JP2001030888A - 車両用制動力制御装置 - Google Patents

車両用制動力制御装置

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JP2001030888A
JP2001030888A JP11206231A JP20623199A JP2001030888A JP 2001030888 A JP2001030888 A JP 2001030888A JP 11206231 A JP11206231 A JP 11206231A JP 20623199 A JP20623199 A JP 20623199A JP 2001030888 A JP2001030888 A JP 2001030888A
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wheel cylinder
braking force
brake
control device
master cylinder
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JP11206231A
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Noritaka Yamada
典孝 山田
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ABS制御時おけるブレーキペダル操作のフ
ィーリング向上が図れる車両用制動力制御装置を提供す
ること。 【解決手段】 マスタシリンダ31とホイルシリンダ4
1間の液路の遮断及び連通を切り換える切換弁SA3を
有し、ABS制御時に切換弁SA3により液路を遮断状
態としホイルシリンダ41をアキュームレータ36と接
続すると共にホイルシリンダ41の液圧を調整すること
により制動力を制御可能とした車両用制動力制御装置で
あって、運転者によるブレーキ操作の操作量を検出する
ストロークセンサ12を備え、ABS制御時にてストロ
ークSが設定値A以上でないときにマスタシリンダ31
とホイルシリンダ41間の液路を連通状態とし、ストロ
ークSが設定値A以上となったときに液路が連通状態か
ら遮断状態となるように切換弁SA3を切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の制動力制御
を行う車両用制動力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用制動力制御装置として、特
開平11−59384号公報に記載されるように、マス
タシリンダとホイルシリンダを接続する配管途中にその
連通状態を遮断する切換弁を備え、アンチロックブレー
キ(ABS)制御中にその切換弁を遮断しアキュームレ
ータ圧を用いてホイルシリンダ内圧力を制御するものが
知られている。この装置によれば、ABS制御中に切換
弁を遮断状態としマスタシリンダとホイルシリンダの連
通をカットすることにより、ブレーキペダルのボトミン
グを確実に防止することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両用制動力制御装置にあっては、マスタシ
リンダとホイルシリンダの連通をカットすることに起因
して、ABS制御開始時に車両の運転者が板ブレーキ感
を感ずるという問題点がある。特に、車両の低μ路走行
時におけるブレーキ操作では、早期にABS制御が開始
されるため、顕著に板ブレーキ感を生ずることととな
る。
【0004】そこで本発明は、このような問題点を解決
するためになされたものであって、ABS制御時におけ
るブレーキペダルの操作フィーリングの向上が図れる車
両用制動力制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
車両用制動力制御装置は、マスタシリンダとホイルシリ
ンダ間の液路の遮断及び連通を切り換える切換手段を有
し、アンチロックブレーキ制御時に切換手段により液路
を遮断状態としホイルシリンダを液圧源と接続すると共
にホイルシリンダの液圧を調整することにより制動力を
制御可能とした車両用制動力制御装置において、運転者
によるブレーキ操作の操作量を検出する操作量検出手段
と、アンチロックブレーキ制御時にて操作量が設定値以
上でないときに、マスタシリンダとホイルシリンダ間の
液路を連通させる連通制御手段とを備えていることを特
徴とする。
【0006】また本発明に係る車両用制動力制御装置
は、前述の操作量検出手段が、ブレーキペダルのストロ
ーク量を検出するストロークセンサであることを特徴と
する。
【0007】また本発明に係る車両用制動力制御装置
は、前述の操作量検出手段が、マスタシリンダの液圧を
検出するマスタシリンダ液圧センサであることを特徴と
する。
【0008】また本発明に係る車両用制動力制御装置
は、マスタシリンダとホイルシリンダ間の液路の遮断及
び連通を切り換える切換手段を有し、アンチロックブレ
ーキ制御時に切換手段により液路を遮断状態としホイル
シリンダを液圧源と接続すると共にホイルシリンダの液
圧を調整することにより制動力を制御可能とした車両用
制動力制御装置において、運転者によるブレーキ操作時
からアンチロックブレーキ制御開始時までの経過時間を
検出する経過時間検出手段と、アンチロックブレーキ制
御時にて経過時間が設定時間以上でないときに、マスタ
シリンダとホイルシリンダ間の液路を連通させる連通制
御手段とを備えていることを特徴とする。
【0009】これらの発明によれば、アンチロックブレ
ーキ制御時であっても、ブレーキ操作量が設定値以上で
なく又はブレーキ操作時からアンチロックブレーキ制御
開始時までの経過時間が設定時間以上でなければ、マス
タシリンダとホイルシリンダ間が遮断状態とならないた
め、そのブレーキ操作により運転者が板ブレーキ感を感
ずることを防止できる。従って、アンチロックブレーキ
制御時におけるブレーキペダルの操作フィーリングの向
上が図れる。特に、ブレーキ操作時から早期にアンチロ
ックブレーキ制御が開始される低μ路走行でのブレーキ
操作の際に有効である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0011】(第一実施形態)図1に本実施形態に係る
車両用制動力制御装置の構成を示す。図1に示すよう
に、車両用制動力制御装置1は、車両の各車輪に加えら
れる制動力を制御するものである。車両用制動力制御装
置1には、ECU10が設けられている。ECU10
は、CPU、ROM、RAMを含むコンピュータを主体
として構成されている。ROMには、制動制御ルーチン
を含む各種制御ルーチンが記憶されている。
【0012】また、車両用制動力制御装置1には、車輪
速センサ11が設けられている。車輪速センサ11は、
車両の各車輪の回転速度を検出する車輪速度検出手段で
あり、右前輪、左前輪、右後輪及び左後輪の各車輪にそ
れぞれ設置されている。車輪速センサ11は、それぞれ
ECU10に接続されており、その検出信号をECU1
0に出力する。
【0013】また、車両用制動力制御装置1には、ペダ
ルストロークセンサ12及びストップランプスイッチ1
3が設けられている。ペダルストロークセンサ12は、
ブレーキペダルのストロークを検出するものであって、
ブレーキ操作の操作量検出手段として機能するものであ
る。このペダルストロークセンサ12は、ECU10と
接続されており、ブレーキペダルのストローク量に応じ
た検出信号をECU10に出力する。
【0014】ストップランプスイッチ13は、ブレーキ
操作の有無を検出するブレーキ操作検出手段であり、E
CU10と接続され、ブレーキ操作の有無についての検
出信号をECU10に出力する。
【0015】また、車両用制動力制御装置1には、ブレ
ーキアクチュエータ20が設けられている。ブレーキア
クチュエータ20は、各車輪のホイルシリンダに加える
液圧を調整するためのものであり、例えば、複数のソレ
ノイドバルブ、ポンプモータなどにより構成され、EC
U10の制御信号に応じて作動する。
【0016】図2に車両用制動力制御装置におけるブレ
ーキ液圧系を示す。
【0017】図2に示すように、ブレーキ液圧系は、前
輪の液圧制御系と後輪の液圧制御系に区分された前後配
管方式のものが用いられる。このブレーキ液圧系は、液
圧発生手段としてマスタシリンダ31を備えている。マ
スタシリンダ31は、ブレーキペダル33の操作に応じ
て作動し、液圧を発生させる。また、このマスタシリン
ダ31は、ブレーキブースタとして機能するものが用い
られ、リザーバ34が接続されると共に、ポンプ35が
液圧源となるアキュムレータ36を介して接続されてい
る。
【0018】ポンプ35は、モータ37によって駆動さ
れ、リザーバ34のブレーキ液を昇圧して出力し、逆止
弁38を介してアキュムレータ36に畜圧する。モータ
37は、アキュムレータ36内の液圧が所定の下限値を
下回ることに応答して駆動し、またアキュムレータ36
内の液圧が所定の上限値を上回ることに応答して停止す
る。これにより、アキュムレータ36から所定液圧が、
適宜マスタシリンダ31に供給され、また、ホイルシリ
ンダ側へ延びる液路81に供給される。
【0019】マスタシリンダ31は、アキュムレータ3
6からの液圧を受け、ブレーキペダル33の操作により
発生する液圧をパイロット圧として、これに比例した液
圧を発生させる。
【0020】マスタシリンダ31と右前輪のホイルシリ
ンダ41FRは、液路42により接続されている。その
液路42の途中には、切換弁SA1、保持弁43がそれ
ぞれ配設されている。切換弁SA1は、3ポート2位置
の電磁切換弁であり、非作動時にはマスタシリンダ31
とホイルシリンダ41FRとを連通させ、作動時にはマ
スタシリンダ31とホイルシリンダ41FRを遮断し液
路81を通じてアキュムレータ36とホイルシリンダ4
1FRを連通させる。この切換弁SA1は、ECU10
からの制御信号を受けて作動する。
【0021】保持弁43は、2ポート2位置の常開式の
電磁開閉弁であり、ECU10の制御信号を受けて作動
し、非作動時にマスタシリンダ31とホイルシリンダ4
1FRを連通させ、作動時にマスタシリンダ31とホイ
ルシリンダ41FRを遮断する。また、液路42には、
保持弁43をバイパスする逆止弁45が設けられてい
る。
【0022】液路42における保持弁43とホイルシリ
ンダ41FRとの間の部分には、リザーバ34に連なる
液路46が接続されている。そして、この液路46の途
中には、減圧弁44が配設されている。減圧弁44は、
2ポート2位置の常閉式の電磁開閉弁であり、ECU1
0の制御信号を受けて作動し、非作動時にホイルシリン
ダ41FRとリザーバ34とを遮断し、作動時にホイル
シリンダ41FRとリザーバ34を連通させる。
【0023】マスタシリンダ31と左前輪のホイルシリ
ンダ41FLは、液路52により接続されている。その
液路52の途中には、切換弁SA2、保持弁53がそれ
ぞれ配設されている。切換弁SA2は、3ポート2位置
の電磁切換弁であり、非作動時にはマスタシリンダ31
とホイルシリンダ41FLとを連通させ、作動時にはマ
スタシリンダ31とホイルシリンダ41FLを遮断し液
路81を通じてアキュムレータ36とホイルシリンダ4
1FLを連通させる。この切換弁SA2は、ECU10
からの制御信号を受けて作動する。
【0024】保持弁53は、2ポート2位置の常開式の
電磁開閉弁であり、ECU10の制御信号を受けて作動
し、非作動時にマスタシリンダ31とホイルシリンダ4
1FLを連通させ、作動時にマスタシリンダ31とホイ
ルシリンダ41FLを遮断する。また、液路52には、
保持弁53をバイパスする逆止弁55が設けられてい
る。
【0025】液路52における保持弁53とホイルシリ
ンダ41FLとの間の部分には、リザーバ34に連なる
液路56が接続されている。そして、この液路56の途
中には、減圧弁54が配設されている。減圧弁54は、
2ポート2位置の常閉式の電磁開閉弁であり、ECU1
0の制御信号を受けて作動し、非作動時にホイルシリン
ダ41FLとリザーバ34とを遮断し、作動時にホイル
シリンダ41FLとリザーバ34を連通させる。
【0026】マスタシリンダ31と液路81の途中との
間には、液路61が設けられている。液路61の途中に
は切換弁SA3が配設されている。切換弁SA3は、2
ポート2位置の常開式の電磁開閉弁であり、ECU10
の制御信号を受けて作動し、非作動時に液路61を連通
状態とし、作動時に液路61を遮断状態とする。
【0027】この切換弁SA3は、ABS(アンチロッ
クブレーキシステム)制御中にマスタシリンダ31とホ
イルシリンダとの連通遮断を切り換える切換手段として
機能するものである。
【0028】また、液路61には、切換弁SA3をバイ
パスする逆止弁67が設けられている。この液路61
は、液路81と交差して更に後輪のホイルシリンダ側へ
向けて延びており、液路62、液路72の二つの液路に
分岐している。
【0029】液路62は、右後輪のホイルシリンダ41
RRに接続されており、その途中に保持弁63が配設さ
れている。保持弁63は、2ポート2位置の常開式の電
磁開閉弁であり、ECU10の制御信号を受けて作動
し、非作動時にマスタシリンダ31とホイルシリンダ4
1RRを連通させ、作動時にマスタシリンダ31とホイ
ルシリンダ41RRを遮断する。また、液路62には、
保持弁63をバイパスする逆止弁65が設けられてい
る。
【0030】また、保持弁63とホイルシリンダ41R
Rとの間の液路62には、リザーバ34に連なる液路6
6が接続されている。この液路66の途中には、減圧弁
64が配設されている。減圧弁64は、2ポート2位置
の常閉式の電磁開閉弁であり、ECU10の制御信号を
受けて作動し、非作動時にホイルシリンダ41RRとリ
ザーバ34とを遮断し、作動時にホイルシリンダ41R
Rとリザーバ34を連通させる。
【0031】一方、液路72は、左後輪のホイルシリン
ダ41RLに接続されており、その途中に保持弁73が
配設されている。保持弁73は、2ポート2位置の常開
式の電磁開閉弁であり、ECU10の制御信号を受けて
作動し、非作動時にマスタシリンダ31とホイルシリン
ダ41RLを連通させ、作動時にマスタシリンダ31と
ホイルシリンダ41RLを遮断する。また、液路72に
は、保持弁73をバイパスする逆止弁75が設けられて
いる。
【0032】また、保持弁73とホイルシリンダ41R
Lとの間の液路72には、リザーバ34に連なる液路7
6が接続されている。この液路76の途中には、減圧弁
74が配設されている。減圧弁74は、2ポート2位置
の常閉式の電磁開閉弁であり、ECU10の制御信号を
受けて作動し、非作動時にホイルシリンダ41RLとリ
ザーバ34とを遮断し、作動時にホイルシリンダ41R
Lとリザーバ34を連通させる。
【0033】液路81の途中であって、液路61との交
差位置よりアキュムレータ36側の位置には、切換弁S
TRが配設されている。切換弁STRは、2ポート2位
置の常閉式の電磁開閉弁であり、ECU10の制御信号
を受けて作動し、非作動時に液路81を遮断し、作動時
に液路81を連通させる。
【0034】このようなブレーキ液圧系において、通常
時(ABS制御が行われない時)には、ECU10から
の制御信号により、切換弁SA1、切換弁SA2、切換
弁SA3及び切換弁STRの全てが非作動状態となる。
このため、切換弁SA3が開弁してマスタシリンダ31
と各ホイルシリンダ41とが連通状態となる。また、切
換弁STRが閉弁して各ホイルシリンダ41とアキュー
ムレータ36が遮断状態となる。更に、切換弁SA1が
マスタシリンダ31とホイルシリンダ41FRを連通状
態とし、切換弁SA2がマスタシリンダ32とホイルシ
リンダ41FLを連通状態とする。
【0035】また、通常時には、各保持弁43、53、
63及び73と各減圧弁44、54、64及び74の全
てが非作動状態とされ、各保持弁43、53、63及び
73が全て開弁状態となり、各減圧弁44、54、64
及び74が全て閉弁状態となる。これにより、マスタシ
リンダ31と各ホイルシリンダ41が完全に連通状態と
なり、マスタシリンダ31の液圧が液路61、液路62
及び液路72を通じてホイルシリンダ41RR、41R
Lに伝達されると共に、マスタシリンダ31の液圧が液
路42及び液路52を通じてホイルシリンダ41FR、
41FLに伝達され、運転者のブレーキ操作に応じた制
動力が得られることとなる。
【0036】一方、このブレーキ液圧系において、AB
S制御時には、減圧モードにて保持弁43、53、63
又は73が作動して閉弁状態とされ、減圧弁44、5
4、64及び74が作動状態となりホイルシリンダ41
とリザーバ34が連通してホイルシリンダ41の液圧が
減ぜられる。また、保持モードにて、保持弁43、5
3、63又は73が閉弁状態のまま、減圧弁44、5
4、64及び74が非作動状態となりホイルシリンダ4
1の液圧が保持される。更に、増圧モードにて、減圧弁
44、54、64及び74が非作動状態のまま、保持弁
43、53、63又は73が非作動状態となり閉弁する
ことにより、マスタシリンダ31とホイルシリンダ41
が連通状態となって、ホイルシリンダ41の液圧が増加
する。
【0037】そして、ABS制御時に、適宜切換弁SA
3を閉弁状態とし、切換弁STRを開弁状態とすること
により、各輪のホイルシリンダ41に強制的な制動力を
付与することができる。
【0038】なお、本発明に係る車両用制動力制御装置
のブレーキ液圧系は、上述したものに限られるものでは
なく、マスタシリンダ31とホイルシリンダ41の連通
遮断を切り換える切換手段を有しホイルシリンダ41と
アキュームレータ36の連通遮断を行えるブレーキ液圧
系であれば、その他の構成によるものであってもよい。
【0039】次に、車両用制動力制御装置の動作につい
て説明する。
【0040】図3は、車両用制動力制御装置の動作を示
すフローチャートである。図3において、ブレーキ操作
が行われることにより制御処理が開始され、まず、ステ
ップS10(以下、単に「S10」と示す。他のステッ
プについても同様とする。)にて、初期化が行われる。
この初期化は、ECU10に内蔵されるCPU、RAM
などの各種の演算値を適宜クリアすることにより行われ
る。次いで、S12に移行し、各車輪の車輪速度Vw及
びペダルストロークSが読み込まれる。
【0041】車輪速度Vwの読み込みは、車輪速センサ
11の検出信号に基づいて行われる。また、ペダルスト
ロークSは、ペダルストロークセンサ12の検出信号に
基づいて行われる。
【0042】そして、S14に移行し、車体速度Vso
の演算が行われる。車体速度Vsoの演算は、読み込ま
れた車輪速度Vwに基づいて推定することにより行われ
る。次いで、S16に移行し、ABS制御の開始条件が
成立したか否かが判定される。ここで、ABS制御の開
始条件としては、例えば、演算した車体速度Vsoと車
輪速度Vwの差が一定値以上となったことが条件とされ
る。
【0043】S16にて、ABS制御の開始条件が成立
していないと判定されたときには、S12に戻る。一
方、ABS制御の開始条件が成立していると判定された
ときには、S18に移行し、ABS制御が行われる。す
なわち、車輪速度Vw、車体速度Vsoなどに基づい
て、保持弁43、53、63又は73と減圧弁44、5
4、64及び74が適宜作動状態又は非作動状態とされ
る。これにより、ホイルシリンダ41の液圧が減ぜられ
る減圧モード、ホイルシリンダ41の液圧が保持される
保持モード及びホイルシリンダ41の液圧を増加させる
増圧モードが適宜繰り返され、車輪のスリップが抑制さ
れる。
【0044】そして、S20に移行し、カットフラグが
セット(1)されているか否かが判定される。カットフ
ラグは、マスタシリンダ31とホイルシリンダ41との
間の連通遮断を行う切換弁SA3の開閉状態を示すフラ
グであり、切換弁SA3が開弁状態のときにセット
(1)され、閉弁状態のときにリセット(0)される。
このS20にて、カットフラグがセット(1)されてい
ると判定されたときには、S26に移行する。
【0045】一方、S20にて、カットフラグがセット
(1)されていないと判定されたときには、S22に移
行し、ペダルストロークSが設定値A以上であるか否か
が判定される。設定値Aは、予めECU10に設定され
る値である。この設定値Aとしては、図4に示すよう
に、低μ路走行中のブレーキ操作によりABS制御が開
始されるペダルストロークS1より大きい値に設定する
ことが望ましい。この場合、低μ路のため、ABS制御
に入りやすい状態であっても、設定値Aまでのペダルス
トロークが確保され、運転者が板ブレーキ感を感ずるこ
とを回避できる。
【0046】S22にて、ペダルストロークSが設定値
A以上でないと判定されたときには、S26に移行す
る。一方、S22にて、ペダルストロークSが設定値A
以上であると判定されたときには、S24に移行し、切
換処理が行われる。この切換処理により、ECU10か
ら切換弁SA3に制御信号が出力され、切換弁SA3が
閉弁される。これにより、マスタシリンダ31と各ホイ
ルシリンダ41間が遮断状態となる。また、ECU10
から切換弁STRに制御信号が出力され、切換弁STR
が開弁され、ホイルシリンダ41にアキュムレータ36
からの液圧が加えられ、車輪に強制的な制動力が付与さ
れる。また、切換処理において、カットフラグがセット
(1)される。
【0047】次いで、S26に移行し、ABS制御の終
了条件が成立したか否かが判定される。ここで、ABS
制御の終了条件としては、例えば、運転者のブレーキ操
作停止などが条件とされる。このS26にて、ABS制
御の終了条件が成立していないと判定されたときには、
S18に戻り、ABS制御が継続される。
【0048】一方、ABS制御の終了条件が成立してい
ると判定されたときには、S28に移行し、終了処理が
行われる。終了処理により、ABS制御を終了すべく、
保持弁43、53、63又は73と減圧弁44、54、
64及び74が全て非作動状態とされる。また、切換弁
SA3及び切換弁STRも非作動状態とされ、切換弁S
A3が開弁され切換弁STRが閉弁される。これによ
り、マスタシリンダ31とホイルシリンダ41間が連通
状態となる。
【0049】以上のように、本実施形態に係る車両用制
動力制御装置1によれば、ABS制御時であっても、ブ
レーキ操作量が設定値以上でなければ、マスタシリンダ
とホイルシリンダ間が遮断されないため、そのブレーキ
操作により運転者が板ブレーキ感を感ずることを防止で
きる。従って、ABS制御時におけるブレーキペダルの
操作フィーリングの向上が図れる。特に、ABS制御が
早期に開始される低μ路走行でのブレーキ操作時に有効
である。
【0050】また、ABS制御時において、ブレーキ操
作量が設定値以上となれば、マスタシリンダとホイルシ
リンダ間が遮断されるため、ブレーキペダルのボトミン
グを防止することができる。
【0051】なお、上述した本実施形態に係る車両用制
動力制御装置1においては、ブレーキ操作の操作量検出
手段としてペダルストロークセンサ12を用いるもので
あったが、本発明に係る車両用制動力制御装置はそのよ
うなものに限られるものではなく、ブレーキ操作の操作
量検出手段としてマスタシリンダ液圧、非制御輪におけ
るホイルシリンダ液圧を検出するセンサなどを用いたも
のであってもよい。この場合であっても、上述した本実
施形態に係る車両用制動力制御装置1と同様な作用効果
が得られる。
【0052】(第二実施形態)次に第二実施形態に係る
車両用制動力制御装置について説明する。
【0053】本実施形態に係る車両用制動力制御装置1
aは、図1に示す第一実施形態に係る車両用制動力制御
装置1と同様な構成を有するものである。なお、本実施
形態に係る車両用制動力制御装置1aにおいてはペダル
ストロークセンサ12の設置を省略することができる。
また、本実施形態に係る車両用制動力制御装置1aのブ
レーキ液圧系としては、マスタシリンダ31とホイルシ
リンダ41の連通遮断を切り換える切換手段を有しホイ
ルシリンダ41とアキュームレータ36の連通遮断を行
えるブレーキ液圧系が用いられ、例えば、図2に示すブ
レーキ液圧系が用いられる。
【0054】図5に基づいて、車両用制動力制御装置1
aの動作について説明する。
【0055】図5において、ブレーキ操作が行われるこ
とにより制御処理が開始され、まず、S30にて、初期
化が行われる。次いで、S32に移行し各車輪の車輪速
度Vw及びストップランプスイッチ状態の読み込みが行
われる。ストップランプスイッチ状態の読み込みは、ス
トップランプスイッチ13の切換状態に基づいて行われ
る。
【0056】そして、S34にて車体速度Vsoの演算
が行われ、S36にてABS制御の開始条件が成立した
か否かが判定される。ABS制御の開始条件が成立して
いないと判定されたときには、S32に戻る。一方、A
BS制御の開始条件が成立していると判定されたときに
は、S38に移行し、ABS制御が行われる。
【0057】そして、S40に移行し、カットフラグが
セット(1)されているか否かが判定される。カットフ
ラグがセット(1)されていると判定されたときには、
S46に移行する。
【0058】一方、カットフラグがセット(1)されて
いないと判定されたときには、S42に移行し、ストッ
プランプスイッチ13がON状態となった時(STP
ON時)からの経過時間Tが設定時間B以上であるか否
かが判定される。設定時間Bは、予めECU10に設定
される時間である。この設定時間Bとしては、図4に示
すように、ブレーキ操作開始時(STP ON時)から
低μ路走行におけるABS制御開始時までの時間T1よ
り長い時間を設定することが望ましい。この場合、低μ
路のため、ABS制御に入りやすい状態であっても、時
間T1の経過までの間にてペダルストロークが確保さ
れ、運転者が板ブレーキ感を感ずることを回避できる。
【0059】S42にて、ストップランプスイッチ13
のON時からの経過時間Tが設定時間B以上でないと判
定されたときには、S46に移行する。一方、S42に
て、ストップランプスイッチ13がON時からの経過時
間Tが設定時間B以上であると判定されたときには、S
44に移行し、切換処理が行われる。切換処理により、
ECU10から切換弁SA3に制御信号が出力され、切
換弁SA3が閉弁される。これにより、マスタシリンダ
31と各ホイルシリンダ41間が遮断状態となる。ま
た、ECU10から切換弁STRに制御信号が出力さ
れ、切換弁STRが開弁され、ホイルシリンダ41にア
キュムレータ36からの液圧が加えられ、車輪に強制的
な制動力を付与される。また、切換処理において、カッ
トフラグがセット(1)される。
【0060】次いで、S46に移行し、ABS制御の終
了条件が成立したか否かが判定される。ABS制御の終
了条件が成立していないと判定されたときには、S38
に戻り、ABS制御が継続される。一方、ABS制御の
終了条件が成立していると判定されたときには、S48
に移行し、終了処理が行われる。終了処理により、AB
S制御を終了すべく、保持弁43、53、63又は73
と減圧弁44、54、64及び74が全て非作動状態と
される。また、切換弁SA3及び切換弁STRも非作動
状態とされ、切換弁SA3が開弁され切換弁STRが閉
弁される。これにより、マスタシリンダ31とホイルシ
リンダ41間が連通状態となる。
【0061】以上のように、本実施形態に係る車両用制
動力制御装置1aによれば、ABS制御時であっても、
ブレーキ操作時間が設定時間以上でなければ、マスタシ
リンダとホイルシリンダ間が遮断されないため、そのブ
レーキ操作により運転者が板ブレーキ感を感ずることを
防止できる。従って、ABS制御時におけるブレーキペ
ダルの操作フィーリングの向上が図れる。特に、低μ路
走行中のブレーキ操作時に有効である。
【0062】また、ABS制御時において、ブレーキ操
作量が一定値以上となれば、マスタシリンダとホイルシ
リンダ間が遮断されるため、ブレーキペダルのボトミン
グを防止することができる。
【0063】更に、本実施形態に係る車両用制動力制御
装置1aによれば、ペダルストロークセンサやマスタシ
リンダ液圧センサなど用いることなく、ペダルの操作フ
ィーリングの向上を図ることが可能である。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ア
ンチロックブレーキ制御時であってもブレーキ操作量が
設定値以上又はブレーキ操作時からアンチロックブレー
キ制御開始時までの経過時間が設定時間以上でなけれ
ば、マスタシリンダとホイルシリンダ間が遮断状態とな
らないため、そのブレーキ操作により運転者が板ブレー
キ感を感ずることを防止できる。従って、アンチロック
ブレーキ制御時におけるブレーキペダルの操作フィーリ
ングの向上が図れる。
【0065】特に、アンチロックブレーキ制御が早期に
開始される低μ路走行中のブレーキ操作時に有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態に係る車両用制動力制御装置の構
成図である。
【図2】図1の車両用制動力制御装置のブレーキ液圧系
の説明図である。
【図3】第一実施形態に係る車両用制動力制御装置の動
作を示すフローチャートである。
【図4】第一実施形態に係る車両用制動力制御装置の動
作説明図である。
【図5】第二実施形態に係る車両用制動力制御装置の動
作説明図である。
【符号の説明】
1…車両用制動力制御装置、10…ECU、11…車輪
速センサ、12…ペダルストロークセンサ、13…スト
ップランプセンサ、20…アクチュエータ、SA3…切
換弁(切換手段)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダとホイルシリンダ間の液
    路の遮断及び連通を切り換える切換手段を有し、アンチ
    ロックブレーキ制御時に前記切換手段により前記液路を
    遮断状態とし前記ホイルシリンダを液圧源と接続すると
    共に前記ホイルシリンダの液圧を調整することにより制
    動力を制御可能とした車両用制動力制御装置において、 運転者によるブレーキ操作の操作量を検出する操作量検
    出手段と、 前記アンチロックブレーキ制御時にて前記操作量が設定
    値以上でないときに、前記マスタシリンダと前記ホイル
    シリンダ間の液路を連通させる連通制御手段と、を備え
    ていることを特徴とする車両用制動力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記操作量検出手段は、ブレーキペダル
    のストローク量を検出するストロークセンサであること
    を特徴とする請求項1に記載の車両用制動力制御装置。
  3. 【請求項3】 前記操作量検出手段は、前記マスタシリ
    ンダの液圧を検出するマスタシリンダ液圧センサである
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用制動力制御装
    置。
  4. 【請求項4】 マスタシリンダとホイルシリンダ間の液
    路の遮断及び連通を切り換える切換手段を有し、アンチ
    ロックブレーキ制御時に前記切換手段により前記液路を
    遮断状態とし前記ホイルシリンダを液圧源と接続すると
    共に前記ホイルシリンダの液圧を調整することにより制
    動力を制御可能とした車両用制動力制御装置において、 運転者によるブレーキ操作時から前記アンチロックブレ
    ーキ制御開始時までの経過時間を検出する経過時間検出
    手段と、 前記アンチロックブレーキ制御時にて前記経過時間が設
    定時間以上でないときに、前記マスタシリンダと前記ホ
    イルシリンダ間の液路を連通させる連通制御手段と、 を備えていることを特徴とする車両用制動力制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009274520A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 Nissan Motor Co Ltd 車両停止保持装置
JP2016172493A (ja) * 2015-03-17 2016-09-29 日信工業株式会社 車両用ブレーキ液圧制御装置
US11040388B2 (en) 2017-07-14 2021-06-22 Koto Engraving Co., Ltd. Roll cutter device

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