JP3419841B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3419841B2 JP21731993A JP21731993A JP3419841B2 JP 3419841 B2 JP3419841 B2 JP 3419841B2 JP 21731993 A JP21731993 A JP 21731993A JP 21731993 A JP21731993 A JP 21731993A JP 3419841 B2 JP3419841 B2 JP 3419841B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用空調装置、特
に、車外空気の汚染度をガスセンサで検出し、このガス
センサの出力に応じて車外空気の取り入れを調節できる
ようにした車両用空調装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両用の空調装置とし
て、車外空気の汚染度をガスセンサで検出し、このガス
センサの出力に応じて、空気取り入れモードを内気循環
モードと外気導入モードとの間で適宜切り換えることに
より、車外空気の取り入れを自動的に調節できるように
したものが知られている(例えば、特開昭59−237
22号公報参照)。かかる構成を採用することにより、
例えば、混雑した道路で信号待ちをする場合など、車外
空気の汚染度が高い場合には、空調装置の空気取り入れ
モードを自動的に内気循環モードに設定して車外の汚れ
た空気が車室内に導かれることを防止する一方、郊外を
走行する場合など、車外空気が比較的清浄である(汚染
度が低い)場合には、空気取り入れモードを自動的に外
気導入モードに切り換えて車外の新鮮な空気を車室内に
導くなど、車外空気の汚染度に応じた適切な空気取り入
れモードの設定が自動的に行なわれるようにすることが
できる。
【0003】ところで、空気の汚染度を検出するための
上記ガスセンサとしては、例えば、酸化スズ等の金属酸
化物半導体を用い、その表面への酸素の吸着時およびこ
の表面吸着した酸素とセンサ周囲の還元性(可燃性)ガス
とが反応した際に、センサ(半導体)内の電子が拘束され
あるいはセンサ内部に放出されることにより、センサ自
体の抵抗値が変化する現象を利用して空気の汚染度を検
出するようにしたものが従来から知られている。このタ
イプのガスセンサは、例えば、n型半導体を構成する酸
化スズ(SnO2)をセンサとして用いる場合を例にとって
説明すれば、センサ自体はその内部に電子が存在する関
係上、本来、低抵抗である(つまり電流がよく流れる)。
このセンサが、通常の大気中、つまり空気汚染度が通常
程度あるいはそれより低く、酸素(O2)濃度がある程度
以上の雰囲気中にある場合には、センサ表面に酸素が吸
着し易く、その際、センサ表面近傍の酸素は、次式に
示すように、該センサ内部の電子(e-)を拘束した形で負
電荷吸着する。 1/2O2+2e-→O2-…… この結果、センサ(酸化スズの半導体)は、その内部の電
子が減少するので高抵抗となる。
【0004】ここで、センサ周囲の空気汚染度、つまり
水素(H2)や一酸化炭素(CO)濃度が高くなると、セン
サ表面側とこれらのガスとが反応し易くなり、その際、
これらの可燃性ガスはセンサ表面に既に吸着されている
吸着酸素ガスと反応する。例えばCOの場合を例にとっ
て示せば、次式の酸化反応(燃焼)が生じる。 CO+O2-→CO2+2e-…… この結果、センサ表面に吸着されていた酸素が酸化生成
物(二酸化炭素)として大気中に放出されるとともに、こ
の酸素が拘束していた電子はセンサ内に放出される。す
なわち、センサは、その内部の電子が増加するので低抵
抗に戻ることとなる。このように、センサ周囲の雰囲気
状態によってセンサ表面側における酸素の吸着量が増減
し、この酸素の吸着量によってセンサ自体の抵抗値が変
わるので、このセンサ自体の抵抗値の変化を検出するこ
とにより、センサ周囲の雰囲気状態、すなわち空気の汚
染度を検出することができるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記センサ
表面での酸化反応(式参照)は常温では生じにくいの
で、かかるセンサによる空気汚染度の検出は、通常、ヒ
ータ等の加熱手段によってセンサ表面を所定温度範囲
(例えば300〜400℃)に加熱した状態で行なう必要
がある。上記加熱手段としては、電気式の加熱ヒータが
用いられるのが一般的であるが、かかるヒータでセンサ
を加熱する場合、システムの起動に伴ってヒータが通電
されてから、センサ表面の温度が上記所定温度範囲に安
定的に達するまでには、通常、約2分程度の立ち上がり
時間が必要とされ、この間については、空気汚染度の正
確な検出値を安定して得られない関係上、空気取入れモ
ードの自動制御を適正に行うことができないという難点
があった。尚、上述のような空気取入れモードの自動切
換機構は、車両の空調装置において装置内に取り入れら
れた空気を冷暖房または除湿等して車室内に供給する空
調機本体とは別個に独立したシステムとして作動制御さ
れる場合と、空調機本体にその一部として組み込まれて
作動制御される場合とがあり、前者の場合には、通常、
エンジン始動時等、イグニッションスイッチのON操作
に伴ってヒータの通電が開始される。また、後者の場合
には、通常、空調機本体が起動されて初めてヒータの通
電が開始される。
【0006】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
もので、車外空気の汚染度を検出するガスセンサの出力
に応じて車外空気の取入れを調節するに際して、この空
気取入れモードの自動切換機構の立ち上がり時間を短縮
することができる車両用空調装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明は、車室内に空調風を供給する空調機本体を有する
とともに、車外空気の汚染度を検出するガスセンサと、
該ガスセンサを加熱する加熱手段と、車外空気の取入れ
を調節する調節手段と、所定温度範囲に加熱された上記
ガスセンサの出力に応じて上記調節手段を制御する空気
取入れモード制御手段とを備えてなる車両用空調装置に
おいて、イグニッションスイッチがOFF状態であって
も上記加熱手段を所定のタイミングで作動させ、上記ガ
スセンサを上記所定温度範囲よりも低い温度に予熱する
予熱制御手段が設けられ、上記空気取入れモード制御手
段による制御が上記空調機本体の起動に伴って開始され
るように構成されており、上記予熱制御手段は、空調機
本体が不作動状態であっても上記加熱手段を所定のタイ
ミングで作動させ、上記ガスセンサを上記所定温度範囲
よりも低い温度に予熱する、ことを特徴としたものであ
る。
【0008】
【0009】また、本願の第2の発明は、上記第1の発
明において、上記予熱制御手段による加熱手段の作動タ
イミングは、外気温度に応じて設定されることを特徴と
したものである。
【0010】更に、本願の第3の発明は、上記第2の発
明において、上記外気温度は、上記イグニッションスイ
ッチがOFF操作された際における外気温度であること
を特徴としたものである。
【0011】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、上記予熱制
御手段を設けたので、イグニッションスイッチがOFF
状態であっても上記加熱手段を所定のタイミングで作動
させ、ガスセンサを上記所定温度範囲よりも低い適切な
温度に予熱することができる。この結果、システムの立
ち上がり時間を大幅に短縮することができ、システム起
動のほぼ直後から、空気汚染度の正確な検出を安定的に
行い、空気取入れモードの自動制御を適正に行うことが
できるようになる。特に、空気取入れモードの自動切換
機構が空調機本体にその一部として組み込まれて作動制
御され、空気取入れモード制御手段による制御が空調機
本体の起動に伴って開始されるように構成されている場
合において、イグニッションスイッチがON操作されて
から空調機本体がON操作されるまでの間のシステム起
動前についても、センサの予熱を行うことができ、シス
テムの立ち上がり時間を更に短縮することができる。
【0012】
【0013】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。しかも、その上、上記予熱制御手段による加熱手段
の作動タイミングは、外気温度に応じて設定されるよう
にしたので、センサの予熱温度を適正に保ちつつ、予熱
に要する電力消費量を外気温度に応じて極力少なくする
ことができる。
【0014】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
には、上記第2の発明と同様の効果を奏することができ
る。その上、上記外気温度を上記イグニッションスイッ
チがOFF操作された際における外気温度としたので、
上記予熱制御手段による加熱手段の作動タイミングを設
定するための外気温度を非常に簡単に定めることができ
る。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を、添付図面に基づ
いて詳細に説明する。図1は、本実施例に係る車両用空
調装置の構成の概略を模式的に表した全体構成図であ
る。この図に示すように、上記空調装置10は、上流側
から順に、空調風を取り入れて装置10内に送り込むブ
ロアユニット11と、例えば液冷媒の気化による冷却作
用を有するエバポレータ25により空調風を冷却するク
ーリングユニット12と、例えばエンジン(不図示)の冷
却水を導入・循環させるヒータコア26により空調風を
暖めるヒータユニット13とを備え、該ヒータユニット
13は、車室内に空調風を送給する空調ダクト16に連
結されている。そして、この空調ダクト16の各端末
は、主として乗員の頭部及び上半身に向かって空調風を
吹き出すベント吹出口17,…,17、主として乗員の足
元から空調風を吹き出すヒート吹出口18、並びにフロ
ントおよびサイドのウインドガラス(不図示)に向かって
空調風を吹き出すデフロスタ吹出口19,…,19の各吹
出口に連通している。
【0016】上記ブロアユニット11は、外気取入口2
1aと内気取入口21bと内外気切換ダンパ24とを備え
たエアインテイクボックス21と、該エアインテイクボ
ックス21を介して外気または内気を取り入れて下流側
に送給するブロアファン22と、該ブロアファン22を
回転駆動させるブロアモータ23とで構成されている。
そして、マニュアル操作で空調状態を設定する際には、
空調操作パネル(不図示)に設けられた空気取入れモード
設定用の操作レバー又はボタン等を操作することによ
り、上記内外気切換ダンパ24を開閉駆動するダンパア
クチュエータ30を作動させ、内外気切換ダンパ24の
開度を調節して外気または内気もしくは両者が混合した
空気を装置10内に取り入れるようになっている。ま
た、上記ブロアファン22の回転数を制御することによ
り、空調装置10内への(車室内への)空気取入れ量を調
節することができる。尚、上記空気取入れモードの設定
については、後で詳しく説明するように、オートモード
に設定することにより、車外空気の汚染度に応じて、自
動的に、上記ダンパアクチュエータ30を駆動制御し、
車外空気の取入れを調節できるようになっている。
【0017】更に、上記ヒータユニット13には、クー
リングユニット12を通過した空気の流れ方向を変換さ
せるとともに、ヒータコア26を通過する風量を調節す
るエアミックスドア27及び28が設けられ、マニュア
ル設定を行う際には、空調操作パネル(不図示)の温度調
節レバーを操作して上記両エアミックスドア27及び2
8の開度を調節することにより、空調風の温度を調節す
ることができる。また、更に、上記空調ダクト16に
は、各吹出口17,18,19から吹き出される空調風の
風量を調節するために、ベントドア31、ヒートドア3
2及びデフロスタドア33が設けられ、これらドア3
1,32,33の開度を調節することにより空調風の吹出
モードを切り換えることができる。そして、マニュアル
設定を行う際には、空調操作パネル(不図示)に設けられ
た吹出モード設定用の操作レバー又はボタンを操作する
ことにより、上記3つのドア31,32,33が互いに連
動して操作され、各ドア31,32,33の開度がそれぞ
れ調節されるようになっている。尚、上記空調風の温度
設定および吹出モードの設定については、空調装置10
の運転モードをオートモードに設定することにより、車
室内の空調状態等に応じて、自動的に最適の温度および
吹出モードに設定することができるようになっている。
【0018】ところで、本実施例に係る空調装置10で
は、例えば、混雑した道路で信号待ちをする場合など、
車外空気の汚染度が高い場合には、空調装置10の空気
取入れモードを自動的に内気循環モードに設定して車外
の汚れた空気が車室内に導かれることを防止し、一方、
郊外を走行する場合など、車外空気が比較的清浄である
(汚染度が低い)場合には、空気取入れモードを自動的に
外気導入モードに切り換えて車外の新鮮な空気を車室内
に導くなど、車外空気の汚染度に応じて適切な空気取入
れモードの設定を自動的に行えるようにするために、車
外の空気汚染度を検出する所謂ガスセンサが設けられて
いる。該ガスセンサは、図1においては具体的には図示
しなかったが、例えば、空調装置10の車外空気取入れ
系(例えば、エアインテイクボックス21の外気取入口
21aの通路内)に設けられており、空調装置10内に取
り入れられる車外空気の汚染度を検出することができ
る。
【0019】上記ガスセンサは、センサ単体としては、
例えば酸化スズ(SnO2)等の金属酸化物半導体で形成さ
れており、図2に示すように、この半導体センサ3を所
定温度範囲に加熱するために加熱ヒータ4が設けられ、
該加熱ヒータ4と半導体センサ3とでセンサユニット1
が構成されている。このセンサユニット1には車載のバ
ッテリにつながる電源ラインBが接続されており、セン
サユニット1の両端間ににバッテリ電圧を印加すること
により、加熱ヒータ4が通電されてセンサ3が加熱され
る。
【0020】また、上記半導体センサ3の両端は、その
片側がイグニッションスイッチにつながるイグニッショ
ンラインIgに接続される一方、他側(出力側)は、A/
D(アナログ/デジタル)変換器8を介して空調装置10
の空気取入れモード制御ユニット40に接続されてお
り、このセンサユニット1の出力ラインには、上記A/
D変換器8との間に抵抗5が介設されている。このセン
サユニット1の出力ラインから出力されたセンサ信号
は、上記空気取入れモード制御ユニット40内におい
て、所定の演算式に基づいて演算処理され、これによ
り、半導体センサ3の抵抗値(センサ抵抗)が得られる。
そして、基本的には、このセンサ抵抗を制御信号とし
て、ダンパアクチュエータ30が駆動され、内外気切換
ダンパ24の開度が自動調節されるようになっている。
【0021】本実施例では、この空気取入れモードの自
動切換機構は、空調装置10に、その一部として組み込
まれている。そして、その立ち上がり時間を短縮するた
めに、イグニッションスイッチがOFF状態であって
も、更に、このイグニッションスイッチがON状態でか
つ空調装置10が不作動状態であっても上記加熱ヒータ
4を所定のタイミングで作動させ、上記半導体センサ3
を、その表面温度が安定した計測結果を得るための所定
温度範囲(300〜400℃)よりも低い適切な温度に予
熱する予熱制御手段が設けられている。すなわち、セン
サユニット1と電源ラインBとの間には、空気取入れモ
ード制御ユニット40内に設けられた制御回路(不図示)
で作動制御されるトランジスタ6が介設されている。上
記空気取入れモード制御ユニット40あるいは少なくと
もその内部の上記トランジスタ制御回路(不図示)は、イ
グニッションスイッチがOFF状態であっても、更に、
このイグニッションスイッチがON状態で、かつ、空調
装置10のメインスイッチ(不図示)がOFFされて該装
置10が不作動状態であっても駆動されるように電源ラ
インBに対して配線されている。そして、上記トランジ
スタ制御回路(不図示)でトランジスタ6を作動制御する
ことによって加熱ヒータ4への給電状態を制御し、セン
サ3を予熱することができるようになっている。
【0022】以下、このセンサ3の予熱制御の一例につ
いて、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップ#1で、イグニッションSW(スイッチ)
がONされているか否かが判定され、これがYESの場
合には、ステップ#2で外気温センサ(不図示)で検出
された外気温度Taがデータ入力される。そして、ステ
ップ#3で、空調装置10が作動状態であるか、つまり
空調メインSW(スイッチ)がONされているか否かが判
定され、これがYESの場合には、ステップ#4で、加
熱ヒータ4は通常どうの制御が行なわれ、例えば連続的
に通電される。
【0023】一方、イグニッションスイッチがOFF操
作された場合(ステップ#1:NO)には、ステップ#5
で、イグニッションスイッチがOFFされた時点での外
気温度Taoがメモリされるとともに、このイグニッショ
ンOFF時の外気温度Taoが、以下に述べるステップ#
6〜ステップ#8の予熱モードで加熱ヒータ4の作動制
御を行う際の外気温度Taとしてデータ入力される。こ
のように、外気温度Taを上記イグニッションスイッチ
がOFF操作された際における外気温度Taoとすること
により、加熱ヒータ4の作動タイミングを設定するため
の外気温度を非常に簡単に定めることができ、特に、空
気取入れモードの自動切換機構が、車両の空調装置10
とは別個に独立したシステムとして装備されている場合
などでも、外気温度を計測するために外気温センサ等の
計測手段を別途に設ける必要がなくなる。また、イグニ
ッションスイッチがONされていて空調メインスイッチ
がOFF状態である場合(ステップ#3:NO)には、ス
テップ#2で入力された外気温度Taがそのまま予熱モ
ードで用いられる。
【0024】この予熱モードにおいては、加熱ヒータ4
は、半導体センサ3の表面温度が、安定した計測結果を
得るための所定温度範囲(300〜400℃)よりも低
い、予め設定された適当な範囲内の温度となるように、
上記センサ3を予熱する。また、この予熱モードでは、
予熱時の消費電力を極力少なくするために、加熱ヒータ
4への通電は、より好ましくは、周期的にON/OFF
させて行なわれ、このON/OFFタイミング(つまり
作動周期および作動時間)は外気温度Taに応じて設定さ
れるようになっている。すなわち、まずステップ#6
で、加熱ヒータ4の作動周期t1が設定される。この作
動周期t1は、例えば図4に示すようなマップを用い外
気温度Taに応じて、つまり、外気温度Taが高いほど作
動周期t1が長くなるように設定される。次に、ステッ
プ#7で、加熱ヒータ4の作動時間(1作動周期におけ
る通電時間)t2が、例えば図5に示すようなマップを用
いて設定される。この作動時間t2は、図5から良く分
かるように、外気温度Taが高いほど短くなるように設
定される。そして、ステップ#8で、上記のように設定
された作動周期t1および作動時間t2に基づいて加熱ヒ
ータ4が作動制御され、半導体センサ3が予熱されるよ
うになっている。
【0025】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、上記空気取入れモード制御ユニット40を設けたの
で、イグニッションスイッチがOFF状態であっても上
記加熱ヒータ4を所定のタイミングで作動させ、センサ
3を、その表面温度が安定した計測結果を得るための所
定温度範囲(300〜400℃)よりも低い、予め設定さ
れた適当な範囲内の温度となるように予熱することがで
きる。この結果、空気取入れモード制御システムの立ち
上がり時間を大幅に短縮することができ、システム起動
のほぼ直後から、空気汚染度の正確な検出を安定的に行
い、空気取入れモードの自動制御を適正に行うことがで
きるのである。
【0026】また、特に、空気取入れモードの自動切換
機構が空調装置10にその一部として組み込まれて作動
制御され、空気取入れモード制御ユニット40による制
御が空調装置10の起動に伴って開始されるように構成
されている場合において、イグニッションスイッチがO
N操作されてから空調装置10のメインスイッチがON
操作されるまでの間のシステムの起動前についても、セ
ンサの予熱を行うことができ、システムの立ち上がり時
間を更に短縮することができる。
【0027】更に、上記加熱ヒータ4の作動タイミング
(作動周期t1および作動時間t2)は、外気温度Taに応
じて設定されるようにしたので、センサ3の予熱温度を
適正に保ちつつ、予熱に要する電力消費量を外気温度T
aに応じて極力少なくすることができるのである。
【0028】また、更に、上記外気温度Taを上記イグ
ニッションスイッチがOFF操作された際における外気
温度Taoとすることにより、加熱ヒータ4の作動タイミ
ングを設定するための外気温度を非常に簡単に定めるこ
とができる。特に、以下に述べるように、空気取入れモ
ードの自動切換機構が空調機本体とは別個に独立して装
備されている場合などにおいても、外気温度を計測する
ために外気温センサ等の計測手段を別途に設ける必要が
なくなる。
【0029】尚、上記実施例は、空気取入れモードの自
動切換機構が空調装置10にその一部として組み込まれ
て作動制御され、空気取入れモード制御ユニット40に
よる制御が空調装置10起動に伴って開始されるように
構成されている場合についてのものであったが、本実施
例の参考例として、上記空気取入れモードの自動切換機
構が、空調装置(特に、車両用空調装置において装置内
に取り入れられた空気を冷暖房または除湿等して車室内
に空調風として供給する空調機本体)とは別個の独立し
たシステムとして作動制御され、空気取入れモード制御
ユニットによる制御が、例えばイグニッションスイッチ
のON操作に伴って開始されるように構成されている場
合への適用も考えられる。この場合には、図3のフロー
チャートにおいて、ステップ#3を無くするだけで、そ
れ以外のステップについては同図と同様の処理を行えば
良い。
【0030】すなわち、空気取入れモードの自動切換機
構が空調機本体とは別個に独立したシステムとして作動
制御されるように構成され、空気取入れモード制御ユニ
ットによる制御がイグニッションスイッチのON操作に
伴って開始されるように構成されているときでも、シス
テムの起動前からセンサの予熱を行うことができ、シス
テムの立ち上がり時間を有効に短縮することができる。
【0031】尚、上記実施例では、センサ3の予熱温度
を適正に保ちつつ、予熱に要する電力消費量を外気温度
Taに応じて極力少なくするために、加熱ヒータ4の作
動タイミング(作動周期t1および作動時間t2)を外気温
度Taに応じて設定するようにしたものであったが、こ
の代わりに、あるいはこれと併用して、加熱ヒータの出
力をレベルを抑制した状態でセンサの加熱を行うことな
どにより、予熱に要する電力消費量をより低減し、予熱
温度と消費電力の最適化を図ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る車両用空調装置の全体
構成図である。
【図2】 上記実施例に係るセンサユニットの構成およ
びセンサ信号の伝達系統を示す説明図である。
【図3】 上記実施例に係る加熱ヒータによるセンサの
予熱制御を説明するためのフローチャートである。
【図4】 上記センサの予熱制御における加熱ヒータの
作動周期を設定するマップの一例を示すグラフである。
【図5】 上記センサの予熱制御における加熱ヒータの
作動時間を設定するマップの一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1…センサユニット 3…半導体センサ 4…加熱ヒータ 6…トランジスタ 10…車両用空調装置 24…内外気切換ダンパ 40…空気取入れモード制御ユニット Ta…外気温度 Tao…イグニッションスイッチOFF時における外気温
度 t1…加熱ヒータの作動周期 t2…加熱ヒータの作動時間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 麻生 博史 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 浮田 英治 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−297860(JP,A) 特開 平5−169968(JP,A) 特開 平3−82625(JP,A) 特開 昭59−23722(JP,A) 実開 平5−17795(JP,U) 実開 平4−20816(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 103 B60H 1/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内に空調風を供給する空調機本体を
    有するとともに、車外空気の汚染度を検出するガスセン
    サと、該ガスセンサを加熱する加熱手段と、車外空気の
    取入れを調節する調節手段と、所定温度範囲に加熱され
    た上記ガスセンサの出力に応じて上記調節手段を制御す
    る空気取入れモード制御手段とを備えてなる車両用空調
    装置において、 イグニッションスイッチがOFF状態であっても上記加
    熱手段を所定のタイミングで作動させ、上記ガスセンサ
    を上記所定温度範囲よりも低い温度に予熱する予熱制御
    手段が設けられ、 上記空気取入れモード制御手段による制御が上記空調機
    本体の起動に伴って開始されるように構成されており、 上記予熱制御手段は、空調機本体が不作動状態であって
    も上記加熱手段を所定のタイミングで作動させ、上記ガ
    スセンサを上記所定温度範囲よりも低い温度に予熱す
    る、ことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された車両用空調装置に
    おいて、上記予熱制御手段による加熱手段の作動タイミ
    ングは、外気温度に応じて設定されることを特徴とする
    車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された車両用空調装置に
    おいて、上記外気温度は、上記イグニッションスイッチ
    がOFF操作された際における外気温度であることを特
    徴とする車両用空調装置。
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