JP3824984B2 - 排気ガスセンサの温度制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関の排気ガス中の特定成分濃度を検出するための排気ガスセンサの温度制御装置に関し、特に内燃機関の始動直後に排気ガスセンサを早期活性化するために電熱ヒータをセンサ近傍に設置した装置において、寒冷始動時の排気ガスに含まれる凝縮水分の飛散(被水)に起因した排気ガスセンサや電熱ヒータの急冷破損および急加熱破損(熱衝撃破損)を防止しつつ、速やかに活性化温度になるように加熱可能な排気ガスセンサの温度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内燃機関の排気ガス中の酸素濃度を検出し、内燃機関への供給混合気の空燃比(空気/燃料比率)をフィードバック制御して、排気ガスの浄化や燃費の改善を行う技術は良く知られている。
【0003】
このとき、空燃比のフィードバック制御を正確に行うためには、排気ガスセンサの温度を活性化領域(800℃程度)に維持し、酸素濃度の検出特性を安定化させる必要がある。
【0004】
したがって、従来より、排気ガスセンサに内蔵されたセラミックヒータの通電を制御して、排気ガスセンサの温度を一定(800℃程度)に維持する排気ガスセンサの温度制御装置が提案されている。
また、内燃機関の始動時においては、排気ガスセンサを急速に加熱して適正な活性化温度に上昇させることが望ましい。
【0005】
この種の制御装置の基礎技術となる排気ガスセンサの温度検出方法は、たとえば特開2002−21631号公報(従来例1)に記載の「排気ガスセンサ用ヒータ制御装置」において参照することができる。
【0006】
この公報に記載の装置においては、排気ガスセンサの内部抵抗値を検出し、内部抵抗値に基づいて排気ガスセンサ自身の温度を推測する方法や、排気ガスセンサに内蔵されたヒータの抵抗値を測定することにより排気ガスセンサの周辺温度を検出する方法などが用いられている。
【0007】
また、特開2002−48763号公報(従来例2)に記載の「ガス濃度センサのヒータ制御装置」においては、急加熱時の熱衝撃による素子破損を防止するために、内燃機関の寒冷始動時でのヒータの急加熱を回避して、始動中には減電圧による予熱制御を行う方法が開示されている。
【0008】
また、特開2001−73827号公報(従来例3)に記載の「排気ガスセンサおよびその制御装置」においては、寒冷始動時での凝縮水の飛散に起因した急冷熱衝撃による素子破損を防止するために、二重構造プロテクタ、プロテクタヒータおよびセンサヒータを複合利用する方法が開示されている。
【0009】
さらに、特開2001−41923号公報(従来例4)に記載の「酸素濃度検出装置」においては、寒冷始動時での凝縮水の飛散に起因した急冷熱衝撃による素子破損を防止するために、凝縮水の有無判定手段と、ヒータへの通電制限制御手段とが開示されている。
【0010】
しかしながら、従来例1、2においては、寒冷始動時での凝縮水の飛散に起因した被水急冷熱衝撃について論及しておらず、寒冷始動時における素子破損を回避することはできない。
また、従来例3、4においては、始動時の急加熱による熱衝撃について論及しておらず、急加熱による素子破損を回避することはできない。
【0011】
周知のように、内燃機関の始動時に排気ガスセンサを早期活性化することは、熱衝撃による排気ガスセンサや電熱ヒータの破損を招き易いので、素子破損を防止しつつ排気ガスセンサの早期活性化(相反する問題を発生する目的)を達成することは、極めて困難となっている。
たとえば、従来例3においては、2種類のヒータ制御を必要とするため、全体構造が複雑となりコストアップにつながる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の排気ガスセンサの温度制御装置は、以上のように種々の改良案が提示されているものの、排気ガスセンサや電熱ヒータの破損防止と、排気ガスセンサの早期活性化とを総合的に改善することができないという問題点があった。
【0013】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、急冷および急加熱破損を防止しつつ速やかに活性化温度を得るための電熱ヒータの制御手段を備えた排気ガスセンサの温度制御装置を得ることを目的とする。
【0014】
また、この発明は、排気ガスセンサ自体が正常にもかかわらず、配線の短絡や断線などによって排気ガスの検出が不可能になった場合でも、排気ガスセンサの汚損劣化を防止するために必要な電熱ヒータの制御手段を備えた排気ガスセンサの温度制御装置を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置は、内燃機関の排気管に設けられて排気ガスの特定成分濃度を検出するための排気ガスセンサの温度制御装置であって、排気ガスセンサを加熱するための電熱ヒータと、電熱ヒータに直列接続されて電熱ヒータへの給電をON/OFFする開閉素子と、開閉素子をON/OFF制御して排気ガスセンサの温度を所定値に維持するための温度制御手段とを備え、温度制御手段は、排気ガスセンサの温度に応じて排気ガスセンサの加熱制御を行う加熱制御手段と、内燃機関の始動時に排気ガスセンサを予熱するための第一および第二の予熱手段とを有し、加熱制御手段は、排気ガスセンサまたは電熱ヒータの抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、抵抗値に基づいて排気ガスセンサが適正活性化温度の近傍温度にあるか否かを判定する温度判定手段と、適正活性化温度を目標温度として、目標温度と抵抗値との相関特性に応じて開閉素子のON/OFF状態を制御するフィードバック制御手段とを含み、第一の予熱手段は、環境温度に依存した期間である第一期間中に、電熱ヒータに対して第一の電圧を印加する第一の通電制御手段を含み、第二の予熱手段は、第一期間に続く第二期間中に、電熱ヒータに対して、第一の電圧よりも高い第二の電圧を印加する第二の通電制御手段を含み、第一および第二の予熱手段は、フィードバック制御手段の動作に先立って動作するものである。
【0016】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による第二の予熱手段は、時間経過にともなって第二の電圧を漸増させる予熱強化手段を含むものである。
【0017】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による温度制御手段は、排気ガスセンサに関連した信号線の異常を検出するセンサライン異常検出手段と、センサライン異常検出手段に応答して排気ガスセンサの加熱状態を維持するための加熱維持手段とを含み、センサライン異常検出手段は、排気ガスセンサの信号線の断線状態または短絡状態を検出したときにセンサライン異常判定信号を生成し、加熱維持手段は、センサライン異常判定信号の生成時に、第一の電圧よりも高い第三の電圧を電熱ヒータに継続的に印加するための第三の通電制御手段を含むものである。
【0018】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による第一の予熱手段は、内燃機関の始動直後の予熱を回避するために、内燃機関の始動開始時から所定の掃気期間が経過してから動作を開始する遅延給電手段を含むものである。
【0019】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による掃気期間は、内燃機関の始動クランキング期間に比例した期間に設定されたものである。
【0020】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による掃気期間は、内燃機関の吸気総量が所定値に達するまでの期間に設定されたものである。
【0021】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による第一の予熱手段は、内燃機関の始動時環境温度に依存した所定の有効期間を設定する有効期間設定手段を含み、有効期間にわたって有効化され、第二の予熱手段は、有効期間の経過後に有効化されるものである。
【0022】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による始動時環境温度は、内燃機関の冷却水温または外気温のいずれか一方の低い温度に依存して設定されるものである。
【0023】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による有効期間設定手段は、始動時環境温度が正常に取得されない場合に、第一期間を所定の最大時間に設定するための最大予熱時間設定手段を含むものである。
【0024】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による温度制御手段は、第二の予熱手段に対する予熱完了判定手段を含み、排気ガスセンサは、ガス拡散多孔質材からなるガス通路壁と、ジルコニア固体電解質材からなる酸素ポンプ素子および酸素濃淡電池素子により構成されたガス検出室と、酸素濃淡電池素子の一端面を酸素基準面として、酸素濃淡電池素子に酸素基準生成電流を供給する酸素基準生成電流供給回路と、酸素濃淡電池素子の端子間電圧が規定値となるように酸素ポンプ素子に流れるポンプ電流を制御することにより、ガス検出室の酸素濃度が規定値となるようにガス検出室の酸素を排出または供給するポンプ電流制御回路とを含み、ポンプ電流を検出することによりガス検出室の酸素濃度を測定するリニアセンサとして機能し、予熱完了判定手段は、酸素濃淡電池素子の端子間電圧が所定値以下になった時点で予熱完了を判定して、加熱制御手段を有効化するものである。
【0025】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による温度制御手段は、第二の予熱手段の異常を検出する予熱異常検出手段と、予熱異常検出手段に応答して排気ガスセンサの加熱状態を維持するための加熱維持制御手段とを含み、予熱異常検出手段は、第二の予熱手段による予熱が開始してから所定時間を経過しても、酸素濃淡電池素子の端子間電圧が所定値以下にならない場合に予熱異常検出信号を生成し、加熱維持制御手段は、予熱異常検出信号の生成時に、第一の電圧よりも高い第四の電圧を継続的に印加するための第四の通電制御手段を含むものである。
【0026】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による温度制御手段は、酸素濃淡電池素子に対して定期的にサンプリング給電される一定高周波電流と、一定高周波電流に対応した高周波電圧との比率に基づいて、排気ガスセンサの内部抵抗値を算出する内部抵抗値演算手段と、内部抵抗値演算手段の演算開始を判定する演算開始判定手段とを含み、演算開始判定手段は、予熱完了判定手段が第二の予熱手段に対する予熱完了を判定した時点から内部抵抗値の算出を開始するものである。
【0027】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による温度制御手段は、酸素濃淡電池素子に対して定期的にサンプリング給電される一定高周波電流と、一定高周波電流に対応した高周波電圧との比率に基づいて、排気ガスセンサの内部抵抗値を算出する内部抵抗値演算手段と、ポンプ電流の通電開始を指令する通電開始指令手段とを含み、通電開始指令手段は、排気ガスセンサが適正活性化温度よりも低い活性化開始温度に到達した時点で、酸素ポンプ素子に対するポンプ電流の給電を開始するものである。
【0028】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置は、内燃機関の排気管に設けられて排気ガスの特定成分濃度を検出するための排気ガスセンサの温度制御装置であって、排気ガスセンサを加熱するための電熱ヒータと、電熱ヒータに直列接続されて電熱ヒータへの給電をON/OFFする開閉素子と、開閉素子をON/OFF制御して排気ガスセンサの温度を所定値に維持するための温度制御手段とを備え、温度制御手段は、排気ガスセンサの温度に応じて排気ガスセンサの加熱制御を行う加熱制御手段と、内燃機関の始動時に排気ガスセンサを予熱するための第一の予熱手段とを有し、加熱制御手段は、排気ガスセンサまたは電熱ヒータの抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、抵抗値に基づいて排気ガスセンサが適正活性化温度の近傍温度にあるか否かを判定する温度判定手段と、適正活性化温度を目標温度として、目標温度と抵抗値との相関特性に応じて開閉素子のON/OFF状態を制御するフィードバック制御手段とを含み、第一の予熱手段は、所定期間中に電熱ヒータに対して第一の電圧を印加する第一の通電制御手段を含み、フィードバック制御手段の動作に先立って動作し、温度制御手段は、排気ガスセンサの異常を検出するセンサライン異常検出手段と、センサライン異常検出手段に応答して排気ガスセンサの加熱状態を維持するための加熱維持手段とを含み、センサライン異常検出手段は、排気ガスセンサの信号線の断線状態または短絡状態を検出したときにセンサライン異常判定信号を生成し、加熱維持手段は、センサライン異常判定信号の生成時に、第一の電圧よりも高い第三の電圧を電熱ヒータに継続的に印加するための第三の通電制御手段を含むものである。
【0029】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による第一の予熱手段は、内燃機関の始動時環境温度に依存した所定の有効期間を設定する有効期間設定手段を含み、有効期間にわたって有効化され、加熱維持手段は、有効期間の経過後に有効化されるものである。
【0030】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による温度制御手段は、電熱ヒータの抵抗値を測定するヒータ抵抗値測定手段と、電熱ヒータの抵抗値に基づいて排気ガスセンサの温度を推定するセンサ温度推定手段と、電熱ヒータの異常状態を判定記憶するヒータ異常記憶手段と、ヒータ異常記憶手段に応答して電熱ヒータに対する給電駆動を停止させる駆動停止手段とを含み、ヒータ異常記憶手段は、電熱ヒータに対する給電用の開閉素子を導通駆動したときの通電電流が所定値を超過している場合には、電熱ヒータまたは電熱ヒータへの給電回路が短絡している短絡異常状態を判定記憶し、電熱ヒータに対する給電用の開閉素子を遮断したときに、開閉素子に並列接続された断線検出抵抗器に対する通電電流が所定値以下を示す場合には、電熱ヒータまたは給電回路が開路している断線異常状態を判定記憶し、駆動停止手段は、少なくともヒータ異常記憶手段が短絡異常状態を記憶しているときには、電熱ヒータに対する給電駆動を停止させるものである。
【0031】
また、この発明に係る排気ガスセンサの温度制御装置による温度制御手段は、開閉素子のON/OFF比率を制御するためのマイクロプロセッサを有し、マイクロプロセッサは、内燃機関に対する燃料噴射制御機能を含むものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1を示すブロック構成図、図2はこの発明の実施の形態1による動作を示すフローチャートであり、図3〜図6はこの発明の実施の形態1による動作を示す説明図である。
【0033】
図1において、温度制御装置100aは、車両用内燃機関の燃料噴射制御装置としての機能を兼ね備えており、たとえば12V系の車載バッテリ(以下、単に「バッテリ」と記す)101から、電源スイッチ102および電源端子103を介して給電されている。
【0034】
センサスイッチ群104は、周知のクランク角センサ、内燃機関回転センサおよび車速センサなどを含み、デジタルのON/OFF信号を生成する。センサスイッチ群104の出力端子は、温度制御装置100aの制御端子群105aに接続されている。
【0035】
アナログセンサ群106は、検出レベルに応じた電圧信号を生成するセンサ、たとえば、エアフローセンサ、アクセルセンサ、水温センサ、外気温センサなどを含む。アナログセンサ群106の出力端子は、温度制御装置100aの制御端子群105bに接続されている。
【0036】
排気ガスセンサ107は、内燃機関の排気管(図示せず)に設けられて、排気ガスの特定成分濃度を検出する。排気ガスセンサ107の出力端子は、温度制御装置100aの制御端子群105cに接続されている。
【0037】
電気負荷群108は、燃料噴射用電磁弁、点火コイル、変速機用電磁弁などのアクチュエータを含む。電気負荷群108の出力端子は、温度制御装置100aの出力端子群109aに接続されている。
温度制御装置100aの出力端子109bには、後述する電熱ヒータ119が接続されている。
【0038】
排気ガスセンサ107は、以下の構成要素110〜118を含む。
酸素ポンプ素子(IpCell)110および酸素濃淡電池素子(VsCell)111は、それぞれジルコニア固体電解質材により構成されている。
【0039】
酸素ポンプ素子110は、ポンプ電流制御回路136(後述する)から供給されたポンプ電流Ipの正負および大小に応じた量の酸素O2を、ガス検出室113(後述する)内から汲み出すか、またはガス検出室113内に供給する。
また、酸素濃淡電池素子111は、酸素基準生成電流供給回路131(後述する)から供給された酸素基準生成電流Icpにより、電池素子電極117b(後述する)側を酸素基準として、ガス検出室113側の酸素濃度に応じた電池素子端子間電圧Vsを生成する。
【0040】
一対のガス通路壁112a、112bは、ガス拡散多孔質材により構成されており、酸素ポンプ素子110および酸素濃淡電池素子111の間に配設されている。
【0041】
ガス検出室113は、酸素ポンプ素子110および酸素濃淡電池素子111と、一対のガス通路壁112aおよび112bとによって形成されている。
矢印114a、114bは、ガス検出室113における排気ガスの通過方向を示している。
【0042】
矢印114a、114bのように、排気ガス流の一部は、ガス通路壁112aからガス検出室113に導入され、ガス通路壁112bを通過して、排気ガスセンサ107の外部に排出されるようになっている。
【0043】
一対のポンプ素子電極115aおよび115bは、酸素ポンプ素子110の各面に対向配置されている。
保護層116は、ポンプ素子電極115aを被覆している。
【0044】
一対の電池素子電極117aおよび117bは、酸素濃淡電池素子111の各面に対向配置されている。
保護層118は、電池素子電極117bを被覆している。
【0045】
各電極115a、117b、115bおよび117aは、温度制御装置100aの制御端子群105cに接続されている。
【0046】
酸素濃淡電池素子111の電池素子電極117aおよび117bは、温度制御装置100a内の酸素基準生成電流供給回路131に接続されており、酸素基準生成電流供給回路131から供給された酸素基準生成電流Icpにより、電池素子電極117b側を酸素基準として、ガス検出室113側の酸素濃度に応じた電池素子端子間電圧Vsを生成する。
【0047】
また、酸素ポンプ素子110のポンプ素子電極115aおよび115bは、温度制御装置100a内のポンプ電流制御回路136に接続されており、ポンプ電流制御回路136から供給されたポンプ電流Ipの正負および大小に応じた量の酸素O2を、ガス検出室113内から汲み出すか、またはガス検出室113内に供給する。
【0048】
これにより、ガス検出室113の酸素濃度が規定値となるように、ガス検出室113の酸素を排出または供給するようになっている。
したがって、排気ガスセンサ107は、ポンプ電流を検出することにより、ガス検出室113の酸素濃度を測定可能なリニアセンサとして機能する。
【0049】
電熱ヒータ119は、排気ガスセンサ107と一体化されたセラミックスにより構成されており、一端が温度制御装置100aの出力端子109bに接続されている。また、ここでは図示されていないが、電熱ヒータ119の他端は、電源スイッチ102を介してバッテリ101に接続されている。
【0050】
温度制御装置100aは、以下の構成要素120〜127および130〜137を含む。
CPU120aは、マイクロプロセッサとして機能し、不揮発性プログラムメモリ(フラッシュメモリなど)となるROM121aと、演算メモリとなるRAM122とを有し、ROM121aおよびRAM122と協働して動作する。
【0051】
ROM(プログラムメモリ)121aは、CPU120aおよびRAM122と協働して、開閉素子125aをON/OFF制御して排気ガスセンサ107の温度を所定値に維持するための温度制御手段として機能する。
【0052】
温度制御手段は、排気ガスセンサ107の温度に応じて排気ガスセンサ107の加熱制御を行う加熱制御手段と、内燃機関の始動時に排気ガスセンサ107を予熱するための第一および第二の予熱手段とを含む。
【0053】
また、CPU120aにより構成される温度制御手段は、排気ガスセンサ107または電熱ヒータ119の抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、抵抗値測定手段により検出された抵抗値に基づいて排気ガスセンサ107が適正活性化温度の近傍温度にあるか否かを判定する温度判定手段とを含む。
【0054】
さらに、温度制御手段は、排気ガスセンサ107の適正活性化温度を目標温度として、目標温度と抵抗値との相関特性に応じて開閉素子125aのON/OFF状態を制御するフィードバック制御手段を含む。
【0055】
第一の予熱手段は、第一期間中に、電熱ヒータ119に対して第一の電圧を印加する第一の通電制御手段を含み、第二の予熱手段は、第一期間に続く第二期間中に、電熱ヒータ119に対して、第一の電圧よりも高い第二の電圧を印加する第二の通電制御手段を含む。
第一および第二の予熱手段は、フィードバック制御手段の動作に先立って動作するようになっている。
【0056】
インタフェース123は、CPU120aの入力回路を構成しており、入力信号に対する電圧レベル変換機能、ノイズフィルタ機能およびデータセレクタ機能を備えている。
【0057】
センサスイッチ群104からの入力信号は、インタフェース123を介して、CPU120aのDIポート(スイッチ信号用の入力ポート)に入力されている。
【0058】
多チャンネルのA/D変換器124aは、アナログセンサ群106からのアナログ入力信号を、デジタル信号に変換して、CPU120aのAIポート(AD変換信号用の入力ポート)に入力している。
【0059】
開閉素子125aは、CPU120aのDRHポート(ヒータ駆動信号の出力端子)に接続されたパワートランジスタからなる。
開閉素子125aは、CPU120aからの可変ON/OFF比率(可変デューティ比)の制御信号により駆動されて、電熱ヒータ119の給電制御を行うようになっている。
【0060】
インタフェース126は、CPU120aの出力回路を構成しており、出力ラッチメモリおよびパワートランジスタなどにより構成されている。
CPU120aは、インタフェース126を介して、電気負荷群108を駆動制御するようになっている。
【0061】
制御電源127は、バッテリ101から、電源スイッチ102および電源端子103を介して給電されており、DC5Vの安定化電源を生成して、温度制御装置100a内の各回路素子に給電するようになっている。
【0062】
センサインタフェース回路130aは、制御端子群105cを介して排気ガスセンサ107に接続されている。また、センサインタフェース回路130aの出力端子は、AD変換器124aに接続されている。
【0063】
センサインタフェース回路130aにおいて、酸素基準生成電流(Icp)供給回路131は、酸素濃淡電池素子111に対して、10μA〜25μA程度の微小電流を供給し、電池素子電極117b側を酸素基準として設定するようになっている。
【0064】
電池素子端子間電圧検出回路132は、酸素濃淡電池素子111の端子間電圧である出力電圧Vsを検出する。
なお、出力電圧Vsは、理論空燃比A/F(=14.57)において、基準電圧450mVを発生するようになっている。
【0065】
図3はVs出力電圧検出回路132の出力特性を示す説明図であり、図3において、横軸は空燃比(リッチ、リーンまたは理論空燃比)、縦軸は電池素子端子間電圧Vsを示している。
【0066】
再び図1において、内部抵抗検出回路133は、酸素濃淡電池素子111の内部抵抗値Rを検出している。
内部抵抗検出回路133は、たとえば、100msec程度の周期で定期的に短時間のサンプリングを実行して、供給された一定高周波電流I0に対応した高周波電圧Vを測定し、高周波電圧Vと一定高周波電流I0との比率からなる内部インピーダンスZ0(=V/I0)に基づいて、内部抵抗値Rを算出するようになっている。
【0067】
なお、内部抵抗値Rを高周波電流を用いて測定する理由は、電極界面抵抗の影響を除去するためである。周知のように、電極界面抵抗には、比較的容量の大きい静電容量成分が並列的に寄生しているので、高周波電流に対しては低インピーダンス特性を示す性質を有している。
【0068】
また、一定の高周波電圧V0を印加して高周波電流Iを測定した場合には、インピーダンスZ(=V0/I)の比率演算が必要となるが、上記のように、一定の高周波電流I0を供給したときの給電電圧Vを測定すれば、インピーダンスZ0(=V/I0)∝Vとなり、複雑な比率演算が不要となる。
【0069】
図4は上記のように算出された内部抵抗値Rと排気ガスセンサ107の温度との関係を示した説明図である。
図4において、たとえば、排気ガスセンサ107の温度が制御目標となる適正活性化温度800℃である場合に、内部抵抗値Rは75Ωを示している。
【0070】
再び、図1において、センサインタフェース回路130a内の基準電圧発生回路134は、電池素子端子間電圧Vsの目標値となる基準電圧値450mVを生成するようになっている。
【0071】
比較制御回路135は、電池素子端子間電圧検出回路132の出力電圧と基準電圧発生回路134からの基準電圧値とを比較し、比較結果に基づいてポンプ電流(Ip電流)制御回路136を制御するようになっている。
【0072】
すなわち、比較制御回路135は、電池素子端子間電圧検出回路132によって検出された電池素子端子間電圧Vsが基準電圧値450mVに等しくなるように、ポンプ電流制御回路136を制御し、このときに必要としたポンプ電流Ipの値により、ガス検出室113の酸素濃度の値を検出するようになっている。
【0073】
なお、ガス検出室113内の酸素濃度(空燃比A/Fに対応する)は、ポンプ電流制御回路136により供給されたポンプ電流Ipの大小または正負によって増減するようになっている。
図5は空燃比A/Fに対するポンプ電流Ip[mA]の関係を示す説明図である。
【0074】
図1において、断線・短絡検出回路137は、排気ガスセンサ107と温度制御装置100aとの間の接続配線の短絡や断線など(センサライン異常:以下、単に「センサ異常」と記す)を検出した場合に、異常判定信号ERを生成してCPU120aのERポートに入力する。
【0075】
なお、断線・短絡検出回路137は、配線異常の検出機能のみならず、各種信号電圧が所定範囲(上下限値)を超えたか否かなどの信号判定機能を具備していてもよい。
【0076】
CPU120aに対する入力信号としては、DIポートを介したセンサスイッチ群104からのスイッチ入力信号群と、AIポートを介したアナログセンサ群106および排気ガスセンサ107からのアナログ入力信号群と、ERポートを介した断線・短絡検出回路137からの異常判定信号と、があげられる。
【0077】
また、CPU120aからの出力信号としては、DRPポートからポンプ電流制御回路136への通電開始指令信号(動作開始指令)と、DRHポートから開閉素子125aへのヒータ駆動信号と、DRポート(負荷駆動信号用の出力ポート)から電気負荷群108への負荷駆動信号群と、があげられる。
【0078】
さらに、多チャンネルA/D変換器124aに対する入力信号としては、ポンプ電流制御回路136からのポンプ電流検出信号Ipと、Vs出力電圧検出回路132からの電池素子端子間電圧検出信号Vsと、内部抵抗検出回路133からの内部抵抗検出信号Vrと、バッテリ101からの電源電圧Vbと、があげられる。
【0079】
次に、図1に示したこの発明の実施の形態1による概略的な動作について説明する。
図1において、電源スイッチ102が閉路されて内燃機関(図示せず)が始動されると、CPU120aは、センサスイッチ群104やアナログセンサ群106および排気ガスセンサ107からの入力信号に応じて、電気負荷群108や電熱ヒータ119などを駆動制御する。
【0080】
特に、CPU120aは、電気負荷群108に含まれる燃料噴射用電磁弁に対し、ポンプ電流検出信号Ipの値を参照しながら、実際の検出空燃比を目標空燃比に一致させるように、燃料噴射量のフィードバック制御を実行する。
【0081】
また、CPU120aは、電熱ヒータ119を駆動するための開閉素子125aに対して、内部抵抗検出信号Vr、電池素子端子間電圧検出信号Vsおよび異常判定信号ERを用いた制御処理(図2参照)を実行し、排気ガスセンサ107の温度制御を行う。
【0082】
次に、図2のフローチャートを参照しながら、図1に示したこの発明の実施の形態1による温度制御装置100aの具体的な動作について説明する。
図2において、まず、ステップ200により、電熱ヒータ119に対する制御動作が開始する。
【0083】
続いて、ステップ201において、たとえば、内燃機関の回転速度が所定値以上になったか否か(または、始動スイッチがONされていないかどうか、などの判定結果)により、内燃機関の始動が完了したか否かを判定する。
【0084】
ステップ201において、始動完了(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ202に進み、始動完了ではない(すなわち、NO)と判定されれば、電熱ヒータ119に対する制御動作の終了ステップ203に進み、図2の処理ルーチンを抜け出る。
【0085】
ステップ202においては、バッテリ101の電源電圧Vbが過大となっているか否かを判定する。
ステップ202において、電源電圧Vbが過大(すなわち、YES)と判定されれば、動作終了ステップ203に進み、電源電圧Vbが正常(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ210に進む。
【0086】
なお、バッテリ101の電源電圧Vbが過大となる状態は、たとえばバッテリ端子が外れて、充電発電機(図示せず)から給電されている状態に相当する。
また、動作終了ステップ203においては、CPU120aが他の制御動作を実行した後に、再度、動作開始ステップ200に進むようになっている。
【0087】
ステップ210においては、後述のステップ219によって予熱完了フラグが既にセットされた(予熱制御が実行された)か否かにより、今回が初回動作であるか否かを判定する。
【0088】
ステップ210において、既に予熱制御が実行されて予熱完了しており初回動作ではない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ230(後述する)に進み、まだ予熱制御が実行されていない初回動作である(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ211に進む。
【0089】
ステップ211において、CPU120aは、アナログセンサ群106から、内燃機関冷却水の水温センサの値(冷却水温)および外気温を読み出す。
続いて、ステップ213において、第一の予熱時間(第一期間)を決定する。
【0090】
このとき、必要とされる第一の予熱時間[秒]は、図6の説明図に示す特性にしたがい、内燃機関の水温[℃]に応じて決定される。
図6において、第一の予熱時間は、冷却水温が0℃以下の場合には一定時間(40秒)に設定され、冷却水温が0℃〜20℃の場合には、温度上昇につれて減少設定される。
【0091】
また、冷却水温が20℃以上の場合には、0秒に設定される。
すなわち、内燃機関の冷却水温が20℃以上であれば、第一の予熱時間は不要となる。
【0092】
なお、図2内のステップ213においては、内燃機関の冷却水温に代えて、外気温を参照して第一の予熱時間を設定してもよく、冷却水温および外気温のうちのいずれか一方(低い方)の温度に基づいて第一の予熱時間を設定してもよい。
【0093】
たとえば、寒冷始動時に温水が補給されたような場合には、外気温に基づいて第一の予熱時間を設定することが望ましい。すなわち、複数の環境温度測定手段により検出される各環境温度のうちの低い方の温度に基づいて、低温時が判定された場合のみに、ステップ217(後述する)により第一の予熱通電を実行することが望ましい。
【0094】
ステップ213に続いて、ステップ215において、バッテリ101からの電源電圧Vbの値を読み出し、ステップ216において、開閉素子125aのON/OFF比率を決定し、ステップ217において、第一の予熱期間における電熱ヒータ119に対する予熱通電を行う。
【0095】
このとき、たとえばステップ215で読み出された電源電圧Vb(たとえば、14V)に基づいて、ステップ217による第一の予熱期間における電熱ヒータ119に対する実効電圧をV1(たとえば、3.5V)とし、電熱ヒータ119のON/OFF周期をT0とした場合、ステップ216で決定されるON/OFF比率(ON/OFF周期T0に対するON時間tの比率)は、以下の式(1)、(2)で表わされる。
【0096】
Figure 0003824984
【0097】
したがって、ステップ217においては、式(2)のように決定されたON/OFF比率(=t/T0)に基づいて、電熱ヒータ119に対して、第一の電圧(=3.5V)を印加し、第一の通電制御手段による第一の予熱通電を行う。
【0098】
続いて、ステップ218においては、ステップ213で決定された予熱時間(第一期間)を超過したか否かを判定する。
ステップ218において、予熱時間を超過していない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ217に戻って予熱通電を継続し、予熱時間を超過した(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ219に進み、予熱完了フラグをセットする。
【0099】
なお、第一の予熱通電制御(ステップ217)による電熱ヒータ119の温度レベルは、たとえば200℃に設定されている。この予熱制御温度(200℃)は、排気ガス中に含まれる水分が排気ガスセンサ107や電熱ヒータ119に付着して急冷されても、排気ガスセンサ107や電熱ヒータ119を破損させない程度の温度であって、且つ、排気ガスセンサ107や電熱ヒータ119に付着した凝縮水を蒸発させることのできる温度である。
【0100】
ステップ219に続いて、ステップ220においては、排気ガスセンサ107内の酸素濃淡電池素子111の端子間電圧Vsの値が過大であるか否かを判定する。
このとき、ステップ220における判定基準値は、たとえば図3で示すように、1.7Vに設定されている。
【0101】
なお、酸素濃淡電池素子111の端子間電圧Vsは温度依存性が高く、低温状態では、酸素濃淡電池素子111の内部抵抗値Rが非常に高いことから、電池素子端子間電圧Vs(=酸素起電力+R×酸素基準生成電流)も大きな値となっている。
【0102】
ステップ220において、電池素子端子間電圧Vsが判定基準値1.7V以下(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ230(後述する)に進み、電池素子端子間電圧Vsが判定基準値1.7Vよりも高い(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ221に進む。
【0103】
ステップ221においては、電池素子端子間電圧Vsの過大状態が第二の予熱予定時間(たとえば、5秒)を超過して継続したか否かを判定する。
ステップ221において、第二の予熱予定時間を超過していない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ222に進み、第二の予熱予定時間を超過した(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ225に進む。
【0104】
ステップ222においては、たとえば電熱ヒータ119に対する実効給電電圧V2を12Vに昇圧して予熱通電を強化し、ステップ220に戻る。
その後、ステップ222による第二の予熱通電制御を継続しても、電池素子端子間電圧Vsの過大状態が解消せず、ステップ221において第二期間(5秒)の超過が判定されれば、ステップ225(異常フラグセット処理)に進む。
【0105】
すなわち、第二の予熱通電制御(予熱強化)を第二期間(5秒)にわたって実行しても、電池素子端子間電圧Vsが判定基準値(1.7V)以下にならない場合には、ステップ225において異常フラグがセットされ、ステップ231(後述する)に進む。
【0106】
前述のように、ステップ210において、電熱ヒータ119の予熱通電が初回動作ではないと判定された場合、または、ステップ220において、排気ガスセンサ107内の電池素子端子間電圧Vsが過大ではないと判定された場合には、ステップ230の判定処理が実行される。
【0107】
ステップ230においては、断線・短絡検出回路137(図1参照)からの異常判定信号ERが入力された(センサ異常状態)か否かを判定する。
ステップ230において、センサ異常ではない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ240(後述する)に進み、センサ異常(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ231に進む。
【0108】
ステップ231においては、バッテリ101の電源電圧Vbの値を読み出す。続いて、ステップ232において、電熱ヒータ119に対して実効電圧V3(たとえば、11V)を印加するように、開閉素子125aのON/OFF比率を決定する。
【0109】
次に、ステップ233において、ステップ232で決定されたON/OFF比率を用いて電熱ヒータ119を加熱維持した後、ステップ203に進み、図2の処理ルーチンの動作を終了する。
【0110】
なお、ステップ233による加熱維持処理は、排気ガスセンサ107と温度制御装置100aとの間の接続ラインに短絡や断線が発生して、排気ガスセンサ107を用いた燃料噴射制御(フィードバック制御)が実行不可能な状態になっても、排気ガスセンサ107を継続的に加熱しておいて、リンや硫黄などによる被毒劣化を防止するために実行される。
【0111】
前述のように、ステップ230において、センサ異常ではないと判定された場合には、ステップ240が実行される。
ステップ240においては、内部抵抗検出回路133(図1参照)からの内部抵抗検出信号Vr(内部抵抗値R)を読み出す。
【0112】
続いて、ステップ241において、ステップ240で読み出された内部抵抗値Rが、第一基準値R1(図4内の目標抵抗値75Ω)以上であるか否かを判定する。
【0113】
ステップ241において、R<R1(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ247(後述する)に進み、R≧R1(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ242に進む。
【0114】
ステップ242においては、ステップ240で読み出された内部抵抗値Rが目標抵抗値R1(=75Ω)に等しいか否かを判定する。
ステップ242において、R=R1(すなわち、YES)と判定されれば、動作終了ステップ203に進み、内部抵抗値Rが大きく(温度が低く)、R>R1(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ243に進む。
【0115】
ステップ243においては、バッテリ101の電源電圧Vbの値を読み出す。続いて、ステップ244において、開閉素子125aのON/OFF比率を現在値よりも微小量だけ増加させる。
【0116】
次に、ステップ245において、ステップ240で読み出された内部抵抗値Rが、活性化開始温度に対応した第二基準値R2(図4内の抵抗値220Ω)以下になったか否かを判定する。
【0117】
ステップ245において、R>R2(すなわち、NO)と判定されれば、動作終了ステップ203に進み、R≦R2(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ246(通電開始指令手段)に進む。
【0118】
ステップ246においては、CPU120aのDRPポートから通電開始指令信号を生成して、ポンプ電流制御回路136の動作開始を指令し、動作終了ステップ203に進む。
【0119】
前述のように、ステップ241において、内部抵抗値Rが第一基準値R1(=75Ω)よりも小さい(高温状態)と判定された場合には、ステップ247が実行される。
【0120】
ステップ247においては、バッテリ101の電源電圧Vbの値を読み出す。続いて、ステップ248において、開閉素子125aのON/OFF比率を現在値よりも微小量だけ減少させ、動作終了ステップ203に進む。
【0121】
ここで、図2に示した処理動作を各機能の実行手段に置き換えて説明すると、ステップ201(始動完了判定処理)は、クランキング期間中に掃気操作(初期排気ガスの一掃操作)を実行するための「遅延給電手段」を構成している。
【0122】
すなわち、内燃機関が始動するまでのクランキング期間においては、排気管に残留していた凝縮水を掃気し、この期間中は、電熱ヒータ119に対する給電を停止するようになっている。
【0123】
ステップ217(第一の予熱通電制御)は、内燃機関の寒冷始動時にしばらくの間に発生する凝縮水により、排気ガスセンサ107や電熱ヒータ119が受ける水分を蒸発させるための「第一の予熱手段」を構成している。
また、ステップ213(予熱時間決定処理)は、第一の予熱手段の「有効期間設定手段」を構成している。
【0124】
ステップ222(第二の予熱制御:予熱強化制御)は、排気ガスセンサ107や電熱ヒータ119の急速加熱による熱衝撃破損を防止するための「第二の予熱手段」を構成している。
【0125】
また、ステップ220(電池素子端子電圧Vsの過大判定処理)は、「予熱完了判定手段(演算開始判定手段)」を構成し、ステップ221(時間超過の判定処理)は、「予熱異常判定手段」を構成している。
【0126】
「予熱完了判定手段」(ステップ220)」および「予熱異常判定手段」(ステップ221)は、所定時間内に予熱が完了して電池素子端子間電圧Vsが判定基準値(=1.7V)以下にならなければ、予熱異常状態であると判定するようになっている。
【0127】
ステップ244(電熱ヒータ119のON/OFF比率増加処理)およびステップ248(電熱ヒータ119のON/OFF比率減少処理)は、内部抵抗値Rを目標抵抗値R1(=75Ω)に制御して排気ガスセンサ107の適正活性化温度(=800℃)を得るためのフィードバック制御を実行する「加熱制御手段」を構成している。
【0128】
すなわち、「加熱制御手段」(ステップ244、248)は、測定された内部抵抗値Rが目標抵抗値R1よりも大きい(低温状態を示す)場合には、ステップ244を繰返し実行することにより、電熱ヒータ119に対する給電電圧を漸増させる。
【0129】
また、「加熱制御手段」は、内部抵抗値Rが目標抵抗値R1よりも小さい(高温状態を示す)場合には、ステップ248を繰返し実行することにより、電熱ヒータ119に対する給電電圧を漸減させる。
【0130】
ステップ233(加熱維持処理)は、排気ガスセンサ107の配線異常や、ステップ221における予熱異常の発生により、排気ガスセンサ107が無効となっていても、電熱ヒータ119の動作を継続させるための「加熱維持手段」および「加熱維持制御手段」を構成している。
【0131】
ここでは、センサ異常に応答する加熱維持手段と、予熱異常に応答する加熱維持制御手段とが、同一の処理ブロック(ステップ233)により構成されているので、以下、ステップ233(加熱維持手段および加熱維持制御手段)を、単に「加熱維持手段」と総称する。
【0132】
加熱維持手段および加熱維持制御手段(ステップ233)は、排気ガスセンサ107を高温環境に維持しておくことにより、排気ガス成分による排気ガスセンサ107の劣化を防止するようになっている。
【0133】
以上のように、ROM(不揮発メモリ)121aと協働するCPU120aにより、排気ガスセンサ107の近傍に設置された電熱ヒータ119に対して、開閉素子125aを介した給電制御を行う。
【0134】
すなわち、内燃機関の始動直後には、第一の予熱手段により被水蒸発用の低圧給電を実行し、続いて第二の予熱手段により熱衝撃防止用の強化予熱を実行し、その後、加熱制御手段により、適正活性化温度(=800℃)を目標値とする自動フィードバック制御が実行される。
【0135】
このとき、第一の予熱手段は、被水急冷破損を生じない程度で、且つ被水蒸発が十分に可能な温度レベルに設定されているので、電熱ヒータ119を有する排気ガスセンサ107に対し、始動直後の被水急冷破損および急加熱破損を防止しつつ、速やかに適正活性化温度に到達可能な加熱制御を実現することができる。
【0136】
すなわち、図1および図2において、第一の予熱手段(ステップ217)と、第二の予熱手段(ステップ222)と、温度検出手段(ステップ220、241)と、加熱制御手段(ステップ244、248)とを備え、第一の予熱手段は、排気ガスセンサ107に付着した凝縮水を蒸発するために、電熱ヒータ119に対して第一期間中に第一の低電圧を印加し、第二の予熱手段は、電熱ヒータ119に対する急速最大給電を回避するために、第一の予熱手段に続く第二期間中において第一の低電圧よりも高い第二の低電圧を印加する。
【0137】
また、温度検出手段は、排気ガスセンサ107の内部抵抗値Rまたは電熱ヒータ119の抵抗値Rhを検出して、排気ガスセンサ107が活性温度近傍の温度状態にあるか否かを判定し、加熱制御手段は、排気ガスセンサ107の適正活性化温度を目標温度とし、目標温度と温度検出手段による検出抵抗の相関特性に応じて開閉素子125aの導通状態をフィードバック制御する。
また、第一および第二の予熱手段による電熱ヒータ119の予熱通電は、フィードバック制御に先立って実行される。
【0138】
したがって、凝縮水による急冷破損や急加熱による熱衝撃破損が防止されて、電熱ヒータ119を有する排気ガスセンサ107の寿命を延長することができるうえ、排気ガスセンサ107の温度を速やかに適正活性化温度にすることができる。
【0139】
また、第一の予熱手段は、内燃機関の始動開始時から所定の掃気期間が経過してから動作を開始する遅延給電手段(ステップ201)を含み、これにより、排気に過剰な水分が含まれている始動直後の予熱を回避することができる。
【0140】
すなわち、前回の運転停止後の残留水分によって、過剰な凝縮水分が含まれている可能性がある場合でも、今回始動直後の予熱通電をしばらくの間だけ回避して、バッテリ101の負荷を軽減し、内燃機関の始動電動機への給電を増強することができる。
【0141】
このとき、掃気期間は、内燃機関の始動クランキング期間に比例した期間、または、内燃機関の吸気総量が所定値に達するまでの期間として設定される。
たとえば、凝縮水が多くなり易い低温始動時においては始動時間も長くなることに注目して、始動クランキング期間に比例した掃気期間を設定することにより、バランスのとれた掃気時間を確保することができる。
【0142】
また、始動時に所定量の排気が行われるように、吸気総量が所定値に達するまでの期間を掃気期間として設定することにより、確実に残留凝縮水の掃気または除水が行われてから第一の予熱を開始することができる。
【0143】
また、第一の予熱手段は、有効期間設定手段(ステップ213)を含み、有効期間設定手段は、内燃機関の始動時環境温度に依存した所定の有効期間において第一の予熱手段を有効とし、有効期間の経過にともなって第二の予熱手段または加熱維持手段(ステップ233)が有効化される。
【0144】
したがって、排気ガスセンサ107の不使用時においても、加熱維持手段によって排気ガスセンサ107に不純物が付着するのを抑制し、排気ガスセンサ107の被毒劣化を防止することができる。
また、極力短い時間で第一の予熱を完了することができ、高温環境下では第一の予熱を省略して、速やかに第二の予熱動作に進むこともできる。
【0145】
このとき、環境温度は、内燃機関の冷却水温または外気温のいずれか一方の低い方の温度に依存して決定される。
したがって、たとえば、内燃機関の始動を容易にするために、冷却水として温水が補給された場合でも、第一の予熱時間が異常に短縮されることはなく、予熱通電制御の信頼性を向上させることができる。
【0146】
また、第二の予熱手段に対する予熱完了判定手段(ステップ220)を備え、予熱完了判定手段は、酸素濃淡電池素子111の端子間電圧Vsが所定値以下になったことによって予熱完了を判定し、予熱完了後に加熱制御手段を有効化させる。
したがって、予熱完了時点を正確に判定して、速やかに正常な温度制御状態に移行することができる。
【0147】
また、予熱異常検出手段(ステップ221、225)を備え、予熱異常検出手段は、第二の予熱手段による予熱開始後に所定時間が経過しても酸素濃淡電池素子111の端子間電圧Vsが所定値以下にならないことを検出する。
【0148】
加熱維持手段は、予熱異常検出手段が異常を検出しているときに、第一の予熱手段に続いて有効化され、第一の電圧よりも高い所定の低電圧を継続的に通電制御し、排気ガスセンサ107への不純物付着を抑制する。
【0149】
したがって、電池素子端子間電圧Vsの検出回路132の異常や排気ガスセンサ107に対する配線異常などによって予熱異常が発生した場合でも、加熱維持手段によって排気ガスセンサ107に不純物が付着して被毒劣化するのを抑制することができる。
【0150】
また、温度検出手段は、酸素濃淡電池素子111に対して定期的にサンプリング給電される一定の高周波電流と、この高周波電流に対応した高周波電圧との比率から算出される内部抵抗値Rに基づいて温度を検出する。
【0151】
また、温度検出手段は、内部抵抗値Rの演算開始判定手段を含み、演算開始判定手段は、予熱完了判定手段が第二の予熱通電に対する完了判定を実行した時点から、内部抵抗値Rの算出を開始する。
したがって、排気ガスセンサ107の内部抵抗値Rを簡単且つ正確に測定することができるうえに、不必要な測定を回避することができる。
【0152】
また、温度検出手段は、ポンプ電流の通電開始指令手段(ステップ245、246)を含み、通電開始指令手段は、温度検出手段が排気ガスセンサ107の適正活性化温度よりも低い活性化開始温度に到達した時点で、酸素ポンプ素子110に対するポンプ電流の給電を開始する。
【0153】
したがって、温度検出手段は、排気ガスセンサ107の適正活性化温度よりも低い活性化開始温度に到達したことによって、酸素ポンプ素子110に対するポンプ電流の給電を速やかに開始することができる。
【0154】
さらに、開閉素子125aのON/OFF比率を制御するCPU120aは、内燃機関に対する燃料噴射制御機能を含む。
したがって、独立した温度制御装置を構成した場合と比べて、装置全体が小型化するとともに、安価に構成することができる。
【0155】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、排気ガスセンサ107の温度を検出するために、排気ガスセンサ107の内部抵抗値Rを検出したが、電熱ヒータ119の電流値からヒータ抵抗値を検出し、ヒータ抵抗値に基づいて排気ガスセンサ107の温度を検出してもよい。
【0156】
以下、図7のブロック構成図を参照しながら、ヒータ電流検出信号Vhを用いて排気ガスセンサ107の温度を検出するように構成したこの発明の実施の形態2について説明する。
図7において、前述(図1参照)と同様のものについては、同一符号を付して詳述を省略する。
【0157】
この場合、温度制御装置100bは、前述(図1参照)と対応した要素として、ROM(プログラムメモリ)121bと協働するCPU120bと、多チャンネルのA/D変換器124bと、パワートランジスタからなる開閉素子125bと、排気ガスセンサ107に接続されたセンサインタフェース回路130bとを備えている。
【0158】
図7内のセンサインタフェース回路130bは、前述(図1内)のセンサインタフェース回路130aと比べて、内部抵抗検出回路133を有していない点が異なる。
【0159】
温度制御装置100bは、上記要素に加えて、開閉素子125bに関連した回路要素701〜705を備えている。
各回路要素701〜705は、ヒータ電流検出信号Vhを生成するヒータ電流検出回路を構成している。
【0160】
駆動抵抗器701は、一端が開閉素子125bのベース端子に接続され、他端がマイクロプロセッサ125bのヒータ駆動信号端子(DRHポート)に接続されている。
通電電流検出抵抗器702は、開閉素子125bのエミッタ端子とグランドとの間に挿入されている。
【0161】
分圧抵抗器703および704は、互いに直列接続されて、開閉素子125bのエミッタ・コレクタ端子間に挿入されており、断線検出回路を構成している。
【0162】
増幅器705は、ヒータ電流検出回路の出力回路として機能しており、分圧抵抗器703および704の接続点の電位を増幅し、ヒータ電流検出信号Vhとして出力している。ヒータ電流検出信号Vhは、A/D変換器124bを介して、CPU120bのAIポートに入力されている。
【0163】
次に、図3および図6の説明図とともに、図8のフローチャートを参照しながら、図7に示したこの発明の実施の形態2による温度制御装置100bの具体的な動作について説明する。
【0164】
図8において、各ステップ800〜848は、それぞれ、前述(図2参照)のステップ200〜248に対応している。
ただし、この場合、後述するように、ステップ822および824において、通常時において2段階(11V、13V)の予熱強化制御が実行される。
【0165】
また、ステップ840(後述する)においては、排気ガスセンサ107の内部抵抗値Rではなく、電熱ヒータ119の抵抗値を算出する。
また、この場合、排気ガスセンサ107の内部抵抗値(温度上昇に応じて減少する)とは逆に、電熱ヒータ119の内部抵抗値は、温度上昇に応じて増加するので、ステップ841の判定結果に応じたON/OFF比率の増減制御は、前述(図2)とは逆になる。
【0166】
まず、ステップ800により電熱ヒータ119の制御動作が開始すると、ステップ801において、内燃機関が回転中であるか否かを判定し、内燃機関が停止中である(すなわち、NO)と判定されれば、動作終了ステップ803に進み、図8の処理ルーチンを抜け出る。
なお、動作終了ステップ803においては、CPU120bが他の制御動作を実行した後に、再度動作開始ステップ800に進む。
【0167】
一方、ステップ801において、内燃機関が回転中である(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ810aに進み、ステップ819(後述する)による予熱完了フラグのセット状態に基づいて、初回動作であるか否かを判定する。
【0168】
ステップ810aにおいて、予熱完了フラグがセット(予熱完了)状態であって初回動作ではない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ830(後述する)に進み、予熱完了フラグが未セット(予熱制御が行われていない)状態であって初回動作である(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ810bに進む。
【0169】
ステップ810bにおいては、アナログセンサ群106(図7参照)内のエアフローセンサにより測定された内燃機関の吸気量を積分して吸気総量を求め、吸気総量が所定値に達したか否かを判定する。
【0170】
ステップ810bにおいて、吸気総量が所定値に達していない(すなわち、NO)と判定されれば、再度ステップ810bを実行し、吸気総量が所定値に達した(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ811に進む。
【0171】
ステップ811においては、水温センサから内燃機関の冷却水温の値を読み出す。
続いて、ステップ812において、水温センサから読み取られた冷却水温の値が正常か否かを判定する。
【0172】
ステップ812において、冷却水温の値が正常(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ813に進み、冷却水温の値が異常(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ814に進む。
【0173】
ステップ813においては、図6に示す特性にしたがって、必要とされる第一の予熱時間を決定する。
また、ステップ814においては、ステップ812で異常状態が判定されているので、第一の予熱時間を最低温状態(図6参照)での予熱時間(=40秒)に設定する。
【0174】
なお、判定ステップ812においては、たとえば水温センサの入力回路の断線や短絡などによって、入力信号値が上下限値の範囲を超えるような場合に異常と判定するようになっている。
【0175】
ステップ813または814に続いて、ステップ815においては、バッテリ101の電源電圧Vbの値を読み出す。
また、ステップ816において、開閉素子125bのON/OFF比率を決定する。
【0176】
このとき、前述(図2)のステップ216と同様に、ステップ816で決定されるON/OFF比率(t/T0)は、バッテリ101の電源電圧Vb(たとえば、14V)、ステップ817(後述する)による第一の予熱期間における電熱ヒータ119に対する実効電圧V1(たとえば、3.5V)を用いて、前述の式(1)、(2)のように表わされる。
【0177】
続いて、ステップ817において、ステップ816で決定されたON/OFF比率に基づいて、電熱ヒータ119に対して第一の予熱通電を行う。
【0178】
次に、ステップ818において、ステップ813または814で決定された第一の予熱時間を超過したか否かを判定する。
【0179】
ステップ818において、第一の予熱時間を未超過(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ817に戻って第一の予熱通電を継続し、第一の予熱時間を超過した(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ819に進み、予熱完了フラグをセットする。
【0180】
なお、ステップ817(第一の予熱通電)による電熱ヒータ119の制御温度は、たとえば200℃のレベルであり、排気ガス中に含まれる水分が付着して急冷されても排気ガスセンサ107や電熱ヒータ119が破損しない程度で、且つ付着した凝縮水が蒸発可能な温度に設定されている。
【0181】
前述の通り、電池素子端子間電圧Vsは、温度依存性が高く、低温状態においては、内部抵抗値Rが非常に高いことから、端子間電圧Vs(=酸素起電力+酸素基準生成電流×内部抵抗値R)も大きな値となっている。
【0182】
ステップ820において、排気ガスセンサ107が低温状態であって電池素子端子間電圧Vsが高すぎる(Vs>1.7V)(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ821に進み、第二の予熱予定時間(たとえば、3秒)を超過したか否かを判定する。
【0183】
ステップ821において、第二の予熱予定時間を超過していない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ822に進み、第二の予熱予定時間を超過した(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ823に進む。
【0184】
ステップ822においては、電熱ヒータ119に対する実効給電電圧を、V1(=3.5V)からV2a(たとえば、11V)に昇圧し、判定ステップ820に戻る。
【0185】
一方、第二の予熱予定時間を超過した場合には、ステップ823において、さらに、補助的な第二の予熱強化予定時間(たとえば、2秒)を超過したか否かを判定する。
【0186】
ステップ823において、補助的な第二の予熱強化予定時間を超過していない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ824に進み、補助的な第二の予熱強化予定時間を超過した(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ825に進む。
【0187】
ステップ824においては、電熱ヒータ119に対する実効給電電圧をV2b(たとえば、13V)に昇圧し、判定ステップ820に戻る。
ステップ825においては、異常フラグをセットして、ステップ831(後述する)に進む。
【0188】
すなわち、ステップ822により第二の予熱通電を所定時間(3秒間)だけ継続しても、また、ステップ824により補助的な第二の予熱通電を所定時間(2秒間)だけ継続しても、電池素子端子間電圧Vsが所定値(1.7V)以下にならない場合には、Vs出力電圧検出回路132が異常であったり、接続配線の異常などが原因と見なされるので、異常フラグをセットする。
【0189】
前述のように、ステップ810aにおいて、初回動作ではないと判定された場合、または、ステップ820において、電池素子端子間電圧Vsが過大ではないと判定された場合には、ステップ830に進み、図7内の断線・短絡検出回路137から異常判定信号ERが入力された(センサ異常状態)か否かを判定する。
【0190】
ステップ830において、異常判定信号ERが入力されていない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ840(ヒータ抵抗値算出に基づく温度検出手段)に進み、異常判定信号ERが入力された(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ831に進む。
【0191】
ステップ831においては、バッテリ101の電源電圧Vbの値を読み出す。続いて、ステップ832において、電熱ヒータ119に対して、実効電圧V3(たとえば、11V)を印加するように、開閉素子125bのON/OFF比率を決定する。
【0192】
次に、ステップ833において、ステップ832で決定されたON/OFF比率により電熱ヒータ119を加熱維持し、動作終了ステップ803に進む。
ステップ833は、前述(図2)のステップ233と同様に、排気ガスセンサ107と温度制御装置100bとの間の短絡や断線などによって排気ガスセンサ107を用いた燃料噴射フィードバック制御が実行不可能な場合でも、排気ガスセンサ107を継続的に加熱して被毒劣化を防止するためのものである。
【0193】
ステップ840においては、センサ異常ではない場合に、図9のフローチャート(後述する)のように、電熱ヒータ119の内部抵抗値Rhを算出する。
続いて、ステップ841において、ステップ840で算出した内部抵抗値Rhが第一の目標抵抗値Rh1を超過しているか否かを判定する。
【0194】
ステップ841において、Rh>Rh1(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ847(後述する)に進み、Rh≦Rh1(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ842に進む。
【0195】
ステップ842においては、ステップ840で算出された内部抵抗値Rhが第一の目標抵抗値Rh1に等しいか否かを判定し、Rh=Rh1(すなわち、YES)と判定されれば、直ちに動作終了ステップ803に進む。
【0196】
また、ステップ842において、Rh<Rh1(すなわち、NO)と判定されれば、電熱ヒータ119の内部抵抗値Rhが小さすぎる(すなわち、温度が低すぎる)と見なし、ステップ843に進む。
【0197】
ステップ843においては、バッテリ101の電源電圧Vbの値を読み出す。続いて、ステップ844において、開閉素子125bのON/OFF比率を現在値よりも微小量だけ増加させる。
【0198】
次に、ステップ845において、ステップ840で算出された内部抵抗値Rhが活性化開始温度に対応した第二の目標抵抗値Rh2以上になったか否かを判定し、Rh<Rh2(すなわち、NO)と判定されれば、直ちに動作終了ステップ803に進む。
【0199】
また、ステップ845において、Rh≧Rh2(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ846(通電開始指令手段)において、DRPポート(図7参照)から通電開始指令信号を生成して、ポンプ電流制御回路136の動作開始を指令し、動作終了ステップ803に進む。
【0200】
一方、前述のステップ841において、Rh>Rh1(高温状態)が判定された場合には、ステップ847に進み、バッテリ101の電源電圧Vbの値を読み出す。
【0201】
続いて、ステップ848において、開閉素子125bのON/OFF比率を現在値よりも微小量だけ減少させて、動作終了ステップ803に進む。
【0202】
ここで、図8に示した処理動作を各機能の実行手段に置き換えて説明すると、ステップ810b(吸気総量の判定処理)は、前述(図2)のステップ201に対応しており、掃気操作のための遅延給電手段を構成している。
【0203】
すなわち、内燃機関が始動してから吸気総量が所定値に達するまでの期間においては、排気管に残留していた凝縮水を掃気するとともに、電熱ヒータ119に対する給電を停止するようになっている。
【0204】
ステップ817は、前述(図2)のステップ217と同様に、寒冷始動時の凝縮水により排気ガスセンサ107や電熱ヒータ119が被水したときに、水分を蒸発させるための第一の予熱手段を構成している。
【0205】
また、ステップ813またはステップ814は、第一の予熱手段の有効期間設定手段を構成しており、このうち、ステップ814は、最大予熱時間設定手段を構成している。
【0206】
ステップ822は、前述(図2)のステップ222と同様に、排気ガスセンサ107や電熱ヒータ119の急速加熱による熱衝撃破損を防止するための第二の予熱手段を構成している。
また、ステップ824(補助的な第二の予熱通電制御)は、第二の予熱手段に含まれる漸増予熱強化手段(予熱再強化手段)を構成している。
【0207】
ステップ820は、前述(図2)のステップ220と同様に、予熱完了判定手段(演算開始判定手段)を構成している。
また、ステップ823(時間超過の判定処理)は、前述(図2)のステップ221と同様に、予熱異常判定手段を構成している。
【0208】
ステップ844および848は、前述(図2)のステップ244および248と同様に、目標抵抗値Rh1(センサ温度800℃)を得るためのフィードバック制御を実行する加熱制御手段を構成している。
【0209】
すなわち、ステップ840によって算出された電熱ヒータ119の内部抵抗値Rhが第一の目標抵抗値Rh1よりも小さい場合(低温状態)には、ステップ844を繰返し実行して、電熱ヒータ119に対する給電電圧を漸増させる。
【0210】
また、内部抵抗値Rhが第一の目標抵抗値Rh1よりも大きい場合(高温状態)には、ステップ848を繰返し実行して、電熱ヒータ119に対する給電電圧が漸減させる。
【0211】
ステップ833は、前述(図2)のステップ233と同様に、加熱維持手段および加熱維持制御手段を構成しており、排気ガスセンサ107の配線異常や、ステップ823における予熱異常の発生により、排気ガスセンサ107が無効となっていても、電熱ヒータ119の動作を継続させて、排気ガスセンサ107の劣化を防止する。
【0212】
次に、図9のフローチャートを参照しながら、図8内のステップ840による電熱ヒータ119の内部抵抗値Rhの算出処理について具体的に説明する。
図9において、まず、ステップ840aにより動作開始される。
ステップ840aは、図8内のステップ830において、センサ異常ではないと判定されたときに有効化される。
【0213】
続いて、ステップ901において、電熱ヒータ119が異常であるか否かを判定する。
ステップ901のヒータ異常判定処理は、ステップ905または907(後述する)が異常フラグを記憶しているか否かにより実行される。
【0214】
ステップ901において、電熱ヒータ119が異常である(すなわち、YES)と判定されれば、図8内の動作終了ステップ803に進む。
また、電熱ヒータ119が異常ではない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ902aに進む。
【0215】
ステップ902aにおいては、開閉素子125bが導通しているときのヒータ電流検出信号Vhを一時記憶する。
また、ステップ902bにおいて、電源電圧Vbを一時記憶する。
【0216】
続いて、ステップ902cにおいて、ステップ902bにより一時記憶された電源電圧Vbを、ステップ902aにより一時記憶されたヒータ電流検出信号Vhに基づくヒータ電流Ihで除算して、電熱ヒータ119のヒータ抵抗値Rh(=Vb/Ih)を算出する。
【0217】
次に、ステップ903において、ステップ902cで算出されたヒータ抵抗値Rhが所定の上下限値内に入っているか否かを判定する。
ステップ903において、ヒータ抵抗値Rhが所定範囲内に入っている(すなわち、YES)と判定されれば、電熱ヒータ119を正常状態と見なして、ステップ840bに進む。
【0218】
ステップ840bにおいては、図8内のステップ841に復帰する。
一方、ステップ903において、ヒータ抵抗値Rhが所定範囲内に入っていない(すなわち、NO)と判定されれば、電熱ヒータ119を異常状態と見なして、ステップ904に進む。
【0219】
ステップ904においては、電熱ヒータ119の異常状態が、過大異常か否(過小異常)かを判定する。
ステップ904において、ヒータ回路の断線などの過大異常(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ905に進み、ヒータ回路の短絡などの過小異常(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ907に進む。
【0220】
ステップ905においては、断線異常を記憶し、ステップ907においては、短絡異常を記憶し、ステップ906に進む。
ステップ906においては、DRHポートから開閉素子125bへのヒータ駆動信号の出力を停止させ、図8内の動作終了ステップ803に進む。
【0221】
なお、図9において、ステップ902cは、間接的に排気ガスセンサ107の温度を検出するためのヒータ抵抗値測定手段(温度検出手段)を構成している。また、ステップ905は断線検出記憶手段を構成し、ステップ907は短絡検出記憶手段を構成し、ステップ906は駆動停止手段を構成している。
【0222】
このように、排気ガスセンサ107を早期活性化するための電熱ヒータ119に対するフィードバック温度制御に先立って、目的を異にする第一および第二の予熱手段を、第一期間および第二期間において有効化して実行する。
また、単に電熱ヒータ119に対する漸増給電のみを目的とするのみでなく、第一期間および第二期間を決定するための手段を備えている。
【0223】
また、第一の予熱手段および加熱維持手段に加え、排気ガスセンサ107に対する配線の切断や短絡などによって電熱ヒータ119による温度制御が不可能な場合に異常判定信号を生成するセンサ異常検出手段を備えている。
【0224】
したがって、加熱維持手段は、センサ異常検出手段による異常検出時に、第一の予熱手段に続いて動作し、第一の電圧よりも高い所定の低電圧を継続的に印加し、排気ガスセンサ107の不使用時においても、排気ガスセンサ107への不純物の付着を抑制し、排気ガスセンサ107の被毒劣化を防止する。
【0225】
また、第二の予熱手段は、段階的な予熱強化手段(ステップ822、824)を含み、時間経過にともなって、第二の電圧を可変増加(たとえば、11V→13V)する。
【0226】
これにより、排気ガスセンサ107の温度を、さらに速やかに適正活性化温度にすることができるうえ、排気ガスセンサ107や電熱ヒータ119に対する加熱ストレスをさらに軽減させることができる。
【0227】
また、有効期間設定手段は、最大予熱時間設定手段(ステップ814)を含み、始動時環境温度の正常読出が不可能な場合には、第一の予熱時間を所定の最大時間に設定するので、安全性を向上させることができる。
【0228】
また、温度検出手段は、電熱ヒータ119の抵抗値測定手段により検出されたヒータ抵抗値Rhに基づいて排気ガスセンサ107の温度を推定ており、短絡検出記憶手段(ステップ907)および断線検出記憶手段(ステップ905)の少なくとも一方と、駆動停止手段(ステップ906)とを備えている。
【0229】
ここで、短絡検出記憶手段は、電熱ヒータ119への給電用の開閉素子125bを導通駆動したときの通電電流が所定値を超過している場合に、電熱ヒータ119または給電回路が短絡していると判定記憶する。
【0230】
また、断線検出記憶手段は、開閉素子125bの遮断時における断線検出抵抗器703、704に対する通電電流が所定値以下である場合に、電熱ヒータ119または給電回路が開路していると判定記憶する。
【0231】
さらに、駆動停止手段は、少なくとも短絡検出記憶手段が短絡異常を記憶している場合に、電熱ヒータ119に対する給電駆動を停止させるので、電熱ヒータ119や開閉素子125bの破損を防止することができる。
【0232】
この場合も、予熱異常検出手段は、第二の予熱手段による予熱開始から所定時間が経過しても、酸素濃淡電池素子111の端子間電圧Vsが所定値以下にならないことを検出する。
【0233】
また、加熱維持手段は、予熱異常検出手段による異常(電池素子端子間電圧検出回路132の異常や、排気ガスセンサ107に対する配線異常など)の検出時に、第一の予熱手段に続いて動作し、第一の電圧よりも高い所定の低電圧を継続的に印加し、排気ガスセンサ107への不純物の付着して被毒劣化するのを抑制する。
【0234】
なお、上記各実施の形態1、2の温度制御装置100a、100bは、内燃機関全体の制御装置(燃料噴射制御や点火制御などを含む)の一部機能として構成されており、電熱ヒータ119の給電制御は、たとえば燃料噴射制御用のマイクロプロセッサにより実行されている。
【0235】
ただし、センサインタフェース回路130a、130bの中に、電熱ヒータ119に対する制御回路を一体化した集積回路素子を構成して、独立したマイクロプロセッサまたはハードウエア回路によって制御してもよい。
【0236】
また、上記各実施の形態1、2では、排気ガスセンサ107として、ポンプ電流制御回路136を有するリニアセンサを用いているが、排気ガスセンサ107は、限界電流方式のリニアセンサで構成してもよく、また、酸素濃淡電池素子111のみを用いた非線形センサで構成してもよい。
【0237】
また、排気ガスセンサ107として、酸素濃淡電池素子111のみの非線形センサを用いた場合には、電池素子端子間電圧Vsを監視することにより、現在の実空燃比が理論空燃比(A/F=14.57)以上であるか否かを知ることができる。したがって、燃料噴射制御は、理論空燃比を基準として、燃料の増量制御または減量制御を行うことができる。
【0238】
また、排気ガスセンサ107の内部抵抗値Rや電熱ヒータ119の内部抵抗値Rhは、製品毎にバラツキがあるが、内部抵抗値RまたはRhの初期値を測定して学習記憶値とすることにより、補正手段を併用して制御精度を向上させることができる。
【0239】
また、学習記憶値の経年変化によって排気ガスセンサ107の劣化を検出する機能や、異常発生時に異常状態を記憶して警報表示を行う機能などを付加することができる。
【0240】
さらに、上記各実施の形態1、2では、第一および第二の予熱手段と、排気ガスセンサ107などの異常検出に応じて動作する加熱維持手段とを設けたが、第一の予熱手段および加熱維持手段のみを設け、第二の予熱手段を省略してもよい。
【0241】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、内燃機関の排気管に設けられて排気ガスの特定成分濃度を検出するための排気ガスセンサの温度制御装置であって、排気ガスセンサを加熱するための電熱ヒータと、電熱ヒータに直列接続されて電熱ヒータへの給電をON/OFFする開閉素子と、開閉素子をON/OFF制御して排気ガスセンサの温度を所定値に維持するための温度制御手段とを備え、温度制御手段は、排気ガスセンサの温度に応じて排気ガスセンサの加熱制御を行う加熱制御手段と、内燃機関の始動時に排気ガスセンサを予熱するための第一および第二の予熱手段とを有し、加熱制御手段は、排気ガスセンサまたは電熱ヒータの抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、抵抗値に基づいて排気ガスセンサが適正活性化温度の近傍温度にあるか否かを判定する温度判定手段と、適正活性化温度を目標温度として、目標温度と抵抗値との相関特性に応じて開閉素子のON/OFF状態を制御するフィードバック制御手段とを含み、第一の予熱手段は、環境温度に依存した期間である第一期間中に、電熱ヒータに対して第一の電圧を印加する第一の通電制御手段を含み、第二の予熱手段は、第一期間に続く第二期間中に、電熱ヒータに対して、第一の電圧よりも高い第二の電圧を印加する第二の通電制御手段を含み、第一および第二の予熱手段は、フィードバック制御手段の動作に先立って動作するようにしたので、寒冷始動時の排気ガスに含まれる凝縮水分の飛散に起因した排気ガスセンサや電熱ヒータの急冷熱衝撃破損(急冷破損および急加熱破損)を防止しつつ速やかに活性化温度を得ることのできる排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0242】
また、この発明によれば、第二の予熱手段は、時間経過にともなって第二の電圧を漸増させる予熱強化手段を含むので、排気ガスセンサの温度をより速やかに適正活性化温度にするとともに、排気ガスセンサや電熱ヒータに対する加熱ストレスを軽減した排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0243】
また、この発明によれば、温度制御手段は、排気ガスセンサに関連した信号線の異常を検出するセンサライン異常検出手段と、センサライン異常検出手段に応答して排気ガスセンサの加熱状態を維持するための加熱維持手段とを含み、センサライン異常検出手段は、排気ガスセンサの信号線の断線状態または短絡状態を検出したときにセンサライン異常判定信号を生成し、加熱維持手段は、センサライン異常判定信号の生成時に、第一の電圧よりも高い第三の電圧を電熱ヒータに継続的に印加するための第三の通電制御手段を含むので、排気ガスセンサ自体が正常にもかかわらず、配線の短絡や断線などによって排気ガスの検出が不可能になった場合でも、排気ガスセンサの不使用時でも加熱維持手段によって排気ガスセンサに不純物が付着するのを抑制し、排気ガスセンサの被毒汚損劣化を防止した排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0244】
また、この発明によれば、第一の予熱手段は、内燃機関の始動直後の予熱を回避するために、内燃機関の始動開始時から所定の掃気期間が経過してから動作を開始する遅延給電手段を含むので、前回の運転停止後の残留水分によって今回の始動直後に過剰な凝縮水分が含まれている可能性がある場合でも、予熱通電制御をしばらく回避してバッテリ負荷を軽減し、始動電動機への給電を増強することのできる排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0245】
また、この発明によれば、掃気期間は、内燃機関の始動クランキング期間に比例した期間に設定されたので、凝縮水が多くなり易い低温始動時にも、バランスのとれた掃気時間を確保することのできる排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0246】
また、この発明によれば、掃気期間は、内燃機関の吸気総量が所定値に達するまでの期間に設定されたので、所定量の排気により、確実に残留凝縮水の掃気または除水が行われてから第一の予熱を開始することのできる排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0247】
また、この発明によれば、第一の予熱手段は、内燃機関の始動時環境温度に依存した所定の有効期間を設定する有効期間設定手段を含み、有効期間にわたって有効化され、第二の予熱手段は、有効期間の経過後に有効化されるので、極力短い時間で第一の予熱を完了することができ、高温環境下においては、第一の予熱を省略して、速やかに第二の予熱動作に進むことのできる排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0248】
また、この発明によれば、始動時環境温度は、内燃機関の冷却水温または外気温のいずれか一方の低い温度に依存して設定されるので、冷却水として温水が補給された場合でも、第一の予熱時間が異常に短縮されることがなく、制御信頼性を向上させた排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0249】
また、この発明によれば、有効期間設定手段は、始動時環境温度が正常に取得されない場合に、第一期間を所定の最大時間に設定するための最大予熱時間設定手段を含むので、始動時環境温度の正常読出が不可能な場合でも、第一の予熱時間を所定の最大時間に設定することによって安全性を向上させることのできる排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0250】
また、この発明によれば、温度制御手段は、第二の予熱手段に対する予熱完了判定手段を含み、排気ガスセンサは、ガス拡散多孔質材からなるガス通路壁と、ジルコニア固体電解質材からなる酸素ポンプ素子および酸素濃淡電池素子により構成されたガス検出室と、酸素濃淡電池素子の一端面を酸素基準面として、酸素濃淡電池素子に酸素基準生成電流を供給する酸素基準生成電流供給回路と、酸素濃淡電池素子の端子間電圧が規定値となるように酸素ポンプ素子に流れるポンプ電流を制御することにより、ガス検出室の酸素濃度が規定値となるようにガス検出室の酸素を排出または供給するポンプ電流制御回路とを含み、ポンプ電流を検出することによりガス検出室の酸素濃度を測定するリニアセンサとして機能し、予熱完了判定手段は、酸素濃淡電池素子の端子間電圧が所定値以下になった時点で予熱完了を判定して、加熱制御手段を有効化するので、予熱完了時点を正確に判定して、速やかに正常な温度制御状態に移行することのできる排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0251】
また、この発明によれば、温度制御手段は、第二の予熱手段の異常を検出する予熱異常検出手段と、予熱異常検出手段に応答して排気ガスセンサの加熱状態を維持するための加熱維持制御手段とを含み、予熱異常検出手段は、第二の予熱手段による予熱が開始してから所定時間を経過しても、酸素濃淡電池素子の端子間電圧が所定値以下にならない場合に予熱異常検出信号を生成し、加熱維持制御手段は、予熱異常検出信号の生成時に、第一の電圧よりも高い第四の電圧を継続的に印加するための第四の通電制御手段を含むので、電池素子端子間電圧検出回路の異常や排気ガスセンサに対する配線異常などの予熱異常が発生したときに、加熱維持手段によって排気ガスセンサに不純物が付着して被毒劣化するのを抑制した排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0252】
また、この発明によれば、温度制御手段は、酸素濃淡電池素子に対して定期的にサンプリング給電される一定高周波電流と、一定高周波電流に対応した高周波電圧との比率に基づいて、排気ガスセンサの内部抵抗値を算出する内部抵抗値演算手段と、内部抵抗値演算手段の演算開始を判定する演算開始判定手段とを含み、演算開始判定手段は、予熱完了判定手段が第二の予熱手段に対する予熱完了を判定した時点から内部抵抗値の算出を開始するようにしたので、排気ガスセンサの内部抵抗値を簡単且つ正確に測定するとともに、不必要な測定を回避した排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0253】
また、この発明によれば、温度制御手段は、酸素濃淡電池素子に対して定期的にサンプリング給電される一定高周波電流と、一定高周波電流に対応した高周波電圧との比率に基づいて、排気ガスセンサの内部抵抗値を算出する内部抵抗値演算手段と、ポンプ電流の通電開始を指令する通電開始指令手段とを含み、通電開始指令手段は、排気ガスセンサが適正活性化温度よりも低い活性化開始温度に到達した時点で、酸素ポンプ素子に対するポンプ電流の給電を開始するようにしたので、温度検出手段が排気ガスセンサの適正活性化温度よりも低い活性化開始温度に到達した時点で、酸素ポンプ素子に対するポンプ電流の給電を速やかに開始することのできる排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0254】
また、この発明によれば、内燃機関の排気管に設けられて排気ガスの特定成分濃度を検出するための排気ガスセンサの温度制御装置であって、排気ガスセンサを加熱するための電熱ヒータと、電熱ヒータに直列接続されて電熱ヒータへの給電をON/OFFする開閉素子と、開閉素子をON/OFF制御して排気ガスセンサの温度を所定値に維持するための温度制御手段とを備え、温度制御手段は、排気ガスセンサの温度に応じて排気ガスセンサの加熱制御を行う加熱制御手段と、内燃機関の始動時に排気ガスセンサを予熱するための第一の予熱手段とを有し、加熱制御手段は、排気ガスセンサまたは電熱ヒータの抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、抵抗値に基づいて排気ガスセンサが適正活性化温度の近傍温度にあるか否かを判定する温度判定手段と、適正活性化温度を目標温度として、目標温度と抵抗値との相関特性に応じて開閉素子のON/OFF状態を制御するフィードバック制御手段とを含み、第一の予熱手段は、所定期間中に電熱ヒータに対して第一の電圧を印加する第一の通電制御手段を含み、フィードバック制御手段の動作に先立って動作し、温度制御手段は、排気ガスセンサの異常を検出するセンサライン異常検出手段と、センサライン異常検出手段に応答して排気ガスセンサの加熱状態を維持するための加熱維持手段とを含み、センサライン異常検出手段は、排気ガスセンサの信号線の断線状態または短絡状態を検出したときにセンサライン異常判定信号を生成し、加熱維持手段は、センサライン異常判定信号の生成時に、第一の電圧よりも高い第三の電圧を電熱ヒータに継続的に印加するための第三の通電制御手段を含むので、排気ガスセンサ自体が正常にもかかわらず、配線の短絡や断線などによって排気ガスの検出が不可能になった場合でも、排気ガスセンサの不使用時でも加熱維持手段によって排気ガスセンサに不純物が付着するのを抑制し、排気ガスセンサの被毒汚損劣化を防止した排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0255】
また、この発明によれば、第一の予熱手段は、内燃機関の始動時環境温度に依存した所定の有効期間を設定する有効期間設定手段を含み、有効期間にわたって有効化され、加熱維持手段は、有効期間の経過後に有効化されるので、極力短い時間で第一の予熱を完了することができ、高温環境下では第一の予熱を省略して速やかに第二の予熱動作に進むことのできる排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0256】
また、この発明によれば、温度制御手段は、電熱ヒータの抵抗値を測定するヒータ抵抗値測定手段と、電熱ヒータの抵抗値に基づいて排気ガスセンサの温度を推定するセンサ温度推定手段と、電熱ヒータの異常状態を判定記憶するヒータ異常記憶手段と、ヒータ異常記憶手段に応答して電熱ヒータに対する給電駆動を停止させる駆動停止手段とを含み、ヒータ異常記憶手段は、電熱ヒータに対する給電用の開閉素子を導通駆動したときの通電電流が所定値を超過している場合には、電熱ヒータまたは電熱ヒータへの給電回路が短絡している短絡異常状態を判定記憶し、電熱ヒータに対する給電用の開閉素子を遮断したときに、開閉素子に並列接続された断線検出抵抗器に対する通電電流が所定値以下を示す場合には、電熱ヒータまたは給電回路が開路している断線異常状態を判定記憶し、駆動停止手段は、少なくともヒータ異常記憶手段が短絡異常状態を記憶しているときには、電熱ヒータに対する給電駆動を停止させるので、少なくとも短絡検出記憶手段が短絡異常を記憶しているときには、電熱ヒータに対する給電駆動を停止して電熱ヒータや開閉素子の破損を防止することのできる排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【0257】
また、この発明によれば、温度制御手段は、開閉素子のON/OFF比率を制御するためのマイクロプロセッサを有し、マイクロプロセッサは、内燃機関に対する燃料噴射制御機能を含むので、装置全体を小型化するとともにコストダウンを実現した排気ガスセンサの温度制御装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示すブロック構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による排気ガスセンサの空燃比A/Fに対する電池素子端子間電圧Vsの特性を示す説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による排気ガスセンサの内部抵抗値Rに対する温度特性を示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による排気ガスセンサの空燃比A/Fに対するポンプ電流の特性を示す説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による冷却水温に対する第一の予熱有効時間の特性を示す説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態2を示すブロック構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態2による動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】 図8内のヒータ抵抗値算出処理(ステップ840)を詳細に説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
100a、100b 温度制御装置、101 バッテリ、102 電源スイッチ、104 センサスイッチ群、106 アナログセンサ群、107排気ガスセンサ、108 電気負荷群、110 酸素ポンプ素子、111 酸素濃淡電池素子、112a、112b ガス通路壁、113 ガス検出室、115a、115b ポンプ素子電極、116、118 保護層、117a、117b 電池素子電極、119 電熱ヒータ、120a、120b CPU(マイクロプロセッサ)、121a、121b ROM(プログラムメモリ)、122 RAM(演算メモリ)、124a、124b A/D変換器、125a、125b 開閉素子、127 制御電源、131 酸素基準生成電流供給回路、132 電池素子端子間電圧検出回路、133 内部抵抗検出回路(温度検出手段)、134 基準電圧発生回路、135 比較制御回路、136 ポンプ電流制御回路、137 断線・短絡検出回路(センサ異常検出手段)、201 遅延給電手段、213 有効期間設定手段、217 第一の予熱手段、220 予熱完了判定手段(演算開始判定手段)、221 予熱異常検出手段、222 第二の予熱手段、230 センサ異常検出手段、233 加熱維持手段、244 加熱制御手段、246 通電開始指令手段、248 加熱制御手段、702 通電電流検出抵抗器、703、704 分圧抵抗器(断線検出回路)、705 増幅器、810b 遅延給電手段(吸気総量判定)、813 有効期間設定手段、814 最大予熱時間設定手段、817 第一の予熱手段、820 予熱完了判定手段(演算開始判定手段)、822 第二の予熱手段、823 予熱異常検出手段、824 予熱強化手段、833 加熱維持手段、840 ヒータ抵抗値測定手段(温度検出手段)、844 加熱制御手段、846 通電開始指令手段、848 加熱制御手段、902c ヒータ抵抗値測定手段(温度検出手段)、905 断線検出記憶手段、906 駆動停止手段、907 短絡検出記憶手段、AI AD変換信号用の入力ポート、DI スイッチ信号用の入力ポート、DR 負荷駆動信号用の出力ポート、DRH ヒータ駆動信号、DRP 通電開始指令信号、ER 異常判定信号、Ip ポンプ電流検出信号、Vb 電源電圧、Vh ヒータ電流検出信号、Vr 内部抵抗検出信号、Vs 電池素子端子間電圧検出信号。

Claims (17)

  1. 内燃機関の排気管に設けられて排気ガスの特定成分濃度を検出するための排気ガスセンサの温度制御装置であって、
    前記排気ガスセンサを加熱するための電熱ヒータと、
    前記電熱ヒータに直列接続されて前記電熱ヒータへの給電をON/OFFする開閉素子と、
    前記開閉素子をON/OFF制御して前記排気ガスセンサの温度を所定値に維持するための温度制御手段とを備え、
    前記温度制御手段は、
    前記排気ガスセンサの温度に応じて前記排気ガスセンサの加熱制御を行う加熱制御手段と、
    前記内燃機関の始動時に前記排気ガスセンサを予熱するための第一および第二の予熱手段とを有し、
    前記加熱制御手段は、
    前記排気ガスセンサまたは前記電熱ヒータの抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、
    前記抵抗値に基づいて前記排気ガスセンサが適正活性化温度の近傍温度にあるか否かを判定する温度判定手段と、
    前記適正活性化温度を目標温度として、前記目標温度と前記抵抗値との相関特性に応じて前記開閉素子のON/OFF状態を制御するフィードバック制御手段とを含み、
    前記第一の予熱手段は、環境温度に依存した期間である第一期間中に、前記電熱ヒータに対して第一の電圧を印加する第一の通電制御手段を含み、
    前記第二の予熱手段は、前記第一期間に続く第二期間中に、前記電熱ヒータに対して、前記第一の電圧よりも高い第二の電圧を印加する第二の通電制御手段を含み、
    前記第一および第二の予熱手段は、前記フィードバック制御手段の動作に先立って動作することを特徴とする排気ガスセンサの温度制御装置。
  2. 前記第二の予熱手段は、時間経過にともなって前記第二の電圧を漸増させる予熱強化手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  3. 前記温度制御手段は、
    前記排気ガスセンサに関連した信号線の異常を検出するセンサライン異常検出手段と、
    前記センサライン異常検出手段に応答して前記排気ガスセンサの加熱状態を維持するための加熱維持手段とを含み、
    前記センサライン異常検出手段は、前記排気ガスセンサの信号線の断線状態または短絡状態を検出したときにセンサライン異常判定信号を生成し、
    前記加熱維持手段は、前記センサライン異常判定信号の生成時に、前記第一の電圧よりも高い第三の電圧を前記電熱ヒータに継続的に印加するための第三の通電制御手段を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  4. 前記第一の予熱手段は、前記内燃機関の始動直後の予熱を回避するために、前記内燃機関の始動開始時から所定の掃気期間が経過してから動作を開始する遅延給電手段を含むことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  5. 前記掃気期間は、前記内燃機関の始動クランキング期間に比例した期間に設定されたことを特徴とする請求項4に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  6. 前記掃気期間は、前記内燃機関の吸気総量が所定値に達するまでの期間に設定されたことを特徴とする請求項4に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  7. 前記第一の予熱手段は、前記内燃機関の始動時環境温度に依存した所定の有効期間を設定する有効期間設定手段を含み、前記有効期間にわたって有効化され、
    前記第二の予熱手段は、前記有効期間の経過後に有効化されることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  8. 前記始動時環境温度は、前記内燃機関の冷却水温または外気温のいずれか一方の低い温度に依存して設定されることを特徴とする請求項7に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  9. 前記有効期間設定手段は、前記始動時環境温度が正常に取得されない場合に、前記第一期間を所定の最大時間に設定するための最大予熱時間設定手段を含むことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  10. 前記温度制御手段は、前記第二の予熱手段に対する予熱完了判定手段を含み、
    前記排気ガスセンサは、
    ガス拡散多孔質材からなるガス通路壁と、
    ジルコニア固体電解質材からなる酸素ポンプ素子および酸素濃淡電池素子により構成されたガス検出室と、
    前記酸素濃淡電池素子の一端面を酸素基準面として、前記酸素濃淡電池素子に酸素基準生成電流を供給する酸素基準生成電流供給回路と、
    前記酸素濃淡電池素子の端子間電圧が規定値となるように前記酸素ポンプ素子に流れるポンプ電流を制御することにより、前記ガス検出室の酸素濃度が規定値となるように前記ガス検出室の酸素を排出または供給するポンプ電流制御回路と
    を含み、前記ポンプ電流を検出することにより前記ガス検出室の酸素濃度を測定するリニアセンサとして機能し、
    前記予熱完了判定手段は、前記酸素濃淡電池素子の端子間電圧が所定値以下になった時点で予熱完了を判定して、前記加熱制御手段を有効化することを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  11. 前記温度制御手段は、
    前記第二の予熱手段の異常を検出する予熱異常検出手段と、
    前記予熱異常検出手段に応答して前記排気ガスセンサの加熱状態を維持するための加熱維持制御手段とを含み、
    前記予熱異常検出手段は、前記第二の予熱手段による予熱が開始してから所定時間を経過しても、前記酸素濃淡電池素子の端子間電圧が所定値以下にならない場合に予熱異常検出信号を生成し、
    前記加熱維持制御手段は、前記予熱異常検出信号の生成時に、前記第一の電圧よりも高い第四の電圧を継続的に印加するための第四の通電制御手段を含むことを特徴とする請求項10に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  12. 前記温度制御手段は、
    前記酸素濃淡電池素子に対して定期的にサンプリング給電される一定高周波電流と、前記一定高周波電流に対応した高周波電圧との比率に基づいて、前記排気ガスセンサの内部抵抗値を算出する内部抵抗値演算手段と、
    前記内部抵抗値演算手段の演算開始を判定する演算開始判定手段とを含み、
    前記演算開始判定手段は、前記予熱完了判定手段が前記第二の予熱手段に対する予熱完了を判定した時点から前記内部抵抗値の算出を開始することを特徴とする請求項10に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  13. 前記温度制御手段は、
    前記酸素濃淡電池素子に対して定期的にサンプリング給電される一定高周波電流と、前記一定高周波電流に対応した高周波電圧との比率に基づいて、前記排気ガスセンサの内部抵抗値を算出する内部抵抗値演算手段と、
    前記ポンプ電流の通電開始を指令する通電開始指令手段とを含み、
    前記通電開始指令手段は、前記排気ガスセンサが適正活性化温度よりも低い活性化開始温度に到達した時点で、前記酸素ポンプ素子に対するポンプ電流の給電を開始することを特徴とする請求項10または請求項12に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  14. 内燃機関の排気管に設けられて排気ガスの特定成分濃度を検出するための排気ガスセンサの温度制御装置であって、
    前記排気ガスセンサを加熱するための電熱ヒータと、
    前記電熱ヒータに直列接続されて前記電熱ヒータへの給電をON/OFFする開閉素子と、
    前記開閉素子をON/OFF制御して前記排気ガスセンサの温度を所定値に維持するための温度制御手段とを備え、
    前記温度制御手段は、
    前記排気ガスセンサの温度に応じて前記排気ガスセンサの加熱制御を行う加熱制御手段と、
    前記内燃機関の始動時に前記排気ガスセンサを予熱するための第一の予熱手段とを有し、
    前記加熱制御手段は、
    前記排気ガスセンサまたは前記電熱ヒータの抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、
    前記抵抗値に基づいて前記排気ガスセンサが適正活性化温度の近傍温度にあるか否かを判定する温度判定手段と、
    前記適正活性化温度を目標温度として、前記目標温度と前記抵抗値との相関特性に応じて前記開閉素子のON/OFF状態を制御するフィードバック制御手段とを含み、
    前記第一の予熱手段は、所定期間中に前記電熱ヒータに対して第一の電圧を印加する第一の通電制御手段を含み、前記フィードバック制御手段の動作に先立って動作し、
    前記温度制御手段は、
    前記排気ガスセンサの異常を検出するセンサライン異常検出手段と、
    前記センサライン異常検出手段に応答して前記排気ガスセンサの加熱状態を維持するための加熱維持手段とを含み、
    前記センサライン異常検出手段は、前記排気ガスセンサの信号線の断線状態または短絡状態を検出したときにセンサライン異常判定信号を生成し、
    前記加熱維持手段は、前記センサライン異常判定信号の生成時に、前記第一の電圧よりも高い第三の電圧を前記電熱ヒータに継続的に印加するための第三の通電制御手段を含むことを特徴とする排気ガスセンサの温度制御装置。
  15. 前記第一の予熱手段は、前記内燃機関の始動時環境温度に依存した所定の有効期間を設定する有効期間設定手段を含み、前記有効期間にわたって有効化され、
    前記加熱維持手段は、前記有効期間の経過後に有効化されることを特徴とする請求項14に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  16. 前記温度制御手段は、
    前記電熱ヒータの抵抗値を測定するヒータ抵抗値測定手段と、
    前記電熱ヒータの抵抗値に基づいて前記排気ガスセンサの温度を推定するセンサ温度推定手段と、
    前記電熱ヒータの異常状態を判定記憶するヒータ異常記憶手段と、
    前記ヒータ異常記憶手段に応答して前記電熱ヒータに対する給電駆動を停止させる駆動停止手段とを含み、
    前記ヒータ異常記憶手段は、
    前記電熱ヒータに対する給電用の開閉素子を導通駆動したときの通電電流が所定値を超過している場合には、前記電熱ヒータまたは前記電熱ヒータへの給電回路が短絡している短絡異常状態を判定記憶し、
    前記電熱ヒータに対する給電用の開閉素子を遮断したときに、前記開閉素子に並列接続された断線検出抵抗器に対する通電電流が所定値以下を示す場合には、前記電熱ヒータまたは前記給電回路が開路している断線異常状態を判定記憶し、
    前記駆動停止手段は、少なくとも前記ヒータ異常記憶手段が前記短絡異常状態を記憶しているときには、前記電熱ヒータに対する給電駆動を停止させることを特徴とする請求項1から請求項11までのいずれか1項または請求項14または請求項15に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
  17. 前記温度制御手段は、前記開閉素子のON/OFF比率を制御するためのマイクロプロセッサを有し、
    前記マイクロプロセッサは、前記内燃機関に対する燃料噴射制御機能を含むことを特徴とする請求項1から請求項16までのいずれか1項に記載の排気ガスセンサの温度制御装置。
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