーキ液の吐出を行う
が、このとき、さらに増圧弁5に対してPWM制御を実
行して、高い精度でホイルシリンダ圧を制御する。
【0101】さらに、本実施の形態では、ポンプ4とし
てプランジャポンプを使用しているために、吐出回路4
cからブレーキ配管1,2に向けて吐出した際には、脈
圧が発生するが、この脈圧は増圧弁5の作動により絞ら
れることで吸収される。したがって、ホイルシリンダ圧
の制御特性の向上が図られるとともに、脈圧を原因とし
た異音の発生が防止される。
【0102】加えて、増圧弁5をPWM制御すること
で、増圧弁5の上流に液圧が溜められることになる。し
たがって、増圧時には、この増圧弁5の上流に溜められ
た液圧を瞬時に供給させることができ、増圧時の応答性
の向上を図ることができる。
【0103】(実施の形態8)実施の形態8は、請求項
9および請求項10に記載の発明の適用例である。すな
わち、実施の形態8の自動制動制御は、オートクルーズ
コントローラ13において、自動追尾制御が実行されて
いる時において、特に停車状態であるときに実行される
制御であって、その制御流れを図15に示している。ち
なみに、自動追尾制御は、任意に設定した先行車の走行
に合わせて所定の車間で自動的に追尾する制御であっ
て、例えば、高速道路などを走行するときに使用するも
ので、この時、渋滞などにより先行車が停車した場合に
は、自車もこれに追従して自動的に停車することにな
る。本実施の形態8は、この時の制御に関するものであ
る。
【0104】ステップ801では、車輪速センサ12か
らの入力に基づく停車判断値の読み込みを行い、これに
基づいてステップ802において、停車状態であるか否
かを判定する。
【0105】停車状態でない場合は、ステップ808に
おいて、オートクルーズコントローラ13から制動要求
が成されているか否かを判定し、制動要求が成されてい
る場合には実施の形態1〜7のいずれかの制御を実行す
る。
【0106】一方、ステップ802において停車状態と
判断された場合は、ステップ803に進んで、アウト側
ゲート弁3を所定の保持デューティ比(例えば、50
%)により開弁させ、続くステップ804において、モ
ータ8の駆動を停止する。
【0107】この停車時にあっては、特に、トルクコン
バータを介してエンジン駆動力が入力される自動変速機
を有している場合、クリープ現象により微速で前進しよ
うとするもので、これをアウト側ゲート弁3よりも下流
に残っているブレーキ液圧によって、制動力を発生させ
て停車状態を維持させる。この時、モータ8を停止させ
るため、モータ8の消費エネルギを削減できるととも
に、耐久性を向上させることができる。また、アウト側
ゲート弁3にあっても、保持デューティ比で駆動させて
必要最小限のブレーキ液圧を保持させるようにしている
ため、発熱を抑えることができる。
【0108】次に、ステップ804に続くステップ80
5では、各車輪速信号が0であるか否か、すなわち停車
状態に維持されているか否かを判定し、停車状態であれ
ばそのまま1回の流れを終えるが、車速信号が発生した
場合には、ステップ806に進んで、モータ8用のデュ
ーティ比を取り込み、続くステップ807において、モ
ータ8を駆動させる。
【0109】すなわち、上述のようにモータ8を停止さ
せて停車状態を維持させているときに、停車している路
面が坂道であったり、あるいはエアコンの駆動などに応
じてエンジン回転数が上昇してクリープ力が増すなどの
何らかの理由により自車が走行したときには、直ちにモ
ータ8を駆動させ、ブレーキ液をホイルシリンダWCに
供給して確実に停車させる。
【0110】図16は、上述の作動例を示すタイムチャ
ートであり、例えば、t1の時点で制動要求が発生し、
モータ8を目標液圧PTに応じたデューティ比(この場
合50%)で駆動させ、かつ、アウト側ゲート弁3を同
様に目標液圧PTに応じたデューティ比で駆動させてい
る。これにより車速が低下している。
【0111】次に、t2の時点では、目標液圧PTと推
定液圧PSとの関係から、保持と判断されてモータ8の
駆動が停止されている。
【0112】さらに、t3の時点では、車両が停止して
いる。したがって、図12のフローチャートに示す制御
に基づいて、モータ8の駆動が停止され、かつ、アウト
側ゲート弁3を駆動させるデューティ比は、さらに低下
されている。
【0113】その後、t4の時点では、上述した何らか
の原因で、停車状態を維持できなくなり、車速が発生し
ている。そこで、モータ8の駆動を再開させて、ブレー
キ液圧を上昇させ、その結果、t5の時点から、再び停
車状態を維持させている。
【0114】(実施の形態9)実施の形態9は、請求項
12記載の発明に対応している。すなわち、この実施の
形態9は、上述の実施の形態8で説明した自動追尾制御
を実行しているときの制御に関するもので、図17にそ
の制御流れを示す。
【0115】まず、ステップ901においてインチング
制御であるか否かを判定し、インチング制御中はステッ
プ902に進んで、オートクルーズコントローラ13に
向けてエンジン出力制限信号を出力する。このエンジン
出力制限信号が入力されている間、オートクルーズコン
トローラ13はエンジン出力調整手段14に対しエンジ
ンの出力を急発進することができない出力に制限する制
御を実行するもので、例え、運転者が図外のアクセルペ
ダルの踏み込み操作を行ったとしても出力はこの制限出
力を越えることはないものである。
【0116】なお、上述のインチング制御とは、例え
ば、自動追尾制御において5km/h以下程度の極低速
走行を行っている場合の制御のことである。
【0117】したがって、自動追尾制御を実行している
ときに、例えば、渋滞などで極低速で先行車を追従して
いる場合には、運転者が誤ってアクセルペダルを踏み込
んだとしても、エンジンの出力が制限されているため、
急発進することなく、先行車に追従することができる。
【0118】(実施の形態10)実施の形態10は、請
求項11に記載の発明の適用例である。すなわち、図1
8は実施の形態10のブレーキ制御装置の全体構成を示
す構成図である。この図に示すように、実施の形態10
では、ポンプ4に接続された2系統の吐出回路4c,4
cを連通させる連通路21が設けられ、かつ、この連通
路21の連通・遮断を切り替える連通切替弁22が設け
られている。なお、他の構成は、図5に示した構成と同
様であるので、共通の構成には共通の符号を付けて説明
を省略する。
【0119】この実施の形態10によれば、自動制動制
御においてモータ8を駆動させる時には、常時、連通切
替弁22を開弁させる制御を実行する。
【0120】したがって、ポンプ4は、プランジャポン
プ形式であって、一方のプランジャ4pが吐出作動を行
っているときには、他方のプランジャ4pは、吸入作動
を行うものであり、各吐出回路4cにあっては、逆位相
の脈圧が生じる。そこで、本実施の形態10では、モー
タ8の駆動時、すなわちポンプ4の作動時には、両吐出
回路4c,4cを連通路21により連通させるため、一
方の吐出回路4cが高圧になったときには、他方の吐出
回路4cに圧力が逃がされることになり、両吐出回路4
c,4cの脈圧を抑えて圧力を平滑化することができ
る。
【0121】よって、脈圧が抑えられて、ホイルシリン
ダ圧の制御精度が高まるとともに、脈圧を原因とする異
音の発生を防止して品質向上を図ることができる。
【0122】(実施の形態11)次に、請求項5記載の
発明に対応した実施の形態11について説明する。図1
9は、実施の形態11のフローチャートを示している。
ステップ1101では、目標液圧PTを演算し、続くス
テップ1102において増圧が必要であるか否かを判定
する。増圧が必要な場合は、ステップ1103に進んで
アウト側ゲート弁3を閉弁し、ステップ1104でイン
側ゲート弁1104を開弁し、さらにステップ1105
においてモータ8を駆動させるデューティ比を演算した
後、ステップ1106において、モータ8およびポンプ
4を駆動させる。この制御については、他の実施の形態
と同様である。
【0123】一方、非増圧の場合、ステップ1102か
らステップ117に進んで、減圧が必要であるか否かを
判定する。減圧が必要な場合はステップ1108に進
み、オートクルーズコントローラ13から読み込んだ目
標減速度がしきい値以上であるか否かを判定し、しきい
値以上であれば、減圧制御を実行すべくステップ110
9に進んで、所定のアイドリングデューティ比(モータ
8およびポンプ4を作動させるのに最低限必要なデュー
ティ比)を取り込んで、続くステップ1110において
モータ8のアイドリング駆動を開始し、ステップ111
1でイン側ゲート弁9を閉弁させ、ステップ1112で
アウト側ゲート弁3をPWM制御により駆動させる。し
たがって、ホイルシリンダWCのブレーキ液がマスタシ
リンダ側に逃がされて減圧が成される。
【0124】一方、ステップ1107において、減圧が
不要と判定された場合には、ステップ1113に進ん
で、目標減速度がしきい値以上であるか否かを判定し、
しきい値以上であれば保持制御を行うべくステップ11
16に進む。ステップ1116では、モータのアイドリ
ングデューティを取り込み、続くステップ1117にお
いてモータ8のアイドリング駆動を開始し、ステップ1
118でイン側ゲート弁9を閉弁させ、ステップ111
9でアウト側ゲート弁3を閉弁させる。したがって、ホ
イルシリンダWCのブレーキ液が閉じこめられて液圧が
保持される。
【0125】なお、ステップ1108と1113のいず
れもNOと判断された場合は、残圧除去制御、すなわ
ち、イン側ゲート弁9を閉じた状態でポンプ4を駆動さ
せてホイルシリンダWCやリザーバ7に残っているブレ
ーキ液を全てマスタシリンダ側に戻す制御を実行した
後、ステップ1115においてポンプ4の駆動を停止さ
せる。
【0126】図20は実施の形態11の作動の一例を示
すものであり、図示のように増圧時を除く減圧時および
保持時は、モータ8を20%のデューティ比であるアイ
ドリングデューティ比で駆動している。
【0127】このように、本実施の形態11では、他の
実施の形態ではモータ8停止させる減圧時や保持時に、
モータ8を、ポンプ4の駆動に必要最小限のデューティ
比で駆動させるようにしている。したがって、次回のポ
ンプ4の駆動時には、即座に吐出圧を形成することがで
きるもので、高い応答性が得られるとともに、駆動開始
時に大電流を流さないことから、モータMのブラシの摩
耗を抑えて耐久性を向上させることができる。
【0128】以上図面により実施の形態について説明し
てきたが、本発明は上記実施の形態の構成に限定される
ものではない。例えば、実施の形態では、ブレーキ操作
液圧源としてブレーキペダルBPの操作により機械的に
液圧を発生させるマスタシリンダを示したが、ブレーキ
ペダルBPと機械的な連携が無く、ブレーキペダルBP
に対する操作を電気的に検出してその検出値に基づいて
制御液圧を発生する手段を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブレーキ制御装置を示すクレーム対応
図である。
【図2】請求項3記載の発明の作動例を示すタイムチャ
ートである。
【図3】請求項4記載の発明の作動例を示すタイムチャ
ートである。
【図4】請求項5記載の発明の作動例を示すタイムチャ
ートである。
【図5】実施の形態の全体構成を示す構成図である。
【図6】実施の形態のコントロールユニットを示すブロ
ック図である。
【図7】実施の形態1の制御流れを示すフローチャート
である。
【図8】実施の形態2の制御流れを示すフローチャート
である。
【図9】実施の形態3の制御流れを示すフローチャート
である。
【図10】実施の形態4の制御流れを示すフローチャー
トである。
【図11】実施の形態5の制御判断特性を示す特性図で
ある。
【図12】実施の形態5の制御流れを示すフローチャー
トである。
【図13】実施の形態6の制御流れを示すフローチャー
トである。
【図14】実施の形態7の制御範囲特性図である。
【図15】実施の形態8の制御流れを示すフローチャー
トである。
【図16】実施の形態8の作動例を示すタイムチャート
である。
【図17】実施の形態9の制御流れを示すフローチャー
トである。
【図18】実施の形態10の全体構成を示す構成図であ
る。
【図19】実施の形態11の制御流れを示すフローチャ
ートである。
【図20】実施の形態11の作動の一例を示すタイムチ
ャートである。
【符号の説明】
a ブレーキ操作液圧源 b ホイルシリンダ c 主通路 d ゲート弁 e 吸入回路 f 吐出回路 g ポンプ h 走行状態判断手段 j 制御手段 k リターン通路 m 減圧弁 n 増圧弁 p 第2のゲート弁 MC マスタシリンダ WC ホイルシリンダ BP ブレーキペダル RES リザーバ 1 ブレーキ配管(主通路) 2 ブレーキ配管(主通路) 3 アウト側ゲート弁(ゲート弁) 3a 一方弁 3b 迂回路 3c リリーフバルブ 4 ポンプ 4a 吸入回路 4b 吸入回路 4c 吐出回路 4d 逆止弁 4p プランジャ 4r ポンプ室 5 増圧弁 6 減圧弁 7 リザーバ 8 モータ 9 イン側ゲート弁(第2のゲート弁) 10 リターン通路 11 コントロールユニット 12 車輪速センサ 13 オートクルーズコントローラ 14 エンジン出力調整手段 21 連通路 22 連通切替弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 幸彦 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 Fターム(参考) 3D046 BB02 BB18 CC02 EE01 GG02 HH16 HH23 HH26 HH36 JJ00 JJ14 JJ19 JJ21 LL23 LL37 LL43 LL50

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者によるブレーキ操作に応じてブレ
    ーキ液圧を発生させるブレーキ操作液圧源と、 このブレーキ操作液圧源とホイルシリンダとを結ぶ主通
    路と、 前記主通路の途中に設けられて主通路を遮断および連通
    させるゲート弁と、 このゲート弁よりもブレーキ操作液圧源側の位置で主通
    路に吸入回路が接続されている一方、前記ゲート弁より
    もホイルシリンダ側の位置で主通路に吐出回路が接続さ
    れて、ブレーキ操作液圧源側のブレーキ液をホイルシリ
    ンダ側に吐出するモータ駆動のポンプと、 走行状態を判断する走行状態判断手段と、 この走行状態判断手段が判断する走行状態に応じて、車
    両の制動の必要性ならびにホイルシリンダに供給するブ
    レーキ液圧である目標液圧を決定し、この決定に応じて
    前記ポンプのモータならびにゲート弁を作動させて自動
    的に制動力を発生させる自動制動制御を実行する制御手
    段と、を備えたブレーキ制御装置であって、 前記制御手段は、自動制動制御の実行時には、前記モー
    タを目標液圧に応じて比例制御により作動させるととも
    に、ゲート弁の開度を目標液圧に応じて比例制御により
    作動させるよう構成されていることを特徴とするブレー
    キ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、自動制動制御の実行中
    にホイルシリンダのブレーキ液圧の保持要求時には、前
    記ゲート弁を遮断するとともに、モータの作動を停止さ
    せるよう構成されていることを特徴とする請求項1記載
    のブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のブレーキ制御装置におい
    て、 前記制御手段は、前記自動制動制御の実行中に保持要求
    に伴ってゲート弁の閉弁およびモータの作動停止を行う
    ときには、モータに対して出力している比例信号のデュ
    ーティ比を徐々に小さくしてから停止させるオーバシュ
    ート防止制御を実行するよう構成されていることを特徴
    とするブレーキ制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のブレーキ制御装置におい
    て、 前記制御手段は、前記自動制動制御の実行中に保持要求
    に伴ってゲート弁の閉弁およびモータの作動停止を行う
    ときには、モータの駆動を停止させる制御を実行した後
    の時点まで、ゲート弁に対して出力している比例信号の
    デューティ比を徐々に小さくする比例信号を出力するオ
    ーバシュート防止制御を実行するよう構成されているこ
    とを特徴とするブレーキ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、自動制動制御の実行中
    においてモータに対して作動を停止する制御を実行する
    場合、完全に停止させることなく予め設定された最低デ
    ューティ比で作動させるアイドリング作動を実行するよ
    う構成されていることを特徴とする請求項1ないし4に
    記載のブレーキ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、自動制動制御の実行中
    において増圧判断時には、前記最低デューティ比と10
    0%デューティ比との間で、比例制御を実行するよう構
    成されていることを特徴とする請求項5記載のブレーキ
    制御装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段が、自動制動制御の実行中
    に減圧判断したときには、ゲート弁をデューティ制御に
    より開弁するよう構成されていることを特徴とする請求
    項1ないし6記載のブレーキ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記主通路において吐出回路の接続位置
    よりもホイルシリンダ側の位置と前記吸入回路とを接続
    したリターン通路と、 このリターン通路の途中に設けられた減圧弁と、 前記主通路において前記吐出回路の接続位置よりもホイ
    ルシリンダ側の位置に設けられた増圧弁と、 前記吸入回路において、リターン通路の接続位置よりも
    ブレーキ操作液源側の位置に設けられた第2のゲート弁
    と、が設けられて、ホイルシリンダ圧を最適制御して制
    動時に車輪がロックするのを防止するABS制御を実行
    可能に構成され、 前記制御手段は、前記自動制動制御の実行中に、ホイル
    シリンダ圧の減圧判断が成された時には、前記減圧弁な
    らびに第2のゲート弁を開弁するよう構成されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし7に記載のブレーキ制御
    装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のブレーキ制御装置におい
    て、 前記減圧時には、前輪のホイルシリンダの液圧を調整す
    る減圧弁と、後輪のホイルシリンダの液圧を調整する減
    圧弁とで、開弁時期に時間差を持たせるよう構成されて
    いることを特徴とするブレーキ制御装置。
  10. 【請求項10】 前記主通路において吐出回路の接続位
    置よりもホイルシリンダ側の位置と前記吸入回路とを接
    続したリターン通路と、 このリターン通路の途中に設けられた減圧弁と、 前記主通路において前記吐出回路の接続位置よりもホイ
    ルシリンダ側の位置に設けられた増圧弁と、 前記吸入回路において、リターン通路の接続位置よりも
    ブレーキ操作液源側の位置に設けられた第2のゲート弁
    と、が設けられて、ホイルシリンダ圧を最適制御して制
    動時に車輪がロックするのを防止するABS制御を実行
    可能に構成され、 前記制御手段は、前記自動制動制御の実行中に、ホイル
    シリンダ圧の増圧判断が成された時には、前記増圧弁な
    らびに前記モータをデューティ制御するよう構成されて
    いることを特徴とする請求項1ないし9に記載のブレー
    キ制御装置。
  11. 【請求項11】 前記走行状態判断手段には、車輪速セ
    ンサを含んで車両が停車状態であるか否かを判断する停
    車状態判断手段が設けられ、 前記制御手段は、自動制動制御の実行中に前記停車状態
    判断手段が停車状態と判断したときには、モータを停止
    するとともに、前記ゲート弁のデューティ制御を実行し
    て停車状態を維持する停車状態維持制御を実行するよう
    構成されていることを特徴とする請求項1ないし10に
    記載のブレーキ制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のブレーキ制御装置に
    おいて、 前記制御手段は、停車状態維持制御の実行中に、車両の
    動きが検出されたときには、モータの駆動を再開させる
    よう構成されていることを特徴とするブレーキ制御装
    置。
  13. 【請求項13】 前記主通路が、それぞれ2輪のホイル
    シリンダに接続された2系統のブレーキ配管で構成さ
    れ、 この2系統の配管を連通させる連通路が設けられ、 この連通路の連通・遮断を切り替える連通切替弁が設け
    られ、 前記制御手段は、前記自動制動制御の実行中において、
    前記モータを駆動させる際には前記連通切替弁を開弁し
    て連通路を連通状態とするよう構成されていることを特
    徴とするブレーキ制御装置。
  14. 【請求項14】 前記走行状態判断手段には、先行車の
    走行状態を判断する先行車判断手段が設けられ、 エンジンの出力を調整する出力調整手段が設けられ、 前記制御手段は、先行車の走行状態に応じて、出力調整
    手段ならびに前記自動制動制御を実行することにより先
    行車を自動的に追尾する自動追尾制御を実行可能に構成
    され、かつ、この自動追尾制御の実行中であって、車速
    が所定値未満の低速走行時には、運転者がアクセルを踏
    み込む側に操作した場合、出力調整手段によりエンジン
    の出力を制限する急発進防止制御を実行するよう構成さ
    れていることを特徴とするブレーキ制御装置。
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