JP4419746B2 - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents
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つまり、ブレーキペダルの踏み込みに応動するマスターシリンダからの液圧を車輪のホイールシリンダへ供給するブレーキ液圧回路中に、上記の電子制御に際して閉じる遮断弁を挿置し、マスターシリンダのリザーバ内における作動液を媒体として吐出するポンプ、これを駆動する電動モータ、およびポンプからの作動液を蓄圧するアキュムレータで構成された圧力源を設ける。
上記の電子制御に際しては、上記の遮断弁を閉じた状態で、上記圧力源のアキュムレータ内圧を用いて増圧弁を介しホイールシリンダ内のブレーキ液圧を増圧したり、減圧弁を介しホイールシリンダ内のブレーキ液圧を減圧することにより、マスターシリンダ液圧とは別個にブレーキ液圧を電子制御し得るようにしたものである。
ところで、マスターシリンダ液圧を検出する圧力センサの検出値がブレーキペダル踏力(運転者が要求する目標減速度)の小さい領域で、このブレーキペダル踏力(運転者が要求する目標減速度)を正確に表したものにならず、また、マスターシリンダストロークを検出するストロークセンサの検出値がブレーキペダル踏力(運転者が要求する目標減速度)の大きい領域で、このブレーキペダル踏力(運転者が要求する目標減速度)を正確に表したものにならず、
従って、圧力センサによるマスターシリンダ液圧検出値は、主にブレーキペダル踏力(運転者が要求する目標減速度)の大きい領域で目標減速度の演算に用いるのが精度上有利であり、ストロークセンサによるマスターシリンダストローク検出値は、主にブレーキペダル踏力(運転者が要求する目標減速度)の小さい領域で目標減速度の演算に用いるのが精度上有利であることから、
圧力センサによるマスターシリンダ液圧検出値およびストロークセンサによるマスターシリンダストローク検出値間に、上記の有利性に鑑みた重み付けを施し、相互に重み付けしたマスターシリンダ液圧検出値およびマスターシリンダストローク検出値に基づいて目標減速度を求めることが特許文献1に提案されている。
かかるストロークシミュレータを不要にし、コスト上の不利益を回避する一手法としては、或る車輪を制動するブレーキ系はマスターシリンダ液圧を直接用いるブレーキ系とすると共に電子制御も可能なブレーキ系とし、他の車輪を制動するブレーキ系は当該車輪を別の圧力源からの液圧により電子制御可能に制動し得るようなブレーキ系となすことが考えられる。
そして後者の電子制御ブレーキ系の目標制動力は、マスターシリンダの操作状況から求めた目標減速度を主ブレーキ系との共働により達成するような値に決定し、実制動力がこの目標制動力となるよう制御する。
具体的には、主ブレーキ系のアンチスキッド制御装置によるブレーキ液圧の減圧、保圧は、ブレーキペダル踏力に対するストロークの増大を抑止するように作用する。
加えて、アンチスキッド制御装置が作動するような低摩擦路では車輪のブレーキユニットで消費されるブレーキ液量が少なく(ブレーキ液圧が低く)なるため、ブレーキペダルストロークは小さくなる。
よって、主ブレーキ系のアンチスキッド制御装置が作動している間は、マスターシリンダ液圧検出値およびマスターシリンダストローク検出値間に特許文献1に記載のような重み付けを施すと、これらを基に求めた目標減速度が、運転者の要求する減速度よりも低くなる。
アンチスキッド制御装置(ABS)の作動瞬時t1以後は、上記の理由によりマスターシリンダストローク量Sssが図10に例示するごとく小さくなるため、マスターシリンダ液圧Pmcに対する重み付けを大きくした場合、目標減速度Gtが実線で例示するようなものになるのに対し、マスターシリンダストローク量Sssに対する重み付けを大きくした場合、目標減速度Gtが波線で例示するように、実線の目標減速度Gtよりも小さくなって運転者の要求する減速度に対し不足気味となる。
先ず前提となるブレーキ液圧制御装置を説明するに、これは、
制動操作に応動してストロークすることによりブレーキ元圧を発生するブレーキ元圧発生手段を有し、該手段からのブレーキ元圧により或る車輪を制動する主ブレーキ系と、
別の圧力源からの液圧により他の車輪を制動し、該車輪のブレーキ液圧を、相互に重み付けした前記ブレーキ元圧発生手段のストロークおよび該手段からのブレーキ元圧に基づいて求めた目標減速度が、前記主ブレーキ系による車輪制動力との共働により達成されるよう決定する電子制御ブレーキ系とを具え、
前記主ブレーキ系に係わる車輪の制動スリップを、該車輪に係わるブレーキ液圧の上昇制限により抑制するアンチスキッド制御装置を設けたものとする。
そして本発明においては、上記アンチスキッド制御装置の作動中、アンチスキッド制御モードが増圧中である場合、目標減速度重み付け係数を前記アンチスキッド制御装置の非作動中と同じに定め、アンチスキッド制御モードが保圧中や減圧中である場合、前記ブレーキ元圧発生手段のストロークおよび該手段からのブレーキ元圧に関する重み付けを、路面摩擦係数を算出して算出した路面摩擦係数から求めた目標減速度重み付け係数に基づき、前記アンチスキッド制御装置の非作動中に比べブレーキ元圧の重みが増すよう変更して目標減速度の演算に資するようになした構成に特徴づけられる。
目標減速度の演算に用いる、ブレーキ元圧発生手段のストロークおよび該手段からのブレーキ元圧間の重み付けを、主ブレーキ系に係わるアンチスキッド制御装置の作動中は、路面摩擦係数を算出して算出した路面摩擦係数から求めた目標減速度重み付け係数に基づき、前記アンチスキッド制御装置の非作動中に比べ、ブレーキ元圧の重みが増すよう変更するから、
アンチスキッド制御装置の作動中に前記の理由から上記ストロークが小さくなっても、上記元圧に対する重み付けを大きくするためその分ストロークに対する重み付けが小さくされることとなり、これら相互に重み付けした元圧およびストロークから求める目標減速度が運転者の要求する減速度に対し不足気味になることがない。
従って、主ブレーキ系による車輪制動力との共働により当該目標減速度が達成されるよう電子制御ブレーキ系の制動力制御を行うときに、電子制御ブレーキ系の制動力を路面摩擦係数との関連で決まる可能限界まで大きくすることが可能となり、電子制御ブレーキ系の制動力不足により制動距離の短縮が阻害されるという問題を回避することができる。
図1は、本発明のー実施例になるブレーキ液圧制御装置を示し、1は、運転者が踏み込んで制動操作力を付与するブレーキペダル、2は、ブレーキペダル1からの制動操作力を入力されるマスターシリンダである。
ブレーキペダル1からの制動操作力は、負圧式や、正圧式や、油圧式を可とする倍力装置(図示せず)を介して倍力下にマスターシリンダ2へ入力する。
よってマスターシリンダ2は、本発明におけるブレーキ元圧発生手段に相当する。
マスターシリンダ2の2個の液圧出口2L,2Rから左右前輪ブレーキユニット(ドラムブレーキやディスクブレーキ等)3FL,3FRまで左右前輪ブレーキ配管4L,4Rを延在させて設け、これら独立した2系統は、マスターシリンダ液圧Pmcを元圧とする左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrにより対応する前輪を個々に制動する前輪ブレーキ系(主ブレーキ系)5を構成する。
モータ10により駆動されるポンプ8,9は、プランジャポンプやギヤポンプ等の任意のものとすることができ、これらポンプ8,9の吸入ポートを吸入回路11L,11Rによりリザーバ12に接続すると共にこれら吸入回路11L,11R中に流入弁13L,13Rを挿置する。
ポンプ8,9の吐出ポートは吐出回路14L,14Rにより左右後輪ブレーキユニット3RL,3RRに接続すると共に流出弁15L,15Rを介してリザーバ12に接続し、吐出回路14L,14R中には増圧弁16L,16Rを挿置する。
増圧弁16L,16Rおよび左右後輪ブレーキユニット3RL,3RR間における吐出回路14L,14Rの回路部分は、減圧弁17L,17Rを介してポンプ8,9の吸入ポート(吸入回路11L,11R)に接続し、ポンプ8,9の吸入ポート(吸入回路11L,11R)には更にアキュムレータ18L,18Rを接続する。
吐出回路14L,14Rへの作動液は、流出弁15L,15Rが閉じた状態で開状態の増圧弁16L,16Rを経由し左右後輪ブレーキユニット3RL,3RRに向かい、ブレーキ液圧Prl,Prrを発生させて左右後輪を制動するものとする。
ここで左右後輪ブレーキ液圧Prl,Prrは、それぞれの吸入回路11L,11Rおよび吐出回路14L,14Rに係わる弁の後述する電子制御により任意に制御することができ、これがため吸入回路11L,11R、吐出回路14L,14R、およびこれら回路に係わる弁は、本発明における左右後輪ブレーキ系(電子制御ブレーキ系)19を構成すると共に、左右後輪ブレーキ系(電子制御ブレーキ系)のアンチスキッド制御装置を構成する。
当該アンチスキッド制御を可能にするため前輪ブレーキ配管4L,4R中に増圧弁21L,21Rを挿置すると共に、これら増圧弁21L,21Rと左右前輪ブレーキユニット3FL,3FRとの間における配管部分に減圧弁22L,22Rを接続する。
増圧弁21L,21Rを開き、減圧弁22L,22Rを閉じることで、マスターシリンダ液圧Pmcを元圧として左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrを上昇させることができ、増圧弁21L,21Rを閉じ、減圧弁22L,22Rも閉じることで左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrを保圧することができ、増圧弁21L,21Rを閉じ、減圧弁22L,22Rを開くことで、左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrを一部排除により低下させることができる。
これらポンプ24L,24Rは共通なモータ25により駆動するものとする。
車両の制動を希望して運転者がブレーキペダル1を踏み込むと、マスターシリンダ液圧Pmcが発生し、これが開状態の増圧弁21L,21Rを経て左右前輪ブレーキユニット3FL,3FRに向かうことにより、減圧弁22L,22Rの閉状態と相まって左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrが発生し、これら液圧により左右前輪を制動することができる。
回路14L,14Rへのブレーキ液は、流出弁15L,15Rの閉状態と相まって開状態の増圧弁16L,16Rを経て左右後輪ブレーキユニット3RL,3RRに向かい、減圧弁17L,17Rの閉状態の相まって左右前輪ブレーキ液圧Prl,Prrを発生させ、これら液圧により左右後輪を制動することができる。
マスターシリンダ2のストロークSssを検出するストロークセンサ32からの信号と、
マスターシリンダ液圧Pmcを検出する圧力センサ33L,33Rからの信号と、
左右後輪ブレーキ液圧Prl,Prrを検出する圧力センサ34L,34Rからの信号と、
左前輪の車輪速(周速)Vwflを検出する左前輪速センサ35からの信号と、
右前輪の車輪速(周速)Vwfrを検出する右前輪速センサ36からの信号と、
左後輪の車輪速(周速)Vwrlを検出する左後輪速センサ37からの信号と、
右後輪の車輪速(周速)Vwrrを検出する右後輪速センサ38からの信号とをそれぞれ入力する。
まずアンチスキッド制御演算部41について説明するに、これは、車輪速センサ35〜38で検出した車輪速Vwfl,Vwfr,Vwrl,Vwrrを基に周知の方法で車体速を演算し、この車体速と各輪の車輪速とから各輪の制動スリップ率を演算する。
アンチスキッド制御演算部41は更に、車輪ごとに、制動スリップ率が設定値を超える時よりアンチスキッドサイクル(保圧、減圧、増圧)を開始し、制動スリップ率が、最大制動力発生用の理想スリップ率となるよう個々のブレーキ液圧を制御すべく、保圧、減圧、増圧指令をABS制御指令として対応する前輪制動力制御部44(弁21L,21R,22L,22Rで構成)および後輪目標制動力演算部43に供給する。
またアンチスキッド制御演算部41は、前記増圧中であればこのことを示すようにABS制御モードABSMODE=0とし、前記保圧中であればこのことを示すようにABS制御モードABSMODE=1とし、前記減圧中であればこのことを示すようにABS制御モードABSMODE=2として、このABS制御モードABSMODEを目標減速度演算部42へ向け出力する。
後輪目標制動力演算部43は、マスターシリンダ液圧Pmcから前輪ブレーキ系(主ブレーキ系)5による前輪制動力を求め、この前輪制動力との共働により上記の目標減速度Gtを達成するのに必要な後輪ブレーキ系(電子制御ブレーキ系)19の後輪目標制動力を求め、これを後輪制動力指令値として後輪制動力制御部(弁13L,13R,15L,15R,16L,16R,17L,17Rで構成)へ供給する。
前者の目標減速度重み付け係数演算部46は、センサ33L,33Rで検出したマスターシリンダ液圧Pmcに基づく目標減速度Gpを求めると共にセンサ32で検出したマスターシリンダストローク量Sssに基づく目標減速度Gsを求め、これら目標減速度Gp,Gs間の重み付け係数Kを、前記アンチスキッド制御フラグFABSおよびアンチスキッド制御モードABSMODEから後で詳述するようにして求める。
後者の目標減速度重み付け処理部47は、これらマスターシリンダ液圧Pmcに基づく目標減速度Gpおよびマスターシリンダストローク量Sssに基づく目標減速度Gsに対し、係数Kを用いた重み付けを施して最終的な目標減速度Gtを求める。
図4はメインルーチンで、先ずステップS1において車輪速Vwfl,Vwfr,Vwrl,Vwrrを読み込み、次のステップS2において、これら車輪速を基にアンチスキッド制御演算(図2のアンチスキッド制御演算部41に相当)を行い、ステップS3において、ステップS2での演算結果に基づくアンチスキッド制御用の前輪制動力制御を行う。
先ずステップS11において、センサ33L,33Rにより検出したマスターシリンダ液圧Pmcおよびセンサ32で検出したマスターシリンダストロークSssを読み込む。
ステップS12では前記のアンチスキッド作動フラグFABSをチェックし、FABS=1(アンチスキッド作動中)か否かを判定する。
ステップS12でFABS=1(アンチスキッド作動中)でないと判定するアンチスキッド非作動中は、ステップS13において、図6に示す目標減速度重み付け係数Kのマップを基にマスターシリンダ液圧Pmcから、または、K=Pmc/12Mpaの演算により目標減速度重み付け係数Kを求める。
一方、ステップS12でFABS=1であると判定するアンチスキッド作動中は、ステップS14において前記のアンチスキッド制御モードABSMODEをチェックし、ABSMODE=0の増圧中と判定するときは制御をステップS12に進めて目標減速度重み付け係数Kを、アンチスキッド作動中であってもアンチスキッド非作動中と同じに定める。
なおアンチスキッド作動用の目標減速度重み付け係数Kは、図7から明らかなように路面摩擦係数μが設定値1.4以下である時に、そして、路面摩擦係数μが小さくなるほど1へ向けて大きくなるよう定める。
次のステップS18において、ステップS13またはステップS16で求めた目標減速度重み付け係数Kと、ステップS17で求めたマスターシリンダ液圧Pmcに基づく目標減速度Gp、およびマスターシリンダストローク量Sssに基づく目標減速度Gsとから、次式の演算により目標減速度Gtを算出する。
Gt=K×Gp+(1-K)×Gs
よって、前輪アンチスキッド制御装置の作動中に前記の理由からマスターシリンダストローク量Sssが小さくなっても、マスターシリンダ液圧Pmc(目標減速度Gp)に対する重み付けKを大きくするためその分マスターシリンダストローク量Sssに対する重み付け(1−K)が小さくされることとなり、
これら相互に重み付けしたマスターシリンダ液圧Pmcおよびマスターシリンダストローク量Sssから求める目標減速度Gt=K×Gp+(1-K)×Gsが図10に実線で示すように運転者の要求する減速度にマッチしてこれに対し不足気味になることがない。
従って、主ブレーキ系5による前輪制動力との共働により当該目標減速度Gtが達成されるよう電子制御ブレーキ系(後輪ブレーキ系)19の制動力制御を行うとき、電子制御ブレーキ系(後輪ブレーキ系)19の制動力を路面摩擦係数μとの関連で決まる可能限界まで大きくすることが可能となり、電子制御ブレーキ系(後輪ブレーキ系)19の制動力不足により制動距離の短縮が阻害されるという問題を回避することができる。
上記の問題を生ずることのない設定値1.4よりも大きい路面摩擦係数μのもとでマスターシリンダ液圧Pmc(目標減速度Gp)およびマスターシリンダストローク量Sss(目標減速度Gs)に関する重み付け係数Kのアンチスキッド作動中における上記変更が無駄に行われる弊害をなくすことができる。
上記の問題が顕著になる低μ路ほどマスターシリンダ液圧Pmc(目標減速度Gp)の重みが増して、如何なる路面摩擦係数のもとでも目標減速度Gtを運転者の要求減速度に符合させることができ、電子制御ブレーキ系(後輪ブレーキ系)19の制動力不足に関した問題を回避することができる。
路面摩擦係数μに代え、路面摩擦係数μに応じて変化する物理量、例えば、主ブレーキ系(前輪ブレーキ系)5に係わる車輪の制動を司るブレーキユニット3FL,3FRで消費されているブレーキ液量や、該車輪のブレーキ液圧Pfl,Pfrや、該車輪が制動スリップを生じた時のブレーキ液圧をモニタして、重み付け係数Kのアンチスキッド作動中における変更制御に用いるようにしてもよいことは言うまでもない。
上記の問題が顕著になる前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrの減圧中または保圧中にのみ当該重み付け係数Kの変更が行われることとなり、増圧中に無駄に当該重み付け係数Kの変更が行われる不具合を回避することができる。
従って、増圧制御に移行してから上記の応答遅れの間はステップS14が制御をステップS15〜ステップS18に進めることにより、重み付け係数Kの変更が継続されるようにし、その後に重み付け係数Kをアンチスキッド非作動用の値に戻すのがよい。
或いは、左前輪ブレーキユニット3FLおよび右後輪ブレーキユニット3RRに係わるブレーキ系をマスターシリンダ液圧Pmcに応動する主ブレーキ系とし、右前輪ブレーキユニット3FRおよび左後輪ブレーキユニット3RLに係わるブレーキ系を電子制御ブレーキ系としてもよいこと勿論である。
2 マスターシリンダ(ブレーキ元圧発生手段)
3FL,3FR 左右前輪ブレーキユニット
3RL,3RR 左右後輪ブレーキユニット
4L,4R 前輪ブレーキ配管
5 前輪ブレーキ系(主ブレーキ系)
7 別の圧力源
8,9 ポンプ
10 モータ
11L,11R 吸入回路
12 リザーバ
13L,13R 流入弁
14L,14R 吐出回路
15L,15R 流出弁
16L,16R 増圧弁
17L,17R 減圧弁
18L,18R アキュムレータ
19 左右後輪ブレーキ系(電子制御ブレーキ系)
21L,21R 増圧弁
22L,22R 減圧弁
23L,23R アキュムレータ
24L,24R ポンプ
25 モータ
31 コントローラ
32 ストロークセンサ
33L,33R,34L,34R 圧力センサ
35 左前輪速センサ
36 右前輪速センサ
37 左後輪速センサ
38 右後輪速センサ
41 アンチスキッド制御演算部
42 目標減速度演算部
43 後輪目標制動力演算部
46 目標減速度重み付け係数演算部
47 目標減速度重み付け処理部
Claims (5)
- 制動操作に応動してストロークすることによりブレーキ元圧を発生するブレーキ元圧発生手段を有し、該手段からのブレーキ元圧により或る車輪を制動する主ブレーキ系と、
別の圧力源からの液圧により他の車輪を制動し、該車輪のブレーキ液圧を、相互に重み付けした前記ブレーキ元圧発生手段のストロークおよび該手段からのブレーキ元圧に基づいて求めた目標減速度が、前記主ブレーキ系による車輪制動力との共働により達成されるよう決定する電子制御ブレーキ系とを具え、
前記主ブレーキ系に係わる車輪の制動スリップを、該車輪に係わるブレーキ液圧の上昇制限により抑制するアンチスキッド制御装置を設けたブレーキ液圧制御装置において、
前記アンチスキッド制御装置の作動中、アンチスキッド制御モードが増圧中である場合、目標減速度重み付け係数を前記アンチスキッド制御装置の非作動中と同じに定め、アンチスキッド制御モードが保圧中や減圧中である場合、前記ブレーキ元圧発生手段のストロークおよび該手段からのブレーキ元圧に関する重み付けを、路面摩擦係数を算出して算出した路面摩擦係数から求めた目標減速度重み付け係数に基づき、前記アンチスキッド制御装置の非作動中に比べブレーキ元圧の重みが増すよう変更して前記目標減速度の演算に資するよう構成したことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。 - 請求項1に記載のブレーキ液圧制御装置において、
前記ブレーキ元圧発生手段のストロークおよび該手段からのブレーキ元圧に関する重み付けの変更を、路面摩擦係数が設定値以下である時、または、この路面摩擦係数に応じて変化する物理量が該設定値以下の路面摩擦係数を表す時に行うよう構成したことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。 - 請求項2に記載のブレーキ液圧制御装置において、
前記ブレーキ元圧発生手段のストロークおよび該手段からのブレーキ元圧に関する重み付けの変更は、路面摩擦係数が小さいほど、または、この路面摩擦係数に応じて変化する物理量が小さな路面摩擦係数を示す値であるほど、ブレーキ元圧の重みが一層増すようなものであることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。 - 請求項2または3に記載のブレーキ液圧制御装置において、
前記路面摩擦係数に応じて変化する物理量は、前記主ブレーキ系に係わる車輪の制動を司るブレーキユニットで消費されているブレーキ液量、または該車輪のブレーキ液圧、或いは該車輪が制動スリップを生じた時のブレーキ液圧であることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のブレーキ液圧制御装置において、
前記ブレーキ元圧発生手段のストロークおよび該手段からのブレーキ元圧に関する重み付けの変更を、前記アンチスキッド制御装置がブレーキ液圧を保圧または減圧している時に行うよう構成したことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
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