JPH09221017A - トラクションコントロール用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

トラクションコントロール用ブレーキ液圧制御装置

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JPH09221017A
JPH09221017A JP2771996A JP2771996A JPH09221017A JP H09221017 A JPH09221017 A JP H09221017A JP 2771996 A JP2771996 A JP 2771996A JP 2771996 A JP2771996 A JP 2771996A JP H09221017 A JPH09221017 A JP H09221017A
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JP
Japan
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traction control
switching valve
flow path
electromagnetic switching
valve
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JP2771996A
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Inventor
Takehiro Itou
丈寛 伊藤
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トラクションコントロール用電磁切換弁の温度
上昇を防止することができ、これにより、電磁切換弁の
大型化や車載性の悪化を回避することができるトラクシ
ョンコントロール用ブレーキ液圧制御装置の提供。 【解決手段】トラクションコントロール用第1電磁切換
弁12および/またはトラクションコントロール用第2
電磁切換弁23の電磁コイル12a,23aへの通電に
よる温度上昇状態を検出する温度上昇状態検出手段3
と、温度上昇状態検出手段3で検出されたトラクション
コントロール用第1電磁切換弁12および/またはトラ
クションコントロール用第2電磁切換弁23の温度が所
定のしきい値を越えた時は、トラクションコントロール
手段によるトラクションコントロールの一部もしくは全
部を中止するトラクションコントロール中止手段とを備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクションコン
トロール用ブレーキ液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トラクションコントロール用ブレ
ーキ液圧制御装置としては、例えば、特公平6−620
78号公報「自走車両の駆動力制御装置」に記載のもの
が知られている。この従来の「自走車両の駆動力制御装
置」におけるトラクションコントロール用ブレーキ液圧
制御装置は、ブレーキペダルの操作によりブレーキ液圧
を発生するマスタシリンダと、該マスタシリンダで発生
したブレーキ液圧を第1流路を介して受圧することで車
輪の制動を行なうホイールシリンダと、前記第1流路に
設けられていて該第1流路の開閉を行なう常開のトラク
ションコントロール用第1電磁切換弁と、該トラクショ
ンコントロール用第1電磁切換弁とホイールシリンダと
の間の第1流路に設けられていて該第1流路の開閉を行
なう常開の増圧バルブと、該増圧バルブをバイパスする
第2流路と、該第2流路に設けられていてホイールシリ
ンダ側の第1流路に接続された吸入側ラインから吸引加
圧した液圧を吐出側ラインで接続された前記トラクショ
ンコントロール用第1電磁切換弁と増圧バルブとの間の
第1流路に供給する液圧ポンプと、前記吸入側ラインに
設けられたリザーバと、該リザーバとホイールシリンダ
との間の吸入側ラインに設けられた常閉の減圧バルブ
と、前記減圧バルブと液圧ポンプとの間の第2流路の吸
入側ラインとマスタシリンダとトラクションコントロー
ル用第1電磁切換弁との間の第1流路との間を連通する
第3流路と、該第3流路に設けられていて該第3流路を
開閉する常閉のトラクションコントロール用第2電磁切
換弁と、車輪のスリップ状態を検出するスリップ状態検
出手段と、該スリップ状態検出手段で車輪のスリップ状
態が検出された時は前記トラクションコントロール用第
1電磁切換弁およびトラクションコントロール用第2電
磁切換弁の電磁コイルへの通電により、液圧ポンプから
吐出された加圧液圧をホイールシリンダに供給して車輪
の制動力を発生させ、これにより、車輪のスリップ状態
を解消するトラクションコントロールを行なうトラクシ
ョンコントロール手段とを備えたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
トラクションコントロール用ブレーキ液圧制御装置にあ
っては、上述のように構成されるため、トラクションコ
ントロールを長時間行なっても車輪のスリップ状態が長
時間続く場合は、極端に低μ路面でかつ急な上り坂や、
わだち等に車輪が落ちてしまった場合であり、このよう
な状況においては、車両が物理的に発進不能であること
を運転者が気が付かず、アクセルを踏み続け、車輪がス
リップし続ける結果、トラクションコントロール用第1
電磁切換弁およびトラクションコントロール用第2電磁
切換弁のコイルに長時間通電されることになるため、両
電磁切換弁の温度が上昇するという問題がある。この温
度上昇に対する対策としては、両電磁切換弁を放熱し易
い構造にするか、または、放熱し易い位置に設置する等
の方法が考えられるが、前者にあっては、電磁切換弁の
大型化につながるという問題点があるし、また、後者に
あっては、設置箇所が制限されることから車載性を悪化
させるという問題点がある。
【0004】本発明は、上記の従来の問題点に着目して
成されたもので、トラクションコントロール用電磁切換
弁の温度上昇を防止することができ、これにより、電磁
切換弁の大型化や車載性の悪化を回避することができる
トラクションコントロール用ブレーキ液圧制御装置を提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明請求項1記載のトラクションコントロール用
ブレーキ液圧制御装置では、ブレーキペダルの操作によ
りブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、該マスタ
シリンダで発生したブレーキ液圧を第1流路を介して受
圧することで車輪の制動を行なうホイールシリンダと、
前記第1流路に設けられていて該第1流路の開閉を行な
う常開のトラクションコントロール用第1電磁切換弁
と、該トラクションコントロール用第1電磁切換弁とホ
イールシリンダとの間の第1流路に設けられていて該第
1流路の開閉を行なう常開の増圧バルブと、該増圧バル
ブをバイパスする第2流路と、該第2流路に設けられて
いてホイールシリンダ側の第1流路に接続された吸入側
ラインから吸引加圧した液圧を吐出側ラインで接続され
た前記トラクションコントロール用第1電磁切換弁と増
圧バルブとの間の第1流路に供給する液圧ポンプと、前
記吸入側ラインに設けられたリザーバと、該リザーバと
ホイールシリンダとの間の吸入側ラインに設けられた常
閉の減圧バルブと、前記減圧バルブと液圧ポンプとの間
の第2流路の吸入側ラインとマスタシリンダとトラクシ
ョンコントロール用第1電磁切換弁との間の第1流路と
の間を連通する第3流路と、該第3流路に設けられてい
て該第3流路を開閉する常閉のトラクションコントロー
ル用第2電磁切換弁と、車輪のスリップ状態を検出する
スリップ状態検出手段と、該スリップ状態検出手段で車
輪のスリップ状態が検出された時は前記トラクションコ
ントロール用第1電磁切換弁およびトラクションコント
ロール用第2電磁切換弁の電磁コイルへの通電によりト
ラクションコントロールを行なうトラクションコントロ
ール手段と、前記トラクションコントロール用第1電磁
切換弁および/またはトラクションコントロール用第2
電磁切換弁の電磁コイルへの通電による温度上昇状態を
検出する温度上昇状態検出手段と、該温度上昇状態検出
手段で検出されたトラクションコントロール用第1電磁
切換弁および/またはトラクションコントロール用第2
電磁切換弁の温度が所定のしきい値を越えた時は、トラ
クションコントロール手段によるトラクションコントロ
ールの一部もしくは全部を中止するトラクションコント
ロール中止手段と、を備えている手段とした。また、請
求項2記載のトラクションコントロール用ブレーキ液圧
制御装置では、温度上昇状態検出手段を、トラクション
コントロール用第1電磁切換弁および/またはトラクシ
ョンコントロール用第2電磁切換弁における電磁コイル
の抵抗値を検出しこの抵抗値から温度上昇状態を間接的
に推定するように構成した。
【0006】
【作用】本発明請求項1記載のトラクションコントロー
ル用ブレーキ液圧制御装置では、上述のように、温度上
昇状態検出手段において、トラクションコントロール用
第1電磁切換弁および/またはトラクションコントロー
ル用第2電磁切換弁の電磁コイルへの通電による温度上
昇状態が検出されていて、この温度が所定のしきい値を
越えた時は、電磁コイルに対する通電が長時間継続され
ていて、車両が物理的に発進不能の状態を意味するた
め、このような時は、トラクションコントロール中止手
段においてトラクションコントロール手段によるトラク
ションコントロールの一部もしくは全部を中止する処理
が行なわれるもので、これにより、トラクションコント
ロール用第1電磁切換弁およびトラクションコントロー
ル用第2電磁切換弁の温度が所定値以上に上昇するのを
回避することができる。
【0007】また、請求項2記載のトラクションコント
ロール用ブレーキ液圧制御装置では、電磁コイルに対す
る長時間通電によりコイルの温度が上昇すると温度上昇
に比例してコイルの抵抗値が上昇することから、この抵
抗値を測定することにより温度上昇状態を間接的に推定
することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により詳述する。 (発明の実施の形態1)図1は、FR車におけるアンチ
スキッドとトラクションの両コントロールシステムを兼
ね備えたブレーキ液圧制御装置に本発明のトラクション
コントロール用ブレーキ液圧制御装置を適用した発明の
実施の形態1を示す構成説明図であって、図において、
1はマスタシリンダであり、このマスタシリンダ1は、
ブレーキペダル2の操作により2系統のブレーキ液圧を
発生する。
【0009】前記マスタシリンダ1の第1のブレーキ系
統Iは、駆動輪側である左右各後輪に配置されたホイー
ルシリンダ4R,4Rに接続され、また、第2のブレー
キ系統IIは、従動輪側である左右各前輪に配置されたホ
イールシリンダ4F,4Fに接続されている。
【0010】また、各車輪には、各車輪速度VW に応じ
てそれぞれ車輪速度パルスを発生する車輪速センサ5が
設けられ、また、後述のトラクションコントロール用第
1電磁切換弁12および/またはトラクションコントロ
ール用第2電磁切換弁23の電磁コイル12a,23a
への通電による温度上昇状態を検出する温度上昇状態検
出手段3が設けられ、これ等はマイクロコンピュータ
(CPU)を含むコントロールユニット(以下、ECU
と称す)に接続されている。
【0011】以下、本発明が適用された第1ブレーキ系
統Iについて説明する。なお、後輪右車輪側と左車輪側
とで独立して設けられた同一部品には同一の符号を付け
て同時に説明する。
【0012】前記第1ブレーキ系統Iは、マスタシリン
ダ1とホイールシリンダ4R,4Rとの間を接続した第
1流路11を有しており、この第1流路11の途中に
は、トラクションコントロール用第1電磁切換弁(以
後、TCS用第1電磁切換弁という)12が介装されて
いる。このTCS用第1電磁切換弁12は、2ポート2
ポジションで通電OFF状態では第1流路11を開き
(通常開)通電ON状態で第1流路11を閉じるように
なっている。そして、このTCS用第1電磁切換弁12
は、コントロールユニットECUのTCS制御部によ
り、所定の条件に基づいて切り換え制御される。
【0013】前記TCS用第1電磁切換弁12とホイル
シリンダ4R,4Rとの間の第1流路11の途中には、
車輪のロックを防止するために、ホイールシリンダ4
R,4Rの液圧を制御(減圧・保持・増圧)するための
増圧バルブ13,13を構成する2ポート2ポジション
で通常開の電磁切換弁が介装されており、また、この増
圧バルブ13,13をバイパスする第2流路15の途中
には、減圧バルブ14,14を構成する2ポート2ポジ
ションで通常閉の電磁切換弁が介装されている。前記T
CS用第1電磁切換弁12と増圧バルブ13,13との
間の第1流路11と減圧バルブ14,14との間の第2
流路15の途中には、減圧バルブ14,14側から順に
リザーバ16、吸入弁17、液圧ポンプ18、吐出弁1
9、ダンパ室20、ダンパオリフィス21が介装されて
いて、前記液圧ポンプ18の駆動により、第2流路15
の吸入側ライン側18aであるリザーバ16に貯留され
たブレーキ液を第2流路15の吐出側ライン18bを経
由してTCS用第1電磁切換弁12と増圧バルブ13,
13との間の第1流路11側に還流し、または、該第1
流路11側に液圧を供給可能となっている。なお、Mは
液圧ポンプ駆動用モータである。
【0014】即ち、両バルブ13,13、14,14を
閉じると、ホイールシリンダ4R,4Rの液圧が保持さ
れ、増圧バルブ13,13を閉じて減圧バルブ14,1
4を開くと、ホイールシリンダ4R,4Rの液圧がリザ
ーバ16にドレーンされて減圧され、逆に、増圧バルブ
13,13を開いて減圧バルブ14,14を閉じると、
ホイールシリンダ4R,4Rにブレーキ液圧が供給され
て増圧される構造となっており、両バルブ13,13、
14,14は、コントロールユニットECUのABS制
御部により、所定の条件に基づいて切り換え制御され
る。
【0015】また、前記第2流路15における吸入弁1
7と減圧バルブ14,14との間の吸入側ライン18a
と第1流路11におけるマスタシリンダ1とTCS用第
1電磁切換弁12との間を連通する第3流路22が設け
られ、この第3流路22の途中には、トラクションコン
トロール用第2電磁切換弁(以後、TCS用第2電磁切
換弁という)23が介装されている。このTCS用第2
電磁切換弁23は、2ポート2ポジションで通電OFF
状態では第3流路22を閉じ(通常閉)通電ON状態で
第3流路22を開くようになっている。即ち、このTC
S用第2電磁切換弁23は、TCS用第1電磁切換弁1
2が閉じられたトラクションコントロール時に開弁し、
第3流路22を経由しマスタシリンダ1側から液圧ポン
プ18の吸入側ライン18aにブレーキ液を供給するた
めのものである。
【0016】なお、図において24,24は、増圧バル
ブ13,13をバイパスしてホイールシリンダ4R,4
Rからマスタシリンダ1方向への流通のみを許容するリ
ターンチェックバルブ、25は、TCS用第1電磁切換
弁12をバイパスしてマスタシリンダ1からホイールシ
リンダ4R,4R方向への流通のみを許容するリターン
チェックバルブ、26は、TCS用第1電磁切換弁12
およびリターンチェックバルブ25をバイパスする液路
に設けられたリリーフバルブである。即ち、このリリー
フバルブ26は、液圧ポンプ18の吐出液圧が所定の液
圧を越えると開弁してマスタシリンダ1側に液圧を逃が
す役目をなす。
【0017】次に、図2は、温度上昇状態検出手段3を
構成する回路部分を示すもので、前記TCS用第1電磁
切換弁12および/またはTCS用第2電磁切換弁23
の温度上昇が電磁コイル12a,23aの抵抗値変化と
して検知される。
【0018】即ち、図において、31は車載のバッテリ
ー、12a(23a)はTCS用第1電磁切換弁12
(および/またはTCS用第2電磁切換弁)23の電磁
コイル、32は電解効果トランジスタであって、前記コ
ントロールユニットECUのマイクロコンピュータCP
Uから前記電解効果トランジスタ32のゲートに駆動信
号が出力されることにより、バッテリー31の電流が電
磁コイル12a(23a)に流れ、これにより、電磁切
換弁12(23)の切り換え駆動が行なわれるようにな
っている。
【0019】そして、前記マイクロコンピュータCPU
では電磁コイル12a(23a)の抵抗値が検出されて
いて、この電磁コイル12a(23a)の抵抗値Rの変
化を検出することにより、電磁コイル12a(23a)
の温度上昇を間接的に検出することができる。即ち、図
3のタイムチャートに示すように、電磁コイル12a
(23a)の温度Tが変化するとその抵抗値Rもこれに
比例して変化するため、この抵抗値Rの変化状態を検出
することにより、間接的に電磁コイル12a(23a)
における温度Tの上昇状態を検出することができること
になる。
【0020】次に、本発明の実施の形態1の作用を説明
する。 (a) 通常のブレーキ操作時 図1はコントロールユニットECUが作動していない通
常のブレーキ状態を示すもので、この状態では、増圧バ
ルブ13,13、減圧バルブ14,14、TCS用第1
電磁切換弁12およびTCS用第2電磁切換弁23が全
て非作動(通電OFF)の状態で、マスタシリンダ1と
増圧バルブ13,13との間の第1流路11の流通が許
容され、かつ、第3流路22が閉じられた状態で、ま
た、常開の増圧バルブ13,13が開いて常閉の減圧バ
ルブ14,14が閉じた増圧作動状態となっており、従
って、この状態でブレーキペダル2を踏むと、マスタシ
リンダ1で発生したブレーキ液圧が、第1流路11のT
CS用第1電磁切換弁12および増圧バルブ13,13
を経由してホイールシリンダ4R,4Rに伝達され、こ
れにより、ブレーキペダル2の踏力に応じた車輪の制動
が行なわれる。
【0021】(b) アンチスキッド制御時 上述のようにブレーキペダル2を操作している時に、車
輪がロックしそうな状態となった時には、コントロール
ユニットECUのABS制御部においてアンチスキッド
制御を行う。即ち、コントロールユニットECUのAB
S制御部では、車輪速センサ5で検出された車輪速度V
W から、タイヤのスリップ状態が検出されると、増圧バ
ルブ13,13および減圧バルブ14,14の通電制御
により、そのスリップ量が所定の値に低下するまでブレ
ーキ液圧の減圧・保持・再増圧を行なうもので、まず、
減圧作動への切り換えが行なわれる。
【0022】即ち、この減圧作動時においては、図1の
状態から増圧バルブ13,13および減圧バルブ14,
14の通電をON状態とすることにより、増圧バルブ1
3,13が閉じられて減圧バルブ14,14が開かれる
もので、これにより、ホイールシリンダ4R,4Rのブ
レーキ液が、第2流路15の減圧バルブ14,14を経
由してリザーバ16へドレーンされて減圧され、車輪の
制動力が低下してスリップ量を減少させることができ
る。
【0023】次に、以上のような減圧作動により、タイ
ヤのスリップ量が所定の値まで低下した場合には、増圧
バルブ13,13および減圧バルブ14,14を保持作
動に切り換えてホイールシリンダ4R,4Rのブレーキ
液圧を保持させ、また、タイヤのスリップ量が所定の値
以下に低下した場合には、両バルブ13,13、14,
14を増圧作動(図1の状態)に切り換えてホイールシ
リンダ4R,4Rのブレーキ液圧の再増圧が行なわれ
る。
【0024】(c) トラクションコントロール時(図3参
照) 車両の急発進時におけるようにエンジントルクの急増に
よって駆動輪である後輪側タイヤがスリップし、図3に
示すように、車体速度VB に対し車輪速度VWが所定の
設定速度VS を越えると、コントロールユニットECU
のTCS制御部においてトラクションコントロールを開
始する。
【0025】即ち、マスタシリンダ1のブレーキ液圧が
発生していない状態で行なわれるトラクションコントロ
ール時においては、常開のTCS用第1電磁切換弁12
および常閉のTCS用第2電磁切換弁23への通電をO
N状態とすることでマスタシリンダ1と増圧バルブ1
3,13との間の第1流路11を遮断し、マスタシリン
ダ1と第2流路15における液圧ポンプ18の吸入側ラ
イン18aとの間の第3流路22を開くと共に、液圧ポ
ンプ18を駆動すると、液圧ポンプ18から吐出された
加圧液圧Pが吐出側ライン18bを経由して第1流路1
1に供給されるため、第1流路11の増圧バルブ13,
13を経由してホイールシリンダ4R,4R内の液圧を
上昇させることができる。
【0026】以上のように、ホイールシリンダ4R,4
Rに加圧液圧Pが供給されることで、ブレーキ操作がな
いにも係らず車輪の制動力を発生させることができ、こ
れにより、駆動車輪である後輪の車輪速度VW を減少さ
せて駆動スリップ状態を解消させることができる。
【0027】次に、以上のような増圧作動により、タイ
ヤのスリップ量が所定の値まで低下し、車輪速度VW
所定の設定速度VS まで減速されると、両バルブ13,
13、14,14を保持作動に切り換えてホイールシリ
ンダ4R,4Rのブレーキ液圧を保持させ、また、車輪
速度VW が所定の設定速度VS 以下に低下した場合に
は、減圧作動に切り換えてホイールシリンダ4R,4R
のブレーキ液圧の再減圧を行なう。
【0028】(d) トラクションコントロール停止時 図3のタイムチャートに示すように、以上のようなトラ
クションコントロールを長時間行なっても車輪のスリッ
プ状態が長時間続く場合は、極端に低μ路面でかつ急な
上り坂や、わだち等に車輪が落ちてしまった場合であ
り、このような状況においては、車両が物理的に発進不
能であることを運転者が気が付かず、アクセルを踏み続
け、車輪がスリップし続けた結果、TCS用第1電磁切
換弁12およびTCS用第2電磁切換弁23の電磁コイ
ル12a,23aに長時間通電されるため、両電磁切換
弁12,23の温度が上昇することになる。
【0029】そこで、前記マイクロコンピュータCPU
には、電磁コイル12a(23a)における温度Tが上
昇することによって生じる車両が物理的に発進不能にな
る状態を回避可能な限界温度TL に対応する抵抗値に設
定されたしきい値RL と前記検出された電磁コイル12
a(23a)の抵抗値Rとを比較する比較回路が設けら
れていて、抵抗値Rがしきい値RL を越えると、コント
ロールユニットECUのトラクションコントロール停止
制御部では、トラクションコントロールを停止する処理
が行なわれる。
【0030】即ち、TCS用第1電磁切換弁12および
TCS用第2電磁切換弁23の電磁コイル12a,23
aに対する通電を解除することにより、不必要なトラク
ションコントロール制御を中止し、それ以上の温度上昇
を回避することができる。
【0031】以上説明してきたように、この発明の実施
の形態1のトラクションコントロール用ブレーキ液圧制
御装置にあっては、トラクションコントロール用第1・
第2両電磁切換弁12,23の温度上昇を防止すること
ができるため、両電磁切換弁12,23の大型化や車載
性の悪化を回避することができるようになるという効果
が得られる。
【0032】また、前記温度上昇状態検出手段3を、ト
ラクションコントロール用第1電磁切換弁12および/
またはトラクションコントロール用第2電磁切換弁23
における電磁コイル12a,23aの抵抗値Rを検出し
この抵抗値Rから温度Tの上昇状態を間接的に推定する
ように構成したことで、温度Tを直接検出する場合に比
べてコストを低減することができるようになるという効
果が得られる。
【0033】以上、本発明の実施の形態を図面により説
明したが、具体的な構成はこの発明の実施の形態に限ら
れるものではない。例えば、発明の実施の形態1では、
温度上昇状態検出手段3として、電磁コイル12a,2
3aの抵抗値Rを検出しこの抵抗値Rから温度上昇状態
を間接的に推定するように構成したが、温度センサによ
り直接温度を検出するようにしてもよい。
【0034】また、発明の実施の形態1では、増圧バル
ブ13,13と減圧バルブ14,14とを別体に構成さ
せた場合を示したが、増圧・保持・減圧の3つの切り換
えポジションを有する1つの液圧制御弁で構成させるこ
ともできる。
【0035】また、発明の実施の形態1では、本発明を
FR車に適用した例を示したが、FF車における代表的
な油圧回路であるダイアゴナル系統にも実施可能であ
る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明請求項1記載
のトラクションコントロール用ブレーキ液圧制御装置に
あっては、スリップ状態検出手段で車輪のスリップ状態
が検出された時は前記トラクションコントロール用第1
電磁切換弁およびトラクションコントロール用第2電磁
切換弁の電磁コイルへの通電によりトラクションコント
ロールを行なうトラクションコントロール手段と、前記
トラクションコントロール用第1電磁切換弁および/ま
たはトラクションコントロール用第2電磁切換弁の電磁
コイルへの通電による温度上昇状態を検出する温度上昇
状態検出手段と、該温度上昇状態検出手段で検出された
トラクションコントロール用第1電磁切換弁および/ま
たはトラクションコントロール用第2電磁切換弁の温度
が所定のしきい値を越えた時は、トラクションコントロ
ール手段によるトラクションコントロールの一部もしく
は全部を中止するトラクションコントロール中止手段
と、を備えている構成としたことで、トラクションコン
トロール用電磁切換弁の温度上昇を防止することがで
き、これにより、電磁切換弁の大型化や車載性の悪化を
回避することができるようになるという効果が得られ
る。
【0037】また、請求項2記載のトラクションコント
ロール用ブレーキ液圧制御装置では、前記温度上昇状態
検出手段を、トラクションコントロール用第1電磁切換
弁および/またはトラクションコントロール用第2電磁
切換弁における電磁コイルの抵抗値を検出しこの抵抗値
から温度上昇状態を間接的に推定するように構成したこ
とで、温度を直接検出する場合に比べてコストを低減す
ることができるようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】FR車におけるアンチスキッドとトラクション
の両コントロールシステムを兼ね備えたブレーキ液圧制
御装置に本発明のトラクションコントロール用ブレーキ
液圧制御装置を適用した発明の実施の形態1を示す構成
説明図である。
【図2】発明の実施の形態1のトラクションコントロー
ル用ブレーキ液圧制御装置における温度上昇状態検出手
段を構成する回路部分を示す図である。
【図3】発明の実施の形態1におけるトラクションコン
トロール用ブレーキ液圧制御装置のトラクションコント
ロールおよびトラクションコントロール停止制御作動を
示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 マスタシリンダ 2 ブレーキペダル 4R ホイールシリンダ 11 第1流路 12 TCS用第1電磁切換弁 13 増圧バルブ 14 減圧バルブ 15 第2流路 16 リザーバ 18 液圧ポンプ 18a 吸入側ライン 18b 吐出側ライン 22 第3流路 23 TCS用第2電磁切換弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキペダルの操作によりブレーキ液圧
    を発生するマスタシリンダと、 該マスタシリンダで発生したブレーキ液圧を第1流路を
    介して受圧することで車輪の制動を行なうホイールシリ
    ンダと、 前記第1流路に設けられていて該第1流路の開閉を行な
    う常開のトラクションコントロール用第1電磁切換弁
    と、 該トラクションコントロール用第1電磁切換弁とホイー
    ルシリンダとの間の第1流路に設けられていて該第1流
    路の開閉を行なう常開の増圧バルブと、 該増圧バルブをバイパスする第2流路と、 該第2流路に設けられていてホイールシリンダ側の第1
    流路に接続された吸入側ラインから吸引加圧した液圧を
    吐出側ラインで接続された前記トラクションコントロー
    ル用第1電磁切換弁と増圧バルブとの間の第1流路に供
    給する液圧ポンプと、 前記吸入側ラインに設けられたリザーバと、 該リザーバとホイールシリンダとの間の吸入側ラインに
    設けられた常閉の減圧バルブと、 前記減圧バルブと液圧ポンプとの間の第2流路の吸入側
    ラインとマスタシリンダとトラクションコントロール用
    第1電磁切換弁との間の第1流路との間を連通する第3
    流路と、 該第3流路に設けられていて該第3流路を開閉する常閉
    のトラクションコントロール用第2電磁切換弁と、 車輪のスリップ状態を検出するスリップ状態検出手段
    と、 該スリップ状態検出手段で車輪のスリップ状態が検出さ
    れた時は前記トラクションコントロール用第1電磁切換
    弁およびトラクションコントロール用第2電磁切換弁の
    電磁コイルへの通電によりトラクションコントロールを
    行なうトラクションコントロール手段と、 前記トラクションコントロール用第1電磁切換弁および
    /またはトラクションコントロール用第2電磁切換弁の
    電磁コイルへの通電による温度上昇状態を検出する温度
    上昇状態検出手段と、 該温度上昇状態検出手段で検出されたトラクションコン
    トロール用第1電磁切換弁および/またはトラクション
    コントロール用第2電磁切換弁の温度が所定のしきい値
    を越えた時は、トラクションコントロール手段によるト
    ラクションコントロールの一部もしくは全部を中止する
    トラクションコントロール中止手段と、を備えているこ
    とを特徴とするトラクションコントロール用ブレーキ液
    圧制御装置。
  2. 【請求項2】前記温度上昇状態検出手段が、トラクショ
    ンコントロール用第1電磁切換弁および/またはトラク
    ションコントロール用第2電磁切換弁における電磁コイ
    ルの抵抗値を検出しこの抵抗値から温度上昇状態を間接
    的に推定するように構成されていることをを特徴とする
    請求項1記載のトラクションコントロール用ブレーキ液
    圧制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0933274A3 (en) * 1998-02-03 2000-03-15 Ford Global Technologies, Inc. A hydraulic control unit
JP2008279966A (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Hitachi Ltd ブレーキ制御装置
CN110239501A (zh) * 2018-03-08 2019-09-17 丰田自动车株式会社 四轮驱动车辆的控制装置

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