JP4953925B2 - 車両のアンチロックブレーキ制御装置 - Google Patents

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本発明は、車輪ブレーキのブレーキ力を減少する減少モード、前記ブレーキ力を保持する保持モード、ならびに前記ブレーキ力を増加する増加モードを切り換えて前記ブレーキ力を調整し得るブレーキアクチュエータと、車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、車体速度を検出する車体速度検出手段と、該車体速度検出手段で検出された車体速度に基づいて目標車輪速度を演算する目標車輪速度演算手段と、前記車輪速度検出手段で検出された車輪速度ならびに前記目標車輪速度演算手段で演算された目標車輪速度を比較するとともにその比較結果に基づいて前記減少モード、保持モードおよび増加モードを切換えるようにして前記ブレーキアクチュエータの作動を制御するブレーキ制御手段とを備える車両のアンチロックブレーキ制御装置に関する。
液圧で作動する車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御するにあたって、車輪の回転状態と、増圧モードおよび減圧モードの継続時間とからブレーキ圧の目標増減圧勾配を求め、この目標増減圧勾配を今回の目標ブレーキ液圧に加算して今回の目標ブレーキ液圧を得るようにした車両用アンチロックブレーキ制御装置が、たとえば特許文献1等で既に知られている。
特開2002−356157号公報
ところで、車輪のスリップ情報に基づいてブレーキ量の減少→保持→増加を繰り返すアンチロックブレーキ制御において、増加モードでのブレーキ力は、減少モードで低下したブレーキ力を路面の摩擦係数によって定まる最大ブレーキ力に如何に早く近づけ、しかもその最大ブレーキ力の近傍で安定させるかが、ブレーキ性能向上のためのポイントである。しかるに上記特許文献1で開示されたものでは、増減圧勾配の制御であるため、今回の増圧で到達すべき目標ブレーキ液圧と言う概念がない。したがって、たとえば増圧開始時のブレーキ液圧と、路面の摩擦係数によって定まる最大ブレーキ力発生圧との差が大きい場合には、最大ブレーキ力発生圧に到達するまでに時間がかかり、ブレーキ効率の低下をまねく。また反対に、増圧開始時のブレーキ液圧と、路面の摩擦係数によって定まる最大ブレーキ力発生圧との差が小さい場合には、ブレーキ圧が短時間で前記最大ブレーキ力発生圧を超えてオーバーシュートしてしまい、直ぐに減圧モード開始のタイミングを迎えることになるので、制御時間に対してブレーキ圧の低い状態の割合が増加することになり、これもまたブレーキ効率の低下を招くことになる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ブレーキ力を増加する増加モードで目標ブレーキ力を最適化し、応答性および収束性を高めた制御を可能とした車両用アンチロックブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、車輪ブレーキのブレーキ力を減少する減少モード、前記ブレーキ力を保持する保持モード、ならびに前記ブレーキ力を増加する増加モードを切り換えて前記ブレーキ力を調整し得るブレーキアクチュエータと、車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、車体速度を検出する車体速度検出手段と、該車体速度検出手段で検出された車体速度に基づいて目標車輪速度を演算する目標車輪速度演算手段と、前記車輪速度検出手段で検出された車輪速度ならびに前記目標車輪速度演算手段で演算された目標車輪速度を比較するとともにその比較結果に基づいて前記減少モード、保持モードおよび増加モードを切換えるようにして前記ブレーキアクチュエータの作動を制御するブレーキ制御手段とを備える車両のアンチロックブレーキ制御装置において、前記ブレーキ制御手段は、前記増加モードでのブレーキ力の目標値を、今回の前記増加モード開始時のブレーキ力ならびに前回の前記減少モードでのブレーキ力の減少値に基づいて求めたフィードフォワード項に、前記車輪速度検出手段で検出された車輪速度ならびに前記目標車輪速度演算手段で演算された目標車輪速度の偏差に基づいて求めたフィードバック項を加算して求め、前記増加モードでの前記車輪ブレーキのブレーキ力が前記目標値となるように前記ブレーキアクチュエータを制御することを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記フィードフォワード項をPtfとし、今回の増加モード開始時のブレーキ力をPIとし、前回の減少モードでのブレーキ力の減少値を(Ph−PI)とし、今回の増加モードの開始からの時間経過に応じて「0」から「1」以上に増加する係数をkとしたときに、前記フィードフォワード項Ptfを次式 Ptf=PI+k×(Ph−PI) によって求めることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、増加モードでのブレーキ力の目標値を、今回の前記増加モード開始時のブレーキ力ならびに前回の前記減少モードでのブレーキ力の減少値に基づいて求めたフィードフォワード項に、車輪速度および目標車輪速度の偏差に基づいて求めたフィードバック項を加算して求めるようにし、フィードバック項によりフィードフォワード項による過不足を補うようにして、今回の増加モード開始時のブレーキ力から今回のブレーキ力増加で到達すべき目標ブレーキ力に応答性および収束性を高めつつ近づけることができる。
また請求項2記載の発明によれば、前回の減少モードでのブレーキ力の減少値に、今回の増加モードの開始からの時間経過に応じて「0」から「1」以上に増加する係数kを乗算した値を、今回の増加モード開始時のブレーキ力PIに加算してフィードフォワード項を得るようにしているので、応答、収束の特性を適切に設定することができる。特に前回の増加モードに比べて今回の増加モードでの路面の摩擦係数が高く変化したときには、係数を一定としたものでは増加不足が生じる可能性があるが、係数kが、今回の増加モードの開始からの時間経過に応じて「0」から「1」以上に増加するものであるので増加不足となるのを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図5は本発明の一実施例を示すものであり、図1は車両用ブレーキ液圧制御装置の構成を示す液圧系統図、図2はコントローラの一部構成を示すブロック図、図3はブレーキ制御手段での目標ブレーキ力演算手順を示すフローチャート、図4はフィードフォワード項係数の設定マップを示す図、図5はアンチロックブレーキ制御時のタイミングチャートである。
先ず図1において、ブレーキ操作に応じた液圧を出力するマスタシリンダMには、乗員のブレーキ操作によるブレーキ操作力がブレーキペダル1から入力される。該マスタシリンダMは、タンデム型に構成されるものであり、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBに対応した第1出力ポート3と、右前輪用車輪ブレーキ(図示せず)および左後輪用車輪ブレーキ(図示せず)に対応した第2出力ポート4とを備え、第1および第2出力ポート3,4は、ブレーキアクチュエータ5を介して前記各車輪ブレーキBA,BB…に接続される。而して前記左前輪用車輪ブレーキBA、右後輪用車輪ブレーキBB、右前輪用車輪ブレーキおよび左後輪用車輪ブレーキは、液圧の作用に応じて作動するディスクブレーキである。
前記ブレーキアクチュエータ5の第1出力ポート3側の部分と、第2出力ポート4側の部分とは同一の構成を有するものであり、以下、ブレーキアクチュエータ5の第1出力ポート3側の部分だけについて説明し、ブレーキアクチュエータ5のうち第2出力ポート4側の部分についての説明は省略する。
前記ブレーキアクチュエータ5は、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBに共通な液圧路6と、該液圧路6および第1出力ポート3間に介設されるレギュレータ弁7と、前記液圧路6側へのブレーキ液の流通を許容してレギュレータ弁7に並列接続される一方向弁8と、前記液圧路6および左前輪用車輪ブレーキBA間に介設される入口弁9と、前記液圧路6および右後輪用車輪ブレーキBB間に介設される入口弁10と、前記液圧路6側へのブレーキ液の流通を許容して前記入口弁9,10にそれぞれ並列接続される一方向弁11,12と、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBに共通な単一のリザーバ13と、左前輪用車輪ブレーキBAおよび前記リザーバ13間に介設される出口弁14と、右後輪用車輪ブレーキBBおよび前記リザーバ13間に介設される出口弁15と、吸入側が前記リザーバ13に一方向弁16を介して接続されるポンプ18と、該ポンプ18の吐出側に接続されるダンパ19と、該ダンパ19および前記液圧路6間に設けられるオリフィス20と、前記ポンプ18の吸入側および一方向弁16間と第1出力ポート3間に設けられるサクション弁21とを備える。前記ポンプ18は、ブレーキアクチュエータ5の第1出力ポート3側の部分と、第2出力ポート4側の部分とに共通である電動モータ17で駆動される。
前記レギュレータ弁7および入口弁9,10は、常開型のリニアソレノイド弁であり、前記出口弁14,15は常閉型のリニアソレノイド弁であり、前記サクション弁21は常閉型ソレノイド弁である。また第1出力ポート3およびレギュレータ弁7間には、マスタシリンダMの出力液圧を検出するマスタシリンダ出力液圧検出手段22が接続され、前記入口弁9,10と、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBとの間には、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBに作用するブレーキ液圧を検出するブレーキ液圧検出手段23,24がそれぞれ接続される。
このようなブレーキアクチュエータ5では、サクション弁21を励磁、開弁した状態で電動モータ17を作動せしめることにより、ポンプ18が、マスタシリンダM側から吸入して加圧したブレーキ液を前記レギュレータ弁7および入口弁9,10間の液圧路6に吐出することになる。この際、レギュレータ弁7の作動を制御することにより、液圧路6の液圧を調圧することができる。
すなわちポンプ18およびレギュレータ弁7は、非ブレーキ操作時に液圧路6に調圧された液圧を作用せしめるものであり、その液圧を入口弁9,10および出口弁14,15で制御することにより、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBに相互に異なるブレーキ液圧を作用せしめることができ、それにより車両走行時の挙動安定制御やトラクション制御等のブレーキ制御を実行することができる。
またサービスブレーキ時には、電動モータ17の作動が停止され、レギュレータ弁7が開弁されるとともにサクション弁21が閉弁されており、サービスブレーキ時に左前輪および右後輪がロック状態に陥るのを回避するアンチロックブレーキ制御時に、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBのブレーキ力は、ブレーキアクチュエータ5によって、前記ブレーキ力を減少する減少モード、前記ブレーキ力を保持する保持モード、ならびに前記ブレーキ力を増加する増加モードを切り換えて調整される。
而して左前輪用車輪ブレーキBAが発揮するブレーキ力を減少する減少モードでは、入口弁9を閉弁するとともに出口弁14を開弁することで前記液圧路6および左前輪用車輪ブレーキBA間が遮断されるとともに左前輪用車輪ブレーキBAおよび前記リザーバ13間が接続され、左前輪用車輪ブレーキBAが発揮するブレーキ力を保持する保持モードでは、入口弁9および出口弁14をともに閉弁することで前記液圧路6および前記リザーバ13が左前輪用車輪ブレーキBAから遮断され、左前輪用車輪ブレーキBAが発揮するブレーキ力を増加する増加モードでは、入口弁9を開弁するとともに出口弁14を閉弁することで前記液圧路6および左前輪用車輪ブレーキBA間が接続されるとともに左前輪用車輪ブレーキBAおよびリザーバ13間が遮断される。また右後輪用車輪ブレーキBBが発揮するブレーキ力を減少する減少モードでは、入口弁10を閉弁するとともに出口弁15を開弁することで前記液圧路6および右後輪用車輪ブレーキBB間が遮断されるとともに右後輪用車輪ブレーキBBおよび前記リザーバ13間が接続され、右後輪用車輪ブレーキBBが発揮するブレーキ力を保持する保持モードでは、入口弁10および出口弁15をともに閉弁することで前記液圧路6および前記リザーバ13が右後輪用車輪ブレーキBBから遮断され、右後輪用車輪ブレーキBBが発揮するブレーキ力を増加する増加モードでは、入口弁10を開弁するとともに出口弁15を閉弁することで前記液圧路6および右後輪用車輪ブレーキBB間が接続されるとともに前記右後輪用車輪ブレーキBBおよび前記リザーバ13間が遮断される。
前記ブレーキアクチュエータ5のレギュレータ弁7、入口弁9,10、出口弁14,15、電動モータ17およびサクション弁21はコントローラCで制御されるものであり、このコントローラCには、マスタシリンダ出力液圧検出手段22およびブレーキ液圧検出手段23,24の検出値がそれぞれ入力される。
図2において、前記コントローラCにおいて前記左前輪用車輪ブレーキBAのアンチロックブレーキ制御を実行する部分は、車体速度を検出する車体速度検出手段28と、該車体速度検出手段30で検出された車体速度に基づいて左前輪の目標車輪速度を演算する目標車輪速度演算手段29と、前記車体速度検出手段28で検出された車体速度、左前輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段25Aで検出された車輪速度、ならびに摩擦係数推定手段30で推定された路面の摩擦係数に基づいてブレーキアクチュエータ5を制御するブレーキ制御手段31とを備える。
前記車体速度検出手段28は、この車両が前輪駆動車両であるときには、従動輪である左右後輪の車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度検出手段25B,25Dの検出値に基づいて車体速度を演算する。また前記摩擦係数推定手段30は、たとえば車両の横加速度を検出する横加速度検出手段26で検出される横加速度ならびに車両の前後加速度を検出する前後加速度検出手段27で検出される前後加速度に基づいて走行路面の摩擦係数を推定する。
前記ブレーキ制御手段31は、左前輪のアンチロックブレーキ制御時には、図3で示す手順に従って左前輪用車輪ブレーキBAのブレーキ力を変化させるようにブレーキアクチュエータ5を制御するものであり、図3のステップS1では、車輪速度検出手段25Aで検出された左前輪の車輪速度から目標車輪速度演算手段29で演算された左前輪の目標車輪速度を減算して速度差Veを算出する。次いでステップS2では、アンチロックブレーキ制御(以下、ABSと表記)が増加モードにあるか否かを判断し、増加モードであるときにはステップS3に進んでフィードフォワード項およびフィードバック項の係数を演算する。
ここでフィードフォワード項係数kは、増加モードの開始からの時間経過に応じて「0」から「1」以上に増加するように、図4で示すように予め設定されている。しかも前記フィードフォワード項係数kは、摩擦係数推定手段30で推定された摩擦係数に応じても変化するように設定されるものであり、高摩擦係数の路面では、増加モードの開始時に「0」であったフィードフォワード項係数kが所定時間T0 で「1」となり、その所定時間T0 以降は時間経過に応じてフィードフォワード項係数kが比例的に増加する。また低摩擦係数の路面では、前記所定時間T0 よりも短い時間で「1」となったフィードフォワード項係数kが、その後の時間経過に応じて比例的に増加するものであり、中摩擦係数の路面では、高摩擦係数および低摩擦係数の場合の中間値をとるようにフィードフォワード項係数kが増加モードの開始からの時間経過に応じて変化する。
ところでブレーキ制御手段31は、PIフィードバック項の演算も行うものであり、その際に用いるフィードバック項係数kp,kiについてもステップS3で演算され、それらのフィードバック項係数kp,kiは、摩擦係数推定手段30で推定された摩擦係数に応じて変化するように設定されている。
ステップS4では、今回の増加モード開始時のブレーキ力をPIとし、前回の減少モードでのブレーキ力の減少値を(Ph−PI)としたときに、フィードフォワード(F/Fと表記)項Ptfが、 Ptf=PI+k(Ph−PI) として演算される。
ステップS5では、フィードバック(F/Bと表記)項Ptbが、 Ptb=kp×Ve+ki×ΣVedt として演算される。
さらにステップS6では、フィードフォワード項Ptfにフィードバック項Ptbを加算してブレーキ力αが得られ、ステップS7で目標ブレーキ力をαに定める。
またステップS2で増加モードではないと判断したときには、ステップS8で減少モードか否かを確認し、減少モードであったときにはステップS9で減少目標を演算し、ステップS10で前記減少目標をブレーキ力αに定め、そのブレーキ力をステップS7で目標ブレーキ力に定める。
さらにステップS8で減少モードではないと判断したときには、ステップS11で保持モードか否かを判断し、保持モードであったときにはステップS12で前回目標値をブレーキ力αとし、さらにステップS7でそのブレーキ力を目標ブレーキ力と定め、保持モードではなかったときにはステップS13でブレーキ力αを「0」と定める。
次にこの実施例の作用について説明すると、コントローラCのブレーキ制御手段31は、左前輪用車輪ブレーキBAのアンチロックブレーキ制御における増加モードでのブレーキ力の目標値を、今回の増加モード開始時のブレーキ力ならびに前回の減少モードでのブレーキ力の減少値に基づいて求めたフィードフォワード項Ptfに、車輪速度検出手段5Aで検出された車輪速度ならびに目標車輪速度演算手段29で演算された目標車輪速度の偏差に基づいて求めたフィードバック項Ptbを加算して求め、増加モードでの左前輪用車輪ブレーキBAのブレーキ力が前記目標値となるようにブレーキアクチュエータ5を制御するものである。
これにより、フィードバック項Ptbによりフィードフォワード項Ptfによる過不足を補うようにして、今回の増加モード開始時のブレーキ力から今回のブレーキ力増加で到達すべき目標ブレーキ力に、応答性および収束性を高めつつ近づけることができる。
たとえば図5で示すように、車体速度、車輪速度および目標車輪速度の変化に応じたアンチロックブレーキの増加モードでは、目標ブレーキ力が前回の増加モードでの目標ブレーキ力に速やかに近づくように減少モードから保持モードを経て増加モードに変化するタイミングから急速に立ち上げられる。また急速に立ち上げられた目標ブレーキ力はフィードバック項Ptbの働きによって増大し続けることはなく、最大ブレーキ力の近傍に保持されて収束性が高められることになる。
しかもフィードフォワード項Ptfは、今回の増加モード開始時のブレーキ力をPIとし、前回の減少モードでのブレーキ力の減少値を(Ph−PI)とし、今回の増加モードの開始からの時間経過に応じて「0」から「1」以上に増加する係数をkとしたときに、 Ptf=PI+k×(Ph−PI) によって求められるものであり、応答、収束の特性を適切に設定することができる。
特に前回の増加モードに比べて今回の増加モードでの路面の摩擦係数が高く変化したときには、係数kを一定としたものでは増加不足が生じる可能性があるが、係数kが、今回の増加モードの開始からの時間経過に応じて「0」から「1」以上に増加するものであるので増加不足となるのを防止することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上記実施例ではブレーキアクチュエータ5がブレーキ液圧の調圧によってブレーキ力を調整するものであったが、本発明は、そのようなものに限定されることはなく、ブレーキ力を調節し得るブレーキアクチュエータを備える車両のアンチロックブレーキ制御装置に広く適用可能である。
車両用ブレーキ液圧制御装置の構成を示す液圧系統図である。 コントローラの一部構成を示すブロック図である。 ブレーキ制御手段での目標ブレーキ力演算手順を示すフローチャートである。 フィードフォワード項係数の設定マップを示す図である。 アンチロックブレーキ制御時のタイミングチャートである。
符号の説明
5・・・ブレーキアクチュエータ
25・・・車輪速度検出手段
28・・・車体速度検出手段
29・・・目標車輪速度演算手段
31・・・ブレーキ制御手段
BA・・・左前輪用車輪ブレーキ
BB・・・右後輪用車輪ブレーキ

Claims (2)

  1. 車輪ブレーキ(BA,BB)のブレーキ力を減少する減少モード、前記ブレーキ力を保持する保持モード、ならびに前記ブレーキ力を増加する増加モードを切り換えて前記ブレーキ力を調整し得るブレーキアクチュエータ(5)と、車輪速度を検出する車輪速度検出手段(25A)と、車体速度を検出する車体速度検出手段(28)と、該車体速度検出手段(28)で検出された車体速度に基づいて目標車輪速度を演算する目標車輪速度演算手段(29)と、前記車輪速度検出手段(25A)で検出された車輪速度ならびに前記目標車輪速度演算手段(29)で演算された目標車輪速度を比較するとともにその比較結果に基づいて前記減少モード、保持モードおよび増加モードを切換えるようにして前記ブレーキアクチュエータ(5)の作動を制御するブレーキ制御手段(31)とを備える車両のアンチロックブレーキ制御装置において、前記ブレーキ制御手段(31)は、前記増加モードでのブレーキ力の目標値を、今回の前記増加モード開始時のブレーキ力ならびに前回の前記減少モードでのブレーキ力の減少値に基づいて求めたフィードフォワード項に、前記車輪速度検出手段(5A)で検出された車輪速度ならびに前記目標車輪速度演算手段(29)で演算された目標車輪速度の偏差に基づいて求めたフィードバック項を加算して求め、前記増加モードでの前記車輪ブレーキ(BA)のブレーキ力が前記目標値となるように前記ブレーキアクチュエータ(5)を制御することを特徴とする車両のアンチロックブレーキ制御装置。
  2. 前記フィードフォワード項をPtfとし、今回の増加モード開始時のブレーキ力をPIとし、前回の減少モードでのブレーキ力の減少値を(Ph−PI)とし、今回の増加モードの開始からの時間経過に応じて「0」から「1」以上に増加する係数をkとしたときに、前記フィードフォワード項Ptfを次式 Ptf=PI+k×(Ph−PI) によって求めることを特徴とする請求項1記載の車両のアンチロックブレーキ制御装置。
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