JP5025339B2 - アンダーステア状態での車両減速制御装置 - Google Patents

アンダーステア状態での車両減速制御装置 Download PDF

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本発明は、車両のアンダーステア状態を検出するアンダーステア検出手段と、該アンダーステア検出手段でのアンダーステア状態検出時に車両を減速させる減速制御手段とを備えるアンダーステア状態での車両減速制御装置に関する。
ある路面で安定して旋回できる車両の限界速度Vは、車両のヨーレートをγ、車両の横加速度をay としたときに、一般的には、(V=ay /γ)で得られるものであり、この関係式に基づいて、操舵角および車速から求められるドライバ要求ヨーレートをγdr、ドライバ要求ヨーレートを実現し得る車体速度をVT とすると、(VT =ay /γdr)であり、アンダーステア状態で前記車体速度VT となるように車両を減速制御して車両の安定性を確保するようにしたものが、特許文献1で既に知られている。
特表2004−533957号公報
しかるに上記(VT =ay /γdr)は、車両の横滑り角が小さいことを前提として成立するものであり、圧雪路面等で比較的大きな横滑り角(すなわちドライバ要求ヨーレートが大きい状態)で旋回するような状況下では、VT が小さくなり過ぎてしまい、VT を目標車体速度として車両を減速制御すると、ドライバが要求する以上に減速され、ドライバビリティが損なわれることになる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、アンダーステア状態での減速制御時にドライバビリティが損なわれることがないようにしたアンダーステア状態での減速制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、車両のアンダーステア状態を検出するアンダーステア検出手段と、該アンダーステア検出手段でのアンダーステア状態検出時に車両を減速させる減速制御手段とを備えるアンダーステア状態での車両減速制御装置において、車体速度を検出する車体速度検出手段と、操舵角を検出する操舵角センサと、車両の横加速度を検出する横加速度センサと、車両の実ヨーレートを検出するヨーレートセンサと、前記車体速度検出手段で検出された車体速度ならびに前記操舵角センサで検出された操舵角に基づいて舵角基準ヨーレートを演算する舵角基準ヨーレート演算手段と、該舵角基準ヨーレート演算手段で演算された舵角基準ヨーレートならびに前記ヨーレートセンサで検出された実ヨーレートの偏差を演算するヨーレート偏差演算手段と、該ヨーレート偏差演算手段で演算されるヨーレート偏差の変化速度を演算するヨーレート偏差変化速度演算手段と、該ヨーレート偏差変化速度演算手段で演算されたヨーレート偏差変化速度に基づいて前記舵角基準ヨーレート演算手段で演算された舵角基準ヨーレートならびに前記ヨーレートセンサで検出された実ヨーレート間の値に目標ヨーレートを設定する目標ヨーレート設定手段と、前記横加速度センサで検出された横加速度を前記目標ヨーレート設定手段で設定された目標ヨーレートで除して目標車体速度を演算する目標車速演算手段とを含み、前記目標ヨーレート設定手段が、前記ヨーレート偏差変化速度演算手段で演算されたヨーレート偏差変化速度がマイナスの値である場合に該ヨーレート偏差変化速度が減少するのにつれて、前記ヨーレートセンサで検出された実ヨーレートに目標ヨーレートを近づけるように目標ヨーレートを設定し、前記減速制御手段が、前記アンダーステア状態検出時に前記目標車速演算手段で演算された目標車体速度となるように車両を減速させることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記目標ヨーレート設定手段は、前記ヨーレート偏差変化速度演算手段で演算されたヨーレート偏差変化速度がプラスの値である場合に該ヨーレート偏差変化速度が増大するのにつれて前記舵角基準ヨーレート演算手段で演算された舵角基準ヨーレートに目標ヨーレートを近づけるように目標ヨーレートを設定することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記目標ヨーレート設定手段は、前記ヨーレート偏差変化速度演算手段で演算されたヨーレート偏差変化速度が「0」近傍のときに、前記舵角基準ヨーレート演算手段で演算された舵角基準ヨーレートならびに前記ヨーレートセンサで検出された実ヨーレート間の前記目標ヨーレートの内分比を一定に保持することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、車体速度検出手段で検出された車体速度ならびに操舵角センサで検出された操舵角に基づいて舵角基準ヨーレート演算手段で演算される舵角基準ヨーレートはドライバ要求ヨーレートであり、ヨーレートセンサで検出された実ヨーレートおよび舵角基準ヨーレートの偏差の変化速度に基づいて舵角基準ヨーレートならびに実ヨーレート間の値に設定される目標ヨーレートで横加速度を除すことにより目標車体速度を得るようにしているので、車両の安定性を確保しつつ、ドライバの意志を反映させて過剰な減速のない制御を行うようにして、良好なドライバビリティを得ることができる。またヨーレート偏差変化速度がマイナスの値である場合で、該ヨーレート偏差変化速度が減少するとき、すなわちドライバが旋回量を少なくすることを意図しているときに、ヨーレートセンサで検出された実ヨーレートに目標ヨーレートを近づけることで目標車体速度を大きくして車両の旋回量を減少せしめ、より良好なドライバビリティを確保することができる。
また請求項2記載の発明によれば、ヨーレート偏差変化速度がプラスの値である場合で、該ヨーレート偏差変化速度が増大しているとき、すなわちドライバがより多く旋回することを意図しているときに舵角基準ヨーレートに目標ヨーレートを近づけて目標車体速度を低下させて車両の旋回量を増加せしめ、より良好なドライバビリティを確保することができる。
請求項3記載の発明によれば、ヨーレート偏差変化速度が「0」近傍のとき、すなわちドライバが現状のまま旋回することを意図しているときに、舵角基準ヨーレートおよび実ヨーレート間の目標ヨーレートの内分比を一定に保持することで、現在の旋回状態を維持し、より良好なドライバビリティを確保することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図3は本発明の一実施例を示すものであり、図1は車両用ブレーキ液圧制御装置の構成を示す液圧系統図、図2はコントローラの一部構成を示すブロック図、図3はドライバ依存度の変化量の設定マップを示す図である。
先ず図1において、ブレーキ操作に応じた液圧を出力するマスタシリンダMには、乗員のブレーキ操作によるブレーキ操作力がブレーキペダル1から入力される。該マスタシリンダMは、タンデム型に構成されるものであり、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBに対応した第1出力ポート3と、右前輪用車輪ブレーキ(図示せず)および左後輪用車輪ブレーキ(図示せず)に対応した第2出力ポート4とを備え、第1および第2出力ポート3,4は、ブレーキアクチュエータ5を介して前記各車輪ブレーキBA,BB…に接続される。而して前記左前輪用車輪ブレーキBA、右後輪用車輪ブレーキBB、右前輪用車輪ブレーキおよび左後輪用車輪ブレーキは、液圧の作用に応じて作動するディスクブレーキである。
前記ブレーキアクチュエータ5の第1出力ポート3側の部分と、第2出力ポート4側の部分とは同一の構成を有するものであり、以下、ブレーキアクチュエータ5の第1出力ポート3側の部分だけについて説明し、ブレーキアクチュエータ5のうち第2出力ポート4側の部分についての説明は省略する。
前記ブレーキアクチュエータ5は、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBに共通な液圧路6と、該液圧路6および第1出力ポート3間に介設されるレギュレータ弁7と、前記液圧路6側へのブレーキ液の流通を許容してレギュレータ弁7に並列接続される一方向弁8と、前記液圧路6および左前輪用車輪ブレーキBA間に介設される入口弁9と、前記液圧路6および右後輪用車輪ブレーキBB間に介設される入口弁10と、前記液圧路6側へのブレーキ液の流通を許容して前記入口弁9,10にそれぞれ並列接続される一方向弁11,12と、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBに共通な単一のリザーバ13と、左前輪用車輪ブレーキBAおよび前記リザーバ13間に介設される出口弁14と、右後輪用車輪ブレーキBBおよび前記リザーバ13間に介設される出口弁15と、吸入側が前記リザーバ13に一方向弁16を介して接続されるポンプ18と、該ポンプ18の吐出側に接続されるダンパ19と、該ダンパ19および前記液圧路6間に設けられるオリフィス20と、前記ポンプ18の吸入側および一方向弁16間と第1出力ポート3間に設けられるサクション弁21とを備える。前記ポンプ18は、ブレーキアクチュエータ5の第1出力ポート3側の部分と、第2出力ポート4側の部分とに共通である電動モータ17で駆動される。
前記レギュレータ弁7および入口弁9,10は、常開型のリニアソレノイド弁であり、前記出口弁14,15は常閉型のリニアソレノイド弁であり、前記サクション弁21は常閉型ソレノイド弁である。また第1出力ポート3およびレギュレータ弁7間には、マスタシリンダMの出力液圧を検出するマスタシリンダ出力液圧検出手段22が接続され、前記入口弁9,10と、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBとの間には、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBに作用するブレーキ液圧を検出するブレーキ液圧検出手段23,24がそれぞれ接続される。
このようなブレーキアクチュエータ5では、サクション弁21を励磁、開弁した状態で電動モータ17を作動せしめることにより、ポンプ18が、マスタシリンダM側から吸入して加圧したブレーキ液を前記レギュレータ弁7および入口弁9,10間の液圧路6に吐出することになる。この際、レギュレータ弁7の作動を制御することにより、液圧路6の液圧を調圧することができる。
すなわちポンプ18およびレギュレータ弁7は、非ブレーキ操作時に液圧路6に調圧された液圧を作用せしめるものであり、その液圧を入口弁9,10および出口弁14,15で制御することにより、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBにブレーキ液圧を作用せしめることができ、それによりアンダステア状態での車両の減速制御を行うことができる。
またサービスブレーキ時には、電動モータ17の作動が停止され、レギュレータ弁7が開弁されるとともにサクション弁21が閉弁されており、サービスブレーキ時に左前輪がロック状態に陥るのを回避するアンチロックブレーキ制御時に、左前輪用車輪ブレーキBAのブレーキ圧を減圧する減圧モードでは、入口弁9を閉弁するとともに出口弁14を開弁することで前記液圧路6および左前輪用車輪ブレーキBA間が遮断されるとともに左前輪用車輪ブレーキBAおよび前記リザーバ13間が接続され、左前輪用車輪ブレーキBAのブレーキ圧を保持する保持モードでは、入口弁9および出口弁14をともに閉弁することで前記液圧路6および前記リザーバ13が左前輪用車輪ブレーキBAから遮断され、左前輪用車輪ブレーキBAのブレーキ圧を増圧する増圧モードでは、入口弁9を開弁するとともに出口弁14を閉弁することで前記液圧路6および左前輪用車輪ブレーキBA間が接続されるとともに左前輪用車輪ブレーキBAおよびリザーバ13間が遮断される。また前記サービスブレーキ時に右後輪がロック状態に陥ることを回避するアンチロックブレーキ制御時に、右後輪用車輪ブレーキBBのブレーキ圧を減圧する減圧モードでは、入口弁10を閉弁するとともに出口弁15を開弁することで前記液圧路6および右後輪用車輪ブレーキBB間が遮断されるとともに右後輪用車輪ブレーキBBおよび前記リザーバ13間が接続され、右後輪用車輪ブレーキBBのブレーキ圧を保持する保持モードでは、入口弁10および出口弁15をともに閉弁することで前記液圧路6および前記リザーバ13が右後輪用車輪ブレーキBBから遮断され、右後輪用車輪ブレーキBBのブレーキ圧を増圧する増圧モードでは、入口弁10を開弁するとともに出口弁15を閉弁することで前記液圧路6および右後輪用車輪ブレーキBB間が接続されるとともに前記右後輪用車輪ブレーキBBおよび前記リザーバ13間が遮断される。
前記ブレーキアクチュエータ5のレギュレータ弁7、入口弁9,10、出口弁14,15、電動モータ17およびサクション弁21はコントローラCで制御されるものであり、このコントローラCには、マスタシリンダ出力液圧検出手段22およびブレーキ液圧検出手段23,24の検出値がそれぞれ入力される。
図2において、前記コントローラCは、車両がアンダーステア状態にあるときに車両を減速させるようにブレーキアクチュエータ5を制御するものであり、該コントローラCには、従動輪である左右後輪の車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度検出手段25B,25Dの検出値、操舵角を検出する操舵角センサ27の検出値、車両の実ヨーレートを検出するヨーレートセンサ29の検出値、ならびに車両の横加速度を検出する横加速度センサ34の検出値が入力される。
而して前記コントローラCは、車体速度を演算する車体速度検出手段26と、該車体速度検出手段26で検出された車体速度ならびに操舵角センサ27で検出された操舵角に基づいて舵角基準ヨーレートを演算する舵角基準ヨーレート演算手段28と、該舵角基準ヨーレート演算手段28で演算された舵角基準ヨーレートならびに前記ヨーレートセンサ29で検出された実ヨーレートの偏差を演算するヨーレート偏差演算手段30と、該ヨーレート偏差演算手段30で演算されるヨーレート偏差に基づいて車両のアンダーステア状態を検出するアンダーステア検出手段31と、前記ヨーレート偏差演算手段30で演算されるヨーレート偏差の変化速度を演算するヨーレート偏差変化速度演算手段32と、該ヨーレート偏差変化速度演算手段32で演算されたヨーレート偏差変化速度に基づいて前記舵角基準ヨーレート演算手段28で演算された舵角基準ヨーレートならびに前記ヨーレートセンサ29で検出された実ヨーレート間の値に目標ヨーレートを設定する目標ヨーレート設定手段33と、前記横加速度センサ34で検出された横加速度を前記目標ヨーレート設定手段33で設定された目標ヨーレートで除して目標車体速度を演算する目標車速演算手段35と、前記アンダーステア検出手段31でのアンダーステア状態検出時に車両を減速させるようにブレーキアクチュエータ5を作動せしめる減速制御手段36とを備える。
車体速度検出手段26は、車輪速度検出手段25B,25Dの検出値に基づいて車体速度を演算する。また舵角基準ヨーレート28は、検出された車体速度ならびに検出された操舵角に基づいてドライバ要求ヨーレートである舵角基準ヨーレートγdrを演算するものであり、ヨーレート偏差演算手段30は、前記舵角基準ヨーレートγdrからヨーレートセンサ29で検出された実ヨーレートγを減算してヨーレート偏差γERR を演算する。ここでたとえば車両の右旋回時をγdr,γ≧0とし、車両の左旋回時をγdr,γ<0としたときに、γ≧0のときには{γERR =γdr−γ}とし、γ<0のときには{γERR =−(γdr−γ)}とする演算をヨーレート偏差演算手段30が実行する。
前記アンダーステア検出手段31は、γERR が所定の値以上となるときにアンダーステア状態であると判断する。またヨーレート偏差変化速度演算手段32は、ヨーレート偏差演算手段30で得られたヨーレート偏差γERR の変化速度ΔγERR を演算するものであり、今回のヨーレート偏差をγERR (t)とし、設定時間T1だけ前のヨーレート偏差をγERR (t−T1)としたときに、
ΔγERR ={γERR (t)−γERR (t−T1)}/T1
としてヨーレート偏差γERR の変化速度ΔγERR を演算する。
目標ヨーレート設定手段33は、ヨーレート偏差変化速度ΔγERR 、舵角基準ヨーレートγdrおよび実ヨーレートγに基づいて目標ヨーレートγT を設定するものであり、目標ヨーレートγT は、
γT =Kγ×γ dr +(1−Kγ)×γ
として目標ヨーレート設定手段33で演算される。上式でKγはドライバ依存度であり、≦Kγ≦1である。すなわち目標ヨーレートγT は、前記舵角基準ヨーレート演算手段28で演算された舵角基準ヨーレートγdrと、前記ヨーレートセンサ29で検出された実ヨーレートγとの間を内分した値として目標ヨーレート設定手段33で演算されることになる。しかもドライバ依存度Kγは、今回のドライバ依存度をKγ(t)、ドライバ依存度Kγの前回値をKγ(t−T2)、ドライバ依存度の変化量をDKγとしたときに、
Kγ(t)=Kγ(t−T2)+DKγ
として得られるものであり、ドライバ依存度の変化量DKγは、−1≦DKγ≦1であり、ヨーレート偏差変化速度ΔγERR に応じて図3で示すように設定される。
ここでヨーレート偏差変化速度ΔγERR が「0」近傍のときには、図3で示すように、ドライバ依存度の変化量DKγも「0」であり、今回のドライバ依存度Kγ(t)は前回のドライバ依存度Kγ(t−T2)と等しく、したがって舵角基準ヨーレートγdrおよび実ヨーレートγ間の目標ヨーレートγT の内分比が一定に保持されることになる。またプラスの値であるヨーレート偏差変化速度ΔγERR が増大するときには、図3で示すように、ドライバ依存度の変化量DKγがプラス側に大きくなり、今回のドライバ依存度Kγ(t)は前回のドライバ依存度Kγ(t−T2)よりも大きくなり、したがって目標ヨーレートγT は舵角基準ヨーレートγdrに近い値となる。さらにマイナスの値であるヨーレート偏差変化速度ΔγERR が減少するときには、図3で示すように、ドライバ依存度の変化量DKγがマイナス側に大きくなり、今回のドライバ依存度Kγ(t)は前回のドライバ依存度Kγ(t−T2)よりも小さくなり、したがって目標ヨーレートγT は実ヨーレートγに近い値となる。
目標車速演算手段35は、目標車体速度VT 設定手段33と、前記横加速度センサ34で検出された横加速度ay と、前記目標ヨーレート設定手段33で設定された目標ヨーレートγT とに基づき、目標車体速度VT を、
T =ay /γT
として演算するものであり、横加速度ay を目標ヨーレートγT で除すことによって得られた目標車体速度VT が、目標車速演算手段35から減速制御手段36に入力される。
減速制御手段36は、アンダーステア検出手段31でのアンダーステア状態検出時に、車体速度を演算する車体速度検出手段26で検出される車体速度が前記目標車速演算手段35で得られた目標車体速度VT となるように、ブレーキアクチュエータ5を作動せしめて車両を減速させる。
次にこの実施例の作用について説明すると、車体速度検出手段26で検出された車体速度ならびに操舵角センサ27で検出された操舵角に基づいて舵角基準ヨーレート演算手段28で演算される舵角基準ヨーレートγdrはドライバ要求ヨーレートであり、ヨーレートセンサ29で検出された実ヨーレートγおよび舵角基準ヨーレートγdrの偏差であるヨーレート偏差γERR の変化速度ΔγERR に基づいて舵角基準ヨーレートγdrならびに実ヨーレートγ間の値として目標ヨーレート設定手段33で設定される目標ヨーレートγT で横加速度ay を除すことにより目標車体速度VT を得るようにしているので、車両の安定性を確保しつつ、ドライバの意志を反映させて過剰な減速のない制御を行うようにして、良好なドライバビリティを得ることができる。
また目標ヨーレート設定手段33は、ヨーレート偏差変化速度Δγ ERR がプラスの値である場合において、ヨーレート偏差変化速度ΔγERR が増大するのにつれて舵角基準ヨーレートγdrに前記目標ヨーレートγT を近づけるので、ヨーレート偏差変化速度ΔγERR が増大しているとき、すなわちドライバがより多く旋回することを意図しているときに舵角基準ヨーレートγdrに目標ヨーレートγT を近づけて目標車体速度VT を低下させて車両の旋回量を増加せしめ、より良好なドライバビリティを確保することができる。
また目標ヨーレート設定手段33は、ヨーレート偏差変化速度ΔγERR が「0」近傍のときに舵角基準ヨーレートγdrおよび実ヨーレートγ間の目標ヨーレートγT の内分比を一定に保持するので、ヨーレート偏差変化速度ΔγERR が「0」近傍のとき、すなわちドライバが現状のまま旋回することを意図しているときに、現在の旋回状態を維持し、より良好なドライバビリティを確保することができる。
さらに目標ヨーレート設定手段33は、ヨーレート偏差変化速度Δγ ERR がマイナスの値である場合において、ヨーレート偏差変化速度ΔγERR が減少するのにつれて実ヨーレートγに目標ヨーレートγT を近づけるので、ヨーレート偏差変化速度ΔγERR が減少するとき、すなわちドライバが旋回量を少なくすることを意図しているときに実ヨーレートγに目標ヨーレートγT を近づけることで目標車体速度VT を大きくして車両の旋回量を減少せしめ、より良好なドライバビリティを確保することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
車両用ブレーキ液圧制御装置の構成を示す液圧系統図である。 コントローラの一部構成を示すブロック図である。 ドライバ依存度の変化量の設定マップを示す図である。
26・・・車体速度検出手段
27・・・操舵角センサ
28・・・舵角基準ヨーレート演算手段
29・・・ヨーレートセンサ
30・・・ヨーレート偏差演算手段
31・・・アンダーステア検出手段
32・・・ヨーレート偏差変化速度演算手段
33・・・目標ヨーレート設定手段
34・・・横加速度センサ
35・・・目標車速演算手段
36・・・減速制御手段

Claims (3)

  1. 車両のアンダーステア状態を検出するアンダーステア検出手段(31)と、該アンダーステア検出手段(31)でのアンダーステア状態検出時に車両を減速させる減速制御手段(36)とを備えるアンダーステア状態での車両減速制御装置において、
    車体速度を検出する車体速度検出手段(26)と、
    操舵角を検出する操舵角センサ(27)と、
    車両の横加速度(a y を検出する横加速度センサ(34)と、
    車両の実ヨーレート(γ)を検出するヨーレートセンサ(29)と、
    前記車体速度検出手段(26)で検出された車体速度ならびに前記操舵角センサ(27)で検出された操舵角に基づいて舵角基準ヨーレート(γ dr を演算する舵角基準ヨーレート演算手段(28)と、
    該舵角基準ヨーレート演算手段(28)で演算された舵角基準ヨーレート(γ dr ならびに前記ヨーレートセンサ(29)で検出された実ヨーレート(γ)の偏差(γ ERR を演算するヨーレート偏差演算手段(30)と、
    該ヨーレート偏差演算手段(30)で演算されるヨーレート偏差(γ ERR の変化速度(Δγ ERR を演算するヨーレート偏差変化速度演算手段(32)と、
    前記アンダーステア検出手段(31)でアンダーステア状態が検出されたときに、前記ヨーレート偏差変化速度演算手段(32)で演算されたヨーレート偏差変化速度(Δγ ERR に基づいて前記舵角基準ヨーレート演算手段(28)で演算された舵角基準ヨーレート(γ dr ならびに前記ヨーレートセンサ(29)で検出された実ヨーレート(γ)間の値に目標ヨーレート(γ T を設定する目標ヨーレート設定手段(33)と、
    前記横加速度センサ(34)で検出された横加速度(a y を前記目標ヨーレート設定手段(33)で設定された目標ヨーレート(γ T で除して目標車体速度(V T を演算する目標車速演算手段(35)とを含み、
    前記目標ヨーレート設定手段(33)は、前記ヨーレート偏差変化速度演算手段(32)で演算されたヨーレート偏差変化速度(Δγ ERR )がマイナスの値である場合に該ヨーレート偏差変化速度(Δγ ERR )が減少するのにつれて、前記ヨーレートセンサ(29)で検出された実ヨーレート(γ)に目標ヨーレート(γ T )を近づけるように目標ヨーレート(γ T )を設定し、
    前記減速制御手段(36)が、前記アンダーステア状態検出時に前記目標車速演算手段(35)で演算された目標車体速度(V T となるように車両を減速させることを特徴とする、アンダーステア状態での車両減速制御装置。
  2. 前記目標ヨーレート設定手段(33)は、前記ヨーレート偏差変化速度演算手段(32)で演算されたヨーレート偏差変化速度(Δγ ERR )がプラスの値である場合に該ヨーレート偏差変化速度(Δγ ERR が増大するのにつれて前記舵角基準ヨーレート演算手段(28)で演算された舵角基準ヨーレート(γ dr に目標ヨーレート(γ T を近づけるように目標ヨーレート(γ T )を設定することを特徴とする請求項1記載のアンダーステア状態での車両減速制御装置。
  3. 前記目標ヨーレート設定手段(33)は、前記ヨーレート偏差変化速度演算手段(32)で演算されたヨーレート偏差変化速度が「0」近傍のときに、前記舵角基準ヨーレート演算手段(28)で演算された舵角基準ヨーレート(γ dr ならびに前記ヨーレートセンサ(29)で検出された実ヨーレート(γ)間の前記目標ヨーレート(γ T の内分比を一定に保持することを特徴とする請求項1記載のアンダーステア状態での車両減速制御装置。
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