JP4022366B2 - 電磁弁制御装置 - Google Patents

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JP4022366B2 JP2000372253A JP2000372253A JP4022366B2 JP 4022366 B2 JP4022366 B2 JP 4022366B2 JP 2000372253 A JP2000372253 A JP 2000372253A JP 2000372253 A JP2000372253 A JP 2000372253A JP 4022366 B2 JP4022366 B2 JP 4022366B2
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁弁制御装置に関し、特に、電磁弁の作動状態の補正技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両や産業機器などにおいて油圧制御などの種々の目的で電磁弁が用いられている。
例えば、車両にあっては、ホイルシリンダ圧制御用電磁弁や、自動変速機におけるロックアップクラッチスリップ制御用電磁弁,アキュム背圧制御用電磁弁,スロットル圧発生用電磁弁や、内燃機関の吸入空気量制御用電磁弁などにおいて用いられている。また、これらは、高い制御性を得るためにデューティ制御などにより、電流値を制御して開度の可変制御が行われている。
そして、これらの電流制御型の電磁弁を用いて制御を実行するにあたり、その制御精度の向上を図るためにフィードバック制御が実行されている。このようなフィードバック制御を実行する従来技術としては、例えば、特開平10−278764号公報に記載のものが知られている。
この従来技術は、車両のブレーキ液圧システムに適用されるもので、ブレーキ液圧を制御する電磁弁を、増圧状態、減圧状態、保持状態に制御するために、目標液圧を設定する手段と、目標液圧と実際液圧との偏差を求め、偏差を無くす方向に出力液圧を補正する補正手段とを備え、実際液圧と目標液圧との間に液圧偏差が存在していても、目標液圧が実際液圧に近付く向きに変化している場合には電磁弁を保持状態とし、目標液圧が実際液圧から離れる向きに変化している場合に限り電磁弁を増圧状態あるいは減圧状態として両液圧を近づける方向に補正する待ち型制御手段を設けたことを特徴とするものである。
【0003】
この従来技術は、上述のような手段を採用したことにより、増圧と減圧が頻繁に繰り返される制御ハンチングの発生を防止して、制御品質を向上させることができ、また、電磁弁の作動音の発生やエネルギ消費を低減させることができるという特徴を有するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術にあっては、以下に述べる解決すべき課題を有していた。
イ)電磁弁の開度は、ソレノイドで発生する吸引力に加えて、電磁弁の上流と下流との差圧である上下差圧による流体力により決定される。したがって、ソレノイドに同じ電流を通電して発生する吸引力を同じに制御していても、このときの電磁弁の上下差圧の状態によって弁開度(つまり、出力液圧勾配)が変わってしまう。したがって、上述の従来技術による補正を実行しても、実際液圧が目標液圧に一致し難い場合があり、この場合、電磁弁の作動頻度が高くなり、騒音の発生ならびにエネルギ消費の増加という問題が発生するものであり、実際液圧を目標液圧に一致させるようにする制御精度の向上が望まれていた。
【0005】
なお、上述の流体力について説明を加えると、図19において(a)は常開の弁を示し、同図(b)は常閉の弁を示し、両図において流体は下方から上方へ流れる構成となっている。(a)に示す常開の弁は、上下差圧による流体力RFが弁体01を開弁する方向に作用する。したがって、ソレノイド吸引力SFが同じ場合、差圧が小さい場合は差圧が大きい場合方に比べて弁開度が小さくなり、ソレノイド吸引力SFを小さくする補正が必要になる。
また、(b)に示す常閉の弁は、上下差圧による流体力RFが弁体01を開弁する方向に作用する。したがって、ソレノイド吸引力SFが同じ場合、差圧が小さい場合は差圧が大きい場合に比べて、上記と同様に弁開度が小さくなり、ソレノイド吸引力SFを大きくする補正が必要となる。
ロ)上記イ)の問題を解決するための発明の第1段階として、電磁弁の上下差圧を検出して、これを考慮した補正を行うことが考えられるが、この上下差圧を圧力センサにより検出しようとすると、装置の高額化ならびに大型化を招いてしまうもので、安価な手段を用いて電磁弁の上下差圧を求めることが望まれるという新たな課題が生じる。
ハ)補正を行うにあたり、ゲインを変化させることが知られているが、本発明で問題とする電磁弁に対する上下差圧の影響のような、短期的な影響をゲイン変化により補正した場合、制御ハンチングが生じるおそれがある。
【0006】
本願発明は、上述の従来の問題点に着目して成されたもので、電磁弁の作動状態が電磁弁の上下差圧の影響を受けないように補正することで制御精度の向上を図ることを主たる目的とするとともに、この補正を行うにあたり、制御ハンチングが生じないようにして制御品質の向上を図り、かつ、上下差圧の検出を、圧力センサを付加することのない安価で小型化可能な手段により解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明では、ブレーキ液圧を任意に増圧および減圧可能に構成されたブレーキユニットに設けられ、ブレーキ液の流量を調整する電磁弁と、この電磁弁に対する制御信号を演算する制御信号演算手段と、前記制御信号に基づいて前記電磁弁を駆動させる駆動制御手段と、を備えた電磁弁制御装置において、前記制御信号演算手段は、前記電磁弁の上流と下流との差圧に基づいて上下差圧補正量を演算し、この上下差圧補正量を前記制御信号に加算して前記電磁弁の吸引力の補正を行う差圧補正手段を備え、前記駆動制御手段は、前記電磁弁にデューティ比信号からなる駆動制御信号を出力し、前記上流または下流いずれか一方の液圧は予め設定され、前記流量に関する目標値として、前記液圧が予め設定された側と反対側の目標液圧を所定の入力に基づいて設定する目標値設定手段が設けられ、前記差圧補正手段は、前記予め設定された液圧と前記目標液圧とに基づいて前記差圧を求めることを特徴とする手段とした。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、ブレーキ液圧を任意に増圧および減圧可能に構成されたブレーキユニットに設けられ、ブレーキ液の流量を調整する電磁弁と、この電磁弁に対する制御信号を演算する制御信号演算手段と、前記制御信号に基づいて前記電磁弁を駆動させる駆動制御手段と、を備えた電磁弁制御装置において、前記制御信号演算手段は、前記電磁弁の上流と下流との差圧に基づいて上下差圧補正量を演算し、この上下差圧補正量を前記制御信号に加算して前記電磁弁の吸引力の補正を行う差圧補正手段を備え、前記駆動制御手段は、前記電磁弁にデューティ比信号からなる駆動制御信号を出力し、前記上流または下流いずれか一方の液圧を検出する液圧検出手段を設け、前記流量に関する目標値として、前記液圧検出手段によって検出される側と反対側の目標液圧を所定の入力に基づいて設定する目標値設定手段が設けられ、前記差圧補正手段は、前記予め設定された液圧と前記目標液圧とに基づいて前記差圧を求めることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁は、ホイルシリンダとリザーバとを結ぶ減圧回路の途中に設けられ、前記目標値設定手段は、前記目標値として前記ホイルシリンダに与える目標液圧を設定する構成であることを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、請求項に記載の電磁弁制御装置において、前記差圧補正手段は、前記目標液圧とリザーバ圧とに基づいて前記差圧を求める構成であることを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に記載の発明は、請求項に記載の電磁弁制御装置において、前記差圧補正手段は、車両減速度に基づいて推定したホイルシリンダ圧とリザーバ圧とに基づいて前記差圧を求める構成であることを特徴とする。
【0012】
また、請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の電磁弁制御装置において、前記リザーバ圧は大気圧であることを特徴とする。
【0013】
また、請求項7に記載の発明は、請求項2ないし6に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁は、液圧源と前記ホイルシリンダとを結ぶ増圧回路の途中に設けられ、前記液圧検出手段は、前記液圧源の液圧を検出し、前記目標値設定手段は、前記目標値として前記ホイルシリンダに与える目標液圧を設定する構成であり、前記差圧補正手段は、前記液圧検出手段により検出された液圧と前記目標液圧とに基づいて前記差圧を求める構成であることを特徴とする。
【0014】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁に流れる電流値をモニタ電流値として検出する電流検出手段が設けられ、前記電磁弁の指令電流である前記制御信号と、前記電磁弁の実電流である前記モニタ電流値と、に基づいて前記制御信号の電流フィードバック制御量を求める電流フィードバック制御手段が設けられ、前記制御信号演算手段は、ホイルシリンダ圧の目標値にフィードバック制御を施したホイルシリンダ液圧目標値フィードバック制御量と、前記上下差圧補正量とに基づいて前記制御信号を形成することを特徴とする。
【0017】
【発明の作用および効果】
請求項1または2に記載の発明にあっては、制御信号演算手段が制御信号を演算し、駆動制御手段が制御信号に基づいて電磁弁を作動させて流体の流量を調整する。この流量調整時には、電磁弁には、その上流と下流との差圧に対応した流体力が作用している。そこで、本発明では、差圧補正手段により、差圧に基づいて制御信号を補正する。すなわち、電磁弁の弁体は、通電により生じる吸引力と上記流体力、および弁体を全開と全閉のいずれかに付勢する付勢力との釣り合いにより開度が決定される。そこで、差圧に応じて流体力が変化する分だけ、吸引力を補正して、所望の開度が得られるようにすることができ、これにより、制御精度を向上させることができる。
また、差圧補正手段により補正を行うにあたり、上下差圧補正量を制御信号に加算する。電磁弁の上下差圧は、調整する流量に応じ細かに変化する。したがって、このように短期的な変化に応じた補正を、上下差圧補正量を制御信号に加算することで行うことにより、例えば制御信号に乗じるゲインを変更するような補正に比べて、適正値に短時間で収束させることができるとともに、制御ハンチングが生じるのを抑えることができる。よって、高い補正制御品質が得られる。
また、駆動制御手段は、差圧補正が成された制御信号に基づいて、電磁弁に対してデューティ比信号からなる駆動制御信号を出力するもので、電磁弁は、その開度をデューティ比に基づいて比例制御される。このように、電磁弁を比例制御するから、上述の差圧補正もこの比例制御に基づいて有効に実施される。
また、目標値設定手段が、所定の入力に基づいて目標値を設定する。また、差圧補正手段は、目標値に基づいて上下差圧補正量を求め、制御信号演算手段は、この上下差圧補正量と目標値とに基づいて制御信号を形成する。すなわち、電磁弁は、目標値に基づいて作動しているため、上下差圧を目標値に基づいて推定することができるものであり、例えば、少なくとも電磁弁上下流のうち目標値の反対側である一方の液圧が分かれば差圧を推定することができる。したがって、圧力センサの数を減らして、コストダウンおよび装置の小型化を図ることができる。
【0021】
請求項に記載の発明にあっては、目標値設定手段は、例えば目標減速度に基づいてホイルシリンダに与える目標液圧を設定する。そこで、制御信号演算手段は、ブレーキ液圧を目標液圧とするための制御信号を演算し、この制御信号に基づいて電磁弁が駆動する。この電磁弁は、ブレーキ液圧を増圧および減圧可能なブレーキユニットにおいて減圧回路の途中に設けられており、この減圧弁を開弁すると、ホイルシリンダがリザーバと連通されてホイルシリンダにおけるブレーキ液圧の減圧を行うことができる。そこで、制御信号演算手段は、目標減速度と差圧補正量に基づいて制御信号を形成することにより、電磁弁にあっては、上流であるホイルシリンダと下流であるリザーバとの差圧に応じた補正が成され、精度の高い減圧量制御を実行することにより、精度の高い目標減速度制御が成される。よって、請求項3に記載の発明にあっては、ブレーキユニットにおける減速度制御において、制御の高い制御を実行することができるとともに、制御品質を向上させることができる。
【0022】
また、上記のように請求項3に記載の発明にあっては、電磁弁の上下にあっては、上流であるホイルシリンダと下流であるリザーバとの差圧が生じる。したがって、差圧補正演算手段は、この差圧に応じた差圧補正量を演算するが、請求項4に記載の発明にあっては、目標液圧とリザーバ圧との差圧に基づいて差圧補正量を求める。また、請求項7に記載の発明にあっては、車両減速度に基づいて推定したホイルシリンダ圧とリザーバ圧との差圧により差圧補正量を演算する。
【0023】
ここで、請求項4に記載の発明について説明すると、ホイルシリンダ圧は、目標液圧に基づいて制御されている。よって、実際にホイルシリンダ圧を検出しなくても、目標液圧と予め設定されたリザーバ圧とにより差圧を推定することができる。この場合、ブレーキユニットの作動によって実際にホイルシリンダ圧が目標液圧に制御される以前の段階で必要な差圧補正量を得ることができ、制御応答性に優れることとなり、制御ハンチングが生じにくくなる。さらに、ホイルシリンダ圧を検出する圧力センサが不要であり、その分、コストダウンを図ることができるとともに、装置の小型化を図ることができる。また、請求項6に記載の発明のように、リザーバ圧が大気圧に設定されている場合には、目標液圧とリザーバ圧との差圧として、そのまま目標液圧を用いることができ、この場合には、差圧を求めるのに演算が不要となるもので、制御の簡略化を図ることができる。
【0024】
請求項7に記載の発明にあっては、目標値設定手段が、ホイルシリンダに与える所定の入力に基づいて目標液圧を設定する。また、電磁弁はこの目標液圧に応じて作動され、電磁弁が開弁すると増圧回路を介して液圧源からホイルシリンダに圧力が供給され、これによりホイルシリンダ圧の増圧が成される。ここで、差圧補正手段は、目標液圧と圧力センサが検出する液圧源圧との差圧に基づいて差圧補正量を求める。そして、制御信号演算手段は、この差圧補正量と前記目標液圧とに基づいて制御信号を形成する。このように、電磁弁では、上流である液圧源と下流であるホイルシリンダとの差圧に応じた補正が成され、精度の高い増圧量制御を実行することができ、精度の高い目標減速度制御が成される。よって、請求項7に記載の発明にあっては、ブレーキユニットにおける減速度制御において、制御の高い制御を実行することができるとともに、制御品質を向上させることができる。
【0025】
請求項8に記載の発明では、電流検出手段により電磁弁に流れる電流値をモニタ電流値として検出し、フィードバック制御手段において、制御信号とモニタ電流値との関係から駆動制御信号を補正するフィードバック制御量を求め、差圧補正手段を含む制御信号演算手段では、目標値とフィードバック制御量と差圧補正量とに基づいて駆動制御信号を形成する。したがって、精度の高いフィードバック制御を行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図2は本発明の電磁弁制御装置を適用した実施の形態のブレーキ制御装置を示すブレーキ配管図である。なお、この実施の形態は、請求項1,3,4および請求項6,8に記載の発明に対応している。図において、MCはマスタシリンダでありブレーキペダルBPを踏み込むとブレーキ配管1,2を介してブレーキ液をホイルシリンダWCに向けて供給する周知のものである。なお、マスタシリンダMCにはブレーキ液を貯留するリザーバRESが設けられている。
【0028】
前記ブレーキ配管1,2はいわゆるX配管と呼ばれる接続構造となっている。
すなわち、ブレーキ配管1は、左前輪のホイルシリンダWC(FL)と右後輪のホイルシリンダWC(RR)とを結び、ブレーキ配管2は、右前輪のホイルシリンダWC(FR)と左後輪のホイルシリンダWC(RL)とを結ぶよう構成されている。
【0029】
前記ブレーキ配管1,2の途中には、アウト側ゲート弁3が設けられている。
このアウト側ゲート弁3は、ブレーキ配管1,2の連通・遮断を切り替える常開のソレノイド弁であり、また、後述するように制動制御時には、PWM制御により開度を可変制御する。すなわち、アウト側ゲート弁3は、図C(a)に示すように、弁体がスプリングなどの付勢手段により全開方向に付勢され、かつ、図外のコイルに通電した際には、発生した吸引力により弁体が付勢力に抗して全閉方向に移動する構造の常開の比例電磁弁であり、この吸引力をPWM制御により可変制御することで開度が可変制御される。
前記アウト側ゲート弁3には、マスタシリンダMC側(以下、これを上流という)からホイルシリンダWC側(以下、これを下流という)へのブレーキ液の流通のみを許容する一方弁3aが並列に設けられている。
【0030】
また、前記ブレーキ配管1,2において、アウト側ゲート弁3の下流にはソレノイド駆動の常開のON・OFF弁からなる流入弁5が設けられ、さらに、この流入弁5よりも下流位置とリザーバ7とを結ぶリターン通路10の途中にはソレノイド駆動の常閉のON・OFF弁からなる流出弁6が設けられている。
【0031】
さらに、前記ブレーキ配管1,2には、液圧源としてポンプ4が接続されている。このポンプ4は、制動制御時のブレーキ液圧源となるとともに、ABS制御を実行したときの戻しポンプを兼ねるものである。このポンプ4は、モータ8により作動するプランジャポンプであって、2つのプランジャ4p,4pを備えるとともに、それぞれのプランジャ4p,4pで吸入・吐出を行うポンプ室4rが、枝分かれされた吸入回路4a,4bを介して前記ブレーキ配管1,2においてアウト側ゲート弁3よりも上流の位置と、前記リザーバ7とに接続されている。
一方、吐出回路4cが、前記ブレーキ配管1,2において、前記アウト側ゲート弁3と流入弁5との間の位置に接続されている。前記吸入回路4bには、ブレーキ液がリザーバ7の方向へ流れるのを防止する逆止弁4dが設けられている。
また、前記吸入回路4aには、この吸入回路4aの連通・遮断を切り替えるイン側ゲート弁9が設けられている。このイン側ゲート弁9は、常閉のソレノイドバルブにより構成されている。
なお、上述した図2において四角枠で囲んだ構成はブレーキユニットH/Uとして1つのハウジングに組み込まれている。
【0032】
このブレーキユニットH/Uにおける2つのゲート弁3,9、流入弁5、流出弁6およびモータ8の作動は、図示を省略したコントロールユニットにより制御される。
このコントロールユニットは、図示は省略するが、車輪速センサを含んで車両の走行状態を検出する走行状態検出手段に接続され、この走行状態検出手段からの入力に基づいて後述するABS制御ならびに自動制動制御を実行する。
【0033】
ABS制御は、周知の制御であり、これを簡単に説明すると、本実施の形態では、車輪速センサからの入力に基づいて制動時の車輪ロックを判断し、車輪がロックしそうな状態になったら、ホイルシリンダ圧を減圧させて車輪ロックを回避した後、その対象となる車輪の車輪速が、車体速よりも所定値だけ低い、制動に最も有効な速度となるように適宜、減圧・保持・増圧を行うものである。
このABS制御における減圧・保持・増圧を行うにあたり、減圧の場合は、流入弁5を閉弁させるとともに流出弁6を開弁させ、保持の場合は、両弁5,6を閉弁させ、増圧の場合は、流入弁5を開弁させるとともに流出弁6を閉弁させることにより行う。また、減圧の際には、ホイルシリンダWCのブレーキ液がリザーバ7に逃がされるが、このリザーバ7に溜まったブレーキ液は、ポンプ4の作動に基づいて随時ブレーキ配管1,2に戻される。
【0034】
次に、上述した自動制動制御は、能動的制動制御の1つの態様であって、この自動制動制御は、図1に示すオートクルーズコントローラACCが先行車との車間距離を予め設定された理想的な車間距離に保ちながら先行車に追従する自動追従制御を実行するにあたり、車間距離が理想車間距離よりも縮まったときに自動的に目標減速度を設定し、この目標減速度が得られるように自動的に制動力を発生させる制御である。
この自動制動制御は、本実施の形態では、図1に示す能動制動制御手段20により実行するもので、この能動制動制御手段20は、図外の車輪速センサから車輪速信号を入力するとともに、オートクルーズコントローラACCから目標減速度を示す信号を入力して(本実施の形態では目標減速度が目標液圧PTに換算されて入力されるものとする)、目標減速度が得られるように車輪速に基づいてフィードバックしながら、ホイルシリンダWCの増圧・保持・減圧を行う。
また、この自動制動制御を実行するにあたっては、流入弁5および流出弁6は、非通電状態として流入弁5を開弁させるとともに流出弁6を閉弁させておき、増圧の際には、アウト側ゲート弁3を閉弁させ、かつイン側ゲート弁9を開弁させるとともにポンプ4を作動させ、これによりブレーキ液をホイルシリンダWCに向けて供給し、さらに、ポンプ4のモータ8をPWM駆動させることにより増圧量を任意にコントロールする。この場合、さらに流入弁5の開度をPWM制御することにより増圧量をコントロールするようにしても良い。
一方、減圧する際には、イン側ゲート弁9を閉弁させるとともに、ポンプ4のモータ8を吐出量が発生しないアイドリング回転させ、さらに、アウト側ゲート弁3を開弁させることによりホイルシリンダWCのブレーキ液をマスタシリンダMCに向けて排出させ、さらに、アウト側ゲート弁3の開弁量をPWM制御することにより減圧量を任意にコントロールする。
なお、能動的制動制御としては、上述の自動制動制御の他に、駆動輪がスリップしたのを検出したときに駆動輪に制動力を発生させて駆動輪スリップを防止するトルクスリップ制御や、車両が過オーバステア状態や過アンダステア状態となったときに、所望の輪に制動力を発生させて、車両をニュートラル状態に戻す方向にヨーモーメントを発生させる車両運動制御などを実行してもよい。ちなみに、上記自動制動制御の場合は、全輪のホイルシリンダ圧を同圧に制御あるいは前後輪で所定の液圧差を持たせながら全ホイルシリンダWCに対して液圧を供給するのに対し、車両運動制御の場合は、任意の車輪に制動力を発生させる。また、トルクスリップ制御に関しては、駆動輪のホイルシリンダWCにのみ液圧を供給するものである。
【0035】
次に、図1に基づき、能動制動制御手段20の構成について説明する。この能動制動制御手段20は、図示のように、オートクルーズコントローラACCから送られてくる目標減速度(目標液圧PT)に基づいて必要な制御量を演算するフィードフォワード制御量演算部(制御信号演算手段)21と、車輪速センサから入力される車輪速信号から実際に発生している減速度を演算する減速度演算部22と、フィードフォワード制御量と実際の減速度に基づいて制御誤差を埋めるフィードバック制御量を求めるホイルシリンダ液圧目標値のフィードバック制御量演算部23と、目標値である目標減速度から差圧補正制御量、すなわちアウト側ゲート弁3を挟んでその上流(この上流は能動制動制御時における上流であるからポンプ4側となる)と下流(この下流とは能動制動制御時にあってはマスタシリンダMC側となる)との圧力差に応じて同じ電流値でも弁開度が異なるために減速度から差圧を推定しさらにこの差圧から補正制御量を求める差圧補正制御量演算部(差圧補正手段)24と、目標減速度とフィードフォワード制御量とフィードバック制御量と差圧補正制御量とから制御モード、すなわちホイルシリンダ圧を増圧するか保持するか減圧するかを判断する制御モード判断部25と、同じく、目標減速度とフィードフォワード制御量とフィードバック制御量と差圧補正制御量とから増圧量をコントロールするモータ8および減圧量をコントロールするアウト側ゲート弁3に対して出力するデューティ比を演算するデューティ演算部(制御信号演算手段)26と、モータ8に対して駆動信号を出力するモータPWM駆動回路28と、アウト側ゲート弁3に対して駆動信号を出力するゲート弁PWM駆動回路(駆動制御手段)29と、アウト側ゲート弁3に出力する駆動制御信号に対してフィードバック補正を実行するフィードバック制御部(フィードバック制御手段)30と、イン側ゲート弁9に対して駆動制御信号を出力するイン側ゲート弁駆動回路31とを備えている。
【0036】
次に、図3のフローチャートに基づいて上述した能動制動制御手段20による自動制動制御の流れについて説明する。ステップ101では、フィードフォワード制御量演算部21においてポンプ4に対するフィードフォワード制御量であるSf_Pおよびアウト側ゲート弁3に対するフィードフォワード制御量Sf_Vを下記の演算式に基づいて演算する。
Sf_P=DGAINF_P×DPTSf_V=DGAINF_V×DPTここで、DPTは目標液圧勾配、DGAINF_Pはポンプ4におけるフィードフォワードDゲイン、DGAINF_Vはアウト側ゲート弁3におけるフィードフォワードDゲインである。なお、前記目標液圧勾配DPTとは、現在の液圧と目標液圧とを結んで決定される液圧の傾きである。
【0037】
続くステップ102では、アウト側ゲート弁3における差圧補正制御量Sd_V[ただし、Sd_V=fd_V(PT)]を差圧補正制御量演算部24において求める。
ちなみに、この差圧補正特性は図4に示す差圧補正量マップとして記憶されている。この差圧補正量マップは、横軸が目標液圧PTとなっているもので、すなわち、能動的制動制御時にあっては、アウト側ゲート弁3の下流であるマスタシリンダMC側は大気圧となっているため、その上下差圧は、ポンプ4側の液圧に等しい。そこで、差圧補正制御量Sd_Vは、目標液圧PTに応じて設定されているものである。
次に、ステップ103では、ポンプ4における立ち上がり補正制御量Sd_Pを[ただし、Sd_P=fd_P(PL)]を求める。
ちなみに、この立ち上がり補正特性は図5に示すマップとして記憶されている。
この立ち上がり補正特性マップは、横軸が制御液圧PLとなっているもので、すなわち、ポンプ4の吸入側は大気圧となっているため、ポンプ4にあっては制御液圧PLに向けて吐出圧を立ち上げるものであるから、立ち上がり補正制御量Sd_Pは、制御液圧PLに応じて設定されているものである。
【0038】
次のステップ104では、フィードバック制御量演算部23においてポンプ4のフィードバック制御量Sb_Pとアウト側ゲート弁3のフィードバック制御量Sb_Vを下記の演算式により演算する。
Sb_P=PGAINB_P×(PT−PL)+DGAINB_P(DPT−DPL)
Sb_V=PGAINB_V×(PT−PL)+DGAINB_V(DPT−DPL)
次のステップ105では、フィードフォワード制御量演算部21において得られたフィードフォワード制御量Sf_P,Sf_V、差圧補正制御量演算部24で得られた差圧補正制御量Sd_V、立ち上がり補正制御量Sd_P、フィードバック制御量演算部23で得られたフィードバック制御量Sb_P,Sb_Vを下記の演算式に示すように合算してポンプ制御量St_Pおよびバルブ制御量St_Vを求める。
【0039】
続くステップ106〜111は、制御モード判断部25における制御モード判断であって、まず、ステップ106では、目標液圧PTが、予め設定された能動制動制御を実行するか実行しないかを判定する閾値であるOFF閾値THOFFよりも大きいか否か判定し、YESすなわちPT>THOFFの場合は能動制動制御を実行すべくステップ107に進むが、NOすなわちPT≦THOFFの場合はステップ116に進んで、非制御状態(OFF)とする。
【0040】
次に、ステップ107では、目標液圧勾配DPTが予め設定された急増圧閾値THKYU未満であるか否か判定し、YESすなわちDPT>THKYUの場合は急増圧を行うべくステップ115に進み、一方、NOすなわちDPT≦THKYUの場合は、(通常の)増圧、保持、減圧の判断を行うべくステップ108に進む。
ステップ108では、目標液圧勾配DPTが予め設定された増圧閾値DBICよりも大きいか否か判定し、YESすなわちDPT>DBICの場合は増圧判断を行うべくステップ109に進み、NOすなわちDPT≦DBICの場合は減圧あるいは保持の判断を行うべくステップ110に進む。
増圧判断を行うステップ109では、ポンプ4のフィードフォワード制御量St_Pが、予め設定された増圧時保持閾値DBIUよりも大きいか否かを判断し、YESすなわちSt_P>DBIUの場合は増圧を実行すべくステップ114に進み、一方、NOすなわちSt_P≦DBIUの場合は、増圧制御に含まれる保持を実行すべくステップ113に進む。
【0041】
次に、減圧と保持の判断を行うステップ110では、目標液圧勾配DPTが予め設定された減圧閾値DBDC未満であるか否か判断し、YESすなわちDPT<DBDCの場合には減圧判断を実行すべくステップ111に進み、NOすなわちDPT≧DBDCの場合は、保持処理を実行すべくステップ113に進む。
さらに、減圧判断により進むステップ111では、アウト側ゲート弁3に対する制御信号St_Vが減圧時保持閾値DBDUよりも小さいか否か判定し、YESすなわちSt_V<DBDUの場合は減圧処理を実行すべくステップ112に進み、NOすなわちSt_V≦DBDUの場合は減圧制御に含まれる保持処理を行うべくステップ113に進む。
【0042】
このステップ106〜111における制御モード判断をマップとして示すのが図6であり、縦軸の目標減速度勾配DPTおよび横軸のフィードバック偏差(これは、目標減速度と実際の車両減速度との差である)とに基づいて、図示のように処理モードが設定されている。
この制御モードの設定による制御例、すなわち能動制動制御により制動を行った場合のブレーキ液圧変化ならびに制御モードの変化例を示すのが図7のタイムチャートであって、t0からt1の区間は、制動開始直後において制動力を立ち上げるために急増圧処理が実施され、t1〜t2の区間は、増圧量のずれが大きいことにより増圧制御の中で保持処理が実施され、t2〜t3の区間は再び制動力を高めるために増圧処理が実施されている。その後、t3〜t4の区間では保持処理が実施されている。この保持処理は、例え目標液圧よりも実際の液圧が上回っていても、そのうち減圧処理が成されるから、この時点では減圧を行うことなく保持処理としている状態である。そして、t4〜t5の区間が、目標減速度の低下に基づいて減圧処理が実施されている区間であり、その後のt5〜t6の区間では、減圧量のずれが大きくなって減圧制御の中で保持処理が実行され、その後のt6〜t7の区間では、制動力を解放するための最後の減圧が行なわれている。
【0043】
次に、ステップ112〜116は、上述の判断に基づく処理、すなわちデューティ演算部26において、処理に応じたポンプ4ならびにアウト側ゲート弁3のそれぞれに出力するデューティ比を演算し、さらに、モータPWM駆動回路28ならびにゲート弁PWM駆動回路29において、デューティ比信号を出力する処理を実行するものである。
【0044】
ステップ112では、減圧処理を実行するもので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DUTY_Pを0%としてポンプ4を非駆動状態とし、減圧弁制御ONデューティ比DUTY_Vを図8に示すマップに基づいてバルブ制御信号St_Vに応じて決定して目標減速度に応じた(実際にはこれに補正を加えている)開度とし、さらに、イン側ゲート弁9を閉弁させる。したがって、ホイルシリンダWCの液圧がアウト側ゲート弁3からマスタシリンダMC側へ逃げて、減圧が成される。
【0045】
ステップ113では、保持処理を実行するもので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DUTY_Pを0%としてポンプ4を非駆動状態とし、減圧弁制御ONデューティ比DUTY_Vを60%としてアウト側ゲート弁3を全閉状態とし、さらに、イン側ゲート弁9を閉弁させる。したがって、ポンプ4からのブレーキ液の供給が無く、かつ、アウト側ゲート弁3からの逃げもなく、ホイルシリンダ圧は保持される。
【0046】
ステップ114では、増圧処理を実行するもので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DUTY_Pを図9に示すマップに基づいてポンプ制御信号St_Pに応じて決定してポンプ4において目標減速度に応じた吐出量が得られるようにし、減圧弁制御ONデューティ比DUTY_Vを60%としてアウト側ゲート弁3を全閉状態とし、さらに、イン側ゲート弁9を開弁させる。したがって、アウト側ゲート弁3からの逃げがない状態でポンプ4からブレーキ液が供給されてホイルシリンダ圧が増圧される。
【0047】
ステップ115では、急増圧処理を実行するもので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DUTY_Pを100%として最大駆動させ、減圧弁制御ONデューティ比DUTY_Vを60%としてアウト側ゲート弁3を全閉状態とし、さらに、イン側ゲート弁9を開弁させる。したがって、アウト側ゲート弁3からの逃げがない状態でポンプ4から最大供給量でブレーキ液が供給されてホイルシリンダ圧が急増圧される。
【0048】
ステップ116では、OFF処理を実行するもので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DUTY_Pを0%として駆動停止させ、減圧弁制御ONデューティ比DUTY_Vも0%としてアウト側ゲート弁3を全開状態とし、さらに、イン側ゲート弁9を閉弁させる。したがって、能動的な制動が全く成されず、運転者の制動操作に応じた制動力が発生する。
【0049】
ちなみに、アウト側ゲート弁3における差圧特性は、図10に示すようになるもので、図において太線で示しているのが、デューティ比と液圧勾配との関係を示す基準マップ特性である。この図では、アウト側ゲート弁3の上下差圧が、それぞれ10,20,30,40,100kgf/cmである場合の特性を示している。このように、差圧が大きくなれば、アウト側ゲート弁3の開弁方向に作用する流体力が強くなるため、同じ液圧勾配を得るのに必要なデューティ比は大きくなる。
【0050】
次に、実施の形態1の作動例を図11のタイムチャートにより説明する。
すなわち、走行状態に応じ、オートクルーズコントローラACCから図示のような目標液圧PTが入力される。これに応じて、フィードフォワード制御量演算部21において図示のようなフィードフォワード制御量Sf_Vが形成されるとともに、差圧補正制御量演算部24において図示のような差圧補正量Sd_Vが形成される。本実施の形態にあっては、このような差圧補正量Sd_Vを予め加算しているため、目標液圧PTと実際液圧との偏差が少なくなり、その結果フィードバック制御量Sb_Vは、ほとんど発生していない。
したがって、制御ハンチングも発生することが無く、精度の高い制御を実行することができる。
特に、この実施の形態1にあっては、差圧を目標液圧PTに基づいて形成しているため、実際にホイルシリンダ圧が発生して、実際にその差圧が生じる以前にこの差圧に応じた補正を実行することにより、補正遅れが無く、乗員が制動に違和感をおぼえることのない制御品質に優れた自動制動制御(能動制動制御)を実行することができる。
【0051】
以下に、他の実施の形態について説明するが、これら他の実施の形態について説明するにあたり、実施の形態1と同じ構成には同じ符号を付けて説明を省略することとし、実施の形態1と構成が相違する点および作用効果が相違する点についてのみ説明する。
【0052】
(実施の形態2)
図12は実施の形態2のブレーキ制御装置における能動制動制御手段220を示すブロック図である。この実施の形態2は、特許請求の範囲の請求項1,3および請求項5,6に記載の発明に対応するもので、この実施の形態2にあっては、差圧補正制御量演算部224が実施の形態1と異なる。この差圧補正制御量演算部224は、減速度演算部22から得られる実際の減速度を実際のホイルシリンダ圧とし、この減速度に基づいて上下差圧補正量を求めるようにしている。つまり、実施の形態1は、目標液圧PTそのものが、アウト側ゲート弁3における上下差圧であるマスタシリンダ圧(大気圧)との差圧として制御しているのに対して、本実施の形態2にあっては、実際のホイルシリンダ圧に相当する減速度が、アウト側ゲート弁3における上下差圧(ホイルシリンダ圧とマスタシリンダ圧との差圧)としている。なお、この実施の形態2の場合、差圧補正制御量演算部224にあっては、差圧補正マップを用いて減速度から上下差圧補正量Sdを求め、フィードフォワード制御量Sfとフィードバック制御量Sbと上下差圧補正量Sdを加算して制御信号Stを形成し、基準マップを用いてこの制御信号Stからデューティ比を求める構成となっている。
【0053】
この実施の形態2にあっては、実際のホイルシリンダ圧を考慮して差圧補正を行うから、信頼性の高い自動制動制御(能動制動制御)を実行することができる。
【0054】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。この実施の形態3は、請求項7に記載の発明に対応する例であり、図13に示すように、電磁弁として増圧比例弁を用いた例である。すなわち、図13は実施の形態3のブレーキ制御装置を示す概略図であって、図において301はホイルシリンダWCとリザーバRESとを結ぶ減圧回路、302は非ソレノイド通電時に閉弁状態となる常閉の減圧比例弁、303はホイルシリンダWCと液圧源304とを結ぶ増圧回路、305は非ソレノイド通電時に開弁状態となる常開の増圧比例弁である。なお、前記液圧源304としては、ポンプやアキュムレータを用いることができる。また、増圧回路303において液圧源304の近傍には、圧力センサ306が設けられている。
【0055】
前記減圧比例弁302および増圧比例弁305の作動は、コントロールユニット310により制御される。このコントロールユニット310は、実施の形態1と同様に、増圧・保持・減圧判断を行うものとするが、実施の形態3では、増圧比例弁305を駆動させる際にも差圧補正を行うものである。この差圧補正は、増圧比例弁305の上下の差圧、すなわち液圧源304とホイルシリンダWCとの差圧△Pに基づいて行うが、本実施の形態3では、ホイルシリンダ圧として実施の形態1と同様に目標液圧PTを用いる。よって、圧力センサ306が検出する液圧源圧力と、目標液圧との差圧△Pを求める。
また、この実施の形態3の場合は、差圧△Pを求めたら、図14に示すマップに基づいて差圧信号補正係数を求め、これを制御信号に乗じる。
したがって、図15に示すように、液圧源の圧力をP0とした場合、目標液圧PTとの差圧△Pが図示のようにα、γ、βであるときには、それぞれ目標液圧勾配が図示のように、差圧が小さいほど目標液圧勾配が急になるように補正する。
つまり、常開の増圧比例弁305にあっては、流体力はソレノイドによる吸引力と同じ方向に作用する。よって、差圧が大きければ吸引力と下げ、差圧が大きければ吸引力を上げて、流体力と吸引力の合力が一定となるように補正する。
また、減圧比例弁302にあっても同様で、差圧による流体力は、ソレノイドによる吸引力と同方向に作用する。したがって、流体力と吸引力との合力が一定となるように補正する。
【0056】
ここで、実施の形態1,2に示した差圧補正量を加算する補正と、実施の形態3に示した差圧補正係数を変更する補正との違いについて説明する。
まず、図16は、差圧補正を全く行わない場合を示している。
目標減速度Gcar(目標液圧PTに相当する)が(a)に示すように変化した場合、上下差圧による影響で(b)に示すように目標液圧targetPと実際のホイルシリンダ圧pwcとの間の差が大きくなる。なお、この時のポンプ4と減圧比例弁(アウト側ゲート弁3)に出力されるデューティ比を、それぞれduty−PUMP,duty−Gとして(c)に示している。
このように、差圧補正を行わない場合には、目標液圧targetPと実際のホイルシリンダ圧pwcとの間の差が大きくなり、特に、減圧時の制動力のスムーズな減圧が達成されないおそれがあり、運転者に違和感を与える。つまり、自動走行制御時には、先行車との車間距離を目標の車間距離に安定させることが難しくなる場合があり、このような場合には、運転者が自動走行に対して違和感を持つおそれがある。
【0057】
次に、図17に示すのが、実施の形態3のように差圧に応じてゲインを変更した例である。
図16に示したのと同様に目標減速度Gcar(目標液圧PTに相当する)が(a)に示すように変化した場合、(b)に示すように目標液圧targetPと実際のホイルシリンダ圧pwcとの間に偏差が生じているが、その偏差は、図16に示した差圧補正非実行時に比べると、極めて小さくなり、運転者に与える違和感は大幅に軽減されている。ただし、このゲイン補正場合、(c)に示すようにアウト側ゲート弁3(減圧比例弁302)に出力するデューティ比duty−Gの変化が大きくなっている。つまり、アウト側ゲート弁3(減圧比例弁302)の作動頻度が大きくなり、一部、制御ハンチングが生じている。
【0058】
それに対して、図18は、差圧補正量を加算する差圧補正を行った例を示すもので、図16,17と同様の目標減速度Gcarが発生しても、(b)に示すように目標液圧targetPと実際のホイルシリンダ圧pwcとの間に偏差が生じることが無く、(c)に示すようにアウト側ゲート弁3に出力するデューティ比は、図中太線で示すように変化が少なく、制御が安定し、制御ハンチングも殆ど生じていない。
【0059】
以上図面により実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態の構成に限定されるものではない。
例えば、実施の形態では、ブレーキ制御装置の電磁弁(アウト側ゲート弁3)に適用した例を示したが、自動変速機におけるロックアップクラッチスリップ制御用電磁弁,アキュム背圧制御用電磁弁,スロットル圧発生用電磁弁や、内燃機関の吸入空気量制御用電磁弁などの他の車載機器の電磁弁に適用することはもちろんのこと、車載装置以外の産業機器などの電磁弁にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の能動制動制御手段を示す制御ブロック図である。
【図2】実施の形態1のブレーキ制御装置を示すブレーキ配管図である。
【図3】実施の形態1の自動制動制御流れを示すフローチャートである。
【図4】実施の形態1の差圧補正量マップである。
【図5】実施の形態1の立ち上がり制御補正量マップである。
【図6】実施の形態1の制御モードマップである。
【図7】実施の形態1の制御モード切替例を示すタイムチャートである。
【図8】実施の形態1のアウト側ゲート弁に対するデューティ特性を示す基準マップである。
【図9】実施の形態1のポンプに対するデューティ特性を示す基準マップである。
【図10】実施の形態1におけるデューティ比に応じた液圧勾配の差圧特性図である。
【図11】実施の形態1の作動例を示すタイムチャートである。
【図12】実施の形態2の能動制動制御手段を示す制御ブロック図である。
【図13】実施の形態3のブレーキ制御装置を示す概略図である。
【図14】実施の形態3の差圧補正係数特性マップである。
【図15】実施の形態3の作動説明図である。
【図16】差圧補正を実行しない場合の制御例を示すタイムチャートである。
【図17】差圧補正をゲイン補正により行なった制御例を示すタイムチャートである。
【図18】差圧補正を加算補正により行なった制御例を示すタイムチャートである。
【図19】従来技術の課題を説明する図である。
【符号の説明】
1 ブレーキ配管
2 ブレーキ配管
3 アウト側ゲート弁
3a 一方弁
4 ポンプ
4a,4b 吸入回路
4c 吐出回路
4d 逆止弁
4p,4p プランジャ
4r ポンプ室
5 流入弁
6 流出弁
7 リザーバ
8 モータ
9 イン側ゲート弁
10 リターン通路
20 能動制動制御手段
21 フィードフォワード制御量演算部
22 減速度演算部
23 フィードバック制御量演算部
24 差圧補正制御量演算部
25 制御モード判断部
26 デューティ演算部
28 モータPWM駆動回路
29 ゲート弁PWM駆動回路
31 イン側ゲート弁駆動回路
220 能動制動制御手段
224 差圧補正制御量演算部
302 減圧比例弁
303 増圧回路
304 液圧源
305 増圧比例弁
306 圧力センサ
310 コントロールユニット
ACC オートクルーズコントローラ
BP ブレーキペダル
H/U ブレーキユニット
MC マスタシリンダ
RES リザーバ
WC ホイルシリンダ

Claims (8)

  1. ブレーキ液圧を任意に増圧および減圧可能に構成されたブレーキユニットに設けられ、ブレーキ液の流量を調整する電磁弁と、
    この電磁弁に対する制御信号を演算する制御信号演算手段と、
    前記制御信号に基づいて前記電磁弁を駆動させる駆動制御手段と、
    を備えた電磁弁制御装置において、
    前記制御信号演算手段は、前記電磁弁の上流と下流との差圧に基づいて上下差圧補正量を演算し、この上下差圧補正量を前記制御信号に加算して前記電磁弁の吸引力の補正を行う差圧補正手段を備え
    前記駆動制御手段は、前記電磁弁にデューティ比信号からなる駆動制御信号を出力し、
    前記上流または下流いずれか一方の液圧は予め設定され、
    前記流量に関する目標値として、前記液圧が予め設定された側と反対側の目標液圧を所定の入力に基づいて設定する目標値設定手段が設けられ、
    前記差圧補正手段は、前記予め設定された液圧と前記目標液圧とに基づいて前記差圧を求めること
    を特徴とする電磁弁制御装置。
  2. ブレーキ液圧を任意に増圧および減圧可能に構成されたブレーキユニットに設けられ、ブレーキ液の流量を調整する電磁弁と、
    この電磁弁に対する制御信号を演算する制御信号演算手段と、
    前記制御信号に基づいて前記電磁弁を駆動させる駆動制御手段と、
    を備えた電磁弁制御装置において、
    前記制御信号演算手段は、前記電磁弁の上流と下流との差圧に基づいて上下差圧補正量を演算し、この上下差圧補正量を前記制御信号に加算して前記電磁弁の吸引力の補正を行う差圧補正手段を備え
    前記駆動制御手段は、前記電磁弁にデューティ比信号からなる駆動制御信号を出力し、
    前記上流または下流いずれか一方の液圧を検出する液圧検出手段を設け、
    前記流量に関する目標値として、前記液圧検出手段によって検出される側と反対側の目標液圧を所定の入力に基づいて設定する目標値設定手段が設けられ、
    前記差圧補正手段は、前記予め設定された液圧と前記目標液圧とに基づいて前記差圧を求めること
    を特徴とする電磁弁制御装置。
  3. 前記電磁弁はホイルシリンダとリザーバとを結ぶ減圧回路の途中に設けられ、
    前記目標値設定手段は、前記目標値として前記ホイルシリンダに与える目標液圧を設定する構成であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の電磁弁制御装置。
  4. 前記差圧補正手段は、前記目標液圧とリザーバ圧とに基づいて前記差圧を求める構成であること
    を特徴とする請求項に記載の電磁弁制御装置。
  5. 前記差圧補正手段は、車両減速度に基づいて推定したホイルシリンダ圧とリザーバ圧とに基づいて前記差圧を求める構成であること
    を特徴とする請求項に記載の電磁弁制御装置。
  6. 前記リザーバ圧は大気圧であること
    を特徴とする請求項4または5に記載の電磁弁制御装置。
  7. 前記電磁弁は液圧源と前記ホイルシリンダとを結ぶ増圧回路の途中に設けられ、
    前記液圧検出手段は、前記液圧源の液圧を検出し、
    前記目標値設定手段は、前記目標値として前記ホイルシリンダに与える目標液圧を設定する構成であり、
    前記差圧補正手段は、前記液圧検出手段により検出された液圧前記目標液圧とに基づいて前記差圧を求める構成であること
    を特徴とする請求項2ないし6に記載の電磁弁制御装置。
  8. 前記電磁弁に流れる電流値をモニタ電流値として検出する電流検出手段が設けられ、
    前記電磁弁の指令電流である前記制御信号と、前記電磁弁の実電流である前記モニタ電流値と、に基づいて前記制御信号の電流フィードバック制御量を求める電流フィードバック制御手段が設けられ、
    前記制御信号演算手段は、ホイルシリンダ圧の目標値にフィードバック制御を施したホイルシリンダ液圧目標値フィードバック制御量と、前記上下差圧補正量とに基づいて前記制御信号を形成すること
    を特徴とする請求項1ないし7に記載の電磁弁制御装置。
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