JPH11227591A - 車両挙動制御装置 - Google Patents

車両挙動制御装置

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JPH11227591A
JPH11227591A JP3088698A JP3088698A JPH11227591A JP H11227591 A JPH11227591 A JP H11227591A JP 3088698 A JP3088698 A JP 3088698A JP 3088698 A JP3088698 A JP 3088698A JP H11227591 A JPH11227591 A JP H11227591A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出対象圧力に比較的大きな脈動を伴うノイ
ズ成分の多い場合の圧力検出でも応答性の向上を図り、
耐ノイズ性の向上を図り、これら両立を図る。 【解決手段】 制御装置は、制御対象車輪のブレーキ液
圧制御により車両挙動を制御可能であって、第1の液路
系、圧力検出手段、フィルタ手段、および第1の変更手
段を有して、ブレーキ液圧制御による車両挙動制御中、
少なくとも、ブレーキぺダル踏み込み操作時に該操作に
応じた対応操作圧を導くことができる液路部分で、かつ
ブレーキ液圧制御の場合には制御用液圧発生の用に供す
る圧液をポンプの吸入側へ供給することのできる液路部
分による第1の液路系に生ずる圧力を検出する圧力検出
手段の検出圧力レベルに応じて、その検出値に対しフィ
ルタを施すフィルタ手段によるフィルタの特性を、当該
圧力レベルが小さいときは強くし、当該圧力レベルが大
きいときは弱くするよう、変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両挙動制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の挙動制御装置としては、例えば特
開平7−89427号公報(文献1)に記載されている
ように、各輪個別の自動ブレーキにより車両水平面挙動
(例えばヨーレート)を目標通りのものとなるよう制御
するようにした構成のものが知られている。また、例え
ば特開平5−262213号公報(文献2)のよるもの
も知られている。
【0003】車両挙動を制御するに際しては例えば、車
両挙動を検出する挙動センサからの出力、つまり挙動検
出値と、車速および操舵角から求めた挙動目標値との間
の偏差が減少するよう、つまり実挙動が挙動目標値に一
致するよう、左右輪制動力差により車両を挙動制御する
ことが考えられる。こうした制御装置では、制御対象車
輪のブレーキ液圧制御により車両挙動を制御可能であ
る。
【0004】ところで、ブレーキ液圧制御により挙動制
御を行う場合は、液圧を検出する圧力センサを使用して
制御に必要な所要の圧力情報を検出することができる。
例えば、前掲文献1では、マスターシリンダ液圧を検出
する圧力センサが利用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかして、次のような
面から考察すると、圧力センサに関して、以下のごとく
の点が指摘できる。
【0006】(イ)検出対象となる圧力に比較的大きな
脈動を伴うような場合、これが圧力センサによって検出
される。例えば、図2は、後記本発明実施例でも参照さ
れる図であるが、自動ブレーキによる左右制動力差で車
両のヨーレートを制御する車両挙動制御での予圧制御を
も行う制御態様の場合、同図中左部に示すようなプリチ
ャージ圧の脈動分(ノイズ分)も圧力センサにより検出
される。このため、フィルタを設けて脈動分を除去する
ことが考えられるが、しかし、フィルタのあまり強くな
いものでは、脈動の多い(ノイズ成分の多い)圧の検出
のような場面では不十分で、検出圧力値に対するその脈
動分の変動はとり除きにくく、依然としてその影響は大
きく、耐ノイズ性が問題となる。
【0007】(ロ)一方、このような不利を避けるため
には、大きな脈動の多い場合であってもこれを十分に除
去しうるよう、そのフィルタの強いものを使用すると良
いが、しかし、これだと、かかる圧力センサの検出値な
どの応答性の問題が生ずることとなる。すなわち、フィ
ルタ特性があまりに強いと、上記脈動除去の狙いには適
応できても、例えば、自動ブレーキによってブレーキ圧
力を制御して実行させる車両挙動制御に対し、当該圧力
センサの検出圧力値を、それぞれの制御タイミングでの
圧力状態を監視するための制御情報(制御変数)として
も用いるような場合にあっては、応答性の面で対応しに
くくなる。特に、例えば、当該制御中に、ドライバがブ
レーキぺダルを踏み込んで制動の意思をみせたような場
面(なかんずく、該ぺダルを急激に踏み込んだ急ブレー
キの場面)を考慮すると、この場合、そのときのマスタ
ーシリンダ液圧(M/C圧)の上昇状態を圧力センサで
迅速かつ正確に検知することができれば、かかる車両挙
動制御状態をドライバの上記の制動意思による通常ブレ
ーキング状態へとすばやく移行させる等の適切な制御切
り換えなどができるが、こうした制御などのため、その
フィルタの強い(フィルタ時定数の大きい)圧力センサ
検出値が用いられることとなるような場合には、そのフ
ィルタが強い分、実際の圧力(M/C圧)の変化がその
圧力情報値に反映しにくくなる。結果、制御遅れなども
生じやすく、この意味でも応答性は確保しにくくなる。
したがって、この点からは、圧力センサのフィルタ特性
は、応答性に関し、その低下をもたらすような大きな影
響を与えないように、弱い方が望ましいが、これだと、
既述した上記(イ)の点からの耐ノイズ性の問題が生ず
ることとなる。よって、上記(イ),(ロ)の点の不利
をともに解消してそれを実現することはなしがたく、耐
ノイズ性と応答性との双方の両立は困難である。
【0008】本発明は、このような考察に基づき、また
以下に述べる考察にも基づき、これらの点から改良、改
善を加えようとするものであり、たとえ、検出対象とな
る圧力に比較的大きな脈動を伴うようなノイズ成分の多
い場合の圧力検出であっても上記(イ),(ロ)のよう
な不利を回避し得て、応答性の向上を図りつつ、耐ノイ
ズ性の向上を図れ、耐ノイズ性と応答性の両立を図るこ
とを可能ならしめようというものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によって、下記の
車両挙動制御装置が提供される。本発明は、制御対象車
輪のブレーキ液圧制御により車両挙動を制御可能な制御
装置であって、少なくとも、ブレーキぺダル踏み込み操
作時に該操作に応じた対応操作圧を導くことができる液
路部分で、かつブレーキ液圧制御の場合には制御用液圧
発生の用に供する圧液をポンプの吸入側へ供給すること
のできる液路部分による第1の液路系と、該第1の液路
系に生ずる圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出
手段による検出値に対しフィルタを施すフィルタ手段
と、前記ブレーキ液圧制御による車両挙動制御中、前記
圧力検出手段の検出圧力レベルに応じて、該フィルタ手
段によるフィルタの特性を、当該圧力レベルが小さいと
きは強くし、当該圧力レベルが大きいときは弱くするよ
う、変更する第1の変更手段とを備えることを特徴とす
るものである。
【0010】また、前記ブレーキ液圧制御による車両挙
動制御は、前記ポンプを含む挙動制御用圧力源からの挙
動制御圧による制御対象車輪の自動ブレーキにより左右
制動力差を与えて、挙動検出値と挙動目標値との間の挙
動偏差が減少するよう車両の挙動制御を行うブレーキ液
圧制御である、ことを特徴とするものである。
【0011】また、前記ブレーキ液圧制御による車両挙
動制御は、左右制動力差を与える挙動制御に先んじて制
御対象車輪のブレーキ系に予圧を供給する予圧制御を含
み、当該予圧制御の用に供するプリチャージ圧による液
を前記ポンプの吸入側へ与えるのに、前記第1の液路系
が用いられ、かつ、該ポンプから当該第1の液路系側の
方向に液をリリーフさせるリリーフ弁が設けられてい
る、ことを特徴とするものである。
【0012】また、制御対象車輪のブレーキ液圧制御に
より車両挙動を制御可能な制御装置であって、少なくと
も、ブレーキぺダル踏み込み操作時に該操作に応じた対
応操作圧を導くことができる液路部分で、かつブレーキ
液圧制御の場合には制御用液圧発生の用に供する圧液を
ポンプの吸入側へ供給することのできる液路部分による
第1の液路系と、該第1の液路系に生ずる圧力を検出す
る圧力検出手段と、該圧力検出手段による検出値に対し
フィルタを施すフィルタ手段と、前記ブレーキ液圧制御
での減圧後、所定時間、該フィルタ手段によるフィルタ
の特性を強くするよう、変更する第2の変更手段とを備
えることを特徴とするものである。
【0013】また、前記第1の変更手段と前記第2の変
更手段とを有する、ことを特徴とするものである。
【0014】また、前記減圧は、前記ポンプを含む挙動
制御用圧力源からの挙動制御圧による制御対象車輪の自
動ブレーキにより左右制動力差を与えて、挙動検出値と
挙動目標値との間の挙動偏差が減少するよう車両の挙動
制御を行う、第1のブレーキ液圧制御における減圧制御
を含むとともに、前記第1の液路系を経て制御対象車輪
へ伝えられるブレーキぺダル踏み込み対応操作圧による
ブレーキ時のアンチスキッド制御のための、第2のブレ
ーキ液圧制御における減圧制御を含み、これらのいずれ
も対象として、当該いずれの減圧制御後も、前記第2の
変更手段が、それぞれ所定時間の間、フィルタ特性の変
更をする、ことを特徴とするものである。
【0015】また、前記フィルタの特性の変更は、前記
第1のブレーキ液圧制御を対象とした減圧制御後所定時
間の間のフィルタ特性の変更と、前記第2のブレーキ液
圧制御を対象とした減圧制御後所定時間の間のフィルタ
特性の変更とで、それぞれ、異なる特性に切り替える、
ことを特徴とするものである。
【0016】また、前記第1のブレーキ液圧制御による
車両挙動制御は、左右制動力差を与える挙動制御に先ん
じて制御対象車輪のブレーキ系に予圧を供給する予圧制
御を含み、当該予圧制御の用に供するプリチャージ圧に
よる液を前記ポンプの吸入側へ与えるのに、前記第1の
液路系が用いられ、かつ、該ポンプから第1の液路系側
の方向に液をリリーフさせるリリーフ弁が設けられてい
るとともに、該ポンプの吐出側と第1の液路系側との間
で該リリーフ弁と並列になるように第2の液路系を有し
て、当該第2の液路系中に前記第2のブレーキ液圧制御
の場合に開弁位置の切換え状態をとる電磁切換弁が設け
られている、ことを特徴とするものである。
【0017】また、前記フィルタの特性の変更は、フィ
ルタ時定数の切り替えによる態様か、または圧力検出値
の加重平均、移動平均もしくはこれらに類するフィルタ
リング処理による態様かの、いずれかの態様により、フ
ィルタ特性の変更を行う、ことを特徴とするものであ
る。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、請求項1記載のごと
く、制御装置は、制御対象車輪のブレーキ液圧制御によ
り車両挙動を制御可能であって、その第1の液路系、圧
力検出手段、フィルタ手段、および第1の変更手段のそ
れぞれを有して、ブレーキ液圧制御による車両挙動制御
中、少なくとも、ブレーキぺダル踏み込み操作時に該操
作に応じた対応操作圧を導くことができる液路部分で、
かつブレーキ液圧制御の場合には制御用液圧発生の用に
供する圧液をポンプの吸入側へ供給することのできる液
路部分によるその第1の液路系に生ずる圧力を検出する
その圧力検出手段の検出圧力レベルに応じて、圧力検出
手段による検出値に対しフィルタを施すそのフィルタ手
段によるフィルタの特性を、当該圧力レベルが小さいと
きは強くし、当該圧力レベルが大きいときは弱くするよ
う、変更する。よって、かようにフィルタ特性を検出圧
力レベルにより切り換えることができ、耐ノイズ性と応
答性を両立でき、たとえ、検出対象となる圧力に比較的
大きな脈動を伴うようなノイズ成分の多い場合の圧力検
出であっても、既述の(イ),(ロ)のような不利を回
避し得て、応答性の向上を図りつつ、耐ノイズ性の向上
を図れ、耐ノイズ性と応答性の両立を図ることを可能な
らしめる。したがって、前記ブレーキ液圧制御による車
両挙動制御中、例えば、ドライバがブレーキぺダルを踏
み込んでブレーキをかけるような制動場面でも、そのと
き切換え制御が要求されることとなる切換弁等に対する
切換えも大きな応答遅れなく制御し得て、その場面での
車輪ホイールシリンダへの制動意思の伝達も適切に実現
できる。
【0019】また、本発明は、前記ブレーキ液圧制御に
よる車両挙動制御は、これを、前記ポンプを含む挙動制
御用圧力源からの挙動制御圧による制御対象車輪の自動
ブレーキにより左右制動力差を与えて、挙動検出値と挙
動目標値との間の挙動偏差が減少するよう車両の挙動制
御を行うブレーキ液圧制御による構成として好適に実施
でき、同様にして、上記と同様の効果を得られる(請求
項2)。また、この場合、かかる自動ブレーキによる車
両の挙動制御中に、ドライバが緊急回避のためブレーキ
ぺダルを踏み込んで急ブレーキをかけたときも、これに
十分に対応でき、その応答性の確保を確実なものになら
しめる。
【0020】また、前記ブレーキ液圧制御による車両挙
動制御が、左右制動力差を与える挙動制御に先んじて制
御対象車輪のブレーキ系に予圧を供給する予圧制御を含
み、当該予圧制御の用に供するプリチャージ圧による液
を前記ポンプの吸入側へ与えるのに、前記第1の液路系
が用いられ、かつ、該ポンプから当該第1の液路系側の
方向に液をリリーフさせるリリーフ弁が設けられている
構成の場合に適用して、本発明は好適に実施でき、同様
にして、上記と同様の効果を得られる(請求項3)。ま
た、この場合において、その圧力検出手段は、そのプリ
チャージ圧を検出対象とすることができ、よって、プリ
チャージ作動確認や予圧作動の確認等のために用いるこ
とができるとともに、そのときの耐ノイズ性の向上も図
られている結果、ポンプ脈動、あるいはリリーフ弁作動
による脈動があって、ノイズ成分の多いときでさえも、
その正確な作動確認等を可能ならしめる。
【0021】また、本発明は、請求項4記載のごとく、
前記第1の変更手段に代え、その第2の変更手段を有し
て、ブレーキ液圧制御での減圧後、所定時間、該フィル
タ手段によるフィルタの特性を強くするよう、変更する
ことで、減圧後の脈動に対応可能にすることができ、耐
ノイズ性の向上を図ることができる。したがって、例え
ば、減圧制御を行った後は、制御対象車輪のブレーキ系
のアキュムレータ(リザーバ)にたまった液をポンプで
吐出するためにポンプ脈動がその圧力検出手段により検
出される場合でも、減圧制御が入った後、所定時間はフ
ィルタ特性をかように切り替えることができるため、耐
ノイズ性を向上させることができる。さらにまた、本発
明は、前記第1の変更手段と前記第2の変更手段とを有
する構成として好適に実施でき(請求項5)、このよう
にすると、両手段による作用効果が得られる結果、前述
のごとくにその圧力検出手段のフィルタ特性を検出圧力
レベルにより切り換えることで耐ノイズ性と応答性を両
立できる上、さらに、減圧後所定時間は、斯くフィルタ
特性を変更することで、さらなる耐ノイズ性の向上が可
能となる。
【0022】また、前記減圧は、前記ポンプを含む挙動
制御用圧力源からの挙動制御圧による制御対象車輪の自
動ブレーキにより左右制動力差を与えて、挙動検出値と
挙動目標値との間の挙動偏差が減少するよう車両の挙動
制御を行う、第1のブレーキ液圧制御における減圧制御
を含むとともに、前記第1の液路系を経て制御対象車輪
へ伝えられるブレーキぺダル踏み込み対応操作圧による
ブレーキ時のアンチスキッド制御のための、第2のブレ
ーキ液圧制御における減圧制御を含み、これらのいずれ
も対象として、当該いずれの減圧制御後も、前記第2の
変更手段が、それぞれ所定時間の間、フィルタ特性の変
更をする、構成として、本発明は好適に実施でき、同様
にして、上記と同様の効果を得られる(請求項6)。ま
た、この場合、かかる自動ブレーキによる車両の挙動制
御、アンチスキッド制御共に、減圧制御が入った後、所
定時間はフィルタ特性を強くするよう切り替えることが
できるため、いずれの場合も、減圧後のポンプ駆動を伴
うときのそのポンプ脈動に起因するノイズ成分に対する
耐ノイズ性を向上させることができる。
【0023】また、この場合において、本発明に従え
ば、さらに、前記フィルタの特性の変更は、前記第1の
ブレーキ液圧制御を対象とした減圧制御後所定時間の間
のフィルタ特性の変更と、前記第2のブレーキ液圧制御
を対象とした減圧制御後所定時間の間のフィルタ特性の
変更とで、それぞれ、異なる特性に切り替えるよう構成
して好適に実施でき(請求項7)、このようにすると、
上記効果に加えて、第1のブレーキ液圧制御中と第2の
ブレーキ液圧制御中とで液路が異なる場合に適用して効
果的なものが提供でき、したがって、アンチスキッド制
御中と自動ブレーキによる車両挙動制御中とで液路が異
なる場合に、それぞれに合わせた、減圧後所定時間の間
のフィルタの強さに設定できることから、一層適切なフ
ィルタ特性とすることが可能となる。
【0024】また、この場合、前記第1のブレーキ液圧
制御による車両挙動制御が、左右制動力差を与える挙動
制御に先んじて制御対象車輪のブレーキ系に予圧を供給
する予圧制御を含み、当該予圧制御の用に供するプリチ
ャージ圧による液を前記ポンプの吸入側へ与えるのに、
前記第1の液路系が用いられ、かつ、該ポンプから第1
の液路系側の方向に液をリリーフさせるリリーフ弁が設
けられているとともに、該ポンプの吐出側と第1の液路
系側との間で該リリーフ弁と並列になるように第2の液
路系を有して、当該第2の液路系中に前記第2のブレー
キ液圧制御の場合に開弁位置の切換え状態をとる電磁切
換弁が設けられている構成の場合に適用して、本発明は
好適に実施でき、同様にして、上記と同様の効果を得ら
れる(請求項8)。また、この場合において、その圧力
検出手段は、そのプリチャージ圧を検出対象とすること
ができ、よって、請求項3記載での態様と同じようにし
て、作動確認等のために用いることができるとともに、
その減圧後の脈動に対する耐ノイズ性の向上も図ること
ができ、そのときのポンプ脈動やリリーフ弁作動による
脈動によるノイズ成分の多いときには、そのアンチスキ
ッド制御での場合に比し、フィルタ特性を強めの変更と
することで耐ノイズ性を確保し、他方、アンチスキッド
制御での減圧後所定時間の間のフィルタ特性の変更は、
かかるリリーフ弁作動がない分、それほどは強めない態
様でのフィルタ特性の強めの変更ですみ、適切なフィル
タ特性の設定が可能となる。
【0025】また、本発明は、前記フィルタの特性の変
更は、請求項9記載のごとくのフィルタ時定数の切り替
え、フィルタリング処理の態様のいずれでも実施できる
ものである。この場合に、フィルタリング処理のとき
は、圧力検出値の加重平均や移動平均等、例えば適用す
るシステム、圧力センサの取る付け位置などに合わせ
て、最適な平均値処理による演算処理を容易に導入し
て、プログラム処理で実施できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図1は、本発明の一実施の形態にな
る車両の挙動制御装置を示すシステム図である。本実施
の形態において挙動制御装置は、自動ブレーキによる左
右制動力差で車両のヨーレートを制御するものとし、ま
た、ここでは、車両挙動制御装置用予圧制御をも行うも
のとする。なお、これに加えて、本実施の形態において
は、ドライバによるブレーキペダル踏み込みでのブレー
キングの際に、アンチスキッド制御(ABS)も可能で
ある。
【0027】図1において、11FL,11FRはそれぞ
れ、挙動制御に際して自動ブレーキにより制動すべき左
右の車輪で、例えば左前輪および右前輪を示す。これら
車輪は、該自動ブレーキをも含め、ABS制御の場合
も、個々に制動制御され得るもので、したがって、それ
ぞれ左右独立して制御可能な制御対象車輪である。
【0028】12はブレーキマスターシリンダで、ブレ
ーキペダル13の踏み込みにより、リザーバタンク14
内のブレーキ液をブレーキペダル踏力に応じたマスター
シリンダ液圧Pm にして出力するものとする。マスター
シリンダ液圧Pm は、ブレーキマスターシリンダ12の
出力ポートとプリチャージシリンダ(プリチャーピスト
ンジシリンダ;P/P)15間の比較的に長い配管To
(チューブ)を通じて、該プリチャージシリンダ15の
マスターシリンダ液圧ポート15aに供給することがで
きる。
【0029】ここに、当該プリチャージシリンダ15は
リターンスプリング15bにより弾支されたピストン1
5cを有するもので、ピストン15cの図示する常態位
置でマスターシリンダ液圧ポート15aをピストン連通
孔15dにより出力ポート15eに通じさせるよう構成
する。
【0030】プリチャージシリンダ15には更に、ピス
トン連通孔15dが開口するシリンダ室とは反対側のシ
リンダ室に開口させてプリチャージ圧ポート15fを穿
設し、当該ポートからの後述するプリチャージ圧Ppr
ピストン15cがリターンスプリング15bに抗し左行
される時にピストン連通孔15dを塞ぐフリーピストン
15gをバネ15hにより浮動支持して設ける。
【0031】リザーバタンク14とプリチャージ圧ポー
ト15fと間に、プリチャージポンプ16、リリーフ弁
17およびオリフィス18の相互並列回路として構成し
たプリチャージ圧源を接続して設け、プリチャージポン
プ16を、後述のごとくにON,OFF制御されるモー
タ16aにより適宜駆動する。
【0032】プリチャージシリンダ15の出力ポート1
5eには、一方で、液路(油路)L1を通じ、常開の電
磁式マスターシリンダ液圧選択弁19を介して前輪ブレ
ーキ液圧回路20を接続し、他方で、液路L1から分岐
した液路(油路)L2を通じ、常閉の電磁式プリチャー
ジ圧選択弁21を介して挙動制御圧ポンプ22の吸入ポ
ートを接続する。
【0033】ここに、液路L1は、ドライバのブレーキ
ぺダル13の踏み込みによる通常ブレーキング時にはマ
スターシリンダ液圧Pm が作用するマスターシリンダ液
圧路であり、また、自動ブレーキによる挙動制御では、
当該液路L1,L2の系を通してプリチャージ圧Ppr
作用する部分でもある。したがって、当該液路部分は、
ブレーキぺダル13踏み込み操作時に該操作に応じたマ
スターシリンダ液圧Pm を導くことができる部分で、か
つ、本例では、自動ブレーキのブレーキ液圧制御による
挙動制御の場合には制御用液圧発生の用に供する液(P
pr圧液)を挙動制御圧ポンプ22の吸入側へ供給するこ
とのできる部分である。
【0034】なお、挙動制御圧ポンプ22は、後述する
ように挙動制御に際して左右前輪11FL,11FRへ向か
う挙動制御用のブレーキ液圧を発生するためのもので、
挙動制御用圧力源を構成するが、このポンプ22は、後
述のごとくにON,OFF制御されるモータ22aによ
り適宜駆動する。
【0035】なお、挙動制御圧ポンプ22の吐出ポート
はリリーフ弁23を介してプリチャージシリンダ15の
出力ポート15eに通じさせるとともに、前輪ブレーキ
液圧回路20に接続する。ここに、リリーフ弁23は、
電磁式マスターシリンダ液圧選択弁19と並列に設けら
れ、挙動制御圧ポンプ22からプリチャージシリンダ1
5の方向に液をリリーフするよう、該ポンプ22の吐出
ポートと液路L2(液路L1,L2系)との間に接続さ
れている。
【0036】前輪ブレーキ液圧回路20から左右前輪1
FL,11FRのホイールシリンダ24FL,24FRへ向か
う左右前輪ブレーキ液圧回路20FL,20FR中にはそれ
ぞれ、常開の電磁式増圧弁25FL,25FRを挿置し、こ
れら増圧弁25FL,25FRとホイールシリンダ24FL
24FRとの間において左右前輪ブレーキ液圧回路2
FL,20FRより分岐する減圧回路26FL,26FR中に
それぞれ、常閉の電磁式減圧弁27FL,27FRを挿置す
る。そして、減圧回路26FL,26FRはそれぞれ共通な
アキュムレータ28(リザーバ)に接続するとともに、
同じく共通な逆止弁29を経て挙動制御圧ポンプ22の
吸入ポートに接続する。
【0037】増圧弁25FL,25FRは、入力圧(ポンプ
22からの挙動制御圧)を、対応する左右前輪ホイール
シリンダ24FL,24FRへ供給してその内圧(予圧、自
動ブレーキ圧)を上昇させ、減圧弁27FL,27FRはそ
れぞれ、ホイールシリンダ24FL,24FRの内圧(予
圧、自動ブレーキ圧)を減圧回路26FL,26FRより排
除して低下させるもので、従ってこれら増減圧弁は、そ
れぞれのブレーキ系における内圧を調整する調圧手段を
構成する。
【0038】マスターシリンダ液圧選択弁19に並列に
配して、ブレーキ液圧の抜け方向に対し逆止機能を果た
す逆止弁30を設けるとともに、増圧弁25FL,25FR
に並列に配して、ブレーキ液圧の入り方向に対し逆止機
能を果たす逆止弁31,32を設け、これらにより対応
する弁が閉じたままの状態でスティックした場合におけ
る安全保障を行う。
【0039】プリチャージポンプ16のモータ16a、
および挙動制御圧ポンプ22のモータ22a、またマス
ターシリンダ液圧選択弁19およびプリチャージ圧選択
弁21、更に増圧弁25FL,25FRおよび減圧弁2
FL,27FRのON,OFFは、コントローラ41によ
りこれらを制御して所定の挙動(ヨーレート)制御を行
うこととし、当該制御のためにコントローラ41には、
車両の発生ヨーレートγS を検出するヨーレートセンサ
(挙動センサ)42からの信号と、車速VSPを検出す
る車速センサ43からの信号と、エンジンスロットル開
度TVOを検出するスロットル開度センサ44からの信
号とをそれぞれ入力するとともに、ブレーキ液温度Kを
検出する温度センサ45からの信号等を入力する。ま
た、例えば、4チャネルABS制御も実行するときは、
前後左右4輪の各車輪速センサ(不図示)からの信号を
コントローラ41に入力することができる。
【0040】また、コントローラ41には、圧力を検出
する圧力センサ50からの信号を入力する。圧力センサ
50は、図示例では、上述した液路L1,L2の系に接
続されており、該液路系に生ずる圧力を検出する(な
お、圧力センサ50の接続箇所は、分岐液路L2部分で
あってもよい)。
【0041】圧力センサ50は、これにより、ブレーキ
ぺダル13踏み込み操作時のマスターシリンダ液圧Pm
を検出することができ、また、自動ブレーキの挙動制御
の場合には液路L1,L2上のプリチャージ圧Pprを検
出することができ、その検出値は圧力検出情報としてコ
ントローラ41に入力される。したがって、ドライバに
よるブレーキング時(ABS制御を含む)のブレーキぺ
ダル操作対応圧としてのマスターシリンダ液圧Pm をこ
れによってみることができとともに、また、ドライバに
よる非ブレーキング時の場合のプリチャージ圧Pprのチ
ェックなどもこれによって行うことができる。
【0042】例えば、プリチャージ作動の確認(プリチ
ャージポンプ16等が正常に作動するかどうかの確認)
を圧力センサ50からの入力検出値により行うことがで
き、あるいは、該圧力センサ自体の自己診断の用にも用
いることができる。
【0043】コントローラ41は、マイクロコンピュー
タを含んで構成され、A/D変換部を含む入力検出回路
と、演算処理回路(CPU)と、該演算処理回路で実行
される自動ブレーキによる挙動制御(アクティブ制御)
ためのブレーキ液圧制御プログラム(ABS制御をも実
行する場合にはABS制御プログラムを含む)およびそ
の他の制御プログラム、並びに演算結果等を格納する記
憶回路(RAM,ROM)と、マスターシリンダ液圧選
択弁19、プリチャージ圧選択弁21、増圧弁25FL
25FR、減圧弁27FL,27FR、およびポンプモータ1
6a,22aに制御信号を出力する出力回路等から構成
することができる。なお、圧力センサ50からの入力情
報により、プリチャージ作動確認処理や圧力センサ自己
診断処理を行うには、これらの処理プログラムも記憶回
路に格納しておけばよい。
【0044】コントローラ41は、上述した圧力センサ
50からの情報を含む各種入力情報を用い、通常ブレー
キング時、およびブレーキ液圧制御時、本液圧ブレーキ
システムを以下のごとくに制御することができる。
【0045】〔通常ブレーキ〕コントローラ41は、プ
リチャージポンプ16のモータ16a、および挙動制御
圧ポンプ22のモータ22a、またマスターシリンダ液
圧選択弁19およびプリチャージ圧選択弁21、更に増
圧弁25FL,25FRおよび減圧弁27FL,27 FRを全て
OFFする。
【0046】よって、プリチャージポンプ16からのプ
リチャージ圧Pprが発生しないためにプリチャージシリ
ンダ15がピストン15cを図示位置にされており、マ
スターシリンダ液圧ポート15aを出力ポート15eに
通じさせ、プリチャージ圧選択弁21、および減圧弁2
FL,27FRが閉弁状態にされており、マスターシリン
ダ液圧選択弁19および増圧弁25FL,25FRが開弁状
態にされている。
【0047】ここで、ドライバがブレーキペダル13を
踏み込んでマスターシリンダ液圧P m を発生させると、
このマスターシリンダ液圧Pm が、ブレーキマスターシ
リンダ12の出力ポート→配管To→プリチャージシリ
ンダ15のポート15a→ピストン連通孔15dおよび
出力ポート15e→液路L1を順次経てマスターシリン
ダ液圧選択弁19に至り、その後マスターシリンダ液圧
m が、この弁19から増圧弁25FL,25FRを経てホ
イールシリンダ24FL,24FRに達することで、ドライ
バによる前2輪11FL,11FRのブレーキ操作を可能と
する(後2輪系も、上記に準じその後輪液圧ブレーキ系
によりブレーキ操作を可能であるのはいうまでもな
い)。ここに、コントローラ41は、圧力センサ50の
検出値により、上記液路部分に作用する圧(この場合
は、マスターシリンダ液圧Pm )をみることができる。
【0048】〔自動ブレーキによる挙動制御〕(アクテ
ィブ制御) 本ブレーキ液圧制御では、コントローラ41は、挙動制
御圧ポンプ22を含む挙動制御用圧力源からの挙動制御
圧による左右前輪11FL,11FRの自動ブレーキにより
左右制動力差を与えて、ヨーレイト検出値γS と、車速
VSPおよびスロットル開度TVOから算出したヨーレ
イト目標値γ0 との間のヨーレイト偏差Δγ(=γ0
γS )が減少するよう車両の挙動制御を行うブレーキ液
圧制御を実行するが、更には、その左右制動力差を与え
る挙動制御に先んじて左右前輪11FL,11FRのブレー
キ系に予圧を供給する予圧制御をも実行する。ここに、
例えば、予圧指令値PTGになるよう予圧制御を行おうと
するなら、この場合、該予圧制御を含んで、次のように
して本ブレーキ液圧制御を実行することができる。
【0049】コントローラ41は、ヨーレート偏差Δγ
の絶対値|Δγ|が、あらかじめ定めた予圧制御開始用
ヨーレート偏差設定値ΔγST以上で、予圧制御を行うべ
きと判定するとき、かかるタイミング(例えば、図2時
刻t1)で、プリチャージポンプ16のモータ16a、
および挙動制御圧ポンプ22のモータ22aをONして
対応するポンプを駆動するとともに、マスターシリンダ
液圧選択弁19およびプリチャージ圧選択弁21をON
して、マスターシリンダ液圧選択弁19を閉じるととも
にプリチャージ圧選択弁21を開弁させる。これによ
り、液路L1と前輪ブレーキ液圧回路20間のマスター
シリンダ液圧選択弁19による連通は、当該弁19の閉
弁位置への切換えで遮断されて、以後、コントローラ4
1の制御の下、当該弁19に対する閉弁切換え指令がな
されない限り、当該弁19は、確実にその閉弁状態に維
持制御され、他方、プリチャージ圧選択弁21の開弁制
御で、液路L1,L2部分の系は、ポンプ22吸入側と
連通する。
【0050】ポンプ16の駆動で発生したプリチャージ
圧Pprはプリチャージシリンダ15のピストン15cを
してこれを図1の左方へストロークさせ、結果、ピスト
ン連通孔15dをフリーピストン15hにより閉塞す
る。その後、ピストン15cの更なる左行によりポート
15eからプリチャージ圧Pprと同じ圧力(以下では便
宜上、これも同じプリチャージ圧Pprと称する)が出力
され、これが、プリチャージシリンダ15の出力ポート
15e→液路L1→液路L2の経路でプリチャージ圧選
択弁21を経て挙動制御圧ポンプ22の吸入ポートに供
給される。
【0051】これにより、モータ22aの上記したON
により駆動される挙動制御圧ポンプ22の吸入効率が高
められ、ポンプ22は高応答で挙動制御用の圧力を吐出
することができ、後述する挙動制御の応答性を向上させ
ることができる。したがって、プリチャージ圧Pprは、
挙動制御圧ポンプ22に要求される吸入効率が達成され
るのに必要な最小限の極く低い値とする。かくて、予圧
制御の用に供するプリチャージ圧Pprによる液をポンプ
22の吸入側へ与えるのに、液路L1,L2の液路系が
用いられる。ここに、コントローラ41は、圧力センサ
50の検出値により、上記液路部分に作用する圧(この
場合は、プリチャージ圧Ppr)をみることができる。
【0052】ポンプ22からの吐出される挙動制御圧は
増圧弁25FL,25FRに達し、コントローラ41は、車
両の挙動(ヨーレート)制御前の当該予圧制御に際し
て、上記マスターシリンダ液圧選択弁19の閉弁による
液路L1と液圧回路20との切り離し状態のもとで、左
右前輪11FL,11FRの対応増圧弁25FL,25FRをO
FFして開き、同じ側の対応減圧弁27FL,27FRをO
FFして閉じることで対応ホイールシリンダ24FL,2
FR内をポンプ22による加圧制御圧下、圧力上昇させ
る増圧によって、また、逆に、対応増圧弁25FL,25
FRをONして閉じ、同じ側の対応減圧弁27FL,27FR
をONして開くことで対応ホイールシリンダ24FL,2
FR内の圧力を対応減圧回路26FL,26FRより排除し
て圧力低下させる減圧によって、これらの繰り返しによ
り、左右前輪のホイールシリンダ24FL,24FRを含む
ブレーキ系を予圧指令値PTGとなるよう予圧制御するこ
とができる。
【0053】しかして、かかる予圧下、コントローラ4
1は、ヨーレート偏差Δγの絶対値|Δγ|が、あらか
じめ定めた挙動制御開始用ヨーレート偏差設定値Δγ
VDC (ΔγVDC >ΔγST)以上であるかどうかについて
のチェックをも並行して実行し、それ以上と判定する
と、したがって、左右制動力差を与えるべき挙動制御域
であると判定すると、以下のごとくに、挙動制御を実行
することができる。ここに、例えば、制動力差につき、
これを片側増圧により生成させるものとすれば、コント
ローラ41は、そのための挙動(ヨーレート)制御に際
して制動すべき一方側前輪の増圧弁25FLまたは25FR
をOFFして開き、当該一方側前輪の減圧弁27FLまた
は27FRをOFFして閉じるよう制御する。
【0054】これにより、制動すべき当該一方側前輪の
ホイールシリンダ24FLまたは24 FR内がポンプ22か
らの挙動制御圧を供給されて、予圧値から増圧される増
圧制御が実行される。ここに、反対側前輪のホイールシ
リンダ24FRまたは24FLは、上記予圧制御を継続され
ているため、相変わらず予圧値のままで制動力を発生す
るに至らない。よって、車両は左右制動力差を付与され
てこれに伴うヨーモーメントを与えられ、車両挙動(ヨ
ーレート)を目標値γ0 に近づけることができる。
【0055】コントローラ41は、また、車両挙動(ヨ
ーレート)が目標値γ0 に近づいて前記のヨーレート偏
差Δγの絶対値|Δγ|が挙動制御開始用ヨーレート偏
差設定値ΔγVDC 未満に収まる領域に入ると、上記によ
り制動されていた一方側前輪の増圧弁25FLまたは25
FRをONして閉じると同時に、当該一方側前輪の対応減
圧回路26FLまたは26FRの減圧弁27FLまたは27FR
をONして開くよう制御することができる。すなわち、
この場合は、対応する側の前輪ホイールシリンダ24FL
または24 FR内を排圧して制動を解除するべく、対応減
圧弁を開き、ホイールシリンダ→減圧弁→アキュムレー
タ(リザーバ)の経路で対応ホイールシリンダの液をア
キュムレータ28へ抜いて減圧する減圧制御を実行す
る。かくして、こうした増減圧制御により、ヨーレート
偏差Δγを減少させるよう、目標の車両挙動となるよう
にブレーキ液圧制御により車両の挙動制御を行うことが
できる。
【0056】〔圧力センサのフィルタ特性切り替え〕コ
ントローラ41は、更に、上記制御に加えて、圧力セン
サ50の検出出力に対し、フィルタを施すとともに、一
定条件下で、圧力センサ50のフィルタ特性を変更する
変更制御をも実行する。ここでは、アクティブ制御中か
否かおよび圧力レベルに応じて切り替える。すなわち、
例えば上記〔自動ブレーキによる挙動制御〕のごとくに
液路L1と前輪ブレーキ液圧回路20間のマスターシリ
ンダ液圧選択弁19による連通を、当該弁の閉弁位置へ
の切換え制御で切り離した状態で、マスターシリンダ1
2による系とは別個の制御用圧源を使用し動的な車両運
動をそのブレーキ液圧制御でコントロールするアクティ
ブ制御中(VDS作動中)か否かおよび圧力レベルに応
じて、コントローラ41は、圧力センサ50のフィルタ
特性を切り替えるよう制御する。
【0057】これは、以下のような観点に基づくもので
ある。圧力センサ50は、この場合、液路L1,L2の
系に作用するプリチャージ圧Pprを検出対象とすること
ができる。よって、既述のように、圧力センサ50から
のコントローラ41への入力情報は、プリチャージ作動
確認(したがってまた、挙動制御圧ポンプ22の吸入ポ
ートへのプリチャージ圧液の供給、予圧作動の確認)等
のために用いることができるものである。
【0058】ところが、非ブレーキング時のアクティブ
制御中、上記挙動制御圧ポンプ22の駆動による圧力変
動が生じ、これが、例えば図2に示すような時刻t1以
降での脈動の要因となる。特に、本アクティブ制御モー
ド時、液路L1,L2の系の部分やこれに連通する部分
の容量は、全体としても小さく、したがって容量が小で
ある分、わずかな圧力変動でも、液圧変化が生じやすい
ものとなる。更にはまた、リリーフ弁23は、該ポンプ
22の吐出ポート側から液路L1,L2の方向に液をリ
リーフするものであるが、これをも考慮すると、かかる
リリーフ弁23の作動時にも、そのON,OFFが圧力
変動の要因となる場面があり、結果、これが、液圧変化
をより大きくする原因ともなる。
【0059】上記のことから、アクティブ制御中、液路
L1,L2上のプリチャージ圧Pprには、ノイズ成分と
しての脈動が乗り、図2に例示するごとく、真のプリチ
ャージ圧Ppr(中央値)に対しかかるノイズが含まれた
状態で、圧力センサ50により検出されることとなる。
したがって、このままでは、例えば、プリチャージ作動
確認等を行わせようという場合など、そういったチェッ
クのための使用場面にあっては、脈動分の影響の大きい
圧力センサ50の検出値を適用すると、正確な作動確認
判断等を行いにくくなるなど、この場合に圧力センサ5
0をプリチャージ圧Ppr検出センサとして使用したいと
いう、その本来の機能を満足させることができにくいも
のとなる。
【0060】よって、耐ノイズ性の点からは、大きな脈
動がたとえ重畳していても、これを十分に除去できるよ
うなフィルタを使用する必要があるが、他方、適用する
フィルタがノイズ除去に優れたフィルタ特性のものであ
ると、本アクティブ制御中でも、ドライバがブレーキぺ
ダル13を踏み込んでブレーキングをするという場面
(例えば、図2時刻t2)もあることを考慮すれば、そ
のような制動意思(特に急ブレーキ時での制動意思)を
みせたときに、強いフィルタであればあるほど、そのと
きのマスターシリンダ液圧(M/C圧)の立ち上がりの
検出に対応しにくく、応答性の確保を図りにくくなる。
この場合、ブレーキぺダル踏み込みによるマスターシリ
ンダ液圧がプリチャージ圧Pprより高くなると、当該マ
スターシリンダ液圧が、閉塞状態にあったプリチャージ
シリンダ15におけるフリーピストン15gとピストン
連通孔15dとのその閉塞を解除し(プリチャージピス
トンシリンダP/Pの開放)、結果、液路L1,L2の
系に作用するに至るものの、強いフィルタ特性のフィル
タに起因して、圧力センサ50の検出値に基づくそのマ
スターシリンダ液圧の検出に応答遅れが生ずる分、これ
に基づくコントローラ41による上記マスターシリンダ
液圧選択弁19の図1図示位置への復帰制御(開弁位置
への切換え制御)など、切換えが必要とされる切換弁制
御(該当する場合は左右増圧弁25FL,25FRの開成、
左右減圧弁27FL,27FRも含む)も遅れ、車輪ホイー
ルシリンダ24FL,24FRへの制動意思の伝達も、それ
だけ応答遅れが生ずることとなる。
【0061】そこで、本例では、脈動の多い圧力レベル
ではフィルタを強く、脈動の少ない圧力レベルではフィ
ルタを弱く、設定する。これがため、例えば、図3のよ
うに、フィルタ時定数Tを、検出圧力Pによって切り替
えることで、上記のことを行うことができる。図に例示
の特性中、Pa、Pbは、圧力についての第1の所定
値、および第2の所定値で、第1の所定値Paはプリチ
ャージPpr対応圧値(真値相当値)であり、Ta、Tb
は、それぞれに対応するフィルタ時定数設定値であっ
て、図示に特性傾向に従い、第1の所定値Pa未満では
大きな時定数Taとしてフィルタを強くすることがで
き、第2の所定値Pb以上の圧力レベルでは小さな時定
数Tbとしてフィルタを弱くすることができる。
【0062】なお、ここに、圧力レベルが大きい場合に
フィルタの特性を弱く設定しても足りるとしたのは、ア
クティブ制御中であっても、マスターシリンダ液圧がプ
リチャージ圧Pprより高くなった場合、上記のごとくに
プリチャージピストンシリンダ15(P/P)が開放さ
れるので、前述したほどの大きなノイズ成分としての脈
動は検出されないという着想による。すなわち、この場
合は、圧力センサ50の設けられている液路L1,L2
の系は、マスターシリンダ12と連通する。これがた
め、かかる状態では、圧力センサ50が接続している系
は、比較的に長い配管To部分やマスターシリンダ12
を含めたものとなる。したがって、前述のような容量小
であるがゆえにわずかな圧力変動でも液圧変化が生じや
すいといった状態とは異なった状態となっており、全体
としての容量はその分増えて、したがってまた、ポンプ
22の駆動によっても(リリーフ弁23のON,OFF
があっても)、その分脈動が小さくなるとの見地からで
ある。
【0063】コントローラ41は、こうしたフィルタの
特性の変更をフィルタ時定数の切り替えで行うときは、
例えば、圧力センサ50からの入力アナログ信号の段階
で適用するフィルタをコントローラ41の入力検出回路
に備えて、そのフィルタ時定数回路を圧力レベルに応じ
て切り替えるよう、時定数切り替え制御をもすること
で、これを実行することができる(なお、この点は、後
記の時定数切り替えの場合も、これに準ずる構成とする
ことができる)。
【0064】かくして、圧力センサ50のフィルタ特性
を、検出圧力レベルにより切り換えることで、耐ノイズ
性と応答性を両立できる。既述の明細書冒頭の(イ),
(ロ)の問題をともに解消でき、たとえ、アクティブ制
御中で、検出対象となるプリチャージPprに比較的大き
な脈動を伴うようなノイズ成分の多い場合の圧力検出で
あっても、それらの不利を回避し得て、応答性の向上を
図りつつ、圧力センサ50をプリチャージ圧検出センサ
として機能させる場合での前述した耐ノイズ性の向上を
も図ることができ、他方、もし、アクティブ制御中に、
ドライバが緊急回避のためブレーキぺダル13を踏み込
んで来て急ブレーキをかけるような制動制御場面でも、
これに十分に対応でき、コントローラ41によるマスタ
ーシリンダ液圧選択弁19の開弁位置への切換えも大き
な応答遅れなく制御し得て、その場面での車輪ホイール
シリンダ24FL,24FRへの制動意思の伝達も適切に実
現できる。
【0065】好ましくはまた、コントローラ41は、か
かるフィルタ特性の変更は、これを圧力センサ50の圧
力検出値に対する演算処理による態様によって行うこと
ができる。
【0066】図4は、ソフト的なフィルタリング処理の
場合に適用できる、コントローラ41が実行する圧力セ
ンサ50のフィルタリング処理プログラムのフローチャ
ートの一例である。本プログラムによる圧力センサのフ
ィルタ特性の決定のためのルーチンは、一定時間ごとに
実行される。
【0067】同図において、ステップS101では、本
ステップS101実行のつど、P=圧力センサ値によ
り、圧力センサ50からの入力信号に基づく検出値を読
み込む。続くステップS102において、本プログラム
例では、後述するステップS105,S107,S10
8またはS109のうちのいずれか一によって選択的に
実行されることとなる圧力センサ50のフィルタリング
のための演算処理に備えるべく、次式による設定を実行
する。
【数1】Pz1=Pz0 ・・・(1) Pz0=P ・・・(2) ここに、Pz0は今回の圧力センサ値、Pz1は前回の
圧力センサ値
【0068】これら式中、(1)式は、次回ループで
の、当該ステップS105,S107,S108または
S109において適用する値Pz1に今回ループでの検
出値を所定の割合で反映させるため、今回値をメモリに
記憶させておくための処理となる。
【0069】次いで、ステップS103において、上記
アクティブ制御中か否かの判断をし、その結果、アクテ
ィブ制御中でない場合(ステップS103の答が否定
(No))は、ステップS109を実行して本ルーチン
の今回ループの処理を終了する。他方、ステップS10
3の答が肯定(Yes)でアクティブ制御中(本例で
は、予圧制御中も含む)なら、アクティブ制御中の検出
圧力レベルに応じてフィルタ特性を切り替えるべく、本
プログラム例では、以下の処理を実行する。
【0070】すなわち、ステップS104でP<P1か
否かを判断し(ここに、P1は比較のため用いる第1の
所定値)、P<P1が成立して圧力レベルが低いとき
は、ステップS105の処理を選択する一方、圧力セン
サ値Pが第1の所定値P1以上のときは、さらに、ステ
ップS106でP<P2か否かを判断し(ここに、P2
は比較のため用いる第2の所定値で、P1<P2)、そ
の結果、P1≦P<P2が成立し圧力レベルが当該範囲
のレベルのときは、ステップS107の処理を選択し、
P2≦Pが成立し圧力レベルが第2の所定値P2以上に
高いときは、ステップS108の処理を選択する。こう
して、アクティブ制御中は、上記いずれかの処理を選択
して、本ルーチンの今回ループの処理を終了する。
【0071】ここに、ステップS105,S107,S
108,S109による演算は、圧力センサ検出値に対
し、ノオズ成分を除去のためなされる平均化処理であ
り、本プログラム例では、そのフィルタリング処理は、
以下に基づく加重平均によって行う。
【0072】
【数2】 Pf=0.4×Pz1+0.6×Pz0 ・・・(3)〔S105〕 Pf=0.3×Pz1+0.7×Pz0 ・・・(4)〔S107〕 Pf=0.2×Pz1+0.8×Pz0 ・・・(5)〔S108〕 Pf=0.1×Pz1+0.9×Pz0 ・・・(6)〔S109〕 ここに、各(3)〜(6)式中、右辺第1項中のPz1
は、前回値 (記憶値)であり、第2項における今回値P
z0と、その前回値Pz1との割合を、それぞれ各式の
ごとく設定することにより、フィルタ特性を変更するこ
とができる。
【0073】アクティブ制御中でない場合は、上式
(6)に従い、前回値を0.1(10パーセント)、今
回値を0.9(90パーセント)の割合として値Pfを
得(ステップS109)、これをフィルタリング処理後
の圧力センサ値とし、コントローラ41で遂行される他
のプログラム(メインルーチンのブレーキ液圧制御プロ
グラム等)中で必要とされる場合の圧力センサデータ値
として適用させていくことができる。ここに、このとき
は、液路L1,L2の系が図1図示のごとくマスターシ
リンダ系と連通する状態にあり、圧力センサ50は該状
態でのその液路部分の作用圧を検出することとなる場合
で、式(6)は、今回値の成分が0.9(90パーセン
ト)ともっとも多く反映されることとなる。してがっ
て、本ステップS109によるフィルタリングは、ステ
ップS105,S107,S108,S109の各処理
のうちで、フィルタリング処理がもっとも弱くされ、ポ
ンプ22非駆動時(リリーフ弁23も非作動時)の低ノ
イズ、高応答性重視にものに設定されていることにな
る。なお、もし、望むなら、アクティブ制御中でない場
合、上記に代えて、フィルタを施さないようにする態様
にすると、その場合は、ステップS109のフィルタリ
ング処理を省くことができ、その分、プログラムが簡易
化される(この点は、後記例のプログラムでも同様であ
る)。
【0074】一方、アクティブ制御中、圧力センサ値P
がP<P1で、所定値P1を下回っているときの圧力レ
ベルでは、上式(3)に従い、前回値を0.4(40パ
ーセント)、今回値を0.6(60パーセント)の割合
として、値Pfを得る(ステップS105)。この場合
は、既に述べてきたように、図1の液路L1,L2の系
は脈動の多い圧力レベルであり、よって、本ステップS
105によるフィルタリングは、ステップS105,S
107,S108,S109の各処理のうちで、もっと
もフィルタリング処理が強く設定されており、これをフ
ィルタリング処理後の圧力センサ値とし、アクティブ制
御中で必要とされる場合の圧力センサデータ値として適
用させ、脈動の多い場合でも耐ノイズ性を向上させる。
【0075】また、アクティブ制御中、圧力センサ値P
がP1≦P<P2で、所定値P1以上所定値P2未満の
圧力レベルでは、上式(4)に従い、前回値を0.3、
今回値を0.7の割合として値Pfを得る(ステップS
107)。これをフィルタリング処理後の圧力センサ値
として、上記ステップS105と同様にアクティブ制御
中での圧力センサデータ値に適用させることになる。本
ステップS107によるフィルタリングは、ステップS
105に比し、やや弱めのフィルタリング処理となる。
【0076】さらに、アクティブ制御中、圧力センサ値
PがP2≦Pで、所定値P2以上の圧力レベルでは、上
式(5)に従い、前回値を0.2、今回値を0.8の割
合として値Pfを得る(ステップS108)。これをフ
ィルタリング処理後の圧力センサ値として、同様にアク
ティブ制御中での圧力センサデータ値に適用させること
になる。ここに、本ステップS108によるフィルタリ
ングは、アクティブ制御中でのうち、前回値が0.2
(20%)の割合と低下し、他方今回値が0.8(80
%)の割合と増加し、今回検出圧力センサ値がより多く
反映されている。したがって、アクティブ制御中でも、
ステップS105よりも、かつまたステップS107よ
りも、さらに弱めのフィルタリング処理に切り替えら
れ、本プログラム例の場合には、ステップS109の低
ノイズ、高応答性重視のフィルタリング処理に近い状態
とできる。かくして、既述のごとく脈動の少ない圧力レ
ベルでは、こうしてフィルタ特性を切り替え得て、例え
ば、ドライバの急ブレーキ等にも対応し得、そのフィル
タを弱くする分、耐ノイズ性でも十分なものとなると同
時に、応答性を向上をも図れる。
【0077】以上により、本例でも、圧力センサ50の
フィルタ特性の決定に際し、アクティブ制御中の検出レ
ベルに応じてフィルタ特性を切り替えることができ、耐
ノイズ性と応答性の両立が図れる。なお、フィルタリン
グ処理としては加重平均の他、過去数回の圧力検出値を
記憶しておいて平均処理する移動平均を用いるようにし
てもよく、その他これに類するフィルタリング処理でも
よい(この点は、後記例のプログラムでも同様であ
る)。また、フィルタリング処理のときは、圧力検出値
の加重平均や移動平均等、例えば適用する具体的な液圧
システム、圧力センサ50の取り付け位置などに合わせ
て、最適な平均値処理による演算処理を容易に導入し
て、プログラム処理で実施できる。
【0078】次に述べる例は、減圧後の脈動に対応可能
にするものであり、減圧後、所定時間、フィルタ特性を
切り替えようというものである。前記したものに加え
て、この手法をも加味するときは、さらに、減圧後所定
時間は、フィルタ特性を変更することで、さらなる耐ノ
イズ性の向上が可能となる。これは、以下のような考察
に基づくものである。
【0079】減圧後の脈動については、図1を再度参照
すると、例えば、上記〔自動ブレーキによる挙動制御〕
(アクティブ制御)において、減圧制御を行った後は、
アキュムレータ(リザーバ)28にたまった液をポンプ
22で吐出するため、ポンプ脈動が検出される。減圧時
には、先に触れたように、例えば前輪ホイールシリンダ
24FL(または24FR)の液を、該ホイールシリンダ→
減圧弁27FL(または27FR)→アキュムレータ28の
経路で該アキュムレータへ抜いて減圧する減圧制御を実
行するが、減圧後はアキュムレータ28にたまった液を
ポンプ22で汲み上げてプリチャージシピストンリンダ
15に戻すために脈動が発生する。なお、このとき、マ
スターシリンダ液圧選択弁19は閉状態で、液路L1,
L2の系の容量は小さい状態にあるのは、前述したとお
りである。
【0080】そこで、減圧制御が入った後、所定時間は
フィルタ特性を切り替えることで、耐ノイズ性を向上さ
せる。ここに、該所定時間の間は、フィルタの特性を強
くするようになす。これがため、かかるフィルタ特性
を、フィルタ時定数の切り替えによって行う場合は、例
えば、図5に示すように、減圧からの経過時間に応じ
て、フィルタ時定数Tを切り替える。図に例示の特性
中、td1、td2は、減圧からの経過時間についての
第1の所定値、および第2の所定値で、Td1、Td2
は、それぞれに対応するフィルタ時定数設定値であっ
て、図示の特性傾向に従い、減圧からの経過時間が第1
の所定値td1に達しない状態では大きな時定数Td1
としてフィルタを強くすることができ、第2の所定値t
d2を経過すれば小さな時定数Td2としてフィルタを
弱くすることができる。かくして、このようにすれば、
減圧後の脈動についても耐ノイズ性を向上させることが
でき、適切なフィルタ特性とすることができる。この場
合において、コントローラ41は、前述の圧力レベルに
よるフィルタ特性変更と併用すれば、減圧後、たとえ、
上記のようにフィルタを強くしている期間内に、ドライ
バが急ブレーキをかけたような制動場面なら、そのマス
ターシリンダ液圧の上昇を応答性よく正確に検出して、
応答性重視の状態で、マスターシリンダ液圧選択弁19
の開状態への切換え制御(増圧弁の開状態への切換え制
御)を行わせることができる。
【0081】コントローラ41は、好ましくはまた、本
システムでABS制御もブレーキ液圧制御として実行す
る場合において、ABS、アクティブ制御共に、減圧
後、所定時間、フィルタの特性を強くするよう、変更す
る。すなわち、液路L1の液路系を経て前輪11FL,1
FRへ伝えられるブレーキぺダル13踏み込み対応操作
圧によるブレーキ時のABS制御における減圧制御をも
対象として、いずれの減圧後も、所定時間の間、フィル
タ特性の変更をするよう制御する。さらに、好ましく
は、この場合において、アクティブ制御での減圧制御後
所定時間の間のフィルタ特性変更と、ABS制御での減
圧制御後所定時間の間のフィルタ特性変更とで、それぞ
れ、異なる特性に切り替えるよう制御する。
【0082】図6は、そうした処理をも含んだ場合のソ
フト的なフィルタリング処理の場合に適用できる、圧力
センサ50のフィルタリング処理プログラムのフローチ
ャートの一例である。本プログラムによる圧力センサの
フィルタ特性の決定のためのルーチンは、コントローラ
41において一定時間ごとに実行される。
【0083】同図において、ステップS201,S20
2,S203は、図4のステップS101,S102,
S103と同様の処理内容である。ステップS203の
答が肯定でアクティブ制御中の場合は、ステップS21
1において、さらに、減圧から所定時間td(act)
経過したか否かを判断し、その答が否定で、減圧から所
定時間td(act)経過前は、ステップS212にお
いて、次式により、フィルタリング処理を実行する。
【数3】 Pf=0.4×Pz1+0.6×Pz0 ・・・(7)
【0084】しかるに、ステップS211の答が否定に
転じたら、すなわち減圧から所定時間td(act)経
過後は、ステップS213において、次式により、フィ
ルタリング処理を実行する。
【数4】 Pf=0.3×Pz1+0.7×Pz0 ・・・(8)
【0085】ここに、上式(7),(8)は、前述した
と同様の加重平均のためのものであり、したがって、ア
クティブ制御での減圧からの経過時間が所定時間td
(act)に達しない当該所定時間td(act)の間
は、フィルタを強くすることができ、所定時間td(a
ct)を経過すればフィルタを弱くすることができ、し
たがって前記5図で説明したのと同様の作用効果を奏す
る。
【0086】一方、ステップS203の答が否定に場合
は、さらに、ステップS220でABS制御中か否かを
判断する。ここに、ABS制御は、例えばウエット路等
の低μ路でのブレーキング時の車輪ロックを防止して車
両の操安性向上等の車両挙動を制御するのに効果を発揮
するものであるが、これは、図1において、ポンプ16
はOFF(してがって、プリチャージシリンダ15は図
1図示の状態)、プリチャージ圧選択弁21は閉とし、
また、マスターシリンダ液圧選択弁19は開としたまま
で、車輪11FL,11FRの対応増圧弁および減圧弁の開
閉切換えで制御し、ポンプ22はONの状態として実行
することができる。各チャネル独立のABS制御の場合
でいえば、基本的には、各輪ごとの車輪速を検出して、
スリップ率を算出し、スリップ率に応じて、車輪ロック
傾向の場合、例えば、減圧、保持、増圧の3モードAB
Sなら、制御対象車輪のホイールシリンダ液圧を保持
(例えば、増圧弁25FLおよび/または25FRを閉、減
圧弁27FLおよび/または27FRを閉)し、それでもロ
ックしそうなら減圧(例えば、増圧弁25FLおよび/ま
たは25FRを閉、減圧弁27FLおよび/または27FR
開)し、かくて車輪速が回復してきたら、対応ホイール
シリンダ液圧を元圧であるマスターシリンダ液圧Pm
向け増圧(例えば、増圧弁25FLおよび/または25FR
を開、減圧弁27FLおよび/または27FRを閉)するス
キッドサイクルを繰り返して、車輪ロックを回避するこ
とができる。また、ヨーレイトフィードバックABSな
ら、ヨーレイト偏差Δγに応じたホイールシリンダ液圧
の調整により車両の挙動を制御できる。
【0087】しかして、ステップS220の答が肯定で
ABS制御中である場合は、さらに、ステップS221
において、ABS制御での減圧から所定時間td(AB
S)経過したか否かを判断し、その判断の結果、その答
が否定で、減圧から所定時間td(ABS)経過前は、
ステップS222において、次式により、同様の加重平
均によるフィルタリング処理を実行する。
【数5】 Pf=0.3×Pz1+0.7×Pz0 ・・・(9)
【0088】しかるに、ステップS221の答が否定に
転じたら、すなわち減圧から該所定時間td(ABS)
経過後は、ステップS223において、次式により、同
様の加重平均によるフィルタリング処理を実行する。
【数6】 Pf=0.1×Pz1+0.9×Pz0 ・・・(10)
【0089】また、本プログラム例では、ステップS2
03,220の答がいずれも否定で、したがってアクテ
ィブ制御中でもなく、ABS制御中でもない場合も、上
式(10)によるフィルタリング処理を実行することと
してある。
【0090】かくして、ABS制御での減圧の場合も、
減圧後、所定時間td(ABS)、フィルタ特性を強く
するよう切り替えることができる。このようにすると、
ABS制御の場合、減圧後はアキュムレータ28にたま
った液を、マスターシリンダ12戻すためのポンプ22
の駆動による脈動が発生するが、かかる減圧後の脈動に
対しても耐ノイズ性の向上が図れ、したがって、減圧か
らの経過時間が所定時間td(ABS)に達しない当該
所定時間td(ABS)の間は、フィルタを強くするこ
とができ、所定時間td(ABS)を経過すればフィル
タを弱くすることができて、同様に、前記5図で説明し
た作用効果を得ることができる。
【0091】さらには、本プログラム例では、アクティ
ブ制御の場合の減圧後のフィルタリング処理の切り替え
が上式(7),(8)による態様であるのに対し、AB
S制御の場合の減圧後のフィルタリング処理の切り替え
は、これと異なり、上式(9),(10)による態様の
ものとしてあり、共に減圧後のフィルタ特性の強への変
更でも、両者間で、前者のアクティブ制御の場合がフィ
ルタ特性が強く(上式(7))、後者のABS制御の場
合はフィルタ特性が弱く(上式(9))設定されてい
る。
【0092】このようにするのは、ABS制御中と、ア
クティブ制御中とで、液路が異なることに着目したこと
による。すなわち、アクティブ制御では、アキュムレー
タ28の液をポンプ22が吸い上げ、リリーフ弁23を
通してプリチャージシリンダ15側へ送ることができる
が、このとき、ポンプ22による脈動のほか、リリーフ
弁23のON,OFF作動による脈動が加わる場合があ
り、したがって、より耐ノイズ性が要求されることか
ら、上式(7)のごとくより強いフィルタ特性とするの
が望ましいといえる。
【0093】他方、ABS制御の場合は、該リリーフ弁
23のON,OFF作動は加わらない。すなわち、該リ
リーフ弁23と並列になるように、ポンプ22の吐出側
と液路L1,L2系側との間に設けられているマスター
シリンダ液圧選択弁19が開状態のままであり、これを
通して上流のマスターシリンダ液路系に戻すことがで
き、圧力センサ50が接続している液路部分に発生する
脈動も、ポンプ22駆動による脈動にとどまり、また、
マスターシリンダ12−配管To−プリチャージシリン
ダ15−液路L1−開位置の弁19−ポンプ22の吐出
系液路の全体がつながっていることからも少なくて済む
ものとなる。よって、この場合は、所定時間td(AB
S)の間、フィルタ特性を強くはするものの、上式
(7)によるものに比べれば、上式(9)のごとく弱い
フィルタ特性で足り、これが過不足のないものといえ、
したがって、両制御の場合で、それぞれ、上記の見地か
ら、それぞれに適するよう、異なるフィルタ特性に切り
替えることとしたものである。
【0094】本例のようにもすれば、ABS制御中とア
クティブ制御中とで液路(油路)が異なる構成の場合に
用いてより好適なものが提供でき、減圧後、所定時間、
圧力センサ50のフィルタ特性の変更を行うとき、AB
S制御中とアクティブ制御中とで液路が異なる場合にそ
れぞれ異なる特性とすることで、さらに一層適切なフィ
ルタ特性とすることが可能となる。
【0095】なお、本発明は、以上の実施の形態に限定
されるものではない。例えば、上記各例では、車両挙動
制御は、左右制動力差を与えて、挙動検出値と挙動目標
値との間の挙動偏差が減少するよう車両の挙動制御を行
うブレーキ液圧制御、あるいはその左右制動力差を与え
る挙動制御に先んじて制御対象車輪のブレーキ系に予圧
を供給する予圧制御を行うものとしたが、本発明は、減
圧後の所定時間のフィルタ特性変更の場合を含んで、そ
うした実施態様に限られるものではなく、制御対象車輪
のブレーキ液圧制御により車両挙動を制御可能な制御装
置に広く適用可能である。また、上記各例では、制御対
象車輪として前2輪の場合を例示したが、これに限られ
るものでもなく、例えば、後2輪のみを対象する態様、
および前2輪と後2輪をともに対象とする態様で実施で
きることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になる車両挙動制御装置
を例示する液圧ブレーキシステム図である。
【図2】本発明に従う圧力センサのフィルタ特性の変更
の原理的説明の用に供する図である。
【図3】フィルタ特性の変更の一態様の説明に供する、
圧力−フィルタ時定数特性の一例の図である。
【図4】コントローラが実行する圧力センサのフィルタ
リング処理のプログラムの一例を示すプログラムフロー
チャートである。
【図5】フィルタ特性の変更の他の例に係るもので、減
圧後、所定時間、フィルタ特性を切り替える場合のフィ
ルタ特性の変更の一態様の説明に供する、減圧からの経
過時間−フィルタ時定数特性の一例の図である。
【図6】コントローラが実行する他のプログラム例を示
すもので、減圧後、所定時間、フィルタ特性を変更する
場合の圧力センサのフィルタリング処理の一例を示すプ
ログラムフローチャートである。
【符号の説明】
11FL 左前輪 11FR 右前輪 12 マスターシリンダ 13 ブレーキペダル 14 ブレーキ液リーザバタンク 15 プリチャージシリンダ 16 プリチャージポンプ 19 マスターシリンダ液圧選択弁 21 プリチャージ圧選択弁 22 挙動制御圧ポンプ 24FL 左前輪ホイールシリンダ 24FR 右前輪ホイールシリンダ 25FL 左前輪用増圧弁 25FR 右前輪用増圧弁 27FL 左前輪用減圧弁 27FR 右前輪用減圧弁 28 アキュムレータ 41 コントローラ 42 ヨーレート(挙動)センサ 43 車速センサ 44 スロットル開度センサ 45 温度センサ 50 圧力センサ(M/C圧センサ、兼プリチャージ圧
センサ) To 配管 L1,L2 液路(油路)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象車輪のブレーキ液圧制御により
    車両挙動を制御可能な制御装置であって、 少なくとも、ブレーキぺダル踏み込み操作時に該操作に
    応じた対応操作圧を導くことができる液路部分で、かつ
    ブレーキ液圧制御の場合には制御用液圧発生の用に供す
    る圧液をポンプの吸入側へ供給することのできる液路部
    分による第1の液路系と、 該第1の液路系に生ずる圧力を検出する圧力検出手段
    と、 該圧力検出手段による検出値に対しフィルタを施すフィ
    ルタ手段と、 前記ブレーキ液圧制御による車両挙動制御中、前記圧力
    検出手段の検出圧力レベルに応じて、該フィルタ手段に
    よるフィルタの特性を、当該圧力レベルが小さいときは
    強くし、当該圧力レベルが大きいときは弱くするよう、
    変更する第1の変更手段とを備えることを特徴とする車
    両挙動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ブレーキ液圧制御による車両挙動制
    御は、 前記ポンプを含む挙動制御用圧力源からの挙動制御圧に
    よる制御対象車輪の自動ブレーキにより左右制動力差を
    与えて、挙動検出値と挙動目標値との間の挙動偏差が減
    少するよう車両の挙動制御を行うブレーキ液圧制御であ
    る、ことを特徴とする請求項1に記載の車両挙動制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ブレーキ液圧制御による車両挙動制
    御は、左右制動力差を与える挙動制御に先んじて制御対
    象車輪のブレーキ系に予圧を供給する予圧制御を含み、 当該予圧制御の用に供するプリチャージ圧による液を前
    記ポンプの吸入側へ与えるのに、前記第1の液路系が用
    いられ、かつ、 該ポンプから当該第1の液路系側の方向に液をリリーフ
    させるリリーフ弁が設けられている、ことを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の車両挙動制御装置。
  4. 【請求項4】 制御対象車輪のブレーキ液圧制御により
    車両挙動を制御可能な制御装置であって、 少なくとも、ブレーキぺダル踏み込み操作時に該操作に
    応じた対応操作圧を導くことができる液路部分で、かつ
    ブレーキ液圧制御の場合には制御用液圧発生の用に供す
    る圧液をポンプの吸入側へ供給することのできる液路部
    分による第1の液路系と、 該第1の液路系に生ずる圧力を検出する圧力検出手段
    と、 該圧力検出手段による検出値に対しフィルタを施すフィ
    ルタ手段と、 前記ブレーキ液圧制御での減圧後、所定時間、該フィル
    タ手段によるフィルタの特性を強くするよう、変更する
    第2の変更手段とを備えることを特徴とする車両挙動制
    御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の前記第1の変更手段と請
    求項4記載の前記第2の変更手段とを有する、ことを特
    徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の車
    両挙動制御装置
  6. 【請求項6】 前記減圧は、 前記ポンプを含む挙動制御用圧力源からの挙動制御圧に
    よる制御対象車輪の自動ブレーキにより左右制動力差を
    与えて、挙動検出値と挙動目標値との間の挙動偏差が減
    少するよう車両の挙動制御を行う、第1のブレーキ液圧
    制御における減圧制御を含むとともに、 前記第1の液路系を経て制御対象車輪へ伝えられるブレ
    ーキぺダル踏み込み対応操作圧によるブレーキ時のアン
    チスキッド制御のための、第2のブレーキ液圧制御にお
    ける減圧制御を含み、 これらのいずれも対象として、当該いずれの減圧制御後
    も、前記第2の変更手段が、それぞれ所定時間の間、フ
    ィルタ特性の変更をする、ことを特徴とする請求項4、
    または請求項5に記載の車両挙動制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記フィルタの特性の変更は、前記第1のブレーキ液圧
    制御を対象とした減圧制御後所定時間の間のフィルタ特
    性の変更と、前記第2のブレーキ液圧制御を対象とした
    減圧制御後所定時間の間のフィルタ特性の変更とで、そ
    れぞれ、異なる特性に切り替える、ことを特徴とする車
    両挙動制御装置。
  8. 【請求項8】 前記第1のブレーキ液圧制御による車両
    挙動制御は、左右制動力差を与える挙動制御に先んじて
    制御対象車輪のブレーキ系に予圧を供給する予圧制御を
    含み、 当該予圧制御の用に供するプリチャージ圧による液を前
    記ポンプの吸入側へ与えるのに、前記第1の液路系が用
    いられ、かつ、 該ポンプから第1の液路系側の方向に液をリリーフさせ
    るリリーフ弁が設けられているとともに、 該ポンプの吐出側と第1の液路系側との間で該リリーフ
    弁と並列になるように第2の液路系を有して、当該第2
    の液路系中に前記第2のブレーキ液圧制御の場合に開弁
    位置の切換え状態をとる電磁切換弁が設けられている、
    ことを特徴とする請求項6、または請求項7に記載の車
    両挙動制御装置。
  9. 【請求項9】 前記フィルタの特性の変更は、 フィルタ時定数の切り替えによる態様か、 または圧力検出値の加重平均、移動平均もしくはこれら
    に類するフィルタリング処理による態様かの、 いずれかの態様により、フィルタ特性の変更を行う、こ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記
    載の車両挙動制御装置。
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