JP2867764B2 - 車両用トラクション制御装置 - Google Patents

車両用トラクション制御装置

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JP2867764B2 JP3269613A JP26961391A JP2867764B2 JP 2867764 B2 JP2867764 B2 JP 2867764B2 JP 3269613 A JP3269613 A JP 3269613A JP 26961391 A JP26961391 A JP 26961391A JP 2867764 B2 JP2867764 B2 JP 2867764B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加速スリップ発生時に
車輪に制動力を与えるブレーキ制御システムを適用し、
その油圧源を油圧ブースタと共有した車両用トラクショ
ン制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、加速スリップ発生時に車輪に制動
力を与えるブレーキ制御システムを適用した車両用トラ
クション制御装置としては、例えば、特開昭61−85
248号公報に記載されている装置が知られている。
【0003】また、ブレーキペダルとマスタシリンダと
の間に設けられ、ブレーキペダルに対するペダル踏力を
油圧を用いて増大する油圧ブースタとしては、例えば、
特開昭55−110651号公報に記載されているもの
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ブ
レーキ制御システムと油圧ブースタの油圧源とをそれぞ
れ設置した場合には、油圧源の設置スペースが大きくな
るし、重量やコストの面でも不利となる。そこで、上記
ブレーキ制御システムの外部油圧源を油圧ブースタの油
圧源として共有化した装置が考えられる。
【0005】しかし、共有油圧源とした場合には、ブレ
ーキ制御システムの単体による判断ロジックで油圧源の
圧力失陥を判断した場合には、下記の理由により圧力失
陥を誤判断してしまう。
【0006】例えば、ポンピングブレーキ操作をしなが
らコーナを加速して立ち上がるような場合のように、ブ
レーキ操作とアクセル操作とが同時に行なわれ、しかも
加速スリップの発生によりブレーキ制御システムが作動
するような場合には、ブレーキ制御システムと油圧ブー
スタの両方に油圧がとられ、短時間で油圧源圧力が設定
値以下となってしまう。このように油圧源圧力が設定値
以下となった場合、油圧源の圧力失陥と判断され、所定
時間後に加速スリップブレーキ制御の中止指令が出力さ
れることになり、ブレーキ制御システムの搭載意義が失
われ、その後、加速スリップの発生を許すことになる。
【0007】本発明は、上述のような問題に着目してな
されたもので、加速スリップブレーキ制御システムと油
圧ブースタの油圧源を共有する車両用トラクション制御
装置において、ブレーキ非操作時に油圧源圧力失陥の早
期判断を確保しながらブレーキ操作時に油圧源圧力失陥
の誤判断を防止することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の車両用トラクション制御装置では、加速スリッ
プブレーキ制御を中止する油圧源圧力失陥判断を、ブレ
ーキ非操作時には短時間による低圧継続時間で判断し、
ブレーキ操作時には長時間による低圧継続時間で判断す
る手段とした。
【0009】即ち、図1のクレーム対応図に示すよう
に、加速スリップ発生時に車輪に制動力を与えるブレー
キ制御システムaの油圧源bと、前記油圧源bを共有し
てブレーキ操作力を増大する油圧ブースタcと、運転者
によるブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段d
と、前記油圧源bの油圧を検出する油圧検出手段eと、
油圧検出値が所定値以下の低油圧時、ブレーキ非操作時
には低油圧状態が第1設定時間継続した時に加速スリッ
プブレーキ制御を中止する油圧源圧力失陥と判断し、ブ
レーキ操作時にはその状態が第1設定時間よりも長い第
2設定時間継続した時に加速スリップブレーキ制御を中
止する油圧源圧力失陥と判断する油圧源圧力失陥判断手
段fとを備えている事を特徴とする。
【0010】
【作用】アクセル操作のみを行なっての走行時等で、油
圧検出手段eにより検出される油圧源bの油圧検出値が
所定値以下の低油圧時で、ブレーキ操作検出手段dによ
りブレーキ非操作時であると検出された時には、油圧源
圧力失陥判断手段fにおいて、低油圧状態が第1設定時
間継続した時に加速スリップブレーキ制御を中止する油
圧源圧力失陥と判断される。
【0011】ブレーキ操作とアクセル操作を同時に行な
っての走行時等で、油圧検出手段eにより検出される油
圧源bの油圧検出値が所定値以下の低油圧時で、ブレー
キ操作検出手段dによりブレーキ操作時であると検出さ
れた時には、油圧源圧力失陥判断手段fにおいて、低油
圧状態が第1設定時間よりも長い第2設定時間継続した
時に加速スリップブレーキ制御を中止する油圧源圧力失
陥と判断される。
【0012】
【実施例】構成を説明する。
【0013】図2は本発明の実施例の車両用トラクショ
ン制御装置が適用された後輪駆動車の制駆動系制御シス
テム全体図である。
【0014】この後輪駆動車には、加速スリップ発生時
に後輪スリップ率が最適許容範囲内になる様にモータス
ロットル開度制御を行なうスロットル制御と、加速スリ
ップ発生時に左右各後輪に独立して制動力を与えるブレ
ーキ制御とを併用するトラクション制御システム(ブレ
ーキ制御側はブレーキ制御システムに相当)が搭載され
ていると共に、減速スリップ時に車輪ロックを防止する
様に前後輪ブレーキ液圧制御を行なうアンチスキッドブ
レーキ制御システムが搭載されている。そして、これら
のシステムの集中電子制御は、トラクション制御システ
ム&アンチスキッドブレーキ制御システム電子制御ユニ
ットTCS/ABS-ECU (以下、TCS/ABS-ECU と略称する)に
より行なわれる。
【0015】前記TCS/ABS-ECU には、右前輪速センサ1
からの右前輪速センサ値VWFR と、左前輪速センサ2か
らの左前輪速センサ値VWFL と、右後輪速センサ3から
の右後輪速センサ値VWRR と、左後輪速センサ4からの
左後輪速センサ値VWRL と、横加速度センサ5からの横
加速度センサ値YGと、TCS スイッチ6からのスイッチ信
号SWTCと、ブレーキランプスイッチ7(ブレーキ操作検
出手段に相当)からのスイッチ信号SWSTと、後述する第
1アキュムレータユニットAU1 のアキュムレータに設け
られた油圧センサ8(油圧検出手段に相当)からの油圧
信号PAと、スロットルコントロールモジュールTCM (以
下、TCM と略称する)からのスロットル1実開度DKV
と、オートマチックトランスミッション制御ユニットA/
T C/U (以下、A/T C/U と略称する)からのギア位置信
号及びシフトアップ信号と、エンジン集中電子制御ユニ
ットECCS C/U(以下、ECCS C/Uと略称する)からのエン
ジン回転数信号と、第2スロットルセンサ17からの第
2スロットル信号TVO2等が入力される。
【0016】そして、TCS/ABS-ECU からは、加速スリッ
プを検出し、スロットル開閉信号としてのスロットル2
目標開度DKR がTCM に出力されると共に、ブレーキ増減
圧信号としてのソレノイド信号が共有ハイドロリックユ
ニットTCS/ABS-HU(以下、TCS/ABS-HUと略称する)の各
ソレノイドバルブに出力される(スロットル・ブレーキ
併用のトラクション制御)。また、減速スリップを検出
し、ブレーキ増減圧信号としてのソレノイド信号がTCS/
ABS-HUの各ソレノイドバルブに出力される(アンチスキ
ッドブレーキ制御)。
【0017】尚、TCS/ABS-ECU からは、上記出力以外
に、TCS フェイル時にはTCS フェイルランプ14に点灯
指令が出力され、TCS 作動中にはTCS 作動ランプ15に
点灯指令が出力される。
【0018】前記TCM は、スロットルモータ駆動回路を
中心とする制御回路で、第1スロットルセンサ16から
の第1スロットル信号TVO1を入力し、TCS/ABS-ECU にス
ロットル1実開度DKV として出力したり、第2スロット
ルセンサ17からの第2スロットル信号TVO2をスロット
ル2目標開度DKR に対するフィードバック情報として入
力したり、TCS/ABS-ECU からのスロットル2目標開度DK
R に基づきスロットルモータ18にモータ駆動電流IMを
印加する。
【0019】ここで、第1スロットルセンサ16が設け
られる第1スロットルバルブ19は、アクセルペダル2
0と連動して作動するバルブであり、第2スロットルセ
ンサ17が設けられる第2スロットルバルブ21は、第
1スロットルバルブ19とは直列配置によりエンジン吸
気通路22に設けられ、スロットルモータ18により開
閉駆動されるバルブである。
【0020】上記トラクション制御システムには、周辺
システムとして、図示のように、エアフローメータAFM
やECCS C/Uやインジェクタを有し、燃料噴射制御,点火
時期制御,アイドル回転数補正等を集中制御するエンジ
ン集中電子制御システムが搭載されていて、トラクショ
ン制御時を示すトラクションスイッチ信号TCS SWのON信
号が入力されたら、過渡特性補正のため、第1スロット
ル信号TVO1と第2スロットル信号TVO2のうち小さいバル
ブ開度を選択する制御(セレクトロー制御)が行なわれ
ると共に、キャニスタ制御及びEGR制御が中止され
る。
【0021】また、周辺システムとして、図示のよう
に、A/T C/U やシフトソレノイドを有し、変速制御やロ
ックアップ制御等を行なうオートマチックトランスミッ
ション制御システムが搭載されていて、A/T C/U からは
ギア位置信号及びシフトアップ信号がTCS/ABS-ECU に取
り込まれる。
【0022】さらに、周辺システムとして、図示のよう
に、ASCDアクチュエータを有し、設定車速を維持するよ
うに車速自動制御を行なう定速走行制御システムが搭載
されていて、制御干渉を防止するため、トラクションス
イッチ信号TCS SWのON信号が入力されたら第1スロット
ルバルブ19の開制御を中止し、TCS SWのOFF 信号が入
力されたら第1スロットルバルブ19の戻し速度を緩や
かにする。
【0023】図3は左右後輪独立のトラクションブレー
キ制御とアンチスキッドブレーキ制御とに共用されるブ
レーキ液圧制御系を示す油圧回路図である。
【0024】このブレーキ液圧制御系は、ブレーキペダ
ル27と、油圧ブースタ28と、リザーバ29を有する
マスタシリンダ30と、ホイールシリンダ31,32,
33,34と、共有ハイドロリックユニットTCS/ABS-HU
と、ポンプユニットPUと、第1アキュムレータユニット
AU1 と、第2アキュムレータユニットAU2 と、前輪側ダ
ンピングユニットFDPUと、後輪側ダンピングユニットRD
PUとを備えている。尚、ポンプユニットPU,第1アキュ
ムレータユニットAU1 ,第2アキュムレータユニットAU
2 は、加速スリップブレーキ制御システムと油圧ブース
タ28とで共有の油圧源に相当する。
【0025】TCS/ABS-HUには、第1切換バルブ35a
と、第2切換バルブ35bと、左前輪増圧バルブ36a
と、右前輪増圧バルブ36bと、左後輪増圧バルブ36
cと、右後輪増圧バルブ36dと、左前輪減圧バルブ3
7aと、右前輪減圧バルブ37bと、左後輪減圧バルブ
37cと、右後輪減圧バルブ37cと、前輪側リザーバ
38aと、後輪側リザーバ38bと、前輪側ポンプ39
aと、後輪側ポンプ39bと、前輪側ダンパー室40a
と、後輪側ダンパー室40bと、ポンプモータ41を有
して構成される。
【0026】そして、通常のブレーキ時やアンチスキッ
ドブレーキ制御時には、マスタシリンダ30からの液圧
を導入するべく両切換バルブ35a,35bは図示のよ
うにOFF 位置とされ、トラクションブレーキ制御時(ト
ラクション制御でのブレーキ制御時をいう)には、第2
アキュムレータユニットAU2 からの液圧を導入するべく
両切換バルブ35a,35bがON位置とされる。そし
て、例えば、トラクションブレーキ制御での増圧モード
時には、両制御バルブ36c,36d,37c,37d
が図示のようにOFF 位置とされ、保持モード時には、増
圧バルブ36c,36dのみON位置とされ、減圧モード
時には、両制御バルブ36c,36d,37c,37d
がON位置とされ、ホイールシリンダ33,34からのブ
レーキ液が後輪側リザーバ38bに蓄えられ、さらに、
後輪側ポンプ39bの回転により後輪側ダンパー室40
bに戻される。
【0027】前記第1アキュムレータユニットAU1 から
は油圧ブースタ28に基圧となる加圧作動油が送られ、
第2アキュムレータユニットAU2 からはトラクションブ
レーキ制御時に基圧となる加圧作動油が送られるもの
で、両ユニットAU1,AU2 は、リザーバ29からブレーキ
液を吸い込む共有のポンプユニットPUにより所定のアキ
ュムレータ圧が保たれる。
【0028】前記前輪側ダンピングユニットFDPU及び後
輪側ダンピングユニットRDPUは、ペダルフィーリングを
向上させるために、共有ハイドロリックユニットTCS/AB
S-HUでの液圧変化影響がマスタシリンダ30に及ぶのを
抑えている。
【0029】作用を説明する。
【0030】(イ)通常のトラクション制御作用 図4はTCS/ABS-ECU で行なわれるトラクション制御の概
要を示す制御ブロック図であり、トラクション制御ロジ
ックは、下記の4種の制御に大別できる。
【0031】(1) 実スリップ状態の計算 車輪速センサ1,2,3,4の信号にフィルタ処理を行
ない、フィルタ処理後の車輪速値に基づき、実スリップ
状態(スリップ量,スリップ量差分値)の算出を行な
う。
【0032】(2) 目標スリップ状態の計算 横加速度センサ5の信号にフィルタ処理を行ない、横加
速度による旋回・直進判断と車速とにより走行状態に見
合った目標スリップ状態の算出を行なう。
【0033】(3) ブレーキ制御 実スリップ状態と目標スリップ状態とを比較して必要な
ブレーキ増減圧速度(制御デューティ比)の算出を行な
い、TCS/ABS-HUに出力する。
【0034】(4) スロットル制御 実スリップ状態と目標スリップ状態とを比較して必要な
スロットル開度,開閉速度の算出を行ない、TCM に出力
する。
【0035】この制御ロジックの特徴は、低μから高μ
に至る各路面状況に応じてベースシャシ性能に基づいた
限界検知性(操舵力,スキル音等)を確保して能動的安
全性を得るために、横加速度の大きさに応じて許容スリ
ップ状態,スロットル・ブレーキ制御の分担を決定して
いる。
【0036】また、変速時の安定性確保や各ギア位置で
の制御性の向上のために、ギア位置に応じたスロットル
・ブレーキ制御を行なっている。
【0037】さらに、スリップハンチングを抑え滑らか
な加速感,制御性を実現すると共に、レスポンスの良い
エンジントルク増減制御を実現するために、エンジン回
転数に応じた最適なスロットル制御を行なっている。
【0038】(ロ)油圧源圧力失陥判断作用 図5はTCS/ABS-ECU で行なわれる油圧源圧力失陥判断処
理作動の流れを示すフローチャートで、以下、各ステッ
プについて説明する(油圧源圧力失陥判断手段に相
当)。
【0039】ステップ50では、ブレーキランプスイッ
チ7からのスイッチ信号SWSTと油圧センサ8からの油圧
信号PAが読み込まれる。
【0040】ステップ51では、油圧信号PAによる圧力
源圧力PA が圧力失陥判断の基準となる警報圧以下かど
うかが判断される。
【0041】ステップ52では、スイッチ信号SWSTがO
N(操作時)かOFF(非操作時)かによってブレーキ
操作が行なわれているか否か判断される。
【0042】ステップ53では、圧力源圧力PA が警報
圧以下の状態を保ちながら第1設定時間t1(sec) 以上
経過しているかどうかが判断される。
【0043】ステップ54では、圧力源圧力PA が警報
圧以下の状態を保ちながら第2設定時間t2(sec) 以上
経過しているかどうかが判断される。尚、両設定時間
は、t1<t2の関係で設定されている。
【0044】ステップ55では、ステップ53またはス
テップ54においてYESと判断された場合、圧力失陥
と判断し、以降のトラクションブレーキ制御を中止する
指令が出力される。
【0045】次に、ブレーキ非操作時の油圧源圧力失陥
判断作用とブレーキ操作時の油圧源圧力失陥判断作用に
ついて説明する。
【0046】(イ)ブレーキ非操作時の油圧源圧力失陥
判断作用 ブレーキ非操作時には、図5のフローチャートにおい
て、ステップ50→ステップ51→ステップ52→ステ
ップ53→ステップ55へと進む流れとなる。
【0047】従って、油圧源圧力が失陥した時、圧力源
圧力PA が警報圧以下の状態を保ちながら短い時間によ
る第1設定時間t1(sec) 以上経過しているかどうかに
よって圧力失陥が判断されることになり、油圧源圧力が
失陥してから早期にトラクションブレーキ制御が中止さ
れることになる。
【0048】これは、ブレーキ非操作である限り油圧ブ
ースタ28に油圧がとられることがなく、トラクション
ブレーキ制御システムと油圧ブースタ28の両方に油圧
がとられることによる圧力失陥の誤判断原因が存在しな
い限り、早期に油圧源圧力失陥を判断するのが好ましい
ことによる。
【0049】(ロ)ブレーキ操作時の油圧源圧力失陥判
断作用 ブレーキ操作時には、図5のフローチャートにおいて、
ステップ50→ステップ51→ステップ52→ステップ
54→ステップ55へと進む流れとなる。
【0050】従って、油圧源圧力が失陥した時、圧力源
圧力PA が警報圧以下の状態を保ちながら長い時間によ
る第2設定時間t2(sec) 以上経過しているかどうかに
よって圧力失陥が判断されることになり、油圧源圧力の
失陥誤判断が防止される。
【0051】これは、例えば、ポンピングブレーキ操作
をしながらコーナを加速して立ち上がるような場合のよ
うに、ブレーキ操作とアクセル操作とが同時に行なわ
れ、しかも加速スリップの発生によりトラクションブレ
ーキ制御システムが作動するような場合には、トラクシ
ョンブレーキ制御システムと油圧ブースタ28の両方に
油圧がとられ、短時間で油圧源圧力PA が警報圧以下と
なってしまうような場合があり、第1設定時間t1(se
c) のように短時間判断とした場合には、油圧源が圧力
失陥していないにもかかわらず油圧源が圧力失陥として
誤判断してしまうことによる。
【0052】以上説明してきたように、実施例にあって
は、トラクションブレーキ制御システムと油圧ブースタ
28の油圧源を共有する車両用トラクション制御装置に
おいて、加速スリップを抑制するブレーキ制御を中止す
る油圧源圧力失陥判断を、ブレーキ非操作時には短時間
による第1設定時間t1(sec) の継続時間で判断し、ブ
レーキ操作時には長時間による第2設定時間t2(sec)
の継続時間で判断する装置とした為、ブレーキ非操作時
に油圧源圧力失陥の早期判断を確保しながらブレーキ操
作時に油圧源圧力失陥の誤判断を防止することができ
る。
【0053】以上、実施例を図面に基づいて説明してき
たが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではな
い。
【0054】例えば、実施例ではスロットル+ブレーキ
によるトラクション制御システムへの適用例を示した
が、ブレーキ制御のみによりトラクション制御を行なう
システムにも適用することができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明にあって
は、加速スリップブレーキ制御システムと油圧ブースタ
の油圧源を共有する車両用トラクション制御装置におい
て、請求項1に記載のように、加速スリップブレーキ制
御を中止する油圧源圧力失陥判断を、ブレーキ非操作時
には短時間による低圧継続時間で判断し、ブレーキ操作
時には長時間による低圧継続時間で判断する手段とした
為、ブレーキ非操作時に油圧源圧力失陥の早期判断を確
保しながらブレーキ操作時に油圧源圧力失陥の誤判断を
防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用トラクション制御装置を示すク
レーム対応図である。
【図2】実施例の車両用トラクション制御装置が適用さ
れた後輪駆動車の制駆動系制御システム全体図である。
【図3】実施例の車両用トラクション制御装置が適用さ
れた制駆動系制御システムのブレーキ液圧制御系を示す
油圧回路図である。
【図4】実施例でのトラクション制御の概略を示すブロ
ック図である。
【図5】実施例装置のトラクション制御システム&アン
チスキッドブレーキ制御システム電子制御ユニットによ
り行なわれる油圧源圧力失陥判断処理作動の流れを示す
フローチャートである。
【符号の説明】
a ブレーキ制御システム b 油圧源 c 油圧ブースタ d ブレーキ操作検出手段 e 油圧検出手段 f 油圧源圧力失陥判断手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速スリップ発生時に車輪に制動力を与
    えるブレーキ制御システムの油圧源と、 前記油圧源を共有してブレーキ操作力を増大する油圧ブ
    ースタと、 運転者によるブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出
    手段と、 前記油圧源の油圧を検出する油圧検出手段と、 油圧検出値が所定値以下の低油圧時、ブレーキ非操作時
    には低油圧状態が第1設定時間継続した時に加速スリッ
    プブレーキ制御を中止する油圧源圧力失陥と判断し、ブ
    レーキ操作時にはその状態が第1設定時間よりも長い第
    2設定時間継続した時に加速スリップブレーキ制御を中
    止する油圧源圧力失陥と判断する油圧源圧力失陥判断手
    段と、 を備えている事を特徴とする車両用トラクション制御装
    置。
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